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GMそれではセッションを開始していきたいと思います。
GMまずはPCの自己紹介からです。
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GMPC①の覚醒枠、小清水詩織さんからお願いします。
 小清水詩織はい!
 小清水詩織小清水詩織です! キャラクターシート
 小清水詩織いつもだいたい敬語なのでおしとやかに見えますが内面は結構のんきものでお人好しな高校生です
GM敬語キャラか!
 小清水詩織実はそうなんです
陽炎 律華見た目は丁寧だよね。よく大雑把だけど。
 小清水詩織えへへ……
GM律華ちゃんのコメントが入った。
 小清水詩織いざという時には頑張れる強い心を持っていそうです
GM持っていそうな気がしてきました。
 小清水詩織戦う力なんて持ってない気がしますがもし戦うとするならば、強力なアームバンカーと暴走の力で結構危なげな戦い方をしそうな気がします
GMほうほう。
 小清水詩織いうなれば・・・ヒュドラの力的な・・・
 小清水詩織怒りだった
 小清水詩織まあとにかくそんな感じで、女子高生!がんばります!
GMどれだけ悲惨な運命が待っていても頑張ってほしい!よろしくお願いします!
GMあ、それと初期ロイスが義理の両親であり、生みの親はいないそうなので、その辺をセッションで拾ってみようかと思います。
 小清水詩織わお
GMでは、シナリオハンドアウトの確認もしておきましょう。
GMPC①(白夢さん)用ハンドアウト
GMロイス:朝霧声奈(あさぎり・せいな) 推奨感情 P:憧憬/N:隔意
GMキミは私立ハルモニア音楽院高等科に通うごく普通の女子高生だ。ある日、キミはクラスメートで寮も同室でありいつも同じベッドで寝ているくらい仲の良い陽炎律華からライブに誘われた。歌についてさほど思い入れのなかったキミだったが、ライブ会場で朝霧声奈という世界的に有名なアーティストの歌を聞いた時、一瞬で彼女の歌と歌の持つ力に魅了された。だが、その直後にキミが目にしたのは罪もない人々に刃を向ける朝霧声奈の姿だった。あれほど素敵な歌を歌っていた人がいったいなぜ。
GM朝霧声奈さんについてはあとでPC③の自己紹介がありますので、それを参考にしてください。
GMなんか楽しいライブがあるそうですよ。楽しみですね。
 小清水詩織ライブ!
 小清水詩織楽しみだなあ!素敵なんだろうなあ!
GMそう、素敵なライブなのです。しかも仲の良い律華ちゃんも一緒だ。
陽炎 律華うん。
GMでは、そんな感じでお願いします。
 小清水詩織よろしくお願いします!
______  
GMそれでは、次にPC②。陽炎律華さん、お願いします。
陽炎 律華はい。
陽炎 律華陽炎律華(かぎろい・りつか)。詩織の同級生です。キャラクターシート
陽炎 律華UGNが運んでいた、ちょっとこう……まずい感じの遺産と接触して覚醒、そのまま実は正規雇用されました。
陽炎 律華学校には秘密。
GM内緒のお仕事!
陽炎 律華……詩織にも秘密。もちろん。
GMやはりそうだったか。
陽炎 律華手持ちの遺産、「ダンスカー」が"魔響ジャーム"に対して効果的だったので、そちら側への対策に投入されています……で、いいのかな。GM。
GMそうなりますね。
GM"魔響ジャーム"は通常のエフェクトやオーヴァード能力を無効化してしまうため、特殊な遺産でなければ対抗できないという厄介な代物です。
陽炎 律華戦闘スタイルはフロートタイプの大型バックパックから、鎖飛び出させて殴る。《原初の黄:氷の茨》の演出で。
GM氷の茨!そんなものを!
陽炎 律華……詩織には、危ない世界を知らずにいて欲しいと思ってる。
陽炎 律華こういう感じ。かな。
GM友達思いですね。
GM了解しました。
GMでは、シナリオハンドアウトの確認もしていきましょう。
GMPC②(里村さん)用ハンドアウト
GMロイス:終崎狩音(おわりざき・かるね) 推奨感情 P:信頼/N:不安
GMキミは歌の力によって起動する遺産を武器に魔響ジャームと戦うUGNエージェントだ。ある日、キミは昔から世話になっているオーヴァード医・終崎狩音のメディカルチェックを受けた後に、彼女からN市で行われるライブのチケットを2枚譲り受けた。支部長の獅子神征一郎(ししがみ・せいいちろう)からも休暇の許可を得たキミは、仲の良い友人である小清水詩織とともにライブに向かった。しかし、ライブの最中に突如として現れた魔響ジャームの大群によって会場は大混乱に陥り、小清水詩織とも離れ離れになってしまうのだった。
GMというわけで、休暇ももらえたので詩織ちゃんと一緒に楽しくライブを見に行くことになります。
陽炎 律華……趣味に合うと思うよ。
GMシナリオロイスはオーヴァード医の終崎狩音。いい人です。
陽炎 律華危険物と繋がってるから……。よくしてもらってる。
GMキミの体のチェックや遺産の調整なども引き受けている重要人物だ。
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GMというわけでPCはこの2人だけなんですが、実はもう1人キャラクターが存在しまして。
陽炎 律華うん。
______  
GM便宜上PC③ということでナンバリングを振っておりますので、そちらの自己紹介もお願いしましょう。
GMPC③、朝霧声奈さん。お願いします。
朝霧 声奈朝霧声奈(あさぎり・せいな)。事故で両親を亡くしたがある人物に拾われ、今は歌手をしている。キャラクターシート
朝霧 声奈というのが表向きの顔で、遺産兵装「シャルウール」を担いで裏で何やら企んでいます。
GMシャルウール!
朝霧 声奈人類を救済するために謎の人物"カルマ"とともに暗躍しているようだが……?
朝霧 声奈という感じで、今回は何やら特殊な立場でがんばります。
GM今回はヒロさんにはサブマスということでエネミーを担当してもらいます。
朝霧 声奈がんばります!
GMただし事前にシナリオは渡してありますが、行動までは規定していませんので、PCやサブマスの動き次第ではどうなるかは分からない!
朝霧 声奈ひょっとすると、あんなことやこんなことも……?
 小清水詩織どうなるのだろう・・・
GM敵になるかもしれないし、味方になるかもしれない。
陽炎 律華……穏当に終わって欲しいけど。
GMでは、一応用意してあるPC③用のハンドアウトも確認してみましょう。
GMPC③(ヒロさん)用ハンドアウト
GMロイス:“カルマ” 推奨感情 P:尽力/N:恐怖
GMキミは世界的に有名なアーティストであり、歌の力によって起動する遺産を持つオーヴァードだ。天涯孤独であるキミは顔に十字の傷がある“カルマ”という女のもとに身を寄せている。“カルマ”は人類を滅びから救うためにキミの力が必要だと言い、N市で行われる今度のライブで妨害に現れるであろうUGNの足止めをするようキミに指示を出した。キミは何も疑わずそれに従った。――その歌によって多くの人の命が失われることになるとも知らずに。
GMというわけでシナリオロイスはカルマ。怪しげな十字傷の女です。
朝霧 声奈きっといい人だって信じてる……!
GM初期ロイスとして取ってもらったようで、GMとしては助かります。
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GMでは、PCの自己紹介はこれで終了ですね。
GMここから本来であればPC間ロイスに移るのですが
GM今回、PCは2人しかいない上にお互いにお互いを初期ロイスにしてるんですよね
朝霧 声奈らぶらぶだ
陽炎 律華まあ……うん。
GMですので、今回はPC間ロイスはなしということでいきましょう。
 小清水詩織はい!
GMでは、これでセッション前の準備は全て終了となります。
GM最後にトレーラーを読み上げた上で、早速セッションを始めていくことにしましょう。
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GMトレーラー
GM昨日と同じ今日、今日と同じ明日。このままの日々がずっと続くと思っていた。
だが、――世界は知らぬうちに変貌していた。
突如として世界に出現し始めたレネゲイドウイルスを溶かす異形、魔響ジャーム。
戦場で歌を歌う少女たちだけが唯一その怪物に対抗し得た。
女は言う。――世界を侵しているのはウイルスではない。言葉だ、と。
女は言う。――言葉が世界をバラバラにした。人は痛みによって再び繋がり合うのだ、と。
全ての人間が英雄となる世界に。
かくて物語は一年前へと遡る。
少女はその日、痛みを知り、歌を知った。
GMダブルクロス The 3rd Edition 『GROUND ZEROES /はじまりの歌』
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。
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GMというわけで、これよりセッションを始めていきたいと思います!よろしくお願いします!
朝霧 声奈よろしくお願いします!
 小清水詩織よろしくお願いします!
陽炎 律華よろしくお願いします。
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GMまずはオープニングフェイズからです。
GM最初はマスターシーン。
GMというか、声奈さんのオープニングからですね。
GM街が燃えている。悲鳴、怒号、無秩序に逃げ惑う人々。
GM噴き上がる熱と流れる血。人が焼ける嫌な臭い。
GMそこに歌が響いていた。悲しげな歌だ。
GM幼い朝霧声奈はその渦中にいた。
朝霧 声奈「(パパ……ママ……)」
GMしかし、キミの父と母は既に物言わぬ躯となっていた。
GM幼いキミを置き去りにして逃げ出そうとし、キミの見ている前で怪物に命を奪われたのだ。
GMその場から動けずにいたキミは結果的に1人だけ生き残った。
朝霧 声奈「(嫌だ……置いて行かないで……パパ、ママ)」
GMしかし、その言葉を聞くものは誰もいない。
GM肌を焦がす熱とどこかから聞こえてくる歌だけが、そこにあった。
朝霧 声奈「これは……歌……?」
GMその歌がどこから聞こえてくるのかは分からない。
朝霧 声奈傷つき満足に動かない体で、周囲を見回す。
GM視線を彷徨わせていたキミは、離れた場所に1人の少女がいることに気付く。
GM呆けているような、悲しんでいるような、何かに怒っているような。
GMそんな顔をした少女だ。
GMキミと同じように衣服はボロボロで、血も流れている。
朝霧 声奈「…………」助けようと思ったのか、助けを求めたのか。
朝霧 声奈その少女に向かって、血に塗れた腕を伸ばしかけ――
GMそこで、夢は覚める。
GMキミは広い洋館のベッドで目を覚ます。
朝霧 声奈「……ッ!!」がばり、とベッドから身を起こす。体がじっとり汗をかいている。
朝霧 声奈「また、あのときの……」呟き、周囲を見渡す。見知った部屋。
GMキミの傍には顔に大きく醜い?字の傷が刻まれた女がいる。
カルマ「うなされていたようね。嫌な夢でも見ていたのかしら?」
GMその女こそキミの拾い主のカルマだ。
朝霧 声奈「ええ……あの日の夢、炎の中の記憶……いつものことよ」
カルマ「そう。可哀想な子」
GMカルマはキミの頬を撫でる。
朝霧 声奈触れた指の冷たさに、わずかに震える。
カルマ「でも、もう安心していいわ」
カルマ「もうすぐ我々の大願が成就することになる。メシアが降臨し、全ての人間を救済へと導く」
朝霧 声奈「そう……全ての人間の、救済……」オウム返しに繰り返す。
カルマ「あなたが悪夢を見ることもなくなる」
カルマ「そのためにはあなたの力が必要よ、声奈。手伝ってくれるわよね?」
朝霧 声奈「……ええ。私の歌と力は、そのために振るうと定めたもの」
カルマ「今度のあなたのライブで重要な計画を用意しているわ。UGNはおそらく邪魔をしに現れるでしょう。その妨害をあなたに頼みたいの」
カルマ「できるわね、声奈?」
朝霧 声奈小さく、ゆっくりとうなずく。
カルマ「そう。いい子よ」
GMカルマは顔を近付け、再びキミの頬を撫でる。
GMそして、何も言わずキミの首筋に注射器を突き刺す。
GMキミの体内にどくどくと薬液が流れ込んでいく。
朝霧 声奈「カルマ……、私は、あなたの力に」言いかけたところで、注射を打ち込まれる。
朝霧 声奈「……ッ!!」
GMさほど時間を置かず、キミの体を全身がちぎれそうな激痛と焼けるような熱が襲う。
朝霧 声奈「あ……ぐ、ああァアアッ!!」
カルマ「全ての人間が痛みを知る必要がある。痛みを知ることで人は英雄になるの」
カルマ「その痛みはあなたに必要なものよ。しっかりと覚えておきなさい」
朝霧 声奈「ぐうぅうう、ああ、あぁあ……ッ!」
朝霧 声奈激痛に苛まれ、返事すらままならない。
カルマ「あなたは本当にいい子よ、声奈」
GMカルマはキミの頬を撫でる。
朝霧 声奈「あ、ああ……」返答すらままならない激痛の中で、その言葉に僅かに微笑む。
GMそして、カルマは痛みに苦しむキミを残したまま部屋から出て行く。
朝霧 声奈ベッドの上に独り残され、身をよじりながら苦しみに悶え続ける。
朝霧 声奈この痛みこそが必要なもの――
朝霧 声奈がらんとした部屋で、呻きながらその言葉を反芻する。
GMでは、マスターシーンはこれで終了。
______  
GM次は律華さんのオープニングです。
GMまずは侵蝕率を上げてシーンに登場してください。
陽炎 律華はい。
陽炎 律華1d10+42
DoubleCross : (1D10+42) → 9[9]+42 → 51
GMあ、最初から結構侵蝕率高いですね。
陽炎 律華伸びが早いな……
陽炎 律華……持ってる遺産の都合で。
GMUGN支部に呼ばれたキミが支部長やオーヴァード医と話をするシーンですね。
陽炎 律華了解。
GM放課後、キミはメディカルチェックのためにUGN支部へと呼ばれました。
GMメディカルチェックの最後の項目として用意されていたのが仮想空間でのシミュレーションです。
GMキミの目の前にはステンドグラスのような色彩をした異形の怪物たちが出現している。
陽炎 律華遺産は展開状態だよね。と。
GM展開状態ですね。
GMこれらがキミがいつも相手にしている敵、魔響ジャームだ
陽炎 律華右手に指揮杖型コントロールデバイス。左手を握ったり開いたりして一瞥。
GM怪物たちは本物さながらの勢いでキミに襲いかかろうとする。
陽炎 律華(腐った花みたいな……嫌な音のする……)
陽炎 律華「黒い空にそびえる影の塔」
GM宙に浮かんだ怪物は弾丸のように変形し、キミの方に飛んでくる。
陽炎 律華歌のワンフレーズ。背後に浮かんだマント型のフロートユニットから、無数の菱形を連ねたような触腕ユニットが伸びる。
陽炎 律華「影の園にも咲く白い花」
陽炎 律華横に指揮杖を振る。殴りつけるような衝撃波が一瞬、突っ込んできた仮想魔響ジャームの動きを止める。
陽炎 律華高速で伸びた触腕ユニットが仮想ジャームを貫通、消滅。
GMキミの目の前で静止した魔響ジャームはそのまま消滅していく!
陽炎 律華真顔で観察している。体は十分に動く。
GMそこで別の仮想魔響ジャームが両手の触手をキミへと伸ばす!
陽炎 律華「すべてが変わり果ててもどうか――」
陽炎 律華滑るような動きでサイドステップ。指揮杖を振るう。壁のように展開した衝撃波、ワンテンポ遅れてドリフトしたフロートユニットから触腕が伸びる。
陽炎 律華貫通。消滅。残る魔響ジャームの群れの方へそのまま突撃。くるくると手の中で指揮杖を回す。
陽炎 律華フロートユニットから溢れだした触腕ユニットが分解。無数の高速回転する菱形のブレードに変わる。
陽炎 律華 【トザス トビラ】
GM仮想魔響ジャームの群れは引き裂かれながら一斉に姿を消す!
陽炎 律華(白抜けした画面に黒い直線がガンガン書き込まれる系のエフェクト)
GMと、そこで底抜けに明るい声が聞こえる。
終崎狩音「はーい、そこまでー!オッケー、オッケー!」
GM黒いタートルネックセーターにジーンズ姿の明るい笑顔を浮かべた女性が姿を現す。
陽炎 律華嘆息。
GMキミのオーヴァード主治医の終崎狩音だ。
陽炎 律華「狩音さん。いくらなんでも雲霞が過ぎるんじゃ」
終崎狩音「ご苦労様ー!これでメディカルチェックは全て終了ね」
陽炎 律華「……まあ、いいけど」
終崎狩音「えーっ、これくらいやらないと正確なデータふぁ取れないし、それに律華ちゃんも物足りないでしょ?」
陽炎 律華「いったい私を、修羅か悪鬼だとでも思ってるのですか。狩音さん」
陽炎 律華嘆息。静音で攻撃ユニットが巻き上げられていく。
終崎狩音「うーん、どっちかというと羅刹?なんてね」
終崎狩音「と、ひとまず数値は全て安定した状態を示しているわ。遺産との適合についても全く問題ナシ」
陽炎 律華「それは重畳ですけど。……除装しても構いませんか」
終崎狩音「これなら何かあってもしばらくは何も気にせずに戦えそうねー。あ、どぞどぞ」
陽炎 律華嘆息。フロートユニット側に"折り畳まれる"ように密着型のボディスーツ&プロテクターが消失。だいたいアイコンくらいの見た目に再構築。
終崎狩音「それじゃ律華ちゃんも疲れたでしょうし、部屋に戻って話しましょうか?」
陽炎 律華「はい。……機能必然なのは分かるのだけど、あのデザインはなんとかならなかったんですか」
終崎狩音「あら、見た目結構可愛くない?あたしは気に入っているんだけどなー」
GM話しながら2人は診察室へと移動する。
GM診察室に戻ると狩音はキミに椅子を勧め、温かい飲み物を手渡す。
終崎狩音「あったかいもの、どうぞ」
陽炎 律華「あったかいものを、どうも」
陽炎 律華「ちょうど体が冷えていましたから」
終崎狩音「それは何よりー」
終崎狩音「それにしても任務だけじゃなくて、こんなメディカルチェックにも付き合わなきゃいけなくて律華ちゃんも大変よねー」
陽炎 律華「俸給もいただいている身なので、そこはいいんですが」
陽炎 律華少しだけ。寮にいられる時間が減ったのが、辛い。
終崎狩音「あら、いいの?案外謙虚」
終崎狩音「あ、そうそう。律華ちゃん。あたし、こういう物もらっちゃったんだけど要らないかしら?」
GMそう言って狩音はジーンズのポケットからチケットを取り出す。
終崎狩音「今週末にあるライブのチケット。なんでも世間じゃ完売御礼で手に入らないらしいの」
陽炎 律華「ください」
陽炎 律華ノータイム。
終崎狩音「即答!?」
終崎狩音「あなたって案外したたかな子だったのね」
終崎狩音「まあ、どうせあたしは週末も仕事だからちょうどいいわ」
陽炎 律華「狩音さん、大方、仕事で行けないんでしょう」
陽炎 律華「……こう見えても、私は音楽学校の生徒なので」
終崎狩音「フッフッフッ、ご明察~。……あんまり悲しくなること言わないでちょうだい」
終崎狩音「じゃあ、二枚あるから誰か仲の良い友達でも誘うといいわよ」
GMそう言って狩音はキミにチケットを手渡す。
陽炎 律華「……ありがとうございます」
陽炎 律華礼、30度くらい。
終崎狩音「どういたしまして~」
終崎狩音「あ、でも律華ちゃん、UGNの方のお仕事は大丈夫なのかしら?」
陽炎 律華「……戦闘班なので」
終崎狩音「何もなければ大丈夫~ってことね」
GMと、そこで。
GM診察室のドアが開き、ライオンの頭をした隊員服の男が入ってくる
GM帯刀したその男は支部長の獅子神征一郎だ。
陽炎 律華「支部長」
獅子神征一郎「いいんじゃないか?たまには律華くんにも休暇は必要だろう」
GMライオンの頭をした男はたてがみを揺らしながら言う。
獅子神征一郎「もし何かあっても、その時はこっちでなんとかするさ」
終崎狩音「わーお、支部長殿、頼もしい~」
陽炎 律華「……ありがとうございます。できれば、これは必ずや行きたいので」
陽炎 律華「……詩織も予定はなかったはずだし……」ひとりごと
獅子神征一郎「分かっているとも。ゆっくり羽を伸ばして来るといい」
獅子神征一郎「なんせ子供は遊ぶのが仕事だからな!」
GMそう言って支部長は愉快そうに笑う。
陽炎 律華「違法就労してますけれど」
陽炎 律華言って少し笑う。
獅子神征一郎「…………面目ない」
陽炎 律華「いえ。……宿業は果たさないと」
終崎狩音「まあ、これで支部長殿の許可も下りたことだしバッチリ楽しんできてちょうだいね、律華ちゃん」
陽炎 律華「狩音さん。ありがとうございます、この御礼はいずれ、お茶っ葉か何かで」
終崎狩音「わお、律華ちゃん、話が分かる~」
終崎狩音「それじゃあ、今日のところはお疲れ様~」
陽炎 律華一礼(40度くらい)して退出します。
GM狩音はパタパタと手を振ってキミを見送る。
GMシーン終了。
GMシナリオロイスは狩音先生に取っておいてくださいねー。
GMでは、次のオープニング!
______  
GMPC①、小清水詩織ちゃんのオープニングです。
 小清水詩織はい!
GMただしキミはまだ侵蝕率を上げる必要はありません。
 小清水詩織侵蝕率・・・?なんだろうそれは・・・?
GMなぜならオーヴァードではないから!
GM知らなかった……
GMまずはキミが夢を見ているところから始まります。
GMいつの間にか眠ってしまったキミは夢を見ていた。
GM街が、燃えている。
GMそこに歌が響いていた。悲しげな歌だ。
GMキミの傍にいた男は既に息絶え、女は瓦礫の下に押し潰されて身動が取れなくなっていた。
GM女はキミに何事か語りかけようとする。
GM「……あなただけでも生きて。友達をたくさん作って、幸せになってね」
 小清水詩織「……や……やだ……まって……今……っ……!」
GM女はキミの方を見て、笑顔を作る。
GMそして、最後にキミに何かを言おうとする。
GMしかし、その言葉はキミの耳には届かない。
GM女の姿は炎に巻かれて消えた。
 小清水詩織「ーーーーーッ!!!」声にならない、叫びをあげる
GMただ肌を焦がす熱と、どこからか響く歌だけが聞こえている。
 小清水詩織地獄、ここは、地獄だ
 小清水詩織私にとって、そこは、まさに、地獄だった
GM地獄の只中を彷徨っていたキミは視線の向こう側に1人の少女がいることに気付く。
GM呆けているような、悲しんでいるような、何かに怒っているような。
GMそんな顔をした少女だ。
GMキミと同じように衣服はボロボロで、血も流れている。
 小清水詩織「……あ……」近付く。出来る限り早く。近付こうとする
GMその少女はキミに手を伸ばそうとする。
GMそこで。
浅倉ミカ「……小清水。…………小清水!」
GM女の声が聞こえ、キミの頭は丸めた教科書のようなもので叩かれる。
 小清水詩織「ふえぁっ!?」
GMそこで、夢は覚める。
GMどこか軍人めいた雰囲気をしたキミの担任の女教師、浅倉ミカがキミの机の傍に立っている。
浅倉ミカ「貴様はいつになったら私の授業を真面目に聞く気になるんだ?」
GMと、ここで律華ちゃんも登場です。
陽炎 律華1d10+51
DoubleCross : (1D10+51) → 2[2]+51 → 53
 小清水詩織「は、はい、その、私、授業を真面目に聞くつもりは、あるんです」
GM教室の生徒たちは一斉に笑い出す。
浅倉ミカ「ほう、では、ここの問題。解いてみろ」
 小清水詩織「えっ」
GMそう言って浅倉先生は黒板を指す。
 小清水詩織「ええと、その」
GM黒板には数学の問題が書かれている。
浅倉ミカ「よし、次の授業、宿題の解答を当てるのは貴様からにする。覚えておくように」
陽炎 律華リーディングだったら支援できたんだけどね……頬杖ついて、仕方ないな、という感じで。笑ってない人。
 小清水詩織「……は……はい……」
GM周りの生徒たちは再び笑う。
本名渚「ねえねえ、律華。詩織ってば昨日、夜更かしでもしてたわけ?」
GM日焼けした少女が問う。
GMキミたちと仲の良い少女その1だ。ラクロス部の部長兼エースで後輩からの人望も厚い。
 野上穂乃果「律華に訊けば詩織のことが何でも分かる……なんてワンダー、ボクはあり得ないと思うけど」
陽炎 律華「ほら。今日までのグラマーの課題と、明後日までの西洋音楽史のレポート」
GM野上穂乃果はキミたちの友人その2です。常に白衣を着た少女で、科学部の部長兼エース。
陽炎 律華「……まあ、ちょっとした大騒ぎだった。なんで大騒ぎになるかな」
 田中ひかり「あ、あの、その宿題って結構前に出たやつじゃありませんでしたっけ……?」
GM田中ひかりはキミたちの友人その3です。金髪お下げ髪で眼鏡の平凡な少女。
陽炎 律華「詩織だから……」
 小清水詩織「しょんぼり……」
 野上穂乃果「ああ、そりゃ大変だ。詩織はワンダーに満ちてるよ」皮肉るような調子で言う。
陽炎 律華「この分じゃ、今夜もひと波乱ありそうかな……」
本名渚「ああ、っていうか律華さ、詩織の宿題を手伝うならあたしのもやってよ。ラクロス部の練習で毎日大変でさー」
陽炎 律華少し嬉しそうにも見える。
陽炎 律華「渚は中間考査で真ん中を切ってから言って」
本名渚「くっ、だめかー!」
 野上穂乃果「とんだ野暮天だね、渚は」
本名渚「野暮天?キス天みたいなもの?あ、っていうかお腹へったな」
本名渚「ねえねえ、詩織もお腹すかない?」
 小清水詩織「お腹すきました……とっても……」
本名渚「あ、それじゃあさ!」
 田中ひかり「あ、あの、皆さん、それはいいですけど……あんまりお喋りしていると……」
浅倉ミカ「貴様ら、いい度胸だな」
 小清水詩織「はっ」
浅倉ミカ「私の授業で私語とは」
浅倉ミカ「どういう目に遭うか分かっているのだろうな」
GM担当の浅倉先生は教科書をへし折りながら近づいてくる。
 小清水詩織「も……申し訳ありませんでしたぁー!」
陽炎 律華黙って首を振る。
本名渚「うわーん!詩織のせいだよー!」
陽炎 律華「まあ、これを耐えれば昼休みだから……」
 野上穂乃果「ボクとしたことが……」
 田中ひかり「頑張りましょう、皆さん……」
GMという感じで真面目に授業を受けたキミたち。
GMそして、ようやく待ちわびた放課後がやってきます。
GM放課後になると穂乃果、渚、ひかりの3人が詩織と律華のところにやってきます。
本名渚「ねえねえ、詩織。今日はあたしも穂乃果も部活ないし、帰りにみんなでどっか行こうよ!」
本名渚「さっきお腹空いた話してたら本当に何か食べたくなってきちゃって」
 小清水詩織「はい!ごはん食べたいです!」
GMちなみに律華さんは、このタイミングでUGN支部から呼び出しを受けております。
 小清水詩織「怒られてしまうし宿題は増えてしまうし……もうご飯を食べるしかありません!」
GMなので三人娘と詩織さんがご飯を食べている間に、律華さんはさっきのOPがあったという感じの流れですね。
陽炎 律華(なるほど。了解。そりゃ寂しくもなる)
 野上穂乃果「いやあ、ワンダーな理論だ。じゃあ、律華も一緒にどうだい?」
陽炎 律華「……失敬、ちょっとアルバイト先から連絡。緊急で手が要るって」
 小清水詩織「あれ、そうなんですか……?……残念です……」しょぼん
本名渚「そんなに寂しがんなくても、寮の部屋も一緒でしょうにー」
陽炎 律華「……ごめん。埋め合わせ、必ずするから」
本名渚「あ、あれ?あたしの話、聞こえてる?」
 小清水詩織「でも、律華と食べるご飯は別なんですもの」
 野上穂乃果「はいはい、野暮天野暮天」
本名渚「穂乃果!穂乃果!何だこの空間!」
 小清水詩織「でも、大丈夫ですよ!アルバイト頑張ってくださいね律華!」
陽炎 律華「うん。それじゃ渚、詩織のことよろしく。また時間忘れると大事だから」
陽炎 律華(ここで容赦なく渚に振る)
本名渚「お、おう!任せとけ!」動揺しながら答える。
 田中ひかり「それじゃあ、律華さんはまた今度ですね」
陽炎 律華「残念だけど……次は、できれば」
陽炎 律華手を振ってそのままフェードアウトかな。
GMでは、律華ちゃんはここで一時退場だ。
 田中ひかり「あ、それじゃあ、リカさんのお店にでも行きましょうよ!」
GMカさんのお店というのは学校の近くにある学生用の個人経営飲食店「ハンバーガーショップ・禅」というお店です。
GM担任の妹である浅倉リカという軍人上がりの女性がやっており、ハンバーガーショップと言いながらも焼きそばやメンチカツ、コロッケなど雑多な食べ物を扱っています
GMいわゆる5人の行きつけのお店ですね。
 野上穂乃果「いいね。あそこはワンダーな味覚体験ができる」パチンと指を鳴らす。
 小清水詩織「いいですね!いきましょう!渚さん!穂乃果さん!ひかりさん!」
本名渚「詩織もそれでいい?……聞くまでもないみたい」
GMでは、そんな感じで四人はハンバーガーショップへと移動します。
GMログハウス風のお店に入ると担任の浅倉先生と似てはいるもののいかにもだらしない格好をした女性がキミたちを出迎えます。
浅倉リカ「いらっしゃーい。お、なんだ。あんたらか」
 小清水詩織「リカさん!こんにちは!」
浅倉リカ「はいはーい。ちょうど客はいないから好きにしてくれていいよ」
 小清水詩織「はい!リカさん!いつものやきそばをください!」
本名渚「それじゃあ、あたしダブルチーズバーガー!あ、ポテトもね!」
浅倉リカ「はいよー。小清水はそればっかだなあ」笑いながら調理に取り掛かる。
 野上穂乃果「ボクはコロッケそばひとつ」
 田中ひかり「こ、コロッケそば……?なんですか、その珍妙な料理は……!」ワナワナと震える。
GM少しして、頼んだ料理が運ばれてくる。
 小清水詩織「食べてみればいいですよ、コロッケそばも美味しいですよ」
浅倉リカ「はいよ、お待ちどうさん。あ、このコーラはサービスね」
浅倉リカ「飲み物なんて大して原価かかってないんだからいいんだ」
 田中ひかり「こ、コロッケそば……しかしそれはコロッケに対する冒涜では……!」ワナワナと震える。
 小清水詩織「えへへ、ありがとうございます!」
 野上穂乃果「いいかい、コロッケそばに乗っているのはコロッケじゃあないんだ……」何やらウンチクを語り始める。
 田中ひかり「コロッケじゃないのにコロッケそばなんですか!?」
本名渚「あたしは美味しけばなんでもいいと思うけどなぁ」
本名渚「それにしても詩織は相変わらずいい食べ物っぷりだな~」
 野上穂乃果「それだけ食べて体型が変わらないのは、ちょっとしたワンダーだよ。今度詳しく調べさせてほしいなぁ」指をワキワキ動かす。
 小清水詩織「美味しいんですから仕方ないんです!」
 小清水詩織「えぇ!な、何を調べるつもりなんですかー!」
 野上穂乃果「そりゃもう、詩織の体をスミからスミまで?あんなところやこんなところも!」
本名渚「また穂乃果の悪い癖が。こうなると解剖か国外逃亡かの二択だから覚悟を決めるといい」
 小清水詩織「調べるところなんてないですよー!」そうはいいつつそれなりに胸とかもあったりする
本名渚「む、あの辺が怪しいんじゃないか、穂乃果」
 野上穂乃果「おおッ!これはいかにも何か隠されていそうな……!ここか?ここなのかー?」魔の手が伸びる!
 小清水詩織「ひゃーっ!!やめてとめてやめてとめてひゃーっ!!」
 田中ひかり「もう、皆さん!お店で暴れたら怒られますよー!」
 田中ひかり「あ、そういえば」
 田中ひかり「皆さん知ってますか!?今週末、朝霧声奈のライブがあるんですよ!?」
 田中ひかり「し、詩織さん!!もちろん知ってますよね!」
 小清水詩織「朝霧……声奈……さん?」
 田中ひかり「ええええええええええ!!?」
 田中ひかり「あの朝霧声奈を知らないんですか!?世界的に有名な歌姫ですよ!!」
 田中ひかり「この間出たシングルもすごい売り上げで……あ、今度、CD貸してあげます!」
 小清水詩織「そ、そうなんですか?」
 田中ひかり「ほ、本当に知らないんですか?」
 田中ひかり「し、知らない方がどうかしてます!」
 野上穂乃果「ひ、ひかり、ちょっと落ち着いて……」
 小清水詩織「そ、そこまでですか!?」
 田中ひかり「誰か他にライブ行く人いないかなーと思ったんですけど、この調子だといなさそうですね」
 田中ひかり「私もファンクラブで応募して凄い倍率をくぐり抜けた結果、ようやくチケットを手に入れたくらいですし!!」
 田中ひかり「あ、す、すみません、つい熱くなっちゃって……」
 野上穂乃果「い、いやあ……普段おとなしいひかりがこんなに熱くなるとは、とてもワンダーだよ……」
 小清水詩織「……朝霧声奈さんかあ……」
本名渚「あー、ひかりは朝霧声奈のことになると急にこうなるから」
 田中ひかり「す、すみません!すみません!」
 小清水詩織「いいんですよ!好きな物に熱くなるのは仕方ないことです!」
 田中ひかり「詩織さんは何かそういう好きなものとかってあるんですか?」
 小清水詩織「ご飯です!」
 田中ひかり「そ、そうでしたね」
本名渚「あ、っていうか、そろそろいい時間だ。あんまり遅くまで詩織を帰さないと律華に怒られちゃうよね」
 野上穂乃果「ああ、そうだな。それじゃ帰るとしようか」
 小清水詩織「もうそんな時間ですか……帰ったら律華がいるのはいいんですけど……宿題もやらないとだめですよね……」
本名渚「よし、あたしと一緒に宿題を捨てに行こう!」
 野上穂乃果「こら、あとでえらい目にあうのは渚だぞ」
 小清水詩織「そんなことしたら先生どころか律華にまで怒られちゃいますよー!」
本名渚「そうでした」
本名渚「律華はあんたの何なの!?」
 小清水詩織「えへへ」
 田中ひかり「もう、そろそろ行きますよー、皆さん。また明日学校で会いましょうねー」
 野上穂乃果「ああ、また明日」
浅倉リカ「またいつでも来いよー」寝そべりながら手を振る。
本名渚「じゃあねー、詩織ー!」
 小清水詩織「はい!それではまた明日!」
GM辺りがすっかり暗くなった中、キミたちは寮へと戻ります。
GM詩織が寮室に戻っても律華はまだ帰っていないようです。
 小清水詩織「律華、まだ帰ってきてないですね……」
 小清水詩織「……」
 小清水詩織「久々にあんな夢みちゃったな……」
 小清水詩織「……」手を伸ばす。夢の続きを見ているように。
 小清水詩織そしてその手をぎゅっと握る。
陽炎 律華がしゃ、がちゃがちゃと、少し手こずりながら鍵を開ける音。
 小清水詩織「!」
陽炎 律華「ただいま。……あれ。電気? 詩織、帰ってないの?」
 小清水詩織「あ……ごめんなさい!帰ってきてます!私も帰って来たばっかりでしたから!」
陽炎 律華「……寝てたのかと思った」
 小清水詩織「寝ようかどうか迷ってはいましたけど、大丈夫です。まだ寝てませんよー」
陽炎 律華おもむろにハンカチを取り出して、詩織の目元に軽く添わせる。
陽炎 律華「目、赤い。……またあの夢?」
 小清水詩織「……隠しごとできないですね」
 小清水詩織「……ちょっと思い出しちゃっただけですよ。全然問題ないです」
陽炎 律華「今朝、すごい時間に起きてた」
陽炎 律華「……居眠りしてたの、あれのせいでしょう」
 小清水詩織「……」
陽炎 律華詩織の肩より少し下のあたりを両手で抱えるようにして。
陽炎 律華「詩織。私にできることがあったら、言って。なんでもするから」
陽炎 律華「なんでも、するから」
陽炎 律華「(詩織が笑っていてくれるなら。なんでも)」
 小清水詩織「……ありがとう、律華」
 小清水詩織「今日はご飯食べたから……もう大丈夫ですよ」
陽炎 律華「…………」
陽炎 律華「……詩織。今度の日曜、空いてたね」
 小清水詩織「?……はい、大丈夫です。あいてます」
陽炎 律華「これ。バイト先の人からもらったんだけど……」
陽炎 律華だぼっとしたジャケットのポケットを探して。
陽炎 律華「朝霧声奈のライブチケット。プラチナチケットらしいけど、二人分」
陽炎 律華「仕事でいけなくなったから、誰か誘ったら、って」
 小清水詩織「朝霧声奈、さん」
陽炎 律華「……興味ありって顔したね。うた、聴きに行こう。詩織」
 小清水詩織「……その名前、さっきも聞いて……有名なんですよね」
 小清水詩織「……そうですね!いきましょう!日曜日!」
陽炎 律華「有名なんじゃないかな。教科書にはまだ載ってないけど」
陽炎 律華「よし。そうと決まれば……課題を始末しよう」
 小清水詩織「あ」
 小清水詩織「……忘れてました……」
陽炎 律華「一緒にやろう。面倒事は早く片付けるに限る」
 小清水詩織「はい……そうと決まれば……頑張りましょう!律華!」
陽炎 律華「うん」
 小清水詩織「……難しい……宿題とはかくも難しいものですよ……」
陽炎 律華「そこはほら。こっちの問題と同じ解き方で……」
 小清水詩織「なるほど……!律華は頼れますね、えへへ」
陽炎 律華「うーん……」
 小清水詩織「お……終わりました!……終わりましたよね!」
陽炎 律華「……浅倉に怒られない程度に」
 小清水詩織「ふあぁ……おなかすいちゃいました……」
陽炎 律華「ただ、これ以上居眠り罰則もらったら、さすがに補助しきれないからね……」
 小清水詩織「うっ……じゃ、じゃあ今日はもう、大人しく寝ましょうか……?」
陽炎 律華「禅でいろいろ食べてきたなら、いくら詩織でも食べ過ぎ。……明日の朝はいろいろ仕込んであるから」
陽炎 律華「ゆっくり休んで。……手が届くところ、いるから」
 小清水詩織「……そうですね、そうします、えへへ」
陽炎 律華「それじゃ。……おやすみ、詩織」
 小清水詩織「……おやすみなさい、律華」
 小清水詩織「……あったかいです」
陽炎 律華「……うん」
GMでは、詩織ちゃんのオープニングはこれで終了。
GMオープニングフェイズはこれで終わり、次からはミドルフェイズとなります。
陽炎 律華はい。
______  
GMミドルフェイズの1シーン目。
GMシーンプレイヤーは律華さん。
GM詩織ちゃんと声奈さんも自動登場ですが、この2人は侵蝕率をあげなくていいです。
GM約束したライブを見に行くシーンですね。
陽炎 律華OK
 小清水詩織いきましょう!
陽炎 律華陽炎 律華の侵蝕率を+5(1d10->5)した
GM約束していた日曜。ライブの日。
GMキミたちがライブ会場であるドームにやってくると会場には既に大勢の観客が押し寄せている。
GM入場しようとするだけでも長蛇の列ができているようだ。
陽炎 律華「……ドームが満員かあ」
 小清水詩織「うわあ……すごいですね、人……!」
GMするとキミたちは列の中に見知った顔を見かけたりする。
GM金髪お下げ髪の眼鏡のクラスメート、田中ひかりだ。
陽炎 律華「……あれ。今のひかり?」
GM彼女もキミたちの方に気付いたようだ。
 田中ひかり「あ、あれ!?詩織さんと律華さん!?」
 小清水詩織「あ、ひかりさん!」
GM田中ひかりは大量のサイリウムやライブグッズを持っている。
 田中ひかり「ど、どうしたんですか、お二人とも!?」
 小清水詩織「実はあのあと律華がチケットを……」説明!
陽炎 律華「こっちのセリフというか……重くないの?」
 田中ひかり「そうだったんですか~。まさかこんなところで会うなんて思わなかったから、ビックリですよ!」
 田中ひかり「愛の重さです!これっぽっちも重くありません!」
 小清水詩織「す、すごいですね……そんなに好きなんですね」
 田中ひかり「a,お二人とも席はどの辺りなんですか?」
陽炎 律華「ええと」席番号を読み上げると……
 田中ひかり「わっ、すっごいいい席。それなら私と近くみたいですね。じゃあ一緒に行きましょうか」
 小清水詩織「近くにいると思うとなんとなく安心できますよ。こういうところ本当に初めてですから……」
陽炎 律華「……そうだね。よろしく」
 田中ひかり「あれ、律華さん、何かありました?」
陽炎 律華「……何も。」
 田中ひかり「そうですか?……じゃあ、私が案内しますね!」
GMでは、キミたちが指定の席までやってくると、ドームはそれ以外の席もほとんどが観客で埋め尽くされている。
GMひかりはキミたちと少しだけ離れた席でそわそわしているようだ。
 田中ひかり「ううう、待ち遠しいです」
陽炎 律華「圧倒的だね。詩織、期待してる?」
 小清水詩織「すごい雰囲気だね律華」
 小清水詩織「なんだか少しわくわくしてきたかもしれないです」
陽炎 律華「……よかった」
陽炎 律華(感謝。狩音さん)
GMやがて、会場の照明が変わる。
GM音楽が流れ始める。
GMステージ上に姿を現したのは歌姫、朝霧声奈だ。
朝霧 声奈深く息を吸う。スポットライトを浴びて、歌を口にする。
朝霧 声奈「天がこぼした一粒の涙 星が産声を上げた夜 僕らの神話が始まった瞬間-とき-」
朝霧 声奈「響く悲しみのDistortion 初めて知った胸の痛み 軋む魂が叫んだ嘆きの歌」
朝霧 声奈歌に合わせ、会場に備えられたレーザーが明滅。
朝霧 声奈そして一気に照明が灯り、ステージを眩しく照らしだす。
朝霧 声奈「暗い闇に 空が遮られ」
「見上げる光を失くしても」
「僕は 微かに響く 君の声を聞いた」
朝霧 声奈「たとえいつか 冷たい世界に」
「凍えてしまうとしても 今日は」
「胸に宿った灯火抱いて 命の限り 歌おう……!」
朝霧 声奈ドーム天井がゆっくりと大きく開いていく。夕日の残照が赤い。
朝霧 声奈「さあ僕らの未来 きっと重なると 信じて 傷だらけの体で 立ち向かおう」
朝霧 声奈「刃のような 風に負けないように その輝き束ねて 強く高く遠く 届けよう」
朝霧 声奈「夢よりも眩く そう…… Glittering Voice」
朝霧 声奈歌い終える。一瞬、全ての声と音が止まった静寂。そして
GM観客から一斉に大きな歓声と拍手が湧き上がる!
 小清水詩織「……」
 小清水詩織「……すごい……」
陽炎 律華「…………うん」
GMひかりは少し離れたところで声奈の名前を叫びながら大げさに泣きぬれている。
朝霧 声奈「皆、今日は私の歌を聞きに来てくれてありがとう」
朝霧 声奈「私は信じている。歌には人を束ねる力がある。歌で世界を変えることができる」
朝霧 声奈「だから今日は、そのための特別なステージにしたい。さあ――」
朝霧 声奈「このステージを歴史に残そう!」
 小清水詩織「……」その姿に見惚れ、ぱあと顔が明るくなる
陽炎 律華「…………」
GM観客たちから再び大きな歓声が上がる!
陽炎 律華少しだけ。鈍い痛みを堪えているような。
 小清水詩織「ねえ律華!すごいですね!すごいですよ!朝霧声奈さん!」
陽炎 律華「うん。……うん」
陽炎 律華「よかった」笑顔。
そうとも。
陽炎 律華あんな、世界を変えてしまえそうな歌があって、もちろん、詩織の心にも、欠くべからざるものを暮れて。
陽炎 律華私も心、奪われて――
GM2人が見つめる中、盛大な盛り上がりとともにライブは進んでいく。
GM朝霧声奈の熱量も、観客の熱狂もどんどん上がっていった。そんなステージだった。
GM数曲の歌が終わったところで一旦休憩のアナウンスが流れる。
 田中ひかり「あ、ここで衣装チェンジみたいですね。今ならちょっとだけ休憩に行っても大丈夫ですよー」離れたところからひかりが手を振る。
 小清水詩織「はあ……」感極まっている
陽炎 律華「だって。詩織……詩織、休憩。大丈夫? 今のうちだよ」
 小清水詩織「え……あ、そっか!休憩……」
 小清水詩織「えへへ……ちょっとすごすぎて……いかないとね」
陽炎 律華「ん。ちょっと私が、ここにいるから……行ってきちゃって」
 小清水詩織「そうですか?それじゃあ、行ってきちゃいますね」
GM朝霧声奈も衣装チェンジのため短い間だけ、ステージから下がるようです。
 小清水詩織そういって休憩にいきましょう
GMでは、詩織ちゃんが休憩のために席を抜けたところでこのシーンを終了しましょう。
陽炎 律華(OK)
______  
GMでは、次のシーン。
GMシーンプレイヤーは詩織ちゃん。
 小清水詩織いえす!
GM詩織ちゃんがたまたま声奈さんと出くわして会話をするシーンになります。
 小清水詩織やったあ!
GM詩織ちゃんがトイレを出たところからですね。
GMキミは席に戻ろうと歩いています。
 小清水詩織「律華も休憩いきたいでしょうし、早く行かないといけないですよね」
GMふと、楽屋らしき部屋の前を通りがかった時。
GM部屋の扉が開く。
朝霧 声奈「おっと……!」早足に部屋から出てくる。詩織さんにぶつかりそうになる。
 小清水詩織「ひゃ……ごめんなさ……」
 小清水詩織「あっ!……朝霧、声奈、さん」
朝霧 声奈「君は……?ここは関係者用通路のはずだけど……」
 小清水詩織「えっ!あれっ、そ、そうだったんですか!?ごめんなさい、迷ってしまったみたいで……あわわ」
朝霧 声奈「ああ、そういうこと……。たまにいる、少し情熱的すぎるファンの子かと思った」
 小清水詩織「も、申し訳ありません……あ、で、でも、その」
 小清水詩織「わ、私、ライブ来たの、というか、その、朝霧さんの歌、聞いたのも、はじめてだったんですけど、その」
 小清水詩織「す、すごく、綺麗で……とても、とても、よかったです!」
朝霧 声奈「……そうか、よかった」少し表情が緩む。
朝霧 声奈「初めて見に来た人にそう言ってもらえると、嬉しさもひとしおね」
 小清水詩織「そ、それ、だけ、です!あの、迷いこんじゃってごめんなさい!すぐ出ていきますので!」
朝霧 声奈「あ、ちょっと」
 小清水詩織「は、はい!」
朝霧 声奈声をかけてから一瞬戸惑う。なぜ私はこの子を引き止めたんだろう。
朝霧 声奈小さな引っ掛かりを、気のせいだと意識の隅に追いやる。
朝霧 声奈「ライブ、最後まで楽しんでいってほしい。君のような人のためのステージでもあるんだ。それに」
朝霧 声奈「君たちはきっと、世界が変わる瞬間を目にするのだから」
 小清水詩織「……!」
 小清水詩織「は、はい!」深々とおじぎをする
朝霧 声奈「それじゃ、もう迷わないようにね」手を振る。
 小清水詩織「ありがとうございました!」
 小清水詩織今度こそ去っていこう
GMでは、2人が別れたところでシーンは終了です。
______  
GM次のシーン!
GMシーンプレイヤーは律華さん。
GM詩織ちゃんと声奈さんも登場です。
GM律華さんが席に戻ってきた詩織ちゃんを迎えるところからですね。
GM律華さんは侵蝕率を上げてくださいまし。
陽炎 律華陽炎 律華の侵蝕率を+7(1d10->7)した
GMというわけで、キミのもとに詩織ちゃんが帰ってくる。
陽炎 律華「おかえり。混んでた?」
 小清水詩織「ただいまです!」興奮冷めやらぬ感じ
 小清水詩織「律華!律華!朝霧声奈さんに会っちゃったんです!」
陽炎 律華「え」
陽炎 律華「……そう。ええと。素敵な」
陽炎 律華「素敵な人だった?」
 小清水詩織「すごい素敵な人でした……!ほんとに……すごく、すごく素敵でしたよ……!」興奮気味
陽炎 律華「そう。……幸運だったね。普通はないことだよ。」
陽炎 律華「私も一緒に行っておけばよかったな。」
陽炎 律華熱狂冷めやらぬざわめきと薄暗がりの中、笑顔。
 小清水詩織「いえ、まあ、迷っちゃったからなんですけど……」いたずらっぽく笑う
GM キミたちが話しているとステージ上に再び朝霧声奈が現れます。
GMしかし、彼女がステージに立ってもなかなかライブは再開しないようです。
GMひかりが不安そうな顔でキミたちの方を振り向いたりしています。
陽炎 律華怪訝な顔で首をかしげる。ひかりに首を振って……詩織の様子を気にするよ。
 小清水詩織「なかなかはじまらないですね、こういうものなのかと思ったけど違うみたい……?」ひかりの様子を見て
GMその頃。朝霧声奈のもとには通信が入っている。
GM十字傷の女カルマからのものだ。
カルマ「歌いなさい、声奈。今ここで《ワーディング》を展開するの」
朝霧 声奈「今、ここで……!?会場の観客たちを巻き込むというの!?」
カルマ「多少の犠牲はやむを得ないわ。全ての人間を救うために必要なことなのよ」
朝霧 声奈観客に声は届かないが、狼狽した様子は伝わるかもしれない。
朝霧 声奈「……それが、本当に必要なことなのね?カルマ」
カルマ「ええ、もちろんよ。それによってあらゆる人間は痛みを得る」
カルマ「そして、人々は一つになるの」
カルマ「さあ、声奈」
朝霧 声奈「……」瞑目し、首から下げたペンダントに触れる。
朝霧 声奈あの日、ジャーム災害によって失われた人命。それはジャームによる直接の被害だけでなく、混乱の中での被害者同士の争いによるものも多かった。
朝霧 声奈そして、自分を捨てて逃げようとした両親。人がひとつにつながることさえできれば、あのようなことは二度と。
朝霧 声奈「迷いなど、とうの昔に捨ててきた……」そのはずだ。
朝霧 声奈深く息を吸い、そして歌う。コマンド・ワード。
カルマ「どうしたの、声奈。早く歌いなさい」
朝霧 声奈「Granzizel bilfen Sharur zizzl――」
朝霧 声奈シャルウールを装備、同時に《ワーディング》を展開。
カルマ「そう、それでいい」
陽炎 律華「――――ッ!?」
GM会場にいる非オーヴァードの人々は一斉にエキストラ化します。
 小清水詩織「……え……?」ぐらりと視界が揺れる
カルマ「さあ、始まるぞ!メシアの降臨の儀が!救世のための大いなる道が!」
GM一時、場面はUGN支部へと移り変わる!
陽炎 律華「詩織ッ!」
GM支部のモニターに波形パターンが表示され、計器類が大きく振れる!
GM「レネゲイド反応増大!遺産の起動を確認!」
GM「これは……!」
GMモニターにその遺産の識別名が現れる!
GMその名は――。
GM『SHARUR』
獅子神征一郎「シャルウールだと!?」
GM場面は再びライブ会場に戻る!
朝霧 声奈ステージ上の声奈は一瞬の間、眩しい光に包まれ――
朝霧 声奈それが収まった時には、今までと全く違う服装に身を包み、そして巨大な鎚矛を携えた姿で現れる!
 小清水詩織「あ……れ……なに……これ……」立っていられない、意識が途切れる
GM同時に、会場にはステンドグラスめいた異形の怪物たちが大量に現れる!
GM魔響ジャームの大群だ!
陽炎 律華「詩織、逃げ……ッ!」
 小清水詩織一瞬だけ、姿を変えた声奈の姿が見えた気がする
GM怪物たちは観客へと牙をむき、襲いかかる!観客たちから悲鳴が上がる!
GMジャームの一体は宙に浮かび上がると、弾丸のように変形。詩織の近くへと着弾する!
陽炎 律華駄目だ。基本的な法則、ワーディングの中ではオーヴァード以外は活動できない――
GM詩織の足元が崩れる!詩織の体はそのまま会場の地下へと落下していく!
陽炎 律華かばいに飛び込んで、ステージ寄りに派手に吹き飛ばされたい!
GMどうぞ!
陽炎 律華ではそのように。とっさに、遺産を展開する余裕もなくかばおうと飛び込んで――当然のように吹き飛ばされる。
陽炎 律華一瞬意識を失って、目線を上げれば。
陽炎 律華確かに、詩織と自分がいたはずの周囲は――血と肉と瓦礫の――
陽炎 律華「あ」
陽炎 律華「ああ、あ、」
GM律華の手は届かず、詩織の姿は消えた。
GM律華と声奈の周りでジャームたちは次々と人々を襲い始めている。
陽炎 律華頭がひどく冷静に。詩織が助からなかったことを受け入れている。
朝霧 声奈「……」観客がジャームに襲われるさまを、ただ立ち尽くし、眺めている。
陽炎 律華息を吸う。通信機をオン、支部と直通状態にしたまま垂れ流し。
陽炎 律華「――朝霧、声奈ァッ!」
朝霧 声奈その声にはっと目を向ける。視線の先には一人の少女。
朝霧 声奈「君は、何故……?」
朝霧 声奈何故、どうして、その先に続く疑問の中身が出てこない。
陽炎 律華「お前が! この銃爪[ヒキガネ]を弾いたのか! この煉獄を喚[ヨ]んだのかッ!」
朝霧 声奈「そうか……これだったのか」
朝霧 声奈「私の言葉は、私の歌は……これを喚び起こすためにあったのか……!?」
陽炎 律華ネクタイを引きちぎるようにして、下からオブシダンのペンダントヘッドを掴み出す。
GMその手を、誰かがつかむ。
陽炎 律華「…………」
GMその弱々しい手はキミの友人の田中ひかりだ。
 田中ひかり「お願い、律華さん。どこかに行かないで。私を1人にしないでよお……」
 田中ひかり「変な怪物だって出てきちゃうし、体は上手く動かないし、怖いですよ……」
GMたまたまキミの近くに吹き飛ばされていたのか、まともに動かない体でキミに語りかける。
陽炎 律華陽炎律華は。
陽炎 律華陽炎律華は、周囲の地獄――これを制するすべを持たない。しかし一人だけなら。
陽炎 律華一人を殺すか、あるいは、一人を守るだけならば。
陽炎 律華「……ッ!」
 田中ひかり「律華……さん……」
陽炎 律華やや乱暴に。客席の下に、ひかりの体を押し込む。それを背負うようにして。
陽炎 律華改めて、ペンダントヘッドを弾き上げる。
GMひかりはキミを見て微笑み、意識を失う。
陽炎 律華「"Siginatir duns caith tron"――」
陽炎 律華声奈の目線の先で、黒い光が迸る。
陽炎 律華(ということで)
GM歌を紡ぐ、キミの目の前にジャームの群れが殺到する!
GMそれに隠れて朝霧声奈の姿は見えなくなる!
GMでは、ここでシーン終了!
GMそれでは次のシーン。
GMシーンプレイヤーは詩織ちゃんです。
 小清水詩織OK!
GM崩落したドームから落下した後のシーンですね。
GMキミは薄暗い地下めいた空間にいます。
GM弱々しい照明だけが灯るこの場所は地下通路かどこかのようだ。
 小清水詩織「……あ……れ……ここ……は……?」
GMキミの預かり知らぬことではあるが、ワーディングの範囲から外れたためか体は自由に動くようになっている。
GMキミのそばで幼い少年の泣く声が聞こえる。
 小清水詩織「……い、たたた……でも……うん……体は……動きますね……」立ちあがって
 小清水詩織「!」
 少年「パパ……ママ……」
GMどうやら足場が崩れた時に一緒に落下してきたようです。
 少年「怖いよお……」
 小清水詩織「君……怪我はない?」近付く
GM少年は泣きながらキミの方を見る。
 少年「……ひざ、痛い」
GM見ると少年の膝は落下の時にすりむいたのか、多少の血が出ている。
GMしかし、重い怪我などはなさそうだ。
 小清水詩織「……うん、ちょっと待っててくださいね」ハンカチで簡単な応急手当をする
 少年「……ありがと、おねえちゃん」
 小清水詩織「うん……私も友達とはぐれちゃったんです、一緒に探しましょう?」
 少年「一緒にさがしてくれるの!?」ぱあっと笑顔になる。
 小清水詩織「はい!二人で探せばきっとすぐ見つかりますよ!」
 少年「うん!」
 小清水詩織というわけで手を繋いであたりを見回すなりなんなりしたり探していきましょう
GMでは、キミたちは手を繋いで歩き出します。
 少年「おねえちゃんも朝霧声奈、好きなの?」
 小清水詩織「えへへ、おねえちゃん。今日ファンになっちゃったんですよ」
 少年「えっ、そうなんだ」
 少年「じゃあ、ぼくの方がファンながいね」
 小清水詩織「先輩ですね、えへへ」
 少年「ぼくね、朝霧声奈の歌が大好きで、はじめて買ったCDも朝霧声奈のなんだよ」
 小清水詩織「へぇ……!」
 少年「朝霧声奈の歌ってすっごくきれいなんだもん」
 小清水詩織「わかりますよ……とっても素敵でしたもん……」
 少年「うん、うん!」
 少年「だから今日はパパとママと一緒にライブを見に来て……それで、よくわかんないことになっちゃった」
GM少年はうつむく。
 小清水詩織「大丈夫、すぐ会えますよ。それは絶対の絶対です」
 少年「ぜったい?」
 小清水詩織「絶対の絶対です!」
 少年「ぜったいのぜったいだね!わかった!」
 少年少年は笑顔になる。
GM歩いていたキミたちはその先に開けた空間があることに気付く。
 少年「あ、出口かな!」
GM少年は駆け出そうとして、その足を止める。
GMその先にあった空間では、何かが光を放っていた。
 小清水詩織「あ、あんまり急いだら……」光におののく
GM空間を照らしていたのは機材に取り付けられた光り輝く槍だ。
GMその機材を操作しているのは顔に醜い十字の傷がある女だ。
カルマ「ダンスカー、ブリューナク。ともに精度は安定している。あとはこのまま出力を維持できれば……」
カルマ「もう間もなく、メシアの器は満たされる」
GM少年はキミの手を握ったまま震えている。
 小清水詩織「……なんでしょう……あれ……」
GMその言葉に反応し、女はキミたちの方を振り向く。
カルマ「観客が紛れ込んだか」
 小清水詩織「あ……え、と……その……」
GM十字傷の女はキミたちの方にゆっくりと歩み寄ってくる。
カルマ「放っておいてもさして問題はないだろうが……念のため始末しておくか」
 少年「おねえちゃん……」
 小清水詩織「……ッ……!」危険を察知し、少年の手を引いて逃げようとする
GM女は透明な何かを構えるような姿勢で腕を振る。
GMキミが少年の手を引いたことで、少年を狙ったそれは軌道が逸れる。
GMそして、キミの体に命中する。
GMキミの体は裂け、吹き飛ばされる。
 小清水詩織「……え」
カルマ「愚かな。そんな子供1人庇ってどうする」
GMキミの体からは大量の血が流れ出している。
 小清水詩織「あ……か……ぼ、ご……」
GM確実に死に近づいているのが分かる。
GM女は動けないキミの目の前で少年へと歩み寄っていく。今度は確実に命を奪うために。
 小清水詩織「け、ご……あ……ぐ……あ……」
GM少年の悲痛な叫び声が聞こえる。
 小清水詩織「……に……げで……」
 少年「おねえぢゃん……」少年の顔は泣き顔で歪んでいる。
 少年「死んぢゃやだよお……」
カルマ「死ぬのだよ。2人ともな」
GM十字傷の女は再び腕を振ろうとする。
 小清水詩織「……」女を見上げる
GM視線が合う。
カルマ「……何だ、その目は」
GM先ほどの機材の近くにあったモニタが会場の様子を映し出している。
GMステンドグラスめいた異形の怪物たちが、観客を襲い、無慈悲に殺戮していく光景だ。
 小清水詩織ここは、あの時の、地獄の続きだろうか
GM襲われた人々は抵抗することもできずに死体となる。血が流れ出し、観客席から溢れる。
 小清水詩織私は、再び地獄にいるのだろうか
 小清水詩織あの時の夢を見るたび、私は思う
GMふらふらと逃げ出そうとした人が押し重なり、倒れる。怪物がその体を貫く。先ほどまで歩いていた人は二度と動かなくなる。
 小清水詩織いろいろな事を考えるが、今真っ先に思いつくのは最後の手を伸ばす少女の事だ
 小清水詩織私はいつも思う。あの夢のたびに、あの手を取ろうと
 小清水詩織あの子も、助けを求めていたのだから
 小清水詩織地獄の中でも、その手を取れる人間で、私はありたい
 小清水詩織「……その……こ……ころ、ざぜ……ない……」
カルマ「……何?」
 小清水詩織「……ぜ……だい……の……ぜったい……」
カルマ「死に損ないが」
GMその時、機材に取り付けられていた槍が何かを求めるように脈打つ。
GMその鼓動が、キミにははっきりと聞こえる。
 小清水詩織「……う……うう……」
カルマ「お前のような無力な小娘に何ができる」
GM女は少年をめがけて容赦なくその腕を振り下ろそうとする。
 小清水詩織「や……めで……!」
GMその時、槍が強烈で眩い光を放ち始める。
GMその光が、キミの手に届きそうなほどに。
 小清水詩織「……や……めて……ッ……!!」
GM機材に取り付けられていた槍が消失し、キミの体は眩い光に包まれる!
カルマ「これは……!?まさか、ブリューナクと引き合っているのか!?」
GM女はその光を受けて怯む!
 小清水詩織「……これ……は……ッ!!」
GM光はその場を包み込み――!
GMそこで一瞬、キミの意識は途切れた。
GM次に気が付いた時にはキミは地下通路の出口にいた。
GMそこからはライブ会場を見渡すことができる。
GMそこでキミが目にしたのはあのモニタで見たのと同じ。ステンドグラスめいた異形の怪物たちが人々を襲っている光景だった。
GM会場では火の手も上がり始めている。
GMそして、キミの腕の中で少年が弱々しく息をしていた。
 小清水詩織「……う……あ……!」
 小清水詩織「……!」腕の中の少年に気が付く
 少年「おねえ……ちゃん……」
GM幸い、この子には目立った怪我はないようだ。
 小清水詩織「……」何があったのか全く思い出せない。でも、この子も、自分も、無事なのだろう
GMその時、キミは気付く。
GMキミの視線の先に、少し前に言葉を交わした少女、朝霧声奈がいる。
GM鎧のようなものを身に着けた朝霧声奈は大きな武器を人間に向かって振り下ろす。
 小清水詩織「……え?」
GM彼女は怪物たちを引き連れているようにも見えた。
 小清水詩織「……どうして……こんな……」
GMその光景を頭上から十字傷の女が見下ろしていた
カルマ「ブリューナクを取り込んだというのか?これは……計画の修正が必要だ」
GMでは、シーン終了!
______  
GM次のシーンはマスターシーン。
GM再び声奈さんのシーンです。
朝霧 声奈はい!
GMキミが張ったワーディングと同時に出現したジャームにより観客たちは次々と襲われていった。
GM先ほど、キミの前に現れた少女もジャームの群れの向こうに姿を消した。
GMそんなキミのもとに再びカルマからの通信が入る。
カルマ「よくやってくれたわね、声奈。あなたのおかげで全ての準備が整った」
朝霧 声奈「カルマ……ッ!これは、この有様は一体どういうこと!?」狼狽し、悲鳴に近い声で問いかける。
GMキミの周りではジャームたちが次々とライブの観客たちを襲っていく。
GMジャームに襲われた人々は体がガラスのように変質して砕け散り、死亡する。
朝霧 声奈「これでは……これじゃあ、あの日と同じ……」
カルマ「これが我々の悲願に必要なことなのよ」
朝霧 声奈「私の歌は……人類を救済するためのものじゃ、なかったの……?」
カルマ「言ったでしょう?全ての人類に痛みを与える必要があるのだと」
カルマ「もちろん。あなたの歌は世界を救うわ。これはその過程で出る仕方のない犠牲よ」
GM人々の悲鳴や怒号、逃げ惑う声が聞こえる。
GM倒れる死体。流れ出る血。
GMやがて、火の手が上がり始める。
朝霧 声奈「そんな、それでも……」よろめきかけ、シャルウールを杖代わりになんとか姿勢を保つ。
カルマ「あとは事前の指示通りに動きなさい」
朝霧 声奈返す言葉が出てこない。確かに、私は定めたはずなのだ。どんな犠牲を支払ってでも、人類を一つに束ねる――
カルマ「我々の計画を邪魔させるわけにはいかない。もし、誰かが妨害に現れるようなら容赦なく殺しなさい」
朝霧 声奈「……私たちの、悲願の、ために」
カルマ「そうよ。分かったわね、声奈」
朝霧 声奈答えることができない。イエスと言わなければならないのに。
朝霧 声奈悲願のために。……カルマの力となるために。
カルマ「返事はどうしたの?」
朝霧 声奈「……ええ」
カルマ「……いい子よ、声奈」
GMカルマからの通信が切れる。
朝霧 声奈これで正しいはずなのだ。これだけが、正しい道なのだ。
朝霧 声奈きっ、と前を見据え、シャルウールを構え直す。今はただカルマの言葉通りに。
GMそこに、隊員服を着た男が現れる。
GM男は銃を抜き、キミに向ける。
GMどうやら現場に駆け付けたオーヴァードのようだ。
朝霧 声奈「……ッ!!」
朝霧 声奈武器を向け、臨戦態勢。全ての障害は取り除いてみせる。
 隊員「何のためにこんなことを!こんな殺戮に何の意味がある!」
 隊員「今すぐに戦闘行動を中止させろ!でなければ……!」
朝霧 声奈「全ては人類の救済のためッ!お前たちでは果たせないことを成し遂げるためッ!!」
 隊員「何だと……!?言葉で言っても駄目ならば……!」
GMオーヴァード隊員は躊躇いながらも、キミに向けて銃の引き金を引く!
朝霧 声奈「この程度ッ!」銃弾を武器で跳ね返し、そして、歌う!
朝霧 声奈「呼ぶ声も届かない 断絶の先で」
朝霧 声奈「触れた指先だけ 信じて」
朝霧 声奈歌声に合わせ、シャルウールを振るう。
朝霧 声奈「戸惑いも 悲しみも 想い出さえ」
GM隊員は銃を再装填し、構え直そうとするが間に合わない!
朝霧 声奈隊員の構えた銃を安々と跳ね飛ばし
朝霧 声奈「砕き 踏み越えて」
朝霧 声奈鎚矛の打撃部が高速回転する。致命的な速度と質量。それを
朝霧 声奈「進め……ッ!」一思いに叩きつける!
朝霧 声奈【FALLEN S∀TURN】 #カットイン
 隊員「ぐあああっ!?」
GMオーヴァード隊員は吹き飛ばされ、倒れる!
朝霧 声奈そこに追いすがり、鎚矛を振り上げる。トドメの一撃。
朝霧 声奈確実に、振り下ろす。
GMオーヴァード隊員は潰れて絶命する。
GMその時、キミは気付く。
GMキミの視線の先に、少し前に言葉を交わした少女、小清水詩織がいる。
GM小清水詩織は腕の中に幼い少年を抱えている。
GMキミは、彼女と視線が合う。
朝霧 声奈「あのときの、少女……ッ!」廊下で少し言葉を交わした少女。それだけのはずなのに。
朝霧 声奈忘れたい記憶、忘れられない記憶の中、手を伸ばそうとした少女の姿がオーバーラップする。
朝霧 声奈「君が、ここで何をしているッ!?」
GMでは、これでマスターシーンは終了!
______  
GM次のシーン。
GMシーンプレイヤーは律華さん。
陽炎 律華はい。
陽炎 律華陽炎 律華の侵蝕率を+10(1d10->10)した
GM歌を紡ぐ、キミの目の前にジャームの群れが殺到する!
GMその向こう側に朝霧声奈の姿は消える!
陽炎 律華背後から、黒い光としか形容できないものが溢れだす。空間がぐるりと"裏返る"。出現するのは一抱えもあるフロートユニット。
陽炎 律華一瞬黒い光に覆われて、平坦な影の層となった服が、手足の先からなめらかなボディスーツに変換。追いつくようにフロートからプロテクターが放出、結合。
陽炎 律華道化師のようにも見えるデザインの、テールバインダーが展開する。
陽炎 律華「……来いッ! お前らの敵は此処だッ! 全員、この世から滅却してやるッ!」
GM姿を変えたキミのもとに支部長の獅子神から連絡が入る。
獅子神征一郎「律華くん、無事か!?……現場の状況はこちらでも把握した!」
陽炎 律華「……。……はい。私だけでは救護の手が負えません。増援を……」
獅子神征一郎「ああ、こちらからも応援は急行させる!」
獅子神征一郎「今はなんとしても朝霧声奈とジャームどもを止めてほしい」
獅子神征一郎「俺もすぐそちらに向かう。頼んだぞ、律華くん!」
陽炎 律華「了解」
GMキミの前にジャームの群れが立ちはだかる。
陽炎 律華数瞬前とは変わった冷えた目で、指揮杖型のコントロールデバイスを構える。
陽炎 律華息を吸う。
GMステンドグラスめいた異形の怪物たちは一斉にキミに襲いかかろうとする!
GMというわけで、ジャームたちを倒すのは簡易的な判定で行います。
陽炎 律華はい。
GM実際に攻撃してダメージを出し、累計30以上のダメージを与えられればジャームは倒れる!
GMただし、一度攻撃をする度に次はジャームの攻撃になり、4d10のダメージを受けてもらう!
GMその繰り返しだ!
陽炎 律華なるほど。……攻撃以外でのダメージは発生できますか?
GMふむ。エフェクトを使用して侵蝕率を上げるのであれば、可能としましょう。
陽炎 律華わかりました。では……仕掛けてしまって、構わないかな。
GMどうぞ。
陽炎 律華 【影楼・ダンスカー】
陽炎 律華「想い出<コトバ>を重ねたのは 崩れかけた今を 忘れぬように」
陽炎 律華セットアップ扱いで《原初の黄:氷の茨》。
陽炎 律華メジャーアクション扱いで《コンセントレイト:ハヌマーン》《インビジブルハンド》《斥力の槌》《振動球》
陽炎 律華「世界を分かつ千の茨<クサビ> 手繰るこの手 紅に染めていても」
陽炎 律華諸々で侵蝕率9上昇。
陽炎 律華もとい11だ。
陽炎 律華 【カゲ ノ イバラ】
陽炎 律華7dx7+4
DoubleCross : (7R10+4[7]) → 10[3,5,6,7,7,7,8]+10[4,9,9,10]+10[8,9,10]+10[4,6,9]+4[4]+4 → 48
GMた、高い!
陽炎 律華まずは達成値48で……直接ダメージ行ってしまっていいかな?
GMどうぞ!攻撃は自動命中だ!
陽炎 律華5d10+2 装甲無視
DoubleCross : (5D10+2) → 27[1,7,7,3,9]+2 → 29
GM本来ならば1点足りない……が。
陽炎 律華1足りない……が、ここで《斥力の槌》の追加効果! 私のいるエンゲージから2m吹っ飛ばされてもらう!
GMでは、魔響ジャームはキミのエンゲージから移動する!
陽炎 律華「朧気な思い出を 積み上げる ひとりきり / 大切な面影が 消えずに残るまで」
陽炎 律華《原初の黄:氷の茨》の効果発動ッ! 5d10の追加ダメージ!
陽炎 律華5d10
DoubleCross : (5D10) → 24[1,5,5,3,10] → 24
陽炎 律華都合53点!
GM追加ダメージにより魔響ジャームは粉砕される!
陽炎 律華「黒い空にそびえる影の塔 影の園にも咲く白い花」
陽炎 律華振るう指揮杖。荒れ狂う衝撃波と無数に伸びた影色の茨が、周囲数メートル範囲の魔響ジャームを文字通り粉々に変える。
陽炎 律華「すべてが変わり果ててもどうか 変わらず咲いて...」
GMジャームの群れは微塵となって消えてゆく!
GMキミがジャームを軽々と粉砕したその時。
GM突然、キミの体に異変が起こる。
GM会場で死んでいく人々の恐怖や絶望、悲しみ、怒り。そういった感情が遺産を通して一気にキミの中になだれ込んでくる。
陽炎 律華「……か、はッ……!?」
GMそして、キミの中のレネゲイドウイルスが激しくざわつき、衝動すらも引き起こされていく。
陽炎 律華――足りない。
陽炎 律華血が足りない。ダンスカーが、何もかもを吸い上げている。ニワトコにつく宿り木のように。
GMここで衝動判定だ!難易度は〈意志〉で9!
陽炎 律華足元にある人の体温に気づく――
GMさらにこの判定の際に「Eロイス:原初の恐怖」が使用される!
GMこれにより、キミがオーヴァードに覚醒した時の忌まわしい記憶が呼び起こされる!
陽炎 律華これは失敗しにくい……!
GM衝動判定の際に上昇する侵蝕値が通常の2d10から変更され、1d10+覚醒で決定した侵蝕値となる!
陽炎 律華高い!
陽炎 律華5dx10+1>=9 ……判定!
DoubleCross : (5R10+1[10]>=9) → 8[4,5,7,8,8]+1 → 9 → 成功
GM成功した!
陽炎 律華き、きわどい。堪えたよ。ただ侵蝕率はすごい勢いで……
陽炎 律華まず吸血ぶんあがって、86>103!
陽炎 律華陽炎 律華の侵蝕率を+3(1d10->3)した
陽炎 律華106まで上がった。厳しい!
GMキミはすんでのところで衝動を抑えこむことに成功する。
陽炎 律華自分の腹に、指揮杖デバイスの柄を叩き込む。
GMしかし、キミの中に人々の感情がなだれ込んでくるのは止まらない。
陽炎 律華「ッ、げほ、ゲホッ」
陽炎 律華一時的にダンスカーとのリンクを無理矢理弱めて――それでも止まらない。
陽炎 律華「なに、これ……だめだ、私は……守らないと……日常……」
GM膨大な量の負の感情はキミの精神を蝕んでいく!
陽炎 律華悲鳴。痛み苦痛恐怖。見たもの。死の国。特号遺産。地獄。苦痛。苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛苦痛
GMその勢いは一時的にキミの意識を喪失させるほどだ!
陽炎 律華「しおり……ッ……」
GMキミが目を覚ました時、さほど時間は経過していないようだった。
GMせいぜい数分か、十数分といったところだろう。
陽炎 律華デバイスを杖がわりに、無理矢理体を起こす。
陽炎 律華ひかりは。無事か? いや、それもだけれど――ステージに――
GMその時キミが見たのは遺産の力によって武装した朝霧声奈と対峙する小清水詩織の姿だった。
陽炎 律華「え」
GMさらにキミの見ている目の前で小清水詩織の姿は怪物へと変貌していく!
陽炎 律華杖型のデバイスを握り直す。魔響ジャームの動きは。ひかりを置いて動いても大丈夫か。いや、それよりも。
陽炎 律華ひどく冷静に――詩織はまだ引き返せるだろうか、と。考えている自分がいる。
GMでは、シーン終了!
GM次のシーンがクライマックス前、最後のシーンになります。
______  
GMシーンプレイヤーは詩織ちゃん。
GM侵蝕率を上げてシーンに登場してください。
 小清水詩織しっ侵蝕率が上がるとは!
 小清水詩織42+1d10
DoubleCross : (42+1D10) → 42+7[7] → 49
 小清水詩織たかまる!
GM当然です。キミはもうオーヴァードなのですから。
GM律華さんは少し遅れての登場になります。
GM燃え盛る炎。人々の死体。散らばったガラスの破片。
GMその中でキミは朝霧声奈と対峙していた。
GM……先ほどキミが目撃したのは彼女が人間を手にかける光景だった。
朝霧 声奈「あのときの少女……ッ!君がここで何をしているッ!?」
 小清水詩織「……どうして……どうして、こんなことをしているんですか……ッ!」
朝霧 声奈「こんなこと、だと……」少したじろぐ。やはり彼女の目から見ても、私は。
 小清水詩織「あんな、綺麗な歌を歌う人が、どうして……」
朝霧 声奈「歌……そうだ、歌」
朝霧 声奈「私の歌は、世界を束ねるためにある。人々をひとつにして、誰も傷つくことのない世界を作る」
 小清水詩織「……こんなに、こんなに傷ついてるじゃないですかッ!」
朝霧 声奈「この歌も、この力も、そのために振るう。私は……私がしていることは、そのために必要な」焦燥。自分に言い聞かせるように。
朝霧 声奈「これら全てッ!必要な犠牲なのだッ!だから……だからッ!」
 小清水詩織「言ってたじゃないですか……私のような人のためのステージだって……」
 小清水詩織「私……こんなの……」
朝霧 声奈「ッ……!」
朝霧 声奈ほんの少し前、そう聞かせた時。この少女はどんな顔をしていた?
朝霧 声奈たった今、私の所業を前にして。この少女はどんな顔をしている?
朝霧 声奈私がしていることは、本当に――
朝霧 声奈「違うッ!それでも……この痛みこそが、必要な物なんだ!絶対にッ!」
朝霧 声奈私には、その言葉しか――カルマの差し伸べた手しか、残されていないのだから。
朝霧 声奈「話は終わりだ。全ての妨害は叩いて砕く。それがたとえ、君であっても」
 小清水詩織「……私……私は……ッ」
GMでは、その時。詩織の体に異変が起きる。
 小清水詩織「……うッ……!?」
GMキミの体の奥から今まで感じたことのないような途轍もない力と衝動が湧き上がり――。
GMキミの体を突き破る。
 小清水詩織「あ、がッ!!?」
GM衝動判定だ!難易度は〈意志〉で11!
GMさらにこの判定の際に「Eロイス:堕落の誘い」が使用される。
GM衝動判定に失敗すると即座に侵蝕率が100%になる!
 小清水詩織なんと!
 小清水詩織1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 8[8] → 8
 小清水詩織失敗!
GMでは、キミは遺産の力を制御しきれず、暴走した姿へと変貌していく!
GM侵蝕率は100%になり、そこから+2d10だ!
 小清水詩織「う、あ、あ……あ、あ、あッ……あ、あッ、あああああああああッ!!!」
 小清水詩織100+2d10
DoubleCross : (100+2D10) → 100+16[9,7] → 116
 小清水詩織やべえ
朝霧 声奈跳ね上がった!
 小清水詩織心の奥底から、普段湧きあがる事のない憎悪のようなものが湧きあがってくる
 小清水詩織湧きあがる事のない?違う、抑え込んでいるだけだ
 小清水詩織この不条理で、不安定で、不格好な世界に対する憎悪を、心の奥底で誰にも気づかれずに小さく抱えていた憎悪を
 小清水詩織今、その憎悪が、世界の表層へ、形作られる
 小清水詩織「UAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!」その体は黒く、その眼は紅く、純粋なまでに、形作られる!
朝霧 声奈「これは遺産の適合……いや、暴走だというのか!?」
 小清水詩織「GUUUUU……GUAAAAAAAAAAAッ!!!」咆哮!!
朝霧 声奈暴走した彼女の敵意がジャームに向いてくれれば……そんな考えが僅かに頭をもたげ、すぐに抑えつけられる。
朝霧 声奈「振り向くことも、立ち止まることもできない。ただ、打ち砕くッ!」
朝霧 声奈鎚矛を構え、対峙する!
 小清水詩織「UAAAAAAAAッ!!」激しい憎悪を朝霧に向ける!
陽炎 律華では、二人の間に起きた動きの初動に被せて、間に衝撃波が叩き込まれる!
朝霧 声奈「新手、否……ッ」
陽炎 律華「そこまでだッ!」
 小清水詩織「GAAAッ」吹き飛ぶもそのまま転げた獣のように回転し体勢を立て直す
陽炎 律華「武装を解いて投降しろ、朝霧声奈。……"魔響ジャーム"との関わり、詳らかにしてもらうッ!」
朝霧 声奈「その言いぶり、UGNの人間だったか……私を止めたいのならば、力づくで止めてみせろッ!」
陽炎 律華一時接続したフロートの、触腕デバイスを多脚のように使って跳躍。二人の間に割り込むようにして、ステージに飛び上がる。
朝霧 声奈飛びさがり、二人を相手取るように鎚矛を構える。奇しくもステージの上、芝居じみて対峙する形だ。
陽炎 律華「…………(ああ)」
陽炎 律華ここは異界だ。終わりの歌が響く、変貌してしまった世界だ。
 小清水詩織「GRRRR……」新たな"乱入者"に対し、威嚇のように唸る
陽炎 律華フロートユニットが左右に分割変形。戦闘姿勢を取りつつ真後ろへの視界を確保、首だけで振り向いて……
陽炎 律華「詩織。私のこと、わかる?」
 小清水詩織「GAAAAAッ!!!」これが答えと言わんばかりの憎悪混じりの咆哮!
陽炎 律華「…………」
一瞬目を瞑って、それから、声奈に冷えた目線を据える。
 小清水詩織「……GAAAAAAッ!!!」咆哮するとともに黒い鎧が詩織を包む
 小清水詩織それは、彼女達の身につけるそれと、非常によく似て、とても違っていた
 小清水詩織「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!!」起動したその鎧が勢いよく白い煙を噴き出し……詩織は、憎悪のまま、吠えた……!
GMでは、シーン終了!
GMこれがクライマックス前最後のシーンですので、ロイスの調整などがある人は今のうちにどうぞ!
GM声奈さんも取りたいならロイスを取っていいですよ!
陽炎 律華ええと、PC間ロイスがないんだな。田中ひかりに[■庇護/悔悟]、でロイス。で、朝霧声奈に対して[傾倒/■敵愾心]。歌への傾倒、かな。
陽炎 律華あと1本は……ちょっと考える。これで。
GM了解です。
朝霧 声奈廊下で出会った少女(小清水詩織)に「幸福感/○悔悟」で取得します。
 小清水詩織
男の子/庇護○/不安/ロイス
十字傷の女の人/感服/敵愾心○/ロイス
朝霧 声奈/尊敬/猜疑心○/ロイス
 小清水詩織もうひとつは・・・とりあえず保留で大丈夫です
GM了解しました。
GMでは、改めてシーンを終了しましょう。
GM次はいよいよクライマックスフェイズとなります。
______  
GMクライマックスフェイズ!
GMシーンプレイヤーは詩織!律華ちゃんも登場だ!
GM侵蝕率を上げてくれ!
陽炎 律華陽炎 律華の侵蝕率を+2(1d10->2)した
 小清水詩織116+1d10
DoubleCross : (116+1D10) → 116+2[2] → 118
GM炎が燃え広がったライブ会場のステージ。
GMそこで3人のオーヴァードたちは対峙していた。
GM遺産の力を身にまとった朝霧声奈、陽炎律華。
GMそして、遺産の力に飲まれた小清水詩織だ。
 小清水詩織「GUUUUU……AAAAAAAAAAッ!!」
朝霧 声奈「……なぜ君が遺産の力を携えているのか。なぜ私の前に立ちはだかるのか」
朝霧 声奈「その答えがなんであれ、もはや関係ない。新しい世界のために、そんな感傷は捨ててきたのだから」
朝霧 声奈「……来い。私の覚悟を見せてあげる」鎚矛をかざし、静かに宣言する。
朝霧 声奈《水晶の剣》を使用します。
GMオーケー!
朝霧 声奈闘争の意志に応え、鎚矛が大きく、より攻撃的な形状に変化する。
朝霧 声奈攻撃力+10だ!
 小清水詩織「AAAAAAAAッ!!」本能か、それともわずかながらに残った意思か、律華から視線を外し、狙いを声奈に定める
陽炎 律華「……詩織」
 小清水詩織「GUUUU……ッ」
陽炎 律華「……朝霧声奈ッ! お前の願いが何であろうが、この地獄を是[よし]とするなら、いずれ等しくここで止めさせてもらうッ!」
陽炎 律華指揮杖型コントロールデバイスを構え直す。振り向こうとして、止める。詩織には背を向けたまま。
朝霧 声奈「いいだろう。その意志と力で止められるものなら……やってみせるがいいッ!」
GMでは、戦闘開始だ!
GMエネミーは朝霧声奈1人!行動値は7!
GMPCたちは全員同じエンゲージでエネミーとの距離は5mだ!
GMエネミーが少ないから、説明することも少ないな。
GMでは、早速ラウンド進行を始めましょう!
GM1ラウンド目。
GMまずはセットアッププロセスから。
 小清水詩織〈ヒュドラの怒り〉!
陽炎 律華《原初の黄:氷の茨》。背面フロートユニットがフライホイールめいて唸りを上げる。
朝霧 声奈こちらはなし。
 小清水詩織118→122 メジャーアクションの攻撃力+12 ダイス+3個
 小清水詩織「UGAAAAAAAAッ!!」鎧の拳部分から力強く白煙を吐き出す!
GMでは、セットアップはこれで終了。
GMイニシアチブプロセス。
朝霧 声奈《加速する刻》を使用します。イニシアチブ行動!
GMでは、声奈さんの行動から!
朝霧 声奈「その姿、その有様。既に獣へと堕ちたか」あの無垢な少女が、何故。否、考えまい。
朝霧 声奈マイナーでPCたちのエンゲージに移動。
朝霧 声奈「惑いも想いも全てまとめて、ここで砕き葬り去るッ!」
朝霧 声奈メジャーアクション、《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》《ジャイアントグロウス》。オートで《天の業物》も乗っけてフルコンボをお見舞いだ!
朝霧 声奈対象はPC2人!
朝霧 声奈命中振ります!
GMでは、命中判定をどうぞ
朝霧 声奈12dx6-1
DoubleCross : (12R10-1[6]) → 10[1,1,2,5,7,7,7,8,8,8,9,10]+10[2,4,5,5,6,8,9,10]+10[2,3,4,6]+10[9]+10[6]+10[8]+1[1]-1 → 60
GMさすが。強い。
 小清水詩織リア不!
朝霧 声奈更に、《剣精の手》でダイスを振り足します。
GMPCはリアクションをお願いします。
朝霧 声奈1dx+70-1
DoubleCross : (1R10+70-1[10]) → 2[2]+69 → 71
GMさらに上がった!
朝霧 声奈改めて、リアクションをどうぞ!
陽炎 律華高い!
陽炎 律華3dx10+1 ドッジを試みるけれど
DoubleCross : (3R10+1[10]) → 7[6,7,7]+1 → 8
陽炎 律華無理だ。
 小清水詩織超高い!改めて暴走ゆえリア不!
GMでは、ダメージをお願いします。
朝霧 声奈10d10+20 もろもろ有効
DoubleCross : (10D10+20) → 54[7,3,2,4,3,8,1,9,9,8]+20 → 74
朝霧 声奈さらにさらに
朝霧 声奈シャルウール(フォールンアックス)の効果でダメージダイス3つを振り直します。
GMまだ上がる!
朝霧 声奈数えるのでちょっとまってね!
GMどうぞどうぞ
朝霧 声奈7+4+3+8+9+9+8+20
朝霧 声奈で、えっと
朝霧 声奈68に振り直しを足すのか
朝霧 声奈3D10+68
DoubleCross : (3D10+68) → 16[3,4,9]+68 → 84
GMあ、上がったな!
 小清水詩織すげえ上がった
 小清水詩織そのダメージは超死ぬ
陽炎 律華え、えげつない……装甲引いてもぜんぜん足りない。
 小清水詩織声奈さんのロイスをタイタス昇華して復活!
陽炎 律華テレーズのロイスをタイタス化。昇華して復帰。関連の薄い相手はこの際に重要じゃない。
GMて、テレーズ!
朝霧 声奈「おおおおおおッ!!」咆哮!振り上げた鎚矛のフランジが展開し、獣の爪のような形状に!
朝霧 声奈更にそれを高速回転させながら、地を叩き砕く!周囲を揺らす爆発的衝撃!
朝霧 声奈【PLANET∀RY QUAKE】
朝霧 声奈※カットイン
 小清水詩織「GAAAAAAAッ!!」その衝撃に強く吹き飛ばされる!
陽炎 律華「ぅぐッ……!」フロートユニットごと叩き潰されて粉塵に消える。
GMでは、声奈さんの行動はこれで終了!
GM次は行動値10の詩織ちゃんの番!
 小清水詩織マイナーはなし、メジャーで〈コンセントレイト:エグザイル〉+〈貪欲なる拳〉+〈爪剣〉
 小清水詩織対象は声奈さん!
朝霧 声奈来いッ!
GMでは、命中判定をどうぞ。
 小清水詩織あっ
陽炎 律華どうしたの?
GMむ?
 小清水詩織忘れてた、攻撃の前にウェポンケースからオートアクションでアームバンカーを装備!
GMおお、どうぞどうぞ。
 小清水詩織では改めて攻撃
朝霧 声奈どうぞ!
 小清水詩織15dx7+1
DoubleCross : (15R10+1[7]) → 10[1,1,2,3,4,5,5,5,6,6,7,8,8,10,10]+10[5,7,8,8,9]+10[2,4,4,8]+3[3]+1 → 34
 小清水詩織爪剣の効果でドッジダイスは?1個!
GMやるな!では、声奈さんはリアクションを。
朝霧 声奈むむ……ドッジ!
朝霧 声奈6dx
DoubleCross : (6R10[10]) → 9[1,2,7,9,9,9] → 9
朝霧 声奈ダメでした
GMクリティカルしそうでしない。
GM詩織ちゃんはダメージをどうぞ!
 小清水詩織ではダメージ
 小清水詩織アームバンカーの攻撃力15、爪剣の攻撃力10、ヒュドラの怒りの攻撃力12、そして遺産、聖者の遺骨の攻撃力10!
 小清水詩織4d10+15+10+12+10
DoubleCross : (4D10+15+10+12+10) → 19[5,4,9,1]+15+10+12+10 → 66
 小清水詩織諸々有効
朝霧 声奈かなり痛い!
 小清水詩織侵蝕率は122→130
 小清水詩織「GAAAAAAAAッ!!!」土煙を切り裂くように現れ、声奈を力任せに殴りつける!ただ速く、ただ強くッ!!
朝霧 声奈「何ッ――」反応する暇もあらばこそ。
朝霧 声奈顔面に拳を叩きつけられ、吹き飛ぶ!「――がはッ!!」
朝霧 声奈あと、多分アームバンカーの効果で硬直する。
 小清水詩織おっと、そうだった
朝霧 声奈なので、《状態復元》を使用して硬直解除します。HP-5。
陽炎 律華さすがに積んでるか。
朝霧 声奈セッション開始直前に気づいたのは内緒。
GMな、内緒だよ!
GMでは、詩織ちゃんの行動はこれで終了。
 小清水詩織「GUUUUUッ!!」腕部分の装甲から排熱!
GM次は行動値8の律華ちゃんの番!
朝霧 声奈「馬鹿な……この力、シャルウールに並ぶほど……?」よろめきながら立ち上がる。
陽炎 律華ロイスの取得宣言を。冷静にカウントしてみたら、6本しか埋めてなかったので。
 小清水詩織実は私もなんです
陽炎 律華獅子神支部長に[誠意/恐怖]で。これで7枠目。痛烈な一撃で朦朧とする中で、今此処に来た理由を思い出そうとする。
陽炎 律華ということで、待機を宣言。
GMた、待機!?少し予想外だ。
朝霧 声奈なるほど……
GMでは、行動値7の声奈さん。本来の手番ですね
朝霧 声奈了解!
朝霧 声奈「だが……まだだ!この程度で立ち止まれはしない!引き下がれもしない!」再び鎚矛を構える。
朝霧 声奈マイナーなし、メジャーで《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》《ジャイアントグロウス》。
朝霧 声奈対象はPC2人。
朝霧 声奈命中いきます!
GM命中判定をお願いします!
朝霧 声奈12dx7-1
DoubleCross : (12R10-1[7]) → 10[1,1,1,3,4,5,5,6,6,9,9,10]+10[1,7,9]+6[4,6]-1 → 25
朝霧 声奈そして《剣精の手》!
 小清水詩織リア不!
朝霧 声奈1dx+30-1
DoubleCross : (1R10+30-1[10]) → 10[10]+9[9]+29 → 48
陽炎 律華高い高い。
GMあ、これもう一回、回ってませうね。
GM回ってますね。
朝霧 声奈あ、C値入れ忘れてた!申し訳ない!
GM続けて振り足してくださいませ。
朝霧 声奈1dx7+49
DoubleCross : (1R10+49[7]) → 6[6]+49 → 55
GMPCたちはリアクションをどうぞ!
 小清水詩織リア不!
陽炎 律華3dx+1 ドッジ
DoubleCross : (3R10+1[10]) → 9[3,5,9]+1 → 10
陽炎 律華無理!
朝霧 声奈ではダメージ、いきます!
GMどうぞ!
朝霧 声奈8D10+20
DoubleCross : (8D10+20) → 33[1,8,9,6,1,2,2,4]+20 → 53
朝霧 声奈そして武器効果で3つ振り直し!
朝霧 声奈3D10+49
DoubleCross : (3D10+49) → 15[5,1,9]+49 → 64
GM確実に上がった!
 小清水詩織めっちゃこわい
 小清水詩織そして死ぬ!
陽炎 律華無理無理。獅子神支部長のロイスをタイタス化。復活。
 小清水詩織十字傷の女の人を昇華して復活!
朝霧 声奈「打ちひしがれ地に伏すのは――」シャルウールが高速回転!風を巻き上げ、竜巻を生む!
朝霧 声奈「ッお前たちだああああアッ!!」その暴風で一帯を薙ぎ払う!
朝霧 声奈【BL∀ZE OF M∀RS】
 小清水詩織「GU……GA……GAAAAA……ッ!!」
 小清水詩織一瞬だけ、親友の姿が目に入った
陽炎 律華瓦礫が消し飛ぶ。また意識を吹き飛ばされかける。フラッシュバック。ダンスカーから逆流してくるものが――
黒く染まり、拳を握る詩織の姿が、目に入る。
陽炎 律華めせんが、ぶつかる。
GMでは、最後に待機していた律華さんの行動だ。
陽炎 律華「――――。」
陽炎 律華シャルウールの回転が、何かに妨げられる。
陽炎 律華マイナーなし。メジャーで《コンセントレイト》《振動球》《インビジブルハンド》《斥力の槌》。
朝霧 声奈来いッ!
陽炎 律華9dx7+4
DoubleCross : (9R10+4[7]) → 10[2,2,3,4,5,5,6,7,9]+10[7,7]+10[4,10]+5[5]+4 → 39
陽炎 律華よし。出目は悪くない、39。
朝霧 声奈ドッジ!
GMどうぞ!
朝霧 声奈7dx
DoubleCross : (7R10[10]) → 9[1,1,5,5,7,9,9] → 9
朝霧 声奈またしても回らない!
陽炎 律華 【トザス トビラ】
陽炎 律華シャルウールを受け止めるように、鎖状のアームユニットが展開――している!
陽炎 律華「これ以上……」
朝霧 声奈「何ッ――」完全に意識の虚を突かれ、反応が遅れる。
陽炎 律華4d10+4 装甲無視
DoubleCross : (4D10+4) → 22[8,2,4,8]+4 → 26
陽炎 律華「傷つけるなあ――ッ!
陽炎 律華装甲無視の26点! 1点でも通ればノックバック!
GMダメージは入る!
朝霧 声奈めちゃくちゃ痛いがまだ残ってる!しかし、ノックバックする……!
陽炎 律華4m吹き飛ぶ。その際に――氷の茨のダメージ誘発!
陽炎 律華6d10
DoubleCross : (6D10) → 32[6,6,3,6,1,10] → 32
陽炎 律華HP33点減少してもらおう!
GMこれは……戦闘不能ですかね。
朝霧 声奈これは流石に、戦闘不能……
朝霧 声奈で、《蘇生復活》を使用!HP1で復活!
陽炎 律華シャルウールを"噛みこんだ"鎖状ユニットが、持ち主ごと大きくひねり飛ばすように右回転! 左回転!
陽炎 律華OK。来ると思ってたよ。……とりあえず、左右二対の回転扉で吹っ飛ばされてもらう!
朝霧 声奈「そんなッ……ぐあッ!?」大きく跳ね飛ばされ、宙に放り出される!
陽炎 律華ということで、行動は終了! ……さらに追加行動エフェクトがないなら、次のターンのセットアップまで動きを繋げたい。
GMいいぞ!
朝霧 声奈どうぞ!
GMこれで1ラウンド目は終了!
GM2ラウンド目!セットアップからだ!
朝霧 声奈こちらはなし!
陽炎 律華《スタートダッシュ》《原初の黄:氷の茨》! 声奈に続いて、アームユニットの回転でそのまま、フロートを蹴って跳躍するッ!
 小清水詩織じゃあ私はセットアップなし!
陽炎 律華ということで。声奈とエンゲージ。
GM了解!
GMセットアップはこれで終了!
GMイニシアチブ!《加速する刻》は使ってしまったので、普通に行動値10の詩織ちゃんの番から!
 小清水詩織「GURRRRRR……ッ」視界の端に、隠れたひかりの姿が見えた
 小清水詩織「……GAAAAッ!!」それを気にしないかのように再び二人を見る。様子を見ているようだ
 小清水詩織友人/田中ひかり/友情○/不安/ロイス
 小清水詩織ロイス取って待機!
GMでは、次は行動値8の律華ちゃんの番!
陽炎 律華至近距離で、剣戟のように指揮杖を振り上げる。
陽炎 律華マイナーなし、メジャーで《コンセントレイト》《振動球》のみ!
陽炎 律華9dx7+4 声奈に
DoubleCross : (9R10+4[7]) → 10[1,4,6,7,7,8,8,8,10]+10[1,2,2,5,7,9]+10[7,10]+10[2,9]+6[6]+4 → 50
GMた、高い!?
陽炎 律華な、なんだこれ!? 50!
朝霧 声奈ひええ
朝霧 声奈ド、ドッジ!
朝霧 声奈7dx
DoubleCross : (7R10[10]) → 10[3,4,4,5,8,10,10]+5[2,5] → 15
GM回ったのに!
朝霧 声奈全然届かない!
朝霧 声奈ダメージどうぞ!
陽炎 律華6d10+2 装甲無視
DoubleCross : (6D10+2) → 26[4,1,3,5,10,3]+2 → 28
朝霧 声奈残りHP1だったので
朝霧 声奈無論、戦闘不能!復活もタネ切れ!
陽炎 律華大鎚の"回転半径"の内側で、打ち下ろしの一撃。
GMうむ。これはどうしようもない。」
朝霧 声奈「ひッ……」瞬間、怯え。握る武器で身を守ろうとするも、自由が効かず。
陽炎 律華目が合う――怯えの色を見る。手は止めぬまま。
陽炎 律華まっすぐに振り下ろす。声奈の体を貫くように衝撃波が走る。
朝霧 声奈「ッ……」その一撃に、苦痛の呻きすら上げられず、大地に叩きつけられた。
陽炎 律華瓦礫が華のように舞い上がる。
GMでは、朝霧声奈はこれで戦闘不能。
朝霧 声奈「ッ……あ……」鎚矛を取り落とす。それが風に溶けるように分解・消滅していく。
 小清水詩織「……GRRR……」低く唸る
陽炎 律華シャルウールの機能停止を確認して、振り向く。
詩織に向き直る。
陽炎 律華「詩織。もう……平気だから。大丈夫だから……だから」
 小清水詩織「G……GRRRR……」
陽炎 律華「聞こえている? 詩織……」
 小清水詩織「……AAA……ッ」相手に敵意を感じないからか、それとも別の理由か……攻撃を仕掛ける様子はない
GMでは、そうですね。
陽炎 律華言葉を選ぶように閊えながら。
「いまは、もう、戦わなくていい……から。詩織」
ただ、指揮杖は手放さない。
GM律華ちゃんには詩織ちゃんを暴走状態から戻せるか判定してもらおう。
陽炎 律華おお。
GM〈RC〉か〈交渉〉で難易度11の判定に成功すれば詩織ちゃんは暴走のバッドステータスから回復する。
GMこの判定を律華ちゃんにしてもらいましょう。
陽炎 律華わかりました。……な、悩ましいけど、RC、しかないか。
GMなんなら〈意志〉で振ってもいいよ!
GMRCだと、律華ちゃんのレネゲイドを通して詩織ちゃんのレネゲイドを抑えこむというようなイメージですかね。
陽炎 律華なんかもうそういうことを言い出すし! ……RCで行きます。
GMどうぞ!
陽炎 律華9dx10+4
DoubleCross : (9R10+4[10]) → 9[1,2,2,3,4,6,7,8,9]+4 → 13
陽炎 律華い、いろいろ危ない、他の手段だと完全に届いてなかった……
GM成功ですね。
GMでは、暴走していた詩織のレネゲイドは少しずつ落ち着きを見せ始める。
陽炎 律華数瞬の逡巡のあと、指揮杖型デバイスを待機状態にして腰に。詩織に近付いて、異形となった手に手を重ねる。
 小清水詩織「GA……RR……R……」
陽炎 律華「大丈夫だから……」
 小清水詩織「……Rぃ……ツ……Kア……」
陽炎 律華特号遺産の同調かもしれない。そうでない何かなのかもしれない。
陽炎 律華「詩織」
 小清水詩織「……り……つ、か……」
 小清水詩織黒い鎧が体の中へ消えていく。
 小清水詩織塗りつぶされた憎悪が、詩織へと戻っていく。
陽炎 律華「ここに、 いるから。」
 小清水詩織「……律華……私……」うつろな瞳で見つめながらも、律華の手を握る
陽炎 律華手をそのまま引き寄せる、というより、自分より少し大きい詩織を抱き止めるようにして。
陽炎 律華「……うん」
 小清水詩織「……あったかいです」
陽炎 律華「うん……」
陽炎 律華せめて、血と灰がここまで届かないでいてくれれば。
朝霧 声奈「っ……」痛打で吹き飛んでいた意識が醒める。体は未だ動かない。
朝霧 声奈頭だけを動かして、視界に二人を見つける。その後ろに広がる惨劇の成れの果ても。
朝霧 声奈「私は……こんなことをして、それで何かを成せると信じて……」
朝霧 声奈「それで、結局……何にも、届かなかったのか……託された使命一つ果たせず……」
朝霧 声奈託された使命。それを与えた女。自分にとって、唯一のよすが。
朝霧 声奈「カルマ……」彼女の名を口にする。すがるように。
GMでは、そこで。
GMキミたちの前に顔に十字傷のある女が現れる。
カルマ「負けてしまったのね、声奈。情けないこと」
GM朝霧 声奈:「カルマ……」彼女の名を口にする。すがるように。
GMそこで、キミたちの前に顔に十字傷のある女が現れる。
GMカルマ:「負けてしまったのね、声奈。情けないこと」
カルマ「あなたがその少女たちを殺してくれていたらもっと話は早かったのだけど」
朝霧 声奈「ッ!!カルマ……!」絞りだすような声。傷んだ体を無理に動かし、手を伸ばそうとする。
カルマ「でも、いいわ。私があなたに力を与えてあげる」
GMそう言ってカルマは注射器を放る。
GM詩織と律華の見ている前で注射器は声奈の傍に落ちる。
GMキミたちには直感でそれが危険なものであるということが分かるだろう!
カルマ「使いなさい、声奈。そして、もう一度戦うの」
朝霧 声奈「……」地を這いずり、注射器に手を伸ばしていく。救いを求めるように。
GMカルマが声奈に投げ渡した薬“ヴェイン”はその肉体に深刻なダメージを与える代わりにレネゲイドの力と遺産への適合を飛躍的に高める効果を持つものです。
GM“ヴェイン”はオートアクションで使用して戦闘不能を回復し、HPを30まで上げることが可能だ。
GMただし、傷ついた今それを使えば声奈の肉体への負担がどうなるかは予想もつかない。最悪の場合、死に至る可能性すらある。
陽炎 律華「カルマ。お前が、朝霧声奈の。この地獄の黒幕かッ!」
カルマ「黒幕?人聞きの悪い。私が、人類を救世に導くのよ」
カルマ「さあ、声奈。今度こそ必ずあなたの手でその者たちを殺しなさい。ブリューナクはなんとしても回収する必要がある」
 小清水詩織「……ブリュー……ナク……?」
陽炎 律華「…………!」
朝霧 声奈「カルマ。カルマ……」譫言のようにその名を呼ぶ。
陽炎 律華消去法で察して、詩織をカルマと声奈からかばうよう立ち位置を変えようとする……
朝霧 声奈「あなたが、私を必要としてくれるなら……」ヴェインの注射器を手に取る。
カルマ「そう。ブリューナクは貴様のような者が持っていていい力ではないのだ」
陽炎 律華指揮杖デバイスを再展開。
カルマ「いい子よ、声奈。それでいいわ」
陽炎 律華「詩織ッ! 逃げてッ!」
 小清水詩織「……」
陽炎 律華日常の側ではまず出さないような声。きっと詩織には聞き覚えのないもの。
 小清水詩織「……!!」
朝霧 声奈「痛みこそが、人に――私に、必要なものだから……」
 小清水詩織その声は、逆に、詩織に認識させた
 小清水詩織この場から逃げてしまったら、なにか、取り返しのつかないことになってしまいそうな、そんな認識を
カルマ「早くしなさい、声奈。ヤツらが逃げ出す前に」
 小清水詩織「……朝霧、さん!」
陽炎 律華「詩織……!?」
朝霧 声奈「ッ……!?」
 小清水詩織「私、私……今日、朝霧さんの、歌をはじめて聴いて、それで、こんなこと、言えたものじゃあないのかもしれません、でもッ!」
 小清水詩織「歌ってる時の朝霧さんは、とても、素敵で、幸せそうで、楽しそうでした!!」
朝霧 声奈「……幸せ?楽しそう?……だから、なんだと言うのだ」絞りだすような声で噛みつく。
 小清水詩織「でも、今の、朝霧さんは、違うんです!ずっと、ずっと、苦しそうです!苦しそうなんですッ!」
朝霧 声奈「当たり、前だッ!」
 小清水詩織「……ッ!」
朝霧 声奈「そんな感傷を切り捨てて、己の身に痛みを刻みつけて……そうしなければ届かないものがある」
朝霧 声奈「だから私はッ!こんなことをして!罪にこの手を染めてでも……求めなければならなかった……!」
朝霧 声奈「薄氷のような仮初の安寧に身を委ねてきた君に何が分かるッ!伸ばした手が空を切る、その経験もないくせに!」
 小清水詩織「……ッ!!」
 小清水詩織思い出される、いつもの夢
 小清水詩織自分の手から、全てが離れていく。自分の手から、全てが消えていく。
陽炎 律華「詩織、だめ……詩織?」
 小清水詩織伸ばした手が空を切り、伸ばされた手も空を切る。
 小清水詩織「……それ、でm」
陽炎 律華届かない。そう言おうとして。けれど、あの夢の時よりももっと。見たことのない貌をして――
 小清水詩織「……それ、でも」
 小清水詩織「例え、自分の伸ばした手が、空を切っても……」
 小清水詩織「私……伸ばされた手を見たら……絶対掴んでやるって、決めてるんですッ!!」
 小清水詩織「朝霧さんは、今手を伸ばしてる!その手が見えるんです!それを、私は掴みたいんですッ!!」
朝霧 声奈「なに、を……ッ」
朝霧 声奈手が震える。動揺。注射器を取り落とす。
カルマ「何をしているの。早く拾いなさい、声奈」
朝霧 声奈「私……私は、もう、誰の手も求めない。そう、決めたはず……」
 小清水詩織「朝霧さん、私……あなたの歌を、もっと聞きたいんです」
朝霧 声奈「……いくら言葉を重ねたところで、私の心は揺るがない」そのはずだ。
 小清水詩織「朝霧さんの歌がもっと聴くためなら、私、絶対その手を掴んでみせます!」
 小清水詩織「それは、絶対の絶対ですッ!!」
朝霧 声奈「君の想いは……何かを変えることなど、できやしない」視界がにじむ。
朝霧 声奈「私は、決して……」何故。
朝霧 声奈「決して、立ち止まらない、振り返ることもしない……その、はずなのに……」何故、涙が流れる。
朝霧 声奈「私は……」力なく膝をつく。止まらぬ涙が足元を濡らし、言葉は意味のない嗚咽へと変わる。
陽炎 律華声奈を見ている。声奈を見ている。無理やり視線を動かして、カルマを視る。
GM不愉快そうにその様子を見つめていたカルマはおもむろに口を開く。
カルマ「声奈、そろそろ我慢の限界よ。その痛みはあなたに力を、生きる意味を与えてくれる」
カルマ「分かっているはずでしょう、声奈?さあ、使いなさい。そして戦うの」
朝霧 声奈「……できない」
カルマ「……何?」
朝霧 声奈「私には、できない……。伸ばした手を掴むと言ってくれた少女を、私の歌を好きだと言ってくれた一人のファンを」
朝霧 声奈「名も知らぬただ一人の犠牲者として葬ることなんて、私にはできない……ッ」
GMカルマは忌々しそうに詩織を睨む。
カルマ「なぜそうまで私の邪魔をする。一度だけでなく、二度までも」
 小清水詩織「……私は、確かに無力だけど……」
 小清水詩織あの時の夢を、また思い出す
 小清水詩織「どんな地獄にいて、自分の伸ばした手が空を切っても」
 小清水詩織「私は……伸ばされた手を、掴みたい」
 小清水詩織「それが、私の……無力な私の、やれることならッ!」
 小清水詩織朝霧声奈に近付く。出来る限り早く。近付こうとする
カルマ「…………」
朝霧 声奈「……」顔を上げる。半ば茫然としながら、自分に近づいてくる少女を見つめている。
陽炎 律華目元だけ少し顰めて、詩織の背を押す。カルマと"ふたり"の間の直線を遮るように移動する。
GM動けば妨害が入ることを察したカルマは一瞬、躊躇した。
朝霧 声奈ゆっくりと、ためらうように手を伸ばす。
 小清水詩織その手を、
 小清水詩織掴む!
朝霧 声奈「!!」
朝霧 声奈掴まれた手を一瞬下げようとし、少しだけ躊躇い
朝霧 声奈握り返す。弱々しく。
朝霧 声奈「君の、名前は……」
 小清水詩織「詩織……小清水詩織、です」
朝霧 声奈「……ありがとう、詩織」泣いているような、笑っているような、みっともない顔。
朝霧 声奈だけど、心の底から安堵した、そんな表情を見せる。
カルマ「もう一度だけチャンスをあげるわ、声奈」
カルマ「あなたの歌でその少女たちを殺しなさい」
朝霧 声奈「……ごめんなさい、カルマ」
朝霧 声奈「私は、もうあなたには従えない」
GMカルマはキミに優しく微笑みかける。
カルマ「そう。いいわ。だったら……」
GM「私がやりましょう」
GM女の手に邪悪めいた暗黒の力が集まる。
 小清水詩織「……歌は、人を殺すものじゃ、ない」
 小清水詩織「歌は……人を、強くするものですッ!!」
カルマ「それは貴様が世界の何も知らぬから言えることだッ!」
GM女はドス黒い光を詩織に向けて放つ!
GM15dx7
DoubleCross : (15R10[7]) → 10[1,2,3,3,4,4,5,5,5,6,6,7,8,9,10]+6[1,3,5,6] → 16
GM詩織ちゃんは暴走状態から回復しているのでリアクションが可能だ!回避で判定を!
 小清水詩織8dx+1
DoubleCross : (8R10+1[10]) → 10[1,2,5,5,6,6,8,10]+2[2]+1 → 13
 小清水詩織惜しい
GMでは、キミはギリギリのところでドス黒い波動をその身に受ける。
GMすると、詩織の胸にまるで焼き印を捺されたかのような焼け付く痛みが走る!
 小清水詩織「う……ぐ、あぁぁぁあああああああッ!!!」
朝霧 声奈「何を……ッ?」
陽炎 律華「詩織ッ!」
GM痛みはじきに収まるが、詩織は自分の体になんらかの変化が起きたことは理解できるだろう。
カルマ「ブリューナクを奪還する手段。時間はかかるが、これが最も確実だ」
 小清水詩織「う……ぐ……ごほ、ごほっ……」
カルマ「歌は人を強くする?残り少ない命でその言葉が世界の真実かどうかせいぜい考えるがいい」
GMその時、気迫のこもった声とともに放たれた斬撃がカルマをめがけて飛んでくる!
獅子神征一郎「レオ……スラアアアアアァアッシュ!!!!」
GMカルマは間一髪でそれを回避する!
GM剣を構えて咆哮するのは獅子の頭部を持った男!支部長・獅子神征一郎!
 小清水詩織「……う、く……ッ」
GMカルマはちらりとそちらを見て、キミたちに言う。
カルマ「どうやらタイムオーバーのようだ」
カルマ「何度でも言おう。ブリューナクは貴様などが持っていていいものではない」
カルマ「その肉体が朽ち果てる時に必ず取り返しに伺おうとしよう」
カルマ「私と一緒に来るつもりはないのだな、声奈」カルマはキミに手を差し伸べる。
朝霧 声奈「私は……もう、そこにはいられない」目を伏せ、少しだけ悔やむように答える。
カルマ「そう。なら、あなたはもういいわ。好きになさい」
朝霧 声奈「……ごめんなさい」
カルマ「あなたがどこにいようとも救世の時は必ず来る」
カルマ「また会いましょう、愚かな少女たち」
GM《瞬間退場》を使用してカルマはシーンから退場する。
獅子神征一郎「……チッ、今は追えんか」
朝霧 声奈視線だけでその背を追い、そしてうつむく。
陽炎 律華「……ッ、支部長、救護班は来ていますか! 詩織を……」
 小清水詩織「はあ、はあ、はあ……ッ」
獅子神征一郎「すまない、律華くん。遅くなった」獅子神は刀を納めながら歩み寄る。
獅子神征一郎「律華くんの友人か!?ああ。すぐにその少女を搬送させよう!」
GM救護班も含めた他のUGN隊員たちも遅れてライブ会場に駆けつけているようだ。
陽炎 律華「お願い……します」
 小清水詩織「……り、律華」
 小清水詩織「大丈夫……ですから……絶対の、絶対、です」
陽炎 律華詩織の手を両手で包むようにして掴んで。冷たい。おそろしく冷たい。
陽炎 律華「……絶対。大丈夫。ぜんぶ、全部説明するから。だから……話、しよう。詩織」
 小清水詩織「……はい……話、しましょう、律華」
GM詩織は救護班の担架に乗せられて運ばれていこうとする。
陽炎 律華「約束。約束するから……。約束だからね。詩織」
陽炎 律華救護班に、深く頭を下げて。
 小清水詩織「……約束……絶対の、絶対、です」
 小清水詩織運ばれていく
朝霧 声奈「…………」それを見送ることもなく、立ち尽くしている。
陽炎 律華「……朝霧声奈」
朝霧 声奈「……君、は」のろのろとそちらに顔を向ける。
陽炎 律華「陽炎律華。UGNのエージェントで……詩織の友人」
朝霧 声奈「友人……そうか」
朝霧 声奈戦場での気迫とはまるで別人。その様子にやや戸惑う。
朝霧 声奈「……なぜ、そんなに落ち着いている?」
陽炎 律華少し不審げな顔になったあと、軽く自分の顔に触れて。
陽炎 律華「……そう見えるか。そう」
陽炎 律華「声奈。善人だね、あなた。やったことを、それで赦す訳には行かないけれど」
朝霧 声奈「私は……善にも悪にも、辿りつけなかっただけだ」
陽炎 律華「……至らねばならないものでも、ない」
陽炎 律華「質問の答え、これはまあ、遺産の副作用でね……それを持ってるなら、知っているでしょう」
陽炎 律華「話は聞かせてもらう。先に手当を。動けるほど軽くは、撃ち込んでいないつもりだから」
朝霧 声奈「ああ……話せることは全て話そう。もう、それぐらいしかできはしない」
朝霧 声奈「そして、どうか……私を裁いてくれ」
朝霧 声奈言い終えると同時、糸が切れたように力が抜け、倒れる。
陽炎 律華崩れるところを支えるだけ、支えて。
陽炎 律華「……善人だ。やっぱり」
GMでは、クライマックスフェイズはこれで終了。
______  
GMここからはお待ちかねのバックトラックだ!
GM今回のEロイスは合計で3つ分です。
GM詩織ちゃんと律華ちゃんはまずこの分を振るかどうか決めてください。
陽炎 律華残りロイスが実質4か。振ります。
 小清水詩織振る!
 小清水詩織130-3d10
DoubleCross : (130-3D10) → 130-17[6,1,10] → 113
GM振る場合は3d10減らすのだ。
陽炎 律華129-3d10
DoubleCross : (129-3D10) → 129-16[3,10,3] → 113
 小清水詩織なかなか
GMお揃いだ。
陽炎 律華これならいけるかな。
 小清水詩織これなら1倍でいけるはず・・・!
GMでは、あとは残ったロイスの数だけ侵蝕率を引き下げてください。
陽炎 律華残りロイス4本。等倍で行きます。
 小清水詩織113-4d10 1倍!
DoubleCross : (113-4D10) → 113-22[4,7,1,10] → 91
陽炎 律華113-4d10
DoubleCross : (113-4D10) → 113-26[10,5,2,9] → 87
 小清水詩織OK!
陽炎 律華さすがにこっちは合わなかった。OK。
GMおお、2人とも無事に帰還だ。おめでとうございます。
朝霧 声奈おめでとう!
GMそれではこれでバックトラックは終了。
GMここからはエンディングフェイズとなります。
______  
GM最初は律華さんのエンディングから。
GM朝霧声奈のライブ会場で起きた事件のひとまずの収拾がつくまで数日を要し。
GMキミはUGN支部へと呼び出された。
GM獅子神征一郎は神妙なライオンの面持ちでキミを待っている。
陽炎 律華「……詩織のことだと、聞いています。支部長」
獅子神征一郎「ああ。キミには少々辛い話をすることになるかもしれん」
獅子神征一郎「検査の結果、彼女の体には刻印のようなものが刻まれていることが分かった。あの十字傷の女が仕掛けたものだ」
獅子神征一郎「日常生活を送る分にはなんら支障はないだろう。だが、刻印は着実に彼女の体を蝕む」
獅子神征一郎「それでも遺産の力がある程度それを弱めてくれてはいるが……保って一年。短ければ半年保たんそうだ」
陽炎 律華「……ブリューナク」
獅子神征一郎「ああ、そうだ。遺産ブリューナク」
獅子神征一郎「その力のせいで彼女は命を狙われ、その力が彼女を生かしてもいる。皮肉なものだ」
獅子神征一郎「刻印はいわば時限爆弾のようなものだ。彼女は死の苦しみとともに命を奪われ、最後には遺産だけがその場に残る」
獅子神征一郎「傷を付けずにブリューナクを取り出すためだろう。……惨いことをする」
獅子神征一郎「今、話したのが小清水詩織くんの体の現状だ」
陽炎 律華「詩織が耐えられる間に、エフェクトの本体を止めることができれば……推測で構いません。終崎先生は何と?」
獅子神征一郎「そうだな。狩音くんの話でも、十字傷の女を止められれば刻印の進行が止まる可能性はあるということだった」
獅子神征一郎「小清水詩織くんには何も知らせず、十字傷の女を討ち彼女を救う。それがUGNとしてできる最良の手段だと俺は思う」
獅子神征一郎「だが……いや、だからこそ俺は君に問おう」
獅子神征一郎「これまでの話を全て聞いた上で、君はどうしたい?」
陽炎 律華「…………」少し、視線を落として黙考して。
陽炎 律華「ブリューナクの契約代償は、わかっていますか。支部長」
獅子神征一郎「……契約代償?」虚を突かれたような顔をする・
陽炎 律華「……いえ、詳細がデータベースにないなら、いいんです。気になっただけですから」
陽炎 律華「伝えます。もしことが起これば、私が対処します。……お許しをいただけるなら」
獅子神征一郎「伝えるとしても、どこまで伝える?」
獅子神征一郎「レネゲイドの真実。彼女の体の状態。話さねばならないことはおそらく山積みだ」
陽炎 律華「簡単には、全てを。求められれば、求められるだけ」
獅子神征一郎「それは彼女にとっても辛い思いをすることになるかもしれんぞ。いいんだな?」
陽炎 律華「はい」
陽炎 律華今度は、躊躇なく。
GM獅子神はしばらく黙考したのちに口を開く。
獅子神征一郎「……彼女に全てを話すつもりだというのならば、先ほどの契約代償の件についても教えておこう」
獅子神征一郎「遺産ブリューナク。それは持つ者に強大な力をもたらす」
獅子神征一郎「しかし、ブリューナクの力を振るえば振るうほど、彼女の心は無限に湧き上がる憎悪の感情によって次第に塗り潰されていく」
獅子神征一郎「憎悪に塗れた彼女の心はいずれはキミの存在すらも見失うだろう。それがあの力の代償だ」
陽炎 律華「……過分な程です。支部長」
陽炎 律華「私には、十分過ぎる……ありがとうございます」
獅子神征一郎「いや、このぐらいしか俺にはできんのさ。無力な自分が情けなくなる」
獅子神征一郎「詩織くんの面会謝絶もそろそろ解ける頃だろう。話をするなら行ってやるといい」
陽炎 律華「はい。……失礼します」
獅子神征一郎「……律華くん、くれぐれも1人では抱え込むなよ」
GM獅子神は最後にそう声をかける。
陽炎 律華「ありがとう、ございます」
陽炎 律華一礼して。
GMでは、キミが支部から出たところでキミの携帯電話が鳴り出す。
GM画面には田中ひかりの名前が表示されている。
陽炎 律華「はい。もしもし」
 田中ひかり「り、律華さんですか?」
GM不安そうな声だ。
 田中ひかり「ら、ライブの時のこと、大変な事故があったっていうのは聞いたんですけど、全然何も覚えてなくて」
陽炎 律華「ひかり。……無事だったんだ、よかった」
陽炎 律華「こっちも。……気付いたら病院」
GM当然、UGNによる記憶処理を施されたためだ。
 田中ひかり「あ、あの、でも律華さんにお礼を言わなきゃってずっと思っていて」
 田中ひかり「きっと、あの会場で何かあったんですよね。だから、その」
 田中ひかり「ありがとうございました!律華さん!」
陽炎 律華「よくわからないけど。どういたしまして。」
陽炎 律華しれっと。
 田中ひかり「そ、それだけです!それだけ、言いたくて」
 田中ひかり「ご、ごめんなさい!律華さんもお体に気を付けてくださいね」
 田中ひかり「また学校で」
陽炎 律華「また明日」
 田中ひかり「は、はい!」
GMそう言って電話は切れる。
陽炎 律華「……また明日。か。」
陽炎 律華呟いて、詩織の入院している病院へ向かう。
GMでは、律華さんのエンディングはこれで終了。
______  
GM次は詩織ちゃんのエンディング。
GMあのライブ会場の事件から数日。
GMキミは度重なる検査を受け、今は病院のベッドの上にいた。
GM軽い怪我の後遺症は残っているものの、体自体は健康そのものだ。
 小清水詩織「……」
GM……今のところは。
 小清水詩織「……病院食は、味が薄いです」
GMキミが自分の胸元を見れば、自分の体に禍々しい翼のような黒い刻印が刻まれていることが分かる。
GMそれが何なのかは誰も説明してくれない。
GMやがて病室のドアが開き、君の主治医の終崎狩音が姿を現す。
終崎狩音「はーい、詩織ちゃーん!調子はどーお?」
 小清水詩織「先生。私は、全然大丈夫です」
GM黒いタートルネックセーターにジーンズ姿の医者は陽気な声で言う。
終崎狩音「まあ、今は大事を取って入院してもらっているようなものだから。すぐに退院できるわよ」
終崎狩音「毎日毎日検査ばかりじゃ飽きてくるでしょうしね?」
 小清水詩織「どちらかというと……美味しいご飯をたくさん食べたいですね」えへへと笑う
終崎狩音「あー、病院食。あれ飽きるわよねー。もっと焼きそばとかたこ焼きとか出してくれればいいんだけど」
 小清水詩織「やきそば……食べたいです……」
終崎狩音「うーん、私の権限じゃどうにもならないし、支部長……じゃなかった。院長に掛け合ってみようかしら」
 小清水詩織「……」迷っている。胸の印のことについて、聞くべきかどうか。
終崎狩音「それじゃあ、ゴメンだけど今日も簡単な検査と問診に付き合ってちょうだいね?」
 小清水詩織「あ、はい……」
GMそしてキミたちは簡単なやり取りをし、その日の検査を終える。
終崎狩音「うんうん。今のところ目立った異状はなし。順調そのものね」
終崎狩音「すぐに退院できそうっていうのは誤診じゃないわね」
 小清水詩織「そうですか、よかったです!」
終崎狩音「ええ。あとは……あら、あなたにお見舞いみたいね」
終崎狩音「あとはなるべくゆっくり休んでちょうだいね、詩織ちゃん」
 小清水詩織「はい……ありがとうございます」
GMそう言って主治医は病室から去る。
陽炎 律華ややあって、ノックの音。
陽炎 律華面会時間はとっくに過ぎているはずだ。
 小清水詩織「はい」
陽炎 律華「詩織。入っていい?」
 小清水詩織「! 律華!もちろんです!」
陽炎 律華「こんばんは」
陽炎 律華何か夜店のようなにおいがする、茶色い紙袋を抱えている。
 小清水詩織「このにおいは……!」
陽炎 律華「禅のやきそば。偉い人の許可は貰ってあるから……」
陽炎 律華サイドテーブルに屋台パックのやきそばを出す。
 小清水詩織「やったあ!!ありがとうございます律華!!」
陽炎 律華「もう、怪我の方はなんとも……急きすぎ、落ちてる落ちてる」
陽炎 律華入院着をちょいちょいと拭って。
 小清水詩織「ぐも、ぐむむっむ、もももぐぐ……」
陽炎 律華水のペットボトルを開けて渡す。
 小清水詩織「んぐぐぐ……えへへ……」
陽炎 律華「うん。元気だ」
 小清水詩織「律華とやきそばがあるんですから!元気にもなりますよ!」
陽炎 律華「うん……」
陽炎 律華食べ終わったのを見計らって。
陽炎 律華「……詩織。覚えてるね。病院に運ばれる前にした、約束」
 小清水詩織「……うん」
陽炎 律華「自分の体のことも」
 小清水詩織「……何かが、変わったってことは、なんとなく」
陽炎 律華「私はああいう仕事をしてる。バイトっていうのは、あれのこと」
陽炎 律華「本当は、秘密。……あのライブ会場も、事故だっていうことになってる」
 小清水詩織「……事故……」
陽炎 律華「そう。あんな怪物はいないし、……朝霧声奈も怪我で入院してることになってる」
陽炎 律華「……力を持ってしまった人間が、それを秘密にしておくために、日常を守るために、戦っている」
 小清水詩織「律華……」
陽炎 律華「……黙っていて、ごめん。詩織」
 小清水詩織「……律華は、いっぱい人を助けてきたんですよね」
 小清水詩織「私は……それはすごいことだと思います」
陽炎 律華「……うん」
陽炎 律華「それがひとつめ。言わなければいけないことが、もうひとつあって……」
陽炎 律華「……詩織の体の中には、"ブリューナク"というもの、が入り込んでいる。それが詩織に、私みたいな"力"を与えた」
陽炎 律華「詩織が助けた子から聞いた。あの地下で、何かあったんだよね」
 小清水詩織「……私も、よく覚えてないんです」
陽炎 律華「……そう。」
陽炎 律華「とにかくカルマは、詩織を殺して、ブリューナクを奪い返そうとしている。毒みたいなものを撃ち込んで。」
陽炎 律華「解毒剤は、ない。」
陽炎 律華淡々と。いつもの、日常で会話をしているのと変わらないトーンだけれど。
 小清水詩織「……」
陽炎 律華「あと一年。短ければ、半年。」
陽炎 律華詩織の手の甲に触れている。指が冷たい。震えては、いない。
 小清水詩織「……」
 小清水詩織「なんとなく、ですけど……そんな気はしていました」
 小清水詩織「不思議ですね、こうして律華から直接聞いても、全然……なんというか、実感がないというか……」
陽炎 律華「……うん」
陽炎 律華触れている指に、少しだけ力が入る。
陽炎 律華「時間が来る前に、カルマを止められれば、助かるかもしれない。ただ、確実とは言えない」
 小清水詩織「……そうですか……」
陽炎 律華「うん」
 小清水詩織「……大丈夫ですよ律華、私、簡単に死んだりしません。だから、そんなに怖がらないでください」
 小清水詩織「絶対に絶対……なんて、全然言えないんですけどね、えへへ」
陽炎 律華ほんの僅かに、息が詰まったような声を出して。
陽炎 律華「……最初に、詩織が力を使って、暴れていたときに……」
陽炎 律華「ごめん。この話はあとにする。傷は大丈夫だろうけど、詩織。体が馴染むまで少し時間がかかるはずだから……」
陽炎 律華「……動けるようになったら、そうしたら、みっつめの話すことと、詩織に、訊かなければいけないことがある。」
陽炎 律華「そのときに……」
陽炎 律華指に力がこもる。
陽炎 律華「ねえ。詩織、温かいね。」
 小清水詩織「……」
 小清水詩織「はい……あったかいです」
陽炎 律華「……ごめん。ごめんね……」
 小清水詩織「……謝る事なんて、なにもないですよ、律華」
 小清水詩織「……律華がいてくれたから、私、帰ってこれたんだと思います」
 小清水詩織「だから……ありがとうございます。律華」
陽炎 律華「……うん。」
陽炎 律華詩織の手を両手で包むようにしてにぎりしめる。
 小清水詩織少し体を傾け、律華に体を少しだけ預ける
陽炎 律華詩織の首より少し下あたりに腕を回す。お互いの体温を確かめるように。
陽炎 律華「……ありがとう」
 小清水詩織「……はい」
GMでは、沙織ちゃんのエンディングはこれで終了。
______  
GM最後に声奈さんのエンディングです。
GMキミは街の上空を飛ぶヘリの中にいた。
GM捕縛されたキミに対し、UGNが求めたこと。それは歌手活動の継続、UGNへの協力、カルマについての情報提供。
GMその代わりとして君があのライブ会場で起こした事件を一切の不問とする。
GMそれがUGNの決定だった。
GM通信機から支部長・獅子神征一郎の声が聞こえる。
獅子神征一郎「聞こえるか、声奈くん。これがキミのUGNとしての初任務となる」
獅子神征一郎「……正当な裁きを望んでいたキミにとっては不本意な結果かもしれないな」
朝霧 声奈「いえ、これがあなたたちの決定ならば、従うわ。未だ進むべき道も分からない私にとっては、不本意も本意もないのだから」
獅子神征一郎「そうか。UGN上層部の決定――ジャームと戦い、人々の平和を守るための決断と言えば聞こえはいいがな」
獅子神征一郎「それでも、君の思いを踏み躙ったことは事実だ。憎むなら我々を憎んでくれて構わん」
朝霧 声奈「感謝こそすれど、憎むことなど何もないわ。先に手を出したのは紛れもなく私」
朝霧 声奈「仲間を手に掛けた私に対して、思いを汲もうとするなんて……驚いた」
獅子神征一郎「なあに、この歳になると若者には甘くなるのさ。それが例え元敵でもな」
朝霧 声奈「若者、か……」そう言われれば聞こえはいいが。瞑目し、少し考える。
獅子神征一郎「それじゃあ、そろそろ作戦ポイントだ。魔響ジャームが暴れていやがる。初任務らしく思い切りぶちかましてきてくれ」
朝霧 声奈「……ええ。私の歌で、今度は罪なき人々を守ってみせる」
獅子神征一郎「ああ。頼りにしているぞ、声奈くん」
獅子神征一郎「ああ、それから。初任務と言えば、今回はキミの他にもう一人初任務の者がいる」
朝霧 声奈「もう一人?」
獅子神征一郎「そろそろ合流するはずだが……おっと、来たな」
GMキミの乗るヘリの横に、もう一台のヘリが現れる。
GM乗っているのは、陽炎律華と、そして小清水沙織だ。
GMヘリの扉が開き、彼女たちの顔が見える。
朝霧 声奈「小清水……詩織!?」
 小清水詩織「……えへへ、来てしまいました」
陽炎 律華「聞かないから」
陽炎 律華平然としたもので。
朝霧 声奈「……想像以上のスクリューボールだな」
朝霧 声奈呆れたような、少しだけ嬉しいような声。
獅子神征一郎「フッ、驚いたか?」
 小清水詩織「私、こう見えて思いこんだら一直線なんです」
陽炎 律華「こうだからね。詩織」
陽炎 律華「寝ているよりはいいって」
朝霧 声奈「君がそんな性格だとは思わなかったな。だけど――」あの惨劇の会場。繋いだ手の感触を思い出す。
朝霧 声奈「だからこそ、届いたのかもな」
 小清水詩織「……よろしくお願いします、朝霧さん、律華」
朝霧 声奈「こちらこそ、よろしく」
陽炎 律華「よろしく。……無理はなし」
 小清水詩織「わかっていますよ!」
獅子神征一郎「それじゃあ、頼んだぞ。3人とも。ジャームどもはその真下だ!思い切り人助けしてこい!」
朝霧 声奈「ああ、征こう」ヘリから身を乗り出し、眼下の街を見下ろす。
 小清水詩織「はい!」
陽炎 律華「了解。……それじゃあ」
GM街の一角からは煙が上がっている。ジャームによる被害が出ているのだ。
朝霧 声奈うなずき、迷わず宙に身を投じる。右手にペンダントを握りしめ。
陽炎 律華詩織と目を合わせて一度だけ頷く。ペンダントをグリップして飛び降りる。
 小清水詩織ぐっと目を閉じてから開き、二人と一緒に飛び降りる
朝霧 声奈そして、歌う!
朝霧 声奈「Granzizel bilfen Sharur zizzl――」
陽炎 律華「Siginatir duns caith tron――」
 小清水詩織「Balwisyall Nescell Brionac tron――」
GM詩織の姿が空中で変わっていく。
 小清水詩織白を基調とし、水色の入ったアームスーツが体を包む。
 小清水詩織アームバンカーのような武器が腕部に装着されている。それが、彼女の歌によって目覚める衣装
GM詩織が降下した先にいるのは悲鳴を上げて逃げ惑う人々に襲いかかる異形のステンドグラスめいた怪物だ!
 小清水詩織着地、それと同時に駆けだし、一気に
GMステンドグラス模様の怪物たちは衝撃で地面をヒビ割れさせながら着地したキミの存在に気付き、奇怪な唸り声を上げながら牙をむく!
 小清水詩織最短で、最速で、真っ直ぐに、一直線に!
 小清水詩織「はぁぁああああッ!!」その拳で、ジャームを貫く!そのスーツの名は!
 小清水詩織貫槍・ブリューナク!
GMでは、これでシーン終了!
______  
GMダブルクロス The 3rd Edition 『GROUND ZEROES /はじまりの歌』
GMこれで終了となります。お疲れ様でした!
朝霧 声奈お疲れさまでしたー!
陽炎 律華お疲れ様でした!
 小清水詩織おつかれさまでした!
GMそして。
GM完結編。ダブルクロス The 3rd Edition シナリオ『REINCARNATIONS/つながる歌』に続く。
GMというわけで、最後に経験点の配布だけやって終わりにしましょう!
GM詩織ちゃんと律華ちゃんにはPL経験点が、そして声奈さんにはGM経験点が入るぞ。
GMまずは経験点項目を一つずつ確認していきましょう。
GM・セッションに最後まで参加した
GM皆さん、途中でPLが吐血して死亡したりすることもなく最後までセッションにご参加いただきありがとうございました!1点です!
GM・シナリオの目的を達成した
GMまずシナリオをクリアしたことで5点
GMEロイスが原初の恐怖と堕落の誘いで3点
GMDロイスは朝霧声奈の秘密兵器とカルマの持つ謎のDロイスで合わせて2点
GM合計で10点です
GM・最終侵蝕率による経験点
GMこれは二人とも一倍振りで5点でしたね。
陽炎 律華ですね。
GM・よいロールプレイをした
GM皆さんすごくよかった!
 小清水詩織やった!
GMこれは自薦か他薦でいきたいと思いますので、よかったと思うところがあれば挙げてみてください。
GM詩織ちゃんは声奈さんを説得するところがすごくよかったし、暴走シーンのロールは熱が入っていてよかった!
GM律華ちゃんは戦闘の演出が凝りまくりだし、冷たいようでいて友達思いだし、あとあれだけシンフォギアっぽい難解な台詞がポンポン出てくるしすごかったです!
陽炎 律華めんどい絡みをよく受けてくれた。感動した。というかほんまかわいいですね凛々しいですね……
朝霧 声奈詩織さんの説得は投げた球をきれいに拾ってもらえて、しかも気持ちが入ってる感じがすごくよかった!
GM声奈ちゃんは敵として戦う苦悩がすごくよかった。戦闘演出もパワフルで格好良いし、パーフェクト!
 小清水詩織もうみんなよかった(深刻な褒め言葉不足)
朝霧 声奈それと、ビシっと決めるところとコメディパートの緩急がすごく気持ちいいですね、PC1力を感じる。
朝霧 声奈律華ちゃんはかわいいし戦闘格好いいしすごい……
GMでは、みなさん1点です!
朝霧 声奈カットインに曲まで用意する演出、それから詩織さんとの百合パートもよかった。
GM・他のプレイヤーを助けるような発言や行動を行った
GMPCは2人しかいないけど、お互いに助かったと思うところがあれば言ってみるといいです!
GM戦闘のことでもいいし、ロールのことでもいいよ。
陽炎 律華こっちの「相手の手の位置を決める」タイプのフリを拾って付き合ってくれたこと!(ほんとに助かりました)
 小清水詩織結構こっちの気持ちをがんがんロールしてくれたのでいろいろ助かりましたぜ
GMあと、律華ちゃんは侵蝕率が高めだった詩織ちゃんを守るためにロールから自然に繋げて自分が先に行動する流れを作ったところもさすがでしたね。
GMというわけで、二人とも1点ずつもらうといい!
 小清水詩織やったぜ!
GM・セッションの進行を助けた
GM皆さん、円滑なセッション進行にご協力いただきありがとうございました!おかげで2日でスパっと終われた!1点です!
GM・場所の手配、提供、連絡や参加者のスケジュール調整などを行った
GM普段めったにない形態のセッションでしたが、問題なく最後までセッションを行えたのは全て皆さんのおかげです。1点!
GMこれで経験点項目は全てですね。
GMさて、合計は……。
GM二人とも20点かな。
GM仲が良いな、キミたちは。
陽炎 律華うん。
GM声奈さんの経験点はPL全員の経験点を足してPL人数で割った20点に「場所の手配、提供、連絡や参加者のスケジュール調整などを行った」の1点を足した21点がGM経験点になります。
朝霧 声奈ありがたや!
 小清水詩織やったぜ
GM皆さん、経験点をお納めください。この経験点を使って次回セッションではキャラクターを成長させたりしてください。
陽炎 律華いただきますいただきます
GMアージエフェクトだろうが120%エフェクトだろうが取るのは自由だ。
GMというわけで、経験点の配布は終了!
GM改めてこれでセッションの全工程を終了としたいと思います!
 小清水詩織おつかれさまでした!
GM皆さん、大変お疲れ様でした!
朝霧 声奈お疲れさまでしたー!
陽炎 律華お疲れ様でした!
陽炎 律華120%……アージ……
 
音楽 (C) 煉獄庭園『灯り無き眼光』