00:26:GM:多くの思い出の最後の記憶として。
00:27:遠里 悠:歩きながら秘書風の女性に声をかける
00:28:遠里 悠:「スェーミちゃん、これから忙しくなるわ」
00:29:遠里 悠:「无号計画の調査。進めるわよ」
00:30:GM:遠里悠。
00:31:GM:N市の歓楽街の夜を担う、美しき“マダム・ベリッシマ”であり
00:31:GM:第十一番目の支部を預かり、唯一情報統括を専門とする支部長であり。
00:32:GM:そして……悲劇の記憶を消し去る、“怪人”である。
00:32:GM:----
00:37:GM:次のエンディングはガネシュさんです。
00:37:GM:----
00:37:GM:N市 第七支部
00:37:GM:----
00:37:GM:“浮動工廠”の壮絶な戦いは決着した。
00:37:GM:百十号を撃破した四人もまた満身創痍ではあったが、彼らが脱出する頃には
00:38:GM:船の砲台はほぼ破壊され尽くし、無事にこちら側の世界へと帰還することができた。
00:38:GM:とはいえ、向こう側とこちら側を真に隔てている条件は何か。
00:39:GM:“ローディーズ・ドア”や“葦船”に相当する何かがまだこのN市に存在しているのか……といったことは
00:39:GM:不明なままだ。
00:40:GM:ガネシュと、支部長の成田は、工場事務所の一階ロビーで、エイスの淹れたコーヒーを飲んでいる。
00:41:成田晴史:「……結局、“浮動工廠”をどうやって回収するかだな」全身ギプスまみれだ。
00:41:成田晴史:「向こう側の行き来のスイッチになる代物が向こう側にあるままでブッ壊れた以上、残骸の解析もできん」
00:41:ガネシュ・カルキ:「……そうでスね。今回ハ、脱出だけデ手一杯だッタ」
00:43:ガネシュ・カルキ:顏に絆創膏、服の下には色々包帯。体の内部も傷がひどい。こちらも傷が癒えきっていない
00:43:成田晴史:「今回はどうにかなったが」
00:43:成田晴史:「もう奴には関わるなよ。ガネシュ」
00:44:成田晴史:「殴るぞ」
00:44:ガネシュ・カルキ:「ワレら第七の面々カラ、早急に適しタ能力を持つ者ヲ洗う必要がありまスね。バロールなど空間操作ヲ得意とシた……」
00:45:ガネシュ・カルキ:「……ハ?」と聞いてすぐ思い当たる。奴と言えば……彼女だ
00:45:成田晴史:「バロールだあ~~~~!?」青筋が浮かんでいる。
00:46:ガネシュ・カルキ:しまった!!思わぬ所で地雷を踏んでしまった!!
00:47:ガネシュ・カルキ:「す、スミマセン支部長!イエ、エージェントやチルドレンでス!外部のモノなど、トテモトテモ!!」
00:47:成田晴史:「クソが……どうにか始末できねえのか、あれは」
00:47:成田晴史:椅子に大きく背中を預けようとしたが、ギプスのせいでできない。
00:48:成田晴史:「奴も……“无号計画”も。“賢者の石”も」
00:48:成田晴史:「いいや。支部長どもだってそうだ」
00:48:成田晴史:「過去やら、因縁やら、悲劇やら償いやら」
00:48:成田晴史:「クソども。何もかも、クソだ」
00:49:ガネシュ・カルキ:「……ソウ、でスね」
00:50:ガネシュ・カルキ:支部長の言うことも、分からなくもないのだ。この街に住む者は皆、大なり小なり過去に囚われている
00:51:ガネシュ・カルキ:自分だってそういう面がないとは言えない。そして、そうした囚われている者たちは……いつかそれに足元を掬われる日が来る
00:51:成田晴史:「引きずられるなよ」
00:51:成田晴史:「奴らは、ゾンビだ」
00:51:ガネシュ・カルキ:過去が今を生きている人間を縛るのは、とてもかなしい
00:52:ガネシュ・カルキ:「……肝に命じマス」
00:52:成田晴史:「生きている……私や、ガネシュみたいに、この市で、生きている人間が」
00:52:成田晴史:「引きずり込まれてたまるか」
00:52:成田晴史:成田晴史には常に、怒りと苛立ちがある。それをぶつけるかのように戦っている。
00:53:ガネシュ・カルキ:「——そうでスね」
00:54:ガネシュ・カルキ:だが、こうも思う。過去に引きずられる人間を、引っ張っていくのも、また同じく今を生きている人間だけではなかろうか
00:55:ガネシュ・カルキ:自分はこの街が好きだ。出来ることなら、目の前にそんな住人が現れれば、何とかして何とかして引ってきたいとももう
00:55:ガネシュ・カルキ:↑思う
00:55:ガネシュ・カルキ:それが支部長の言う「引きずられる」危険があったとしても
00:55:ガネシュ・カルキ:「支部長は——」
00:56:ガネシュ・カルキ:そして、だからこそ思うのだ
00:57:ガネシュ・カルキ:支部長のこの確たる怒りが、自分は眩しい
00:57:ガネシュ・カルキ:弱さを捨てきれない自分には、あの日この怒りのまま自分を救ってくれたこの人が、どうしようもなく輝いて見える
00:59:ガネシュ・カルキ:「支部長は——いえ、何でもありませン。ハイ、そうでスね。負けるわけにはいきまセン」
00:59:成田晴史:「まずはFHだ。この区画を脅かす連中は全員潰す」
01:00:成田晴史:「次に“无号計画”。生き残りのダニどもは見つけ次第潰す」
01:00:ガネシュ・カルキ:「ハイ。ワタシも、そう言ッタ何やラ色々複雑な事情でせっかくのこの市を脅かすヤカラは、腹が立ちまス」
01:01:成田晴史:「“賢者の石”やら“神”やら、クソくだらない誇大妄想は、その後だ」
01:01:成田晴史:「いいな。ガネシュ」
01:02:ガネシュ・カルキ:「エエ。倒しマス。ミンナ」何だかんだ言って、自分もこのギラギラした支部が合っているのだと思う
01:02:ガネシュ・カルキ:「ハイ!」力強く頷く
01:02:GM:----
21:38:どどんとふ:「ノーヴェ」がログインしました。
21:57:どどんとふ:「GM」がログインしました。
21:59:どどんとふ:「雨堂聖理」がログインしました。
22:04:どどんとふ:「ガネシュ・カルキ」がログインしました。
22:09:GM:----
22:10:GM:N市 第七地区 市街
22:10:GM:----
22:10:GM:ほとんどが工業区である第七地区の中にあって、学校や商店などが集まる市街区は、その外れ
22:10:GM:他の地区と隣接するように存在している。
22:12:GM:工場や従業員や学生の多くが生活に利用しているのも、この市街だ。
22:15:ノーヴェ:ズゾゾゾーッ
22:16:ノーヴェ:タピオカドリンクを飲みながら、喫茶店の店外席に座ってます。
22:16:ノーヴェ:人を探している。おそらく、毎日このあたりを通っているはずだ。
22:18:雨堂聖理:チャリチャリチャリチャリ……
22:18:雨堂聖理:喧騒に紛れて、自転車を漕ぐ音が聞こえてくる。人通りが多いためか、ゆっくりとした運転だ
22:19:ノーヴェ:「雨堂!」
22:19:ノーヴェ:人通りが多くても普通に大声を出す男!
22:19:雨堂聖理:「え?」 ブレーキをかける
22:19:雨堂聖理:「……ノーヴェ? 何何こんな所で」
22:20:雨堂聖理:「あんまり大声で呼ばないでよ」 言いつつ、そこまで気にしてない風で近づいてくる
22:20:雨堂聖理:自転車を降りて
22:20:ノーヴェ:「よう」 手をひらひら振る。「なにも何故もねえ。お前を探してた」
22:20:ノーヴェ:「オチや伏線が投げっぱなしの映画とか、小説とか、ムカつくだろ」
22:21:雨堂聖理:「なんで……え」 ちょっと嫌そうな顔 「もしかして支部長に何か……? あたし今は何もしてないよ」
22:21:ノーヴェ:「気になる事は確かめたい。そんだけだ」
22:21:ノーヴェ:「成田は関係ねーよ。好きなもん奢ってやるからちょっと付き合え!」
22:22:雨堂聖理:「んー、そう言われても……え、奢ってくれるの! やった!」
22:22:雨堂聖理:金欠女子高生なのでモノには容易く釣られる!
22:22:ノーヴェ:聖理ちゃんは好きなの頼んでいいよ!
22:23:ノーヴェ:店外席のあるスタバ的なところじゃないかな、多分……。
22:23:雨堂聖理:抹茶練乳タピオカドリンクLサイズ黒蜜・きなこかけ!
22:23:GM:スタバ的なところになった!
22:23:GM:スターダストバスターバックス
22:24:ノーヴェ:「カロリー……」 少し呆れている。
22:24:雨堂聖理:「ふーむ、これが流行りのタピオカ……」 堪能している
22:24:雨堂聖理:「や……やめなさいよノーヴェ!」
22:25:雨堂聖理:「人が食べてるときにそんなこと言う!?」 怒り!
22:25:ノーヴェ:「カロリー気にすンならもう少しヘルシーな飲み物にしろ!」
22:25:ノーヴェ:「はぁ。そうしてるとマジで普通の女子高生だな」
22:26:雨堂聖理:「だって飲みたかった……高いもの頼めるチャンスだし」
22:26:ノーヴェ:「ショットガンをオモチャみたいに扱ってた女とは思えねえ」
22:26:雨堂聖理:「最近ちょっと太った気がするから……」 しょべっとした表情でズルズルタピオカをすすっている
22:26:雨堂聖理:「それはそれでしょ。UGNエージェントしながら高校生してる人だっていっぱいいるって言うじゃない」
22:28:ノーヴェ:「まあな。精神年齢がおかしい学生エージェントなんぞ腐るほどいる」
22:28:ノーヴェ:「…………」
22:28:ノーヴェ:「"因果夜船 (シンギュラルアーク)"」
22:28:ノーヴェ:不意に口にする。
22:29:雨堂聖理:「……あによ」 ズルゴク。不機嫌そう
22:29:ノーヴェ:「お前が自転車で支部にやってきた直後、すぐにコードネーム含むデータをチェックした。経歴もな」
22:29:ノーヴェ:「いいコードネームじゃねえか。なんで嫌がる?」
22:30:雨堂聖理:「……まず慣れてないし。それになんかそれ、あたしの能力のこと呼ばれてるみたいだから」
22:31:雨堂聖理:「なんか嫌。あたしを呼ぶならあたしを呼んで欲しい」
22:31:ノーヴェ:他のやつは知らないが、ノーヴェが本気で仕事をする時はコードネーム呼びをする。イリーガルは特にだ。正体バレを避けるに越したことはない。
22:31:ノーヴェ:逆に、ガネシュや成田は本名で呼ぶ。敵の目を惹くことも戦闘員の仕事だと理解している。
22:32:ノーヴェ:「なんだそりゃあ。お前の能力、完璧に理解できてるわけじゃねえが」
22:33:ノーヴェ:「ありゃあいい能力だろ。百十号との戦闘を考慮すると……現象の捻じ曲げとか、可能性の引き寄せとか、そんなところか?」
22:34:ノーヴェ:「イヤなのか?」
22:34:ノーヴェ:「オーヴァードとしての自分が?」
22:34:雨堂聖理:ずる。タピオカドリンクの動きが止まり、ストローから唇を離す。溜息
22:35:雨堂聖理:「……イヤじゃない。この力……運命を選び取る、とか言われるけど、これのおかげで助けられる人がいることはよく知ってる。だけど……」
22:35:雨堂聖理:「だけどイヤ。これは『間に合わなかった』力でもあるから」
22:37:ノーヴェ:「"大事なものをなくすとかは、もうしたから"か」
22:38:ノーヴェ:雨堂が一人暮らしをしていることまでは調べた。出身地が大N市ではない、遠くの北国であることも。
22:38:雨堂聖理:「……経歴見たなら知ってるでしょ。あ、それともできるだけ隠してって言ったから隠れてるのかな……まあノーヴェならいいか」
22:39:ノーヴェ:「これでも気を遣ってンだよ。経歴見ました全部知ってます、なんてデリカシーに欠けるだろ」
22:40:ノーヴェ:「根は真面目なんだぜ、俺は」
22:40:雨堂聖理:「……?」
22:40:雨堂聖理:「デリカシー? マジメ……?」
22:40:ノーヴェ:「なんだァその顔!?」
22:40:雨堂聖理:目を見開いてノーヴェくんを凝視する
22:41:ノーヴェ:「今回の事件、知的なところもちゃんと見せてただろ!」
22:41:雨堂聖理:「きよりちゃんの驚き顔ですが……」
22:41:ノーヴェ:「記憶能力が三歳児かお前!」
22:41:雨堂聖理:「まあ、うん。それはね」 少し笑う 「分かってるよ、もう。そんな感情的にならないで」
22:41:雨堂聖理:「女ァー」 言い方を真似る
22:41:ノーヴェ:「このガキ」
22:42:ノーヴェ:「……経歴を見ても、わからんこともある」
22:42:ノーヴェ:「なんでエージェントになれなかった?」
22:42:ノーヴェ:タピオカドリンクを飲む。
22:42:ノーヴェ:「俺もガネシュも戦闘員だ。"ベリッシマ"は、このカオス極まるN市で支部長をやってる」
22:43:ノーヴェ:「そんな連中と肩を並べて戦えるやつが本気で目指して、エージェントになれないわけがない」
22:43:ノーヴェ:「純粋に、ずっと気になってた。なんでだよ?」
22:43:雨堂聖理:またストローを咥えて 「あたしもそこは不服なんですけど。でも理由は聞いてる」
22:44:雨堂聖理:「このままだとすぐジャームになるからって。だからちゃんと日常生活を送りなさいって言われた」
22:44:ノーヴェ:「あー」
22:44:ノーヴェ:「あーーー」
22:44:雨堂聖理:「毎朝起きて、学校に行って、友達と喋って、面倒な勉強をして。そういうのをちゃんと続けられたらって……」
22:45:ノーヴェ:「あーーーー……」 すごく腑に落ちた顔。
22:45:雨堂聖理:「……何その分かる分かるみたいな反応!?」
22:45:雨堂聖理:「あたし不服だって言ったじゃん!」
22:45:ノーヴェ:「悪い悪い。いや、誰に言われたか知らんけど」
22:45:ノーヴェ:「見る目があるなそいつ。その通りだと思った」
22:46:雨堂聖理:「ひっどい。人を怪物予備軍みたいに言って」
22:46:ノーヴェ:「お前、何かあったら……"助けるべき対象"がヤバかったら」
22:46:ノーヴェ:「自分より他人を優先するだろ」
22:46:雨堂聖理:「…………」 ズルルルル。しばし沈黙
22:46:ノーヴェ:「死なないまでも、"まああたしがちょっとケガしてあの人が助かるならいいかな"みたいに考えてるだろ」
22:47:雨堂聖理:「……でもそれノーヴェは考えないの?」結局否定はできず、矛先をそらす
22:47:ノーヴェ:「考える。エージェントだからな」
22:48:ノーヴェ:「だが、最後の最後で二択になったら、迷わずに自分を優先する」
22:48:ノーヴェ:「迷わずにだ。俺には帰る場所があるし、ここでの生活が楽しいからな」
22:48:ノーヴェ:「生還するところまでがエージェントの仕事だ」
22:49:雨堂聖理:「……別に、あたしだってそりゃあ」
22:49:雨堂聖理:「自分の身はある程度可愛いと言いますか……」
22:49:雨堂聖理:明らかに口ごもり、俯く。なんとなく表情も沈んでいるように見える
22:50:ノーヴェ:「推薦する」
22:50:ノーヴェ:「お前をだ」
22:50:雨堂聖理:顔を上げる 「何に?」
22:51:ノーヴェ:「正規エージェントにだ。人材は正しく使われてこそ意味を成す」
22:51:ノーヴェ:「成田のクソに、"シンギュラルアーク"雨堂聖理をきちんと正規エージェントとしてするよう、推薦する」
22:51:ノーヴェ:「今じゃないけどな」
22:51:雨堂聖理:「ほんと!」
22:51:雨堂聖理:「じゃあいつ! どうすれば良い? お金?」
22:51:ノーヴェ:→正規エージェントとして登用するよう
22:52:ノーヴェ:「カネでエージェントの座が買えると思ってンのかバカ雨堂!」
22:52:雨堂聖理:「じゃあ何……訓練? ノーヴェを倒せたらとか?」
22:52:ノーヴェ:「普通に生活してろよ。普通にガッコ行って、友達がいるなら友達と話して、勉強して」
22:53:ノーヴェ:「ときどき人探しのビラ配って……ときどきイリーガルとして押しかけてこい。成田に殴られないくらいの手助けはしてやる」
22:53:ノーヴェ:「イリーガルとして実績を積み重ねれば。普通の女子高生として、日常を手に入れたならば」
22:53:ノーヴェ:「誰かがお前を推薦するくらいのことは、許されるだろ」
22:54:雨堂聖理:「……」 タピオカをすする動きが止まる。飲み尽くしたのだ
22:54:雨堂聖理:「……なんか、それって」
22:54:ノーヴェ:「んあ?」
22:54:雨堂聖理:「普通ぅー……」 やや不満げ!
22:55:ノーヴェ:「普通でいいんだよ!普通ってのは最大の贅沢だぞお前!」
22:55:ノーヴェ:「そういう生活を送れなかったやつのぶんまで、"普通"を謳歌しろ」
22:55:雨堂聖理:「それは分かってるけどなぁ」 カップのフタを外して中身を覗き込んでいる
22:55:ノーヴェ:こちらもタピオカを飲み干す。
22:56:雨堂聖理:「……送れなかったやつのぶんまで」
22:57:雨堂聖理:その言葉には、少し考える。当て所なく、太いストローでカップの中身をかきまぜ
22:57:ノーヴェ:言葉には出さないが、行方不明だった彼女のことを考えている。泉透乃。
22:58:雨堂聖理:「……別に、言われなくてもちゃんとするつもりだったけど」
22:58:雨堂聖理:ぱっと笑う 「まあいいや。普通の女子高生はちゃんとするよ。UGNも手伝うから」
22:59:雨堂聖理:「ちゃんと見てろよ」 軽くノーヴェの胸板を小突く
22:59:ノーヴェ:「えらいぞ。その調子でがんばれよキヨリちゃん」
23:00:ノーヴェ:「俺がちゃんと推薦するまで死ぬなよ」
23:00:雨堂聖理:「はーぁ! 何キヨリちゃんて!」 さっき小突いた胸板を手で叩き
23:00:雨堂聖理:「そっちこそあたしがリア充になるまで死ぬなよ!」
23:01:GM:----
23:02:GM:N市 第七地区 港湾部
23:02:GM:----
23:02:GM:市街から第七支部への帰路。
23:03:GM:ノーヴェは異常の気配を認識する。ワーディングだ。
23:03:ノーヴェ:「…………」
23:03:ノーヴェ:ワーディングの発生源が遠ければ即そっちに走ります。接近してくるようなら、この場で索敵!
23:04:GM:発生源は近いが、留まっている。離れるでもなく、近づくでもない。
23:04:GM:ガラン!ガシャ!
23:04:GM:路地の中から、ドラム缶や資材が転がされる音がある。
23:05:ノーヴェ:「死ぬわけはねえと思ってた」
23:05:ノーヴェ:「頑丈だからな、機械化兵は……それが持ち味だ」
23:05:ノーヴェ:「雨堂のやつは、そこを分かってないから"手加減しろ"みたいな事を言ってたが」
23:05:ノーヴェ:油断なく歩いていって、路地を覗き込む。
23:06:ノーヴェ:「よう。"グワイヒア"」
23:06:“グワイヒア”:「ハーッ、ハーッ……!」ガシャ!
23:06:“グワイヒア”:這うような姿勢でコンテナを破壊し、食料をあさっている。
23:07:GM:“浮動工廠”の空間からノーヴェ達が脱出できたのは、戦闘状態の中で雨堂がゲートを開いたためではない。
23:07:GM:接続が解除されたために、自然にこちら側の世界に押し戻されたのだ。
23:07:GM:ならば、あの空間で同じくこちら側の存在だったグワイヒアも……また、戻っている。
23:07:“グワイヒア”:「ノーヴェェェ……!!!」
23:08:ノーヴェ:「よせよ。今日はもうタピオカで腹がパンパンだし、お開きだ」
23:08:ノーヴェ:「"ブラバント"セルも潰れた。お前の方もやる意味ねえだろ」
23:08:ノーヴェ:「ボロボロだし」
23:09:“グワイヒア”:「ど、ど……同情でも、カハッ!」ガラン!
23:09:“グワイヒア”:「してるつもりかよ!!ノォオオオーヴェ!!ああ!?」
23:10:“グワイヒア”:「テメーらだって、おれのことが邪魔なんだろうが!!」
23:11:“グワイヒア”:機械翼は片方が雨堂に溶断され、片側の腕も接続部がガネシュに破壊されている。
23:11:ノーヴェ:「邪魔ではあったな。傭兵として襲いかかってくるんだから」
23:12:ノーヴェ:「"アザレア"は死んだぞ」
23:12:“グワイヒア”:「知ってんだよォォォォ!!!」
23:12:“グワイヒア”:「おれが知らねーとでも思ってんのか!?この目で見たおれが!!」
23:13:“グワイヒア”:「お、おれが……チクショウ!!!」
23:13:ノーヴェ:「正式に身元の確認も取れた。"ベリッシマ"が過去の記録との照合も進めてる……泉は"アザレア"だった」
23:14:ノーヴェ:ニッと挑発的に笑う。
23:14:“グワイヒア”:「ハーッ、ハーッ……」
23:14:ノーヴェ:「"アザレア"がいなけりゃあゴミだったんだよな?」
23:14:ノーヴェ:「"グワイヒア"よォ~~」
23:15:ノーヴェ:「テメーは永遠にゴミのままだぜ!ここで俺が始末する価値もねーーくらいになァ!」
23:15:ノーヴェ:「"アザレア"はもういねえェーんだからよ!」
23:15:“グワイヒア”:「アアアアアアアアッ!!!」
23:15:“グワイヒア”:「じゃあ何だよ!?ここでおれにブチ殺されるテメーは!!」
23:15:“グワイヒア”:ズギャッ!!!
23:16:“グワイヒア”:残る片側の機械腕を直線射出!
23:16:ノーヴェ:「ははははッ!くはははははッ!」
23:16:“グワイヒア”:「ゴミ以下の以下か!!!?」
23:16:ノーヴェ:「はァーッハッハッハァー!!」
23:16:ノーヴェ:ブレードを展開。路地を複雑に蹴り、立体機動で戦闘を開始する。
23:17:ノーヴェ:「これから!そのゴミ以下の以下にやられるんだぜテメーは!」
23:17:ノーヴェ:「かかってこいよ"グワイヒア"!ずっと思ってた!」
23:17:ノーヴェ:「"アザレア"を失って泣きわめいてるテメーはクソみてーだってな!」
23:17:ノーヴェ:「そうやって……いつもみてえに!喚き散らしながら!」「かかってこい!」
23:17:“グワイヒア”:「知っ、た!!事!!!かああああああああ!!!」
23:17:“グワイヒア”:ガン!
23:17:ノーヴェ:「あと、死ね!」
23:17:“グワイヒア”:  ガガゴガガギン!!
23:18:“グワイヒア”:一つだけの機械翼を突き立て、路地の壁面を、蜘蛛めいて登る!
23:18:“グワイヒア”:回転しながら体ごと飛び込み、刃に巻き込もうとする。ほとんど特攻だ。
23:19:ノーヴェ:「ははははッ!クハハハハハハッ!」
23:19:ノーヴェ:当然、捨て鉢の特攻になど付き合う気などない! そもそも"グワイヒア"と一対一で戦うのは一苦労なのだ。
23:19:“グワイヒア”:「知るか!!!“アザレア”なんかもう知るか!!!」
23:20:“グワイヒア”:「UGNも!!FHも!!!なんもかもクソだ!!」
23:20:ノーヴェ:グワイヒアの特攻に合わせて、懐から取り出した何かを放り投げています。
23:20:ノーヴェ:接近戦を好むノーヴェなら普段は絶対に使わないもの。
23:20:“グワイヒア”:「ゴミども!!!ゴミども!!!!」
23:20:ノーヴェ:フラッシュグレネード。
23:20:“グワイヒア”:「ブッ!!!壊してやる!!!!」
23:21:ノーヴェ:閃光と爆音にまぎれて、捨て台詞を残して逃走します。
23:21:ノーヴェ:「ははははッ!そうだそうだ!その調子だぜ"グワイヒア"!」
23:21:ノーヴェ:「次会う時までに!本調子に戻しておけ!」
23:21:ノーヴェ:「ブッ壊しがいがあるようになァ!!」
23:21:“グワイヒア”:——グシャ!!!
23:21:ノーヴェ:「くははははッ!はーッはっはァー!」
23:22:“グワイヒア”:フラッシュグレネードの光と音であらぬ方向に飛び込み、墜落した。
23:22:“グワイヒア”:「グッ、う、うう……うぐっ」
23:22:“グワイヒア”:「ちくしょォォォ……!!!」
23:22:“グワイヒア”:「許せねえ……全員、全部……」
23:22:“グワイヒア”:ズルッ ズルッ
23:23:“グワイヒア”:体を引きずるように、暗い路地の奥へと歩いていく。
23:23:“グワイヒア”:「て、手加減、しやがって」
23:24:“グワイヒア”:「許せねえ……おれを同情する奴は全員許せねえ」
23:24:“グワイヒア”:「全員、ブッ壊してやる……」
23:25:GM:“浮動工廠”を巡る戦闘は終わった。だがそれは決して、ノーヴェの戦いの終わりを意味しない。
23:25:GM:彼は兵器であるから。
23:26:GM:そして彼以外の者にとっても——このN市での戦いは、まだ、終わることはない。
23:26:GM:----
23:26:どどんとふ:「ノーヴェ」がログインしました。
23:28:GM:----
23:28:GM:N市 恭英大学
23:28:GM:----
23:28:GM:雨堂聖理は、あの日と同じようにこの大学を訪れている。
23:29:GM:多くの学生がここで日常を営んでいる——その内の何人が
23:29:GM:レネゲイドの関わる非日常の悲劇を知っているだろう。
23:30:GM:それはまだ限られた数であるのかもしれないし、あるいは……雨堂達の想像する以上に、多いのかもしれない。
23:30:雨堂聖理:あの日と同じく、制服のうえに薄手のパーカーを羽織った出で立ち。学校帰りだ。
23:30:雨堂聖理:同じ道のりを進み、同じ研究室を目指す。違うのは、その右ポケットに重い荷物が入っていること。
23:31:GM:会うべき相手は、ちょうど研究室から出てきたところだった。
23:31:藤江祐介:「あ」
23:31:藤江祐介:「雨堂さん」
23:31:雨堂聖理:「あ……」 頭を下げる 「こんにちは」
23:32:藤江祐介:「すみません、何度も来てもらって」
23:32:藤江祐介:「大変ですよね。僕が頼んでおいて、なんですけど……」
23:32:雨堂聖理:「いえ、そんな。一度……一度受けた話ですから。ハンパはしません」 前髪をいじる
23:33:雨堂聖理:「それに、その今日は……報告を」
23:33:藤江祐介:「……はい」
23:34:雨堂聖理:なるだけ平静を装ってはいるが、命の賭かっている場でもなし、格別に演技上手という訳ではない。
23:34:雨堂聖理:そう何度も顔を合わせた仲でなくとも、あるいはその少し重い雰囲気には、気づけたかもしれない。
23:34:雨堂聖理:談話室への道を先導する。
23:34:藤江祐介:何も言わずに後に続く。
23:35:雨堂聖理:ソファに座り、なんとなく膝を揃えてもぞつく。やはり落ち着かない。
23:37:雨堂聖理:「……ええと」
23:37:雨堂聖理:「その、いきなりこんなこと言ってごめんなさいなんですけど、あんまり色々説明はできないっていうか……」
23:37:藤江祐介:「あ、大丈夫です。落ち着いて」
23:38:雨堂聖理:「そういう約束なのでっていうか……はい、ごめんなさい」 困った笑み
23:38:藤江祐介:「あの……やっぱり、捜索をやめたいとか、そういうことなら……」
23:38:藤江祐介:「僕も全然、無理強いできる立場じゃないっていうか」
23:38:雨堂聖理:「あたしが宥められちゃった……いえ」
23:38:藤江祐介:「雨堂さんにも生活はありますし……」
23:38:雨堂聖理:そっと、右ポケットからハンカチの包みを取り出す。
23:38:藤江祐介:「……それは、いいんです。あれから手がかりも全然ないですし」
23:39:藤江祐介:「……」
23:39:雨堂聖理:テーブルの上に乗せ、それを開く。
23:39:雨堂聖理:中身は指輪だ。銀色の指輪。そう高価なものでもないだろうが
23:39:雨堂聖理:この世界に一つだけのものだ。
23:39:藤江祐介:「それ」
23:39:藤江祐介:「それは」
23:39:藤江祐介:震える手で指輪を取る。
23:39:藤江祐介:「ああ……」
23:40:雨堂聖理:「…………」 黙っている
23:40:雨堂聖理:遺品を遺族へ返す、ということも、実は初めてではないのだが。やはりこういう時、何を喋って良いのか。
23:41:雨堂聖理:わからない。その痛みが、一つ二つの言葉で拭い去れるものではないことを、雨堂聖理は身をもって知ってもいる。
23:41:GM:泉透乃——“アザレア”が最後の足取りの真実は、誰にも分からない。
23:41:GM:嶋倉はあと少しで、藤江の持つ“格子状心臓”に辿り着くところだった。あるいは、藤江の身に危険が迫っていたのかもしれない。
23:42:GM:あるいはFHエージェントとしての“アザレア”は、最初からその任務のために、“格子状心臓”を欲していたのかもしれない。
23:42:GM:いずれにせよ、彼女は藤江に知らせることなく、それを持ち出した。
23:42:GM:そして誰にも知られない世界で、死んだ。
23:43:藤江祐介:「彼女は」
23:43:藤江祐介:「泉さんは、死んだんですか」
23:43:雨堂聖理:「……そう、です。あんまり、説明はできないんですけど」
23:44:雨堂聖理:「間違いありません。泉さんは、死んで……亡くなって。せめてその指輪だけは、何とか」
23:45:藤江祐介:「いえ、そう……そう。ですか」
23:46:藤江祐介:「あの、ははは」
23:46:藤江祐介:「本当、不細工な指輪ですよね」
23:46:雨堂聖理:やはり、息が詰まる思いだ。上手く喋ったりできない。こういう時、どうするのだろう。ハルカさんなら、ガネシュさんなら、ノーヴェなら……
23:46:藤江祐介:「本当は、もっとちゃんとしたお店の石をはめてもらって、僕も、そうするのがいいって言ったんですけど」
23:46:雨堂聖理:「そんなことないです。ううん、あたし、綺麗とか不細工とか分かんないけど……」
23:47:雨堂聖理:「……泉さんがそれが良いって言ったんでしょ?」
23:47:藤江祐介:「……」
23:47:藤江祐介:「……そうです。二人の思い出の石がいいって」
23:47:藤江祐介:「それで、僕が削って、それで」
23:48:藤江祐介:「白い——」
23:48:藤江祐介:指輪にはめられた、白い石を蛍光灯の光に透かすように見る。
23:48:藤江祐介:「白い色だから、いいんだって」
23:49:雨堂聖理:「……思い出の石、ですか」
23:50:GM:赤く残酷な殺戮だけを繰り返してきた、裏切りのための工作員。
23:50:GM:それが“アザレア”だった。四年前、消息が途絶えるまで、誰もが彼女を恐れていた。
23:51:藤江祐介:「僕、全然、大したことないんですよ」
23:51:藤江祐介:「あんな綺麗な人に、僕なんかで釣り合うわけがないって」
23:52:雨堂聖理:「……でも、もしそうでも」
23:52:雨堂聖理:「泉さんはきっと、藤江さんと一緒で幸せだったんだと思いますよ」
23:52:藤江祐介:「そうでしょうか」
23:52:雨堂聖理:「不格好だけど思い出の指輪を最後まで着けて……」
23:53:雨堂聖理:「……何があっても、それだけは離さなかったんだから」
23:53:雨堂聖理:——ここに来る途中、ふとした興味で、アザレアとは何だろうと、スマートフォンで検索をした。
23:54:雨堂聖理:それが恐ろしい意味を帯びた単語とか、邪悪な悪魔の名前などではなく、有り触れた花の名前であると知った。ツツジラテン語の『乾燥』を語源とする、可憐な花。
23:54:雨堂聖理:その花言葉は『節制』。だが、白色のものは特に……『愛される幸福』を示すものだという。
23:54:藤江祐介:「幸せだった」
23:55:藤江祐介:白い石を見ながら。
23:55:藤江祐介:「僕の方が、ずっと。幸せだったんです」
23:55:雨堂聖理:「……」 そんな藤江さんを、見るしかできない
23:56:雨堂聖理:"アザレア"として在った彼女が、己のために格子状心臓を奪ったのか。泉透乃になった彼女が、愛する人を守ろうとしたのか。なるほど真実は分からないだろう。
23:57:雨堂聖理:だが、何より"白"を求めた彼女は、きっと『愛される幸福』に満ちていたはずで……などと夢想するのは、ロマンティシズムが過ぎるだろうか?
23:58:雨堂聖理:(……でも、そうだと良い。そうだって信じて、あたしはこれを渡したんだから)
23:59:雨堂聖理:「……藤江さん。あたしにできるのは、ここまでです」
23:59:雨堂聖理:「ごめんなさい。こんなことになっちゃったけど……」
00:05:藤江祐介:「……泉さん」
00:06:藤江祐介:「愛していました」
00:06:藤江祐介:「ありがとう」
00:07:GM:----
00:07:GM:『その純白はアザレアの色』 終