13:46:どどんとふ:「烏羽岬」がログインしました。
13:51:どどんとふ:「鶴喰湊融」がログインしました。
13:52:どどんとふ:「GM」がログインしました。
14:01:どどんとふ:「百入結衣子」がログインしました。
14:06:GM:ED1:鶴喰湊融の場合
14:07:GM:サットヴィカは、ほぼ全損といってもいい状況だった。
14:08:GM:あとには千切れた触手群と、制御用のコンソール。
14:08:GM:その基盤こそは、回収を予定していた制御装置そのものだった。
14:09:GM:アレトゥーサは、その装置の前にたたずんでいる。鶴喰湊融は、その前に立つだろう。
14:09:鶴喰湊融:静かに駆け寄って、彼女の前に。
14:09:アレトゥーサ:「お待ちしておりました、アドミニストレーター鶴喰湊融」
14:10:鶴喰湊融:「アレトゥーサ。…排除は、これでいい?後の手順を聞いても」
14:10:鶴喰湊融:間に合っていて。そう願いながら、彼女にすぐ問うてしまった。
14:11:アレトゥーサ:「はい。検索機能が正常復帰。復帰手順構築——衛星は現行地球時間10037年前に消滅しています——」
14:11:鶴喰湊融:「………一万年前」
14:12:アレトゥーサ:「復旧可能性はロストしました。システムの停止を推奨します」
14:12:鶴喰湊融:つまり。彼女たちは、其れよりもずっと古いということ。…そして、本当に独りでここにいたのだということ。
14:12:鶴喰湊融:「……………………それしか、ない?」
14:13:鶴喰湊融:どこか、縋るような色が。声に乗っていたかもしれない。
14:13:アレトゥーサ:「その役目を果たしてくれる方を、お待ちしておりました」 きみの剣を見る。
14:13:鶴喰湊融:「……”薄墨”のこと?」
14:13:アレトゥーサ:「破壊を推奨します」
14:13:鶴喰湊融:くしゃりと顔を歪める。
14:13:鶴喰湊融:「………本当に、それしかないんだね?」
14:14:アレトゥーサ:「高純度再生型レネゲイド機器を確実に破壊できるのは、アドミニストレーター・キーのみです」
14:14:鶴喰湊融:「…なにか、助けられるような。別の方法は、ないんだね」
14:14:アレトゥーサ:「肯定です、アドミニストレーター」
14:15:鶴喰湊融:——彼女が、どうしてわたしを管理者と呼んだのか。ああ。
14:15:アレトゥーサ:「このときを待っていました」
14:15:鶴喰湊融:「…………………」眼を閉じる。
14:15:鶴喰湊融:彼女と、交わした言葉も。会った回数さえ、ほんのわずかなのに。
14:15:GM:制御装置がある。いまなら何の障壁もなく攻撃を加えられるだろう。
14:16:鶴喰湊融:どうして、こうも。わたしの目は熱くなっているのだろう。
14:16:鶴喰湊融:「………………わかった。あなたが、そう望むなら」
14:16:アレトゥーサ:「決定をお願いします。迎撃装置の再生開始まで、のこり2500秒」
14:16:鶴喰湊融:「わたしは、貴方を待たせた誰かの代わりに、それをしよう」
14:17:鶴喰湊融:アレトゥーサに手を伸ばす。
14:17:鶴喰湊融:「…………なにか、言い残したいことはある?愚痴でも恨み言でも、何でも聞くよ」
14:17:アレトゥーサ:「いいえ。……いいえ、感謝を。アドミニストレーター、鶴喰湊融」
14:18:鶴喰湊融:ぐ、と。涙が零れそうになるのを必死にこらえる。
14:18:アレトゥーサ:「短い間でしたが、あなたは私が本来の目的を逸脱することを止めてくれました。本来ならば、私があなたをお守りする役目なのですが。本当に申し訳ありません」
14:19:鶴喰湊融:ああ。あのとき会った麦野さんが。わたしがああいったことに、どうして己がふさわしくないと言っていたのか。
14:19:鶴喰湊融:胸の中で、理解できた。
14:19:鶴喰湊融:「いい、よ。一万の昼と夜を越えて。独りで、待たせて……ごめんね」
14:20:アレトゥーサ:「お気遣いありがとうございます。……お願いします」
14:20:鶴喰湊融:「…………うん」ゆるりと。白と黒が混ざる刃を掲げる。
14:21:鶴喰湊融:——本当なら。泣いて、どうにかしてほしいと、皆に縋ってしまいたくて。
14:22:鶴喰湊融:それでも。これは、己の責任であるのだと——兄の手から受け継いだ、この刃がそう言っている。
14:22:鶴喰湊融:「………”薄墨”、お願い」
14:22:鶴喰湊融:空を切る音。基盤を断つ音。
14:23:GM:手の内で、確かに剣が震えたような気がした。
14:23:鶴喰湊融:「………おやすみなさい、アレトゥーサ0116」なんとか、最後まで。
14:23:鶴喰湊融:涙だけは、零さずに。毅然とした顔で、いられただろうか。
14:23:アレトゥーサ:「……」 アレトゥーサは最後に少し微笑んだ。その笑顔は——
14:24:アレトゥーサ:どういうわけか、鶴喰湊融にひどくよく似ているように思えた。正確には、少し大人にしたような。
14:24:鶴喰湊融:「………ぁ、」
14:24:丹村健斗:「……へぇ。なるほどな」
14:25:鶴喰湊融:「ぅ」「ぅうぅぅぅ……!」泣くな。泣くな、鶴喰湊融。
14:25:鶴喰湊融:「なんの、用」
14:25:GM:背後から声をかけられる。
14:25:丹村健斗:「睨まれるねえ、俺! いいんだけどさ!」
14:25:鶴喰湊融:「………今、最高に気分が悪いの。つまらない用事なら、後にして」
14:26:丹村健斗:「いやー、そうもいかない。俺だってさあ、面白い用事だとは思ってないけど……でもきみは耳を貸さざるを得ないんだな」
14:26:鶴喰湊融:まだ、斬った基盤を見詰めながら。背後に声を掛ける。
14:27:鶴喰湊融:「…………………へえ」ぞっとするくらい冷えた声が出る。
14:27:丹村健斗:「ウチのリーダーが言ってたんだけどね」
14:27:鶴喰湊融:ああ、彼女の前なのに。こんな声が、聴こえて無ければいいのだけど。
14:28:鶴喰湊融:《スヴェルト》。そのリーダー。その名前が届くと、ぎちりと手に力が。
14:28:丹村健斗:「その剣を探してる……どうやらホンモノみたいだな。”淡墨”だったっけ? 昔の知り合いなんだろ?」
14:28:丹村健斗:「同じセルにいたって聞いてるよ」
14:28:鶴喰湊融:「……………………………ふ、ふふ」
14:29:鶴喰湊融:「ああ、そうね。そうね?確かにそうね」
14:29:鶴喰湊融:「同じセルにいたわ」
14:29:鶴喰湊融:「ええーー何度殺しても足りないくらい、良く知ってる」
14:29:丹村健斗:「だろうね。”イングラム”さんもそう言っていた。昔は——」
14:30:鶴喰湊融:「その名前を」
14:30:丹村健斗:「それはもう仲が良かったらしい」
14:30:鶴喰湊融:「《スヴェルト》の、貴様が出すな」
14:30:鶴喰湊融:「今回は。協力すると決めたから、斬りかかるつもりはない。ないが」
14:30:鶴喰湊融:「わたしの、忍耐を。あまり試すな」わなわなと震えている。
14:31:丹村健斗:「いい殺気だ」 長剣を背後に隠す。
14:31:鶴喰湊融:「《イングラム》は」
14:31:鶴喰湊融:「頼綱兄様は、死んだ。わたしを護って、あの夜に」
14:32:鶴喰湊融:「——もう一度、行って見ろ
14:32:鶴喰湊融:「わたしも、もう抑えられないぞ。アレトゥーサの前で、これ以上見せたくはない」
14:33:丹村健斗:「ああ。やめとこう。……本当なら、個人的には、ここで手合わせ願いたいくらいなんだけどな」
14:34:鶴喰湊融:「…………そう」殺気を収める。
14:34:丹村健斗:「いまのきみと俺じゃ、ちょっと疲労の度合いが違いすぎる。修行にならない」
14:34:丹村健斗:「……その剣」
14:34:鶴喰湊融:「……………」刃を手にしたまま、基盤を見詰めている。
14:35:丹村健斗:「無くしたりするなよ」
14:35:鶴喰湊融:「はは」
14:36:鶴喰湊融:「もう、死んでも。手放すつもりはない」
14:36:鶴喰湊融:「わたしたち兄妹を繋ぐのは、もうこれだけだ」
14:37:鶴喰湊融:そう。化けて出てきてしまったのなら。
14:37:鶴喰湊融:後始末をするのは——家族の仕事だ。
14:38:鶴喰湊融:もう。あの人の家族は……わたししか、いないのだから。
14:41:GM:こうして、鶴喰湊融は一歩を踏み出した。
14:41:GM:日常の外側へ。
14:41:GM:————
14:43:GM:ED2:百入結衣子の場合
14:44:GM:海底から引き揚げて、浜辺に戻ると、あとは各自が密かに宿へ戻るだけだった。
14:45:GM:束の間の単独行動。
14:45:百入結衣子:「……」一人海岸を眺める。帰るのは最後だ。
14:45:GM:その途中から、——もしかしたら最初からずっとだろうか。
14:45:百入結衣子:自分が一番、夜間に勝手に出歩いていて不自然ではない。
14:46:GM:はっきりと、後をつけてくる気配を感じる。徐々に強まるそれを、いまは隠そうとしていない。
14:47:GM:振り向くか、声をかけるか。
14:47:GM:無視して歩き続けても構わない。
14:47:百入結衣子:「……ねえ」普通の人でも分かるくらいに気配を出し始めたところを見計らって。
14:47:百入結衣子:「……何?」振り向く。
14:47:生成 亜綺羅:「……なに?」
14:48:百入結衣子:「……っ」
14:48:生成 亜綺羅:「うん……」
14:48:生成 亜綺羅:「げ、元気そう、ね」
14:48:百入結衣子:「……亜綺、羅」
14:49:GM:ひどく落ち着かない様子で、その少女は立っている。
14:49:百入結衣子:「なんで……なんで」
14:49:生成 亜綺羅:「いつから……この街にいたの? ずっと? ずっと前から?」
14:50:百入結衣子:「なんで亜綺羅が”レリックドライバ”に……?その、名前も、なんで」
14:51:生成 亜綺羅:「そ、そっちこそ……! ど、ど、動揺しているふりなんてやめて!」
14:51:百入結衣子:「違、あたしは、だって!」
14:52:百入結衣子:「亜綺羅が、今、そうなら……!あたしは!あたしの意味って……!」
14:52:生成 亜綺羅:「違う? 違うって、何が!」
14:52:生成 亜綺羅:「あなたは私を知っている」
14:53:生成 亜綺羅:「なんで今更、私の前に現れたの!?」
14:54:百入結衣子:「……出てきたのは、亜綺羅の方でしょう」
14:55:百入結衣子:「戦闘部隊を、抜けてると思ってた」
14:56:生成 亜綺羅:「……そうね。それができれば良かった」
14:57:生成 亜綺羅:「UGNはそれほど甘くない。特に……」
14:57:生成 亜綺羅:「脱走者を見逃したチルドレンに対しては」
14:58:百入結衣子:「……」
14:59:生成 亜綺羅:「取引をしたの」
14:59:百入結衣子:「……あたしはさ。あれしか思いつかなかった。あれが最善だと思ったし」
15:00:百入結衣子:「いまでもそれは……取引?」
15:01:生成 亜綺羅:「”レリックドライバ”の試験体になる。そしてあなたを追う」
15:02:生成 亜綺羅:「私の罪も帳消しになる。あとはあなたを見つけてしまいさえしなければ……」
15:02:生成 亜綺羅:「……あのことは無かったことにできるはずだった」
15:03:百入結衣子:「……」
15:04:百入結衣子:「……あたしね。亜綺羅さえ、無事なら、他はどうだっていいって」
15:05:百入結衣子:「そう、信じて、やって。やってきた」
15:06:百入結衣子:「でも。今はね……”家族”が居る」
15:06:生成 亜綺羅:「……そう、みたいね」
15:06:百入結衣子:「たとえ、仮初のごっこ遊びだとしても。いずれ滅ぶものだとしても」
15:07:百入結衣子:「あたしはさ。もう、投げ出すつもりはない」
15:08:生成 亜綺羅:「……忘れることはできない? このまま、逃げて……この街から……とか……」
15:09:生成 亜綺羅:「無理なの?」
15:10:百入結衣子:「うん。亜綺羅がそれを出来ないようにね」
15:10:百入結衣子:「知ってるでしょう?あたし、”あいつ”より頑固だった」
15:11:生成 亜綺羅:「うん……そう、そうね」
15:11:生成 亜綺羅:「わかった。じゃあ、ごめん。もう……見つかった……から」
15:11:生成 亜綺羅:「逃げて」
15:12:GM:頭上を黒い影が飛んだ。
15:12:GM:フクロウか、鷲だろうか?
15:12:百入結衣子:「……うん。じゃあね」フードを被った。
15:12:錫谷亮:「百入結衣子だ、初手で抑えるぞ」
15:13:錫谷亮:「”ギギリオン”、”ザンザーラ”! 逃がすな。ルートを塞げ!」
15:14:百入結衣子:「あはは」フードを被った口元が嗤う。
15:14:生成 亜綺羅:「……」 きみの前で、徐々に姿が薄れていく。
15:14:百入結衣子:「これはちょっとさ。買いかぶりすぎだと思うなあ、あたし」
15:14:生成 亜綺羅:「……そんなことない。……”モーターウェイ・フォックス”、行きます」
15:15:生成 亜綺羅:早く行け、と言っている。
15:15:生成 亜綺羅:本来なら生成の隠密機動はコンマゼロ秒で完了する——いまは、あえて時間をかけている。ほんの数秒だけではあるが。
15:15:百入結衣子:燐光。天に向けて、影を射抜くように。
15:16:百入結衣子:だが、それを見咎めるものは居ないだろう。動きを止めきられたのならば。
15:16:百入結衣子:世界が戻るときには。海岸から、彼女の姿は消えている。
15:17:錫谷亮:「……逃がしたな。さすがだ。”リンクスコール”の白入結衣子か……」
15:18:錫谷亮:「手配するぞ。まずは彼女から捕える」
15:19:GM:こうして、百入結衣子は姿を消した。
15:20:GM:宿はすでに抑えられていた——他のメンバーに接触する隙さえなかった。
15:21:GM:完全に姿を消すならば、彼女の足跡を辿るのは、誰にも不可能といってもよかった。
15:21:GM:————
15:23:百入結衣子:「……ふう」岸辺の自販機によりかかり、息をつく。
15:24:百入結衣子:戦闘の疲労も激しい。完全に自分の手口が知られているのならば。
15:24:百入結衣子:余力を残した彼等には太刀打ちできない。少なくとも、そうしたかったのなら。
15:25:百入結衣子:駒を減らすべきだった。
15:25:百入結衣子:本来であれば。あの局面において、確実に殺せた駒が。
15:25:百入結衣子:確実に殺すべき駒が、目の前にあった。
15:26:百入結衣子:その生命を奪え、と囁いたのは。この身の遺産だったのだろうか。
15:26:百入結衣子:(……ふざけないで)
15:27:百入結衣子:(あたしにもう、これ以上。何も奪わせないでよ)
15:28:百入結衣子:「……何も奪わないでよ」呟きは夜の波間に消え。
15:28:百入結衣子:彼女の姿も、ふわりと消えた。
15:29:百入結衣子:----
15:29:百入結衣子:>宛先:岬
15:29:百入結衣子:>ごめん
15:30:百入結衣子:>シフト代わってもらえる?
15:30:百入結衣子:>ごめんね
15:30:GM:————
15:33:GM:ED3:烏羽岬の場合
15:34:GM:海底から引き揚げて、浜辺に戻ると、あとは各自が密かに宿へ戻るだけだった。
15:34:GM:束の間の単独行動。
15:35:GM:宿は静まり返っている。消灯時間はもう過ぎた。
15:35:GM:夜明けも遠い。だからこそ、烏羽岬ははっきりと気づいた。
15:35:GM:きみの行く先に、何者かの気配がある。
15:36:烏羽岬:海を眺めながら歩いています。さも深夜の散歩のように。
15:36:烏羽岬:不在の間のアリバイは確保してあるので、朝みんなが起きてくる時間に合わせて戻る予定……だった。
15:36:烏羽岬:「——雲居?」
15:37:雲居春音:「……え」
15:37:雲居春音:「なんでわかったの!?」 ちょっとびっくりしている。
15:37:烏羽岬:「わかるさ。日中、ずっとそわそわしていたからな」
15:38:烏羽岬:「深夜に抜け出して"散歩"するつもりだったんだろう」 浜辺に腰掛ける。
15:38:雲居春音:「あ。ああー……うん。そう。そうだね」
15:38:雲居春音:「散歩する。つもりで……」 「……」
15:39:烏羽岬:「座れよ。波の音がきれいだ」
15:39:烏羽岬:「夜の波打ち際で話をするというのは、こっそり抜け出した中学生の王道パターンらしい」
15:40:烏羽岬:無防備に側面を見せて座ってます。攻撃する気配もなし。
15:40:雲居春音:「うん」 雲居は物陰から出てこようとしない。
15:40:雲居春音:「普通の中学生。みたいにね。……あの、烏羽はさあ」
15:40:雲居春音:「あーっと……一個聞いてもいい?」
15:41:烏羽岬:「雲居」 その言葉を遮る。
15:41:烏羽岬:「僕はな。たぶん今、人生が一番楽しい」
15:42:雲居春音:「……うん……」
15:42:烏羽岬:「昔の僕は、自分の居場所はひとつきりだと思っていた」
15:42:烏羽岬:「友達がいなかったからな……臨海学校やお祭りなんかとは、まったく縁はないと思っていた」
15:43:烏羽岬:「たとえ今後、何があろうと」
15:43:烏羽岬:「僕はこの14歳の日々の事を忘れないだろう。いつまでも」
15:43:雲居春音:「そうかもね」 声が震えている。笑ったような響きがあった。
15:44:雲居春音:「私も楽しいよ。去年の今頃は考えもしなかった」
15:44:雲居春音:「こうやって、臨海学校とか来てさ……ビーチバレーして、花火見たりするの」
15:44:烏羽岬:「ああ。以前の雲居は、身体が弱かったみたいだしな」
15:44:烏羽岬:「いい思い出になったか?」
15:45:雲居春音:「思い出に……思い出になんて……」
15:45:雲居春音:「したくなかった! もっとずっと続けたかったよ!」
15:46:烏羽岬:「そうだな。本当にそう思う」
15:46:雲居春音:「じゃあ、なんで烏羽なの!?」
15:47:烏羽岬:「僕も同じ気持ちだ。なぜお前なんだ?」
15:47:烏羽岬:「職場見学。学校の補習。ビーチバレーに、ボランティアに、縁日……」
15:47:烏羽岬:「どうしてお前なんだ。雲居」
15:48:雲居春音:「なんでかって、知らないよ! バカじゃないの!?」
15:48:烏羽岬:「よく言われる」
15:48:烏羽岬:「バカだからな……枷からの解放を夢見て、手に入らないものを求めてしまう」
15:48:烏羽岬:立ち上がります。
15:49:烏羽岬:「雲居」
15:49:雲居春音:「やめてよ!」
15:49:烏羽岬:構わず言う。 「僕は央明館学園・中等部2年C組。出席番号11番、烏羽岬」
15:50:烏羽岬:「暗殺者として育てられたFHチルドレン——《鶫》の、烏羽岬だ」
15:50:雲居春音:「……うん」
15:51:雲居春音:「私は……」
15:51:烏羽岬:雲居さんの方に歩み寄ります。一見すると素手。
15:51:雲居春音:「私は雲居春音。央明館学園・中等部2年C組。出席番号13番……」
15:51:烏羽岬:ゆっくりと距離を詰めていく。
15:52:雲居春音:「お兄ちゃんの後を継いだ。《レリックドライバ》の”カレイドソーン”。雲居春音」 物陰からその姿を現す。
15:53:烏羽岬:同時に、両手の裾からナイフを瞬時に装備。飛びかかる。
15:53:雲居春音:「せめて、烏羽が」 大きな太刀を、瞬く間に抜刀する。
15:53:烏羽岬:雲居さんが刀で止めるようなら止められます。
15:54:雲居春音:「もと悪いやつだったらよかったのに!」 切り結ぶ。血の棘が生えて、烏羽を弾く。
15:54:GM:互いに、大きく距離を離した形になる。
15:54:烏羽岬:後ろに飛び退り、バレーボールの時とは全く違う身のこなしで斬りかかり、
15:54:烏羽岬:切り結んだ状態のまま、至近距離でつぶやきます。
15:55:烏羽岬:「雲居」
15:55:烏羽岬:「————お前を殺す」
15:55:雲居春音:「……!」 血で刀を覆い、戦斧と化す。止める。
15:56:GM:そのまま雲居は何か反撃をしようとしたのかもしれない。一対一だ。時間を稼ぐことが目的の可能性もある。
15:56:GM:だが——
15:56:江永瑞穂:「烏羽!」 江永の声。そして炎。
15:57:烏羽岬:「!」 瞬時に離れます。
15:57:GM:雲居もまた、さらに距離を離すしかない。
15:57:江永瑞穂:「何を足止めされてんの!」
15:57:江永瑞穂:「早く来なさい! さっさと逃げる!」
15:57:烏羽岬:「バカだからな。……僕らの事がバレた」
15:58:烏羽岬:「了解だ。しんがりは僕がやる、先導を頼む」
15:58:烏羽岬:懐から、小さな球状の物体を投擲。
15:58:烏羽岬:スモークグレネードです。効果時間は短いが、夜間なら十分。
15:59:江永瑞穂:「わかってる! 湊融ちゃんも確保したから、しっかりついてきなさい!」
15:59:GM:浜辺の上には年代物のバン。
16:00:雲居春音:「うわっ、とっ」 煙幕の効果をもろに食らう。 「——烏羽!」
16:00:雲居春音:「……許さないから!」
16:02:烏羽岬:バンに滑り込みながら、先日の放課後にかわした会話が脳内でリフレインする。
16:02:烏羽岬:つい数日前のような気もするし、何年も前のことのような気もする。
16:02: :(————僕は、お前のことを友達だと思っている)
16:02: :(いつか秘密を言い合える仲になれる事を、祈っている)
16:02:烏羽岬:[
16:02:烏羽岬:「…………」
16:03:烏羽岬:「じゃあな、雲居」
16:03:烏羽岬:「また明日」
16:04:GM:こうして烏羽岬は日常から離脱する。
16:05:どどんとふ:「烏羽岬」がログインしました。
16:05:GM:そして、雲居春音もまた。
16:05:GM:夏休みが終わる。
16:05:GM:————
16:09:GM:ED4:椋実翔利の場合
16:10:GM:いま考えると、離脱に成功したのはかなり際どいタイミングだった。
16:11:GM:烏羽岬、鶴喰湊融、江永瑞穂。
16:11:GM:彼らは脱出に成功した——残るはあと一人。
16:12:横嶋洋明:「……椋実くん。百入くんは? まだ戻ってきていないかな」
16:12:GM:奥の部屋から、横嶋洋明が顔を出した。”YERO”経由で情報収集を行っていたらしい。
16:12:椋実翔利:「まだだ」 執事の恰好はもうやめて、安いノートパソコンを開いている。画面には四つの白黒の画面。
16:13:椋実翔利:周辺に配置した監視カメラである。もちろん、相手が百入であればそれが機能する可能性は低いものの、だからと何もしない訳にはいかなかった。
16:13:横嶋洋明:「参ったな」
16:14:椋実翔利:「……まあ、まだっつうかな。どうかねこれは」 タバコを灰皿に押し付け、すぐに新しい一本を出し、点火する
16:14:横嶋洋明:「百入くんに限って、脱出が遅れたってことはないと思うけど。戦力を集中されると厳しいのかもしれない」
16:14:椋実翔利:「戻ってこれるなら、とっくに戻ってきてるだろ。オッサンも分かってるんじゃねーの」
16:15:横嶋洋明:「……そうだねえ」 髪の毛をかきむしる。 「相手はUGNだ」
16:16:横嶋洋明:「交渉が効かないところが困るよ」 カウンターの上に”メイ”を乗っける。
16:16:GM:”メイ”はつまらなさそうに周囲を見回し、のそのそと動く。
16:16:椋実翔利:「良くて、戦力や警戒をこちらに向けないために一人消息を絶っている。悪けりゃ……まあ、一番悪いトコまで行ってんだろ」
16:16:椋実翔利:フアン・タマッドno
16:17:椋実翔利:フアン・タマッドの最期の言葉が脳裏をよぎり、その事実に苛立たしく、まだ新しい煙草を灰皿に押し付ける。
16:17:横嶋洋明:「いや。百入くんなら大丈夫だと思うよ」
16:18:椋実翔利:目線だけをリーダーへ
16:18:横嶋洋明:「彼女は強い。単純に戦闘力って意味じゃなくてね」
16:19:椋実翔利:口を開いてわざとらしく煙を吐く。視界を白く歪めて。
16:19:椋実翔利:「……そうかね。ま、リーダーがそう判断するならそうだと思っておこう」
16:20:椋実翔利:「思えばアイツについてはアンタの方が詳しいだろうしな。オレはアイツがキレると陰湿過ぎて怖いことくらいしかしらねえ」
16:20:横嶋洋明:「ぼくだって、みんなのことを何もかも知ってるわけじゃない」
16:22:横嶋洋明:「ただ、信じたいのかも」
16:22:椋実翔利:「ハハ。科学者っぽいくせにそういうこと言うよな」
16:23:横嶋洋明:「いや、今回はちょっとヤバイかもと思ってさ。ビビってるんだよね……なにしろ相手がUGNだし」
16:24:椋実翔利:「分かるぜ。オレもサツに追いかけられた時は怖かった。ヤクザに追われるのとは種類の違う怖さだアレは」
16:24:横嶋洋明:「はは。うん。そうだね……だからさ、打開策は考えてるんだけども……」
16:25:椋実翔利:「……打開策ねえ」
16:25:横嶋洋明:「もしも失敗したときのために、言っておきたいことがある。江永くんについてなんだけど……」
16:25:椋実翔利:「……江永の?」
16:27:横嶋洋明:「あー……椋実くん。きみ、真面目な秘密は守るタイプ?」
16:28:椋実翔利:「え? 何だそれ。まるでオレが秘密をベラベラどこでも誰でも漏らすみたいな……」
16:28:椋実翔利:と言って、すぐに語調を落ち着かせる 「……言わねーよ。そんな顔されて言われちゃな」
16:29:横嶋洋明:「じゃあ、言っておくよ。何かあった時、必要になるやつだから」
16:30:椋実翔利:「おう」 口を噤むように、新たな煙草に火を点ける
16:36:横嶋洋明:「…………」
16:37:横嶋洋明:「…………そのときは」
16:38:横嶋洋明:「そのときは椋実くん。よろしく頼むよ。一応、……本当に一応、きみが一番年長だからね」
16:38:椋実翔利:返事も、相槌もない。ただ煙草の火だけが揺れ、安い巻紙を焼きながら、白い煙を垂らし続けている。
16:38:椋実翔利:だが、そう言われれば。わずかに目を細めて
16:40:椋実翔利:「……そんな時は来ないと、信じられるって言えやあ、まあ良かったのかもしれねえが」
16:40:横嶋洋明:「うーん、まあね」 髪をかきむしる。
16:41:椋実翔利:「分かってるよ」 また煙草を灰皿に押し付ける 「ま、その時はよろしく頼まれてやるさ。任せとけよ」
16:41:横嶋洋明:「できるだけ面倒かけないように頑張るよ。まずは、百入くんを探さないと」
16:42:椋実翔利:「だな。アイツを探すってのは、そこからしてまずムチャな話な気はするが……そうも言ってらんねえ」
16:42:椋実翔利:「百入がいるのは……全員がいるのは、前提だ。なあリーダー」
16:42:横嶋洋明:「え、うん?」
16:43:椋実翔利:「オレは実は、これで結構どうしようもないヤツだが、《ヴリトラ》は割と好きだぜ」
16:43:椋実翔利:「だから全員いるのは前提だ。そうだな。多分何があろうと、いつまでもって訳にはいかないだろうが……」
16:43:横嶋洋明:「それはまあ、前半も後半も知ってるけれども」
16:44:椋実翔利:「それでも前提なんだよ。オレはそう思ってる。アンタも忘れんなよ、そこんとこな」
16:46:横嶋洋明:「そうだね。大丈夫。切り抜けられるよ、今回も」
16:48:椋実翔利:「よっしゃ。じゃあやってくとしようか。監視カメラ眺めてるのも飽きたし」
16:48:椋実翔利:新たな煙草に火を灯す 「ま、ずは地図かね。あとは地元の情報サイト、っと——」
16:49:椋実翔利:——もう終わりだと思っていた。
16:49:椋実翔利:UGNに正体を捕捉されるというのは、公的バックアップの存在しないFHにとっては、致命的な事態だ。
16:50:椋実翔利:《スレイペギー》とも関係が良好とはいえない。《スヴェルト》の刃先もチラつく。もはや安息の時、安息の地など有り得ない——少なくとも、"ここ"には。
16:50:椋実翔利:……だが、その一方で。
16:50:椋実翔利:この地に何かがあるという推測。江永の異形に似た存在の神像を戴く、遺構『シャンバラ』の存在。
16:50:椋実翔利:鶴喰から、結局あの遺構は機能を停止したと聞いている。持ち帰ったものも、椋実的にはガラクタ——つまり使えないものばかりだとしても。
16:51:椋実翔利:まだ"ここ"には価値ある何かがあるのではないか、と思っている。
16:52:椋実翔利:そして、リーダーから——横嶋洋明から——聞かされた事実で。
16:53:椋実翔利:その道行きはいよいよ定まる。
16:53:椋実翔利:(……結局こいつは使わずじまいか)
16:54:椋実翔利:ブックマークフォルダから、航空券の予約サイトを削除して、笑う。
16:54:椋実翔利:(潰すぜ……《スレイペギー》)
16:55:椋実翔利:(昨日と同じ今日が終わって、今日と同じに明日が来る。オレの楽しい日常を奪ってくれたオマエらを)
16:55:椋実翔利:(必ずな)
16:56:GM:こうして椋実翔利は非日常を歩む。
16:57:GM:封鎖された日常を前に——
16:57:GM:嵐の気配がした。
16:57:GM:————
16:58:GM:FHキャンペーン「I'm home」
■第三話:何があろうと、いつまでも ——了