GM:----
-:「ねえ、灰下さん。遅くまでバイト掛け持ちしてるんだって?」
-:「大丈夫なの?その……」
灰下遥:「ううん」
灰下遥:少し笑った。
灰下遥:「だめかも」
灰下遥:——高校の友達と離れ離れになるのは寂しかったけれど、近いうちに退学することになるだろうと思っていた。
灰下遥:高校に入っても、微積分のひとつもできない。授業を頭に入れる余裕もなくて、使える時間は少なかった。
灰下遥:照に、新しいカバンだって買ってやれない。
-:「……ねえ。困ったら、言ってよ?」
-:「遅くに出歩くと、危ないんだから」
GM:---
灰下遥:夜、街頭の光だけを頼りに、私は自転車を押して家に帰る。
灰下遥:今日、照は寂しくなかっただろうか。
灰下遥:先生の言いつけを守って、ちゃんとお稽古ができただろうか。
灰下遥:照は心の強い子だ。誰にも恥じることのないような、いい子に育ってほしい。
灰下遥:「……」
灰下遥:公園の時計が、11時を回っているのを見た。
灰下遥:「……私の分」
灰下遥:「夕ごはん、買わないと」
GM:----
灰下遥:——お父さん、お母さん。今の私なら、あなた達の苦労が分かります。
灰下遥:一人の子供の人生を預かるという責任は、どれほど重く、辛いことだったのか。
灰下遥:でも……私は、あなた達と違って、決して子供を叩いたりしません。
灰下遥:照は強い子です。私があの子を連れて家を出た時だって、
灰下遥:一度だって、泣いたりしませんでした。
灰下遥:きっと、毎日寂しいと思います。私は、自分勝手な感情で照の人生を振り回している、悪い姉なのだと思います。
灰下遥:でも、いつの日か……照ならきっと、私よりも、あなた達よりも、ずっと立派になります。
灰下遥:「……ああ」
灰下遥:いつか、私の弟で良かったと、胸を張って言えるように。
灰下遥:——私が一人で、照を育てていきます。
灰下遥:「夕焼けがきれいだ」
GM:----
どどんとふ:「ぺんさん」がログインしました。
GM:----
GM:某市 エイトマート前
GM:----
灰下 照:1d10+34
DoubleCross : (1D10+34) → 2[2]+34 → 36
GM:虫の声がどこかの庭から響いてくる。
GM:けれど、他の人通りはない。静かな夜だった。
GM:住宅街の片隅のコンビニ……の、裏手。
GM:彼のような目的を持つ者の他、誰もが目を留めない箇所だ。
灰下 照:「(エイトマートは・・・・・たしか、7時)」
灰下 照:時計を確認する
コンビニ店員:「らっしゃいやせーッ!」
GM:窓の中から、かすかにコンビニ店員の声が聞こえる。
GM:一人入店してきた。今のシフトは一人だけである可能性が高い。
灰下 照:「(一日に三回。夜7時と、昼3時と……あと、いつだっけ)」
灰下 照:扉から普通に入り、漫画のコミックスを見ているフリをする。
コンビニ店員:「らっしゃせーッ!」
GM:やはり、若い男の店員一人だ。
灰下 照:やり方は、昔、姉から聞いて知っている。まず、店員が、廃棄品を棚から籠に集める。
コンビニ店員:カタ カタン
灰下 照:廃棄品はレジに一旦通して、記録される。その後なら、どれだけそれが無くなったって、誰も困らない。
GM:その通りに、弁当の棚へと向かった。入れ替えている。
コンビニ店員:「……」ピ、ピッ
コンビニ店員:「アっと。3点っすね~。おにぎり温めますか?」
GM:先に入った客の応対に、20秒ほどかかる。
コンビニ店員:「ありゃっしたーッ」
GM:そして、また作業が始まる。
コンビニ店員:「……」残った小学生——灰下を、ちらりと見るのが分かる。
灰下 照:「…………」くうと、少しお腹が鳴る。片手に下げた、使い古された買い物袋。
コンビニ店員:コミックの立ち読み客と判断したことだろう。しばらく、レジには来ないと考えたはずだ。
コンビニ店員:「……」ピッ
コンビニ店員:再び、手につけていた作業を開始する。廃棄品を記録し、
GM:——そしてこの後、店の奥に置かれる。
灰下 照:店員の視線が、籠から逸れる。
コンビニ店員:コンビニ店員がするべき作業は多い。一人のシフトならば尚更だ。釣り銭の確認に入る。
灰下 照:片腕に下げた買い物袋に片手を突っ込む。……遠く離れた、籠の中の廃棄品が、ふっと消える。
コンビニ店員:「?」数秒して、店員が籠に目を向けるものの、
GM:多く積まれた弁当の下段の数個がなくなっていたところで……すぐには、気づかない。
GM:気付かないまま、この後、予定通りに廃棄されるだろう。
灰下 照:おにぎり。小さな弁当。からあげ。サラダ。消費期限の短いフレッシュジュース。
GM:近辺を根城にする浮浪者の競争に晒されるのは、通常はその後だ。
GM:灰下照は、その前の段階で、手に入れている。
灰下 照:何も入っていなかった買い物袋が、ふっと膨らむ。
灰下 照:……籠の中のサラダを見る。トマトが入っている。少し表情をゆがめる。
灰下 照:「…………」栄養バランスは大切に。好き嫌いせず。そう言われて育った。
灰下 照:袋の中身が満たされ、雑誌を置く。
灰下 照:普通に扉から出ていく。塾帰りの小学生か、夜遅くにおつかいでも頼まれたのか。
コンビニ店員:「ありゃっしたーッ!」
灰下 照:多少——不自然ではあるものの、傍目からは、そういう風に見えるかもしれない。
灰下 照:「…………」
灰下 照:「はあ………あぁ」
灰下 照:近くにあったバス亭の前のベンチに座って、袋を開ける。
GM:小学生……本来ならば、小学生である灰下照の空腹を満たす分は、十分にある。
GM:今日の夜と、明日の朝。
灰下 照:ねえさんが、コンビニでアルバイトをしていた頃は、ときどきこうして廃棄品を持ってきてくれていた
灰下 照:水分の飛んでしまったからあげを、もそもそと齧る。
灰下 照:今はコンビニも厳しくて、店員でもあまり廃棄品は取って来れないのだと。
灰下 照:「(……もっと早く『これ』が出来たら)」
灰下 照:「(自分の食べる分くらい、自分で取ってこれてたら)」
灰下 照:「(ねえさんに苦労させたりしなかった)」
GM:……今はもう、灰下照に食事を作ってくれる人はいない。
灰下 照:「……今日はどこで寝ようかな」
灰下 照:廃棄品と言えど、窃盗は窃盗だ。それに、食料以外は、廃棄品にはならない。奪う必要がある。
灰下 照:だけれど、もう食事を作ってくれる人はいない。テラスの窃盗を咎める人もいない。
灰下 照:「ねえさ、ん」声が僅かに震える。「……探さなきゃ」
灰下 照:声変わり前の高い音量。彼の成長は同年代と比べてもやや遅かった。
灰下 照:「探さなきゃ。アイツを。絶対に……ねえさんの仇は、おれが取るんだ」
GM:----
GM:3ヶ月前 某町 河道沿い
GM:----
GM:——その日、灰下遥の帰宅は遅かった。
GM:夜更かしをして彼女の帰りを待っていると、いつも困ったように咎められていた。
GM:そんな姉が、1時を回っても帰ってこない日は、初めてだった。
灰下 照:「ねむ……」
GM:中古の子供用自転車が、暗い夜道を行く。
灰下 照:重くなった瞼を擦りながら。姉の帰り道は、分かっている。
灰下 照:「ねえさん、おっそいんだからさあ……」普段なら、このくらい
灰下 照:このくらい遅いと、睡魔に負けて、寝てしまうこともある
GM:何もかもが昼間の風景とは違って、せせらぐ川の音すら、闇の中では本当に川の音なのか分からない。
灰下 照:だけど、それで朝起きて、それより後に帰ってきたねえさんが、それでも朝食を作って待っていてくれるのは
灰下 照:子ども心に、なんだか、とても嫌だった
灰下 照:だから今日はこうして、無理をして出てきた。
灰下 照:「ねーえーさーんー。はるかーねえさんー」
灰下 照:それに最近は”ぶっそう”だ。師匠も言っていた。女子一人で、夜道を歩くのは良くないと
灰下 照:ぶっそうという漢字を、どう書くのかはしらないけど。
GM:当の姉は、いつものことだから仕方がないと、笑っていた。
灰下 照:迎えに行って、なんなら後ろに載せて帰ってきたっていい。
灰下 照:「おれだって、来年は、もう中学生なんだからさ……」独り言は、眠気覚ましも兼ねている
GM:知覚で判定を行ってください。
GM:覚醒前なので、能力値は1として扱います。技能はそのままで構いません。
灰下 照:1dx+1
DoubleCross : (1R10+1[10]) → 3[3]+1 → 4
灰下 照:小学生力だ
ガーネット:6dx
DoubleCross : (6R10[10]) → 9[2,2,3,6,6,9] → 9
GM:道沿いに並ぶ電灯の一つが、パチパチと明滅しているのが見えた。
GM:……そして、その明滅する電灯の手前。
GM:自転車が横倒しになって、一人の女性が倒れている。
灰下 照:「…………」
灰下 照:たし、と自転車から横に降りる。「……?」眼を凝らす。
GM:倒れている。まるでそこに転がっていることが当然の物体であるかのように。
GM:動く様子もない。
灰下 照:「…………さん」
灰下 照:「ねえさん!」
灰下 照:慌てて駆け寄る。抱き起こす。
GM:白い。
GM:嘘のように白い顔色だった。
灰下 照:「どうかしたの! ねえ、何さ、返事しろよ、おねえちゃん!」
灰下 照:「おねえちゃん!」 子供心に、それが致命的なものだと感じる。
GM:上半身しか持ち上がらなかった。まるで重い水袋のように。
GM:夜風に長く晒されて、冷たくなった……灰下遥だった。
灰下 照:「う、うう、あ、……きゅ、きゅうきゅう、しゃ」
灰下 照:だが電話がない。彼も姉も、携帯電話を持っていない。
灰下 照:契約できなかったからだ。
GM:誰も通りがからなかった。誰も姉を助けてくれなかった。
灰下 照:「どこか、、だ、だれか! だれかいまーー」周囲に助けを求めようとする。
GM:何もかも手遅れだった。
GM:この遅い時間に、一人で——
ガーネット:では、周囲に目を向けようとしたその時。
ガーネット:後ろから、どん。と。何かがぶつかるような衝撃を感じる。
灰下 照:「————?」
灰下 照:「え、ぐ?」 ひどく冷たい感触があった。冷たい? いや、熱いような——
ガーネット:視線を下げると、自分の腹部から、赤い———骨、槍のようなものが突き出ているのが見えるだろう。
ガーネット:そこから流れた血が、姉の白い肌に、赤いしみを作るのも。
灰下 照:「っ、あ、ぐっ」
灰下 照:熱いものが喉からせり上がってくる。「——ごぶっ! げふっ!」
灰下 照:仰向けに倒れながら、背後を振り向く。
灰下 照:姉の身体に折り重なるように。身体から突きだす骨。自分のものではない。
灰下 照:何が起きているのかまるで分からない。
ガーネット:白い肌と、それと対象的に、片眼が赤黒く染まった
ガーネット:美しい女性が、君を見ている。
灰下 照:「————」
灰下 照:あるいは、灰下がもう少しクラスの女子と仲良くしていたら
灰下 照:彼が街灯のテレビでニュースを見ていたら、分かったかもしれない。
灰下 照:女性を、白い彫像のようにして殺す、赤い瞳の、彼女の噂を、聞いたことがあったかもしれない。
灰下 照:「あ、う、ぐ」
灰下 照:手を伸ばす。何が起きたのか分からない。「ま、って」
ガーネット:「……申し訳、ありません———」片眼から涙を流しながら、彼女が呟く。それと同時に骨が引き抜かれる。
灰下 照:「っ、っ!」 大きく血を吐く。どくどくと、身体から熱が流れ落ちていく。
灰下 照:血に染まった骨。骨の剣。赤い——ただ赫い。
灰下 照:何が起きているか分からない。
灰下 照:何が起こったのか分からない。
灰下 照:ただ、彼女が。今、照を殺し、恐らくは姉を殺したこの女性が——
ガーネット:「……違うと、わかっているのに……う……。また……耐えれなく……。う……。」
ガーネット:呟きながら、もう用は済んだとばかりに、照に背を向けて歩き出す。
灰下 照:赫い骨の、涙を流すこの女性が。
灰下 照:あまりにも、途方もなく、■しくて—————————
ガーネット:「それに子供を……あんな小さな……。う……!せめて……せめてもう少し……遅く来てくれれば……。うう……!」
GM:声は遠い。
ガーネット:ぶつぶつと呟きながら、歩みに迷いはない。
GM:もう届かない。死の淵に落ちた灰下には、
灰下 照:あまりにも遠い。照の呻きも、声も、伸ばした手も、もう彼女には届くことは
GM:手を伸ばす距離も、機会も……命も。二度と与えられることはなかっただろう。
灰下 照:「————待、て……よ!」
ガーネット:ここからどう歩けば、見咎められること無く、この場から去れるのかを、既に知っている動きだ。
灰下 照:がしりと。
GM:二度と与えられることはなかっただろう。
灰下 照:女性が手に持つ剣が、何かに掴まれる。
ガーネット:「う……う……」言葉に気づかず、そのまま歩み去ろうとする。「……。」その歩みが止まる。
GM:……これまで灰下照が生きてきた、日常の世界の理ならば。
灰下 照:強引に身を起こし、うつ伏せに倒れる。伸ばした手は力なく地面に沈んでいる。
灰下 照:文字通り、地面に、街灯で生まれた影の中に沈み——女性の足元の影から浮上して
灰下 照:照の細い手が、骨の剣先を掴み取っている。
灰下 照:「なんで、ぜ、ェーッ……」声に力が戻っている。
ガーネット:「オーヴァード」剣を引き、その手を振り払おうとする
灰下 照:血泡を零し、無力に沈みながら、「なんで、あんた、なんで……げ、ふっ!」
灰下 照:周囲の影が蠢く。彼自身、自分が何をしているのか分かっていない。
灰下 照:だが掴んだ手は放さない。力は、死にかけた少年のそれではない。
灰下 照:……影が、立ち上がる。のっぺらぼうめいた影の人型が、周囲の民家の土塀に映りだす。
GM:『オーヴァード』。不吉な響きだった。
GM:彼の短い半生の中で……一度たりとも、耳にしたことのない単語。
ガーネット:「———」もう一度振り払おうとする。引き剥がれない。立ち上がる影。離れた場所から自分を掴む、この力。
灰下 照:「なんで。。。あんた」 視界は虚ろだ。意識も朦朧としている。
灰下 照:夢心地で、ただ思ったことだけを呟く。
灰下 照:「泣いて、るんだよ……」
ガーネット:「———ごめん、なさい。」パキッ。という乾いた音とともに、剣の先が切り離される。
GM:街灯が点滅している。白い光と、虚ろに立つ影法師の群れ。白い骨格。
GM:千切れた赤い脊髄の色だけが、朧気な視界に残る。
灰下 照:掴んだ手が落ちる。剣先ごと、影に沈んで、持ち主の下へ。
灰下 照:「…………」その言葉を最後に、がくりと気を失う。
灰下 照:だが、レネゲイドの励起は収まっていない。これ以上ここに留まれば、もっと厄介な組織が、彼女たちのことを嗅ぎつける可能性もあるだろう。
ガーネット:「お嬢様……」最後にそれだけ呟いて、彼女の気配は消える。
GM:——灰下遥は死んだ。体の血を全て抜かれていたのだという。
GM:死化粧を施された姉は、夜に見たそれが嘘のように血色を取り戻していて、まだ生きているようにさえ見えた。
GM:灰下照もこの夜に死んだ。
GM:けれど……まるで、彼女の命の犠牲を喰らって、得た命のように。
GM:異能に呪われた生が、再びはじまった。
GM:----
GM:オープニングを終了します。ロイスをどうぞ。
灰下 照:初期ロイスで取っています。仇/赫骨のジャーム/憎悪:○/純愛/ロイス
灰下 照:姉のロイスはなくなりました
GM:そうか……!
GM:----
GM:フェイスダウンのオープニングです。侵蝕率上昇をどうぞ。
”フェイスダウン”:1d10+31
DoubleCross : (1D10+31) → 1[1]+31 → 32
GM:----
GM:???
GM:----
GM:雑然とした電子音が、微睡んだ意識に染みこんでくる。
”フェイスダウン”:「……?」
”フェイスダウン”:「ここ……は…」
GM:テーブルの上に横たわったまま、眠ってしまったのか。
GM:何故か、レストランのテーブルのようだと思えた。
GM:仕事の時のヘルメットを被ったままだったが、不自然に感じない。
GM:バイザー越しに、極彩色の光がチカチカと明滅する。
”フェイスダウン”:息苦しい、ヘルメットを脱ごうとして、気付く
GM:……ここはゲームセンターだ。
”フェイスダウン”:「……あれ?」
”フェイスダウン”:ヘルメットが、外せない。
”フェイスダウン”:「………」
GM:カサリ
”フェイスダウン”:「!」
”フェイスダウン”:「誰!?」
GM:身を起こした手の下……テーブルに置かれていた写真が手に触れる。
”フェイスダウン”:「……写真…」
GM:4枚、それぞれにぼやけた人間の姿が写っている。誰なのか思い出すことはできない。
GM:……けれど、恐らくこれはレストランのテーブルなのだろう。
”フェイスダウン”:手に取り、写真を眺めている
GM:……カタ、カタ
GM:背後で、ボタンを押し続けるような音が聞こえる。
”フェイスダウン”:「……」
”フェイスダウン”:テーブルから降りて振り返る
少年:「……今度は」小柄な少年の後ろ姿だ。
少年:「取ってくれないの?」
GM:カタ カタ
GM:UFOキャッチャーのボタンを、取り憑かれたように押し続けている。
GM:中のアームは出鱈目な動きで揺れ続けるだけだ。
”フェイスダウン”:「……!」
少年:「——ねえ」背を向けたままだ。
”フェイスダウン”:「…っ…違う…そんな…」
”フェイスダウン”:「そんなん…そんなわけ…ない……」
”フェイスダウン”:バイザーが曇っている、少年の姿が見えづらい
”フェイスダウン”:ヘルメットを外そうとする、外れない
GM:かつて……“フェイスダウン”が、今の暗闇に堕ちる、その発端があった。
”フェイスダウン”:カチッ カチッ カチッ
”フェイスダウン”:「なんで…なんなん…!」
GM:その時その場に、見捨てる他なかった少年が……いたのかもしれない。
少年:「……お姉ちゃん。誰の、命なら」
少年:「取ってくれるの?」
”フェイスダウン”:「……!」
GM:UFOキャッチャーのアームが、何かを引きずりあげる。
”フェイスダウン”:「あ…」
GM:ビニール袋にぎっしりと詰められた、白い粉だった。
少女:「払うわ……」ガタ、ガタ
GM:頭上の換気扇の蓋を、何かが揺らしている。
GM:隙間から視線が見下ろしている。
少女:「お金なら、すぐに、払うから……」
少女:「……やめられるって、言ったのに」
少女:「あと一回だけ、薬があれば、もうやらないって……私は、言ったのに……」ガタン、ガチャン
”フェイスダウン”:「ああ…あ……」
”フェイスダウン”:一歩づつ、後ずさりし
”フェイスダウン”:換気扇の下から離れ、二人から遠ざかっていく
”フェイスダウン”:そのまま逆方向に走り出す
少年:「どうして、僕のことを助けてくれなかったの……」
少女:「私を見てよ……私を……元に戻して……!」
少女:ガタン!ガチャン!ガチャン!
”フェイスダウン”:声がヘルメットの中で響く、外そうとして、外れない
GM:電子音の中、けたたましい音が響く。ヘルメットの中に反響する。
GM:ヘルメットのはずだ。けれど、息苦しいばかりで、外れない。
”フェイスダウン”:「——うぁああああああああッ!」
GM:いつの間にか、極彩色のゲームセンターの光景は、炎上する港の光景に溶ける。
”フェイスダウン”:「……誰か…誰か…」
敵:「死ね」
敵:「裏切り者め」
敵:「『死んで償え』」
GM:布地のような影が、大剣を引きずる影が……
GM:あるいは人ならぬ異形の影が、暗い海の彼方からフェイスダウンを呼ぶ。
”フェイスダウン”:「……誰…か…」
”フェイスダウン”:港のコンクリートの上を
”フェイスダウン”:足を引きずるように、暗い海を傍らにして歩いていく
”フェイスダウン”:息が苦しい、心臓が焼けるように熱い
GM:光景はグラデーションのように変わって、今立つ場所も分からない。
GM:薬物の取引の場だったのか。電車の来ることのない駅だったのか。
GM:あるいは……
GM:誰かの胸板に、唐突にぶつかる。
男:「おい、どうした……“曽根崎”」
男:「そんなものを被って」
”フェイスダウン”:息を切らしながら、その顔を見上げる
GM:知っている顔のはずだ。だが、暗く、あるいは穴に落ち込んだように見えない。
GM:それに、彼らは——
GM:ヘルメットの反響で、今もフェイスダウンを呼ぶ彼らは、皆が。
男:「“曽根崎”。なあ」
男:「俺は、弟子を一人も死なせたことがないのが自慢なんだ」
男:「それなのに、どうしたんだ?」
GM:——誰も、もう、この世にいないはずの声だった。
少年:「助けて……命を、僕の命を」
少女:「私を捨てないで!私を見てよ!」
”フェイスダウン”:「……う…ううぅ!」
男:「どうしたんだ?」
GM:大きな両手が、フェイスダウンの“ヘルメット”を掴む。
”フェイスダウン”:「ウチ…ウチは…」
GM:ミシミシと、その両指が、ヘルメットに食い込んで、亀裂を入れる。
男:「そんなものを被って」
GM:ヘルメットの中を隙間なく満たしていた、どす黒い血が、ドクドクと……流れていく。
”フェイスダウン”:「……本当は……助けたかった…皆…助けたかったよ…」
”フェイスダウン”:「弱かったから……弱くて…誰も助けられなかったから……」
少女:「——それも、嘘でしょう?」
GM:背後からの声に振り向くことすらできない。
”フェイスダウン”:「違う!」
少女:「そんな仮面を被って……逃げたんですよね?」
少女:「ヒロちゃん」
”フェイスダウン”:「……!!」
男:「どうしてくれるんだ?なあ」
男:ミシッ ビギリ
男:「なあ……」
男:「皆お前のせいで死んだぞ」
”フェイスダウン”:「う……」
男:「罪は、絶対に」
男:「待ってくれない」
”フェイスダウン”:「うあ…あ…」
GM:バキッ バキッ
GM:ヘルメットが軋みをあげる。逃げることはできない。
GM:掴まれたまま、目を逸らすことすらできない。
GM:……そして、
GM:バギギギギギ、ギヂリッ
GM:このヘルメットは、もう“ヘルメット”ですらない。
GM:“フェイスダウン”の顔と一体化して、もう後戻りはできない——
GM:バ ギ ャ ! !
曽根崎ヒロヱ:「うあああッ!」
GM:----
GM:京須市内 ビジネスホテル
GM:----
GM:暗い、整然とした壁が見える。
GM:埋込み式のデジタル時計の表示だけが浮かぶ。5時22分。
曽根崎ヒロヱ:「ハァッ…ハァッ…」
曽根崎ヒロヱ:女、というには少し幼い黒髪の少女だ
GM:空調の音だけだ。
曽根崎ヒロヱ:闊達なかつての面影は疲労で薄れ、目付きは鈍く、鋭い。
GM:死者の声が聞こえるはずもない。
曽根崎ヒロヱ:「…………」
曽根崎ヒロヱ:再び、ベッドに背中を預けて仰向けになる
曽根崎ヒロヱ:「…これ…何回目かな」
曽根崎ヒロヱ:呟いてからフラフラと立ち上がり
曽根崎ヒロヱ:備え付けの冷蔵庫から水を取り出し、喉の渇きを癒します
曽根崎ヒロヱ:「……食べるもん…もう無かったっけ」
曽根崎ヒロヱ:食料の備蓄を確認し
曽根崎ヒロヱ:シャワーを浴びてからジャンパーとジーンズに着替えて
曽根崎ヒロヱ:部屋の出口に近くに置いてあるヘルメットに伸ばした手を一瞬止めて
曽根崎ヒロヱ:結局、それをカバンに入れて出かけていきます
GM:——目的不明、素性不明のオーヴァード傭兵“フェイスダウン”。
GM:その来歴すら、知る者はいない。
GM:しかし、彼女の辿ってきた道は……骨と、血に塗れ。
GM:その道を遠くから辿って——
GM:いずれ、罪が追いつこうとしている。
GM:----
GM:ロイス取得が可能です。
”フェイスダウン”:ロイス取得!
”フェイスダウン”:自分自身/”フェイスダウン”/覚悟○/恐怖心/ロイス
”フェイスダウン”:以上で!
GM:----
GM:次のオープニング。朝永さんは侵蝕率上昇をお願いします。
朝永花月:34+1d10
DoubleCross : (34+1D10) → 34+10[10] → 44
朝永花月:ゆるふわ~
GM:ゆるふわな侵蝕率
GM:----
GM:京須市 JR京須駅
GM:----
GM:各駅停車だけが停まる、それほど大きくはない駅だ。
GM:町並みこそ、朝永花月の記憶から様変わりしているが——
GM:駅は少し古びた程度で、まだ彼女が幼い頃の名残がある。
GM:久しぶりに会う旧友が、駅前で待っているはずだった。
朝永花月:「おおー。自動改札……!」
GM:IC定期券も使える。新しい!
朝永花月:「しばらく見ないうちに、立派になっちゃって……」
才木有希:「! 花月ちゃん?」改札を通ると、パタパタと駆けてくる少女がいる。
朝永花月:「お、わ、ゆきりん!?」
才木有希:「うっわー、よかったー!合ってたー!」
才木有希:「すっごい綺麗になってたから、自信なかった!」
朝永花月:「合ってるよ!みんなの花月さまだよ!ほら!おいで!」腕を広げて待ち構える。
才木有希:「わーっ!お久しぶりでーす!」ひしと抱きつく。
朝永花月:「しばらく見ないうちに、お世辞まで言うようになっちゃって……この~!」強く抱きつき返す。
才木有希:「きゃー!あっははははは!」
才木有希:「ごめんなさいね、急に電話しちゃったりして。なんだか……急に」
才木有希:「思い出しちゃったんですよ。なんでかなー?」
朝永花月:「あはは!いいよ別に!私もヒマだしねい」
朝永花月:「来るのも久し振りだったから、丁度いいなって。あ、改札!」
才木有希:「あー!あー!」
朝永花月:「自動になってた!びっくり!」
才木有希:「ですよね!私もあれ来た時」
才木有希:「本当ビックリ!え?これ切符入れるとこなくない?みたいな!」
朝永花月:「わかるわかる!あと、ほんとにタッチできたかも不安になるし……」
才木有希:「……ってより、京須駅がずっと古すぎ!隣町じゃもう、ずっと前からIC式だったんですって」
才木有希:「お金なさすぎじゃないの?って。あっはは!」
朝永花月:「駅、ボロいまんまだもんねー」振り返り駅舎を見上げる。
朝永花月:「あ、え、嘘!あそこもそのままなの!?」割れた窓を指差す。
GM:屋根こそ真新しく葺き替えられているが、壁面のコンクリートには亀裂が入り、老朽化したままだ。
才木有希:「ねー。二組の伊東がやったって噂になりましたっけ」
朝永花月:「野球してて割っちゃったやつ!うわー、なっつかしー……!」
才木有希:「あれですよ、もう使ってない半地下のやつだから……あっ、そろそろ行きます?」
朝永花月:「お、そうだね。行きまっしょー」
才木有希:「いつも行ってるケーキ屋があって!花月ちゃん気に入ると思いますし!」
朝永花月:「ケーキ!いいねえ!ゆきりんチョイス、期待してるよん」
才木有希:「懐かしいなあ、もー。ふっふふふ」寄りかかるように頭を近づける。
朝永花月:「めっちゃ遊びまくってたもんねえ」
才木有希:「おわ、いい匂い!……フレグランス?シャンプー?です?」
朝永花月:髪を指で撫でるように浚う。
才木有希:「いいなあ、いいなあ」
朝永花月:「あ、これ?いいでしょ?CMのやつ」
才木有希:「雪本月子のですか?別のやつ?」
朝永花月:「そそ。それそれ。ちょっとお値段張るんだけど、最近はお気に入り」
才木有希:「へぇーへぇー」
才木有希:「本当……綺麗だなぁー、花月ちゃん」心底感心したように言う。
朝永花月:「褒めても何もでませんよう。さて、ゆきりん、何か欲しいものない?」
朝永花月:「オジサンおごっちゃうよ?」
才木有希:「んー……」
才木有希:「……」ちらりと、近くの電柱に目をやる。
GM:さがしています 港蓮介 くん 8歳
GM:電話番号……
GM:行方不明の子供の広告だった。
朝永花月:「?どしたの?」
才木有希:「や?別に?」
才木有希:「それよりそれより、なんか他の人にも会いに行きましょうよ」
朝永花月:「お!いいねえ~。みんな元気?」
才木有希:「陣さんとか覚えてます?先輩、本当に警察官になっちゃって。びっくりですよね」
朝永花月:「え、陣さんって……あの陣さん?」
才木有希:「あのぼんやりで、ははは!よく試験に受かったよねって、皆……」
朝永花月:「うわーっ、陣さんとか超懐かしい!」
才木有希:「あはははははっ、あーっ……良かったな」
才木有希:「花月ちゃんとまた話せて!」
才木有希:「……」大きく伸びをする。
才木有希:「……なんで思い出したんだろ」
朝永花月:「警察官?えー、制服似合わなさそう……ふふっ」
朝永花月:「なんでだろうね。でもなんかさ、あんま久し振りって感じしない」
朝永花月:「懐かしいんだけど、すっごいいつも通りってかんじ」
才木有希:「あの時が、一番……なんか」
才木有希:「私って気がして」目を細めるように笑う。
朝永花月:「そういうもん?私はいつでも私だけど」
才木有希:「ふふ。そうですね。それなら良かったなあ。……良かった」
GM:町並みは変わったが、確かに、かつて過ごした街だった。
GM:けれどかつてのような、血腥さと無縁の日常でもなかった。
GM:夜、少女の血が白く抜かれて死んでいく怪異。
GM:誰もが口には出さないが、“白い少女”の魔が——通った街と化していた。
GM:……そして。
GM:----
GM:シーンを終了します。ロイスのみ取得可能。
朝永花月:-旧友/才木有希/懐旧:○/不安/ロイス
朝永花月:これで!
GM:----
GM:次は日行さんのオープニング。登場侵蝕率をどうぞ。
日行丹:1d10+30
DoubleCross : (1D10+30) → 1[1]+30 → 31
GM:----
GM:某区 ファミリーレストラン
GM:----
GM:午後5時前。座席が客で混み合い始める直前……けれど、決して人が少なすぎるわけでもない。
GM:食事のためではなく、会話に興じている有閑層が多い。
GM:よって、その片隅で不穏な“商談”を行ったとしても、仕掛ける側の技術次第では然程目立つことはない。
主婦:「あああ、ああああ……」声を抑え、涙に暮れている女性がいる。
主婦:まだ若い。三十代程だろうか。手に強く数珠を握りしめている。
主婦:「ありがとうございます、ありがとうございます……先生、うぐっ、ありがとうございます……!」
日行丹:「いいえ、私にできることをしたまでです」
主婦:「息子、息子が、これで治るんですよね……」
主婦:「ほら、この、紙が」震える手で、四つ折りの紙片を見せる。
主婦:「赤色に。先生の、仰ったとおりに」
日行丹:「ええ、勿論」 淡々と喋る
日行丹:「その紙は陰陽道で言うところの人型、厄除け、厄払いを担うモノ」
日行丹:「決して、捨てぬように。私の言うとおり一日三回、息子さんの患部に当てなさい」
主婦:「まだ、小さい子ですけども……昨日、お母さんの、うああああっ……ご、ごはんを、もう一度食べたいって……」
日行丹:「それで息子さんは楽になるでしょう」
日行丹:無論——嘘だ。
主婦:「バイパスじゃなくて、もう一度……そんなこと、一度も言ったことのない子でしたから、ねえ」
日行丹:その紙には全く効果はない。
日行丹:肌に当てて色が変わるのは俺がそういう薬品を調合し、染み込ませたからだ。
日行丹:この女の息子は不治の病だった。どこの医者に見せても治療は無理だろう。
主婦:「良かった。希望を捨てないで良かった……うっ、ううう」
主婦:「先生に、お願いして良かった」
日行丹:「ええ、好きなモノを食べさせて上げて下さい。それが息子さんのためになります」 全く感情のこもっていない声だ。
主婦:「ええ……ええ……!」
主婦:「……こ、こちら」
日行丹:この女の夫は既にこの世から去っている。
主婦:人目を気にするようにして、厚い紙袋を取り出す。
主婦:「先生、もう必要ないと仰ってくれましたけども」
主婦:「それでも、本当に……本当に、感謝の心として」
主婦:「受け取ってください。どうか」
日行丹:支てくれる夫はおらず、難病を抱えた息子にただただ尽くす母——それがこの女だ。
日行丹:「ああ、ありがとうございます……過ぎた財は貴女に不幸をもたらす。……しばらく預かっておきましょう」
日行丹:「それまでは手をつけません。貴女達が幸福になった時——その時は改めて、受け取りましょう」
主婦:「ありがとうございます。……ありがとうございます……」
日行丹:ありえない。
日行丹:この女は既に限界だ。
日行丹:生きることに、生き続けることに。
日行丹:二度と会うことはないだろう。
日行丹:全てがなくなった時、理解するのだろう。
日行丹:騙されたことに。
日行丹:この女は恨むだろう、この俺を。
日行丹:この女自身の人生ではなく、この俺を。
日行丹:「お顔を上げて下さい、そんな顔をしていたら息子さんが悲しみます」
主婦:「はい……ありがとうございます……ええ、ええ……」
日行丹:「さあ、息子さんに好きなものを食べさせてあげなさい。これから貴女は」
日行丹:「——幸せになるのだから」
日行丹:淡々と宣言するように言う。
主婦:「信じて、生きていけます……先生が、先生だけが救ってくれました」
主婦:「先生だけが、本当のことを」
主婦:「……う、うううううう」
GM:全て終わったことだ。
GM:彼女がどのような手段でこの財を工面したか、それは知る由もないが……
GM:長年の“仕事”の経験で、分かる。もう彼女から絞り出すことのできる財産はない。
GM:次の仕事にとりかかる必要がある。
日行丹:「私はこれで失礼させて頂きます」
日行丹:「——次の仕事がありますので」 テーブルの上の金を回収する。
日行丹:いつもとおなじ重さ、金額通りの重さだ。
主婦:「はい。はい……また、お礼を言いに、伺いますので……」
主婦:「その時には、また……ありがとうございます……」
日行丹:「ええ、その時はゆっくりと話しましょう」 女の顔を見てから
日行丹:そして席を立つ、もう女を見ることはない。二度と。
GM:彼女の持ち得る連絡手段では、もはや日行丹と接触することはできない。
GM:日行丹。この名も偽名だ。
GM:むしろ、彼を構成するあらゆる事物で——偽でないものは、何一つない。
GM:時に、退く先もなくなるほどに追い詰められた者は、心や、霊の領域に縋ることがある。
GM:そういった者を喰らうのは、悪霊でも、魔物でもない。確かに実体を持ち、生きている誰かだ。
GM:日行丹は、詐欺師だ。
日行丹:エンブレム《グリーディ》を使用、この女から巻き上げた金を算出します
日行丹:2d10
DoubleCross : (2D10) → 12[2,10] → 12
日行丹:袋に入った金額は多い——だが、それだけだ。
GM:----
GM:シーンを終了します。ロイスがあればどうぞ。
日行丹:ロイスはとりません、既に終わったことなので。
GM:■トレーラー
街で交わされるいくつもの囁きが、白い少女の怪を恐れていた。
独り夜を歩く少女が、静かなままに、“白い少女”と化して死ぬ現象。
そして少年のたった一人の姉は、現象に呑まれた犠牲者だった——
あの日に見た朧な影を求めて、静寂に眠る住宅地を歩く。
誰も知ることのない“組織”の人間がいる。影に潜み、人の死を啜る異形の怪物がいる。
昼の世界のどこかが狂ったように……現象の跡を追って、彼の夜は歪んでいく。
現象の名を、柘榴石(ガーネット)と呼ぶものがいた。
その正体を知る者はいない。
ダブルクロス3rd『夜に雫の色彩を追う』
ダブルクロス——それは裏切りを意味する言葉。
GM:■ハンドアウト
・PC1(灰下照)用ハンドアウト
ロイス:橋の少女 推奨感情P:親近感/N:恐怖
あなたは、“赫骨のジャーム”を孤独に追い続ける復讐者である。
目の前で姉を殺害した、白い少女の怪の正体は、あなただけが目撃している。
そして放浪と追跡のひとつの果てに、あなたはこの京須市へと辿り着いた。
……もっとも最近に確認された“白い少女”の事件現場。
深夜の探索の中、あなたは橋の上に佇む一人の少女に出会う。
“赫骨のジャーム”はこの住宅地のどこかに潜んでいるのか。それとも——
・PC2(フェイスダウン)用ハンドアウト
ロイス:“ガーネット” 推奨感情P:義務/N:悔悟
あなたは、裏社会を渡り歩き、危険と脅威を生業とするオーヴァード傭兵である。
かつての仕事で犯した巨大な裏切りのために、今は追われる身となったあなただが、
そんな渦中においてなお、無視のできない依頼があなたの元に舞い込んでくる。
“赫骨のジャーム”。人骨の凶器を振るい、少女の血液のみを吸い尽くすという——
彼女の名を知っていた。それは、あなたが闇の道に堕ちるきっかけとなった存在でもある。
“ガーネット”。ジャームと化して消え去った、かつての仲間。
・PC3(朝永花月)用ハンドアウト
ロイス:山古陣矢 推奨感情P:連帯感/N:不安
あなたは、ごく普通の高校に通い、平和な日常を謳歌する高校生イリーガルである。
幼少時に住んでいた京須市の友人から、久しぶりの連絡があった。
懐かしさから市を訪れたあなたは、もう一人の知り合いと偶然に再会する。
かつて世話になった刑事、山古陣矢。しかし喜びも束の間、彼はひとつの懸念を告げた。
市内で人知れず多発しているという、連続幼児失踪事件。
その実行犯は、あなたや山古と同じ、オーヴァードである可能性がある——
・PC4(日行丹)用ハンドアウト
ロイス:アリア 推奨感情P:有益/N:脅威
あなたは、主に心霊商法を騙り、口先三寸で金銭を巻き上げる、裏社会の詐欺師である。
あなたの新たな依頼主は、“アリア”と名乗る京須市の少女。
外見年齢に似つかわしくない異様な言動を取る、注意を要するターゲットである。
……それだけならば、心霊商法を専業とするあなたにとって珍しい状況ではない。
しかし彼女の場合は、依頼内容もまた、極めて奇怪なものとなっていた。
「攫われた私を探してほしい」。それが、アリアの望みなのだという。
GM:それでは、PC1から自己紹介をしていただくことになります。
GM:まずは小学生復讐者、灰下くんからどうぞ。
灰下 照:はいさい! 最年少のムードメーカー、みんなに愛されるPC1です!
灰下 照:灰下照です。
GM:小学6年生!レア!
灰下 照:甘草さん絶対殺すマンとして追い掛けてるフリーランスです
灰下 照:Dロイスは何故か想い人だけど些細なことだよね
GM:前代未聞、復讐者相当の想い人……!
灰下 照:能力は隠密白兵。総合してあらゆる妨害を無視して攻撃します
灰下 照:あとは猫の道とか伸縮腕妖の招きなどのイージーエフェクトでそこそこやります
灰下 照:あと小学生なので社会力は一切ないぞ!
GM:仕方ないね
灰下 照:積極的に社会に適合した皆さんを頼りつつ、
灰下 照:絶対的なロイス感情:憎悪で邪悪ジャーム・ガーネットを倒します!
灰下 照:よろしくねー。以上です
GM:了解です!なぜかポジティブ側の憎悪……!
GM:そして次は、裏社会傭兵、フェイスダウンチャン。
”フェイスダウン”:へい!
”フェイスダウン”:いよいよもってメンタルが危険(ヤバ)い!流離のヘルメットガール曽根崎ちゃんakaフェイスダウンです。
GM:大丈夫大丈夫、所詮夢オチだし
GM:気にすることなんてないよ。ドンマイ!
”フェイスダウン”:今回はかつて友達を救うために戦った仲間の討伐という事で、もう始まる前から語るに落ちてる節さえあるぞ!
”フェイスダウン”:でも人生とはそういうものだから
GM:こんな人生送るヤツそうはいないと思うゾ
”フェイスダウン”:性能は相変わらずノイマン白兵!ただしマルポンに対しては絶対にノウ!
”フェイスダウン”:アンプリフィケイション便りに敵をなぐり殺すピュアゴリラです
GM:頭がよさそうだ
”フェイスダウン”:基本的に戦闘特化だが、コネを沢山とお金を少し持ってるのでちょっとした情報項目程度なら潜り抜けられるかもだ!
”フェイスダウン”:今回は灰下くんとのおねショタを目指しつつ頑張りたいと思います
”フェイスダウン”:以上!
GM:それでは次は、女子高生オブ女子高生、朝永さん。
朝永花月:はい!
朝永花月:女子高生オブ女子高生の朝永花月(あさなが・かづき)です!
朝永花月:性格的にも女子高生女子高生する所存でまいります。
GM:かわいいぜ!
朝永花月:能力としては、そのへんのガジェットにサクラ・エンハンスして撃ちこむタイプ。
朝永花月:性能的には、最優の《水晶の剣》使いであり、
朝永花月:超血統した水晶の剣武器を自分で2本、他人に1本使わせます。
GM:くそー、私の水晶キャラがほぼ下位互換だぜ
朝永花月:成長によっては自分で3本とも無駄にしないで住むのですが、今回は安定性重視の技能振りなのだ。
朝永花月:ピュアウロ無形パワーも有しているため、万能に立ちまわる感じのスーパー女子高生です。
GM:君、本当にそこらの女子高生なの?
GM:もっといい職場があるのでは……本部エージェントとか……
朝永花月:今回は唯一の光属性として、皆を導いたりゆるふわしたりしたいと思います。
朝永花月:よろしくお願いします!
GM:それでは次のキャラ。裏社会詐欺師、日行さんお願いします。
日行丹:どうも迷える子羊に救いの手を、日行丹です。
日行丹:OPでも見た通り苦しんでいる主婦を救ったばかり、また会う時が楽しみです。
GM:いい人そう
日行丹:シンドロームは光の戦士エンジェルハィロゥと大正義ソラリスの絶対光の戦士。
GM:ソラリス!?
GM:やはり正義だった
日行丹:性能はとにかく自分ではなにもしない、ひたすらドッジをして生き残るだけ。
日行丹:ただ侵蝕が80%超えると《力の霊水》使ったり120%超えると《痛みの極光》をぶちかまします。
日行丹:今回は迷える子羊が二人くらいいそうな気がするので華麗に救ってみたりしたいです。
日行丹:よろしくお願いします!
GM:オープニング二周目を開始します。まずは、日行さんのオープニング2から。
日行丹:1d10+31
DoubleCross : (1D10+31) → 8[8]+31 → 39
GM:----
GM:京須市内 ドーナツチェーン店
GM:----
GM:駅近くに、ちらほらと建つファーストフード店のひとつ。
GM:都会だが特に見るべきものもない京須市においては、市民の他の利用者は少ないだろう。
GM:その、二階席の隅。
GM:黒スーツを身に纏う不吉な男が、亡霊のように存在している。対面の客は、まだ来ない。
日行丹:テーブルにはコーヒーとドーナツがいくつか皿の上にある。
日行丹:無表情でドーナツを食べ、コーヒーを啜る。
日行丹:そして、思い出す。今回の依頼について。
GM:依頼主の名は、『アリア』。ネット上の窓口を経由しての依頼であり、顔は知らない。
GM:当然、こういった怪しげな稼業を行う以上は、相手方も時間に正確とは限らず、そもそも空振りも多い。
GM:外す事が問題ではなく、一度食いついてきた獲物を外さない事が重要になる。
日行丹:時は金なり——日行丹にも時間に関するルールがある。
日行丹:規定の時間に訪れない、時間に対しどの程度重きを置くのかを測る。
日行丹:時間に正確な奴は型にはまればやりやすい。
日行丹:時間より早く来る奴は自分に自信がない事が多い、やりやすいタイプ。
日行丹:では今回の相手は——予定の時間と、現在時刻を重ねあわせて差異を確認する。
GM:6分、遅れている。そして。
アリア:「あーっ!」
アリア:「あーっ!あーっ!黒い服の人!」
日行丹:無論、こちらを待たせすぎる奴は論外だ……時は金なり。金と時間は等価だ。
日行丹:声の方を見る。
アリア:トタトタと駆け寄ってくる。黒い、きっちりとしたスカート丈の制服。長い三つ編みの少女。
日行丹:少女を観察する、なるべく自然に。見過ぎる事のないように。
アリア:年は、見た限りでは16か17ほどだろうか?
アリア:「ねえ、カイキさん?」
アリア:ニコニコと笑っている。警戒心の欠片もない表情だ。
日行丹:人は見た目では分からないというが、ある程度の指針は立つ。
アリア:というよりも、幼い。大人びた見た目とは不釣り合いだ。
日行丹:それは人格であったり、経済力であったり、隠そうとしてもそれはにじみ出る。
日行丹:「ええ、私はカイキ——日行丹です。そういうキミはアリアでしょうか」 淡々と言う
アリア:「うん!」
アリア:「ドーナツ、あげるよ!ねっ」
アリア:両手で、ドーナツを差し出す。下で買ってきたばかりなのだろう。
日行丹:所作は育ちの良さ、人生経験が出る。この少女はどうか。
日行丹:無論、一流であればそれを隠すことも出来るだろうが——わざわざ小悪党たる俺にそこまでの労力を割くのは全くの無駄だ。
日行丹:「ええ、どうも。ありがたく受け取っておきます」
日行丹:「では私も飲み物の一つくらい奢らせてもらってもいいでしょうか」
GM:演技ではない。だが、どこか……
GM:仕草ではないどこかに、不自然さがある。どこにあるのかはまだ分からない。
GM:観察する時間が必要だ。あるいはこれから、商談を進めていく中で。
アリア:「うんーっ!」
日行丹:信頼を築くのは言葉で言うほど容易くはない、会話と同じだ。相手がなにかをするのなら同じく返す。
アリア:「オレンジのやつ!」
日行丹:それに相手がどう判断するか、返す程度ならば不審に思うものはそうはいない。もしそんな奴だったら——やりやすい。
日行丹:「ええ、では少し待っていて下さい。取ってきます」 とカウンターに行きオレンジジュースを注文する。
GM:それでは、オレンジジュースを持って戻ってくると、
GM:アリアちゃんが、椅子に座ってそわそわしている。
アリア:「お行儀よく、お行儀よく……」
日行丹:「おや、どうかしましたか? アリアさん」 声をかけてみる
アリア:「ん!」
アリア:「ちゃんと待ってた!の!」
アリア:ピンと背筋をのばす。
日行丹:とにかく情報だ、些細な事でも何でもいい、仕事をするには情報が必要だ。相手の反応をとにかく取り、分析する。
日行丹:「なるほど、こちらの飲み物で良かったですか? アリアさん」
日行丹:オレンジジュースを差し出す。
アリア:「オレンジの!うん」
アリア:両手で取り、ストローでおいしそうに飲み始める。
日行丹:オレンジジュース、先程の言動。16、17歳の少女にしてはあまりにも子供らしい。
日行丹:天然か、それともそのように振舞っているのか。
アリア:「えへ」
アリア:「おいしいね」
アリア:「ドーナツ、おいしい?」
日行丹:「ええ、とても美味しいです」 淡々と言う、全くの無表情だ。
アリア:「……」眉根がさがる。
アリア:「おいしそうじゃない?」
日行丹:「おや、申し訳ない。私は生まれつき、顔に出にくいもので」
日行丹:「甘いモノは好きですよ、中でもドーナツは好物です」 そのまま食べ続ける。
日行丹:甘いモノは嫌いじゃない、これは本当だ。感情が表情に出にくいのも本当だ。
アリア:「カイキさん、お腹痛いの?」
アリア:「ね。こうやって……」心配そうに顔を近づける。
日行丹:「いいえ、そんなことは。至って私は健康です、お気になさらず」
アリア:髪が一房、耳の横から流れる。
アリア:「むにゅって」
アリア:日行の頬の両側に、指を当てて
アリア:笑顔のような形を作る。
日行丹:「笑顔……どうにも特に私はその表情が苦手でして」
アリア:「えっへへ……」自分で嬉しくなったのか、一人で笑う。
日行丹:「今度からアリアさんの前ではそのようにしましょう」 作られた笑顔のままで言う。
アリア:「やったあ!」
アリア:「おいしいドーナツ、沢山食べたら」
アリア:「カイキさん、笑いが止まらなっちゃうかも」
日行丹:「確かに、そうかも知れないですね」
アリア:「えっへへ……じゃあ」
アリア:「んーん……」
アリア:「……?」キルト製の巾着袋をゴソゴソと探る。
日行丹:子供らしを超えている。精神的ななにかがあるかもしれない。その筋を探ってみるのも悪くはないだろう。
アリア:これも、女子高生が持ち歩くものにしては小さい。何かの薬袋のようにすら見える。
日行丹:「それは……?」 訪ねてみる、ここで訪ねるのは自然だ
アリア:テーブルの上にひっくり返し、中身がバサバサと落ちる。
GM:手帳やノート。大した中身ではない。そして……
日行丹:中身を確認する、極めて自然に。
GM:……紙包み。
アリア:「あった!」
アリア:「カイキさん、これ!」
アリア:「これ、あげるよ!これで……カイキさん」
アリア:「たっくさん、ドーナツ買えるよねー!」
GM:——札束だ。
GM:日行の見慣れているものだ。見間違えをするはずがない。
日行丹:「そうですね、とてもたくさん……買えますね」
日行丹:嫌な予感がする。
アリア:「ん!」ニコニコと笑っている。
日行丹:はじめてこの少女を見た時からその可能性は見えていた。
日行丹:これは——極めて面倒なパターンだ。
日行丹:出来ることなら、関わりたくのない。
日行丹:しかし、金が目の前にあるのなら。その大金を目の前に出すのなら。
アリア:「——探してくれるんだよね?」
日行丹:俺のやることは一つだ。
アリア:「私を」
日行丹:その金を手に入れる。
日行丹:「話を——詳しくお聞かせ願えますか?」 聞く構え、依頼を受けようとしている。
アリア:「ん!アリアがね、いなくなったの」
日行丹:「何故、居なくなったんですか?」
アリア:「すごく……んん、すごく怖いのに、攫われちゃってね」
アリア:「もういないの」
日行丹:「そうですか……アリアさんが居なくなったら何が困りましたか?」
日行丹:「それはどのように困ることですか?」
アリア:「……寂しい」
アリア:「もう、おうちには、私一人しかいないから……」
アリア:「アリアがいなくなったら、私しか……」
日行丹:「それは寂しいですね……攫われたのはどの辺りでしょう。教えてくれると助かります」
日行丹:とにかく情報を引き出せ、この手の話を解決する術を俺は持ち合わせていない。
アリア:「えっとね、お父さんとお母さんがいなくなったら、お母さんが連れてって、あのね?」身振り手振りを交えて
アリア:一生懸命に説明しているように見える。騙そうとしている気配はない。
アリア:「私のせいで、お母さんがいなくなっちゃったら、お母さんがやってきて」
アリア:「私を、連れてったの」
アリア:「すごく、怖くて……うっ、あうぅ」
アリア:「怖いの…………」
日行丹:「落ち着いて……今は怖いですか?」
アリア:「お母さんの子供も——もう死んじゃったから」
アリア:「私も、死んじゃうかも」
アリア:ポロポロと涙を落とす。高校生の泣き方ではない。
日行丹:「安心して下さい、アリアさん。私がいます」 アリアの手を握ってみる
アリア:「! カイキさん!」表情がすぐに変わる。
アリア:嬉しそうに、椅子に座ったままお尻を跳ねさせる。
アリア:「助けてくれるよね?ねっ?」
日行丹:「はい、私はアリアさんを助けてみせます」
アリア:「ん!」
日行丹:「私はアリアさんの味方です」
アリア:「味方!」
日行丹:嘘ではない、依頼を受けたからには助けるという方針は取る。
日行丹:その結果を得られるように努力しよう。しかし、それはどのようなカタチなのか俺は少しだけ想像する。
日行丹:どうせろくでもない——と考え、そこで思考を止める。
日行丹:ロイスを取得します。
日行丹:-依頼人/アリア/尽力:○/無関心/ロイス
日行丹:俺は金さえ手に入れば良いのだから。
アリア:「ちっちゃな子がね!」
アリア:「いなくなってるの!たくさん!」
アリア:「アリアもいるから!ねえ、カイキさん!」
アリア:対面から身を乗り出して、両手を取る。
アリア:「……助けてくれるよね?」
日行丹:「それも依頼ならば、助けるまでです」
日行丹:、助けるまでです→、助けます
日行丹:「言ったでしょう、私はアリアさんの味方だと」 と表情を作ってみる、笑顔を。やられたように
アリア:「お願いね。絶対ね」
アリア:「えへ。笑ってるカイキさん、好き!」
日行丹:作った笑顔の裏で思う。
日行丹:面倒な事になった。
アリア:「あのね、私、これから——」
アリア:「カヅキちゃんと遊ばなきゃいけないから!」
アリア:「だから、また会おうねーっ!」
日行丹:「ええ、また会いましょう。アリアさん」
アリア:アリアは、パタパタと足音を立てて駆け去っていく。
日行丹:アリアが店を出るのを確認すると、テーブルの上を速やかに片付ける。
日行丹:やることは多い。
日行丹:まずアリアという少女の事を調べる、本名から素性、家族構成、通院歴から何から何まで
日行丹:次にアリアが言っていた「子供が居なくなっている」そのことも深く調べる必要がある。
日行丹:まずはどこから調べようか、街のことかアリアのことか……アリアが最後に言っていた『カヅキ』に接触してみるのも悪くはないだろう。
日行丹:こうして考えてみると——ああ、それにしても
日行丹:「——面倒なことになった」
GM:----
日行丹:偽らざる本心を漏らす。
GM:シーンを終了します。ロイスのみ可。
日行丹:ロイスはシーン中で取得したアリアのみで以上です!
日行丹:あ、ロイス感情はネガを表にします!そちらの方で!
GM:無関心はロイスの意味をなさないだろ!
GM:なんだこの感情表は!
日行丹:アクマってくださるとありがたい……!
日行丹:私に言わないでくれ!そういうロイス表があるのが悪い!
GM:では、次は朝永さんのオープニング2。ハンドアウトのシーンです。
朝永花月:1d10+44
DoubleCross : (1D10+44) → 2[2]+44 → 46
GM:----
GM:京須市内 駅前広場
GM:----
才木有希:「おいしかったー」猫のように、ベンチに寝転がっている。
才木有希:「おいしかったおいしかったー」
朝永花月:「やー、美味しかったね」
才木有希:「でもお腹いっぱいでーす!花月ちゃーん」
朝永花月:「内装もおっしゃれだったし……」
才木有希:「ガトー頼んだの正解でしたよ花月ちゃん。センス良いなぁーっ」
才木有希:「あ、ガトーショコラのガトーって、『チョコレート』って意味じゃないんだって!知ってました?」
朝永花月:「でしょ?花月さまのスーパー嗅覚……ショコラがチョコレートじゃない?」
朝永花月:「ガトーはなんだろ。あ、ケーキとか?」
才木有希:「私が言おうと思ったのに!」
朝永花月:「ごめんごめん、当てちゃった!あはは!」
才木有希:「もー!私がおバカみたいじゃん!ひどいや!」
朝永花月:「勘がいいんだか悪いんだか……ごめんってばー!」
才木有希:「知りませんしー!もう花月ちゃんなんか絶交ですしー!あははは!」
才木有希:ベンチの上でごろごろと体をよじらせる。
朝永花月:「わー!ごめんっていってるじゃん!ゆきりんー!ご勘弁!」ゆさゆさと揺らす。
山古陣矢:「……何やってんの」
山古陣矢:「有希ちゃん」
山古陣矢:自転車を引いていた警察官が、2人の横で立ち止まる。
朝永花月:「ほえ?」首だけ仰け反らせてそちらを見る。
山古陣矢:長身に、おかっぱめいて目の当たりまでかかる髪。朝永花月が知っている時の髪型と変わっていない。
山古陣矢:「んー……?有希ちゃんのお友達?」気怠そうに首を傾ける。
朝永花月:「あー!」仰け反ったまま指を差す。
朝永花月:「陣さん!?陣さんでしょ!」
才木有希:「陣さんだぜー。へへへーっ」気の抜けた笑い。
山古陣矢:「…………。あー……あーあーあー……」しばらく、視線を上に向けて思案する。
山古陣矢:「……あー……朝永。二丁目の」
朝永花月:「ひさしぶり陣さん!うわーっ。ホントに警察官みたいだ」起き上がり、制服をぺたぺたと触る。
山古陣矢:「警察官ですよ。はいはい」
山古陣矢:「何?朝永、すげぇオシャレになってんじゃん。すげー」のんびりとした平坦な口調だ。
朝永花月:「へー。へー」背伸びしたりしゃがんだりして全身をじろじろと見る。
才木有希:「美人でしょ!ね?ね?」
才木有希:「美人ですよねーっ」
朝永花月:「ふふん。でっしょー?陣さんも意外とサマになってんじゃん」くるりとその場で半回転する。
山古陣矢:「あーあー……うん」曖昧に頷く。
山古陣矢:「成長してる」
朝永花月:「どう?惚れ直したー?」
山古陣矢:「え……?別に」
山古陣矢:「朝永は昔からかわいいやつだし……」
山古陣矢:頭の上に、ずしりと掌を置く。
山古陣矢:「元気でよかったなぁー……」
朝永花月:「……ふふ」
才木有希:「お腹いっぱいだから引っ張ってってくださいよーっ、陣さーん」
朝永花月:「そっちも元気そう。感心、感心」
朝永花月:「ゆきりーん?大丈夫ー?」
才木有希:「んー。ちょっと寝る!」
才木有希:「後は若いお二人に任せまして……えっへへへへ!」
朝永花月:「同い年でしょ、ほら、風邪引くぞー?聞いてる?」
山古陣矢:「……うん。なんでも、いいけど」支給の防寒コートを有希の上にかける。
山古陣矢:「朝永。ちょっと」
朝永花月:「ん?何?」
山古陣矢:「あー……お前、さ」
山古陣矢:「どっかから、頼まれて来た?」
朝永花月:「ん?何を?」
山古陣矢:「や……街、結構大変なんだよね。今」
朝永花月:「ありゃりゃ。そうなの?」
山古陣矢:「それで朝永が来てたら、まあ……なんだろ。なんかな、って思って」頭を掻く。
朝永花月:「……あー」今更得心する。
山古陣矢:「行方不明のチラシ、結構あるじゃん」自転車のスタンドを下ろす。
山古陣矢:「あれ、攫われてんだよね……」
朝永花月:「……そーなんだ」
山古陣矢:「……ま、いいよ。全然、大したことじゃないし……頼まれて来てないなら、よかったわ」溜息をつく。
山古陣矢:「ごめんな。楽しい気分の時に……また、遊びに来てな」
朝永花月:「なんかあったら、言ってよ?手伝ったげるから」
朝永花月:「どうせ暇だし!ゆきりんと遊んでたくらいで……」
山古陣矢:「……んなこと言うな朝永。な?俺、警察官だし……」
山古陣矢:「お前がオーヴァードでも、もう前みたいに首突っ込まなくても、いいようにしてっからさ……」
朝永花月:「言うようになったねえ。陣さん。カッコいいじゃん」
山古陣矢:「……あー……」ぼんやりと反応する。
山古陣矢:だが、照れているのかもしれない。
山古陣矢:「…………ありがとな」僅かに首を傾ける。
GM:カチャン カラカラカラ
GM:見回りの自転車を押して、山古陣矢はのっそりと立ち去る。
朝永花月:「お勤めごくろーさんです!」適当に敬礼して見送る。
才木有希:「んー……あれ陣さん行っちゃった!?」
才木有希:「あっれー。どうしよこのコート」
朝永花月:「別に、後で返せばいいじゃん」
才木有希:「でもなんか悪いような、ようなー」
朝永花月:「とりあえず寒いし、着といたほうがいいよ」
才木有希:「まいっか!陣さんと何か話した?」
才木有希:「キスしちゃったりしました?ねーねー」肩をぶつける。
朝永花月:「してないっ!どーいう関係だと思ってるの!?」
才木有希:「あっははは!ざんねーん!」
朝永花月:「話したのはゆきりんの最近の恋愛事情とかですー!」悪戯っぽく笑う。
才木有希:「あーあー!そういうこと言う!」
才木有希:「そういう花月ちゃんは彼氏いるんですか、こらっ!」笑いながら突き飛ばす。
朝永花月:「いたら休みの日にゆきりんのとこ来ませんー!」突き飛ばし返す。
才木有希:「あははははっ、ああ……」息をつく。
才木有希:電信柱の一つを見る。
才木有希:「楽しいなぁー……」
朝永花月:「楽しいねえ」
GM:さがしています 三春桐子 ちゃん 12歳
GM:電話番号……
GM:----
GM:シーンを終了します。ロイスのみ可。
朝永花月:これ、PCに取れなくなるな……w
朝永花月:でも取る!
GM:どうぞw
朝永花月:-陣さん/山古陣矢/懐旧:○/不安/ロイス
朝永花月:以上で!
GM:次は灰下くんのオープニング2。
灰下 照:1d10+36
DoubleCross : (1D10+36) → 4[4]+36 → 40
GM:----
GM:京須市内 民家
GM:----
GM:濡れた紅葉の層が、灰下照の靴に潰れる。
GM:電線の向こうに見える夜空は、暗い闇だ。都会の雲に隠れて、星も数えるほどしか見えない。
灰下 照:「……ここか」
GM:もはや誰も立ち入ることのない、民家の庭だった。虚ろな闇が、四角く閉じた窓の向こうにある。
灰下 照:土塀の隅の影から、沸き立つように踏み出してくる。
GM:“白い少女”の事件は、各地を転々と移動しながら、長い周期で起こっている——
GM:その最後の事件が、この家で起こった。
灰下 照:玄関には、未だに黄色い帯が張り巡らされていた。そこまで古い情報では、ないはずだ。
GM:被害者の名前は、上原那由。
GM:そして、本来であれば小学生の灰下照が調べ得た情報は——
GM:判定をお願いします。〈情報:噂話〉で難易度6。
灰下 照:コネ:噂好きの友人を使って振ります
灰下 照:3dx+2
DoubleCross : (3R10+2[10]) → 5[1,2,5]+2 → 7
灰下 照:携帯がない。友人もいない。
灰下 照:その照の、唯一と言って良いアドバンテージは、小学生であることだ。
灰下 照:小学校に侵入できる。授業中でさえなければ、おおよそ怪しまれることはない。
灰下 照:コンピュータ室から、あるいは同年代の小学生から、携帯や情報を盗みとって、簡単なことなら調べられる。
灰下 照:もちろん、子供相応の上方ではあるが・・・表沙汰にならない地域の事件の噂などは、むしろ手に入りやすい。
灰下 照:「…………」調べたメモを見る。
GM:その執念と、異能。
GM:故に、本来であれば小学生の灰下照が調べ得た情報は——
GM:通常の小学生の領域を越える域にまで、手が届いていた。
GM:上原那由。顔写真まで入手している。美少女と言ってもいいほど、整った顔立ちの少女だ。
GM:恐らく、可愛がられて育ったのだろう。家も上原家の持ち家のようだった。
GM:娘が変死したショックからか、母は失踪し、父は市内の病院に入院した。
灰下 照:「……ふん」
GM:だが……“赫骨のジャーム”の事件につきまとう“失踪”について、
GM:灰下照は別の回答も持っているだろう。
GM:“赫骨のジャーム”は目撃者を始末する。母が戻ってくることもないはずだ。
灰下 照:同年代の女子に興味は無いし、恵まれた家は嫌いだ。
灰下 照:だけれど・・・皆殺しにされろとまでは思っていない。
灰下 照:血痕を探します。赫骨が白くするのは、本命の少女だけ。
灰下 照:目撃者は、ただ無残に、力任せに殺す。——あのとき自分がそうされたように。
GM:窓も扉も、閉ざされている。
GM:通常の小学生に、侵入は不可能だ。
灰下 照:通常の小学生なら。ただ家族が殺され、天涯孤独になったからと
灰下 照:だれの助けも借りずに、殺害犯を追い続けることなど出来はしない。
灰下 照:月は出ている。照の全身が、土塀の影に沈み、家の中の、机の影から出てくる。
GM:人間に対する施錠など用は成さない。
GM:“赫骨のジャーム”は、灰下照のことを“オーヴァード”と呼んだ。
GM:意味するところが理解できなくとも、恐らくそうなのだろう。
GM:灰下照も今や、彼女と同じ……人の領域を超えてしまう、怪異なのだから。
GM:電気はついていないが、それでも、月明かりに薄く見える。
GM:チョークで囲まれた血痕が……一つ。
GM:二つ。三つ。目を凝らすほどに。
GM:いくつも、上原那由の自室に飛び散っている。天井にまで、いくつも。
灰下 照:「……赤骨(あかほね)の、やり方だ」
灰下 照:「ん……」
GM:もしかすると、絵が趣味だったのだろう。
GM:鉛筆で描かれた、写実的な魚の絵が、壁に飾られている。
GM:森の中を泳ぐ魚だ。
灰下 照:「魚……だけど、森の中? へんなの……」
GM:血飛沫が、額縁の右下を酷く汚している。
灰下 照:血痕を見ていく。何が出来るかは分からない。
灰下 照:たとえば、赤骨が遺したものがあるかもしれない。骨の牙の欠片が、またあるかもしれない。
灰下 照:「……」
灰下 照:被害に遭った少女と、血痕が同じ位置。
灰下 照:唇を噛む。母親は、少女を見つけて、その場で殺されたのだろうか。
GM:全ては終わったことで、灰下照には知る由もないことだ。
GM:それでも、長い周期で反抗を行うガーネットは——
GM:一度殺人を犯した街に、もしかしたら今も留まっているのではないだろうか。
GM:そんな、推測とも言えない願望だけがある。彼の取りうる手段で、最後の事件の街から先に進むことはできないのだから。
灰下 照:少なくとも、一つだけ確かなことはあるのだ。
灰下 照:赤骨の犯行は、途切れない。
GM:遠くを、救急車の音が通り過ぎていった。
灰下 照:まるで、それが食事か何かであるかのように。
灰下 照:「……。」
灰下 照:ここで調べられることはもうないだろう。踵を返す。
GM:凄惨な死の痕跡を後にする。
GM:灰下照の歩く夜は、いつも静かだ。
GM:そして、一人だけで歩く彼の前に、“赤骨”が再び現れたこともなかった。
灰下 照:「——届く」
GM:車も通らない無人の夜道で、信号機が虚しく切り替わっている。
灰下 照:「どれだけ経っても。届かせるんだ。・・・おれは」
灰下 照:「・・・おなか、すいたな」
GM:川の音が、サラサラと流れていた。小さな橋だ。
GM:その下を流れる川の存在も、川音がなければ気付かないような。
???:「キャハハ……」
灰下 照:「……!?」
GM:小さな橋だ。その、川を挟んだ向こうに。
GM:少女が立っている。
灰下 照:「………な」
???:「……」じっとこちらを見ている。
???:腕の中には、何かを抱えている。
赤ん坊:「キャーゥ、アハハ」
灰下 照:この時間帯に、自分以外の人間なんて、警官か、酔っ払ったサラリーマンくらいしか見ていない。
灰下 照:「あ・・・赤ちゃん?」
赤ん坊:「アィー、ンー」
???:「……帰るところがないの?」とても静かな、落ち着いた口調。
灰下 照:「!」 言い当てられ、びくりと後ずさる。
灰下 照:「な・・・んだ」
灰下 照:「何だよ、オマエ。こんな時間に・・・外いたら、捕まる、ぞ」
???:「ごはんがあるよ」年齢は、殆ど……照と同程度だろう。
???:「……みんな、つれて行ってくれる」
???:「おかーさんのところに行こう」
灰下 照:「? ……?」
赤ん坊:「ヒャゥー」
???:「……行きたくないなら、いいよ」
灰下 照:「お母さんなんて、おれ、知らない」
???:「行こう。ね?」抱えている赤ん坊をあやすように話しかける。
???:「……。おかーさんは、ずっと待ってるよ」
灰下 照:「ふざけんな! あのクソババアは……」
???:遠くへと歩いて行く。
灰下 照:思わず声を荒げる。こいつが何を言っているのか分からない。
灰下 照:母の下へ帰ろうなど、照には、嫌味にしかならない。
灰下 照:「待てよ。お前、・・・」
GM:強い風が吹き、遠くでざわざわと木々が揺れた。
GM: カタン ブロロロロ……
GM:新聞配達のバイクの音。朝が近い。
灰下 照:「……なんっだよ、今の……」
GM:すぐに追いかければ、あるいは捕まえられたのかもしれない。
GM:だが、すぐさまそう判断するには、あまりにも……
GM:……得体の知れない存在と言葉だった。
GM:再び、交差点の信号が無為に変わる。赤。
灰下 照:「……どっかで、寝よう」
灰下 照:歩きだす。どこかのお店か、喫茶店か・・・
GM:……今よりも、更に幼い頃の朧気な記憶だが、母の事を覚えている。
GM:照の記憶でも、姉が逃げ出したのが当然の家庭だったように思う。
GM:灰下照にとっての母親は、むしろ——
灰下 照:「・・・・ねえさん」
灰下 照:守ってくれたのも。守ろうと思ったのも。たったひとりだけだった。
GM:配達員のバイクが、灰下照の影を追い越していく。
GM:また今日も、彼の夜が醒める。
GM:----
GM:シーンを終了します。
GM:ロイス取得のみが可能。
灰下 照:変な奴/謎の少女/興味:/不快:○/ロイス
GM:----
GM:本日の進行はここまでです。次回の日程は後日調整します。