16:11:江永瑞穂:「……あと、こっちの似顔絵? みたいなの……」
16:11:鶴喰湊融:全体と、詳細をそれぞれカメラで撮りつつ、上手く取り切れないものはテクスチャーチェンジで紙に写していく。
16:11:江永瑞穂:「湊融ちゃんに似てない?」
16:11:鶴喰湊融:「えっ」
16:12:江永瑞穂:「……前から……」
16:12:江永瑞穂:「不思議だったんだよね。アレトゥーサがさ……リーダーが隠してたアレが、みんなのことをアドミニストレーターって呼ぶのはわかるんだけど」
16:12:江永瑞穂:「湊融ちゃんはなんか、その前から遭遇したって言ってなかった?」
16:12:鶴喰湊融:「……海の時に遭った彼女ですね」
16:13:江永瑞穂:「あれ、なんでなの?」
16:13:鶴喰湊融:「アレトゥーサ0116、と彼女は名乗っていて…わたしの、この剣を」ペンダントヘッドに触れて。
16:13:鶴喰湊融:「アドミニストレーターキーと、彼女は言っていました」
16:14:江永瑞穂:「……”淡墨”はレネゲイド的には遺産じゃない……けど、何かしらの鍵になってる?」
16:14:鶴喰湊融:「…その剣の所持者であるから、そう認定したのか…。それとも」
16:14:江永瑞穂:「それとも湊融ちゃんそのものが?」
16:15:鶴喰湊融:「……」そもそも。兄とわたしは、どこで生まれて、どこから来たのだろう。
16:15:鶴喰湊融:「…まさか、と言いたいですけどね。全然強くもなんともないですし…」苦笑しながら。
16:15:鶴喰湊融:「…リーダーなら、何か知っていたのかな」
16:16:江永瑞穂:「うーん……私の頭じゃこれ以上は無理! アレトゥーサ! なんか知らない?」
16:16:江永瑞穂:「アレトゥーサ! ……あれ? 応答ない? 湊融ちゃん、繋がる?」
16:16:鶴喰湊融:「あれっ。アレトゥーサ?」携帯も取り出してみる。
16:16:アレトゥーサ:「はい。アドミニストレーター湊融」
16:17:アレトゥーサ:「ご質問をどうぞ」
16:17:鶴喰湊融:「あ、繋がった。わたしのこと、何か知ってる?」
16:17:江永瑞穂:「つながるじゃん! なんで私のときだけ……」
16:18:アレトゥーサ:「アドミニストレーター湊融は、生体情報が管理者権限で登録されています」
16:18:鶴喰湊融:「あ、そうだ。江永さんのことも聞かせてもらいたいな」
16:18:鶴喰湊融:「………えっ」目を丸く。
16:18:アレトゥーサ:「江永瑞穂についての情報はありません」
16:18:鶴喰湊融:「……えええ?なんで…?」
16:19:江永瑞穂:「っていうかおかしくない? なんで私だけいつも呼び捨て——」
16:19:アレトゥーサ:「それに関する情報開示権限は」
16:19:GM:その瞬間、アレトゥーサの音声が切れた。
16:19:鶴喰湊融:「江永さん!」
16:20:鶴喰湊融:邪魔な機材をそっと落とし、警戒態勢に。
16:20:???:「おお——悪いね。邪魔したか」
16:20:鶴喰湊融:「……いったいどなたです?もし先住者の方でしたらお邪魔して申し訳ありませんが」
16:20:???:「予想外だな。フットワークが軽い……もう調査に入って来たのか」
16:21:江永瑞穂:「……そうよ。誰? 超怪しいんですけど」
16:21:鶴喰湊融:その言葉に目が窄まる。この遺跡の事を知っている——
16:21:《トッドローリィ》:「俺は、まあ、保険だな。……コードネームは《トッドローリィ》」
16:22:鶴喰湊融:《ヴィングトール》や他の敵のときは、アレトゥーサが先に警告をくれていた。今回はそれさえなかった。
16:22:《トッドローリィ》:「《スレイベギー》の《トッドローリィ》……うちのセルでは、じつは貴重な実戦部隊ってところで」
16:23:《トッドローリィ》:「なんていうかさ……本当なら、そいつを見られる前に止めたかったんだけど、もう遅いか」
16:23:鶴喰湊融:まずい。回収できそうな機材は引っ掴んで背負い袋に突っ込む。
16:24:鶴喰湊融:じり、と隙を見せないように下がりつつ。
16:24:鶴喰湊融:「では、わたし達にはどんな御用かお伺いしても?」
16:25:《トッドローリィ》:「できれば誘拐したいんだよね。なにせ《ヒートバック》と《太白》が両方揃ってる」
16:25:鶴喰湊融:「それはすごい困りますので、遠慮したいですね」
16:25:《トッドローリィ》:「あとは例の”たまご”があれば完璧だったんだが、まあ、それは後から。大人しくついてきてくれないかな?」
16:26:鶴喰湊融:「…江永さん」小声で。「どうにか離脱、行けます?」
16:26:江永瑞穂:「私の予想だけど……」
16:27:江永瑞穂:「囲まれてるんじゃない、もしかして? こいつ一人だけで来ることあるかな……?」
16:27:鶴喰湊融:「無いでしょうね……く。椋実さんがいればすぐ逃げたり、囲みを崩せるんですけど」
16:27:GM:鶴喰さんが集中するなら、周囲に気配が充満していることに気づいてもいい。
16:28:鶴喰湊融:顔を顰める。実際に囲まれてることを今更だが認識した。
16:28:江永瑞穂:「……湊融ちゃん。援護するから、突破してくれる?」
16:28:鶴喰湊融:「……江永さんも、一緒にですよ」
16:29:GM:どちらか一人が援護に徹し、どちらか一人が突破を試みるならば、成功するだろう。
16:29:鶴喰湊融:ぐ……
16:29:GM:鶴喰湊融はどちらが脱出することを選んでもいい。
16:29:鶴喰湊融:ま、マジか———
16:29:江永瑞穂:「きついけど、……やってみる?」
16:29:GM:もちろん、二人で捕まることを選んでもいい。
16:32:鶴喰湊融:では、ここでは江永さんに逃げて頂く方を…!
16:32:GM:了解!
16:32:鶴喰湊融:「……江永さん」
16:33:江永瑞穂:「なに?」
16:33:鶴喰湊融:ひょい、とデジカメから抜き取ったデータカードや、取っておいたメモをまとめた袋を渡す。
16:33:江永瑞穂:「えっ」
16:33:GM:思わず受け取る。反射的な行動だ。
16:33:鶴喰湊融:「江永さんの能力的に、閉所だと色々生かし辛いですし、こっちのがいいと……いや」首を振る。
16:34:鶴喰湊融:「わたし。もう大事なひとに負担してもらって、自分だけ助かるの…嫌なので」
16:34:江永瑞穂:「待って! 湊融ちゃん、私——」
16:34:鶴喰湊融:「ごめんなさい。お願いします」ペンダントヘッドを抜き取る。手の内で、それが刃に替わる。
16:34:《トッドローリィ》:「おっ。ヤバイ雰囲気だな?」 体が変容する。
16:35:《トッドローリィ》:「逃がさないよう頑張ってみるかな!」 四肢が獣のように変化していく。
16:35:鶴喰湊融:「ああ、そうだ。これ、お守りです」兄から貰った、ペンダントを彼女の首にかける。
16:35:江永瑞穂:「あっ、ちょっとっ」
16:35:鶴喰湊融:「できれば、早めに返してくれると嬉しいです」
16:36:鶴喰湊融:刃が抜かれる。白い花弁が宙を舞う。
16:36:GM:トッドローリィが踏み出してくる。獣に変化した腕が——おそらく意図的に壁を破壊しながら、迫ってくる。
16:36:鶴喰湊融:突きこむようにして、脚に合わせる。
16:36:江永瑞穂:「湊融ちゃん! ……この、頑固者の末っ子は……!」
16:36:鶴喰湊融:腕はまともに受けず。転ばせるように。
16:37:鶴喰湊融:「ふふ。ごめんなさい、お姉さん」
16:37:江永瑞穂:「ぜったいっ」
16:38:鶴喰湊融:剣を操る。斬ることよりも、捌き邪魔し、防ぐことを重視して。
16:38:江永瑞穂:「絶対あとでめちゃくちゃ怒られるからね! 覚えときなさい!」
16:38:鶴喰湊融:ふわりと、その言葉には柔らかく微笑んで。
16:38:鶴喰湊融:「ふふふ。あまり怒られたことがないから…ちょっと、楽しみにしてます」
16:38:鶴喰湊融:ひゅぅ、と。
16:39:鶴喰湊融:古墳の床に、一つの線が引かれる。
16:39:鶴喰湊融:「さあ、来ればいい。この線を超えるなら…優しくは出来ないけれど」
16:40:鶴喰湊融:「我が刃。恐れぬならば…挑んでみるといい」
16:40:GM:————
20:48:どどんとふ:「烏羽岬」がログインしました。
20:58:どどんとふ:「GM」がログインしました。
21:00:GM:■エンディング4:烏羽岬の場合
21:05:GM:放課後のチャイムを合図に、烏羽岬は少しだけ変わる。
21:06:GM:中学生としての生活が馴染みつつあるのかもしれない。
21:06:烏羽岬:チャイムが鳴ると同時に鞄を持ち、まっすぐに雲居さんの席に向かいます。
21:06:GM:その逆に、雲居春音の変化は徐々に大きくなっているようだ。大きく伸びをして、少し息を吐く。
21:06:雲居春音:「——烏羽?」
21:07:烏羽岬:「雲居。いっしょに帰ろう」 クラスメイトの視線がいるかもしれないが、特に気にしない。
21:07:烏羽岬:「折り入って、ちょっと話したいことがある」
21:07:雲居春音:「えっ、あっ」
21:08:雲居春音:「あの……うん。いいけど? 私はぜんぜんいいけどね?」
21:08:雲居春音:「どっ、どこでどういう話する?」 荷物を抱えて立ち上がる。
21:09:烏羽岬:「急にすまないな。用事があるなら別の機会でいいんだが……」
21:09:烏羽岬:「大丈夫か。よかった」
21:10:雲居春音:「あっ、駅前寄ってない? 買い物したくてさ」
21:10:烏羽岬:「帰りながらにしよう。カササギ通りからなら、そんなに人目もないだろう」
21:10:雲居春音:「靴。すぐボロボロになっちゃってさー。支部の支給はすっごいモッサいし。そっちのみんなどうやってんの?」
21:11:烏羽岬:「ンッ。うん」 まだ学校だぞ雲居!の意。
21:11:烏羽岬:「それも含めて話すとしよう……行くぞ」 手をとります。
21:11:烏羽岬:足早に教室を出ていく。
21:11:雲居春音:「あ。そうだった」
21:11:雲居春音:「う゛ッ」
21:12:雲居春音:「手、手つなぐの???」
21:13:烏羽岬:「嫌ならいいが」 手を離す。
21:13:烏羽岬:「あのままだと、教室の中でバイトの詳細な話を繰り広げそうだったからな。ふふ」
21:13:雲居春音:「え、いや、別にそれはその? 100%嫌というわけでもないけど? 別に手をつなぐぐらいどうってことありませんけど???」
21:14:雲居春音:「別にそんな意識とかしてないし? ……あっ、もういい。もういいや」
21:14:雲居春音:「なんか話あるなら、はやめにして! どうぞ!」
21:14:烏羽岬:あっこれ、もう学校出たって感じでいいですか? 帰り道みたいな
21:15:GM:そうですね、学校は出た感じで!
21:15:烏羽岬:周囲に生徒が少ないのを確認したあと、あるきながら少しずつ話し始めます。
21:16:烏羽岬:「何から話すべきか、今日一日考えていた。表からはわからないかもしれないが」
21:16:烏羽岬:「僕は会話がヘタだからな。お前を怒らせるのは、本位ではないし」
21:16:雲居春音:「そーねー」
21:16:雲居春音:「烏羽、会話が下手だもんね! 普通の会話!」
21:17:烏羽岬:「失礼だな。椋実や百入よりはよほど自然だと思っているんだが」
21:17:烏羽岬:「――《モノクローム・テラー》」
21:17:烏羽岬:「お前の兄さんのことを聞かせてくれないか。なんでもいい」
21:18:烏羽岬:「どんな人だったのか。どんな思い出があって、戦い方や、口ぶりや、好きな食べ物……」
21:17:雲居春音:「私のお兄ちゃん?」
21:18:烏羽岬:「ああ。どんな人だった?」
21:18:雲居春音:「んんー……私から見れば、すっごく……」
21:19:雲居春音:「なまけもの、ってかんじだったなー。あの、動物の方ね! ほら私って、オーヴァードになるのが、あの事件のあとだったじゃん?」
21:19:雲居春音:「だからお兄ちゃんが超能力ヒーローみたいなことやってるなんて知らなくてさ」
21:20:烏羽岬:「半年ほど前のか。こちらも、軽く調査しただけだが」
21:20:烏羽岬:「驚いただろう。日常の裏にオーヴァードが潜んでいたなんて」
21:20:雲居春音:「まあね。なんか……変な世界に迷い込んじゃったみたいな感じ」
21:21:烏羽岬:「…………だが、ナマケモノ? ずいぶんイメージと違うな…………」 もっとかっこいい、やり手の人間を想像していた。
21:21:雲居春音:「だからさ、私のお兄ちゃん。……家に還ると疲れたーって言ってお風呂も入らないで寝るし。なんか毎日ひたすらバイトいってて、家だと食べてるか寝てるかどっちかだし」
21:21:雲居春音:「動いてるところぜんぜん見たことなくてさ。……だから余計に驚いたって感じかな」
21:22:烏羽岬:「ああ、なるほどな。椋実みたいなものか」
21:23:烏羽岬:「じゃあ、あれか。あまり仲良しではなかったのか? 正体を知るまでは」
21:23:雲居春音:「椋実さんってそんなんなの? いやまあ、そーとーアレな人だと思ってたけど……」
21:24:烏羽岬:「……いや、椋実と比べるのは失礼だったと思う。すまん」
21:24:雲居春音:「確かに、そこまで仲良しって感じじゃなかったかもね」
21:24:烏羽岬:「じゃあ、聞くが」
21:24:烏羽岬:「――なぜ命を賭けてまで、仇討ちのために頑張ってきたんだ?」
21:25:烏羽岬:「裏は危うい世界だ。事実、今回だって何人も死んだ」
21:25:烏羽岬:「極力UGNにはかかわらずに静かに過ごすという選択肢だってあっただろう。なぜだ?」
21:25:雲居春音:「仲良くなかった、からかも」
21:25:烏羽岬:「え?」
21:26:烏羽岬:雲居さんの方を見る。
21:26:雲居春音:「なんでもっと一緒にいなかったんだろうって、お兄ちゃんのこと知ろうとしなかったんだろうなって思って……」
21:26:雲居春音:「お兄ちゃんのやろうとしてたことっていうか、守りたかったものっていうか」
21:27:雲居春音:「それをきっちりやるきる前に、誰かに打ち切りみたいにされてさ……それが許せなかったんじゃないかな……。私は。うん」
21:27:雲居春音:「そうなんだと思う」
21:28:烏羽岬:「ああ……」
21:28:雲居春音:「お兄ちゃんには、もっと物語があって、私はその続きを見たいと思ったんだよ」
21:29:烏羽岬:「お前は眩しいな。前から思っていた事ではあるが」
21:29:雲居春音:「えっ。ちょっ。急にそういうこと言わないでくれる!?」
21:29:烏羽岬:「復讐というのはもっとドロドロしたものだと思っていたが。とても雲居らしい、いい理由だと思う」
21:30:烏羽岬:「仕方ないだろう。普通の会話がヘタなんだから」 少し笑う。
21:30:雲居春音:「あっ。じゃあっ。あの……かっ、烏羽っ、には……」
21:30:烏羽岬:「なんだ」
21:30:雲居春音:「そういう、特別……大事な人とかいないの?」
21:31:烏羽岬:「特別か……」
21:31:GM:では、烏羽くんが何か答えようとしたとき。
21:31:GM:スマートフォンが電話の着信を告げる。相手の名前は、舘原恵那だ。
21:31:烏羽岬:「ん」
21:32:雲居春音:「あ。電話?」
21:32:烏羽岬:「すまん、電話だ。恵那――《アードゥル》の《フラワルド》。わかるか?」
21:32:雲居春音:「知ってる。あの目つき凄い人」
21:33:烏羽岬:「ははは。それは僕も思っていた。あいつはもう少し愛想よくした方がいいな」
21:33:烏羽岬:「事後処理の件かもしれん。すまんが、少し出るぞ――もしもし?」
21:33:三稜鴎:『——ああ。久しぶりだな、烏羽』
21:34:GM:聞き覚えのある声が聞こえる。
21:34:烏羽岬:「…………!!」 歩いていたが、硬直する。
21:34:烏羽岬:「…………三稜…………先生」
21:34:三稜鴎:『なんでこの番号から? ……とか、そういうやり取りは必要ないよな』
21:34:烏羽岬:「……ええ、ありません。貴方であればどうとでもなる」
21:34:烏羽岬:「なので、こう伺います」
21:35:烏羽岬:「なんの用だ」
21:35:三稜鴎:『いい気迫だ』
21:35:烏羽岬:『三稜』の声を雲居さんに聞こえるように発音したので、
21:35:三稜鴎:『お前の仕上がりを見たくてね。いや……これなら見るまでもないか』
21:36:烏羽岬:そのまま雲居さんと背中合わせになるように動いて、周囲を警戒しています。
21:36:雲居春音:「……」 マジで? というような顔をして、太刀を入れたケースに手を伸ばす。
21:36:三稜鴎:『調子はどうだ?』
21:36:三稜鴎:『”普通”の生活は送れてるか?』
21:36:烏羽岬:「残念ですが、先生。僕は先生の望むような暗殺者にはなれませんでしたよ」
21:36:三稜鴎:『それはどうだろうな』
21:37:烏羽岬:「中途半端なところでもがいている。普通になれたかと思えば、《華槍》と死闘を繰り広げもした」
21:37:烏羽岬:(くそ。携帯電話を二つ持っておくべきだったな……誰かに知らせる手立てがない)
21:37:三稜鴎:『ハハ。”普通”になろうとして、どんどん逸脱していくな。お前の強さは、そろそろ怪物になりかけてる』
21:38:三稜鴎:『俺はそこのところを心配しててね。実感はあるか?』
21:38:烏羽岬:「ある。だからこそ、僕は普通になりたいんだ――ナイフのかわりにシャーペンと教科書を持つ生活を手に入れたいんだ」
21:39:烏羽岬:「今も家族と―――――」
21:39:烏羽岬:言ってから一瞬しまったと思う。
21:39:烏羽岬:「――――大事な話をしていました。たいした用がないのあれば、これで失礼しますが」
21:40:雲居春音:「……」 目を開いたり瞬かせたりする。
21:40:三稜鴎:『たいした用はある。……まさにそれだ。お前にとって大事なもの』
21:40:三稜鴎:『人との繋がりが、絆が、オーヴァードを強くする』
21:40:烏羽岬:「…………」
21:41:三稜鴎:『俺の経験上、生きた人間との絆もそうだが——それ以上に大事なのはな、烏羽』
21:42:三稜鴎:『大事な人間を失った時の絆こそ、とても強くオーヴァードを怪物から人間の側に引き留めてくれる』
21:42:烏羽岬:(雲居。絶対に僕から離れるな) ノートの切れ端を地面に投げ、ナイフでそう刻む。
21:42:烏羽岬:(ここはまずい。人通りの多い方向へ向かう。駅前だ)
21:42:烏羽岬:「お言葉ですが、先生」
21:42:三稜鴎:『お前もそろそろ、大事な人を失う時期だと思ってね。……あるいはこの舘原恵那かと思ったが、そうでもなさそうだな。もっと強い絆がいる』
21:43:烏羽岬:「僕は前回の……百入や、リーダーが家出した時の一件で学びました」
21:43:烏羽岬:これ、一方的に切っても大丈夫ですか?
21:43:GM:もちろん大丈夫です!
21:44:烏羽岬:「僕はもう、大事な人間を勝手にどこかには行かせない!」
21:44:烏羽岬:電話を切ります。そして雲居さんの手を取る。
21:44:雲居春音:「烏羽ッ」
21:44:烏羽岬:「急げ雲居! 周囲を警戒しろ!」
21:44:GM:では、そのとき、烏羽くんは気づくことができる。
21:45:GM:やや離れたビルの屋上から、三稜鴎が君に指先を向けていることに。
21:45:烏羽岬:「駅前……はだめだ。人が多ければ逆に不意打ちを受ける」
21:45:烏羽岬:「なんとか支部か、うちのアジトまで……」
21:45:GM:なぜそんな距離ではっきりとそれが見えたのかはわからないが、その仕草が何を意味するのかはわかる。
21:45:GM:狙撃だ。三稜鴎にはそういう能力がある。
21:47:烏羽岬:「――――伏せろ雲居!」
21:46:GM:雲居春音をカバーリングするかどうかを決めることができます。
21:47:烏羽岬:もちろんカバーします。
21:47:三稜鴎:(お前は殺す方は得意だが) 唇の動きでわかる。 (守ることは一つも教えていない)
21:47:雲居春音:「え」
21:47:烏羽岬:とっさに雲居さんを突き飛ばし、急所をカバーするように覆いかぶさる。
21:48:GM:この距離で、唇の動きまでわかったのは奇跡的かもしれない。そして、割り込むことができたのも。
21:48:烏羽岬:覆いかぶさりながら、逃げ道を探す。
21:48:烏羽岬:一撃は確実に食らうだろう。雲居を連れて逃げられるか。僕を狙っているのなら、囮になることはできるか。
21:48:GM:ばつっ、と、体のどこかが裂けた。強力な一撃だ。視界が霞む。
21:48:GM:立っていられない。
21:48:烏羽岬:もし雲居を狙っているのなら……。
21:49:雲居春音:「烏羽ッ! 何やってんの!?」 雲居さんが烏羽岬を抱える。
21:49:烏羽岬:「に」 振りほどきます。そして突き飛ばす。
21:49:烏羽岬:「逃げろ……雲居。いいか。奴はあそこだ」
21:50:烏羽岬:「あのビルの……射線上には入るな。いいな」
21:50:烏羽岬:「雲居。雲居……」
21:50:烏羽岬:「おめでとう」
21:50:烏羽岬:「復讐は終わりだ。自由に生きろ」
21:50:烏羽岬:「行、け」
21:51:烏羽岬:ナイフを構えます。集中すれば一撃は撃ち落とせるかもしれない。1秒でも時間を稼げば、それだけ雲居が遠くへ逃げられる。
21:51:雲居春音:「ば…………」 雲居さんは、一瞬だけ逡巡した。 「烏羽の、馬鹿ッ! みんなを、」
21:52:雲居春音:「みんなを呼んでくる!」 走り出す。
21:52:烏羽岬:「それで……いい……!」
21:52:烏羽岬:「さっさと行けッ……! 《カレイドソーン》!」
21:53:烏羽岬:霞む目の中で、二発目を警戒します。
21:54:烏羽岬:物陰に隠れることはしない。囮にならないからだ。
21:54:三稜鴎:「……」 無言で首を振る。 「がっかりさせてくれるなよ、烏羽岬。そんなことは教えたつもりはないんだが——しかし」
21:55:三稜鴎:「覚悟を決めたって顔だな。いいだろう。俺の知らない強さがあるのなら、見せてくれ」
21:57:烏羽岬:片方のポケットに突っ込んでいた右手を出します。もうすでに操作は完了した。
21:58:烏羽岬:《ザンザーラ》と椋実。遠距離狙撃が可能な二人のみにビルの座標を送信した。
21:58:烏羽岬:「勝負だ。タイムリミット付きだぞ」
21:59:烏羽岬:「増援が来るまでに僕を倒せれば、あんたの勝ち」
21:59:烏羽岬:「それまで凌げば、僕の勝ち」
21:59:烏羽岬:「追い詰められているのは――――あなたもだ」
22:00:烏羽岬:「来い……! ”ヤシュト”!」
22:00:三稜鴎:「暗殺者らしくはないが、面白いゲームだ」 ビルの上で、ぴたりと烏羽くんを指差している。
22:01:三稜鴎:「やってみろ、”鶫”」
22:01:GM:————
22:08:GM:■エンディング5:椋実翔利の場合
22:10:GM:椋実翔利が——というより、アレトゥーサがそれを感知したのは、街の外れの大型倉庫だった。
22:11:アレトゥーサ:「この建造物の地下です、アドミニストレーター椋実」
22:12:アレトゥーサ:「シャンバラの信号パターンを検出しました」
22:12:椋実翔利:「オッケー。特定サンキュな。さて……」
22:12:椋実翔利:「……定石を守るなら、もちろん他のメンバーに声をかけて待つべきだ。べきなんだが」
22:13:椋実翔利:「こっちがあっちを探知できた以上、あっちがこっちを探知できない道理はまるでない。だよな?」
22:13:アレトゥーサ:「誤認識の通りです」
22:13:アレトゥーサ:「すでにあちらも検知しているものとお考え下さい」
22:14:椋実翔利:「だよな。鶴喰と江永は古墳、烏羽も今の時間学校だろ。百入……はどうかな。ワンチャン呼べるかもしれないが」
22:15:椋実翔利:「いいや。仕掛けるぜ。もしかしたら敵がスヤスヤ寝てて気付かれてないかもしれん。オレはそこに賭ける」
22:20:スティノラ:「……まさか」
22:20:スティノラ:「そんなはずないだろ。アホか?」
22:21:GM:倉庫から、ごく普通の足取りで、スティノラ・ヴァプトンが歩み出てくる。
22:21:椋実翔利:「……負けたぜ。賭けに。でもいいんだ」
22:21:椋実翔利:「賭けは賭けるだけで楽しいもんな。よう、《ヴィングトール》。それともスティノラのがいい?」
22:22:スティノラ:「どっちでもいいさ。呼びたいように呼べよ。……だが、意外だな」
22:22:スティノラ:「そっちから訪ねてきたか」
22:23:椋実翔利:「そりゃ待ってたらこっちの基地バレちまうし。こうやって見つけられんなら」
22:24:スティノラ:「ま、そりゃそうだな。……しかし、もう一つ驚いたよ。あんたのことを調べてさ」
22:24:スティノラ:「《ペルクナス》セルにいたんだな?」
22:25:椋実翔利:「いたよ? まあクソ下っ端の記録係だったけどな……なかなか楽しかった」
22:26:椋実翔利:「クソも多かったが、派手なモンもたくさん見られた。立派な退職祝いも貰えたしな」 SHIDENを軽く蹴る
22:26:スティノラ:「そいつか」
22:26:スティノラ:「だったら、あんた知ってるか?」
22:27:スティノラ:「私の友達が……研究員をやってたんだ。ハナダ・カスミ。オーヴァードとしてはたいしたことないやつだったんだけど」
22:27:スティノラ:「研究員としては優秀だったみたいでね。兵器の開発をやっていたよ」
22:27:椋実翔利:その名を聞いて、ス、と軽薄な表情が沈む
22:28:椋実翔利:「やっぱそうなのか。いや、オマエがなんか呟いてたから、嫌な予感がしてたんだよな」
22:29:椋実翔利:「カスミなんて珍しくもない名前だし、気のせいかと思ってたんだが」
22:29:スティノラ:「なんだ、知り合いだったのか?」
22:30:椋実翔利:「……知り合いだぜ。ポケモンの赤とか緑でさ、ハナダシティのジムリーダーがカスミっていったじゃん」
22:30:スティノラ:「あー、あの噛ませ犬の」
22:30:椋実翔利:「そのことからかったら、すごい不機嫌になってたよ。懐かしい。付き合ってたんだ」
22:31:椋実翔利:「おっ、その言い草。さてはフシギダネ派だな? オレはヒトカゲ好きだったからさあ。噛ませ犬なんて言えたもんじゃ」
22:31:椋実翔利:「で、そのハナダ・カスミがオマエの友達で……」
22:32:椋実翔利:「……オレがソイツを知ってたら、何だっていうんだ?」
22:32:スティノラ:「付き合ってた? ……じゃ、最後を知ってるか?」
22:32:スティノラ:「死んだのはわかるよ。誰が、ってのがわからなかった」
22:33:椋実翔利:「へえ。知らないのか」
22:34:スティノラ:「ってことは、知ってそうだな」
22:34:椋実翔利:薄く口角を歪める 「これ言いたくないなあ。オマエ、いかにもって感じじゃん。だけど、まあ……」
22:35:椋実翔利:「誤魔化したって早晩分かるだろうし、どっちにせよオマエをぶっ飛ばすつもりで来たから言うけど」
22:35:椋実翔利:「オレだよ」
22:36:スティノラ:「……そうか」
22:36:スティノラ:「今日は大変な日だな、ナンバー4」
22:36:スティノラ:「お前の父親と、仇が同時に見つかった」
22:36:アレトゥーサ:「警告。アレトゥーサが接近しています」
22:36:椋実翔利:「まあ、色々あったんだよ。ここが深夜のバーだったら、酒と煙草をしゃぶりながら話してやってもよかったんだが」
22:37:???:「……そのこと自体は、どうでもいいんだ」
22:37:椋実翔利:「そりゃないよな。仕掛けるぜアレトゥーサ。……ん」
22:37:椋実翔利:「——」
22:37:GM:倉庫の奥から、一人の少年——そのように見える——が歩み出てくる。
22:38:???:「母親とか、父親とか、それが仇だとか……」
22:38:???:「そのこと自体は、本当に、どうでもいいことなんだ」
22:39:椋実翔利:「……あれは? あっちの"アレトゥーサ"なのか?」
22:39:アレトゥーサ:「肯定です。しかし」
22:39:椋実翔利:「いや、だが……」
22:40:椋実翔利:『お前の父親と、仇が同時に見つかった』 聞き流しかけたが、否応なく耳の奥に引っかかる。
22:40:アレトゥーサ:「なんらかの改修が加えられています。人格プログラム、プロトコル、その他大きな変更があり、把握するには時間が必要です」
22:40:アレトゥーサ:「コアと、武装制御システムはそのまま残っているようですが、周辺系が大きく変更されています」
22:41:スティノラ:「初めて見たか、”フェザー・タップ”」
22:41:椋実翔利:「……おい"ヴィントール"。オレは答えたぜ。だからオマエも言え。言葉が口から出る内に」
22:42:椋実翔利:「誰が誰の父親で、誰が誰の仇で……」
22:42:椋実翔利:「……そいつは、"何"だ?」
22:42:スティノラ:「たいしたことじゃない。これが霞美の最後の作品ってやつだな」
22:43:スティノラ:「マスター・ヴォルトの最期の開発兵器でもある。だから彼女が”ママ”で——」
22:43:スティノラ:「理由はわからんが、お前が”パパ”だってさ。……なんでだ、ナンバー4?」
22:44:ナンバー4:「わからない」
22:44:ナンバー4:「でも、母さんは、この人のことを父親として設定した。ぼくにその理由なんて聞いても無意味だ」
22:45:椋実翔利:「ハ」
22:45:スティノラ:「じゃ、私にもわからん」
22:45:椋実翔利:「口下手な母親を持ったな。ならオレが代わりに教えてやるよ」
22:46:椋実翔利:「……"ホット・ショット"のクズといい、知りもしないガキといい。どいつもこいつも勝手に追いつきやがって」
22:47:椋実翔利:「ムカつくぜ。そうだ。オレは怒ってる。教えてやるのは、オトナを怒らすとどうなるか、だ」
22:48:ナンバー4:「怒る……というのは意外だな。ぼくだって不愉快だ」
22:48:ナンバー4:「父親だとか……それが母親を殺したとか……そういう」
22:48:ナンバー4:「……束縛が嫌いだ」
22:49:ナンバー4:「消してしまいたい。その繋がりを」
22:49:椋実翔利:「ガキが分かった口聞きやがる! いいぜ。オレもそう思ってた所だ」
22:49:ナンバー4:「そんな自分の知らない関係性で、行動を左右されるなんて、非合理的だ。……意見が一致したね」
22:50:椋実翔利:「ああ。大昔に弾みでブッ殺した女が、何かの気まぐれで設定した縁なんて知ったことかよ!」
22:50:GM:このタイミングで、攻撃をしかけてもいい。あるいは一時撤退してもいい。
22:51:椋実翔利:SHIDENの砲口が熱光を帯びる 「一帯更地にして持ち替えるつもりだったが……不愉快なガワは不要だな」
22:51:GM:では、椋実さんは気づく。
22:51:GM:SHIDENが作動しない。
22:51:ナンバー4:「うん。……ただ、あなたが来てくれたことだけは、良かった」
22:51:椋実翔利:「コアと制御系以外ブチ壊す! ここで——」
22:51:ナンバー4:「それは、ぼくの持ち物だ」
22:52:椋実翔利:「————!?」
22:52:アレトゥーサ:「警告」
22:52:アレトゥーサ:「システム権限上位より介入。撤退を推奨します」
22:52:アレトゥーサ:「撤退ルートは——」
22:52:椋実翔利:「は? 上位? おいどういうことだ!」
22:52:ナンバー4:「うるさいな」
22:52:GM:アレトゥーサの声も止まる。
22:53:椋実翔利:「オレのSHIDENが……ッ、アレトゥーサ! オイ!!」
22:53:ナンバー4:「シャンバラ由来の兵器に関しては、ぼくはあらゆる権限に優越する」
22:53:椋実翔利:「ッ……本物のアドミニストレーター権限ってワケか……ふざけやがって!」
22:54:ナンバー4:「抵抗はしてもらいたくないな……無意味だと思うから。いまのあなたは」
22:54:ナンバー4:「何者でもない」
22:54:椋実翔利:「…………」
22:54:GM:戦ってもいいだろう。きみの手の中には、あのとき車のトランクから手に入れた拳銃がある。
22:55:GM:だが、勝利は覚束ないとはっきりわかる。撤退するなら、ゲートを開くきみの能力はまだ有効だ。
22:55:椋実翔利:武器は握り方もあやふやな拳銃一つ。引き金を引けば、あるいは一矢報いれるかもしれない。
22:56:椋実翔利:だが……
22:57:椋実翔利:「……ナンバー4とか言ったか」
22:58:ナンバー4:「うん」
22:58:椋実翔利:「霞美のどんなたわけた考えでナメた値を設定したかなんぞどうでもいい。だが」
22:59:椋実翔利:「SHIDENはオレのものだ。オマエはそれを奪った」
22:59:椋実翔利:「殺す」
23:00:ナンバー4:「……ぼくに、金輪際関わらないなら、放っておこうと思ったけど」
23:00:ナンバー4:「あなたがそういうなら。ぼくの人生を束縛しようとするなら……」
23:00:ナンバー4:「殺す」
23:00:椋実翔利:拳銃を抜き撃ち、弾丸を一発、方向だけ合わせて引き金を引く。同時に、背後へゲートを開く。
23:01:椋実翔利:そして即座に退却。相手の対応を一瞬だけでも垣間見れればそれで良い。
23:01:スティノラ:「おっと」 いともたやすく、片手で遮る。
23:02:スティノラ:「大事なジュニアだ。マスター・スカイと交渉するには、こいつが必要でね」
23:02:椋実翔利:「チッ」 舌打ちを一つ。それが、椋実が今この場に残す最後だ。
23:02:椋実翔利:ゲートはすぐに閉じる。椋実の身体を闇に飲み、痕には何も残らない。
23:03:ナンバー4:「……残念だ」
23:03:ナンバー4:「父さんが、もっと物分かりがよければ面倒がなかったのに」 ため息をつく。
23:05:GM:————
23:05:GM:FHキャンペーン「I'm home」
■第五話:いつも傍にいて、いまもそこにあって
23:05:GM:(終)
23:11:どどんとふ:「ななしさん」がログインしました。