Overd Nova『ピット・サイン』(GM:そごう)
メインログ | 雑談ログ
キャラシート
PC1 : 《游随辰星》任アルル(キャラシート)(PL:敗者T)
PC2 : 《”パレーシア”/“マスターオーダー”》解良イノリ(キャラシート)(PL:嗣子)
PC3 : 《アロン・ハブリト》リャン・シェンシィ(キャラシート)(PL:いちま)
PC4 : 《精神感応型 特殊液体金属『Mira』》ミラ(キャラシート)(PL:クオンタム)


参考ログ
・『Twinkle, Twinkle, Meteor Shower』(GM:ヤヒロギンジ)
・『氷天のヨルムンガンド』(GM:クオンタム)
・『ラビッツ・フット、ユニコーン・ホーン』(GM:敗者T)
目次
◆Preplay◆
GM:やっていくぜ 古の盟約のもとに……
GM:メサイアイースターエッグ卓をやるわよ!
GM:ということで自己紹介をお願いします。
GM:まずはPC1のアルルさんから!
PC1 : 任アルル(キャラシート)(PL:敗者T)

任アルル:はーい
任アルル:任アルル。常に薄衣姿、学区を問わずどこにでもふらりと現れ、好き勝手して去っていく謎の生徒。
任アルル:しかしてその正体は、崑崙山五星君のひとり、“游随辰星”です。
GM:グワーッ五星君!
GM:服を着るようになったやつがいるせいで五星君内の薄着トップを独走との噂
任アルル:フ……ヤツめ文明に毒されおって
任アルル:最近のマイブームは暴力全振りの半生で培ってきた技を碌でもない方向に活用すること。色々な女の子にちょっかいをかけている。
GM:軍警学校のトップもメロメロだ。
任アルル:そうした本業の傍らで、キングダムの反乱騒ぎに首を突っ込んだりジェネシスで起きた革命騒動に一枚噛んだり、趣味の活動も細々と行っています。
GM:細々かなあ?
任アルル:性能的には遺産・栄光と勝利の槍の持ち主であり、妖精の輪や絶対支配で何がなんでもカウンターを成功させるべくあるビルドではありますが、
任アルル:パーティに編成する際のバリューとしては、出目操作による補助や孤独の魔眼によるロイス管理が主なところになるのではないでしょうか。サポート寄りのタンクみたいな挙動を想定しています。
任アルル:そんなところでしょうか。よろしくおねがいします!
GM:よろしくお願いします。果たしてカウンターは炸裂するのか……!
GM:HOを貼るぜ
▼HO1 任アルル シナリオロイス:"デプスロック"アクシス・クランタ
元運送屋の隠遁者、アクシス・クランタは君の友人である。
何かを恐れるように隠れ潜みながらも、近頃は君と会うのを楽しみにする様子を見せている。
しかしある日、彼女は前触れなく昏睡し、姿を消してしまう。
一瞬だけ感じ取れた気配は、かつての邂逅で君の片腕を奪った存在のもの。
少女は一度だけ寝物語で、自分が逃げきれなかった時は『黄色い竜』を探して欲しいと告げたことがある。
君は思い出す。メサイア学園で発掘された理事会の超兵器、『八竜』の噂と、その命名則を。
アクシス・クランタ:アルルの女の一人が卑しくもヒロインみたいになるので
アクシス・クランタ:まともに稼働すればめちゃくちゃ強いらしい八竜とかいうやつの存在をなんとなく知ってたことになったりしてください
アクシス・クランタ:あと、私のこと……探してくれると嬉しいな?
任アルル:だいじょうぶ 逃がしません
GM:ヒュー!
GM:ではよろしくお願いします! 次
PC2 : 解良イノリ(キャラシート)(PL:嗣子)

GM:自己紹介しろイノリ
解良イノリ:なんでそんな当たり強いの!?
解良イノリ:ともあれ解良イノリ(けら・-)、同窓会立ち上げメンバーにして後始末役です。
GM:失礼、心の中のアトラが……
解良イノリ:元々は風紀委員長だったからまあ付き合いも長いからね しょうがないね
GM:かわいい! 20歳になり晴れて合法ロリですね
解良イノリ:あっバレてる…!
解良イノリ:実はそうです 10/1が誕生日で元々19歳でスタートしたのもあり、ついに20歳になっちゃった。お酒も飲める
解良イノリ:でも会った先生から色々助言も受けたし まだまだ子供としてやるぞ~
GM:これまでが大人の仕事し過ぎというのもある
解良イノリ:そういうお仕事を担ってきたしやろうとしてきたからなあ まあそういう奴なので真面目ちゃんだし風紀の乱れにはいろいろツッコミをして行くでありましょう
GM:いまも稼働しっぱなしという噂もありますが……
GM:まあ今回も苦労してもらいましょう
解良イノリ:データ的には高速範囲攻撃に、コンビネーターとデビストを積みました。棺はリストラ!
解良イノリ:やつは重いからな…
GM:棺、4回くらい撃てる人がパーティにいるらしいですね
GM:震えが止まりません。
解良イノリ:怖・・・・・・ とはいえいっしょにがんばろうとおもいます gmもがんばって
解良イノリ:以上です!
GM:温かいエールをありがとうございます。ではハンドアウト
▼HO2 解良イノリ シナリオロイス:ミオナ
同窓会のリーダーの一人として奔走する委員長を悩ませるもののうち、喫緊とは言えないまでも無視できぬもの。
それは近頃君のねぐらの周囲で頻発する、先住市民たちの遠鳴きである。
じわじわと睡眠を削られる生活に業を煮やし、声のもとへ向かった君に、猫たちは傅き、うち1人が進み出て告げる。
先住民の言語ではない、やや拙いながら、君達が用いるような発声を伴って。
『"マスターオーダー"よ、契約の果たされる時です』と、それは告げ、メサイアが保管しているという『鍵』の譲渡を要求する。
当然ながら全く心当たりのない君は、いくらかの問答の末に現在のメサイア最高府、グレート・バビロンへと向かうのだった。
ミオナ:人語を解す猫に絡まれます。
解良イノリ:師匠どれだけ色々残してるの 引継ぎ…する前に私が殺したんだった
ミオナ:背負っているのは棒アイスではなく鉈です。
解良イノリ:ヒエエ
ミオナ:食べちゃダメですよ☆
解良イノリ:色々話しを聞いて隣人として上手くやれるよう頑張ります!いつものお仕事よりマシだぜ!
GM:やった~ がんばってください 次!
PC3 : リャン・シェンシィ(キャラシート)(PL:いちま)

GM:リャン会計お願いします~
リャン・シェンシィ:私のほうは気安く呼ばないんだ
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィ。メサイア生徒会の会計役員で銀行運営者であり、学生服ではなくスーツを着ている事の方が多そうなJKです
GM:えっちだね
リャン・シェンシィ:なんか日夜あんまり寝ずに事務的な色々を消化していますが、元々あんまり寝なくて大丈夫なノイマンなので、クマはないしお肌は艷やかです
リャン・シェンシィ:規律に厳しくも情け深く、笑顔に溢れた人物であり
GM:助かる情報をありがとうございます
リャン・シェンシィ:所属社会の発展と、借りたお金を返すような約束を守ることのできないクズ予備軍の皆さんの更生を心から願っています
GM:偉い!
リャン・シェンシィ:まあまあ自分で前に出ていく機会もあり 最近はなんかとんでもね~外来種の先生やその生徒とやりあって結構たいへんでした
GM:本当にとんでもない相手と戦っている。
GM:イノリちゃんも六壬でヤバすぎる敵と戦っていたし……
リャン・シェンシィ:他人の能力を契約によって貸借し、保険として起動する術式を持っており これで色々なアレを3回くらいかろうじて耐え凌いでいます
リャン・シェンシィ:攻撃力はあまりなく、お金はある
GM:つまりこいつを倒せば大金持ちってことだぜ!
リャン・シェンシィ:か弱い女の子として後方からみなさんをサポートしていこうと思います よろしくおねがいします
GM:よろしくお願いします。棺をいっぱい撃てるヤバい人がいるって噂だったけど、気のせいだったみたいだな……
GM:ではハンドアウト
リャン・シェンシィ:きのせいだよ
▼HO3 リャン・シェンシィ シナリオロイス:"同窓会三重偉大議長"アトラ・アーリーバード
メサイア学区X132-Y53、岩石砂漠地帯にて発見された、地熱発電プラントに偽装した理事会の地下遺構研究所『プロトメサイア』。
その区画を再調査していた君は、区画の建設順に、偽装されたと思しき奇妙なデータを発見する。
君からそれを聞いた元生徒会長アトラは、あろうことか破壊力だけはある剣を振り回し、壁やら床やらを当てずっぽうでぶち抜き始めた!
隠されていた地下への大穴を発見し威勢よく飛び込んで十字冠転送された彼女を眺めながら、君は思い出す。
近頃メサイアの方々で起きている、『地の底から呼ばれる』という集団幻覚を。
アトラ・アーリーバード:バカが襲来し、去っていきます
リャン・シェンシィ:かわいいね
アトラ・アーリーバード:えっ(ドキーン)
リャン・シェンシィ:(公園ではしゃぐ園児を見守る時の心境)
アトラ・アーリーバード:フッ……
GM:全く動揺してないところでターンエンドです。次のターン!
GM:PC4のミラちゃんよろしくお願いします
PC4 : ミラ(キャラシート)(PL:クオンタム)

ミラ:はーい
ミラ:以前作ったはずの立ち絵が消滅したので、今発掘をしています 出番が来るまでに用意します
GM:姿が気になった人はキャラシを開いて確認しよう
ミラ:ミラです。ヨルムンガンドで出たNPCで、元八竜の制御装置みたいなやつでした。
ミラ:経年劣化やら何やらでもはや制御装置としての力は失われ、アトラの第一の腹心として……
ミラ:腹心として……今どこにいるんだ……!?
ミラ:アトラについていっているとは思います
GM:NPCだから許される激ヤバ設定も今は十全に振るうことができないのだ
ミラ:そういうこと!
GM:あっそうか! なんかバビロンに居てもらってるつもりでいたけどそっちのほうが自然だな。
ミラ:そのあたりはGMの動かしやすい感じにいじってもらって全然大丈夫です
ミラ:お前はバビロンにいろや!でもいいし
GM:あっありがとう~ じゃあミラOPは回想のそういうやり取りから始めましょう
ミラ:は~い
ミラ:長年地下に閉じ込められていたので、上の世界の状況には全く詳しくないです
ミラ:申し訳ないことにPLも全然ノヴァリス関連を追えていないので、なんかここぞとばかりにあれはなんだ?みたいなロールをしたいです。よろしくね。
ミラ:あっあと性能は暴走して常にフェイタルヒットみたいなダメージダイスを付与しながら殴るだけです。よろしくね。
GM:みんなもそれとなく教えてあげてね GMも最近のログはあんまりチェックできてません 重要そうないくつかをサッとさらったくらい
GM:だいぶ強いんだよな ミラ・打点
GM:メインアタッカーとして頑張ってもらいましょう ではHO!
▼HO4 精神感応型特殊液体金属『Mira』 シナリオロイス:"マドナ"フィーネ・アゲイン
メサイア学園に所属する仮面の少女、フィーネ・アゲイン。
陽気に笑い宗教は皆を幸せにするためにあるんだと嘯く彼女は、胡散臭い教団の運営者として力をつけ、隙あらば政治と癒着しようとグレート・バビロンへやってくるため、いつも生徒会室にいる君とは顔なじみである。
普段とは様子が違う彼女に助けを求められ向かった先で目にしたのは、
フィーネの教団『清明なりし霊感研究会』の信者たちが熱に浮かされたようにそこにいない誰かに話しかけ、眠りに落ちてゆく奇妙な光景だった。
フィーネ・アゲイン:馴れ馴れしい女が急に普段と違う様子になって助けを求めてきます
ミラ:あっよかった、顔なじみの人だ
ミラ:一度くらい霊感研究会を見に行ったことはあったりしてもいいのかな
フィーネ・アゲイン:ミラちゃんのことはなんかアトラの椅子を守ってるから偉い人なんだな~と思ってます。
ミラ:前々からおかしかったけど流石にこのレベルではないだろ……みたいな
フィーネ・アゲイン:良いと思う
ミラ:よかった~ よくはないが
ミラ:アトラの初期サーヴァントだぞ!敬え!
フィーネ・アゲイン:基本的にはいい感じに安眠していい夢を見ようぜ! みたいな活動をしています。
ミラ:眠ってるだけなら大丈夫そうだが……
ミラ:大丈夫そうだけど立ち絵がどう見ても大丈夫ではなさそうなんだよなあ
フィーネ・アゲイン:安心安心 実際安心
ミラ:アトラからあそこには気をつけろよ~みたいな伝言はあったりするのかなって思ったけど
ミラ:それはOPの回想で聞けばいいかなぁ
ミラ:バビロンの平和は私が守るぞ!
アトラ・アーリーバード:その意気だ さすが私の零番目の手下!
GM:というわけで今回のイカれたメンバーはこの4人!
GM:トレーラーを貼って突入していくぜ。セッションに……!
■トレーラー
メサイア学園。
それは個の欲望をこそ是とするファルスハーツの建立した学園都市ノヴァリスにあって殊更、
自由と喧騒を愛する魔の都。
今はそうでも、過ぐる日は違う姿をしていた。
喧騒が訪れるより前の、完璧な秩序が敷かれていた頃。
より、さらに前。
神芽吹く新生の庭へ、子羊たちがやってくる、少しだけ以前のこと。
かつて、1人の賢人と1人の隠者が知恵比べをした。
隠者はささやかな取引のうちに自らの意図を散りばめたが、賢人はさらに巧みにそれを暴いた。
彼は勝利し、失うものなく多くを手に入れた。
時は現在。
革命は成り、卒業生たちが無事に留年を迎えてから、すでに時節は冬。
今日も眠りに落ちる少女たちへと、獣たちの遠吠えが響く。
車輪はとこしえに最奥にあり、まどろみの暖炉に火を焚べ続けている。
古き調印。嘆願は聞き届けられた。
契約を守るのは畢竟、破ることが対価に見合っていないからだ。物質的な、あるいは形而上の対価に。
救世主の秩序オーダーは履行される。遥か遠方より滲み出す。
さあ、あらゆる試練と不可能を越えて。
星座に手を伸ばす覚悟があるか?
ダブルクロス3rd Edition ステージ『オーヴァード・ノヴァ』セッション
『ピット・サイン』
ダブルクロス──それは危難に輝く二つの星冠。
◆Opening01◆リャン・シェンシィ
GM:今回はシェンのOPからやっていきましょう。なぜならグレート・バビロン現会長(代行)が見学席にいるからだ
リャン・シェンシィ:はあい
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(44 → 50)
GM:登場侵蝕をお願いします 段取りとしては、プロトメサイアで技術者から調査報告を受け、
GM:技術者が去った瞬間にマギカちゃんの能力で姿を隠蔽させた裏切り者がやってくるので、会話したり死ぬのを眺めたりしてあげてください
リャン・シェンシィ:はあい
メサイア学区 岩石砂漠地下遺構 プロトメサイア
GM:発電所に偽装されていたこの施設を君が攻略したのは、それなりに前の話だ。
GM:イースターエッグ騒ぎで理事会の記録を洗う必要が出て、残されたデータを総ざらいする再調査が行われたのももう半年以上の以前。
GM:ところが、今になって新たな情報が見つかったのだという。
GM:連絡を受けた君はゲートを用いて、ここへやってきた。
リャン・シェンシィ:長い手足をやや窮屈そうに曲げながら、宙に開いた黒い穴を潜り出てくる。
リャン・シェンシィ:どこか近未来的な意匠のウェアラブル・グラスを掛けた、黒いスーツ姿の東洋系の女だ。
リャン・シェンシィ:「や、お疲れ様」

鷺宮アオノ:「寒いだと? 甘えるな! お前たちの死が科学の未来を開くのだ! 正しく思考と感覚を記録しろ! 安心して有意義に死ね!」
鷺宮アオノ:「あっ……お早いお到着で会計! お疲れ様デス!」
リャン・シェンシィ:「死なせたらダメだっての」側頭をデコピンで小突く。
鷺宮アオノ:「せっかく施設が利用できるので、矛盾脱衣がなぜ起きるのかを解明しようと……」
リャン・シェンシィ:「もちろん、本当に死なせるつもりもないんでしょ。分かってるよ? でもさぁ」
鷺宮アオノ:言われたとおりにビオトープの気候を平常に戻す。
GM:メサイア第一技術部の部員たちが震えながら脱出し、涙ながらに会計にお礼を言うとシャワー室に飛び込んでいきます。
鷺宮アオノ:「んまあ……そうデスが……」
リャン・シェンシィ:「だとしたら、君の言葉は軽いね」
リャン・シェンシィ:「そういう勢いでいいかげんな言葉は使わないほうがいいよ。自分の価値を損なうからさ」
リャン・シェンシィ:「なんて、説教しにきた訳でもないんだよな!ごめん、ごめん」
鷺宮アオノ:「極限状態の人間を追い立てる言葉なんて重いほうがイヤじゃないデスか……?」
リャン・シェンシィ:「普通に頑張れって言えば良くない? じゃなくて……」
リャン・シェンシィ:「概要は聞いたよ。半年前の解析結果に見落としがあったんだよね」
鷺宮アオノ:「あっそうだ! お呼び立てした理由はこのようなくだらぬ有意義な実験のことではありまんデス」
鷺宮アオノ:そう言いながら、コンソールに操作を入れる。
鷺宮アオノ:「ここですよここ。改竄の跡があります。恥ずかしながら私は見逃して、最近ひょんなことから部下が見つけたんデスが……」
GM:見逃されたのは、そこに見るべきものがあると認識していなかったからだ。
GM:プロトメサイアの建造履歴、その『施工順』
リャン・シェンシィ:「ふぅん?」長い二つ結びの髪を揺らして、横からそのモニタに見入る。
鷺宮アオノ:「基礎を作ってから土台を建てマスよね。普通。壁を完全に整えてから床を作る……ということは。ここが地下であるということを差っ引いても普通しないデス」
リャン・シェンシィ:「データは改竄されてたんだよね。じゃあ、最初の記録が間違ってたって可能性は?」
リャン・シェンシィ:「間違った順序を記録してしまったから、修正のためにそうしたっていう」
鷺宮アオノ:「うーん。それはもちろん可能性としてはあるんデスけど」
鷺宮アオノ:「まず1つ」
鷺宮アオノ:「これも後から分かったことですが、この地下施設を掘るのに使われたシールドマシンが解体されたり、外部に運び出された様子がありマセん」
鷺宮アオノ:「それと……床の施工順序がごまかされているのは」
リャン・シェンシィ:「あー……」何となく察したような顔。
鷺宮アオノ:「『必要なかった』という可能性がありマスよね? つまりあれデス」
鷺宮アオノ:「ここが最下層ということになっているケド、もうちょっと先があるんじゃないか……っていう」
リャン・シェンシィ:「私達が"底"だと思っていたものは、実際には"蓋"だったってことだ」
鷺宮アオノ:「そう」
鷺宮アオノ:「まあ、可能性の話として留意しておいてくださいデス」
鷺宮アオノ:「私は一旦外します、臨死体験をした部下ドモにヒアリングを行わなければ……体験が焼き付いているうちに……!」
リャン・シェンシィ:「赤外線探査でもしてみる? それとも、割った方が速いか……」
リャン・シェンシィ:「うん、優しくしてやりなよ? 背中刺されたくはないでしょ」
鷺宮アオノ:「科学の発展に犠牲はつきものデース」
リャン・シェンシィ:立ち去った少女を見送って、自分で座席にかけてコンソールを弄り始める。
鷺宮アオノ:「なんてね。会計サマの貴重なご意見、無碍にはしませんよ」手を振りながら去ってゆく。
リャン・シェンシィ:(……何かを隠して埋めたような施工痕跡、かぁ)
リャン・シェンシィ:考えるのはイースター・エッグの事だ。出奔したかつての上司は……それがメサイアのどこかにあるに違いなく、必ず探し出して手に入れるようにと命じた。
リャン・シェンシィ:広大な学園敷地の全てを洗い出した、とは到底思わないが。ここ数ヶ月を費やして、当初最有力であった幾つかの探索箇所は既に空振りに終わった。焦りが出ているというのも事実ではあった。
リャン・シェンシィ:そんな状況下で転がり込んできたのがこの話だ。単なる可能性、とアオノは言ったが……とても無下にできるものでもない。
マギカ・ウィッチクラフト:会話相手が去り空間が静かになると、プロペラ音に気付く。
マギカ・ウィッチクラフト:「お、お話終わりました……?」
マギカ・ウィッチクラフト:柔らかな銀髪に小柄な体躯を包んだ、子リスのような印象を与える少女。
マギカ・ウィッチクラフト:グレート・バビロンの議長代行、マギカ・ウィッチクラフトがドローンに囲まれて覗き込んでいる。
リャン・シェンシィ:「ん、大丈夫だけど……」振り返り、にわかに目を細める。「誰か連れてきた?」
アトラ・アーリーバード:「フン、気づくのが早くてつまらん」
マギカ・ウィッチクラフト:「えっ」焦ったように目線が泳ぐ。
アトラ・アーリーバード:「とうっ」
リャン・シェンシィ:「いかにも隣にいる何かを気にしてるって感じ出てたから……」
アトラ・アーリーバード:どこからともなく出現し、すたりと降り立つ。メサイアを出奔し一転お尋ね者となった元生徒会長、アトラ・アーリーバードである。
マギカ・ウィッチクラフト:ドローンはプロペラのLED発光を弱め、マギカに同行していた鳥の映像が重なる。
アトラ・アーリーバード:「貴様のせいじゃないかマギカ。修行が足りんぞ修行が」
リャン・シェンシィ:実際、何をしでかすかわからないという意味で目を離せない女である。自分が同じ状況だったとしても、よほど気をつけねばそうなる気がする。
アトラ・アーリーバード:背後から両ほっぺたをグニグニする。
缶詰@見学:「そ、そんなぁ……」小さき鍵の序列六番。ヴァラファールの権能を模した幻影魔術。身を隠すのに便利。
缶詰@見学:「ほあほあほあ……」言い訳が音にならずにグニられている
リャン・シェンシィ:「そういうのは独力で隠密できるようになってから言いなよね」
リャン・シェンシィ:「ほら、うちの議長代行ちゃんをいじめないの~」
アトラ・アーリーバード:「何を言うんだシェン。太陽が己の輝きを隠せるものか」
アトラ・アーリーバード:マギカをつまんでシェンに渡す。
マギカ・ウィッチクラフト:渡される。
リャン・シェンシィ:「相変わらず堂々とした言い訳っぷりだぁ」
リャン・シェンシィ:子リスを膝にでも乗せるように抱えながら。
アトラ・アーリーバード:「ともかくやることははっきりしたな。メサイア一の解体業者といえば……この私!」
アトラ・アーリーバード:「この場に居合わせたのも運命……やはり天は主役をこの偉大なるアトラ・アーリーバードと定めているようだ」
リャン・シェンシィ:「破壊活動者のこと?だとしたらその肩書、けっこう重いと思うけどな」
アトラ・アーリーバード:妄言を繰り、止める間もなく隔壁を開いてビオトープへと飛び降りる。
リャン・シェンシィ:「後そろそろメサイア所属を名乗ることに躊躇を覚えてほしい。出ていったんでしょ、一応」
マギカ・ウィッチクラフト:「すみませんリャン会計……アトラ前議長がどうしてもということで……」
マギカ・ウィッチクラフト:困ったように言いつつ、頼られたことに関するはにかみが混ざっている。
アトラ・アーリーバード:「くっ……冷たいなシェン……」
リャン・シェンシィ:「まあ、情報を回したのはいいけどさ……」
アトラ・アーリーバード:「だが見直すはずだ。家庭に居場所がない夫も有事にテロリストをバンバンしばいていくことで立場を回復すると相場が決まっている! うおおーっ!」
リャン・シェンシィ:「別に冷たくないけど~」
アトラ・アーリーバード:ズガァン!!
リャン・シェンシィ:「また最近見た映画に影響されてそうなことを……」
アトラ・アーリーバード:床部に振り下ろす垂直落下の剛剣。その斬撃を起点に、大規模な破壊が起きる。
マギカ・ウィッチクラフト:リャン会計の腕の中でビクリと身を震わせている。身長差から包み込まれるような形。
アトラ・アーリーバード:剣の接触部分が電子を弾き飛ばすことで発生する、分子間力による乖離爆発である。当然のごとくめちゃくちゃうるさい。
鷺宮アオノ:「この音……!」
鷺宮アオノ:「アトラ・アーリーバード……なぜここに……殺すッ…………!!!!」
マギカ・ウィッチクラフト:「あぁっ、私のドローンが誤作動を起こして墜落を…!」
リャン・シェンシィ:「あーあー……これほんとに」
鷺宮アオノ:「メサイアを捨てた分際でのこのこと!!!!」
鷺宮アオノ:マシンガンを乱射!!
マギカ・ウィッチクラフト:「ひぃーーーー!?!?」
アトラ・アーリーバード:「待て待て待て待て!!!!」
アトラ・アーリーバード:照準を絞らせないためにところ構わず斬りつけて爆発を起こす。
リャン・シェンシィ:「…………」溜息をつき、銃を構える。アオノの手前、そうするしかない──公然にはアトラ・アーリーバードは裏切り者である。
マギカ・ウィッチクラフト:「うわーーーーーっ!!」髪の毛が爆発にもみくちゃにされる!
アトラ・アーリーバード:もちろんこんな当てずっぽうで何かが見つかるほど、プロトメサイアは狭くない、が────
アトラ・アーリーバード:「こっ……これだ!」
リャン・シェンシィ:「ああもう、うるさいな……! ほら、観念しなよ裏切り者っ」狙っている感を出しつつ適当に銃撃するが、いずれも逸れるか、アオノの弾丸を弾いてアトラを守るような射線である。
アトラ・アーリーバード:タイミングだけはいい女が、幾度目かの斬撃を放つと、広場が崩落して、その下に、奈落へと続く大穴が顔を出す。
鷺宮アオノ:「くう……逃げるなデス! ちょこまかと……!」
アトラ・アーリーバード:「逃げるのではない! 戦略的撤退だ!」勢いで応じる。
リャン・シェンシィ:「穴!やっぱりあった……」
アトラ・アーリーバード:勢いで穴に飛び込む!
アトラ・アーリーバード:ひゅー……
アトラ・アーリーバード:……
アトラ・アーリーバード:……
アトラ・アーリーバード:……
GM:……
鷺宮アオノ:「底……」
鷺宮アオノ:「見えないデスね」
マギカ・ウィッチクラフト:「落下音が聞こえませんね………」
リャン・シェンシィ:「落下死なら転送光が浮いてくるはずなんだけど」
リャン・シェンシィ:「上手いこと着地したのかな」
鷺宮アオノ:「暫く待ってみまショウか」
マギカ・ウィッチクラフト:「……」両腕を組む
鷺宮アオノ:「お茶入れてきますデス。マギカ代行、シェン会計」
マギカ・ウィッチクラフト:「あなたの道を主にゆだねよ」
マギカ・ウィッチクラフト:「主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる」
マギカ・ウィッチクラフト:「R.I.P……」祈る。
リャン・シェンシィ:「砂糖ミルク抜きでお願いね」
鷺宮アオノ:(あ、今の魔術とかじゃないんデスね……)
鷺宮アオノ:「粗茶ですが……いや、紅茶出すときってこの挨拶いいのかな」
マギカ・ウィッチクラフト:「あ、私は砂糖とミルクお願いします……」
鷺宮アオノ:「しかし本当に油断も隙もないデスね……シェオルとかいう犯罪者の巣窟から何人も抱き込んでいるらしいデスし」
リャン・シェンシィ:「ありがと。とはいえ……あまりのんびりティータイムしてられる身分でもないんだよね私達」
鷺宮アオノ:「まさかこんなところまで侵入してくるとは」
マギカ・ウィッチクラフト:タブレットを操作する。周りを旋回しているカード型ドローンが数機恐る恐る穴の中へと偵察に赴いていく。
鷺宮アオノ:「おっと。ごめんなさいデス。お二人がいなくなるなら私が計測しますが……」
鷺宮アオノ:「あ、計測というのは」
リャン・シェンシィ:「や。どの道調べなきゃいけない場所ではあるし、ただ待ってるよりは捜索の準備もしていかなきゃかな~って」
GM:バシュン!!!
GM:転送の光が上空へ向けて翔んでゆく。
鷺宮アオノ:「お」カチッ。
リャン・シェンシィ:「……深いね?」
マギカ・ウィッチクラフト:「……何秒でした?」
鷺宮アオノ:「蒸らしタイマーが役に経ってしまった」
鷺宮アオノ:「んー。落下姿勢から考えられる空気抵抗からして」
鷺宮アオノ:「10kmや20kmじゃないデスよ。これは」
リャン・シェンシィ:「まあ、落下してから何か敵やトラップに遭遇したからラグがあったって可能性もあるけど……」
マギカ・ウィッチクラフト:「ら、落下の途中で引っかかったとかも、ありえますね……」
鷺宮アオノ:先程の怒りは鳴を潜め淡々としている。喜んで死ぬ者がいれば、それを意義あるものにしようとするのがこの女である。
マギカ・ウィッチクラフト:(目が爛々としている……)こわ。と子リスは思った。
鷺宮アオノ:「計測用のレーザーを手配させマスね。結果が出たらお知らせするデス」
リャン・シェンシィ:「ん、ありがと」
GM:ここらへんで、シェン・マギカ両名は思い出すかも知れません。
GM:最近メサイアでは、何人もの生徒が共通した白昼夢を見る事案が発生している。
GM:メサイアの外でも、ぽつぽつと発生しているらしいが……そうなった時点では半ば我を失っており
GM:詳しい内容は不明だ。ただ、必ず『地の底に呼ばれる』という内容の証言をする。
マギカ・ウィッチクラフト:「──という報告が上がってましたが……」
リャン・シェンシィ:「あの子は明らかに呼ばれたとかじゃなく自分の意志で落ちていったけどな……」
鷺宮アオノ:「まあアレのことはいいとして……」
マギカ・ウィッチクラフト:「だから天然暴徒の生徒と区別が難しいんですよねえ……」
マギカ・ウィッチクラフト:「あ、はい」
リャン・シェンシィ:「まあそうだね」
リャン・シェンシィ:口ではそう言いながら、端末を操作して事情を知る部下に座標予測を送り回収を命じている。学区内外を問わず超有名指名手配犯である彼女が、他の勢力の手に渡ってしまうと色々厄介になる可能性が高い。
マギカ・ウィッチクラフト:「ともあれ、『地の底』はどの神話でも物騒なモチーフですしね……タルタロスやら冥府やら……」
マギカ・ウィッチクラフト:「少なくとも、この大穴の調査は進めないといけません……が……」
リャン・シェンシィ:「今、動ける子何人いたっけな……マギカちゃんは無理だよね」
マギカ・ウィッチクラフト:ちらり、とリャンさんを伺う。
マギカ・ウィッチクラフト:「あ、はい。アトラ前議長がメサイアに向かうのを目撃されていたらしく、メサイア愚連隊が結成されたと報告ありまして……」
マギカ・ウィッチクラフト:「そちらの抑えが必要だと……」
リャン・シェンシィ:「そっかぁ」
マギカ・ウィッチクラフト:「ここまで連れてくることがアトラ前議長の協力条件だったんですが……飛んでいっちゃいましたね…」遠い目。
リャン・シェンシィ:「じゃあ……私は午後やる予定の仕事を……」渋い顔をしながらウェアラブル端末を操作する。「なんとか他の子に……」
マギカ・ウィッチクラフト:「すみません、というわけで……こちらはそのままお願いすることになるのですが……」
リャン・シェンシィ:「他の子と……明日以降の私に……割り振る目処をつけ……」モニタを閉じる。「た、ので」
リャン・シェンシィ:「あはは。まあ、こういうトラブルは折り込んでないとやってけないからさ」
マギカ・ウィッチクラフト:「割り込んだトラブルの対応がメインになってる気がするんですよね、最近……!」
リャン・シェンシィ:「マギカちゃんは気にせず行ってきてね」
マギカ・ウィッチクラフト:「と、ともあれ、トランペッターの皆さんも動いてる(はず)ので、表の方はなんとかします……!」
マギカ・ウィッチクラフト:「リャン会計も、アトラ前議長や………その他諸々の……」
マギカ・ウィッチクラフト:「とりあえずこちらの全部、お願いしますっ」
リャン・シェンシィ:「ふふ、ちょっと前任に似てきたかもね」笑って紅茶のカップを置く。「そういう雑な投げ方」
マギカ・ウィッチクラフト:「グレートバビロンの名義とか承認必要なら、事後承諾でこっちに全部回していいので……!」
マギカ・ウィッチクラフト:「そ、そうですかね?」
リャン・シェンシィ:「任せてよ」笑って応じつつ、とはいえ善意の協力者が欲しいよなと宛を探し始めている。
リャン・シェンシィ:「そうするよ~。……あ、そっちこそ」
リャン・シェンシィ:するっとARモニタを操作して、マギカちゃんに何かのデータを送りつける。
マギカ・ウィッチクラフト:折りたたむようにお辞儀をしている。「あ、なんでしょう……?」
リャン・シェンシィ:「ほら、アトラちゃんって結構……マギカちゃんを舐めてるでしょ」
リャン・シェンシィ:「もし反省してないふてぶてしい態度だったら。それ、私からの伝言だって言って再生してあげてね」
マギカ・ウィッチクラフト:「あっ、はい…………」確認しつつ。「えっ、舐められてるんでしょうか」愕然。
リャン・シェンシィ:「えっ」
リャン・シェンシィ:「世間一般的にはああいう態度のことをそう表現すると思うけど……」
マギカ・ウィッチクラフト:「…………!………!!」頭を抱えながら嘆きのフレーズをつぶやく。
リャン・シェンシィ:「ふふ。ま、素直になってたらそれはそれでOKだけど」
リャン・シェンシィ:「未来の私達の王様だもの。そういうのを健全な方向に誘導するのは、必要なことでしょ?」
リャン・シェンシィ:冗談ともつかないようないつもの笑顔でそう言って、席を立つ。
マギカ・ウィッチクラフト:「そ、そう。そうですね」深く考えないようにした。
マギカ・ウィッチクラフト:嫌なこと、困難を反らす。まじないの基本だ。
マギカ・ウィッチクラフト:「い、行ってらっしゃい、です」こちらも遅れて席を立ち、
マギカ・ウィッチクラフト:「その、」「……お気をつけて」
GM:シーン終了。ロイスのみ可能です。
リャン・シェンシィ:ちゃんアトラにはもう取ってるな
GM:取得しなくてもいいよ~
リャン・シェンシィ:マギカ・ウィッチクラフト:◯尽力/心配 で取っておこ
GM:やったね
◆Opening02◆解良イノリ
GM:◆Opening02◆解良イノリ
GM:登場侵蝕をお願いします。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(39 → 49)
解良イノリ:ギエエ
GM:やはり過労……
GM:同窓会のねぐらで睡眠を取ろうとしたら外がうるさくて文句言いに出てきて貰うことになります
GM:住んでる部屋の描写とかはおまかせしても大丈夫かな?
解良イノリ:だいじょうぶです!
GM:ではお願いします!
新星近郊N市
解良イノリ:居住区画の一つ──セキュリティ自体は良い区画だが、左程高級ではない一画に、彼女の居室はある。
解良イノリ:薄闇に包まれているとはいえ、ともかく色合いが少ない部屋だった。
解良イノリ:堅苦しいレポートや専門書、学術書が入った本棚。スクラップブック等を纏めたメタルラック。
解良イノリ:片隅に、多色の糸が纏まった刺繍台を除けば、まるで一見すると仕事場のような部屋。
解良イノリ:「………うぅ」
解良イノリ:その中の、パイプフレームベッドの上で。唸りながら横になっている。
GM:……近頃になって君を悩ませていることの一つ。騒音である。
GM:具体的には、犬猫の遠吠えのような鳴き声。誰か一人が始めると、集団で呼応するように。
GM:元々、地域によってはそういうこともあるらしいが、どうにも頻度が高い。
GM:他にも迷惑を訴える『卒業生』は居るし、当の先住民も皆が皆歓迎しているわけではないようだ。
GM:自身の安眠のためのみならず、地域の治安を維持する立場としても、少しは文句を言ってもいいだろう。
解良イノリ:…これで、耳栓などで簡単にどうにかできる位なら、元々先住市民にお願いして安全保障を得ているのだし我慢もしようかと思ったが。
解良イノリ:「…はあ。流石に動かないといけないか」きゅぽ、と耳栓を外す。あまり意味がなかった。
解良イノリ:寝巻のボタンを外す。
解良イノリ:衣擦れとリボンを締める音。「さて。行こうか」その言葉と共に、身体は影に溶ける。
GM:──声を辿ってゆくと、開けた公園にたどり着いた。
GM:木陰に身を寄せ合った十数人の先住市民が、空を眺めている。
GM:木陰を透かして月の光が落ちていた。彼らは君の姿を認めると、はっとしたようにばつ悪げな仕草を取る。
解良イノリ:「こんばんは。夜分に失礼します」その様子に苦笑しながら、柔らかい声で。「今、よろしいですか?」
N市の先住市民:『やっちゃったかな?』『だからそこそこにしとこうって』『そっちこそ』『もちろんです。イノリ委員長』
GM:君の名も姿も、先住市民たちを厚遇する同窓会の姿勢とともに、概ね好意を持って受け入れられている。
解良イノリ:有難い話だった。何より彼らの協力がなければ、成立し得ない街である。
解良イノリ:少し撥ねた黒髪を手で抑えながら。「受け入れてくださり、ありがとうございます。…厚かましいかもしれませんが、何をなさっているかお伺いしても?」
N市の先住市民:『何……って言われると難しいけど』『本能に根ざす行動なんだ。かつては意味があったんでしょうけれど……』
N市の先住市民:『迷惑なのはわかってるんだけどね。つい』
GM:とはいえ、こういった集会が看過の難しい頻度になったのはごく最近のことである。
解良イノリ:「本能。…ああ、最近少し多くなってらっしゃるのには、此方が至らぬ点や何か変わったことがありましたか?」
解良イノリ:やはり、どうしても違う種族──人種、国籍どころか、だ──が近くに、共に暮らすとなればどうしてもそうした齟齬や変化はあるものだ。
N市の先住市民:『そちらさんにはよくしてもらってるよ! いつも頑張ってて偉いね!』『夜中に出張らせてる奴が言うのは面の皮が厚すぎるでしょ』『うちの家系は噛み付きに強いのが自慢なんだよ』
N市の先住市民:モチャモチャガヤガヤと散発的に言葉が交わされるが、決定的な者は出てこない。
解良イノリ:「ふふ、ありがとうございます。あら、そんなことが」出来る限り一つ一つに丁寧に応えようとする。
N市の先住市民:その時である。
???:「ふふ……貴女には感じ取れませんか?」
???:声は上方。木の幹に背を預けるように、枝に座っている。
解良イノリ:「、ええと…あなたは」その声の方ヘ誰何するように。
???:「彼らの胸を掻きむしるような郷愁──。市民たちは、みな呼ばれています。遠くへ、どこか遠くへ──」
???:優雅に身を翻し着地する。礼服に身を包み、大鉈を背負った先住市民である。
???:毛艶の品の良い猫といった出で立ちだ。他の先住市民とはどこか雰囲気が違う。
???:そしてその声は、君が学習装置で学んだ先住市民の言語ではなく、人間のするような滑らかな発声を伴った英語である。

ミオナ:「ミオナと申します。お見知りおきを」
ミオナ:手振りを交えた一礼。
解良イノリ:少し驚いたように眉が撥ね。「これはご丁寧にありがとうございます、ミオナさん。解良イノリと申します」こちらも礼を返す。
ミオナ:「ここで眠っていれば、貴女に会えるという啓示を受けました。”マスターオーダー”」
解良イノリ:「それは」色々なものが絡みついた名前だった。
ミオナ:「最も可愛らしい仔猫たちの声で、眠るどころではありませんでしたから、半分は間違いだったということになりますね」
N市の先住市民:集まった市民たちの一部からきゃあきゃあと黄色い声が上がる。有名人(?)なのかもしれない。
ミオナ:「僕はノヴァリスの十二の黄道のひとつ。あかしまねこ座の声を聞く渡りの猫」
ミオナ:「”マスターオーダー”に契約を果たしていただくために馳せ参じました」
ミオナ:そう口にして、気障な手振りで集まっている市民たちに、帰って寝るように伝える
N市の先住市民:君へのお詫びを口にして、散っていきます。
解良イノリ:それに何とか笑みを作り直し、手を振って見送った後。
解良イノリ:「……師とあなたが契約を?」12黄道。星座。そして、マスターオーダーの契約。そのどれもが、大きく重たい物事の数々だ。
ミオナ:「正確にはミオナがではありませんが……師?」
ミオナ:「なんと。代替わりが起こっていたのですか」
ミオナ:しげしげと君を眺める。「言われてみれば少し若いような気も……」
解良イノリ:「ええ。先代…このノヴァリスの当初よりある彼は、革命の際に私が殺害し、現在名を私が襲名しております」
GM:解良イノリの見た目の年齢は実年齢を遥かに飛び越え少しどころではなく若いのだが、異種族なのでそういう勘はあまり良くないらしい。
ミオナ:「なんと……」
ミオナ:動揺した様子を見せる。
ミオナ:「……失礼、一本吸っても?」
解良イノリ:「勿論。それに、名を襲ったのは私なのですから、彼が遺した事は出来る限り私も力になりたいと思っています」
ミオナ:許可を得てまだ近くに残っていた猫を吸い始める。
ミオナ:「スゥー……」
解良イノリ:一瞬タバコとかじゃないの?と動揺するも風習なのだろうと抑え込む。
ミオナ:「……ありがとうございます。”マスターオーダー”の称号とは、そのように移ろうものなのですね」
解良イノリ:「ファルスハーツの組織的に言えば、セントラルに認められたわけでないのである意味僭称ではありますが…担うと決めた以上、何とか力には…」
ミオナ:「とはいえ、何を求められるのかを知らぬ前から、はっきり請け負うとは言えないでしょう」
ミオナ:「貴女にお願いしたいことというのは──」
ミオナ:「ミオナとともに人の世に震撼を齎す邪悪なる竜」
ミオナ:「黄竜ラントヴァイテルを討伐することです!」
ミオナ:ジャキーン! 体重よりも重そうな鉈を抜いて姿勢良く掲げる。
解良イノリ:「黄竜ラントヴァイテル……」
解良イノリ:「…色の竜。まさかだけど…」独り言を零してから。
解良イノリ:「ともあれ。もしも邪悪で、かれが世を乱すというなら…その竜の打倒に力を貸すのは問題ありません」
解良イノリ:「でも、その。まず先に確認したい事があるんです。もし、その竜が知り合いというか、恩人…恩竜(?)の姉妹かもしれないので…」
ミオナ:「ほほう?」
ミオナ:寄り目で顎の下に手を当てて考えるポーズ。
解良イノリ:「もしそうだとするなら、出来れば説得したり、上手く悪性を発揮しないようにしないと。ラグナ…その子には本当にお世話になったものですから」
ミオナ:「諒解いたしました。果たさねばならぬ義理がある。それもまた運命……」
解良イノリ:「すみません。先約はミオナさんの方なのに」
ミオナ:「お気になさらず。もし拗れに拗れてあなたと矛を交えることになったとしても、渡りの猫として、恨みはしますまい」
ミオナ:「……ところで、”マスターオーダー”が個人を指す名でないのなら、なんとお呼びするのが適当でしょう」
解良イノリ:「出来る限り、ミオナさんの約定も通るよう努めます。……あ、そうですね」
ミオナ:鋭敏な感覚で君が微妙な心境になったのを察したのかも知れない。そんなことを聞く。
解良イノリ:「解良イノリ。解良が家名で、個人名がイノリ。どちらでもお好きに御呼びくださいませ」
ミオナ:「では、イノリさん」駆け寄って君の手を胸元で握る。
ミオナ:「ミオナとともに、新たな伝説を紡ぎましょう!」
解良イノリ:「…あ、あら…?ええと、宜しくお願いします…?」熱いひと…いや猫?な方だなあ、と少し困ったように笑う。
解良イノリ:「こほん。ええと、まず先に私の懸念を潰してしまいたいので、訪れたいところが一つあります──」
GM:シーン終了。ロイスのみ可能。
解良イノリ:ミオナ 〇好感/困惑 困惑は結構ぐいぐい来る方だなあ…という困惑です
◆Opening03◆ミラ
GM:◆Opening03◆ミラ
GM:登場侵蝕をお願いします
ミラ:ハムハム
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(34 → 44)
ミラ:ごえええ
GM:重い……
GM:このシーンではちょっとアトラとの回想をやって、その後宗教の人に絡まれてもらいます
──8ヶ月前
GM:新聞部の号外でアトラ・アーリーバード、解良イノリ、御万道ムツミ、メサイアの顔役のような連中が連れ立って同窓会を設立しメサイアを出奔したと触れ回られた日。
アトラ・アーリーバード:「というわけで、私はしばらくここを離れる」
アトラ・アーリーバード:コソコソと身を隠すようにグレート・バビロンの君の部屋を訪ねてきた女が、だしぬけにそう切り出した。
ミラ:「アトラアトラアトラアトラ貴様あああ!」
ミラ:ここを離れる、の”こ”のあたりで肉体の一部を銀色の液体金属に変形させ、ぎりぎりとアトラの全身を締め上げている。
ミラ:「何がというわけでだ! 説明しろ!」
ミラ:「いやそもそも私は貴様の一番の部下だぞ! ソシャゲにおける初期キャラクターのようなものだぞ!」
アトラ・アーリーバード:「ウギャアーーーーーッ! ギブギブギブ!」
ミラ:「それを置いていくというのか貴様ァァ!」 ギチギチゴキゴキ!
アトラ・アーリーバード:「アアッ……カヘッ……! ぎょぼぼ……」
アトラ・アーリーバード:「そ、そうじゃない! そうじゃないんだミラ!」
ミラ:「だいたい貴様はメサイアのトップだろうが! そんなことをシェンやミチカが許すと……許……」
ミラ:「いやあいつらは許すかもしれんな……お前から迷惑を被っておるから……」
ミラ:「言い訳を許す。言ってみよ」 少しだけ拘束を緩めている。
アトラ・アーリーバード:「ミチカもその決定をする場にいた……いいか」
アトラ・アーリーバード:「必要なことなのだ。私が大☆魔王として君臨し、ノヴァリスを手中に収めるために──」
ミラ:「!」
ミラ:「大☆魔王……」「ノヴァリスを手中に……!」 アトラが最終的に権力を握れそうなワードにめちゃくちゃ弱い。
アトラ・アーリーバード:「十字冠の戒則を規定する7つの宝玉。『イースターエッグ』。我々は先のゴタゴタでその存在を突き止めた」
アトラ・アーリーバード:「1つは既にイノリが持っている。つまり私が手にしているも同然ということだが……」
ミラ:「そうか?」 そうか?
ミラ:「イースターエッグ。極秘報告書にあったやつだな……十字冠の戒則を書き換えるとかなんとか……」
アトラ・アーリーバード:「同時にノヴァリスの生徒たちによって様々な不都合な真実が発覚した。それらを隠したまま全ての生徒会にイースターエッグを捜す手伝いをさせるために、先日の異変は全て私が野望のため起こしたこととするのが都合が良かった」
アトラ・アーリーバード:「最終的には私が総取りするんだが……7つ全部見つからなければ話にならん」
ミラ:「ならば、このままバビロンにいた方が都合がよいのではないか? 自ら権力を捨てると不便だろう」
アトラ・アーリーバード:「いいや。『イースターエッグを確定で1つ持っている』というのが我々に取っての重要事項だ。ギリギリまでメサイアとは切り離されておきたい」
ミラ:「多少の不祥事を握りつぶすのは慣れておるだろうし……」 地下から出てきて数日、既にメサイアの流儀に慣れつつある
アトラ・アーリーバード:「私はもちろんバリバリ横取りするつもりだが、真っ先にそうする権利があるのは私以外の全てなんだよ」
アトラ・アーリーバード:「ムツミに作らせた環境はエッグの保護に都合がいい。それに、卒業生を受け入れる場を作ることで理事会の卒業を巡る陰謀においてこちらが一歩先んじたのが他学区にも伝わるだろう。少なくとも生徒会クラスにはな」
アトラ・アーリーバード:同窓会設立はアイデアから実行までほぼ全てがムツミのアイデアだが、まるで自分が思いついたことのように話している。
ミラ:「ふむ。そうなれば、他の奴らもこぞってイースターエッグを探し出すか」
ミラ:「要は先日シェンたちとやっていた脱衣麻雀のようなものか? 自分がデカい役にリーチしていることは伏せつつ、状況を動かしたいと?」
アトラ・アーリーバード:「そういうことだ。メサイアにもう一つエッグがある公算が高いことも掴んでいるし、下手をすればジェネシスにも伝わっている」
アトラ・アーリーバード:「いいかミラ。我々が抜けたメサイアに」
アトラ・アーリーバード:「まだトランペッターは居る。シェンの手強さとマギカの手広さも役に立つだろう」
アトラ・アーリーバード:「だが一番分かりやすい決戦兵力はなんだ」
ミラ:「ん? メサイアの決戦兵力?」
ミラ:「貴様だな!」
アトラ・アーリーバード:「その通りだ!」
アトラ・アーリーバード:「あっいや違う! 違うって」
アトラ・アーリーバード:「確かに私は最強だが……」とぼやいてから、真面目な顔になって。
アトラ・アーリーバード:「八竜だ。貴様が本来の力を十全に振るえないという確証は、おそらくあらゆる組織にない。メサイアを翔んだ竜の姿を多くのものが見た」
ミラ:「……ふむ。確かにそのあたりの情報は伏せられているようだな」
アトラ・アーリーバード:「私のメサイアを守れ。やがて訪れる凱旋の日までな」
ミラ:「噂によれば、ラグナのやつもリミッターを解除しておったようだし……」
ミラ:「…………ふむ」
ミラ:「我はてっきり、なんか色々悪事を働きすぎてごまかすのも限界がきたから高跳びしようとしたのかと思ったのだが……」
ミラ:「そういうことならいいだろう。貴様の留守を預かるという役目も承知した。が」
ミラ:「……寂しいぞ! わかっておるのか? 我は10年以上地下で一人ぼっちだった引きこもりだ!」
ミラ:「今だって色んなニュースをいっぱい読んでやっと地上の情勢を把握しているのだ! 貴様がいなくなっていじめられたり席にお花を飾られたりしたらどうする!」
アトラ・アーリーバード:「……」色々悪事を働きすぎてごまかすのも限界が来たのは真実だ。さすが腹心だけあって痛い所を突くやつだな。
ミラ:「貴様のかわいい一番部下が靴に画鋲を入れられて悶絶するかもしれんのだぞ! 明日にも!」
アトラ・アーリーバード:「いや、それは大丈夫だろ……シェンの目が黒いうちは……」
ミラ:「……まあ、シェンがいれば大丈夫か……」
アトラ・アーリーバード:「フッ……だがそうやって素直に寂しいと言うところは好感が持てるな。こっそり遊びに来てもいいぞ」
アトラ・アーリーバード:「私は当分メサイアには来れないがな!」
ミラ:「うぐぐぐ……まあいいわ! そういうことならしっかりと面倒を見てやる!」
ミラ:「確認だ。我は貴様が戻るまでの間、議長代行……いや代行はシェンあたりがやるのか? とにかく、なんかそのあたりの補佐を務める」
ミラ:「貴様が裏でスイスイ動けるよう、我は表の守りをやる。困ったらシェンに全部相談する!」
ミラ:「でいいのだな!」
アトラ・アーリーバード:「その意気だ! 困ったことは全部シェンに投げろ!」
アトラ・アーリーバード:「では……任せたぞ」
ミラ:「…………おいアトラ」 背中に声をかける。
アトラ・アーリーバード:「む」
ミラ:「王になれよ。貴様にはそのカリスマと器がある」
ミラ:「そして我は、そんなお前の最初の部下だ。忘れるなよ!」
ミラ:”とにかくどんな手を使っても最終的に成果を総取りしてね♥”とエールを送っている。
アトラ・アーリーバード:言葉は返さずクールに微笑み(喋らなければ様になっている)、軽く手を振って去っていく。
アトラ・アーリーバード:ちなみに当分メサイアに来れないというのは嘘だった。
ミラ:貴様!!
アトラ・アーリーバード:勢い発言である。ちょくちょく来るしちょくちょくミラとゲームをやっている。
ミラ:まあ桃鉄に付き合ってくれるからいいか……
アトラ・アーリーバード:あと、イースターエッグ大魔王計画も、あまり進んでいるように見えない……。
アトラ・アーリーバード:とはいえそういうわけで、君は今日もグレート・バビロン生徒会室に居る。
現在
フィーネ・アゲイン:「こーんちわぞよ!」
フィーネ・アゲイン:扉をバーン、と空けていかつい仮面の少女が現れる。
ミラ:「ふーむ。ブラックチャペルのマザーが交代……うん?」
ミラ:ソファに寝っ転がってオレオをかじりながらタブレットでニュースを見ていたが、そちらをちらりと見る。

ミラ:「はあ……また貴様か」
ミラ:「見て分かる通り、我はいま世相のチェックにたいへん忙しい。三ヶ月後くらいにまた来るがいい」
フィーネ・アゲイン:背格好は君と大差ない。絹糸のような白髪を仮面の装飾に引っ掛けるようにして流している。
ミラ:「FGOでサンタしてそうな仮面をしおって。どういうセンスなのだ」
ミラ:裸足をぱたぱたさせながらオレオを齧っている。
フィーネ・アゲイン:「んふふふ。汝の語彙は相変わらず珍妙だなあ!」
フィーネ・アゲイン:「そうつっけんどんにするでない~。暫くこなたに会えなくて寂しかったのか~?」
ミラ:「全く寂しくない! そもそもアトラからは貴様に関する忠告を受けているのだ!」
GM:少女の名はフィーネ・アゲイン。宗教組織『啓明なる霊感研究会』の会長である。
ミラ:「めっちゃ利権を狙ってくるから気をつけろと! そもそもあの研究会は怪しいから近寄るなと!」
ミラ:「あのアトラが珍しく名指しで警告するのだぞ!? ヤバいに決まっている!」
フィーネ・アゲイン:「怪しくない怪しくない! そもそも宗教というのは学問や娯楽と同じで人類を幸せにするためにあるんだぞーう?」
ミラ:「まあ確かに、困った人の行き着く先はヤクザ稼業か宗教かと相場が決まっておるが……」
ミラ:「……座れ。話くらいは聞いてやろう」
フィーネ・アゲイン:「利権を狙っているというのも滅相もない……こなたはただ、より多くの子羊を導くためにグレート・バビロンの偉い人にうちの集会で演説をしてもらおうと……」
ミラ:ポットからカモミールティー(二番煎じ)を注いでやり、寝っ転がっていた姿勢を正す。
フィーネ・アゲイン:「ありがとうぞよ」
ミラ:「演説?」
フィーネ・アゲイン:ぐいっとお茶を一気に呑む姿に不思議と下品さがない。
フィーネ・アゲイン:「そそ、むしろお金はこなたが出すぞよ~。わざわざ出向いてもらうのはこちらであるからして」
フィーネ・アゲイン:「ただ子羊たちを安心させてあげる一助にね♡ 副次的効果として喜捨が増えるかもしれぬけれど……」
ミラ:「(後者が一番の狙いではないのか……?)」
ミラ:「しかし貴様も知っておるだろう。"口先の魔術師"、"でまかせの王"、"100の交渉技能を持つ女"と評判のアトラ・アーリーバードはメサイアを去った」
ミラ:「シェンに丸投げしたいところだが、生憎あれは多忙でな。マジで我しかおらん」
ミラ:「つまり、演説できるような人材はおらんのだ! 諦めよ」
フィーネ・アゲイン:「ミラちゃん様にこうして冷たくあしらわれるのも功徳がありそうな気はするが……」
フィーネ・アゲイン:「はっ、いかんぞよ。つい普段のノリで」
フィーネ・アゲイン:咳払い。先程までのわざとらしい馴れ馴れしさがやや鳴りを潜める。
フィーネ・アゲイン:「今回はこういった政教癒着目的の営業とは一線を画する理由でここへ来たのだ」
ミラ:「(……怪しい団体をそのまま放置しておくとそれはそれで大問題になりかねんか?)」
ミラ:「(演説はともかく、一度視察しに行ったほうがよいか……? ううむ、シェンがおればな……)」
ミラ:「あ、普段から政教癒着行為をしている自覚はあったのだな」
ミラ:「ではどういう?」
フィーネ・アゲイン:「信者の幸せのためにね♡」
ミラ:二箱目のオレオをパーティ開けし、真ん中に置いている。
フィーネ・アゲイン:「つまり……あ。かたじけない」
ミラ:「そのめちゃくちゃ胡散臭い顔をやめんか!」
フィーネ・アゲイン:オレオを剥がし、クリームのついてない方を食べる。
ミラ:「知っての通り、我らはメサイアの中枢。文字通りの幹部だ」
ミラ:「マジで問題が起きておるのならば、行ってやらんでもないのだぞ」
フィーネ・アゲイン:「おお……」
ミラ:「……」 真似してオレオを剥がして食べている。
フィーネ・アゲイン:「こなたの様子からそこまで読み取ってしまうとは! 持つべきものは心の供か……」
フィーネ・アゲイン:感激しながら普通のオレオをくっつけ、オレオダブルバーガーにして食べています。
ミラ:「上辺と本音はアトラのおはこだからな。慣れてしまっただけ……おい! その食べ方は贅沢すぎるぞ!」
フィーネ・アゲイン:「そうなのだ。大変なことが起こっておる」
ミラ:「オレオダブルバーガー以上に大変な事態なのだろうな……!?」
フィーネ・アゲイン:「うむ……? そうだったか。教祖特有のブルジョワ仕草が出てしまったか。これはすまない」
ミラ:「ぐぐ……! 我が地下にいた時はなんかよくわからんレーションしか食べられなかったというのに……!」
ミラ:対抗してオレオトリプルバーガーを作りつつ、先を促している。
フィーネ・アゲイン:「……うちの子羊たちが、昏睡したり行方不明になったりする事態が相次いでいるぞよ」
ミラ:「……愛想を尽かされたのではなく?」 >行方不明
ミラ:「いや、それにしても昏睡は妙だな」
フィーネ・アゲイン:「ううーん…………だったら悲しみであるが……」
フィーネ・アゲイン:「ご存知の通り我ら啓明なる霊感研究会には、上級生や卒業生の在籍者が多い」
フィーネ・アゲイン:理由は振る舞われる薬酒が年齢別になっていて、年齢別になってる薬酒という概念が何らかを期待させるからだが
ミラ:酒を堂々と飲むな!
フィーネ・アゲイン:期待させてるだけでーす!
フィーネ・アゲイン:「みんな酒なんて飲んだことないんだから宗教特有の場酔いでごまかせるのだ……それはそれとして」
ミラ:「やれやれ……これだからお子様どもは困る」 自分もほとんど飲んだことがない。
フィーネ・アゲイン:「満20歳を数えた者から消えて行っている。同窓会に吸収されて行っているのかと思えば、それも違うらしい」
ミラ:「となると、昏睡者は未成年の方か」
ミラ:「年長は消え、年少は昏睡。そういうことか?」
ミラ:「目覚める気配はないのか? 十字冠の庇護は?」
フィーネ・アゲイン:「働いている……というか、そもそも害されているとの判断が成されていないのではないかと考えている」
ミラ:仮にも元八竜のコアだ。並列情報制御には慣れているのか、話を聞きながら片手でタブレットのキーボードを打ってメモを取っている。
ミラ:「あん? 昏睡しておるのにか?」
フィーネ・アゲイン:「侵蝕率も低侵蝕を保っていて、転送の兆候もない」
フィーネ・アゲイン:「眠ってしまったものがある日ふらふらと起き出して……何処かへ行ってしまう」
フィーネ・アゲイン:「教祖として情けないことではあるが、こなたのみではどうやら対処が不可能……ということぞよ」
ミラ:「……我が若い頃、"強制的に侵蝕率をバカ上げすることで他者の戦闘力をバカ上げする"とかいう計画がFHのどっかで計画されていたらしいが」
ミラ:「少なくとも、そういう攻撃ではないわけか。ふむ……」
フィーネ・アゲイン:「というわけで……ついてきてもらえぬだろうか。謝礼は弾む」
ミラ:「…………」
ミラ:「…………よかろう、ついていこう。言っておくが、貴様のナントカの会というのは未だに胡散臭いと思っている」
ミラ:「この話も、なんかの癒着のためにでっちあげたホラである可能性も5……いや、6割くらいはあると思う」
フィーネ・アゲイン:「うーんむむ日頃の行い」
ミラ:「……だが、信徒を心配する時の貴様の目は、アトラが珍しくガチになった時のものに近く見える」
ミラ:「特別だぞ! 今日だけ特別についていくのだ。忘れるなよ!」
ミラ:オレオの残りをつまみ上げ、しゃくしゃくとかじり、カモミールティーで流し込む。
フィーネ・アゲイン:「まあ確かに。会を救うためにグレートバビロンの幹部が尽力してくれたというアレの効果はちょっと……ほんのちょっとだけ狙っているところでは……」
フィーネ・アゲイン:ぶつぶつ。
フィーネ・アゲイン:「本当! やったーぞよー!」
ミラ:「行くのやめるか……」
フィーネ・アゲイン:「ヤダヤダ! いいじゃん! こなたも子羊たちに呼びかけるぞよ! 議長選ではちゃん様の指示候補に入れてねって!」
ミラ:『ちょっと霊感研究会(変な仮面のやつです)の視察にいってきます。夕方までには帰ります』 とメモを書き残している。
フィーネ・アゲイン:ちゃん様♡
ミラ:「わかったわかった! 我としてもバビロンの威光を知らしめられるチャンスを不意にするつもりはない!」
ミラ:「そらゆくぞ! さっさと案内しろ!」
GM:折よく、信者からの電話を受け取ったフィーネとともに、病室のベッドを抜け出した生徒たちを尾けることしばらく……。
霊感研究会員:忘我のごとき表情で中空を見つめながら何処かへと歩いてゆく。
霊感研究会員:足の向く先に、日当たりのいい広場があった。
ミラ:「……完全に目がイっちゃっておるではないか……」 素直に怯えている
ミラ:フィーネと一緒に尾行しているものの、ガチで異変が起きているのでヒいています。
フィーネ・アゲイン:「あんな何もないところに……?」
ミラ:「普段の集合場所とかではないのだな? なんであんな場所に……」
フィーネ・アゲイン:ミラの肩をさすりながら訝しむ。
フィーネ・アゲイン:「借りたことがないとは言わぬけど……」
GM:その程度の場所だということだ。
ミラ:「ううむ、シェンがおれば秒で理由を看破してくれるのだが……」丸投げしまくっているからか、どんどん信頼が過大になっている
GM:やがて、彼女たちは立ち止まり、会話し始めた。
GM:だが、やはり様子がおかしい。隣に喋っている人がいるのに、向かい合う様子がない。
GM:まるで、そこに見えないもう一人がいるかのような。
ミラ:「……我は、地上の人間の作法にはさほど詳しくないのだが」
ミラ:「おかしくないか? 普通、話す時は相手の目を見るだろう」
ミラ:「あれではまるで……」
フィーネ・アゲイン:「違っ……そういうタイプのやつではないぞよ! うちは!」
フィーネ・アゲイン:そういうタイプのやつでなかったら何なんだという組織名だが、違うらしい。
ミラ:「しかしどう見てもそういうタイプの集会だろう……!」
フィーネ・アゲイン:「とにかくこのままでは会話の内容が聴こえぬ。発見されることもなさそうであるし、もう少し近寄ろう……」
フィーネ・アゲイン:こそこそ。
ミラ:「うむ。そーっと、そーっとだぞそーっと」
GM:……ところが。
ミラ:《壁抜け》の応用で足だけを液体金属に変え、無音でそろそろ~っと近づいてます。
GM:レネゲイドの気配。能力を使用するような兆候、力み。そういったものなく。
GM:フッ。と、彼女たちの姿が消えてしまう。蜃気楼のように。
ミラ:「…………」
ミラ:「…………!?!?!?」
フィーネ・アゲイン:「……あ……」
ミラ:「お…………」「オバケ…………!!?」
フィーネ・アゲイン:「ああっ……またっ…………!」
ミラ:「"また"?」
ミラ:「まさか、これまで消えた生徒というのは皆……」「こうして消えたのか?」
フィーネ・アゲイン:「はっきりと消える所を目にするのは初めてだが」
フィーネ・アゲイン:「状況証拠があるでな……おそらくはそうぞよ」
ミラ:もうその場には全く気配がない感じですよね。痕跡もない感じ。
GM:ありません
ミラ:なんてことだ……
フィーネ・アゲイン:「あまりに現象も原因も解明できず途方に暮れておるのだ……」
ミラ:「ふ、ふふふ……」
ミラ:「ふっふっふ」
ミラ:「丁度よいわ。プロトメサイアから出てきて以来、我も役目を失ったポンコツだとかお前がいてもいなくても変わらないとか色々言われておったが……」 ブツブツ
ミラ:「安心しろフィーネ・アゲイン! 我は何を隠そう、あのアトラ・アーリーバードの最初の部下!」
フィーネ・アゲイン:「ど、どうした? ミラちゃん様も当てられた?」
フィーネ・アゲイン:「ぬっ!」
ミラ:「そしてアトラよりバビロンを託された腹心オブ腹心!」
フィーネ・アゲイン:「そうなんだ! さっき言いたい放題言ってたのは!?」
ミラ:「忘れろ! とにかくこの問題は、必ず我が解決してやる!」
フィーネ・アゲイン:「……ま、まあいい。奮起して貰えたのはありがたいことぞよ。本当に……」
ミラ:「いざとなったらシェンに丸投げすればいい話だからな……! 大船に乗ったつもりでいれば良い」
フィーネ・アゲイン:「なるほど確かに……」
ミラ:「とりあえず良いか? この問題を我が解決した暁には、バビロンの新メンバー・ミラが事件を解決した!と大きく騒ぎ立てるのだぞ」
ミラ:「その際、ミラはアトラの一番弟子であることと、あといい感じの苗字を募集中であることを忘れずに……」
フィーネ・アゲイン:「いざとなれば、マスタリーなコネクションを持っているともっぱらの噂のシェンシィ会計に……! そうやって回っているのだな、グレートバビロンは!」
ミラ:アトラから受け継いだ、とにかくチャンスがあれば自分の名声を稼ぐ手法を惜しみなく発揮している。
フィーネ・アゲイン:「わ、わかったぞよ! とにかくよろしく! 何か分かったらすぐ連絡する!」
ミラ:「うむ! あと経費とかはよくわかんないから全部シェンに回すのだぞ!」
フィーネ・アゲイン:「それは怖いからこの額まではうちの懐に請求して」
フィーネ・アゲイン:さらさらと額面を書いて渡す。
ミラ:こ、小切手……
GM:こうして君は、メサイアで起きている洒落にならない事態に関わることになった。
ミラ:フィーネが去ったあと、グッと拳を握って気合を入れる。
ミラ:「やるぞミラ。……貴様はもはやテミス計画とも八竜とも切り離された、凡百のレネゲイドビーイング……」
ミラ:「されど、アトラからバビロンを託された唯一の存在だ! よくわからん事件だろうがなんだろうが、全存在を賭けて……」
ミラ:「……解決しろ!」
ミラ:シナリオロイスを取ります。対象はフィーネさん。
ミラ:-"マドナ"フィーネ・アゲイン/信頼/◯不信感/ロイス
ミラ:限りなく信頼してはいるし多分根はいい人なんだけど、仮面と言動が怪しいんだよな……という感じで
ミラ:以上です。
GM:やった~
◆Opening04◆任アルル
GM:登場侵蝕をお願いします。
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(34 → 44)
任アルル:グワーッ
GM:10出す人多いな!
GM:今日は女が季節外れの花見に誘ってきて暫くイチャイチャした後、なんやかんやあってメサイアに向かってもらうことになります
メサイア学区 ひねり坂公園
GM:ノヴァリスには地域によって様々な四季の乱れが存在し、そのばらつきは必ずしも距離に想定される緯度差によるものとは一致しない。
GM:だが、大学区メサイアの比較的辺境ではない地域(メサイアには辺境も含まれてはおり、ジャングルとかもある)で、12月にこれだけ温暖な気候が発生しているのは不思議だ。
アクシス・クランタ:「あ、来たんだ。アルル」
アクシス・クランタ:季節外れに咲いたの桜の下、シートを広げた先客がいた。
アクシス・クランタ:来たんだなどと口にしているが、迂遠な方法で場所を知らせ、花見をすると報せてきたのはこの女である。
アクシス・クランタ:定期的に名乗る名を変えており、現在はアクシス・クランタという名を使っている。君の友人の一人だ。
任アルル:「なんとなく足が向いたので」
任アルル:無論意図してやって来たのであり、この言い方はいわば相手の誘い方に合わせたものだ。
アクシス・クランタ:「ん……お弁当あるよ。食べる?」
アクシス・クランタ:そう言って、幹に立てかけてあった背嚢からバスケットを取り出す。
アクシス・クランタ:手作りのサンドイッチが包まれているようだ。
任アルル:言葉の綾もある。指先まで晒した白い素足は地に接しておらず、ここまでの移動は徒歩によるものではない。転移めいた出現と空中浮遊を主な移動手段とする女だ。
任アルル:「まあ。アクシスが?」
アクシス・クランタ:「…………らしくないかな」
アクシス・クランタ:控えめに、少し恥ずかしそうに。
任アルル:「いーえ」するりと脇に入り込み、シートに腰を落ち着ける。桜とは異なる花の香りが仄かに漂う。
任アルル:「さっそく来て良かったって思います。ふふ」
任アルル:「……頑張って準備してくれたんですね?」
アクシス・クランタ:「別に」
アクシス・クランタ:ふいとそっぽを向いて否定してから。
アクシス・クランタ:「ううん。強がった。知っての通り全然慣れてないから」
アクシス・クランタ:「口に合わなかったらそれとなく教えてね」
アクシス・クランタ:「美味しくないままかも知れないって思うと、次が誘いづらくなる、かも」
任アルル:逸らされた頬を指先で擽る。
アクシス・クランタ:「こーら」やんわりと押し返す。
アクシス・クランタ:「花見だって花見。お花見よ」
アクシス・クランタ:「真っ先に団子の方を出した自分も悪いかもしれないけれど……」
アクシス・クランタ:「ここ、普段はこんな時期に咲いてないんだって」
任アルル:「まあ、普通はそーですよねえ」
アクシス・クランタ:日差しを透かしてはらはらと落ちる花びらを眺めながら、ちょこんと座る。
任アルル:添えられた紙ナプキンを膝の上に広げ、バスケットからサンドイッチを取る。
アクシス・クランタ:「だからあんまり見に来てる人もいないし、ちょうどいいなって」
アクシス・クランタ:「世捨て人も季節のイベントに憧れはあるんだ。シーズンオフだけど」
アクシス・クランタ:「あ、マスタード大丈夫?」
アクシス・クランタ:「こっち半分が入ってないほう」
任アルル:「崑崙山の生徒に不得手なぞありません」一口齧る。「……うん」
GM:ちなみに味はレシピを真面目に再現したらこうなるなという感じあり、パンの切断面が妙に綺麗なこと以外にはそこまで特徴がないです。
任アルル:「好吃」
任アルル:蕾の綻ぶような笑顔を浮かべる。
アクシス・クランタ:「……よかった」
アクシス・クランタ:どきどきと反応を伺っていた表情に朱が差す。
アクシス・クランタ:自分もサンドイッチをつまみ、水筒から注いだお茶を渡した。
任アルル:「ありがとう」受け取って一口飲む。「それにしても」
アクシス・クランタ:「うん?」
任アルル:「ずいぶん素直になったのですね、アクシス」微笑に悪戯めかした色が混じる。「次が誘いづらくなる、なんて」
任アルル:「会った途端に逃げられていたのが嘘のよう」
任アルル:「わたしとしてはもっと、人に見せつけられるくらい賑やかなところも好みですけれど……」
アクシス・クランタ:「……意地悪言わないで」
アクシス・クランタ:「人と係わるとあんまり良くない事が起きるの。分かってるでしょ」
アクシス・クランタ:「アルルは…………」
アクシス・クランタ:「死なないってわかったから」
任アルル:小首を傾げる。
GM:以前の事件で、彼女のディメンションゲートがひとりでに開き、正体不明の怪物を呼び寄せたことがあった。
アクシス・クランタ:「あ、十字冠があるから死ぬ死なないじゃないけど」
アクシス・クランタ:取り繕うように言う。
任アルル:「そう」
任アルル:「でも、その言い方もちょっと意地悪ではないですか?」
任アルル:春めいてそよぐ風に自らも瑠璃色の髪を遊ばせながら、すいと手を伸ばし、アクシスの耳元の髪を梳く。張り付いていた桜の花弁が取れ、ひらひらと舞い落ちる。
アクシス・クランタ:「あ……」
任アルル:「わたし、死なないからあなたに構ってるわけじゃないですよ」
任アルル:「アクシスは違うの?」
アクシス・クランタ:アルルの指先に感覚が集中する。くたりと身を預けそうになる。
アクシス・クランタ:「……あれを見ても」
アクシス・クランタ:「変わらず接してくれるから……だから」
アクシス・クランタ:「強いんだな……って、思った。アルルは。あんなふうに傷ついて……」
アクシス・クランタ:「五星君だのなんだのって言ってた私が一番、あなたのことを信じてなかったのに気づいて」
アクシス・クランタ:「それで、だから……す…………」
アクシス・クランタ:「~~~~!」
アクシス・クランタ:「終わり!」
任アルル:「むー」あと一歩だったのに。
アクシス・クランタ:「いいでしょ……何度も口にしてはいるんだから……」
任アルル:「何度だって聞きたいんですー」ずいと顔を寄せる。柘榴石の瞳が間近から覗き込む。
任アルル:「もっと素直にさせてあげた方がいーんでしょうか……」
アクシス・クランタ:「やめて。私じゃなくて花を見ろ」
アクシス・クランタ:そう言ってカメラを取り出し、いくつか写真を撮る。
アクシス・クランタ:「あっ。人間にも写り込んで貰うのかな」
任アルル:「両方のパターンで撮ればいいのでは?」
アクシス・クランタ:「アルルが入るとアルルが主役になっちゃうからね」
アクシス・クランタ:「それがいいかも」
アクシス・クランタ:「じゃあ。そっちの枝垂れてるほうに浮いていただいて……」
任アルル:「えー。まず二人で撮りましょうよ」
アクシス・クランタ:「デートみたいで恥ずかしい」
アクシス・クランタ:何か線引きがあるようだ。
任アルル:どこからともなく端末を取り出し、肩に腕を回して抱いて、自分たちの背景に桜が写るようにする。
任アルル:「ほら、ピースピース」
アクシス・クランタ:「う……」
アクシス・クランタ:「アルルが来てくれると、安心するって言ったでしょ……だから」
アクシス・クランタ:「あんまりドキドキさせられると…………困る……」
アクシス・クランタ:ぎごちなくピースを作る。
任アルル:パシャリ。
任アルル:「……うん」
任アルル:「とってもかわいく写ってますよ、ほら」
アクシス・クランタ:「うわー……」
アクシス・クランタ:顔を覆う。
アクシス・クランタ:「敵わないよほんとにもう……」
アクシス・クランタ:こちらも肩を組まれたまま、ぶすっとした顔で何枚か二人の写真を撮る。
アクシス・クランタ:「じゃあ私も撮りたいやつ撮るからね。ポーズも指定するから! 後悔するなよ!」
アクシス・クランタ:クツを履いて身を翻す。
任アルル:「ええ。いーですよ」口元を隠し、わざとらしく恥じらう表情を作る。
任アルル:「どんな格好でも……あなたのリクエストなら……」
アクシス・クランタ:「既に画になりすぎ……」
アクシス・クランタ:パシャパシャ。
アクシス・クランタ:「じゃあちょっと、そこに立つか浮くかして、儚げな表情であのなんらかのオルクス事故でぐちゃぐちゃになったと言われるねじれ坂の方を向いて」
GM:言われた方角には、なんだか名状しがたい坂がある。三次元的に成立しているのか、果たして謎だ。
任アルル:「非ユークリッド幾何学的ですね」言われたようにする。
アクシス・クランタ:「もうちょっと体の線が抑えめになるように……脚はすらっと……そういう感じ……。うわっ」
アクシス・クランタ:声色は普段通りだが喋るペースから興奮が伝わってくる。
アクシス・クランタ:「じゃあ撮るよー」
アクシス・クランタ:……
GM:ところが、シャッター音は鳴らない。
GM:アクシスの居る場所から、倒れるような音。
任アルル:「アクシス?」振り向く。
アクシス・クランタ:眠っている。カメラを抱いたまま。驚くほど安らかに。
アクシス・クランタ:ぞぶり、と。髪に隠された右目からなにかの気配が溢れ出した。
???:15dx2 回避
DoubleCross : (15DX2) → 10[2,2,2,2,4,4,5,5,6,7,7,7,9,9,10]+10[1,2,3,4,4,5,5,6,8,8,9,9,9,10,10]+10[1,2,2,3,3,4,5,5,6,6,6,8,9,9]+10[1,3,4,4,4,4,5,6,6,8,10,10,10]+10[1,2,3,3,5,5,6,6,7,8,9,10]+10[1,2,3,3,4,4,7,8,8,9,10]+10[1,1,4,6,6,8,8,9,9,9]+10[1,5,7,7,8,8,10,10]+10[3,3,3,4,5,7,7]+10[2,3,3,4,8,9,10]+10[1,2,3,5,7,9,9]+10[2,2,4,5,5,9]+10[4,6,6,6,7,7]+10[1,4,5,5,7,9]+10[1,4,6,9,9]+10[5,7,10,10]+10[1,4,4,5]+10[2,7,10]+10[2,6,9]+10[1,2,9]+10[2,8]+10[4,10]+10[9,10]+10[5,5]+10[1,6]+10[8]+1[1] → 261
GM:対決判定です。勝利すると、謎の気配に攻撃を加え、アクシス・クランタを連れ去られるのを防ぐことが出来ます。
GM:判定技能は任意の攻撃。
任アルル:栄光と勝利の槍で射撃攻撃します。《コンセントレイト:バロール》《瞬速の刃》で。
GM:どうぞ。
任アルル:8dx7+8
DoubleCross : (8DX7+8) → 6[1,1,2,4,5,5,5,6]+8 → 14
任アルル:普通にカス!
GM:では。
任アルル:任アルルの侵蝕率を5増加(44 → 49)
???:眼から爪先までを黒い線が走り。裂けるようにして裏返る。
???:ざあ。と降り積もった桜が舞い、それが去ると。
???:おぞましい気配はほんの一瞬で消え、後には静寂が残る。
???:アクシス・クランタも、伴って消えていた。
任アルル:薄れかけた花弁の紗幕を、白銀の槍が貫き通している。
任アルル:溢れ出した気配の源を狙っていた。手応えは無い。
任アルル:「……」
任アルル:──後から思い返してみても、この時点で油断があったとは感じない。
任アルル:転びでもしたのかと思った。外部からの攻撃や干渉ならば、傍目にどんな状態に見えようと察知する程度の自信はあったからだ。
GM:槍の間合いにありながら、それは遥か遠く、無限の彼方で起きたことのように、どこか現実と隔てられていた。
GM:尋常の手段で、五星君の制空圏に上がり込み無傷のまま帰れる者はこのノヴァリスに居ない。奇妙な事が起きている。
任アルル:攻撃姿勢を解く。縫い留める針が失せたかのように、群れ成していた花弁が散り、風に乗って何処かへ飛んでいく。
任アルル:「……真是的」
任アルル:「本当に……堪らない誘い方をしますね。アクシス」
GM:──そして、君は思い出すかも知れない。
GM:いつかの逢瀬で彼女は、逃げ切れなく成る時が来るかもしれないと言っていた。
GM:その時は、メサイアの黄色い竜を探してほしいと──
GM:シーン終了。ロイスの取得が可能。
任アルル:アクシス・クランタ ○尽力/罪悪感 で取ります
任アルル:目の前にいてみすみす攫わせてしまうとはね……
GM:アルル~
◆Middle01◆
GM:合流シーンです。全員登場。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(49 → 55)
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(44 → 49)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(49 → 51)
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(50 → 55)
ミラ:よかった、10がいない
メサイア学区 グレート・バビロン生徒会室
GM:それぞれの理由でメサイア学園生徒会、グレート・バビロンを訪れた君たちは
GM:それぞれの係わる事件に関連性を見出した生徒会側の要請によって一室に集められていた。

塚井キオ:「えー、では不詳この生徒会庶務、塚井キオが議事録を取らせて頂くっす」
塚井キオ:ホワイトボードには『メサイア白昼夢異変調査対策本部(仮)』と書かれている。
塚井キオ:「なんだか錚々たるメンバーが集っていますが……バビロンと反目しているはずのイノリ委員長がいるのは緊急事態だからということで深く考えないで欲しいっす」
解良イノリ:微妙に慣れている──色々予算会議とかで──上で少し居心地悪そうにしていた。言葉に合わせて一礼。
塚井キオ:塚井キオ。普段は放っておくと無限に雑用をこなしてしまう上長ことマギカ・ウィッチクラフトの身の回りの雑用をこなしている。
塚井キオ:「それぞれの見たもの、起きたことについて共通しているような現象でも細かい差異が存在するようなので」
塚井キオ:「今一度整理させていただきましょう」
塚井キオ:「まず……生徒が昏睡し、あるいは昏睡から夢遊病者のように抜け出して唐突に消えるのを目撃したのが」
塚井キオ:「ミラちゃんとアルルさんっすね」
ミラ:「その前に、そもそもの質問をしたいのだが」 偉そうにふんぞり返っている。
ミラ:「この大所帯。昏睡に悩まされているのは"霊感研究会"の連中だけではないということか?」
ミラ:「てっきり、怪しい宗教団体が怪しい事件に巻き込まれただけの話かと思っていたのだが……?」
塚井キオ:「はい。そうなります。というか、学区の満20歳の生徒の一定割合が既に行方不明になっています」
ミラ:「ここでも未成年か……!」
リャン・シェンシィ:「少し前から、メサイア外でも幾らか起きてるみたいだね」
塚井キオ:「なぜこれまで大規模な調査が行われなかったのかが全く不明ですね……グレート・バビロンとしましても、喫緊の課題として捜索および調査に当たっているっす」
解良イノリ:「20歳になる子の層自体がそう多くない事、同窓会が出来て生徒移動の流れが出来たからかしら…」その年齢なら、カリキュラムも既卒だろう。
塚井キオ:「霊感研究会さんにおいては未成年の失踪者も出ているということ」
リャン・シェンシィ:「まあ、初見じゃ十字冠転送との区別も判然としないだろうし。消えてから実際にそれが"失踪事件"だって確定するまでは少しラグはあるよね」
塚井キオ:「アルルさんの目の前で消えたアクシスさん……本名ではないらしいですが──も成年ではないようっすね」
ミラ:「ふむ。アルルとやらは消えるところを目の前で見たのか」
任アルル:「そーなりますね」長卓の上の書類を前に寝そべるような姿勢をして、ひらひらと手を振って見せる。
任アルル:当然、体を支える寝台めいたものが用意されているわけではない。ここでも能力を使って宙に浮いているのだ。
任アルル:「ですけど……ううん」
塚井キオ:「はいっす」
任アルル:少し考えるようにして。「……いえ」
任アルル:「年齢については正確に把握してるわけでもないなって。あなたが言った通り、あまり自分のことを教えてくれない子なので」
任アルル:考えていたのとは違うことを言った。
塚井キオ:「なるほど。イノリ委員長みたいな事例もあるっすからね」
リャン・シェンシィ:『ちなみにあの子、"五星君"だよ。崑崙って武術学区のトップの一人』アルルとやら、と口にしていたミラちゃんの机に、それとなくメモを滑り込ませている。『喧嘩とかしないようにね』
ミラ:『ありがとう!』 『っていうかなんでそんなやつがさらっと現場に出てきてるのだ!!!』 紙を返す。
解良イノリ:「一応、肉体年齢はズレてるからそこが差異にはなり得るか…」
ミラ:「地上のトップ連中はフットワークが軽すぎるだろう……」 小声でぼやいている。
ミオナ:「というか、ミオナとイノリさんはなぜここに?」
任アルル:にこにこしている。
ミオナ:なぜかいる先住民が口を開く。
解良イノリ:そこら辺ちょっと流され気味だったので少し反省。「ん…八竜の件で伺いたかったんだけど、何か関係あるのかな?」
ミラ:「ぬっ」
塚井キオ:「はい──お察しの通り。『黄竜ラントヴァイテル』」
塚井キオ:「プロトメサイアのデータは破損していたので今聞きますが、ミラちゃん」
ミラ:「安心せよ! 何を隠そう我こそが八竜の専門家だ、なんでも答えてやれるぞ!」
ミラ:「なんでも……えっ何?」
塚井キオ:「こういう名前の八竜、いたっすか?」
塚井キオ:「由来はアイスランドの神話のようで、これまで確認された八竜シリーズとは近いようで毛色の違う名前っす」
解良イノリ:「ありがとう。そう、その黄色の竜について伺いたいのだけど…」
ミラ:「ら、ラン……?」
ミラ:「あ、ああ……いたいた。いた気がするなそういえば! 全身が黄色で……あと、真の姿がドラゴンで……」
ミラ:「あと……全身が黄色で……」
リャン・シェンシィ:「本当にいた?」
解良イノリ:「だ、大分曖昧というか被ってるみたいだけど……」少し苦笑気味。
リャン・シェンシィ:「もしミラちゃんが知らないのなら、それはそれでひとつ有力な手がかりになるんだけどなぁ」
ミラ:「あっアイスランド由来なのか! 道理で知らんわけだ!」
ミラ:「はっ……」 シェンの言葉にハッとする。「そ、そうか。そういうことなら……うむ、知らん。そんなん聞いたこともないぞ」
リャン・シェンシィ:「でも知ってるのなら……そういう方向で話を進めようかな」わざとらしく小首をかしげる。「それで大丈夫?」
ミラ:「知らない! 知らないー!」
塚井キオ:「おお、舵取りが上手い……」
解良イノリ:「なるほど。ミラさん、教えてくれてありがとう」頭を下げる。
リャン・シェンシィ:「ふふ、ありがと」笑ってから、じとっとした視線をイノリとミオナの方へ向ける。「……って事らしいけど」
ミラ:「誰だそんなパチもんをでっちあげたのは! 北欧神話ベースの名前にいきなりアイスランドを混ぜるな!」
任アルル:「八竜なるものの話はおぼろげに聞いたことがありますが」
解良イノリ:「これでミオナさんの件で遠慮しなきゃいけない理由が一つ減ったかな…」少しほっとしたように胸をなでおろす。
リャン・シェンシィ:「お二人はどこから拾ってきたの?そんな名前を」
任アルル:「その枠に当てはまらないものもいると? メサイアには竜がたくさん住んでいるんですね」
ミオナ:「なんと! 僕が受けた啓示によれば、居ないはずはないのですが……」
解良イノリ:「……?ミオナさんの覚えだと八竜の一枠なのですか?」
ミラ:「け、啓示……?」
ミオナ:「それは分かりません。しかし、そう名乗った者がいるのは間違いないことです」
リャン・シェンシィ:「……もしかして、こっちもそういう宗教の話なの?」
ミオナ:「同じ時期に黄の竜を訪ねてやって来るものが二人も居たのがその証左でしょう。まさに運命……」
ミラ:「ちょっと待て、こっちは既に怪しい宗教団体を一件抱えておるのだぞ。まだ増えるのか……?」 嫌そう
リャン・シェンシィ:「そっか、啓示かぁ……ううーん」
解良イノリ:「まあまあ。そういう風に啓示を受けるみたいに知る、っていうのはオーヴァードでもあるでしょう」
ミラ:「……たしかに。あながちスピリチュアルなトンデモ話ともいい切れんか」
ミオナ:「ミオナは我々の中で『渡り』と呼ばれる個体なのです」
ミオナ:「渡りは他の市民より少しだけ大きく、力が強く、そして遠方の声を聴くことができる」
ミオナ:「もっとも……世代交代の激しい中での古い伝承なので、正確に僕がそうであるという確信はありませんが」
リャン・シェンシィ:「ふーん、遠方の声。じゃあ、それってたとえば」
リャン・シェンシィ:「地面の下の方から、呼んでる声とかも聞こえたりする?ここ最近」
塚井キオ:「シェン会計に来て頂いたのはその件っすね」
リャン・シェンシィ:「さっきの"白昼夢"で消えた人達の証言に、そういうのがあったんだ」
塚井キオ:誰かが暴れて場がわやになっても最低限なんとかなるという意味もあるが。
リャン・シェンシィ:「ま、私はその声を聞いた訳じゃないんだけど」
ミラ:「下の方……そういえばシェンはプロトメサイアに行っておったんだったな」
ミラ:「あそこは我の庭のようなものだ。こやつに聞かんでも、我なら大抵のことは答えられるぞ?」
任アルル:「ごめんなさい。プロトメサイアというのは?」
リャン・シェンシィ:「あー……」そこまで名前出すのか、という顔をするが。禁口外の契約は会議参加の時点で全員と結んでいるので、まあいいかと思い直し。
ミラ:当然、大穴のことは全く知らない。自分の知っているエリアが最深部だと思いこんでいる。
ミラ:「……えっ何かまずかったか?」
リャン・シェンシィ:いいよいいよ、と手を振りながら。「理事会の地下遺跡。別の施設に偽装されてたのを去年発見して」
リャン・シェンシィ:「ミラちゃんはそこの施設の出ね。八竜計画とかを見つけたのも……で、調査自体はずっと続けてたんだけど」
塚井キオ:「そう。八竜の出どころなんすよね~」
リャン・シェンシィ:「そこにどうも、更に深く隠されてた地下階層があった。これが分かったのがついさっきの話ね」
ミラ:「えっもっと下が?」 目を丸くする。
任アルル:「原来如此。ありがとうございます」
任アルル:「竜の棲み処……」
リャン・シェンシィ:「もっと下だね。多分、ミラちゃんが今想像してるよりももっと下」
ミラ:「20……40メートルくらいか?」
リャン・シェンシィ:「報告によると、少なくとも40kmはあるらしいよ。まだちゃんとした計測は済んでないけど」
ミラ:「よ……!?」
ミオナ:「……ミオナの啓示は」暫く考え込んでいた猫が口を開く。
ミオナ:「天より降りてきます。"マスターオーダー"の定めたノヴァリスの黄道、あかしまねこ座より。しかし……」
ミオナ:「そのモチーフとなった存在がどこに座すのかは、恥ずかしながら存じ上げないのです」
リャン・シェンシィ:「…………」
リャン・シェンシィ:「星座って……あの人そんな事してたの?」
解良イノリ:「……あ、あれで可愛げみたいなものだってあったけど、意外過ぎる」
塚井キオ:「びっくりっすねえ」
任アルル:「ロマンを解する方だったんでしょうか」
リャン・シェンシィ:いつの日かアトラ・アーリーバードが自分の名を冠した星座を作って登録しようとしていた日の事を思い出している。入れ替わりにメサイアの頂点に立っていた二人はまるで正反対だと今日まで思っていたが、意外と似た部分もある……のかもしれない。
解良イノリ:いや、ノヴァリスの星座──すなわち星が何か、という事を考えればあのひとが適任なのはそうなのだが。
解良イノリ:「こ、こほん。ミオナさんにもう一つ聞きたいのだけど、良いかしら」
ミオナ:「なんなりと。イノリさん」
解良イノリ:「先住市民の方々が、遠くから呼ばれている、とあの時申されていましたけれど。その呼びかけも、あなたの言うあかしまねこ座からなのですか?」
ミオナ:「……いえ」
ミオナ:「そうでないともいえるし。そうであるとも。あの時の『遠く』は──」
ミオナ:「本当に、ただ漠然とした遠方なのです。雲の上かもしれず、海の果てかもしれず、地の底かもしれない」
ミオナ:「あなた達が神なるものを信じるように、我々はどこか遠く世界の果てに在る圧倒的な何かを、自然心の拠り所にしてしまう」
解良イノリ:「ふむ…ええ、確かにその通りです。私もその一人ですから…。ともあれ、答え辛い事に出来る限り応えて頂き、ありがとうございますミオナさん」
ミラ:話を聞きながらみんなにお茶のおかわりを配っている。ミオナだけは冷たい玄米茶だ。「……で、どうするのだ?」
ミラ:「白昼夢事件とラントヴァイテル。どちらも片手間でちょちょいと解決できる事件ではなさそうだぞ」
ミオナ:「いえいえ。まだ一歳の若輩なもので、お恥ずかしい限りです」
ミオナ:猫舌への配慮の返礼にウインクを飛ばす。
ミラ:「ふふん」 得意げに鼻を鳴らす。
解良イノリ:「一歳」びっくり。「あ、いや…そうですね。二つが同じか、類似している点もすぐには上げられないですし…」
塚井キオ:ホワイトボードにこれまでに出たキーワードや関連を示す線を書き込んでいる。
リャン・シェンシィ:「ありがと、ミラちゃん」カップ手にして一口、唇を潤して。
任アルル:こちらもお礼を言って受け取る。
解良イノリ:此方も小さく目礼して受け取る。
リャン・シェンシィ:「白昼夢事件の方は、まだ幾つかアプローチがあるだろうけど。ラントヴァイテルについて調べるなら」
リャン・シェンシィ:「宛は一つしかない気がするね」
リャン・シェンシィ:「八竜全員を知っているはずのミラちゃんや、ずっとプロトメサイアの調査を続けていたグレートバビロンがまだ得ていない情報ってなると」
リャン・シェンシィ:「新しく見つかった地下……新プロトメサイアとでも呼ぶか。具体的に探せるとしたら、そこしかないんじゃない?」
解良イノリ:「…”遠い”、という観点からしても一番怪しいのがそこになるか…」
ミラ:「ふむ……その新プロは白昼夢事件とも関係がありそうという話だったな。行く価値は確かにあるやもしれん」
ミラ:「我としては直接受けた白昼夢事件を優先したいが、パチモン八竜となれば見逃せんのでな。協力するぞ!」
ミラ:「嫌だといってもラントヴァイテル関連には協力させてもらう!」
リャン・シェンシィ:「ふふ。ミラちゃんは素直でえらいね~」
ミラ:「ふふん!」
塚井キオ:「決定的な連関ではないっすけど、アルルさんのご友人の口にしていた件でも、シェン会計たちが見つけたプロトメサイアの大穴の件にしても、この二つの調査を並行してやる意義はあると考えるっす」
解良イノリ:「助かるわ。ありがとう」少し苦笑気味に。
リャン・シェンシィ:「正直バビロンとしても、調査のための人手が必要だったところだし。この件への協力がそっちの目的にも一致するなら、win-winかなって思うんだけど」
リャン・シェンシィ:「どう? とは言え白昼夢事件との繋がりも確実じゃないし」「乗らないって言うなら、それはそれで無理にとは言わないけど」
解良イノリ:「白昼夢事件だって放って置けないし、そちらの解決にも役立ちそう、というなら私としては嬉しいわ。ミオナさんはどうでしょう?」
解良イノリ:「並行して、となるとラントヴァイテルへ直接つながらないかもしれませんが…」申し訳なさそうに。
ミオナ:「はい! ミオナは英雄となるべく生を受けておりますので」
ミラ:「一歳なのに……」
ミオナ:「人々を救う旅路とあらば拒む理由はありませんよ。回り道になったとしても、道を外れるわけではないですから」
リャン・シェンシィ:「頼もしいことだ」くすくすと笑ってから。「アルルさんはどうなの?」
任アルル:「わたしの目当ては黄色い竜ですもの。居る可能性が一番高いのがそこであるなら、赴くことに否やはありません」
ミラ:「ああ、アルル……」 "五星君"だよ、というシェンのメモを思い出し、呼び方を改める。「我もひとつアルルちゃんに聞きたいのだが」
任アルル:「ちょっと興味もありますしね。他所の学区の秘密基地なんて……はい、なんでしょう?」
ミラ:「いやな。我が目撃した生徒は、消える前に目に見えぬ何者かと喋るようなそぶりをしておったのだ。そちらの時はどうだった?」
ミラ:「なんかこう、犯人というか……透明化能力者とか次元に潜む系のやつとか、そういう気配はなかったのか?」
ミラ:「ほれ。その辺が分かるかどうかだけでも、ずいぶん違うだろ。探しやすさが」
任アルル:「うーん」口元に指先を当てる仕草。「……いいえ?」
任アルル:「直前まで話していた相手といったらわたしですしねえ」
任アルル:「それが急に倒れるものだから、びっくりしてしまいました。他の子はそうではなかったんですか」
ミラ:「ふーむ。こちらは倒れるまでもなく、急に消えておったからな……微妙に違うのか」
リャン・シェンシィ:(五星君でも感知し得ない……という事は、"それ"が起きた時には、誰の目にもそう映るのだろう)
任アルル:「気になりますねえ」
ミラ:『アクシス』『消え方がなんか違う』とメモ帳にメモっている。仕事の情報はメモしておけとシェンに普段から言いつけられているからだ。
リャン・シェンシィ:(なら……やはり、いたずらに"現象"の方に立ち向かうのは徒労になるだろう)宙に指を走らせるような仕草。ARモニタを通して、今この時も片手間に白昼夢の調査チームと連携している。("原因"を取り除く必要がある。それがある可能性が高いのは、やはり地下……)
任アルル:何気ない風に言いながら、目撃したより明確な異状は秘している。
解良イノリ:「そこの差異がカギになりそうかな…ジャームの権能か、特異技術か、それとも単純にギミックがあるか」
解良イノリ:最後に思い浮かんだことは言葉にしない。(単純に、私達が”分からない”くらいに優れているか)
ミラ:「それも含めて調査していくか。臨時チーム結成だな」
ミラ:「改めて、八竜の専門家にしてアトラの最初の腹心のミラだ。よろしく頼むぞ!」
塚井キオ:「ちょっとミラちゃん!」
ミラ:「ムッ」
ミラ:「あっまずい……五星君にはもっと下手に出ないと駄目か? 処されるか……?」
塚井キオ:「じゃなくて、元議長は今メサイアほっぽって同窓会なんすから、その自己紹介だとスパイになっちゃうっすよ」
ミラ:「…………」
ミラ:「あ、アトラの……」「あの小悪党とは何の関係もない……ミラだ……」 めちゃくちゃ悲しそう。
ミラ:「よろしくお願いします……」
リャン・シェンシィ:あはは、と笑う。「いいんじゃない?今は別に」
塚井キオ:「ああっごめんっす……」
リャン・シェンシィ:「解良イノリを同行者に迎えようって時にその辺の体裁も何もないでしょ」
解良イノリ:「アトラのやつが悪いからそう落ち込まないで…って私も共犯だから何も言うべきじゃないな……」
解良イノリ:「ひどくないか???」
リャン・シェンシィ:「ひどくないよん。メサイア的には同じ枠の離反者だってこと」
リャン・シェンシィ:「これはどうしようもなく世間的には事実なので」
解良イノリ:「いや……アイツにつき合った私が何も言えないのはそうなんだけど……!」
塚井キオ:「でもイノリ委員長ならバレても何かちゃんとした理由があるんだなってなりますよ」
ミラ:「うむ! イノリがアトラの百倍いいやつなのは話していればわかるぞ」 キオの言葉に頷く。
解良イノリ:「同じ組織なのにこうなのアイツ本当にさあ……」額を抑える。
解良イノリ:「本当に反省させないといけないのでは……」ミラさんの姿を眩しそうに見ながら。
ミオナ:「可憐な女性を悲しませる魔王、アトラ・アーリーバード……!」
ミオナ:義憤を燃やしている。
リャン・シェンシィ:「あはは。討ったら英雄になれるかもね?」
ミオナ:「いずれそうなるでしょう……渡りの猫、ミオナです。よろしくお願いします。麗しき皆様方」
解良イノリ:「いやアイツ討っても……う、うーん………」
任アルル:「メサイアの生徒会はみんな仲良しなんですねえ」
ミラ:「どこの生徒会も普通は仲良しではないのか?」
ミラ:「仲が悪かったら統治できぬだろう」
任アルル:「特にそう見えるっていうことです。ふふ」
リャン・シェンシィ:「ちゃんと怒る時は怒るけどなぁ」
リャン・シェンシィ:「まあ、世間で言われてるほどアトラちゃんとの関係が悪くないのは事実だよ。分かってると思うけどこれはオフレコね」
リャン・シェンシィ:「喋った人に身には良くないことが起きます。もとい、起こすので…」
任アルル:「それもちょっぴり興味がありますが……」
解良イノリ:「それ逆効果な…ほら言わんこっちゃない」
ミラ:「やめろやめろ! シェンがこういうこと言う時はほんとに怖いのだからな!」
ミラ:「……本当に怖いのだぞ!」
任アルル:「でも今は、わたしも仲間に入れてもらえたらなって思います」
任アルル:「改めて、崑崙山の任アルルです。いち生徒として、気軽にアルルって呼んでくださいね」
任アルル:「大丈夫。怖くしない、怖くしない」
リャン・シェンシィ:「あはは。流石に肝が据わってるなぁ」
ミラ:「ならばよい。よろしく頼むぞアルルちゃん!」
ミラ:アルルちゃんの手を握ってぶんぶん上下に振っている。
リャン・シェンシィ:「リャン・シェンシィ。グレートバビロンの会計長をやってます」
ミラ:「イノリもよろしく頼むぞ!」 反対の手でイノリちゃんの手を握ってぶんぶん振っている。
解良イノリ:「宜しくお願いしますね、アルルさん」小さく苦笑気味に。
解良イノリ:「あ、もう。…わ、っと。同窓会の解良イノリです。宜しくお願いしますね」握られて振られるままに任せる。
リャン・シェンシィ:「立場的にはチームのまとめ役になるかな、今回。とはいえ、"最低限の約束"さえ守ってくれたらうるさくは言うつもりもないから」
リャン・シェンシィ:「そういう感じでやっていきましょ。よろしくね~」
GM:シーン終了。ロイスと購入が可能です。
ミラ:PC間ロイスみたいなやつはあるのかな 番号順に取る……
GM:普段やらないけどたまにはやってみましょうか
GM:アルル→イノリ→シェン→ミラ→アルル で取ってください
ミラ:アルルちゃんにとろ~
リャン・シェンシィ:はあい
任アルル:はーい
解良イノリ:はーい! 腐れ縁/リャン・シェンシィ 〇信用/警戒 で。
GM:前もこれで取ってるの見た気がするな
ミラ:-アルルちゃん/任アルル/◯好感/恐怖/ロイス
任アルル:解良イノリ ○興味/警戒 で取ります。あわよくば一戦……
解良イノリ:ヒエエ
ミラ:仲良しなんだね~って言ってくれたのが嬉しかったので好感です
GM:仲良しだぜ
任アルル:よいこと
リャン・シェンシィ:ミラ:◯慈愛/心配 で取ります。精神的には未熟な子なので態度やや甘めがち
ミラ:シェンからの宿題や言いつけはちゃんとこなしているぞ!
リャン・シェンシィ:えらいね~♡
ミラ:多分……おそらく……
リャン・シェンシィ:購入……欲しい物ある人います?
ミラ:あっ購入!
解良イノリ:そういえばそうだった 私は特になく 敢えて言うならボデマとかくらいかなあ
ミラ:キーンナイフより強い射撃武器があるとミラの火力が上がってうれしいな~くらいです
ミラ:キーンナイフがあるので買えなくても無敵!
任アルル:スペリオルミックスを狙おうかどうしようか
リャン・シェンシィ:キーンナイフまあまあつよいからなあ
リャン・シェンシィ:そういやスペリオルミックスもありか
ミラ:10の呪いがありそうですからね
解良イノリ:今後の事考えてビジネススーツとかもいいんじゃないかな シェンさんは
GM:スペリオルミックスは無形で買って減価償却が出来るかはギリギリくらいのミドルシーン数だと思います
任アルル:戦闘力的にはシューターズジャケットと照準器を狙いに行く予定です
GM:別に無形で買わなければいいだけですが一応
リャン・シェンシィ:なるね
解良イノリ:あ、無形か ならあれだな…
リャン・シェンシィ:フロリリできる財産自体も21あるらしいです
ミラ:お金持ちすぎる
任アルル:すごい
任アルル:とりあえずこのシーンだけでも自力スペリオルミックスを狙いに行ってみます
解良イノリ:つよい キーンナイフより強い射撃武器、購入結構難しいな グレランとかかな
GM:手に入れるのが早ければ早いほど強い
解良イノリ:あ、イノリが接敵するか となるとサブマシンガン…?
ミラ:グレランあると範囲で薙ぎ払いできてめっちゃ楽そうだな~
任アルル:3dx+1>=15
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 9[2,7,9]+1 → 10 → 失敗
ミラ:あっでもイノリちゃん接敵するんだ ならムリせずキーンナイフでもいいか……
任アルル:まあまあ頑張ったけどダメ
リャン・シェンシィ:対象範囲だからね
リャン・シェンシィ:PDWにしとこうか
ミラ:仕方がないなあ 我がアルルちゃんに飲み物を差し入れてやるか
任アルル:強烈に欲しいものがあるひとには妖精の手とかも投げられます
ミラ:1dx=>15
DoubleCross : (1DX10>=15) → 1[1] → 0 (ファンブル) → 失敗
リャン・シェンシィ:妖精はとっといて私の財布使いな
リャン・シェンシィ:ミラ~!
ミラ:アルルちゃんに差し入れる予定だった飲み物が爆発したので以上です
任アルル:ミラちゃん……気持ちだけで嬉しいよ
ミラ:すまぬなポンコツで……
解良イノリ:スペリオルミックス挑戦してみるね ラッキーメダルホワイト起動。
解良イノリ:1dx+4>=15
DoubleCross : (1DX10+4>=15) → 8[8]+4 → 12 → 失敗
解良イノリ:3足りん だ、だれかバデムーをくれ
リャン・シェンシィ:自前の財産点ないの?しょうがないな~
ミラ:UGNチルドレンのお客様、いるかなあ
解良イノリ:一応5点ある
リャン・シェンシィ:あっあるんだ
リャン・シェンシィ:じゃあ突っ込んでいい気はする?
解良イノリ:じゃあ使います 財産5→2 アルルさんどうぞー
リャン・シェンシィ:じゃあこっちはミラが範囲できるとうれしい気がするからPDW買うね
任アルル:あっセルフで使わなくて大丈夫?
解良イノリ:妖精とか一杯使うかな?と思って 私自身はデビストとかしかオートないですし…
リャン・シェンシィ:《コンセントレイト》《無形の影》に能力訓練:社会とコネ:手配師使用 最初のほうがダイス少ないからな
任アルル:じゃあありがたく受け取って飲みます!
解良イノリ:どうぞ!
リャン・シェンシィ:10dx+6+1>=30 購入
DoubleCross : (10DX10+7>=30) → 9[1,1,2,4,4,6,6,7,9,9]+7 → 16 → 失敗
リャン・シェンシィ:エエッ
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を6増加(55 → 61)
リャン・シェンシィ:あっいや
GM:C値!
リャン・シェンシィ:C入れてない!
リャン・シェンシィ:あわててた やりなおします
ミラ:C下げなくて16!?
リャン・シェンシィ:10dx@7+6+1>=30 購入
DoubleCross : (10DX7+7>=30) → 10[1,2,2,4,4,4,6,6,7,8]+4[3,4]+7 → 21 → 失敗
リャン・シェンシィ:ぐえー
ミラ:ムリしなくてもいいよ! 最強のキーンナイフがあるから……!
ミラ:いやでも侵蝕使ったのにもったいないか……?
GM:今日みんなダイス運悪いがちだ
リャン・シェンシィ:うーんなやむが
リャン・シェンシィ:でもまあ範囲攻撃には価値があるだろ 9点入れちゃう
ミラ:ほええ
リャン・シェンシィ:残り12点
GM:いい払いっぷり
ミラ:ちゃんと『シェンに新型の銃を買ってもらった、うれしかった』って日記に書いておきます
リャン・シェンシィ:ミラちゃんにあげておわり!
リャン・シェンシィ:日記書いててえらい
ミラ:わーいありがとう!
GM:遅ればせながらおさらいっぽい情報をいくつか貼っておきます。
▼プロトメサイア
メサイア学区砂漠地下に存在する高さ0.9km、広さ6km平方の巨大な市街地模擬戦用フィールド。
メサイア中心市街の都市計画のプロトタイプとして、テミス-ノヴァリス計画合同で建造された。
▼テミス計画
ノヴァリス計画のサブプランとして発足した生体兵器開発プロジェクト。
FHが世界の支配者となった後の世界で、反FHの大規模反乱を鎮圧することを目的に、超高出力/高耐久・人間への擬態能力・自律性を持つレネゲイドビーイングとして『八竜』と呼ばれる8体が製造された。
ミラの肉体を構成する液体金属は八竜の培地であり、かつては八竜への絶対命令権を持っていたが現在は失っている。
▼先住市民
学園都市で生活する一般市民。種族全体がレネゲイドに適応したAオーヴァードであり、二足歩行し人語を解する小型の犬や猫に近い容姿を持つ。性格は総じて素朴で善良。
現在はFHが齎した文化を享受し、個人商店や飲食店を営む者が多い。
設立時の協定により、生徒は先住市民に危害を加えることができない。
GM:そしてもう一つ、これもあった方が良いかなと思ったので。シナリオヒロインの情報です。
▼アクシス・クランタ
メサイア学園所属の元運び屋。扉状のものを開閉する動作をトリガーにディメンションゲートを起動するが、そのゲートが時折行ったことのない場所へと繋がってしまう特異点能力者。
自身のゲート移動で過去にトラウマを負っており、あまり移動に能力を使わない。
住居と偽名を転々と変え、極力他者と関わらないようにしている。
◆Middle02◆
GM:◆Middle02◆
GM:このシーンはプロトメサイアヘ向かいつつ、そこまでに調べたり元から知ってたりしたという体で情報判定を行ってもらいます
GM:現在判定可能な項目は以下
▼存在しない竜、黄竜ラントヴァイテルは何者なのか 情報:ノヴァリス/FH 8
┗▼???
▼渡りの猫、ミオナについて 情報:ノヴァリス/噂話 7
┗▼???
▼プロトメサイアの縦穴について 知識:機械工学/知識:レネゲイド 10
┗▼???
▼失踪した生徒たちについて 情報:ノヴァリス/噂話 7
┗▼???
リャン・シェンシィ:とりあえず出よ
ミラ:元NPCのほこりにかけて、ここはカイリューを調べにいきたいです
ミラ:あっそうだ 出よう
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(61 → 63)
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(49 → 59)
ミラ:ぐええええ
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(55 → 62)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10-1(→ 8)増加(51 → 59)
任アルル:-1してなお高い
GM:そうだった。判定する方は登場してください
解良イノリ:縁的にミオナさんか、能力値的に縦穴かかなあ
ミラ:登場侵蝕が高いよ~。ラントヴァイテルについて……いや待てよ……どうしようかな
ミラ:縁的には失踪生徒かなぁ
リャン・シェンシィ:どこでもいけるがキャラ的には穴か生徒かなあ
任アルル:こちらは黄竜か生徒かというところ
ミラ:ラントヴァイテルそんなんだったの!? と驚きたいので、じゃあ失踪した生徒たちについていこうかな
任アルル:なるほどね
解良イノリ:じゃあ私ミオナさんいきましょー これで全員其々かな。
リャン・シェンシィ:なるほどね じゃあカイリューのことはこっちで調べようかしら
リャン・シェンシィ:あっ
リャン・シェンシィ:アルルちゃんが行くならいいか
ミラ:1dx+6=>7 失踪した生徒たちについて
DoubleCross : (1DX10+6>=7) → 4[4]+6 → 10 → 成功
ミラ:よかった~
GM:成功!
リャン・シェンシィ:えらい
▼失踪した生徒たちについて
一部の生徒が昏睡、あるいは夢遊病者のようになり徘徊し、その後行方不明になる事案が相次いでいる。
失踪者はほとんどが20歳の生徒。親しい友人などからの呼びかけによって正気を取り戻すケースもあるが、皆一様に『地の底から呼ばれた』という内容の証言をする。
実際に地下へ向かう者もいれば、普通に地上を歩き回っている場合もある。
事例はメサイア学区の一定範囲に集中しており、卒業年齢生徒が集まった同窓会を含め、他地域での発生は少ない。
→▼メサイア学区の環境の異変について が判定可能になりました
リャン・シェンシィ:なんか増えたな
解良イノリ:ラッキーメダルホワイト、学園通の友人起動してミオナさん判定しますー まあまずは先に提示されたのから行くのが良さそう
解良イノリ:4dx+2>=7
DoubleCross : (4DX10+2>=7) → 10[1,4,10,10]+6[6,6]+2 → 18 → 成功
GM:非常によくわかる
▼渡りの猫、ミオナについて
先住市民たちの伝承において『渡り』と呼ばれる個体であり、体が大きく狩りなどにも優れるという。
ノヴァリスの黄道十二星座の一つであるあかしまねこ座より啓示を受け、邪竜を討つために解良イノリに協力を要請した(と主張している)。
新星近郊N市にやってきたのは最近であり、それ以前にはゴミ拾い大会に参加して賞品のアイスを貰ったり、UMAと戦って武者修行をしたりといった姿が目撃されている。
出身地は不明であり、本人も自らの出生を覚えていない。
ミラ:ゴミ拾い大会かわいいね
任アルル:ラントヴァイテルについてをコネ学園通の友人を使って情報ノヴァリスで
任アルル:5dx+1>=8
DoubleCross : (5DX10+1>=8) → 6[4,4,5,5,6]+1 → 7 → 失敗
任アルル:財産1使って成功にします
任アルル:あっ使って大丈夫?
GM:勿論使用可能です
任アルル:よかった
GM:では成功!
▼存在しない竜、黄竜ラントヴァイテルは何者なのか
ミラの知る限りそのような名の八竜は存在せず、そもそも所在が確認された八竜である"黃昏竜ラグナロック"と名に冠する色味がやや被っている。
アクシスがかつて出会ったと口にしていたり、ミオナが討伐対象と定めていたりと謎の存在。ラントヴァイテルは『大地の精』を意味する。
しかし記録上八竜の中に『一時的に体色が黄になり得る竜』は存在しており、彼女がどこかでそう名乗ったという可能性はある。
→▼赫竜ファフニールについて が判定可能になりました
リャン・シェンシィ:プロトメサイアの縦穴について 知識:機械工学/知識:レネゲイド 10 これにいきます。能力訓練:精神を使用
リャン・シェンシィ:8dx+1>=10 ワオオ
DoubleCross : (8DX10+1>=10) → 9[3,3,6,8,8,9,9,9]+1 → 10 → 成功
GM:ちなみに赫竜とか書いてありますが、ミラちゃんのキャラシコンボ欄にある「火竜」に相当するやつのつもりです
GM:ヨルちゃん担当ぽいとこが氷竜になってるからあそこに乗ってるのが本名じゃない場合もあるのかなって
GM:シェンもお見事~
▼プロトメサイアの縦穴について
プロトメサイアの大空間のさらに地下に存在していた、100m径ほどの円形の縦穴トンネル。
レーザーで50kmまでの距離を測るメサイア技術部謹製の軍用測定器をして測量不能を叩き出した規格外の深さを持つ。
また解析の結果、トンネルの外壁は掘り進んだ鉱物をモルフェウス能力で変換した物質であることが分かっている。
地中熱は地下5kmほどで200℃を数え、穴を自由落下した人物Aは5分ほどでリザレクトを使い切って焼死転送されている。
→▼垂直延導シールドマシン"イクシオン" が判定可能になりました
リャン・シェンシィ:なんかすげー痛い目に遭ってる
リャン・シェンシィ:(なんでちゃんとした調査もしてない段階で降りていったんだ……?)
アトラ・アーリーバード:そんな深いと思わなくて……
メサイア学区地下 プロトメサイア
GM:砂漠地下の遺構研究所。かつてミラが囚われていた収容ケージの1つ上の区画が、この広大な市街模擬戦フィールド、プロトメサイアである。
GM:現在は技術部の少女たちがえっさほいさと割れ残った瓦礫を撤去し、また解析のやめの足場を組み立てている。
鷺宮アオノ:「……駄目デスか。トランペッターに無理を言って頼んだ一番いいやつでも」
ミラ:「うぅむ。この賑やかさ、何年も廃墟だったのが嘘のようだ」 少し嬉しそうにする。
鷺宮アオノ:測量を行っているシェンを補佐している。
ミラ:シェンの横で測量を眺めつつ、タブレット端末で情報収集に勤しんでます。傍目からするとサボりにしか見えない。
リャン・シェンシィ:機器の操作を続けていたが、やがて溜息を吐く。手にした端末はエラー画面を吐いたままだ。
ミラ:「どうなのだシェン? まさかほんとに30kmとか40kmの深さがあるのか?」
リャン・シェンシィ:「……もっとかな。これ、マントルまで届いてるんじゃない?」
ミラ:「!?」
リャン・シェンシィ:「理論上は50kmまで計測できるはずなんだけど、この通り」
リャン・シェンシィ:エラー画面を見せてお手上げのポーズ。
任アルル:「とんでもないですねえ」大穴の上に浮遊して下方を覗き込んでいる。
解良イノリ:「うちの最大のやつっていったら、砲撃観測用より上で…殆ど都市間製図用のやつじゃなかった?それでも無理って…」
ミラ:「じゃあもっと深い可能性もあるのではないか? 尋常な深さじゃないぞ……」
リャン・シェンシィ:「結論……って呼ぶにはいろいろ足りてないけど、分かることを言うと」
鷺宮アオノ:「わけわからんデス。このあたりの地面を掘り進むのとは訳がちがうデスよ」
リャン・シェンシィ:「これを掘ったのはバケモノみたいなモルフェウスのオーヴァード……になるんじゃないかなあ」
リャン・シェンシィ:「まず……外壁の組成も調べたけど、分子が整然としすぎてる。通常の工事じゃこんな風にはならないから、能力で整形したはず」
リャン・シェンシィ:「とは言え、この大きさでこの深さだ。一度の能力行使で開ける規模としては規格外だし……」
ミラ:「大型シールドマシンのような真似事をしたわけか。それにしても凄い出力だが……」
ミラ:シェンの発言のメモをとっている。重要な文言はとりあえずメモをとれと教わっている!
解良イノリ:「遺産とかEXレネゲイドかな。個人でやったとするには整然とし過ぎてるし、崩れてもなさそうだ」
任アルル:小石を穴に投げ込んでみたりしている。
リャン・シェンシィ:「少しずつ掘り進めたにしても、途方もない労力でしょ。地熱とか凌ぐのも……まあ、色々とやりようはあるだろうけど」
GM:穴はほぼ地面に対して垂直であり風もほとんどないため、石が何かに跳ね返るような音すら聴こえません。
ミオナ:「これではミオナが追い掛けても灰になってしまいますね」
ミラ:「……実は、消えた生徒たちなのだが」
ミラ:「正気を取り戻したごく一部の連中は、やはりみな揃って『地の底から呼ばれた』と言っておるようだ。事前情報通りだな」
ミラ:「シェンの調査結果を加味すると、穴を掘り進んでいった何者かが地底で何かやっておるのではないか?」
リャン・シェンシィ:「ううん。やっぱり、そっちになるのかな……」
ミラ:「あっあと、そう。昏睡事件の被害者は、ほぼほぼこの学区の一定範囲に集中しておる」
ミオナ:「『地の底』が別にあったとして……ここより底であるということはそうはありますまい」
任アルル:「何十kmと深ければ十分な説得力でしょうねえ」
ミラ:「穴が関係していると見て間違いないと思うが……」「ふーむ」 ミオナの言葉に唸る。
解良イノリ:「穴、かあ」六壬の龍脈の件を思い出している。あれは物理的な深さというより、また別の種類の”深さ”ではあったが。
ミラ:「イノリの方でなにかわかったことはないのか?」
解良イノリ:「ん。そうだね…ミオナさんの方や先住市民の方向で調べてたから」
任アルル:穴の上からイノリさんを見る。
ミオナ:「ミオナです」
ミオナ:ぴこぴこ、と耳を動かす。
ミラ:「うむうむ」 わしゃわしゃとミオナさんを撫でている
ミオナ:「ごろごろごろ」
ミオナ:気持ちよさそうに身を預けています。
解良イノリ:「”渡り”、というのが他の先住市民たちの証言からも明らかで、ミオナさんは色々武者修行って言っていろいろUMAとかと戦ったりなさってたのがわかったのと」
解良イノリ:「出身とかまでは追い切れなかったよ、ってくらいかな。…あ、あとそうだ。この穴から、何かミオナさんは聞こえたりしますか?」
ミオナ:「……いえ。今は特には何も」
解良イノリ:「ありがとうございます。不躾にすみません」
リャン・シェンシィ:「……まあ、うちも中々……先住市民の戸籍管理まではできてないのが実際だけど」
ミオナ:「イノリさんに謝らせてしまうとは、不覚です。ミオナこそ肝心なときにお力になれず」
解良イノリ:「いえいえ此方こそお手数や不躾なことをしていますから…」お気になさらないでください、と。
ミラ:「うーむ、わからんことだらけだな……例のパチもん八竜も情報がないし……」
ミオナ:「とはいえ、ミオナの直感センサーは確実にこの先になにかがあると訴えています」
任アルル:「この穴の底に竜がいて、それが生徒たちを棲み処に呼んでいる、ということなら話が早いのですけど──」
ミオナ:「黃竜ラントヴァイテル! この先にいるのでしょうか……」
リャン・シェンシィ:「竜だってもう少し住みよいねぐらを選びたいんじゃないかなぁ」
任アルル:「広く浅く聞き回ってみましたが」
任アルル:穴の縁に戻ってきて地面に降り立つ。薄い衣の裾がふわりと揺らめく。
任アルル:白く、いかにも繊細な、夜着めいた簡素なワンピース姿。一日を終えて寝台に向かうような気楽な装いを、会議の時だろうとこのような調査時だろうと通している。
鷺宮アオノ:「(今更だけどどういう事態なんだろう。イノリ元風紀委員長は来てるし、五星君はいるし……)」
任アルル:「何者なのやらまったくわかりませんね。辛うじて、名の意味が地の精を示している……と教えてくれた子がいるくらい」
リャン・シェンシィ:(……こんな衣服で飛び回っていて、解れ汚れの一つもないんだよな)流石に使い手だな、と思っている。
鷺宮アオノ:「(その五星君に熱い視線を送って仕事が手についてない部員は居るし……)」
任アルル:「アクシス……消えてしまったわたしの友達が会ったことがあると言っていましたから、そう呼ばれる何者かがいるのは確かだと思うのですけど」
ミラ:「アルルちゃん、そういう格好でほいほい宙を舞うのは……まあよいか」 話を聞いている。
リャン・シェンシィ:「地の精……だから、こんな深くに穴を掘って籠もってるって?」
任アルル:「でも黄色い竜は、ミラの知る限りではいないのですよね?」
任アルル:実際浮遊時に色々と危うい角度になることはあるが、まるで気にする素振りはない。
解良イノリ:此方もメモを取りつつ丁寧に聞いている。あまり服装には──色んな文化や鉄火場があるので──気にしないようにするタチだ。
ミラ:「…………いや。ラントヴァイテルという名前ではないが、いる。二体ほど」
解良イノリ:「二体?…色味といえば、ラグナさんは確かに黄色と言えなくもないけど…」
任アルル:「ふむ?」
ミラ:「ひとつは黃昏竜ラグナロック。こちらは黄色というか、冠する色味がやや被っているというだけのものだ」
ミラ:「ただもう一体……一時的に体色を黄に変える竜は、明確に存在する」
鷺宮アオノ:「金色の体色を見て黄色とは言わないデショウし、あるとしたらそっちデスかね」
ミラ:「うむ、金色。ノルドに伝わる、黄金の守り手の名を冠する八竜がおるのよ」
ミラ:「それが"赫竜ファフニール"だ」
リャン・シェンシィ:「要は、ラントヴァイテルは偽名かもしれないって話か」
リャン・シェンシィ:「八竜としての名前を隠したい事も……まあ、あるのか?」
ミオナ:「なるほど? むむ……?」
解良イノリ:「ファフニール…というと、あのシグルズや二―ヴェルンゲンのサガの竜か」
ミオナ:啓示で与えられたのが偽名かもという話に直感が追いついていない様子だ。
任アルル:「偽名とするには、ミオナの……あかしまねこ座、もその名で認識していたってことが気になりますが」
ミラ:ファフニールについてそれ以上の情報は口にしません。八竜関連には理事会時代からの厳しいロックがかかっている上、自分の知る情報そのものもだいぶ古いからだ。
任アルル:「……現状はまとめるほどに謎が深まりますねえ。いっそ直接飛び降りてしまえればいいのに」もう一度、今度は崖際から穴を覗いて。
解良イノリ:「……空の上からだと、地の底はなかなか見えないのかもしれない…のなら、良いんだけどな」
ミオナ:「そう……つまり、星に向けて、名乗ったのでしょうか。ラントヴァイテルと」
ミラ:「いーいかんいかんいかん! 何が起きるかわからんぞ!」 アルルの裾を引っ張って止めている。
リャン・シェンシィ:「それを言うなら……答えに辿り着くための啓示なのに、欠けのある情報を伝えてくる方も気にかかるんだけどね」
任アルル:「さすがにわかってます。もう実行して失敗した子がいるんでしょう?」と言いながらも後ろ髪を引かれていそうな顔。
リャン・シェンシィ:ミオナの啓示そのものを信用しきっていないという態度らしい。
解良イノリ:「神話的啓示なんて、隠喩と謎かけの合いの子なのが普通だよ」
リャン・シェンシィ:「だから好きじゃないんだよな~って話」
ミラ:「回りくどい言い回しをせんと死んでしまうタイプの悪役、一定数おるからなあ」
ミラ:「我もシェンと同じだ。はっきりと犯行声明でも出したほうがずっと良いわ」 ふんと鼻を鳴らす。
解良イノリ:「自ら解いてこそ謎は意味がある…っていうのもあるからなあ」苦笑気味に。
鷺宮アオノ:「はん。尊い犠牲デシタよ……」
リャン・シェンシィ:「上司が指示とクイズを一緒にするなって話でね。……前の"マスターオーダー"も少し、そういう趣味があったな……」
リャン・シェンシィ:ぶつくさ言っていたが、かぶりを振り。
ミラ:「結局、謎が深まるばかりであったな。どうするか……」 じゃがりこを抱えてぽりぽり食べながら次の行動を思案してます。
GM:そういったタイミングで、新たに地下階を訪れる足音。
鷺宮アオノ:「……あん? うわッ……!」
ミラ:「む?」
アトラ・アーリーバード:「ごきげんよう諸君。揃っているな」
ミラ:「なんだ、モグラでも出…………」
アトラ・アーリーバード:「ミラも居るのか」
ミラ:「ぎゃあああアトラ!!」
リャン・シェンシィ:「えっ」
任アルル:「あら」
解良イノリ:「うわって。誰が…………………お、おまっ」
リャン・シェンシィ:「マギカちゃんは……?」
塚井キオ:「私が手引きしたっす」
アトラ・アーリーバード:「マギカに頼むのはやめておいた」軽く変装をしている。だがそれ以上に、どこか様子がおかしい。
リャン・シェンシィ:「まあ、こっちで確保できたのは良かったけど」てっきり一緒に戻ってくるのかと思っていた。
解良イノリ:「ど…堂々とし過ぎだろ!いくら何でも…」
ミラ:「貴様当分メサイアには顔を出せないのではなかったのか……!? 先週もそう言っておっただろう!」 毎週そう言われている。
リャン・シェンシィ:「貴女も概ね同じ身分なんだけど……」イノリちゃんに。
アトラ・アーリーバード:「──その穴」そういう場合ではないとばかりに、縦穴を指差す。
解良イノリ:「ぐう」自分でも気づいているのでぐうの音が出る。
アトラ・アーリーバード:「見つけたぞ。イースターエッグだ。間違いない……だが」
アトラ・アーリーバード:心なしか硬質な早口だ。焦っている。何に?
ミラ:「……なんだ?」 違和感に気づくも、注意深く話を聞く。
解良イノリ:「……アトラ、どうした?」周囲を見渡す。警戒態勢を取る。
アトラ・アーリーバード:「いいか。入るな。誰も。魅入られる」
アトラ・アーリーバード:「……帰らなければ」
リャン・シェンシィ:「……まさか、呼ばれたの?」
アトラ・アーリーバード:ふらり、と。一歩、穴に近寄る。
塚井キオ:「すみませんっす皆さん」
リャン・シェンシィ:「イノリ!」名を呼ぶ。RVに根ざす類であるなら、その呪いを解くのは、自分よりも彼女が疾く、最適である。
塚井キオ:「こうなったら連れてくるように、本人から予め言われていましたので」
解良イノリ:「ああ!」《消去の号令》をアトラに使用したいです。
GM:では、足が止まります。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を3増加(62 → 65)
ミラ:「なるほど、事故ったときの保険をかけておいたか。なんともアトラらしい」
解良イノリ:「……どうだ?一応、簡易なエフェクトならこれで止まるはずだ」影の綾糸がアトラの周囲を駆け巡った。
アトラ・アーリーバード:濁濁としていた瞳が、少しだけ平時の光を取り戻した。
アトラ・アーリーバード:すぅ。と息を吸う。
ミラ:「イノリのエフェクトで止まったということは、ジャームによる強烈な催眠というわけではないのか……?」
ミラ:「おいアトラ! おいこら!」
ミラ:「なんというザマだ貴様! それでも将来のノヴァリスの支配者か!」
アトラ・アーリーバード:「ミラ」
ミラ:「正気を取り戻したならできる限りの情報を吐け!」
ミラ:「うむ。なんだ」
アトラ・アーリーバード:「部下の手柄は私のものだ。貴様がなんとかすれば、こんな失態は無いも同じだろう」
リャン・シェンシィ:無言のまま銃口を向けている。可能な限りこの状況を抑止できそうな術式を3つ、装填している──"マスターオーダー"のそれより優れるとは思えないが。
アトラ・アーリーバード:顔色は……すこぶる良い。肉体はリラックスしている。それが許せないとばかりに、苦しげに表情を歪める。
アトラ・アーリーバード:「言うぞ! 分かったことを言う!」
ミラ:「いきなり凄まじい丸投げを……いや、貴様らしいが……」
アトラ・アーリーバード:「穴を下るな。ゲートだ。シェン、貴様が繋げ」
GM:無論、行ったことがない場所へのゲートなど繋げるはずがない。
GM:一言目から間違っている。
リャン・シェンシィ:「それは……」できない、と返す事はしない。これはつまり、どうにかして同じ結果を齎せという事だ。
アトラ・アーリーバード:「それから……イノリは。多分アレに耐性がある。貴様、見ないだろう。夢を」
解良イノリ:「…夢?いや…確かに普段から見ないタチだけど…眠りの方なら、その通り」
アトラ・アーリーバード:「レム睡眠を許容できる生活をしていないはずだ」
解良イノリ:「最近の何割かはお前のせいだけどな………」ジト目。それでも普段より語調は弱い。
アトラ・アーリーバード:「それと……」茫洋とさまよった視線が、アルルに止まる。
任アルル:「……」僅かに体をずらして正対する。傍観の姿勢を解いたことの表れ。
アトラ・アーリーバード:「場違いな奴がいるな」
GM:こんな時でなければ、誰かがお前だ、と言っただろう。
任アルル:「わたしがどこにいるかはわたしが決めることです」
リャン・シェンシィ:「客人で協力者だよ」
アトラ・アーリーバード:「憎まれ口の……つもりはない」
リャン・シェンシィ:つまり彼女の指揮下にある。アトラ・アーリーバードならそう解釈する。「出すべき指示があるなら言って」
アトラ・アーリーバード:「いや……何もないな」
アトラ・アーリーバード:「好きに荒らしてくれ。案外────」
アトラ・アーリーバード:眠気に耐えきれなくなったのか、瞼が下りる。
アトラ・アーリーバード:そのまま、ばったりと転倒した。
ミラ:頭が地面に触れる寸前、《壁抜け》の応用で体の一部を変化させてアトラを受け止めている。
ミラ:「貴様が。アトラ」
ミラ:「貴様が何もないと言うのならば、今回の事件ではそれが最適なのだろう」
ミラ:「安心せよ。ぐーすか惰眠を貪っておる間に解決してやる」
ミラ:ぺいっとその辺の休憩用ソファに投げ入れてます。
アトラ・アーリーバード:幸せそうに鼻提灯を膨らませています。
任アルル:「どういうイメージがあるのか気になるところですが」頬に手を添えて嘆息してみせる。「好きにと言うなら、元よりそのつもりです」
リャン・シェンシィ:「……こういう、時間的な猶予がない状況で情報を伝えた割には」
リャン・シェンシィ:「微妙に伝えきれてない感じだな……アレってなんなんだよ」
解良イノリ:「アイツらしいじゃないか。ともあれ、一つはっきりはした。この穴の奥に、確かに何かがいる」
リャン・シェンシィ:寝顔を見ながら呟いている。発砲しなかったのは、転移ではなく昏睡であったからだ。手の届く場所にいるのであれば、然るべき環境で医療者に任せた方が良い。
解良イノリ:一瞬、支えに行かせようとしていた影を霧散させている。微かに溜息。「こっちの都合も何も気にせず振ってくるのはアイツらしいな…」
ミラ:「とはいえ、普通に穴を降りると……こうなるのだろ?」
ミラ:「なんとかしてシェンにゲートを開いてもらわねばならんな。うむ、情報がほしい」
リャン・シェンシィ:「……この流れで言うのもなんだけど」
リャン・シェンシィ:「アトラちゃんの掴んだ情報が正しいとは限らない。穴を通らずに地下に辿り着いたからって大丈夫って保証はない。同じ目に遭う可能性はあるかも」
ミラ:「……たしかに……」 仕事をサボってやっていたマインクラフトでいきなり溶岩に落ちて死んだことを思い出している。
リャン・シェンシィ:「ただ、少なくともアトラちゃんと同じアプローチじゃダメだって事は確かだし。その為に情報が必要ってのも賛成だ」
解良イノリ:「夢を見ないのが、あいつ曰く重要らしいが。…眠りも含めて、丸々調査しなきゃいけないか」
任アルル:「……なんだかんだ、体を張って真実に迫りはしたわけですか」
リャン・シェンシィ:「そういう妙なツキには恵まれてるんだよな~この子」
リャン・シェンシィ:どうせ起きないからと思って頭の羽飾りをつついている。
任アルル:「……う~ん」その様子を観察している。
ミラ:「どうしたアルルちゃん。気になることでも?」
ミラ:「いやまあ、そこら一面気になることだらけではあるが……」
任アルル:「ええまあ、そうなんですけど」
任アルル:「今は単純に……」
ミラ:「うむ……?」
任アルル:「測りがたい方だなあ、って」
リャン・シェンシィ:「勢いがいいだけだよ。いい意味でも、悪い意味でも」
リャン・シェンシィ:次の捜査のため端末を開く流れで、それとなくアルルとアトラの間に遮るように移動している。
リャン・シェンシィ:彼女……任アルルの好色さはよく聞き及んでいるし、アトラが変な目の着けられ方をしたら厄介だなとも思っている。
任アルル:「どの道、いまの会話だけで為人が分かるわけもないのですが……」
任アルル:「…………。いずれちゃんとお話してみたいですね」
任アルル:珍しく、距離感を測りかねる風に言った。
GM:シーン終了。ロイスと購入が可能です。
ミラ:見得を切ったので初期ロイスのアトラちゃんをSロイスにするかどうか悩んでいます
ミラ:登場ダイスがやばいからとりあえず購入しよ。スペリオルミックス。
ミラ:1dx=>15
DoubleCross : (1DX10>=15) → 10[10]+7[7] → 17 → 成功
ミラ:か、買えた!!
ミラ:飲みました!
リャン・シェンシィ:すご~い
解良イノリ:凄い 私も保留して、スぺミチャレンジしてみます
解良イノリ:ラッキーメダルホワイト起動して。
解良イノリ:2dx+4>=15
DoubleCross : (2DX10+4>=15) → 8[7,8]+4 → 12 → 失敗
ミラ:イノリー!!
解良イノリ:悲しいけどしょうがない!
リャン・シェンシィ:お金まだ12あるけど…
解良イノリ:これから情報収集いっぱいあるぽいので まだいいかな~とおもっています
リャン・シェンシィ:ウス
任アルル:どうしようかな~ でも……やっぱり取っておきたいな
任アルル:アトラ・アーリーバード 興味/○困惑 で。
任アルル:購入はシューターズジャケットを狙います
ミラ:いきなり現れて気絶した女、たしかに困惑が強そう
任アルル:3dx+1>=13
DoubleCross : (3DX10+1>=13) → 10[8,8,10]+6[6]+1 → 17 → 成功
GM:買い物がうまい
ミラ:つよ!
任アルル:買えた!装備して以上です
リャン・シェンシィ:ロイスは保留かな……もうちょい個別で話せたらな気持ち
リャン・シェンシィ:私は……もういっこ自分用で買っておこうかな PDW
リャン・シェンシィ:《コンセントレイト》《無形の影》でかいます
リャン・シェンシィ:8dx+6@7>=30
DoubleCross : (8DX7+6>=30) → 10[3,3,7,8,8,10,10,10]+10[1,2,2,6,6,8]+10[7]+10[8]+10[7]+4[4]+6 → 60 → 成功
ミラ:!?!?
任アルル:ヤバ
解良イノリ:IA・メイド服も買えてしまえる数字!
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を6増加(63 → 69)
GM:スゴ
リャン・シェンシィ:やったね 自分で持っておいて終わり
ミラ:これがマスターズコネクションちゃんですか
ミラ:うむ、やはりしておこう……GMがよければ初期ロイスのアトラちゃんをSロイスに指定します。
GM:えっ!?(嬉)
GM:許可します
ミラ:した!
ミラ:我はやるぞ!見ていろ!
ミラ:以上です!
GM:立派になって……
◆Middle03◆
GM:引き続き情報判定です
GM:判定可能な項目は以下!
【済】存在しない竜、黄竜ラントヴァイテルは何者なのか 情報:ノヴァリス/FH 8
┗▼"赫竜ファフニール"について 情報:ノヴァリス/FH 10
【済】渡りの猫、ミオナについて 情報:ノヴァリス/噂話 7
┗▼遠きものについて 情報:ノヴァリス 15(リャン・シェンシィのみ6)
【済】プロトメサイアの縦穴について 知識:機械工学/知識:レネゲイド 10
┗▼垂直延導シールドマシン"イクシオン"について 情報:ノヴァリス/FH 9
【済】失踪した生徒たちについて 情報:ノヴァリス/噂話 7
┗▼メサイア学区の環境の異変について 情報:ノヴァリス/噂話 8
ミラ:シェン専用項目がある!
リャン・シェンシィ:私だけ6とは…
リャン・シェンシィ:乗るしかないね この甘やかしに
ミラ:でちゃお~ ファフニールを抜きたいぞ
GM:アトラからちょっと聞いてるからです
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10-1(→ 1)増加(59 → 60)
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(69 → 71)
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(65 → 74)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10-1(→ 1)増加(59 → 60)
解良イノリ:にぎゃー
リャン・シェンシィ:私が美少女で優秀だからサービスしてくれたわけじゃないんだ
ミラ:イノリー!!!
リャン・シェンシィ:ひえ
ミラ:レム睡眠とって
解良イノリ:取ったら負けそうだから取れない…
GM:確かにシェンは美少女だしびっくりするほど優秀だけど…………
リャン・シェンシィ:OPから寝れてなかったもんね
リャン・シェンシィ:ふふん
リャン・シェンシィ:優秀さをみせつけたります
解良イノリ:イクシオンか環境異変かなー
任アルル:えーっと 環境異変に行こうかな?
リャン・シェンシィ:遠きものについて 情報:ノヴァリス 15(リャン・シェンシィのみ6)
リャン・シェンシィ:これいくぜ
リャン・シェンシィ:ハイペリオンフォートでダイスが4個増えて7
リャン・シェンシィ:7dx>=6 コネはいっか ウオオ
DoubleCross : (7DX10>=6) → 8[1,3,4,6,8,8,8] → 8 → 成功
GM:環境の異変について判定可能になったって言ったのに環境異変になってた(どうでもいい)(直)
GM:情報で7D振れるのか……
解良イノリ:すごいなあ
▼遠きものについて
新星白書のメインOSにして八竜の一体である"黃昏竜ラグナロック"が、イースターエッグを所持する可能性があると言及した存在のひとつ。
先住市民の信仰する神々のようなものと推定されているが、当の市民たちがこの言葉を用いることはない。
理事会の考案した識別用の名前であろうと考えられる。
解良イノリ:イクシオン行くね では ラッキーメダルホワイト起動 学園通の友人も起動して。
解良イノリ:4dx+2>=9
DoubleCross : (4DX10+2>=9) → 4[1,1,3,4]+2 → 6 → 失敗
ミラ:イノリー!
解良イノリ:泣きそう 自前の財産点2点使うので1点ください…
リャン・シェンシィ:あげるね
GM:フローズンリリーの偉い所だ
解良イノリ:財産2→0へ。 ありがとうございます
リャン・シェンシィ:残り財産11
ミラ:ファフニールにいくぞ~。すっかり存在を忘れていた学園通の友人を使って判定。
ミラ:4dx+6=>10 情報ノヴァリス "赫竜ファフニール"について
DoubleCross : (4DX10+6>=10) → 8[1,3,4,8]+6 → 14 → 成功
GM:ファフニールも成功してる! 貼ります!
任アルル:情報ノヴァリスでコネ学園通の友人でメサイアの環境の異変についてをやります
任アルル:4dx+1>=8
DoubleCross : (4DX10+1>=8) → 9[4,7,8,9]+1 → 10 → 成功
▼"赫竜ファフニール"について
真紅の鱗を持つドラゴン。主な能力は化学薬品の生成。
超高温の炎のブレスを武器としており、スーパーコンピューターの計算上にしか存在せず現実的には精製不可能な組成を持つ極めて強力な火薬を大量に生み出し燃焼させる。
体内のソラリス器官のパフォーマンスを保つため、周囲の温度に応じて纏う鱗が変色し物性が変化する。
▼メサイア学区の環境の異変について
現在は冬であるにも関わらず、メサイア学区の各地で局所的に温暖で過ごしやすい場所がいくつも発生している。
スポットが狭く特に不都合もないためあまり気にされずにいたが、気候変動や何者かの悪戯らしい様子は見受けられず、原因不明。
また、消えるところが目撃された生徒は皆、気温の変化したエリアで消失している。
GM:あとイクシオンか
▼垂直延導シールドマシン"イクシオン"について
プロトメサイアを内包する偽装発電所の古い記録に見つかった地下トンネル建造マシン。
掘削規模と外壁の特徴は見つかった穴と一致している。
マシン内部の温度は一定に保たれ一つの循環環境を形成しており、内部資源による自給自足が可能となっている。
誰が乗り込んでいたのか、どこまで掘削する計画であるかなどの運用に関する情報は不自然に空白となっており、それらのレポートが所蔵されているとしたらセントラルの大図書館であろうと思われる。
GM:こういうことになっています。
Middle03 / Side イノリ&シェン
GM:リャン・シェンシィ、解良イノリの二名は、地上の部下に調べ物をさせる傍らプロトメサイアに残された理事会の情報を洗っていた。
プロトメサイアの上階 研究エリア
リャン・シェンシィ:データルームのモニタ前に座り込み、言葉少なに理事会が残したデータに目を通している。
リャン・シェンシィ:モニタの情報をスクロールする度に、カチ、カチ、と鼓動のように速いクリック音ばかりが小さく響いている。
解良イノリ:「ん~……そっちはどう?」此方もいくつかのモニターを前にデータを整理している。何処か進捗が思しくないような声を上げつつ。
リャン・シェンシィ:「……殆どは価値がないか、既知の内容だね。ずっと調べていたんだから当然だけど」
解良イノリ:「そりゃそうか。もう八か月だもんな……」指を複雑に動かして操作している。
リャン・シェンシィ:「それでも、現状に照らして私が見ることで何かわかる事がないか期待して……」
リャン・シェンシィ:「……」情報を手繰る手を止めないまま、ふと息を吐いて。
解良イノリ:「…空白多過ぎだろいくら何でも……うん?」
リャン・シェンシィ:「……メサイアを出て行ったのは」振り返らないまま口にする。
リャン・シェンシィ:「どういう考えがあってのことなの?」
リャン・シェンシィ:「アトラちゃんの目付役としての責任感でも湧いた?」
解良イノリ:「あーー………」
解良イノリ:「今聞くか?いや、確かに他の子いないもんな……」
解良イノリ:「色々あるよ。言う通り、目付け役というか、アトラとムツミ私が見てないと何やらかすか怖くてしょうがなかったのも事実だし」
解良イノリ:「どれ聞きたい」何処となく気だるげに。珍しい姿だった。「真面目なやつ、詰まらない奴、色々ある」
リャン・シェンシィ:「ほとんど同じじゃないの?その二つ」こちらも少し疲れたように笑って。
解良イノリ:「私の中だと違わい。……いや、そっちからすると同じかもしれんが」
リャン・シェンシィ:「……貴女に借りてた力を使った」どちらとも答えず、そう続ける。
リャン・シェンシィ:「"スターロード"って名前。聞いたことある?」
解良イノリ:「…………リエゾンロードじゃないかって噂では聞いた気がするぞ」目を抑えて。
リャン・シェンシィ:革命の前日に彼女と結んだ鬼札であった。あの時でさえ切る必要のなかったものを、今になって費やした。
リャン・シェンシィ:「あれとやり合った。……払ったのはそれだけじゃない」
解良イノリ:「……マジか?よく無事だったな……」
リャン・シェンシィ:「友達の子を実験体みたいにして、危険性の高いラーニングマシンを使わせた。……その子は無事だったけど、今でも昏睡してる子がいるようなやつ」
解良イノリ:「………お前らしくないことやったな。そこまで?」
リャン・シェンシィ:「だからさ」少し苛立ったように。「ああいう……規格外のバケモノと戦うのは」
リャン・シェンシィ:「ずっと、貴女の役目だった。戦争や革命の時もそうだったみたいに……」
解良イノリ:「………」モニターを指で動かす音。
解良イノリ:何というべきか、少し悩むかのような沈黙。
リャン・シェンシィ:「……泣き言じゃないよ。今更戻ってきてどうしろなんて、言うつもりないし」
リャン・シェンシィ:「ただの恨み言だから」
解良イノリ:「そうか。……じゃあ、そうだな」
リャン・シェンシィ:ずっとモニタの方を向いている。表情は見えないが、いつからか画面のスクロールは止まっている。
解良イノリ:「居なくて悪かったよ。……私のありがたみ、本当よく分かっただろ?」
解良イノリ:そう言うと同時に、幾つか怪しいと思ったそれのウィンドウを飛ばしている。
リャン・シェンシィ:「…………分かってるよ。評価はしてる、ずっと」
リャン・シェンシィ:「けど……私は、」
リャン・シェンシィ:……褒めてほしかった、とでも思っているんだろうか?……自分が?この女に?
リャン・シェンシィ:そう考えてしまうこと自体が、ひどく気に食わない。疲れている。ずっと。
リャン・シェンシィ:「やっぱり、貴女のことは嫌い」
解良イノリ:「なんだ」キイ、と椅子が鳴く音。くるりと回して、あなたの方を向いている。
解良イノリ:「ひどいな。私は、」
解良イノリ:「お前なら、絶対使いどころを間違えないって見てた自分の見立てを称賛したい気持ちだったんだが」
解良イノリ:ひどくひねくれた言い方だった。貴方相手くらいにしか見せないような、皮肉屋で厭世的。彼女のそんな側面からの──
リャン・シェンシィ:「……」
リャン・シェンシィ:「……そうやってまた、年上みたいに……」
リャン・シェンシィ:再び、画面が動き始める。視線がモニタの情報を追いかける。
リャン・シェンシィ:「私より、ずっとちんちくりんなくせに」
解良イノリ:「実際年上だろ、私二十歳だぞ……このっ」
解良イノリ:「身体の年齢止めろなんて言われてなかったら、絶対んな事言わせなかったわ」
リャン・シェンシィ:いつものような明るさは、つとめて繕っているものでもある。幼少の彼女は、もっと賢しくて生意気な子供だった。
リャン・シェンシィ:「ふふ。どうだか……私、平均より大分高い方なのに」
リャン・シェンシィ:それが剥がれ落ちたこの部屋には、どこか懐かしい空気の残り香があった。今のように大きな責任を背負う前、ただの優秀な生徒でいられた頃の。
解良イノリ:「ふん。私だってな~~……もうちょいリーチがあればとか背丈があればな~……」
リャン・シェンシィ:「……映画で見たみたいなアクションとかできるのにって? 陰で練習してたよね、そういうの」
解良イノリ:「ちょ、おまっ……見てたの?言えよ…!」
リャン・シェンシィ:「ふーん。今日まで黙っててあげた優しさと思って感謝してよね」
解良イノリ:「いいだろ別に!師匠との聖典トークとか大体私が担当してやってたじゃん!」
リャン・シェンシィ:「そっちはそっちで感謝してるけど、それはそれだから」
解良イノリ:「足し引き合わせろよそこはさあ……!」
リャン・シェンシィ:「……ふふ」会話の最中、椅子を回転させて振り返り、くすりと笑う。
リャン・シェンシィ:「今も、普通にそういう顔するんだ」
解良イノリ:「……まあ、大分気楽になったからな」苦笑気味に。
解良イノリ:「アイツに引っ張られた形で…元から出るつもりだったとはいえ……まあ、そこは感謝してるよ」
リャン・シェンシィ:「見た目が変わらない分、中身で成長してるって見せなきゃいけなかったもんねぇ」
解良イノリ:紛争時の追い詰められた顏。革命前の高揚した姿。終わった後の、どこか抜け殻のようだった背中から、今はずっと生気がある。
解良イノリ:「そこまで言うか?…まあ、まだまだ子供だからな。上手く、やりたい事と現実に織り合いを付けて行くさ」
リャン・シェンシィ:「ふーん……ね、それじゃあ」
リャン・シェンシィ:「何か、私にしてほしい事ってある?」
解良イノリ:「……そうだな」色々と思い浮かぶことはある。そのどれも、この少女なら熟してくれるだろう、という過去から見た信頼もあった。
リャン・シェンシィ:スーツの懐から紙片を取り出す。いつも彼女の能力を行使する時に使用している契約書、その白紙のもの。
リャン・シェンシィ:「……前の時は、革命への協力が対価だった」
リャン・シェンシィ:「イノリは、自分の見立ては間違ってなかったって、さっき言ったよね」
リャン・シェンシィ:「私の見立てを話すなら……」あるいは、今が既にそうであるのかもしれないが。「ああいう脅威がまた、いずれ訪れる。この学園に」
解良イノリ:「………そうだな」龍脈の奥底。かの超越を超越した機構と、それをまるで平然と扱った未来人を思い出す。
解良イノリ:少し悩むように顎を抑え。
解良イノリ:「うん。こうだ」
解良イノリ:「”無事に卒業できるようにしてくれ”。対象は、お前が決めていい」
解良イノリ:「誰であろうと、お前がそうしたいと思う奴相手に、そうしてくれ」
リャン・シェンシィ:「ん……」目を閉じる。誰かの顔を思い浮かべたのかもわからない。
リャン・シェンシィ:もしそうだとすれば、少なくない数であろうことは、再び開くまでの時間から察することができた。
リャン・シェンシィ:最後にその翠の瞳は、解良イノリの姿を映している。「分かった」
解良イノリ:「ん。ありがとな」
リャン・シェンシィ:「成立だ。きっと必ず、そうなるようにする」
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィは約束を違えない。昔から、奇妙なほどにそこだけは頑なで、愚直でさえある。
リャン・シェンシィ:色々なものが変わっていった世界の中で、数少ない、変わらないものの一つだった。
解良イノリ:その姿を、小さく微笑んで見つめる。…その微笑みも、ずっとあなたが見た事があるモノと、寸分たがわぬものだった。
Middle03 / Side アルル&ミラ
GM:任アルル・ミラの二人は、地下で調べ物をした後、宗教の信者が消えたらしき場所を見回りに来たのだった。
メサイア学区 中央市街
ミラ:「アルルちゃんよ。ずっと聞きたかったのだが……」
任アルル:「はい?」
ミラ:「崑崙というのはどういうところなのだ? やはりバトル大好きウォーモンガーだらけなのか?」
ミラ:「アルルちゃんも多少血の気が多いようだし。以前プロトメサイア関連の事件に巻き込まれた時も、そういうタイプの崑崙生徒がやってきていたし……」
任アルル:「そーですね……」メサイア市街の様子を興味深げに見回しながら。
任アルル:「戦う力に重きを置く生徒が多いのは確かです。崑崙山を管理する理事会の方針がそうだったというのもありますし──」
小豆橋カノコ:「こちら新作のクレープです~ご試食いかがですか~」
小豆橋カノコ:公園にこぢんまりしたキッチンカーが出ているぞ。
任アルル:「特別荒事を好んではいなくても、戦わなければ生活が成り立たないような学区でしたから。……クレープ食べます?」
GM:あとはなんか不良がガンを飛ばし合っていたり……水じゃないものが入っていそうなペットボトルロケットを飛ばしているやつがいたり……色々だ。
ミラ:「食べる!」「クレープくれ! 試食とは言わんから二つくれ!」 速攻で飛びついている。
任アルル:どこからともなく財布を取り出して二人分の支払いをする。
小豆橋カノコ:「毎度ありがとうございます~」ニコニコ。
ミラ:「ここは我がおごっ……あっありがとう」
ミラ:「アルルちゃんは気前がいいなあ。上に立つ者としての嗜みか」 もしゃもしゃ食べている。
ミラ:「しかし、戦わなければ生活が成り立たないような学区か……」
任アルル:「ふふ。どーいたしまして」微笑ましげに返しながら、自分もチョコとイチゴの包まれたクレープを食べる。
ミラ:「だとするともしゃもしゃ……あまり……むしゃ……ファフニールのことを聞いても、驚いたり怖がったりはしなさそうだな」
任アルル:「少なくとも、こんな美味しーものを食べる余裕なんて、望むべくもありませんでした」
ミラ:「!!」
ミラ:「た、食べろ……! 甘いもののない人生など悲しすぎる!」
ミラ:「これも食べてよいぞ! これも!」 懐からオレオといちごポッキーを出して押し付けてます。
ミラ:「我も地下に押し込められていたから、食事の余裕がない時の悲しさはよくわかる……! 好きなだけ食え!」
任アルル:「まあ。ありがとう」にこにこして受け取る。
任アルル:「自然の恵みは豊かなのですけどね。果物とか、獣の肉とか」
任アルル:「しかし……あなたもけっこう、変わった生い立ちだと聞いてはいましたが。ファフニールというのも、それに絡むこと?」
ミラ:「うむ。ラントヴァイテルがファフニールだと仮定すれば、我の姉妹が今回の黒幕ということになりかねんからな。情報を共有したかったのだ」
ミラ:「萎縮するようならやめようかと思ったが……余計な心配だった」 と、ファフニールの情報を共有します。
任アルル:「姉妹……」
ミラ:「──サラマンダーとは異なる炎の使い手よ。ソラリス能力でありえない密度の火薬を大量生成し、一斉爆破する」
ミラ:「そう、姉妹だ。FHのための生体兵器として作られた、家族のようなものよな」
ミラ:「身内の不始末であれば自分でケリをつけたい。この気持ち、五星君であれば少しは伝わるのではないか?」
ミラ:指についたクリームを舐めている。
任アルル:彼女が頭上に戴く十字冠、荒ぶる竜を象ったそれを見る。
任アルル:「……確かに。ついこの間も、そのようなことをした覚えがあります」
ミラ:「む。そうなのか?」
任アルル:手振りで促し、公園の片隅にあるベンチに座って。
ミラ:とことこ着いていきます。丁度お茶を飲みたかったところだ。
ミラ:カバンから水筒と二人分のコップを取り出し、自分の分とアルルちゃんの分の甜茶を淹れて差し出しながら話を聞く。
ミラ:「あ、これは甜茶だ。けっこう甘いから苦手なら口をつけずともよいぞ」
任アルル:「大丈夫」オレオを二口に分けて齧り、空いた手でカップを受け取って飲む。「……さっき言ったような環境で育つせいなのか、うちの子はよその学区でもどうにも、やりすぎてしまったりするみたいで」
任アルル:「以前あなたと一緒だった子は、迷惑をかけたりはしませんでした?」
ミラ:「んん、まあ、んん」
ミラ:「強いやつと戦う為に巨大なチェーンソーをかついで殴り込んでくるような奴ではあったのだが」
ミラ:「得物が銃だったり剣だったりするだけで、物騒なのはメサイアも同じであるからなあ……そこまですごい迷惑ではなかったぞ」 多少の迷惑ではあった。
任アルル:「……ごめんなさい。お詫びします」嘆息。「本当は、あなたみたいなかわいい子と一緒なら」
ミラ:「(かわいいってはじめて言われたな……)」
任アルル:「荒事に臨むより、こーやって、のんびり過ごしていたいものですけれどね」
ミラ:「この事件が終わったらまた遊びに来ると良い! 次はのんびり過ごそうぞ!」
ミラ:「ケーキがおいしい喫茶店を知っておるのだ。事件が解決したお祝いには丁度よかろう!」
任アルル:「まあ。ならますます頑張って何とかしないと」くすくす笑う。
任アルル:それからふと真面目な顔をして。
任アルル:「……さっきの話で、ひとつ気になったのですが」
任アルル:「ファフニールという竜は……あんまり、直接に炎熱を操る、って風ではないのですよね」
ミラ:「む」
ミラ:「うむ、そうだな。言ってみればうちわと風の関係だ」
ミラ:「風を生み出すうちわを自由に操れるが、直接風を起こすタイプではないな」
ミラ:いちごポッキーをパーティ開けし、自分とアルルの間に置いている。
GM:そうです。今置かれている環境で即座に反応して熱を発する物質を発火剤にしてブレスを吹きます。
ミラ:ヤバすぎるでしょ
任アルル:こわい
任アルル:「……いろんな人に話を聞いてわかったのですけど」
任アルル:「消えた生徒が目撃された時って、その場所が妙に暖かかったんですって。冬なのに」
ミラ:「……暖かかった?」
任アルル:頷く。「聞いた時は、今回の黒幕がそういう環境を作り出しているものだと思ったんですが」
ミラ:「……」 アルルの話を聞きながら周囲を見回す。RBの自分はさほど意識してなかったが、確かに季節は冬真っ只中だ。
任アルル:「そうするといまひとつ、ファフニールとは噛み合わないのかな、と」
任アルル:こちらもひどい薄着だが、まったく気にした様子はない。むしろ通りすがった人間に二度見されている。
ミラ:「……もしそうならば」
ミラ:「我の家族、姉妹。そういった者が濡れ衣を着せられ、苦しんでいることになるな」
任アルル:「その可能性もありますよねえ」
任アルル:「仮にそーだったら、どうします? ミラ」
ミラ:「…………」
ミラ:「…………我はかつて八竜と同格の強大な存在であったが、今は凡百の、脆弱な、ただのRBにすぎん。だから」
ミラ:アルルに頭を下げる。 「崑崙が五星君よ。任アルルよ」
ミラ:「アクシス・クランタが貴様の大事な友人であれば、取り戻すのに全力で協力する。だから……」
ミラ:「我の家族を救うためにも、そちらの力を貸してくれ」
任アルル:「顔を上げてくださいな」
ミラ:「……」 おずおずと顔をあげる。
任アルル:「あなたにとっての姉妹がどういう存在か知りたかっただけです。協力と言うなら、最初からそのつもり」
任アルル:「お互いの大事なものを取り戻すため力を合わせるのに、立場の上下なんかないでしょう?」
ミラ:「…………」「……確かに!」
任アルル:「ええ。ですから」
任アルル:「一緒に頑張りましょうね、ミラ」す、と手を差し出す。
任アルル:「よろしければ、友人として」
ミラ:「……無論だ! アトラの友人第一号と五星君が手を組めば解決したも同然!」
ミラ:ぎゅっとアルルの手を握る。「さくっと解決して、ケーキを食べに行こうぞ。アルルちゃん!」
GM:シーン終了。ロイス・購入が可能
ミラ:>-アルルちゃん/任アルル/◯好感/恐怖/ロイス
このP感情をちょっと変えたいです。好感じゃなくて友情!
GM:友人になった!
ミラ:友達になりました。以上!
解良イノリ:シェンさんの感情を変更します 〇信頼/懐旧 へ。
リャン・シェンシィ:ううーん 解良イノリ:◯信頼/責任 で取得します。
ミラ:信頼いいな~~
解良イノリ:信頼してくれてうれしすぎ
任アルル:ミラさんに ○好意/警戒 でとります。かわいいけど能力が未知なので……
ミラ:ええっいいんですか!? 貴重なロイス7枠目を……!!
ミラ:うれし~!ありがとうございます!
ミラ:ロイスはアルルちゃんへの感情変更だけかな~。購入は……
ミラ:何買おうかな。いちおうシューターズジャケットでも狙ってみよ。
ミラ:2dx=>13
DoubleCross : (2DX10>=13) → 10[7,10]+2[2] → 12 → 失敗
ミラ:うう~ん
解良イノリ:シュタジャケ購入チャレンジしてみますか
ミラ:まあ買っちゃお。財産1点使って購入します
ミラ:イノリちゃんは自分のほしいもの買って!
解良イノリ:はあい スぺミかボデマなんですよねほしいの
ミラ:あっというか応急キットとか買えばよかったんだ。ダブルクロス久々すぎて忘れてた
リャン・シェンシィ:医療トランクは持ってるから欲しくなったら言うてね
解良イノリ:スぺミ…届かないな 応急買います
解良イノリ:ラッキーメダルホワイト起動。
解良イノリ:2dx+4>=8
DoubleCross : (2DX10+4>=8) → 4[4,4]+4 → 8 → 成功
解良イノリ:ぴったり!盛っておくぜ
任アルル:購入は照準器を狙います
任アルル:4dx+1>=15
DoubleCross : (4DX10+1>=15) → 9[2,2,3,9]+1 → 10 → 失敗
リャン・シェンシィ:しかし買い物どうしようかな~ ほしいのある人いる?
任アルル:ニャン 調達ならずして以上!
リャン・シェンシィ:照準器リベンジ行くかと思ったけどコンセ無形するほどほしいのでもなさそう感あるな
リャン・シェンシィ:素で照準器買ってみよ
リャン・シェンシィ:3dx+6>=15 えい
DoubleCross : (3DX10+6>=15) → 9[4,9,9]+6 → 15 → 成功
リャン・シェンシィ:いけるんだな、これが
リャン・シェンシィ:アルルちゃんにあげます
任アルル:ありがたすぎる~
任アルル:栄光と勝利の槍につけます 槍に……?
◆Middle04◆
GM:FS判定です。全員登場推奨。
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(71 → 80)
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(74 → 78)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10-1(→ 6)増加(60 → 66)
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10-1(→ 1)増加(60 → 61)
GM:すごい表情で登場した人おるな
セントラル ノヴァリス中央図書館
GM:セイクリッドピラーの地下に存在する大図書館は。大まかに二つのエリアに分けられる。
GM:即ち通常図書館と言われて思い浮かべる類いの施設である『開架書庫』。
GM:そして、埒外の空間歪曲能力によって絶えず通路が蠢き、距離が否定され、ときに重力が崩壊し、殺人ロボットと怪獣が跋扈する閉架書庫である。
GM:君たちの今回の目的は、この閉架書庫に収められた理事会の秘密にある。
ミラ:「ここにははじめて来たのだが、普通の図書館らしいエリアもあるのだなぁ」

ルルカ・アゼリア:「あるわよ! 穏当な書類や流通している書籍のたぐいは大体こっちで見れるわ」
ルルカ・アゼリア:閉架図書の探索を主な業務とする図書委員の一人。
ルルカ・アゼリア:三番隊隊士、ルルカ・アゼリアだ。巨大な鈴つきの髪飾りでツインテールを纏めている。
ルルカ・アゼリア:「とはいっても。聞く限りそういう用事ではないわよね」
ミラ:「穏当な書類や流通している書籍のたぐい、か……うむ」
ミラ:「我らの探している情報ではないな。やはり危険な方へ行かねばならんのか」
ルルカ・アゼリア:「特にそちらのイノリさんには、あたし達の組長がお世話になったから」
ルルカ・アゼリア:「サービスしちゃうわよ!」
ミラ:「まあアルルちゃんと我がいるから無敵ではあるがな!」 アルルちゃんの手を掴んでぶんぶんしている。
リャン・シェンシィ:「そりゃね。普通の調べ事ならこうして私達が足を向ける必要もないし」
解良イノリ:「そうだね。今回欲しいのは、秘匿されていた”イクシオン”の運用データだし…あ、その際は此方もお世話に」
任アルル:「ええ。開架にも面白い本はありますが……それはまたの機会にしましょうね」
任アルル:繋いでいない方の手でミラさんの頭を撫でている。
リャン・シェンシィ:「わ、大分懐いてるね」
ミオナ:「仲良きことは美しきこと……」
ミラ:アルルちゃんに撫でられてごろごろ言っている。
解良イノリ:「見てないうちにそこまでかあ。凄いなあ」純粋に感心している。
任アルル:「デートを楽しみましたから」微笑。
リャン・シェンシィ:「ふふ、そうだね。仲良くしてくれてるのは嬉しい……けど」
リャン・シェンシィ:すっとアルルちゃんの傍に来て。「見ての通り、色々とまだ世間を知らない子だから。あんまり変な事を教え込まないであげてよ?」
任アルル:「変なことって?」
ミオナ:「なんでしょうか」
リャン・シェンシィ:「あるでしょ、色々。崑崙では常識だけど外では非常識になってることとか」
ミラ:「なんだシェン? そんなのがあるのか?」 横からひょこっと顔を出す。
ミラ:「アルルちゃんはいい人だ! そんな非常識なことしてるワケないではないか!」
ルルカ・アゼリア:「そういった風土資料も取り揃えてるけど」
リャン・シェンシィ:「あはは、そうだったら良いんだけどねぇ」
解良イノリ:(そうかなあ)色々と漏れ聞こえてくるだけでまあ…中々派手な所があるのは事実だった。
ルルカ・アゼリア:「"イクシオン"……に関しては聞いたことがないわね」
ルルカ・アゼリア:「理事会の古い資料ということなら、結構深く潜ることになるけれど……」
任アルル:「そうそう。真面目なお話」
リャン・シェンシィ:色々な面で危惧を抱いている。単純に……八竜周りの重要機密である少女が外部の人間に深く絆されすぎる事自体が危なっかしい。あまり後輩を束縛するような事もしたくはないけれど。
ミラ:「せっかく上がってきたのにまた潜るのか……」
ルルカ・アゼリア:「五星君と"パレーシア"がいるパーティに危険を説くのも野暮ってもんね!」
リャン・シェンシィ:「……というかイノリは変装とかしたら?ここの司書に面通ってるのはいいけどさ」
解良イノリ:「まあ本当に厳しいダンジョンなんだけど、前より荒れてないだろうし行けるはず…」
リャン・シェンシィ:「事情知らない人にばったり出くわすかもじゃん」
ミラ:シェンの心配には気づかずチュッパチャップスを舐めつつ周囲を見回している。
解良イノリ:「一応影のフードとかは被ってるから……」震えた声。
任アルル:「途中の道順なんかは分かるんでしょうか?」
解良イノリ:「…実際、これ以上ってなると準備が足りないんだよ。本当はそんな遠出するつもりじゃなかったし…」
リャン・シェンシィ:「もう……じゃあ、とりあえずこれ着けといて」溜息を吐きつつ、鞄から新品のマスクを取り出して渡している。冬場だしそんなに珍しいものでもない。
解良イノリ:「おう…助かる」そのままささっとマスクを身に着ける。
ミラ:「あっイノリがクラシックなスケバンみたく」
ミラ:「アルルの言う通り、道順がわかる者はおるのか? 我はわからんぞ!」
ルルカ・アゼリア:「道順は絶えず変化するけど……傾向みたいなものは把握してるつもりよ」
ルルカ・アゼリア:「私についてきなさいよね!」
解良イノリ:「うーん、シャドー・スケバンとかでも名乗ればいいの…?こほん、そうね。そこら辺は本職のアゼリアさん、お願いするわ」
ミオナ:「……よろしいでしょうか」
リャン・シェンシィ:「じゃあ、君が案内してくれるんだ?」
ミオナ:それまで控えめにやり取りを見守っていたミオナが声を発する。
リャン・シェンシィ:「助かるね。ありがと」
解良イノリ:「む、ミオナさん。何かありましたか」
ミオナ:「昨日、あれから考えていたのですが」
ミオナ:「イクシオンが地下を掘り進んだのはかの施設……プロトメサイアの竣工前であり、つまり八竜の誕生より前ということになりますよね」
ミオナ:「そしてゲート能力者であるアルルさんのご友人は」
ミオナ:「大穴の先に関連がある……と見られている」
ミオナ:「ラントヴァイテルを偽名と見るなら、二人が同じように本名を使っていないことには、何か意味があるのではないでしょうか。もとい」
ミオナ:「"赫竜ファフニール"は、彼女とともに"イクシオン"を訪れているのでは?」
ミラ:「考えてみれば、わざわざ大穴の上にプロトメサイアが建てられたのか。地盤も不安定だろうに……」 ミオナの言葉に小さく唸っている。
任アルル:「ふうん……?」
リャン・シェンシィ:「逆じゃない?あれだけの大穴なのに圧力で穴が崩れることもないくらい、ずっと安定していたんだ」
解良イノリ:「……ふむ。名を改める、という事は。即ち以前までの己との決別を指すものだけど」
リャン・シェンシィ:「イクシオンの性能をそれだけ信用していたのかも……いやごめん、本題じゃないね」
ミオナ:「いえ、すいません。これから突入というときにこんな理屈を捏ね出したのは……」
ミオナ:「昨晩『啓示』があったからです。『閉架書庫へ向かうな』と」
ミラ:「えっ」
ミオナ:「いえっ、もちろん皆さんを止めるつもりはありません。ばかりか」
解良イノリ:「……?また随分…」
ミラ:「い、今から向かう場所ではないのか? 閉架書庫って……」
リャン・シェンシィ:「向かったらどうなる、とは言ってなかったんだ?」
ミオナ:「……危険があるというのなら、尚更放ってはおけません。ミオナもお供します」
ミオナ:「ええ。ですから。どうなのでしょうね」
解良イノリ:「……良いんですか?後から分かったことをお伝えする、という形でも…」
リャン・シェンシィ:「啓示とやらを受けたのは君だけなんだし、君だけが外で待ってればいい気もするけれど」
リャン・シェンシィ:「なんて、これはちょっと屁理屈か?」
解良イノリ:この手の啓示を寄越す相手というのは。相手が善悪聖邪問わず、従わない事へのペナルティは大きいものだ。
ミラ:「他の啓示はなんだったか。"ラントヴァイテルを倒せ"、"ここに行けばイノリに会える"あたりだったか?」
ミラ:「啓示を丸呑みするなら、書庫にはラントヴァイテル討伐に繋がる情報はないということになるのだが……」
リャン・シェンシィ:結んだ髪を指先で弄んでいる。自分が行くという事は特に変えるつもりがないから、後はこの猫がどうするかというだけの問題だと思っている。
ミオナ:「はい。そして、私が本来助力を嘆願するはずだった"マスターオーダー"は」
ミラ:「わざわざ"行くな"というのは、どうもおかしいものだな」
リャン・シェンシィ:「情報がないというよりはむしろ、見られたくないものがあるんじゃないの? そのメッセージを送ってる当人にとってさ」
ミオナ:「あなた達の敵だった」
ミオナ:コクリと頷く。
ミオナ:「つまり、ミオナは迷っています。皆を救う英雄になりたいのに、私だけが皆さんの中で別の方角を向いているのではないかという予感」
ミオナ:「ついてゆくべきか、行かざるべきか──」
ミオナ:「言葉にしてはっきりしました。迷いを断つためにも、ここは!」
ミオナ:そう言って、一歩、君たちの方へと踏み出す。
ミラ:「うむ。そういうことなら、なおさら気にせずに同行するべきであるな」 当然のことのように言う。
ミラ:「方角が同じであれば我らが協力できるからよし。方角が別であれば……」
ミラ:「貴様の冒険の最後に、我らのような強力なラスボスが立ちふさがるのだ。英雄の試練にはぴったりであろう!」
ミラ:「遠慮せずについてこい! ふははは」
リャン・シェンシィ:「またアトラちゃんみたいなこと言って……」
ミオナ:ややも呆気に取られ、くすくすと笑う。
ミオナ:「いえいえ、モノにしているのでは?」
GM:あなた達は危険な閉架書庫を踏破し、理事会の資料にたどり着かなければいけません。
GM:ということで、FS判定:"イクシオン"に纏わる情報を捜索せよ! を開始します。FS判定の説明が必要な方はいらっしゃいますか?
解良イノリ:大丈夫です!
任アルル:大丈夫!
リャン・シェンシィ:もんだいないぜ
ミラ:FS判定!
GM:クオンタムさんは絶対大丈夫だ。
GM:では──
■FS判定:"イクシオン"に纏わる情報を捜索せよ
完了値:28 / 終了条件:8ラウンド
支援判定:【精神】難易度7
判定[1]:閉架書庫上層を突破する
【肉体】 難易度6 / 最大達成値30
1d10 ハプニングチャートが存在します
DoubleCross : (1D10) → 7
7:迷宮の様子が急激に変化している……! 次の判定に失敗すると、獲得した進行値が1d6減少する
ミラ:1d6!
リャン・シェンシィ:無なのに
任アルル:マイナスになったら地上に戻されるのかな
GM:マイナスにはならないので、『無』ですね……
ミラ:マイナスにしまくって空飛べそう
ミラ:飛べない……
◆ROUND-01◆
GM:ではセットアップ!
GM:何も無いかな言うて
リャン・シェンシィ:ないぜ!
任アルル:こちらは無
解良イノリ:ダメージ参照じゃないしなし!
ミラ:戦闘……ダメージを出す必要があるならセットアップがあるんだけどどうしよ~
ミラ:まあいっか。無し!
リャン・シェンシィ:わからないのに毎回使うと流石に嵩みやばいからやらなくていいとおもう!
ミラ:たし🦀
GM:では行動順 イノリちゃんからお願いします
解良イノリ:相談の結果 肉体にて判定にチャレンジします
解良イノリ:3dx=>6
DoubleCross : (3DX10>=6) → 5[1,3,5] → 5 → 失敗
ミラ:イノリーー!
リャン・シェンシィ:あわわ
解良イノリ:マジで失敗した……ごめん……
任アルル:せっかく稼いだ進行値が……!
ミラ:ww
解良イノリ:ゼロから減ってしまう!
リャン・シェンシィ:1d6 こんなに減っちゃった…
DoubleCross : (1D6) → 1
GM:トイレ行ってた
ミラ:0になってしまった……出直しましょう
GM:Mission Failed……
GM:ということはなく次の手番です。
GM:行動9、リャン・シェンシィさん
リャン・シェンシィ:いくぜ
ミラ:がんばえー!
リャン・シェンシィ:《コンセントレイト》《無形の影》でやりまーす
GM:全力だ
GM:進行値はっとこ 0/28
リャン・シェンシィ:能力訓練:精神も使っちゃう
GM:本当に最初から全力だけど肉体得意な人いなさそうだから正解かも
リャン・シェンシィ:9dx+1@7>=6 うおお
DoubleCross : (9DX7+1>=6) → 10[1,5,5,6,7,8,8,8,9]+10[3,4,7,10,10]+10[1,4,7]+10[7]+1[1]+1 → 42 → 成功
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を6増加(80 → 86)
GM:なんなんだよこの力は!
解良イノリ:マジで凄いぜ
リャン・シェンシィ:フン…
GM:最大達成値30を叩き、進行値4!
任アルル:すご~
GM:判定が変更されます。
リャン・シェンシィ:よっしゃ
判定[2]:暴走警備システムの死角をさがせ!
【精神】 難易度7 / 最大達成値30
GM:では演出していきましょうか
GM:閉架書庫に繋がる入場ゲート。通称、『禁門』
GM:君たち6人がそれを潜れば、いよいよ閉架書庫浅層である。
ルルカ・アゼリア:「基本はこのあたりは大したことは起きないわ。エンカウントする敵も強くないことが多いわね」
ルルカ・アゼリア:「とはいえ……以前のピラー襲撃以来のイレギュラーが全て除去できたとは言い難い……どころか、一部警備機械は独自の発展を遂げているわ」
ルルカ・アゼリア:「油断せずサクッと抜けましょう……あっ」
ミラ:「お? どうした?」
ルルカ・アゼリア:「迷宮変化だわ!」
ルルカ・アゼリア:たったった、と高下駄の軽快な音を響かせて向かった先の階段がごちゃごちゃとブロックノイズのように盛り上がり、整形され、別の方角につながる。
任アルル:「迷宮変化」
リャン・シェンシィ:「あはは、よくまあこうも綺麗にフラグみたいな流れを……」
解良イノリ:「うわっ……変動タイミングその時に当たったか……!」
ミラ:「おぉお……ほ、本当にリアルタイムで変化するダンジョンなのだな……」
任アルル:「面白いですねえ」
ルルカ・アゼリア:「一応パターンはあるんだけど……まだ分岐が読めないわね。ちょい待って貰うかも」
ミラ:「まだ先も長そうであるからなあ。シェン、貴様の力でなんとか近道できんのか?」
ミラ:※とりあえずシェンに聞けばなんとかなると思っている
リャン・シェンシィ:「まあ思いつくことはあるけど、こういう状況では専門家の言う事を無下にして勝手な判断をするのも危ないからね~」
ルルカ・アゼリア:「うーん」
ルルカ・アゼリア:「そうね。急ぎみたいだし、逆に冒険するなら浅い層のうち!」
リャン・シェンシィ:「急いでるのはそうだね。……冒険って?」
ルルカ・アゼリア:「失敗しても、あたしが何とかしたげるわ!」
ルルカ・アゼリア:「あっ、なんか危ないこと試すのかなって……」
ルルカ・アゼリア:「あたしそそっかしいから。先に何するのか聴くべきだったわね。でへへ……」
ルルカ・アゼリア:照れたように頭を掻いている。鈴がからんからんと鳴る。
リャン・シェンシィ:「ああ、そういう……よくないな~、できるか分からない約束をしちゃうの」咎めるような事を言いつつ、くすりと笑って
リャン・シェンシィ:「そういう事なら、少し勝手してみるよ」
リャン・シェンシィ:「ええと──」どこかへ通話すると同時、銃撃音。小型のゲートが開いて、
リャン・シェンシィ:中から小指ほどの大きさの飛翔体が数機、静かな羽音を立てて飛び出してくる。
リャン・シェンシィ:「元々は、閉所で行方不明者の探索とかに使うドローンなんだけどね」
リャン・シェンシィ:「大した敵とはエンカウントしないんでしょ? ある程度の安全が確保されてる道なら、ぱっと飛んで戻ってくるくらいできるから……」
ルルカ・アゼリア:「わあ! 文明の利器!」
リャン・シェンシィ:電子グラスのスイッチを入れて、床にモニタを投影する。
リャン・シェンシィ:7機あるらしい。奥へと飛んでいったそれらがアリの巣状の迷路を自動飛行する、その経路が描画されていく事によって、同階層の簡易な地図が出力されていく。
ミラ:「おぉ……! 自動マッピング!」
ミラ:「すごいぞ! だいぶ遠くまで地図ができておるではないか!」
ミラ:「もう案内人いらんのではないか?」 無邪気ゆえの無慈悲な一言
リャン・シェンシィ:「迷宮変化の頻度が高くなければ、これで間に合うと思うな」
解良イノリ:「やっぱりこの手の情報処理だとピカイチだなあ…」
任アルル:「なるほどぉ」興味深げに更新されていく地図を覗く。
ルルカ・アゼリア:「すごーい! このパターンなら……正解の通路は9割くらいで南東ね。残りの1割も半分くらいは遠からずだし、移動始めちゃいましょうか」
GM:こうして君たちは、時に平均台のような細い通路を渡り、時に厄介そうな警備ロボを躱し
GM:危なげなく1~4層を乗り切った。
判定[2]:暴走警備システムの死角をさがせ!
【精神】 難易度7 / 最大達成値30
進行値:4/28 ラウンド:1/8
GM:行動値8、ミラちゃんの手番です
ミラ:はーい。精神そんな高くないけど、難易度低いしやってみよ。
ミラ:3dx=>7
DoubleCross : (3DX10>=7) → 7[5,5,7] → 7 → 成功
ミラ:ホッ
リャン・シェンシィ:すごーい
解良イノリ:きっちりせいこうしてすごい
GM:えらいぞ
ミラ:おやつをちゃんと食べて糖分補給しているからね
GM:進行値:5/28
任アルル:えらい
ミラ:暴走警備システムがどんなんかは描写されるのかな
GM:今からします
ミラ:おす!
侵入者排除システムN型:「パンチ、スル…………」
侵入者排除システムN型:ズッ! ドドドドドドッ!!!!
ミオナ:「っ!!」
GM:先程までミオナがいた床に、等間隔に弾丸が打ち込まれ、綺麗な円形の穴が開いている。
ミラ:「なんだあの暴力特化型みたいな警備マシンは……!」「というか全然パンチではないだろう!」
リャン・シェンシィ:「自動発展した機構だから誰が作った訳でもないんだろうけど……」
リャン・シェンシィ:「あのパンチする宣言機能、なんのために付いてるのかな。しかもバグってるし……」
解良イノリ:「…まあ…バグってるのも暴力ばっかなのもそう言うものだと思って貰えれば…」
侵入者排除システムN型:侵入者排除システムN型
侵入者排除システムN型:天井に設置された射出口から、泥岩をアナボコだらけにするニオガイのごとく人体の穴を爆増させようとしてくる厄介なセキュリティだ。
ミラ:こわすぎでしょ
任アルル:「全然パンチしてない」
ルルカ・アゼリア:「パンチングボード的なパンチなのではないかと言われているわ」
リャン・シェンシィ:「そっちか~」
ミラ:「あ~~」
解良イノリ:「パンチカードかあ…」
任アルル:「あ~ってなります?」
ミオナ:「なかなか厄介ですね。至るところに設置されています」
ミオナ:身軽に飛び回って辛くも弾幕を回避したミオナが戻ってくる。
ミラ:「まだ先が長いのに、みんながパンチされても困ってしまうな。どれ」
ミラ:「ここは我に任せてくれ! いつもシェンに教わってばかりの子供ではないところを見せてやろう!」
リャン・シェンシィ:「あら。じゃあ楽させてもらっちゃおうかな~」
ミラ:《壁抜け》。ずるりとミラの全身が崩れ、本来の姿である銀の液体金属に変わる。
ミラ:ちょっとしたダクト、隙間、あるいは床の溝まで……この姿であれば、あらゆる地形がミラの味方だ。
リャン・シェンシィ:少し楽しげな声を上げながら一歩下がってミラのやることを見守る。
ルルカ・アゼリア:「わわっ、溶けた!」
任アルル:「へえっ。そういう」
ミラ:あっというまにN型の死角をチェックし戻ってきます。
解良イノリ:「器用だね、流石」
ミラ:「ふふん、パンチされても大丈夫な形態とはこういうものよ。……ということで」
ミラ:「どうも視界が狭いらしい。物陰に隠れて左右に回り込めばなんとかなりそうだぞ」 人間態に戻った。
リャン・シェンシィ:「お~。やっぱり構造的に通路全部をカバーできる訳じゃないんだね」
ミラ:「うむ、センサー類もガタがきておるようだからな……アルルちゃんなら上を飛んでいっても良いかもしれん」
ルルカ・アゼリア:「方針がわかれば後は実行するだけね」
ミラ:液化した時に床におっこちたオレオ、いちごポッキー、のどあめ、チョコレートなどを拾い集めています。
判定[2]:暴走警備システムの死角をさがせ!
【精神】 難易度7 / 最大達成値30
進行値:4/28 ラウンド:1/8
実は続いています。5/28
GM:次はアルルちゃんのターンだ
任アルル:はーい
任アルル:これって能力値に対応した技能は使えますか?今なら〈意志〉とか……
GM:それはなしとさせてください
GM:イージーエフェクトで固定値を加算するやつは通すかもしれません
任アルル:了解です。イージーでいま使えそうなのだと《偏差把握》とかかな……どうでしょう
GM:ちょっと待ってください 資料をチェックしてきます
GM:わかんなかったのでOKとしましょう! なんとなく比重の重い金属由来の警備がどこに潜んでいるかが判断できるでしょう。
GM:固定値2点をどうぞ
任アルル:わあい
任アルル:ありがたく頂戴しまして
任アルル:4dx+2>=7
DoubleCross : (4DX10+2>=7) → 10[6,9,10,10]+7[2,7]+2 → 19 → 成功
GM:!?
ミラ:つよ!
任アルル:イエイ
GM:7/28
GM:判定が変更されます。
判定[3]:立ちはだかる怪獣!
クリンナップ毎に全員に4d10ダメージが入る。
<任意の攻撃> 難易度12 / 最大達成値30
ミラ:あわわ……
リャン・シェンシィ:怪獣じゃん
GM:こういうのがあるから妙に完了値が高かったわけですね
リャン・シェンシィ:でもミラちゃんの方が強いから問題ないね
GM:このフロアの脅威はN型だけではない。通常の警備システムも普通に徘徊しており、本来閉架書庫に立ち入りの叶わない生徒たちは当然遺物と判断される。
侵入者排除システムR型:『ウガァーーーゥガゥガゥガゥガゥガゥガゥ!』
侵入者排除システムR型:やたら凶悪な雰囲気を漂わせる、イタチを思わせる形状の兵器群が書架の間を走り回っている。
ルルカ・アゼリア:「R型ね。他のタイプに比べて特別強いってわけじゃないけど」
ルルカ・アゼリア:「一番強いやつに目をつけて諦め悪く絡んでくるから、とにかく時間を取られるわ!」
ミラ:「ゲームとかで大量に出てきてキツウザいタイプの敵ではないか……」
ミラ:「あれは流石に死角もなさそうだぞ。どうしよう?」
ルルカ・アゼリア:「ここまでは敵をやりすごせてたけど、Tセンサーに引っかかっちゃったみたい」
解良イノリ:「つよいやつセンサー」
ルルカ・アゼリア:「仕組みは謎だわ」
リャン・シェンシィ:「まあこのメンツなら引っかかるよな~」
ミオナ:「どなたがヒットしたんでしょうね」
任アルル:「侵入者を感知すればいいと思うんですけど……」
ルルカ・アゼリア:「こらっ!」
解良イノリ:「まあまあ。ここはアルルさんを見つけたとかそういう感じで…」苦笑気味に。
ルルカ・アゼリア:「オトナ……」
リャン・シェンシィ:「そういう余裕ぶったとこあるんだよな~この人は」
ルルカ・アゼリア:「とは言えどうしましょう。この世のものとは思えない気の狂い方をしているから、相手が五星君でも全自動で突撃してくるわよ」
ミラ:「やはりやっつけるしかないのではないか?」
ミオナ:「むむっ」シャキン! ナタを抜く。
解良イノリ:「普通に私は強さそのものの極致を持ててないだけだよ。……うーん、もう見つかり掛けてるとなると…」
ミラ:「あの数をいちいち撒いていてはキリがあるまい」
リャン・シェンシィ:「じゃあ、アルルさんを先頭に置いて全自動で返り討ちにしてもらう?」
侵入者排除システムR型:『ハァ……ハァ……オレヨリツヨイヤツト、タタカイタイ……!』
侵入者排除システムR型:このままでは見つかるのも時間の問題だ。
リャン・シェンシィ:「なるほど、あの精神性がTセンサーの動力なんだな~」
任アルル:「……色々と言いたいことはありますが」小さく咳払いをして。
ルルカ・アゼリア:「何なに?」二刀の脇差に手をかけている。
任アルル:「まだ気配を感じている程度の段階なら、やりようはあります。ついてきてください」
任アルル:そう言って先陣を切り、妙に確信に基づいた様子で低空を進む。
ミオナ:「おお! では僭越ながら後を追わせていただきます」
ミオナ:クツを口に咥えて、四足の肉球で音を立てずに追尾する。
ミラ:「おお、とうとうアルルちゃんの腕前が見れるのか……!」 目を輝かせて後に続く。
解良イノリ:此方もどことなく目を鋭くし、影に足を沈めながら音無く付いて行く。
侵入者排除システムR型:『シンニュウシャ……タカメアイ……』
任アルル:道中、分岐があれば即座に選び、曲がり角で不意に停止し、無茶な構造変化の結果形成された通風口じみた通路を這い進む。R型の足音や声が時折近付くことはあるが、互いに視認することは一度も無い。
ルルカ・アゼリア:「正しい道順を選べるなら──」
リャン・シェンシィ:「意外と穏当だよね。しぐれちゃんだったらここまでで4回は戦闘してただろうし……」別件でグレートバビロンに合流した崑崙生の名を出しながら、ミラの言葉に返す。最後尾を静かに歩いていく。
ルルカ・アゼリア:「閉架書庫の中で、『包囲』というのは成立しないことが多いわ。だって空間が捻じれているんだもの、どう追い詰めればいいのかも、どう逃げれば良いのかも本当はわからない」
ルルカ・アゼリア:「だから……でも。理論上の話よ。うそ……うそ! どういう感覚なの……?」
ルルカ・アゼリア:興奮している。
任アルル:やがてTセンサーの有効範囲を抜ける。「……こんなところですね。面白みがなくて面目ないですけど」
侵入者排除システムR型:「オクシタカ……ツマラン…………」
侵入者排除システムR型:標的を完全に見失ったR型たちが次々に捨て台詞を吐いて去っていく。
解良イノリ:「…すごいな。何よりよく”見えて”いるから、避けることも出来る訳だ」
リャン・シェンシィ:「……他校の基地居住区とか、警備を敷いた場所にもするっと忍び込んでるって噂は聞いてたけど……」
リャン・シェンシィ:「なるほどな~、こういう手並だった訳か」
任アルル:「詳しい絡繰は乙女の秘密ということで」立てた指先を唇の前に添えて。
ミラ:「すごいものだ。殺気を避けたりしたのか、別の手品があるのか……」
任アルル:「正面突破も考えましたが……ほら」
ミオナ:「かっこいい……真似したい……」台詞に感じ入っている。
ミラ:「崑崙の生徒はとりあえず戦闘! みたいな奴が多いと思いこんでいたが、こういう戦い方もあるのだなあ」
ミラ:「あっ戦闘も視野ではあったんだ」
任アルル:「おやつを食べすぎるとご飯が入らなくなるって言いますし。今回それは勿体なさそうだなって」
リャン・シェンシィ:「戦いが三大欲求に並んでる人のコメント」
解良イノリ:「ダイエット中の女子学生の台詞っぽいよな。これだけ聞けば」
◆ROUND-02◆
GM:ラウンド終了。第二ラウンド。セットアップまで省略。
判定[3]:立ちはだかる怪獣!
クリンナップ毎に全員に4d10ダメージが入る。
<任意の攻撃> 難易度12 / 最大達成値30
GM:進行値:7/28 ラウンド:2/8
GM:行動値14。イノリちゃんの手番です。
解良イノリ:はい!マイナーなし。メジャーNS”Isa41:1”《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:災厄の焔》にて判定。
解良イノリ:9dx7+6
DoubleCross : (9DX7+6) → 10[1,2,2,3,5,5,5,8,10]+5[4,5]+6 → 21
解良イノリ:ひどすぎ
ミラ:でもしっかり繰り上がってるから!
GM:コンセこういうとこある
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を7増加(78 → 85)
GM:とはいえ侵蝕を上げただけある上昇幅ですね
GM:10/28 !
天狗怪獣セレシアルドッグ:「ワフォーーーン!!!」
ミラ:「なんだなんだなんだ!」
天狗怪獣セレシアルドッグ:翼の生えた荘厳な……犬!
リャン・シェンシィ:「あの遠吠えは……」
天狗怪獣セレシアルドッグ:ただし非常にデカい。翼長は20メートルはあるだろう。
解良イノリ:「うわあN市で似たようなの聞いたことある気がするぞお」
GM:ハプニングチャートを振り忘れていたので、今振ります。
GM:1d10
DoubleCross : (1D10) → 8
GM:8:地力怪獣ネバルゴンの助力を得ることができた! このラウンド中判定ダイス+5
リャン・シェンシィ:???
解良イノリ:嘘でしょ!?
任アルル:タイミング完璧すぎ
GM:イノリちゃんは振り足していいですよ
解良イノリ:あ、じゃあ降りたします
ミラ:やったー怪獣大戦争!
解良イノリ:5dx7+6
DoubleCross : (5DX7+6) → 10[1,4,5,10,10]+6[2,6]+6 → 22
解良イノリ:か、変わらない
GM:同じ!
天狗怪獣セレシアルドッグ:翼が風を打つ、衝撃風が書架をなぎ倒す! 警備システムでもなんでもない野生化怪獣たちは、本がどうなろうがお構いなしなのだ!
ミラ:「ああっ貴重な本が!」
ルルカ・アゼリア:「あぎゃぎゃぎゃーーーっ!! やめてやめてやめてやめて!!! ひーん!!!」
リャン・シェンシィ:「こういうのこそなんとかしに来いよラーテルちゃん達……」
ミラ:「警備システムは何やっておるのだ! あからさまに強いやつがおるだろうがここに!」
任アルル:「まったく同意見です」
解良イノリ:「う、うわあやっぱりそうだ……!”怪獣王”のやつ!ちゃんと管理をしろマジで…!」
ミラ:シェンの言葉にぶんぶんと頷いている。
ミオナ:「くっ、こんな時、うまい具合に風よけになってくれる何かがあれば……!」
???:「NGO…………」
任アルル:「!」
解良イノリ:「……?」何処かで聞いたことある様な……
リャン・シェンシィ:「ええ……? まだいるの?」
ルルカ・アゼリア:「ひゅ? えぬじーおー……?」
地力怪獣ネバルゴン:「NGOOOOOOOOOOOOO!!!!!」
解良イノリ:「ちょっおまっ、なんでここにいるの!?!?」
リャン・シェンシィ:「え……? 何?」
地力怪獣ネバルゴン:ギャシャーーッ! ずんぐりとした巨体が滑り込み、風を受け止める!
ミラ:「えっなに? 味方なのか!?」
ミラ:「怪獣だが!?」
リャン・シェンシィ:「知り合い?」
リャン・シェンシィ:「イノリってあんなの飼ってるの?」
解良イノリ:「い、いや……知り合いというか………前回のアタック時に何か…飼ってない!!!」
地力怪獣ネバルゴン:「NGO! NGO!」覚えてもらえていたことが嬉しそうに尻尾を振っている。
任アルル:「たいへん懐いている様子ですが」
リャン・シェンシィ:「めちゃくちゃ懐いてるじゃん…」
解良イノリ:「なんかこう…上手い感じに和解というかそういう風になったの!!」
天狗怪獣セレシアルドッグ:「バウ?」
解良イノリ:「アトラとかムツミとかいたせいだもの!」
解良イノリ:顏を大分赤くしながら叫ぶ。
リャン・シェンシィ:「へぇ~……? じゃあ、あっちも手懐けれたりする?」
天狗怪獣セレシアルドッグ:「バウゥ…………」(矮小な人間に与するとは、情けない)
地力怪獣ネバルゴン:「NGO…………!!」(敵意の視線)
ミラ:「なんか会話しておらんか?」
ミラ:「ワンチャン……このまま放置して、我らは先に進めるのでは……」
ミオナ:「ダメそうです。倒しましょう!」
解良イノリ:「そういうのは怪獣王のやつに…エミーのやつに言ってよ…!」
リャン・シェンシィ:「あはは、だいぶ仲悪そうだね」
解良イノリ:「ぬあああ……!」
天狗怪獣セレシアルドッグ:ズダダダダッ! 美しい羽毛が、翼の一撃ちで鋭利な刃物となって降り注ぐ!
ミオナ:「くっ……! 大きく、重い……!」
リャン・シェンシィ:「うわっ、その羽そういう感じになるんだ」
ミオナ:身の丈ほどのナタを振り回して懸命に弾いているぞ。
解良イノリ:「ええいもう……!仕方ない、このままやる…!」
任アルル:「なんで犬なんでしょう」イノリさんに任せて高い棚の上から見物の構え。
解良イノリ:ひゅう、と空気が一気に彼女のもとに吸い込まれる。単純な呼吸法、歌唱法によるものだ。
解良イノリ:「”聖ニコラウス、神の愛する者よ”」それは酷く素朴な聖歌だった。
解良イノリ:「”私たちに美しき住居をお授けください”」単純で素朴なソプラノ。そしてそうであるがゆえに、
解良イノリ:「”生ける時も死せる時も、”」何よりシンプルに響く。
解良イノリ:「”聖ニコラウス、私たちを無事にお連れください”」怪獣──セレシアルドッグの影が波打った。
天狗怪獣セレシアルドッグ:「ワフ?」
解良イノリ:旅の守護聖人、聖ニコラウスの聖歌。それは旅するものを守護し、守るものである。
解良イノリ:闘争に傾いた意識を大きく打撃し、フラットな其れへ強引に引き戻す。その落差で、運が悪ければ気絶するだろう。
天狗怪獣セレシアルドッグ:「キャウ……」
解良イノリ:「す、ふぅーー………上手くいったかな…?」
天狗怪獣セレシアルドッグ:ユーモラスな形状に見合わぬ可愛げのない巨躯が墜落する。
ミラ:「おぉ、面白いな……! そうして歌うのがイノリの能力発動のキーなのか?」
天狗怪獣セレシアルドッグ:だが。その激突が気付けになったのか
解良イノリ:「正確には聖句かな。最近は歌って見ない?っていうのがあるから、それでつい……ん」
天狗怪獣セレシアルドッグ:「ぐぅるるるるるるる」起き上がる。闘争心は消えていないようだ。
リャン・シェンシィ:「……まだ荒れてるね。もうちょい痛いの入れなきゃか」
ミオナ:「飛行を解除しましたから、次は部位破壊です!」
地力怪獣ネバルゴン:「NGO!?」思ったより怖い単語が出て動揺!
解良イノリ:「い、一応あまり手荒にはね……?」
任アルル:「……ふうむ」
任アルル:「もっと崑崙山から近ければ人気の修行場になりそうなのですが……」
ミラ:「やっぱり戦闘狂の集団ではないか!」
リャン・シェンシィ:「立地がどうだろうと図書館なんだよなぁ」
ルルカ・アゼリア:「絶対やめてね」アルルの肩に手を置く。笑顔。
リャン・シェンシィ:「……本当に図書館だよね……?」無惨に床に散らばった本を見やる。ちょっと自信がなくなってきたかもしれない。
解良イノリ:「…図書委員会の方と交渉してね……?あっダメそう」
任アルル:「はぁーい」
GM:行動値9。シェンの手番。ここでコンセるの自分じゃなくていいなと思ったら待機もありとします
リャン・シェンシィ:そうなんよね 待機しよっかな~
リャン・シェンシィ:攻撃命中ならみんなできるので
ミラ:やすんでやすんで! シェン先生にはもっと相応しい出番があるはず
リャン・シェンシィ:じゃあパス!
GM:はーい。ではミラちゃん様の手番です。
ミラ:まかせろー!
ミラ:任せろなんですが、キャラシの間違いに気が付きました……コンセウロボロスじゃカスタマイズに噛まないですねこれ
GM:ほんとだ
GM:直してもいいですよ
ミラ:さも最初からそうだったかのように、《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》させてください
GM:どうぞどうぞ
ミラ:9dx7+6+3 直しました! えいえい
DoubleCross : (9DX7+9) → 10[4,5,5,5,6,7,7,10,10]+10[1,6,9,10]+10[4,7]+2[2]+9 → 41
ミラ:ふふん
ミラ:ミラの侵蝕率を4増加(61 → 65)
GM:でかい……
リャン・シェンシィ:すごい!
解良イノリ:つよい
GM:ダイス5個増えてるけどまあ……いいか! 最大達成値だし
ミラ:あっそうだった! ごめんねネバルゴン
地力怪獣ネバルゴン:NGO(ええで)
GM:14/28!
GM:判定が変更されます。
判定[4]:『鍵』を見つけよう!
<知覚> 難易度 / 最大達成値30
リャン・シェンシィ:鍵だと~??
GM:メイン3話にあったんですが、なんか特定の本を見つけて次の階層に進むシステムがあります。
任アルル:あ~
解良イノリ:ああ~あった なつかしいぜ
天狗怪獣セレシアルドッグ:「ヷフォーーーーーン!!!!」
天狗怪獣セレシアルドッグ:普通の犬の声のボリュームを上げただけとしか思えない咆哮(とてもうるさい)をかまし、愛くるしい姿で突撃してきます。
天狗怪獣セレシアルドッグ:「ヘッヘッヘッ」(人間など所詮我の遊び相手となり……ボロ雑巾となるだけの存在よぉ────ッ!!)
ミラ:「あっ意外とかわいい」
リャン・シェンシィ:「油断しちゃダメだよミラちゃん。あれはかなり人間を舐め腐ってる眼だから」
ミラ:「シェン、どうする? そちらの力は温存するか?」 特に慌てずに聞く。日常の範囲内だ。
ルルカ・アゼリア:「何人もの図書委員が、あのモフモフの姿にやられ、笑顔のまま十時冠転送の憂き目に遭ったのよ……」
リャン・シェンシィ:「ん。当然、必要ならやる準備はあるけど」
リャン・シェンシィ:「適材適所ってあるでしょ。単純な武力なら、私より3人の方が上だもの……頼める?」
ミラ:「もう半分住み着いておるではないか図書館に……」
任アルル:「なに食べて暮らしてるんでしょうねえ」
リャン・シェンシィ:上方でふわふわとイノリの戦いを眺めていたアルルの方を見やったりしつつ。
解良イノリ:「実際本当なんで生態系維持できてるんだ……」
ミラ:「よし、ならばここは我に任せるがいい! アルルちゃんもイノリもよく見ておくのだぞ!」
リャン・シェンシィ:「ん、ありがと。何かあればバックアップするから」
ミラ:「ふふん、不要だ! 我はただお菓子を食べまくる世間知らずでは……ない!」 ミラの影が、腕が、足が変化する。
任アルル:「応援してます」
解良イノリ:「ん。見せてみて」
ミラ:ミラ。生体兵器である八竜の制御装置であり、彼らの素体に使われた未知の液体金属が意志を持った存在。
ミラ:ある意味で母と言っていい彼女は、子らの能力を部分的にエミュレートすることができる。──このように。
ミラ:無数の黒い影がセレシアルドッグに絡みつき、束縛する。一部は精神を侵食し、その闘争心を薄れさせている。
ミラ:「無力化したぞ! こういう陰湿なやり方ならニーズヘッグのやり方をパクるのが一番手っ取り早いわ!」
天狗怪獣セレシアルドッグ:「がう!???? ???……」
リャン・シェンシィ:「おお~……見事なテイミング」
天狗怪獣セレシアルドッグ:「クゥ──────ン…………」
ミラ:「よしよし。森(?)にお帰り……」
ミオナ:「同じタイプの攻撃を重ねたのが功を奏した様子です!」
解良イノリ:「…おお、ウロボロス…」そして言い分からすると、これ以外にもいろいろ”ある”のだろう。(あいつが確かに誇るだけあるな…)
天狗怪獣セレシアルドッグ:ぐでっとして、とぼとぼと何処かへ向かってゆきます。
ミラ:「あっ、影だけではないぞ! これ以外にも色々できるからな!」 イノリにアピールしている。
ミラ:「本当に色々できるのだぞ! 楽しみにしておけ!」
リャン・シェンシィ:「ふふ、流石は八竜マスター。怪獣使いとしちゃイノリに負けてられないもんね」
ミラ:「うむ。怪獣使いとしていつか雌雄を決するべきだな……!」
解良イノリ:「あ、うん。ありがとうね」ミラさんに笑って手を振り。
解良イノリ:「怪獣使いじゃないよ!!」
任アルル:ネバルゴンを見る。
リャン・シェンシィ:「じゃあどうするの?この子」
解良イノリ:「えっ……いや…どうしよう。エミーさんの所帰れる…?」
地力怪獣ネバルゴン:「NGOO♪」
ミラ:「……懐いておるな……」
地力怪獣ネバルゴン:「NGO」
解良イノリ:「私そういう訓練は受けてないし分からないからなあ……」わたわたしている。
地力怪獣ネバルゴン:イノリちゃんに応じるように口にすると、のそのそと君たちが来た方へ向かっていった。
ミオナ:「大丈夫なんでしょうか……」
解良イノリ:「あっ気をつけるんだよ!」
リャン・シェンシィ:「……」
任アルル:それぞれの怪獣の後ろ姿を見送る。「……アトラといい……メサイア生による問題解決は予想を超えた成果を導くんですね」
任アルル:「さすがのわたしもびっくりし通しです」
解良イノリ:「これ私が原因じゃないって思っていいわよね!?」
リャン・シェンシィ:「よく分からないけど、あれ追いかけて原因根絶やしにしておいたほうがいいんじゃない?」ルルカちゃんを見て。
リャン・シェンシィ:本当にどこから湧いてきているんだろうあいつら。
ルルカ・アゼリア:「天狗怪獣のほう? 連絡は打ったけど、あたしは案内が仕事だから」
リャン・シェンシィ:「いや両方……まあ、こっちの用件を優先してくれるのはありがたいけどさ」
ミラ:「流石に大物はあれくらいだと思いたいな。ここから先は平和だといいのだが……」
ルルカ・アゼリア:「イノリちゃんのペットのほうは……図書館奪回の立役者のペットだから通さないと責任問題になるよ! って言っとこう」
ミラ:影の触手で周囲を警戒索敵しつつぽてぽて進んでいます。
ルルカ・アゼリア:「できるだけあたしの責任にならないように……」
ミラ:「よいのかそれで……」
解良イノリ:「ペットでは……ペットでは……うぬあああ……!」ここで違うと言ってしまうと色々危ないのでは?と思い言えないでいる。
GM:アルルちゃんの手番となります
判定[4]:『鍵』を見つけよう!
<知覚> 難易度9 / 最大達成値30
GM:進行値:14/28 ラウンド:2/ 8
任アルル:知覚か~ 有効そうなイージーもないけど……ネバルゴンバフはまだ続いてるんですよね
GM:続いており、ダイスがいっぱい振れます
任アルル:なら何とかなるかなあ
ミラ:本棚をめちゃくちゃにして見つけやすくしてくれたのかな
GM:本棚を守ったから見つけやすくなってるんだンゴ!
ミラ:えらい!
解良イノリ:うう…えらい
任アルル:献身に応えるぜ
任アルル:素振りします。
任アルル:5dx>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 10[6,6,7,8,10]+6[6] → 16 → 成功
任アルル:ありがとう……ネバルゴン
解良イノリ:きっちり回しててすごい
任アルル:あっ5dxでもないな
GM:もう少し振れそう
任アルル:8dxだった 3個分振り足していいですか?
GM:どうぞ!
任アルル:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 7[2,3,7] → 7
任アルル:ポイント追加はならず!
GM:とはいえPP2! おみごと
GM:16/28
GM:これは演出は突破までまとめてやっていってもらおうかな 地味だし
GM:シェンの手番どうぞ
リャン・シェンシィ:あっはーい じゃあやろ
リャン・シェンシィ:懲りずに《コンセントレイト》《無形の影》で
リャン・シェンシィ:5個増えて14個か
GM:FS判定が壊れちゃうよ~~~~
リャン・シェンシィ:14dx@7>=9 うおお
DoubleCross : (14DX7>=9) → 10[1,1,2,2,2,3,4,5,6,7,8,9,10,10]+10[3,3,7,8,8]+10[4,6,10]+3[3] → 33 → 成功
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を6増加(86 → 92)
ミラ:すごいぞ無形!
解良イノリ:強いぞ無形
任アルル:つよいぞ無形
リャン・シェンシィ:優秀で申し訳ない
GM:あっごめん!
GM:いやなんでもない 大丈夫だった
GM:20/28 判定が変更されるぜ!
判定[5]:怪獣と警備システム、悪夢の合体……!
クリンナップ毎に全員に5d10ダメージが入る。
<任意の攻撃> 難易度 / 最大達成値30
リャン・シェンシィ:ろくでもないこと起きとる
解良イノリ:マジ?
任アルル:勝手に戦え!
ルルカ・アゼリア:「というわけで、今共有したリストにある本を集めてね。」
ルルカ・アゼリア:「ちなみにこれを記憶しても次回は意味ないから、こっそり入りたくなってもちゃんとうちを通すのよ~」
GM:ということで、君たちはルルカに指示された本を探していた。
ミラ:「毎回変わる鍵、というわけか。確かに……確かに」
ミラ:「この大量の本から探すのは、だいぶ骨だな……」 早くも疲弊している。
リャン・シェンシィ:「そりゃセキュリティ的には強固かもしれないけど……」
ミラ:「マスターキーとかないのか……?」
解良イノリ:「毎回変わるの本当大変ね…」影で本を支えながら幾つか持ってきている。
任アルル:「どういう理屈なんでしょうねえ」
任アルル:宙に浮き、巨大な本棚の高いところにある分を担当している。
ミラ:「ああっまたそんなワンピースで高いところに!」
リャン・シェンシィ:言いながら、あまり迷いのない足取りで本を拾ってくる。
ミラ:「今度アルルちゃんにスパッツか何かを差し入れなくては……」 ブツブツ言いながら本を探している。
ルルカ・アゼリア:「あ、そっか。梯子を持ってくるつもりだったけど、必要ないのね。便利~」
任アルル:「いーじゃないですか。女の子しかいないんですもの」
リャン・シェンシィ:「……散らばった時の流れとか、元々の配置とかである程度の予想は付くんだけどさ」8冊目。
解良イノリ:「そういう油断がもしもの際に繋がる…らしいよ?」本で見た知識だ。
リャン・シェンシィ:「シンプルに多いよ、数が」
ルルカ・アゼリア:「わ、手際が良い」
ルルカ・アゼリア:「ゴメ~ンね☆ こんなに多くないことのほうが多いんだけど」
リャン・シェンシィ:「まあ、元の整理がちゃんとしてたおかげではあるんだけど……」
ルルカ・アゼリア:コツン。カラン。傾げた頭の鈴が鳴る。
リャン・シェンシィ:「……大変な仕事してるよね」
リャン・シェンシィ:まだ床に散らかったままの本自体は無数にあるのを見渡して、彼女らの苦労を思った。
ルルカ・アゼリア:「それ、三大学区の会計ちゃんが言う? ありがと」
ルルカ・アゼリア:「……と。実は一つだけ、鍵とは関係ないやつを持ってきて貰ったんだけど」
ルルカ・アゼリア:「まず1つ、これだね」
任アルル:「うん?」自分が持ってきたぶんを脇に置いて覗き込む。
▼垂直延導シールドマシン"イクシオン"について(2)
"イクシオン"を用意したのは理事会七大派閥のひとつ、"覚醒派"。
プロトメサイア竣工計画のはるか前から穴を掘っていたとされる。
学園都市ノヴァリスは絶えず拡大している。それは地上で円を示す断絶嵐界に限らない。
上空にもドーム状の限界があり。それを突破しようとしたものは何処かへ消えてしまう。──それは当然、地下にも及ぶのだ。
シールドマシン"イクシオン"は、常に地中を振り進み、ノヴァリスの地底最外殻に位置するために作られた。
リャン・シェンシィ:「ふふ、だからこそだよ。なんでも自分を基準に測ってたらひどいパワハラ上司になっちゃう……ん?」
ミラ:「お!」
ミラ:「例のイクシオンについて書いてあるではないか! どれどれどれ」 覗き込んでいる。
リャン・シェンシィ:「そっか、地底の極限に到達することが目的だったんだ」横からサラッと目を通して。
解良イノリ:「…外に出る、じゃなくて。ギリギリの所に…」
任アルル:「へえ~……」
ルルカ・アゼリア:「ほぉーーう……」
ミラ:「ははぁ~……んな深く掘っても実用性ないだろと思っていたが」
ルルカ・アゼリア:「出ようとすると消えちゃうらしいわよね。とはいえ、断絶嵐界みたいな境界があるのなら、おいそれとギリギリを攻められるとも思えないけど……」
ミラ:「探査機だったのか。もとから穴に実用性なんぞいらんかったのだなぁ」
解良イノリ:「それはそれで、何のために?というのはあるけどね…」
ミオナ:「ふむ……」
ミオナ:「神に会うため、かもしれませんね」
任アルル:「神?」
ミオナ:「はい」興味深そうに、資料の文面を眺めている。
ミオナ:「語らるるには、ミオナ達の住むこの世界には」
ミオナ:「『端』……限界があるということなのですね? 信じがたいことですが」
ミオナ:「だとすれば、無限の遠方に存在し、ただ遠吠えで呼び合うしかできない、ミオナ達の神々も」
ミオナ:「実際に存在できるのかもしれない」
ミオナ:「姿なき概念としてではなく──────」
ミオナ:最後は呟くように口にして、また目を皿のように、本を読み始める。
ミラ:「いざ会ってみれば、こんなものかとがっかりするやもしれんぞ」 少し意地悪く言う。
解良イノリ:「……ギリシア神話において、神は具体的な土地に座すものだった」オリンポス山、デルポイの神託所のように。「なら…虹の根本に辿り着くように。世界の境界に迫れば…?」
ミオナ:「あまり怖いことを言わないでください」ミラへと苦笑する。
リャン・シェンシィ:「個人的には……そうかなぁ?って感じの理屈だけど」
リャン・シェンシィ:「まあ、そういうのが好きな人は多いよね。完全なるものなら必ず存在するはずで」
リャン・シェンシィ:「存在するものなら、必ず世界の裡にあるはずだって」
任アルル:「……先住市民の神なるものを、先代のマスターオーダーが探し出そうとしていた……?」
解良イノリ:「…まあ、見つけたくなるのはヒト…いや、信じるモノのサガなんだろう」
ミオナ:「未熟な考えかもしれません。若輩なもので」
解良イノリ:「信じるなら、神に問うてみたくなるものだ。それがどんな問いかはさておいて…」己の軌跡が、産んだものを。
判定[5]:怪獣と警備システム、悪夢の合体……!
クリンナップ毎に全員に5d10ダメージが入る。
<任意の攻撃> 難易度 / 最大達成値30
◆ROUND-03◆
GM:進行値:20/28 ラウンド:3/ 8
GM:セットアップを省略して行動14のイノリちゃんいってみましょう
解良イノリ:待機します…!侵蝕が結構やばい
GM:では行動値9。シェン!
リャン・シェンシィ:待機!
GM:行動値8。ミラの手番!
ミラ:は~い。さっきと同じく普通に攻撃しましょう。《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》。
GM:フフ……どうぞ!
ミラ:9dx7+6+3
DoubleCross : (9DX7+9) → 10[1,2,2,3,6,6,6,8,8]+10[5,7]+5[5]+9 → 34
ミラ:まずまず!
ミラ:ミラの侵蝕率を4増加(65 → 69)
GM:綺麗に最大達成値
GM:あっ難易度入れ忘れてた 15です
ミラ:ホッ……
GM:進行値:24/28 ラウンド:3/ 8
GM:目的としていた階層──
GM:君たちは天文台が存在する捌段・百日紅へとやってきた。
ミラ:「おうおう、ここか!」
ミラ:「面倒な鍵探しまでしたのだ。さすがにもう怪獣やら何やらはおるまい!」
ミラ:髪を少しだけ液体化させて左右にフリフリと振ってます。機嫌がいい時のクセだ。
リャン・シェンシィ:「あ、またそういうフラグっぽいことを……」
解良イノリ:「前は此処までだったけれど。あの時は既に制圧されてたからなあ」
???:「PAFOOOOOOOOOOOOOOOOOOON!!!」
リャン・シェンシィ:「ほらもう絶対何かいるじゃん!」
任アルル:「この声は……」
???:まさにフラグっぽいことを言った瞬間に不吉な吠え声!
ミラ:「!?!?」
GM:ビルのように立ち並ぶ巨大な書架の隙間から現れたのは、二足歩行する巨大な……マンモス!
ミラ:「マンモスだー!?」
任アルル:「すごい。初めて見ました」
ミラ:「ふつうははじめてなんだよなぁ……」
解良イノリ:「いや本当にマンモス?二本の脚で立ってない??」
GM:しかもただ巨大なだけではない! 頭部や肉体の各所にサイバネ義体めいた機械パーツを身に着け、その身の丈に相応しいサイズの剣(のようなもの)を身に着けている。
ミラ:ほんとだ、二本足で立ってる
ルルカ・アゼリア:「あれは……まさか! 復活していたなんて!」
ミラ:ほんとにマンモスか?
任アルル:ほんとだ……
リャン・シェンシィ:「わざわざ古代の種の蘇生研究するような連中だし……ほら」
解良イノリ:「滅茶苦茶サイバネ化してるけど……」
リャン・シェンシィ:「そういうやつってやりたがるんだよ、自分流のアレンジみたいなやつ……?」
ミラ:「そんな自己流料理みたいな域をだいぶ逸脱している気がするのだが……!?」
解良イノリ:「アレンジ入れたら再現にならないだろって毎回思うんだよな」
ルルカ・アゼリア:「侵入者粛清システムK型──本来は侵入者へと洗脳電波を流し込み、同士討ちさせる警備ドローンよ」
リャン・シェンシィ:「全くもってミラちゃんが正しいね!」
ルルカ・アゼリア:「それがマンモスの怪獣に取り憑いて……だけど悲しいかな! 彼と同士討ちになるほどの強敵は、長らく現れなかったの」
リャン・シェンシィ:「長らくって何?」
リャン・シェンシィ:「君あれずっと前から放置してたの?」
リャン・シェンシィ:「存在を把握した上で私達をここまで案内してたの?」
ルルカ・アゼリア:「復活したって言ったじゃないの! この前ちゃんと倒しました!」
ミラ:「悪魔合体した上に復活する怪獣、もはや悪夢ではないか」
解良イノリ:「ゲームじゃないんだぞ……」何で復活してるんだ。
任アルル:動物園の猛獣を眺めるような気分で観察している。
ルルカ・アゼリア:「話はちゃんと聞いて。頭部に取り憑いたドローンのせいで加速された視覚処理能力……そして、図書委員が発見するまでの間に洗脳への耐性をつけてしまった」
ルルカ・アゼリア:「幾度かの会敵を経て……ヤツは私達の剣術を……自らの戦闘スタイルに取り込んだわ」
ミラ:「ああ……だから剣」「……のようなものを」
ミラ:巨大剣もどきを見て納得したように頷いている。
???:なんということか、その手に持つのは侵入者粛清システムT型!
ミラ:「……いやあれ剣か!?」
解良イノリ:「洗脳がしれっと無効化されてるしあれよく見ると魚じゃん」
任アルル:「Tセンサーと紛らわしくないですか?」
リャン・シェンシィ:「ねえこの話本当に全部真面目に聞かなきゃダメ?」
ルルカ・アゼリア:「誰が読んだか……時空野武士マンモスサムライ!!!」
リャン・シェンシィ:「二つ名うるせえ~」
GM:時 空 野 武 士 マ ン モ ス サ ム ラ イ
リャン・シェンシィ:「くそっ……私のゴーグルの記録にゴミのような情報を流し込みやがって……」
解良イノリ:「うーんこの要素のごった煮感」
ミラ:「バカなのか?」「要素が多すぎる」
リャン・シェンシィ:「とにかく、次こそは復活しない方法で倒さなきゃって事ね」
ルルカ・アゼリア:「そういうことよ!」
ミラ:「あれだけ厳重なセキュリティだ。こいつを倒せばさすがに最後であろう……! なんとかしてやる!」
時空野武士マンモスサムライ:何度洗脳を受けても心の強さで立ち上がり一頭の修羅と化したマンモス型怪獣が、君たちに狙いを定める。
時空野武士マンモスサムライ:「PAOOOOOOO………………」
時空野武士マンモスサムライ:静かな調息を経て、大上段にタチウオを構え、振り下ろす!!
任アルル:「むっこれは」
任アルル:「Tが時々思い出したかのようにビチビチしていて太刀筋が読み難く……気を付けて下さい」
ルルカ・アゼリア:「気をつけて! マンモスサムライはインドゾウ50頭分の筋力を持っているわ!」
ミオナ:「そのパワーに洗練された武術が組み合わさった破壊力──ただのパワー型の比ではなさそうです!」
リャン・シェンシィ:「そんな筋力測定してる余裕があったら復活しない様な封印も施しておいてほしかったな~!」
ミラ:「ふん。アルルちゃんのように感知能力がバカ高いならともかく」
ミラ:「……視覚感知のパワー型なら、いくらでもやりようがある」 冷気が広がる。 「このようにな!」
リャン・シェンシィ:「この冷気は……」
ミラ:かつてプロトメサイアで大暴れした八竜の一角、銀竜ヨルムンガンド────その能力をエミュレートする。
ミラ:たちまち冷気が時空野武士マンモスサムライの頭部に集中し、視覚周りを氷漬けに!
ミラ:「ははは! マンモスらしく氷漬けになっとれ!」
ミラ:「このまま我が視界は塞いでおいてやろう! 誰でもいいからあと頼む!」
時空野武士マンモスサムライ:「GUAAAAAA……!」苦しげに呻く。だが、マンモスは氷河期に強い!
任アルル:強かったら駄目じゃない?
ミラ:こうかはいまいちのようだ
ミラ:ファフニールのエミュレートは後で取っておこうと思ってたけど、今すればよかったな……w
時空野武士マンモスサムライ:元がヨルムンガンドの力とはいえ……完全解放された八竜の出力を望むべくもない現状では、決定打にはならないようだ!
時空野武士マンモスサムライ:とはいえ、撹乱は機能しており、振り下ろした太刀は先程まで君たちが居た場所を砕くにとどまる。
時空野武士マンモスサムライ:奇襲をするならまさにこのタイミングだろう。
ミラ:「あっこれ……あんまり氷は効果がないな!?」
ミラ:「うわーっファフニールの方パクればよかった! 早く追撃してくれ!」
GM:では行動値7。アルルちゃんの手番です。
GM:進行値:24/28 ラウンド:3/ 8
任アルル:トドメをもらうぜ
GM:やっちまいな!
任アルル:《コンセントレイト:バロール》《瞬速の刃》。栄光と勝利の槍で射撃攻撃します。
時空野武士マンモスサムライ:いざ尋常に……!
任アルル:10dx7+9
DoubleCross : (10DX7+9) → 10[1,2,3,5,5,6,8,8,9,10]+10[5,6,7,10]+5[3,5]+9 → 34
GM:危なげなく最大!
任アルル:ふふん
GM:FS判定完了です。ハプニングチャートまた振り忘れました
任アルル:任アルルの侵蝕率を5増加(66 → 71)
GM:1d10 一応振ってたら何が出てたか見とくか
DoubleCross : (1D10) → 6
ミラ:アルルちゃんすごい!
GM:6:以前の戦闘の痕 フロアをショートカットできそうだ このラウンド中最大達成値+10
ミラ:ww
ミラ:今更w
GM:関係なかったぜ よかったよかった
解良イノリ:最後の最後でw ともあれよかった!
時空野武士マンモスサムライ:「スゥゥゥ────────」
時空野武士マンモスサムライ:正座をしたマンモスサムライが、心眼を開き居合いで仕留めるとばかりにタチウオ型を鞘(ない)に収めようとする。
ミラ:「あっそうか」
ミラ:「あれだけの巨体なら、そもそも見ずとも」「剣を適当に振れば当たるのか……!?」
リャン・シェンシィ:「いや……あの感じは多分」
リャン・シェンシィ:「心の眼……第六感的なもので見ようとしてる……?」
ミラ:「その武士要素捨てろ!」
ルルカ・アゼリア:「腹立つわよね……!」
解良イノリ:「ま…まあ、学習元の図書委員の剣技なのかな…」
ミラ:マン・サムの手足、胴体などを次々と凍結して足止めしてはいるが、あまり効果を感じられていない。
任アルル:「嗨」皆の会話を横目に。
任アルル:やたらゆっくりした納刀モーションの中途にあるマンモスサムライに向け白銀の槍を投じる。
時空野武士マンモスサムライ:心眼とは特に関係なくドローンのセンサーが接近を捉え、各部のパーツから電流が流れて筋肉を刺激し無理矢理の超反応で迎撃する!
時空野武士マンモスサムライ:「PAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」
GM:ミラの氷が砕け、すごく痛そうだ。
時空野武士マンモスサムライ:だが背に腹は代えられない! 代えられぬのだ!!
リャン・シェンシィ:そんなテンションで言われてもお前が戦ってるモチベが分からないよ
任アルル:得物を投擲し無手となったところへ、巨大な鉄塊じみた刃が迫り……
任アルル:「嗨咿呀」
任アルル:転瞬。
時空野武士マンモスサムライ:「!!」
時空野武士マンモスサムライ:捉えた──はずであった。
時空野武士マンモスサムライ:マンモスサムライは凄まじい巨体だが、動けるタイプの巨体でありその剣速は優に音速を突き破る。
時空野武士マンモスサムライ:発生した衝撃風が巨大本棚を破壊した。
ルルカ・アゼリア:「うわーーーーーん!!!」
ミラ:「貴重な本がー!!」
ルルカ・アゼリア:本当はバッテン目でM型に涙が迸っているが、適切な差分がない。
任アルル:引き裂かれた本の頁が木の葉めいて舞い散る中、斬撃の軌跡上に少女の姿は無い。十字冠転送の光も生じていない。
リャン・シェンシィ:「……今度こそちゃんと無力化しようね。もし次に復活した時は五星君の技を真似てるんでしょ……」
ルルカ・アゼリア:「うん……そうなったらおしまいよ……あ~ん」グスッ
任アルル:剣を振り下ろした姿勢のマンモスサムライの懐、胸部を装甲めいて覆うパーツの前にまで、いつの間にか距離を詰めている。
任アルル:左足を後ろに、右足を突き出した構え──否。既に打ち終えている。
ミオナ:「えっ。今────」
解良イノリ:「いや…その心配は必要なさそうだよ」衝撃波に靡くフードを抑えながら。「すごいな」単純な感嘆の声を漏らす。
ミラ:「ああっマンサム……!」「自傷覚悟の心眼を持ってしても、五星君の動きは捉えられなかったというのか……!」
任アルル:一拍遅れて、分厚い金属板がぼこりと凹む。さらに僅かに遅れて、大鐘を撞いたかのような重音が轟く。
ミラ:先の攻防でちょっとマンサムへの敬意が生まれている。
ミオナ:瞬き。人間より遥かに優れる動体視力をもってして捉え切れなかった。
リャン・シェンシィ:「……はぁ。見えてなければ、そりゃ、学べないよなぁ」
リャン・シェンシィ:感心したように息をついている。
時空野武士マンモスサムライ:「PA…………GOPHU…………!!」
時空野武士マンモスサムライ:ど…………
時空野武士マンモスサムライ:ぐしゃあん!!!!!!!
ミラ:「マンサムーー!」
時空野武士マンモスサムライ:いたいけな少女の呼び声に応えて心の強さで立ち上が……
時空野武士マンモスサムライ:れない! もう一度よろめき、倒れ、今度こそ完全に沈黙した。
ルルカ・アゼリア:「スゴ…………」
任アルル:「……またつまらぬものを叩き伏せてしまった」
任アルル:「なんて」
ルルカ・アゼリア:「じゃないわ! 今度こそしっかり退治するわよ!」天文台経由で地上への連絡を送りながら。
ミラ:「あんなデカいのを一撃で……五星君はみんなこのレベルの化け物なのか……?」
任アルル:巨体が倒れた際の風で乱れた髪を背中に払い、飛び戻った槍を掴む。
ミラ:周囲の残骸をよせあつめ、マンモスサムライのおはかを作ってます。
解良イノリ:ぱちぱちと拍手。「流石のお手並み。すごいとしか言えないな」
ミオナ:「なんという身の熟し……マンモスが大きかったから、実際見て感じるのより数倍の速度で動いていたはず──」
ミオナ:(しかも……恐らくこの人の本質は速さや打撃の重さではない)
リャン・シェンシィ:「……」まばたきもなくその動作を見届けていた。一連の動作の停止と同時に、ぱちぱちと長い睫毛を揺らす。「いいもの見れちゃったなあ」
任アルル:「ふふん。謙遜はしませんよ」
ミオナ:(なんとなくそう感じます……猫英雄の卵としてのサガでしょうか……)
任アルル:「尤もニヌリやアマネなら、胸が凹む程度では済まなかったでしょうけど」
ルルカ・アゼリア:「ほああ……」
リャン・シェンシィ:「……でも、まあ、退治って言っても命奪うまではしないんでしょ?」ルルカちゃんに。
ミラ:「お、恐ろしい……」
任アルル:「……?」
ルルカ・アゼリア:「普通そう……なんだけど、もうサイバネをつけるのがクセになっちゃってるみたいで」
ルルカ・アゼリア:「バラしても勝手に拾ってくるのよね。器用なもんだわまったく。ちゃんと管理してくれるとこがあればいんだけど」
リャン・シェンシィ:「良かったら、色々落ち着いた後で会わせてくれない? あの子と」
ミラ:「どんどん強くなるやりこみ系ボスではないか、完全に……」
解良イノリ:「………エミーさん所…でもなあ…あそこも管理しきれるか又危ういんだよなあ……」
リャン・シェンシィ:「動物会話ができる知り合いを連れてくるから……多分、割と話せばなんとかなるタイプだと思うんだよね」
任アルル:「あっ。なるほど」
任アルル:「シェンも自分の怪獣が欲しくなったのですね」
リャン・シェンシィ:「私達の真似をしてるってことは、私達に近づこうとしてるってことでしょ?」
解良イノリ:「ああ…サイバネをやれるくらいだもの…………」
ミラ:「なっ!」
解良イノリ:「そ……そうなの??」
リャン・シェンシィ:「……いや……?」
ミラ:「イノリに続いてシェンまで怪獣使いになってしまうのか!? 我の威厳が……!」
リャン・シェンシィ:「そういう話じゃないけど……??」
ルルカ・アゼリア:「おお……その発想はなかったけど」
任アルル:「イノリやミラに先を越されてちょっと勿体なく思っていたのかと……」
ルルカ・アゼリア:「話でなんとかなるんならしてもらいましょう。メサイア一デキる女、期待してるわ!」ばちこーん☆
リャン・シェンシィ:「別に先も越されてないよ。ヨルちゃんやニーズヘッグくんだってドラゴンなんだし……」
GM:ちなみにメサイア一デキる女というのはどっかの雑誌のハガキ投票がどっかの年度で実際にそうなったらしい。
リャン・シェンシィ:「はいはい、任されたよっと」
リャン・シェンシィ:そうなんだ…
ミラ:実際デキる人ではあるから……w
GM:書架に囲まれるようにして、フロアの中心にそれはある。
GM:電子表示の流れる、黒色のモノリスめいた玄関口から上を見上げれば、そこには剥き出しの機械装置に支えられた望遠鏡。
GM:大図書館に鎮座する"天文台"だ。
中央図書館閉架書庫 "天文台"
ミラ:「よかった! ここは戦闘に巻き込まれておらんかったか」 興味深そうに周囲をきょろきょろ見回している。
解良イノリ:「…星座の事なら、確かにここが一番か」以前来た時は大分荒らされていたが。
リャン・シェンシィ:「"天文台"にも記録が? それもあの人が残していったのかな」
ルルカ・アゼリア:「あかしまねこ座のこと、調べてもらっていたの」
ルルカ・アゼリア:「どうかしら。でも、曰くアリの天体らしくて……こっちでも出てきたわ。『覚醒派』っていう文字列。七大派閥の一つみたい」
ミラ:「覚醒派……」
解良イノリ:「”イクシオン”を使っていたのもその派閥だったね」
ルルカ・アゼリア:「あ、そもそも理事会の中に派閥があるってのがピンとこない子もいるかしら」
任アルル:「なんとなく程度に聞いてはいますが」
ルルカ・アゼリア:「そうよね。アルルちゃんもシェンちゃんも生徒会だし……イノリちゃんは言うまでもなくて。ミラちゃんも、なんとなく知ってたりするのかな」
リャン・シェンシィ:「私達の方からそこまでは教えたことはなかったかな」
ミラ:「アルルちゃんと同じで、なんとなく知っている程度だな。なにせほとんど地下に引きこもっておったから!」
ミラ:「やっぱり派閥同士いがみあっておったのか?」
ルルカ・アゼリア:「ノヴァリスに参入したときには、表向きはどこも仲が良かったんじゃないかしら。出し抜き合おうとしてるうちに……まあ。少なくとも第二次紛争の頃にはミラちゃんの言うとおりの形になっていたようだけれど」
ミラ:尋ねつつ、だぼだぼジャケットのポケットからメモ帳とペンを取り出している。
ミラ:「ふむふむ……」
ルルカ・アゼリア:「ノヴァリスを作った人たちの中でもやりたいことが色々違ってたってのだけ把握しておけば、今はダイジョブよ」
リャン・シェンシィ:「それぞれの母体が別だからね。全体の同意があったのは、ノヴァリスの基本的な体制とかで……計画そのものが最終的にどこへ辿り着くのかは、意見が分かれてみたい」
ルルカ・アゼリア:「七大派閥ってのは中でも特に力が強くて──イースターエッグを持ってる派閥!」
ミラ:「なるほど。言われてみれば、八竜のテミス計画も別に一枚岩ではなかったからなあ」
解良イノリ:「…そうだね。大体そういう感じだ。そして、ノヴァリスを成立させる際に協力したひとびと」
ルルカ・アゼリア:「前置きが長くなったけど……入って」
ルルカ・アゼリア:そう言って、君たちを天文台の中の一室に案内する。
ミラ:地上に慣れてきたとはいえ、まだ知らないことは山積みだ。社会科見学に来た初等部生徒のような目つきでついていく。
ルルカ・アゼリア:「あかしまねこ座。これだけ変な星座なのよね。お気楽な私は、こういう命名を見ると『センスないわね~』ってだけで納得しちゃうんだけど」
任アルル:空中を滑って後に続きながら、あちこちを見回すミラさんの手を引いていく。迷子防止。
解良イノリ:「…変、というと?」
ルルカ・アゼリア:「『あか』は星座の示す図像の目にあたる部分が赤色巨星であることで担保されている? っぽいんだけど」
ルルカ・アゼリア:「『しま』の部分が何を示しているのか全く不明なの」
ミラ:「? しましまのしまではないのか?」
ルルカ・アゼリア:「縞って、宇宙っぽいキーワードに見せかけていまいちそんなことないのよね」
解良イノリ:「…星の明度差を縞に見立てたと思っていましたが……」
リャン・シェンシィ:「……名付けた当時の文化圏で縞猫が多ければ、自ずとそうなるっていうのはある話だけど。決めたのはあの人だしな……」
ルルカ・アゼリア:「赤色矮星みたいな縞を示す天体は、そもそも地球から見えないから、星座のパーツとして数えられることがあり得ない」
リャン・シェンシィ:別にノヴァリスの猫が縞猫ばかりってこともないはずだ。ないよね?
ルルカ・アゼリア:「木星とかの近すぎる星は動きが激しすぎて星座に組み込めない」
ミラ:縞猫パラダイス
GM:ありません
ルルカ・アゼリア:「で、どうやって名付けられたのかを調べた所、『スクリングラ・レポート』という文字列がヒットした」
ミラ:「ふぅむ。案外、区切りが違ったりしてな。『証』『まねき』とか……ないか」
ミラ:「おっ」
解良イノリ:「…ヘイムスクリングラ?」
リャン・シェンシィ:「おお、手際が良い。流石にこんな所で仕事してるだけあるね」
ルルカ・アゼリア:話している間に、君たちはいくつかのセキュリティドアを潜って、一つの筐体の前にたどり着く。
ルルカ・アゼリア:「うん。すごいでしょ? でもあたし達に出来ることはここで一旦終わり。」
リャン・シェンシィ:「skringla……アイスランド語だっけ。円環とかそういうの」
ミラ:「アイスランド……あれ?」「そういえば、ラントヴァイテルもアイスランドの神話だったか?」
解良イノリ:「古ノルド語だね。北欧系の…ヘイムが付く方はアイスランドのサガを…」
ルルカ・アゼリア:「博学ぅ」
ミラ:「すごいぞイノリ! よくぱっと出てくるな!」
解良イノリ:「いや、12世紀までの伝説上のノルウェー王家のサガだね。あはは、こういう神話系は叩き込まれたから」
ルルカ・アゼリア:「……七大派閥、偽物の空の天体の命名、地底の掘削機、地上の異変。ものものしいレポート名。どう考えても最重要機密書類の類いよ。最悪、未踏域から捜す羽目になる……普通なら」
ルルカ・アゼリア:「ところで。大図書館の本は電子データであるか物理実体であるかの区分が、実は存在しないの。イレギュラーな空間だから」
任アルル:「物理実体ばっかりに見えてましたけど」
ルルカ・アゼリア:「私達が認識し易い形になっているだけよ。さっきダメになったように見えた本たちも……いずれ復元するわ」
ミラ:「あっそうなのか」
ミラ:「それでも慌ててたのは……データ破損的なことが発生する可能性もゼロではないからか」
任アルル:「へえ。いつの間にかそんな不思議空間に……」
ルルカ・アゼリア:「そうね……。乱丁や落丁が発生すると、修復が本当に厄介で厄介で…………」
解良イノリ:智慧の戒律にて生徒に閉ざされていた土地。…生中な土地では、やはりないのだろう。
ルルカ・アゼリア:「何が言いたいかというと、本来出来るのよ……蔵書検索が」
ルルカ・アゼリア:コンソールを示す。「ただ、私達生徒が用いてもエラーを吐くだけだった。」
リャン・シェンシィ:「何かの権限が足りてないってこと? だとしたら……」イノリちゃんを見る。先代のマスターオーダーからそうしたものまで受け継いでいる可能性はあるだろうか。
ルルカ・アゼリア:「権限っていうか……七賢人の力で織られた空間が、術者が死んだり十字冠の戒律を書き換えたり……ともかく何が原因かわかんないけれど……ここまでの有様も見たでしょ? バグりまくってるってわけ」
解良イノリ:「あの人がそこまでやってくれるかな…どちらかというと、先生たちの方がありえそうだけれど、ああ……」息を吐く。
ルルカ・アゼリア:「だから……『上手くなんとかすれば出来るんだろうけどやり方がわからない』。そういう状態で塩漬けになっている装置がいくつかある。これもその一つ」
GM:というわけで
GM:最後の判定です。
ミラ:!
任アルル:ここでとはね
リャン・シェンシィ:なんだろう
解良イノリ:なんとお
判定[6]:目当ての情報を探そう!
<情報:ノヴァリス> 難易度 200/ 最大達成値-
リャン・シェンシィ:こわ
ミラ:なんてことだ……こんなの普通に判定していては届くわけがない……
解良イノリ:ハチャメチャなの来たな
任アルル:上手くなんとかすれば出来るんだろうけどやり方がわからないぜ
ルルカ・アゼリア:「どうする?」
ミラ:「ふふん。そういう事案はこれまでにも生徒会でいくつも出くわしてきた……」
ミラ:「つまり、シェンに丸投げすればなんとかしてくれるはずだ!」
ミラ:腕組みしてふんふんと鼻を鳴らしている。
任アルル:「おおー」拍手。
解良イノリ:「大分無茶ぶりだあ」
リャン・シェンシィ:「……」こめかみを押さえている。苦悩しているというよりは、どうすれば達成できるかを検討している。
ルルカ・アゼリア:「別に弄れるとは思ってないけど」
ルルカ・アゼリア:「深層に普通に突入する前に、言わないのもフェアじゃないでしょ? 無理なら無理で良いわ」
ルルカ・アゼリア:「以前のイノリちゃんのしてくれたことを考えれば、何か試して壊しちゃっても、あの天文台所長が嫌な顔するくらいだろうし……」
解良イノリ:「…職員室の先生たちなら、理事会権限を引き継いでるっぽいし御呼びする?……いやー、”スターゲイザー”に睨まれるのはまた大変だなあ…」苦笑ぎみに。
任アルル:「生徒でダメなら先住市民とか、ともちょっと考えましたが」ミオナさんを見る。
ミオナ:「実際、試しにその……"マスターオーダー"であるイノリさんが試してみるのは有効なのではないでしょうか?」
ミオナ:そう言いながら、水を向けられたので筐体の電源を入れてみる。
ミオナ:肉球で画面をタップ。エラー。
解良イノリ:「ん。勿論、私が役に立つならやるけれど……」一応触れてみる。
ミオナ:「……ミオナの指が肉球だから……?」ちょっとショック。
任アルル:「人間向けの生体認証は通らなそうですねえ」
GM:『……未登録ユーザーです』の表示とともに、やはりエラーが出る。
リャン・シェンシィ:「……このエラーメッセージは……」じっとコンソールを見る。
解良イノリ:「ダメか。正式に引継ぎをしたわけじゃないから……ん」
ミラ:「むう……イノリであっても駄目なのか」
任アルル:「となるとやはり」
任アルル:「メサイア一デキる女にどうにかしていただく他ないようです」
リャン・シェンシィ:「普通……こういう大規模なデータ管理システムを作るとしてだ。同じ人間……理事会の連中が作ったって言うなら」
リャン・シェンシィ:「可能な限り同じロジックを流用しようとする。わざわざ車輪を再発明する理由がないから……」
リャン・シェンシィ:「基本的なシステム構造……新規データの追加・閲覧・検索・ユーザ登録・認証なんかのありふれた機能なら」
リャン・シェンシィ:「ベースが神秘だろうと機械だろうと酷似する、はず……人の手で作っているんだから、そうなる」
ミラ:「……」 相槌すら挟まず、コンソールの近くにシェンの糖分補給用のチョコをそっと置いている。
ミラ:彼女がこのモードに入った時は、ただ彼女の思考が万全に働くようサポートするのみだ。
リャン・シェンシィ:ぶつぶつと呟きながら、膝をついて筐体を触り始める。
ルルカ・アゼリア:「ゴクリ……」
リャン・シェンシィ:懐からタブレットを取り出す。何かの信号を打ち込む動作……電波を介して命令信号が飛んだらしく、別のエラーがコンソールに出てくる。
任アルル:「イノリ。じゃんけんしません?」
リャン・シェンシィ:「不正アクセスに対するロック……そうだよな」三度、四度とそうした操作を繰り返す。その都度に画面が切り替わる。
解良イノリ:「集中してるし静かにしておきましょ。…」ちら、とシェンの方を一度視線をやる。
任アルル:「え~。暇なんですけど」唇を尖らせる。
リャン・シェンシィ:「完全にじゃないが、似た反応だ。こいつの姉妹システムを……ここ半年間、地道に明かしてきた訳だ」通信を繋ぐ。「いける」
解良イノリ:「声出さず静かにならしてもいいけど……」付き合わない方がまた大変そう。「……ん、進捗があったみたい」
ルルカ・アゼリア:「ゴクリ……」
任アルル:「じゃあ負けた方が一枚ずつ服を脱いでいくルールで……」
リャン・シェンシィ:「アオノ!」通話口の向こうの少女を呼びつける。「そっちの実験は中止ね。緊急でクラックして欲しいものがある──接続はこっちのチームでやるから」
任アルル:「でもわたしは見ての通りなので」薄衣一枚。「ハンデとしてまずジャケットだけでも脱いでいただけると……」
解良イノリ:「影で布を追加して欲しいならそう言ってくれればするけど……?」半目になりつつ。
ミラ:「あっ面白そうなことを!」 嬉々としてアルルとイノリにスマホを向け、録画をはじめる。
鷺宮アオノ:『はいデス!』
リャン・シェンシィ:「中止分のコストも追加料金も払う! 納得したらサインして!」
鷺宮アオノ:『あっこのラグの詰まり方……変なとこにいマスね!?』
任アルル:「あっ予想外に早く片が付いてしまいそう」
ミラ:「シェンに任せれば解錠は大丈夫だ。脱衣じゃんけん、いいのではないか? 面白そうだし」
リャン・シェンシィ:「前に1回防御AIが再起動して締め出された事があった時、外からダミーユーザーの信号を送り付けて無理やり開けたことあったでしょ?あの時の装置、まだあるよね」
ミラ:「えー……やらんのか……?」
解良イノリ:「良い事でしょ。……それに、アイツが真面目にやろうとしたら」
解良イノリ:「きっちりやって見せるでしょ」
任アルル:「はいじゃーんけーん!」
解良イノリ:「コイツ強引に……!」
鷺宮アオノ:『まだありマス。でもあの時のトラウマで手持ち無沙汰になるとずっとこれいじり続けてるから逆に進化しすぎて通らんかもしれんデス』と言いながら署名。
リャン・シェンシィ:「基本的にはあれと同じでいい。神秘絡みだし、前の時よりは抵抗されるだろうけど……」更に2、3の別回線を繋いでいる。「妨害にはうちのハッカーが対応するから、そこは気にしないで!」
リャン・シェンシィ:周りのメンバーの騒ぎも耳に入らない様子で捲し立ている。
リャン・シェンシィ:という感じで……マスターズコネクションを使って判定します。
鷺宮アオノ:『OKデス! だったら抜けるのはメサイアだけだ……そういうの』
鷺宮アオノ:『燃えるタチで、ねッッ!』
GM:では──判定成功。
GM:度重なる侵入に対して、とうに入力はロックされている。上位権限を持つ人間による手続きがなければ24日間は操作を受け付けない。
GM:通常の権限すら偽装できないのに上位権限を偽装することなどできるだろうか。できる。というよりは。
鷺宮アオノ:上の権限の読み取り機構となっている暗号鍵を介して命令を入力し、内部をハックするのに特化した技術の用意が、偶々既にある。
鷺宮アオノ:「よし。七回のエラーで防壁を3枚剥がすとこまでいけた、新記録! 毎度ながらいいの雇ってるデスねえ!」
鷺宮アオノ:「あと一発でこちらの入力は受け付けなくなりますが、本来のセキュリティがバカんなってる筈デス! 壊す場所を指示するので、中の写真撮って送ってくだサイ。どこに何を繋ぐか考えるので」
リャン・シェンシィ:「あは、そりゃいっぱいコストかけてるよ。今日日電子戦がやれなきゃ銀行業なんて成り立たないもんでね」主にホワイトハッカーとしてだが、攻め手を知り尽くしているから守りが成立する世界でもある。
リャン・シェンシィ:喋りながら画面を操作し、データを送りつける。「オッケー、これでいい?」
鷺宮アオノ:喋りながら機器の操作は淀みなく、だがキーの打ち込みが緩やかになっていく。
鷺宮アオノ:「サンキューデス。では……」
GM:──さらに暫くの後。
GM:果たして君たちの前には蔵書検索用と思しき画面が明滅していた。
GM:やはりと言うべきか、強引な手段を取っているので、画面のレスポンスは非常に悪く、処理超過を訴えるレッドアラートが出ている。
リャン・シェンシィ:「出たぁ……」大きく息を吐く。
GM:機器の何箇所かは狙ってショートさせている上、ヒューズが切れて電源が落ちないようその手の機能も予め破壊してあるため、辛うじて動いてはいるもののそう長くは使用できないだろう。
リャン・シェンシィ:執刀する医師のように──余計な刺激を与えないよう、慎重に、しかし手早く検索句を打ち込む。『スクリングラ・レポート』。
GM:異音とともに、ロードを示すバーが半透明で表示されて止まったまま、そのテキストが画面に表示された。
▼スクリングラ・レポート1
(略)
嫌光性の生態を持つわけではない先住生物たちがなぜ地下コロニーに暮らしていたのかは割愛するが、
ここで問題となったのが、彼らの文化素地だった。
次世代のFHを育成する『ノヴァリス計画』。
現代の地球上でない場所へとノヴァリスを形成するに当たり、無視できないのがオールドオーヴァード──
いわゆる呪術結社タイプのセルの存在である。
人類史的な信仰の存在しないこの地で、例えば十字教をベースとした力を万全に振るうことは難しい。
当然ながら先住生物たちの信仰は我々人類のものとは全く異なるが、目を引くのは最も市民権を得ている(と思われる)信仰が彼らの知性の高さ、文化レベルに対して素朴なものである点だ。
彼らは本能的に遠方に感じる郷愁を、どこまでも大きく拡がる自然の持つ偉大さに重ねているのだという。
例えば、イカやタコ、巻貝を過剰摂取した時に身体に起きる異常……背が曲がる、耳が壊死するといった経験則から、海の底には病魔を振りまく異形が棲むとされる。
そういった漠然としたイメージのみが広く共有され、人格を見出すかどうかすらも地域や個人の感性に大きく依存する。
呼び名すらも失伝している地域が多い。本稿では、以下これを遠きものと仮称するものとする。
ルルカ・アゼリア:「きた!」
▼スクリングラ・レポート2
(略)
人類史的な信仰の存在しないこの地に、十字教を始めとする神秘を根付かせるための過程を買って出たのは"ミトラ"率いる『降誕派』だった。
我々が行ったのは、言うなればご機嫌伺いの準備を設えることだ。
外界よりノヴァリスを切断する世界の円環が形成された時、未知なる助力が存在した。
考えてみればそれも当然の話で、生物種として全員がレネゲイドと共存している先住生物たちの信仰が力を持たないはずはない。『向こう』にとっても、ノヴァリスの隔離は都合が良かったということになる。
それを真っ先に察知して"イクシオン"を建造したのが──つまり、未発見のオカルトへの嗅覚に優れていることが我々の一つの特長であるわけだが──七大派閥の一つ、『覚醒派』ということになる。
つまり、取引は水面下で始まっていたのだ。
『方舟派』の首魁──"マスターオーダー"による、学園都市ノヴァリス対フェリゾンレヴェアの会談の舞台を整えた。
地下深く、人工の神座にて調印が行われ、互いに条件を出し合って成された合意は、"奈落の契約"として纏められている。
▼スクリングラ・レポート3
(略)
ノヴァリスと取引をしたのは、赤縞のレイジャ(re´ɪ・dʒæ/)と呼ばれる一柱だ。
古ノヴァリス文明の言葉で『大地』を意味する。
無限遠方に座す遠きものの一柱であり、示す方位はその名の通りに地底。
溶岩の化身したこの世ならざる美しさの猫であり、暖気と飽食、睡眠を司る神性だ。
交わされた合意は以下の通り。
あかしまのレイジャ(以下甲)とノヴァリス(以下乙)は、以下の通りに"奈落の契約"を締結する。
甲は乙に対し以下を委託し、乙はこれを受託する。
ⅰ.ノヴァリスをあらゆる可能性世界から隔離することへの協働。
ⅱ."神の似姿を害してはならない"……十字冠による、先住市民への害意ある干渉の禁止。
ⅲ."イクシオン"を神域として甲に供与し、恒久的に稼働させること。
ⅳ.ノヴァリスへ入植した人類視点における十二星座の一つを甲へと提供すること。
ⅴ.…………
ⅵ.……
:
乙は甲に対し以下を委託し、甲はこれを受託する。
ⅰ.ノヴァリスをあらゆる可能性世界から隔離することへの協働。
ⅱ.ホモ・サピエンス史観による伝承的レネゲイド行使の基盤形成准許・協力。
ⅲ.現行人類が耐性を持たない、甲のリストアップした風土病の根絶。
ⅳ.成年に満たぬ生徒への自発的干渉の禁止。
ⅴ.…………
ⅵ.……
▼スクリングラ・レポート4
今となってはレイジャの主目的は、つまらない名誉欲に由来するかのように提案された『ⅳ.ノヴァリスへ入植した人類視点における十二星座の一つを甲へと提供すること』であったと、私は推測している。
己の存在する世界の果ての狭小さを知るが故に、ノヴァリスの上空に用意された星空がただの星でないことを知っていた。星座を構成する星々を手中に収めれば、夢操りの権能によって、星徒の夢を通じて地上へ力を及ぼすことが出来ることにまで気づいていたかも知れない。
ただ──その神性はこれからノヴァリスに続々と現れる入植者たちが、実際にはこの土地へ居着くつもりがないことを知らなかった。形成されつつある世界の機能に鼻が効いたとて想像もつかなかったのだろう。何と言っても、生徒たちを外へ出す仕組みなど存在しないのだ。気づくわけがない。
契約によって干渉不可能と定められた子供たち。
それを辞めて成人に達する前に、あるいは達した者だって。
レイジャの星座に割り当てられた四月が訪れる前に卒業してしまうのだ。
あの男は、十字教基盤の存在しない世界で完璧な精神防壁を築き、一度たりともレイジャの前で「学園」に纏わる言葉を発さず、一切の虚言なしに神の悪意を躱し切ったことになる。
──もっとも。
最終的にレイジャに接触できるのが我々で、神性の漏出を悪用しようとすることも、彼には折り込み済みだったのだろうが。
GM:情報は以上です。
リャン・シェンシィ:「……」静かに、そこに浮かび上がった全てに目を通す。サイバーグラスによる視界情報の記録は当然、されているが──千万に一の確率でそのデータが破損しようとも問題がないように、自らの脳に刻み込む。
ルルカ・アゼリア:食い入るように画面を見つめながら、画面を映像に記録している……が。
ルルカ・アゼリア:「ゥ゙ギャッ」突如頭を抑えて倒れた。「も~。画面スクショもダメなの~!?」
ルルカ・アゼリア:ハンディカメラが破壊され、レンズを覗き込んでいた側の眼が黒く染まっている。一時的に失明しているかもしれない。
ミラ:「シェン! シェーン!」「きてきて! こっち来て! すごいぞ!」
ミラ:シェンによる高度な電子戦。超高密度の重要情報の解読──その横合いで、何か興奮して騒ぎたてている。
リャン・シェンシィ:「……本当だね。視界データに欠落が……アナログで書き写すしかないか」
リャン・シェンシィ:「って……ミラちゃん?どうしたの」
リャン・シェンシィ:片手で仮想キーボードを叩きながら、そういえば皆はどうしていたんだろうと思い至る。
ミラ:「アルルちゃんが……アルルちゃんが」
ミラ:「……惨敗した……!」
リャン・シェンシィ:「は? そんないきなり五星君が負けるような敵が……」
ルルカ・アゼリア:「まさか、さらなるとんでもないセキュリティがかけられて……!」
リャン・シェンシィ:手動での記録を完了しながら、アルル達の方を振り返る。
解良イノリ:なぜかブラウスにスカートだけの姿。ブラウスはリボンが抜かれ、奥に朱色の樹状痕が垣間見える。…細い身体の線が、服と影の鎧を無くして誰からもわかる。
解良イノリ:「はーっ、はーっ……ギリギリ何とか…持たせたぞ…!」息が荒く頬は紅潮している。「出来たんだな!?」
ミオナ:目を塞いで縮こまっています。
リャン・シェンシィ:「そりゃね。私を誰だと思って……」
リャン・シェンシィ:「何と戦ってたの……? ああ……」なんとなく察する。「風紀委員長の肩書がなくなったらこれだもんな~」
リャン・シェンシィ:「あの鬼のイノリさんが随分と解放的になっちゃったもんだ」
ミラ:興奮しながら録画モードのままのスマホをぶんぶん振り回し、「すごい戦いだったのだぞ! あいこが連続で出た時はどうなるかと思ったが……!」
解良イノリ:「あ、あのな~~、マジで五星君相手に荒立たせず邪魔もさせないでいたんだぞ……!倫理的にも問題ないようにしたんだ!」
リャン・シェンシィ:「ふーん? 倫理的に問題ないならこの録画データは消さなくていいんだねぇ」ミラちゃんのスマホを見ながら。
解良イノリ:「ごほっ、ぐえ……絶対裸とかは見せないようにだな……、ってこのっ」
ルルカ・アゼリア:「やってる場合かぁー!」
リャン・シェンシィ:「見せないようにって言うけど……」アルルちゃんの方を見る。
ルルカ・アゼリア:「っていうか、じゃあ惨敗したとウワサのアルルちゃんは…………?」
任アルル:「お疲れ様です、シェン」にこにこと笑って迎えるこちらも、先程までとは装いが変わっている。
任アルル:シックな灰色のジャケットに、シンプルな黒のスカートを合わせた姿。よく見れば、前をぴっちりと閉じたジャケットは先ほどまで解良イノリが着ていたもので、スカートは霧のように揺らめく影から構成されている。
任アルル:襟の合わせ目、首元の隙間からは浮き上がるように白い鎖骨が覗き、通常膝上丈のスカートは、時折儚げに裾を解れさせるせいで、すべらかな腿を垣間見させる。
ルルカ・アゼリア:「ねえこれ……」
リャン・シェンシィ:「……ふはっ」吹き出す。
任アルル:「あと惨敗じゃないです。二勝一敗でわたしの勝ち越しなので」
解良イノリ:「変に動かないでってば……!他人の服までしっかり維持するの大変なんだぞ…!」
リャン・シェンシィ:「なるほどな~! 頑張ってるじゃん」
ルルカ・アゼリア:「は!?!?!?」
任アルル:「ちょっとキツいけどたまにはこんな格好もいーですねえ」聞こえていないふりで辺りを飛び回る。
任アルル:「ウタタの気持ちがちょっぴり分かったかも」
ルルカ・アゼリア:「ごめんだけど、1回しか負けてなくてゲームオーバーってことはさっき見えそうになってたのはパン……じゃなくて…………」
解良イノリ:「もう終わったんだから、自分の服を……着て!」
ルルカ・アゼリア:「そうよ! 場合じゃないんだからね!」
リャン・シェンシィ:「あんな態度なら好きに出させてあげたっていいだろうに、まめに世話焼くよねぇ」
解良イノリ:「ミラさんもいるんだし下手に肌なんて晒すものじゃないでしょ…いろんなものが減るし」
リャン・シェンシィ:なんとか隠しているイノリの頑張りになんだか面白くなっている。
ミラ:「あっ子供扱いを!」
リャン・シェンシィ:「別に、ミラちゃんだって公衆浴場くらい使ってるのに」
ミラ:「オリジン時代から考えれば我のほうがずっとお姉さんなのだぞ!」 レッサーパンダのように両手を上げて威嚇する姿はどう見ても子供でしかない。
解良イノリ:「それでも……ちゃんと、TPOは、あるじゃない……はあっ」息を吸い直す。
任アルル:「そーですね。そろそろ弁えましょうか」
リャン・シェンシィ:「ふふ。感謝してよね」イノリが外したマスクに視線を落として。「これ貸してなかったら、もう一つどっちか脱ぐことになってたんだ」
リャン・シェンシィ:惜しいことしたかもな、なんて笑いつつ。
解良イノリ:「とはいえ…礼を失する行為ね。ごめんなさい」そう言ってミラさんに頭を下げて。「……お前なー!やめろマジで!!」
ミオナ:「あの丁寧なイノリさんが……身内でない相手にこんなに声を荒らげて……」目を隠したまま立ち上がりつつ驚いている。器用。
リャン・シェンシィ:「ま、みんなが遊んでる間にデキる女たちはしっかり仕事を終えてるわけだ」
リャン・シェンシィ:ねー、とルルカちゃんに言いながら。
解良イノリ:「…クソ、本当にこっちが遊んでたのは事実だから何も言えない……!」
ミラ:「あっそうだった。二人ともおつかれさま!」
ミラ:「もう画面見てもよいか?」
リャン・シェンシィ:「あ、そうだね。まだ見れるんじゃないかな」
任アルル:空中でくるりと一回転し、その勢いでばさりとジャケットを脱ぐ。
任アルル:ほんの一瞬、月の精じみた裸身が晒された──のは錯覚かどうか。まばたきほどの後には、いつもの薄衣を再び纏っている。
任アルル:「はい。貸してくれてありがとーございました」
任アルル:ジャケットをイノリさんに返してさっさと画面を覗きに行く。
ルルカ・アゼリア:「ハレンチな変身しない!」
ミラ:「イノリとアルルちゃんも見よう。きっとたいそうな重要情報が……」 とモニターに目を走らせ、
ミラ:「…………」
ミラ:予想以上の情報量に言葉を失っている。
解良イノリ:「……まあ、うん。今度やるんならこういう時じゃないにな……」少し疲れた声でジャケットを受け取り、さっさとリボンを結び直す。
任アルル:「こーいう時じゃなければオッケーなんですね。覚えておきます」
解良イノリ:「その時はまた別途交渉ね。……ふむ」
リャン・シェンシィ:「色々と言及したい事は無数にあるけど……ひとまず失踪事件に関して言うなら」
リャン・シェンシィ:「『ⅳ.成年に満たぬ生徒への自発的干渉の禁止。』この禁が外れた子が狙われてる……って事なんだろうね」
ミラ:「ああ、なるほど。だから二十歳を超えたものが失踪しておるのか」
ルルカ・アゼリア:「『卒業』が発生しなかったことでバグが起きてるのね」
解良イノリ:「……………」沈黙する。確かに師は、完璧な契約を結んでいたわけだ。ある意味、己のしたことが故で起きた事件と言える。
ルルカ・アゼリア:「でも変よ? 今って12月じゃない。あかしまねこ座の季節はとっくに過ぎてるわ!」
ルルカ・アゼリア:「どうして今になって……」
ミラ:「……あれ?」
任アルル:「……」
ミラ:「ちなみに、ルルカ」
ミラ:「本来のあかしまねこ座の季節っていつごろなのだ?」
ミラ:「まさか……」「暖かい季節だったりするのか?」
ルルカ・アゼリア:「うん。本来なら春も春、真っ盛りよ」
ミラ:「…………」 公園での会話を思い出しながら、無言でアルルの方を見る。
ルルカ・アゼリア:「暖気の神様って書いてあるしね。ここらへんの話は……本当に何を言ってるのかよくわかんないけど☆」
任アルル:「メサイアの幾つかの地域が……冬とは思えないくらい暖かくなっている」
任アルル:「……しましたねえ、お花見」
リャン・シェンシィ:「つまり……本来の暦による活動期間の成約を、どうやったか局所的にハックした。その結果が……」
解良イノリ:「…、昨年度末の、300の流星で、星空のバランスか何かがズレでもしたのか。ともあれ…冬に動けるように、そうしたわけか」
ミオナ:「ええと、皆さん」
ミオナ:「先程から何の話をしているんですか?」
ミオナ:「その画面……」
ミラ:「暖気と飽食、睡眠。……昏睡もまた神性による影響なのか」
ミラ:「む?」
ミラ:「どうした、見えないか? 仕方がない、我がだっこして……」
ミオナ:「何も映ってないですよね?」
ミラ:「……え?」
ルルカ・アゼリア:「は~?」
解良イノリ:「………いや、これは……」
リャン・シェンシィ:「……そういうプロテクトか。機械での撮影ができなかった事といい……」
ミオナ:「え?」
ミオナ:「えっ、と…………」
ルルカ・アゼリア:「シェンちゃん、さっきのメモを」
リャン・シェンシィ:「どうだろう、これなら見える?」手で書き写したメモを宙に映し出す。
ミラ:一応ミオナを抱き上げ、コンソールがちゃんと見えるようにしてあげています。おそらく無意味だろう。
ミラ:抱っこしたまま、今度はシェンのメモの方を向いている。
ミオナ:「……はい」
ミオナ:「ありがとうございます。からかわれている……感じでは、ありませんね。どうやら」
ミオナ:「これが。このモニターに書かれている……」
ミオナ:その文書を読む。
ミオナ:読む。
ミオナ:読む。
ミオナ:「……さっき言及していたのは」
ミオナ:「これだ。活動期間の──」
ミオナ:「……今になって動き始めるのはおかしいはずです」
リャン・シェンシィ:(どういう目的でそんなロックが。ミオナ達……先住市民に見せたくない理由があった?)(それとも、セキュリティの一環として十字冠が閲覧許可証になっているのか)
ミオナ:「神様の働きかけでそうなったわけじゃない」
ミオナ:「誰かが……止めている……? だから」
ミオナ:メモを……繰る指が震えている。溌剌としていたいつもの声がなりを潜めてゆく。
ミオナ:「だからミオナは」
ミオナ:「あ、ああ……!」
リャン・シェンシィ:「……何を推測したの?」
解良イノリ:「ミオナさん……?」
ミラ:「お、おい?」 ミオナを降ろし、なだめるように肩に両手を置く。
任アルル:「……」
ミオナ:だっ、と。逃げるようにミラから離れる。君たちへ向き直る。
ミラ:「な、なんだ!? どうしたミオナ! 落ち着け!」
ミオナ:「推測ではありません。確信が……でも。なんで。ミオナは……生まれてまだ一年で、渡りの──」
ミオナ:「違う。一歳だと思っていたのも──体の生育具合でそう思っただけで。"渡り"は。レイジャのものになった、元々先住市民でない者を指す呼び名だった。──だから体が大きくなる」様子がおかしい。
ミオナ:ミオナの言葉のようで、ミオナの言葉ではない。
リャン・シェンシィ:「……憑いてるのか。"これ"が、彼に啓示を与えていた……?」
ミオナ:「ミオナに、他の眠ってしまった人たちと違う声が聞こえるのは、ミオナだけが繋がっていたから。直接…………」
ミオナ:「『──もっとも。』」
リャン・シェンシィ:舌打ちをする。情報を渡したことで悪いものを呼び覚ましただろうか──しても仕方のない後悔ではあるが。
ミオナ:「『最終的にレイジャに接触できるのが我々で、神性の漏出を悪用しようとすることも、彼には折り込み済みだったのだろうが。』」
ミオナ:「この記述の意味がわかりますか? ミオナは分かる……知っています。」
解良イノリ:「……」神性の漏出の悪用。出身地不明。レイジャのものに”なった”、先住市民でないものの──
ミラ:「ほれみろ……! やはりろくでもない"啓示"だったではないか」
解良イノリ:「……まさか」
ミオナ:「『十字冠を破壊する兵器』」
ミオナ:「覚醒派の持つ──あちらから生徒に干渉することはできなくとも、生徒の方から来たのなら、ただそこにいるだけで存在を奪ってしまえる」
ミオナ:覚えている。
ミオナ:「そして、座標を知っている奴らは、いとも容易くその門を開くことができた。イクシオンへのゲート発生装置、それが『覚醒派』の用いた"十字冠を破壊する兵器"です!」
ミオナ:悲鳴のように叫ぶ。背負ったナタを抜く。
ミオナ:「──イノリさん」
解良イノリ:「、ミオナさん──」名前を呼ぶ。止まれとも、辞めろとも言えない。意味がないのがわかる。こうした状況に堕ちた人の目を、私は何度も見た事がある──
ミオナ:「ミラさん、シェンさん。ミオナが受けた啓示そのものは、悪というわけでもないのです。あれは真にミオナのことを慮っていた。もう同胞になったから」
ミオナ:「でも……もうこれを見てしまったら」
ミオナ:突如として、ミオナのいる場所で、急激にレネゲイドの圧力が高まる。
リャン・シェンシィ:「……。聞こうと思って聞けてなかったんだけどさ」
ミオナ:「お昼寝と日向ぼっこの神様の夢の中には、居られない。居られなくなってしまう。思い出してしまった」
リャン・シェンシィ:「英雄は、皆を救うものだって言ってたよね。……君が救いたい"皆"って、誰のことなの?」
ミオナ:黒い風のようなものが巻き起こって、ミオナの姿を覆い隠した。
リャン・シェンシィ:同族の先住市民か。ノヴァリスの人間達か。その両方か。あるいは、それとも。
ミオナ:そして。それが去った時──
???:「──生徒と、全ての先住市民のため。そう思っていました」
???:「──でも。嘘だったみたいです」
???:「ミオナは──」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「勇敢で清廉な、夢を見ていたかった。あなたの隣に当たり前のように並んでいられる自分でいたかった。でももう終わりです」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「本当の運命がやってきた」

GM:砕けた十字冠。その体を収めるに足りなくなった衣類の所々が破れ、襤褸のようになっている。
ミラ:「!?」「姿が……!?」
任アルル:「あなたは……」
解良イノリ:「、っ~~~」
解良イノリ:行方不明になった生徒の誰かか、とは思った。だがそうだ。星座の主というのなら──
リャン・シェンシィ:「……」重く、覚悟を決めるように息を吐く。砕けた十字冠、それが示すものは。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ミオナがいた。君たちの前に。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:星徒ミオナが。
GM:シーン終了。ロイス・購入が可能。
解良イノリ:にゅん……………(すん……) ロイスを…どうしような………感情が複雑だよ~~~
ミラ:ロイス迷うな~! とりあえずミオナちゃんの分はあけておいて次シーン以降にとろう
任アルル:ロイスはいっぱい!
解良イノリ:ミオナさんのは取ってるし、pc二人に取ります
ミラ:このシーンでいっぱい頑張ってたシェンに取ろ~
リャン・シェンシィ:あと1枠でミオナくんに取りたさはあるかもだけど事情聞いてからかな~ 保留します
解良イノリ:任アルル 〇感服/食傷 ミラ 〇好感/庇護 です
ミラ:やったあN庇護!
リャン・シェンシィ:えっちなトラブルを起こす女に食傷してる
解良イノリ:あれでもポジ表のままなのがコイツっぽいとこという事で……
ミラ:-超デキる女!/リャン・シェンシィ/◯信頼/疎外感/ロイス
リャン・シェンシィ:エヘヘ
ミラ:疎外感は仲間はずれとかではなく、お手伝いしたいけどマジの電子戦だとできないな~くやしい~というやつです
リャン・シェンシィ:かわいいね
解良イノリ:購入は何がいいかな ボデマかセットアップない人用ブルゲとか…?
リャン・シェンシィ:財産がまだ11あるしいろいろなものが買えるぜ
ミラ:まだほしいもの買えてない人っていましたっけ
任アルル:こちらはおおむね揃いました
ミラ:イノリちゃんへのロイスどうしようかな……もっと話して取りたいような、しかしFS判定で結構お話したような……
ミラ:もうちょっと我慢しようっと。購入したいものがある人いればお手伝いします!
解良イノリ:私はボデマくらい?セットアップも使うし。メイド服は高すぎるしね
リャン・シェンシィ:メイド服いくらになったんだっけ
ミラ:36とかだっけ……?
リャン・シェンシィ:いけなくもないな…
任アルル:こわ
解良イノリ:みたら50って書いてあった
ミラ:あかん
リャン・シェンシィ:あっそれはきびしい
任アルル:もっと狂ってた
解良イノリ:常備化が33 アホか
解良イノリ:ボデマ自分用にチャレンジします。
解良イノリ:3dx+4>=12 ラッキーメダルホワイト起動。
DoubleCross : (3DX10+4>=12) → 8[1,8,8]+4 → 12 → 成功
解良イノリ:ぴったり。装備します。
リャン・シェンシィ:そういえば結局HPはみんな減ってないんだっけ
ミラ:減ってないです!
リャン・シェンシィ:医療トランクいらなかったな フフ
ミラ:範囲攻撃武器はPDWがあるんだよな~。照準器買ってキーンナイフ強化するか……?
任アルル:特に必要なものある人がいなければホローポイント弾にでもチャレンジしよう
ミラ:いっちゃっていいと思うぜ!
リャン・シェンシィ:うーん アルルイノリがセットアップ空いてるぽいしブルーゲイル狙うか
任アルル:4dx+1>=10
DoubleCross : (4DX10+1>=10) → 9[1,7,7,9]+1 → 10 → 成功
任アルル:買えた!槍での攻撃時に使うかもしれない 槍での攻撃時に……?
解良イノリ:イノリはセットアップ使うよ!活性の霧
リャン・シェンシィ:あっそうだった
ミラ:ガードしてくるやつ対策に火炎放射器買おうっと。
任アルル:こちらもブルゲはあんまりいらないかも?
リャン・シェンシィ:タイミング空欄で見落としてた じゃあアルルちゃん早くなってもコンビネ入らないだけか
ミラ:2dx=>22
DoubleCross : (2DX10>=22) → 9[4,9] → 9 → 失敗
任アルル:自分の行動値はそんなに重要じゃないため
ミラ:ミラもセットアップ使うのでブルゲはなし!
リャン・シェンシィ:じゃあ火炎放射器買ってあげるか…
ミラ:ママ火炎放射器かってよ~~
リャン・シェンシィ:4dx+6>=22 えい
DoubleCross : (4DX10+6>=22) → 7[2,3,6,7]+6 → 13 → 失敗
リャン・シェンシィ:財産9使って買います 残り2点
ミラ:貴重な財産が……!
リャン・シェンシィ:もうないやろ 情報も…
ミラ:めちゃくちゃ出たからね今回で……w
GM:もうないです
ミラ:貴重な財産のぶんまで働きます
リャン・シェンシィ:予算は使い切らないのがよくないのだ 買いました
リャン・シェンシィ:あげるね
ミラ:いただきました!
◆Masterscine◆
:与えられた掃除屋というコードも、思えば皮肉なものだ。
:訓練場と寝台を往復する生活の中で、そうするのが役目だと教えられた。
:例えば──同じ生徒を斬ることにどういう理由があるか、生徒を挟んで相対しているものは、本当は何なのか。
:──自分が理事会の端役のそのまた下っ端、代理戦争の駒だということを意識することもなく。
:生きるために戦うのだと、己を納得させることもなく。
:ただ、そういう習慣だからと刃を振るった。
:──自分で考えるということをしなければ、いずれは大きなしっぺ返しが来る。
:覚醒派の『十字冠を破壊する兵器』は、そのものが齎す痛苦に比して、悲しみや嘆きを抱かせてはくれなかった。
:先住民たちの持つ遠方への郷愁を超級ジャームの出力で植え付けられると、レイジャに嬲られ、生贄となることを害ではなく至上の祝福であると思い込むようになる。
:すると何が起きるか。十時冠の転送先が、かの神のいる場所そのままに設定される。
:侵蝕率を回復させるための機制を抑えられ、『小林ミオナ』は居なくなった。
:ただ、イレギュラーだったのは──
:その星徒の眠る揺りかごが、赤縞猫の星座を構成する星のひとつだったことだ。
◆Middle05
GM:ミドル戦闘が発生します。全員登場。
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10-1(→ 8)増加(69 → 77)
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(85 → 95)
ミラ:ヤーッ
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(92 → 101)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10-1(→ 7)増加(71 → 78)
ミラ:イノリー!!
解良イノリ:ぎゃー
ミラ:シェーン!!
ミラ:「……十字冠が砕けている」小さく息を呑む。「では、奴は……」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:軽快に投げ上げたナタをもう片方の手でキャッチする。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「戦っている間、戦いのことだけを考えていられるのが、ミオナの強さだと言われたことがあります」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「眼の前にいるのが誰でも──どんな表情を浮かべていても、どんな状態であっても。それを褒められるのを、嬉しいと思ったこともありました」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「でも……猫の眷属となって、英雄のマネごとをしている時──ミオナは全く別の行動原理を持っていた」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「今、己が星徒であることを思い出して──アグニヤ生徒会の使命のために戦おうとしているのも」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「どこまでがミオナの意思なのでしょうね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:何かが決定的に壊れてしまった微笑を浮かべて君たちを見据えるその佇まいには、凡そ隙のようなものが感じられない。
ルルカ・アゼリア:「っ、あなた……!」
GM:ルルカが手を伸ばした内線と、部屋の扉の開閉機構が、音もなく振るわれた赤い鞭のようなものに破壊された。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:【悪意の伝染】
ミラ:「星徒……!」
任アルル:「……自分で対峙するのは初めてですね」
ミラ:「先程までのミオナはもういないのか? ど、どうすればいい……!?」
リャン・シェンシィ:「……そんなに難しい話じゃない。戦って、眠りに就かせる」
ミラ:「……眠り……」
リャン・シェンシィ:「目覚める目処のないものをそう呼んでもいいのなら、だけど」
解良イノリ:「……私は。どうありたいかで選んでいいと言われたわ」表情は硬くなり、脚は影を吸い上げながら。どこか瞳は悲しげだった。
解良イノリ:「何をすべきか、ではなくて。……」小さく息を吐く。もう抜け出せない-言葉も、何処まで意味があるだろう?
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「……眩しいなあ」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「かつてのトランペッターの主。七賢人の討伐者。同窓会の設立メンバー。イノリさんの行動は、受動的に見えて主体性に溢れている」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ずっと、自分が何者であるかを悩むよりも大事なことがあったということです。ミオナとは違う」
解良イノリ:「…見てられなかっただけ。放って置いて、自分の事をきちんと見据えることが、ちゃんとできなかっただけだよ」
解良イノリ:「私は……誰かに、赦してもらえただけ」言葉を連ねている。意味が無い事かもしれなくても、続けることは慣れていたから。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「……そう」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「なら、問答は終わりです。だって赦しが欲しくなる前に、必要がなくなってしまったのですから」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「イノリさん。アルルさん。シェンさん。ミラさん。ルルカさん。」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「今から酷いことをしますね。だって、あなた達は──」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「イースターエッグに近づきすぎた。ミオナは赦しません」
GM:ミドル戦闘を開始します。
ミラ:うわーん
解良イノリ:ひぅ
エンゲージは以下。
(イノリ[14]、シェン[9]、ミラ[8]、アルル[7])
10m
(ミオナ[10])
◆ROUND-01◆
◆Setup◆
GM:セットアップ
リャン・シェンシィ:ないです
任アルル:無!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:《赫き鎧》LV7《紅の騎行》LV7 HP7消費して防具を作成し、それを即座に解除することで行動値+70
ミラ:!?
解良イノリ:攻撃したら絶対超えるのでPS:”Mt19:17”《原初の黄:活性の霧》を自身に。攻撃力+15、ドッジダイス-2d。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を3増加(95 → 98)
ミラ:螺旋の悪魔しよ~。暴走して攻撃力が上がり、ついでにダイスボーナスが貰えます
ミラ:ミラの侵蝕率を3増加(77 → 80)
Eロイス:【星徒】
あなたがノヴァリスの生徒のジャーム体であることを表すEロイス。
あなたが受ける侵蝕率によるダイスとエフェクトLVに対するボーナスは、300%を超えて以降も増加する。
300%以降の増加量は侵蝕率が50増えるごとにダイスボーナス+1個、100増える毎にエフェクトLV+1とする。
GM:さらにNPCカードが使用可能です。
▼ルルカ・アゼリア
カバーリングを行う/ラウンド1回
ミラ:カバーリングが生えてきた!!
リャン・シェンシィ:超優秀
ミラ:カバーリング畑だ
任アルル:顧客が本当に必要だったもの
エンゲージは以下。
(イノリ[14]、シェン[9]、ミラ[8]、アルル[7])
10m
(ミオナ[80])
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:人間の姿となったことでむき出しになったミオナの腰部の背中側から鮮血が吹き出し、脊髄が枝分かれしたかのような形状の攻撃器官を作り出す。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:鋭利で獰猛で──そして伸ばせば身長の倍ほどもあるだろう。
リャン・シェンシィ:(ジャームの、時空間遮断能力……)イヤホンにノイズ音が走る。高出力のレネゲイドが空間を蝕み、通信が妨害されている。
解良イノリ:影が両手足を黒く染める。「”義に飢えかわいている人たちは、さいわいである、彼らは飽き足りるようになるであろう”。……ミオナさん、私は」
解良イノリ:「…今でも、遅いとは思わないよ。…夢みたいなことだとしても」
リャン・シェンシィ:会話の最中に最低限重要な情報を地上へ共有できてはいるが。しかしどの道、行軍を止める理由はなくなった。ただの調べ事のために立ち寄ったつもりでいたが──望外に近づいているらしい。
リャン・シェンシィ:(あるんだね。この先に、それが)
ミラ:「ミオナよ……猫の時の貴様は、割と嫌いではなかった」
ミラ:長い銀髪が液体金属化し、銀の鞭のように重くゆらめく。人間態リミッターを解除した戦闘モードだ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「可愛がっていただいてなによりです」
ミラ:「一応、一応聞いておく! ……戦う以外の道はないのだな!」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:慇懃な礼を返す。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ええ。存在しませんとも──それに」
ミラ:長きに渡りプロトメサイアに封じられ、最後はアトラ達の手によって救出されたRB。……端的に言えば、社会経験が少なく、幼い。
ミラ:まだどこか人の良心を信じている。眼の前の星徒にも良心があるのではないかと。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「あなた達がもし、何か手段を見つけてレイジャのもとへたどり着いてしまうなら──」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ミオナの手にかかっておけば良かったと思うはずです。かの猫の神の幸福で暴虐的な抱擁の中で」
任アルル:嘆息する。「……であるにせよ、もっとからりと笑って言ってほしいものです」
任アルル:「天に仰ぐ星が間近に見ればそうも不自由な有様とあっては、見上げる方も浮かばれない」
任アルル:「余計な世話を焼きたくなりますね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「この行軍にあって一際お茶目な貴女も……なかなかどうして、英雄のようなことを言う」
◆Initiative◆
GM:イニシアチブ80。ミオナの手番。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:マイナーで接敵し《コンセントレイト》LV9《鮮血の一撃》LV11《ジャイアントグロウス》LV9《異形の祭典》LV9《吸血剣》LV9
ミラ:うわーん
リャン・シェンシィ:当たると何が起きるんスか
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ダメージを与えた場合HPを90回復します。対象はあなた達全員!
リャン・シェンシィ:今ならそんなにではあるのか
任アルル:いま食らう分にはまあ……?
リャン・シェンシィ:ルルカさん借りていい?
解良イノリ:エグザイル吸血アージ!たしかに どうぞー
任アルル:どうぞどうぞ
リャン・シェンシィ:止めたいの今じゃないと思うし…
リャン・シェンシィ:わあい
GM:ダメって言われたら大変なことになっちゃう
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:では判定
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:28dx7+4
DoubleCross : (28DX7+4) → 10[1,2,2,3,3,3,4,4,5,5,6,6,6,6,7,7,8,8,8,8,9,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,2,4,4,5,5,6,7,7,7,8,9,9,9]+10[3,3,4,4,5,9,9]+10[1,10]+2[2]+4 → 46
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:星徒だから……ダイスも無闇に多い!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:HPを2消費。
ミラ:暴走りあふだよ~~
ミラ:まだ侵蝕には余裕があるので、カバーはシェンかイノリちゃんが使ってね
任アルル:2dx+1 いちおうドッジ
DoubleCross : (2DX10+1) → 9[9,9]+1 → 10
解良イノリ:数が多い ドッジダイスがペナルティでゼロ個なのでドッジ失敗。
任アルル:もちろんだめ
リャン・シェンシィ:4dx 一応ドッジ
DoubleCross : (4DX10) → 10[1,5,10,10]+5[2,5] → 15
リャン・シェンシィ:頑張った
ミラ:がんばったのに
任アルル:努力賞のルルカちゃんを受け取りな
ルルカ・アゼリア:サービスしちゃうわ!
リャン・シェンシィ:NPCカード使用します。▼ルルカ・アゼリア:カバーリングを行う/ラウンド1回
ルルカ・アゼリア:受けます! ぐえーっ
リャン・シェンシィ:カード使用時のボイスも平成なんだ…
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:7d10+12 装甲ガード有効
DoubleCross : (7D10+12) → 36[1,8,4,1,10,9,3]+12 → 48
ミラ:死んじゃう死んじゃう リザレクトします
解良イノリ:装甲8点引いても11点多くて死ぬよ リザレクト。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:HPが全回復
任アルル:もちろんリザレクト
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(98 → 108)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(78 → 79)
ミラ:ミラのイニシアチブを1D10(→ 1)増加(8 → 9)
任アルル:任アルルのHPを1に変更(25 → 1)
解良イノリ:此処はもうちょい低くしてほしかった!
ミラ:あっイニシアチブが増えてる 侵蝕率です
リャン・シェンシィ:ミラちゃんが早くなってる
ミラ:ミラの侵蝕率を1増加(80 → 81)
ミラ:攻撃されるとミラが高速化するバグを使ってました
GM:かわいいね
GM:では演出!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:鉈を流して構え、突進。尾骶から突き出した尾が閉鎖空間の中をうねり、肉体を射出。転換。跳躍し、落下にすら加速をつける。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:緩急自在の動作とともに、手と尾、ふたつの刃が君たちを薙ぎ払う。肉厚で重く、霞むように速く、生存の間合いを残さぬが如く執拗に。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「っ────は! 体が軽い。これまでずっと──あんな肉体に押し込められていたのが嘘だったみたいです!」
ミラ:「速すぎる……!」 全身を液体化させてダメージを最小限に抑えている。
ミラ:「出力が異常だ! 星徒って全部こんななのか!?」
ミラ:「アルルちゃんの速度もやばかったが、これはまた別次元だぞ……!」
リャン・シェンシィ:(──この速度、は)視認できない。自分に捉えられないという事は、純粋な速度であれば弾速を超えている。
リャン・シェンシィ:そうでありながら、異能を込めた引き金を引ききらなかったのは。先に射線を遮るものがあったからだ。「……アグニヤの人って事だと」
リャン・シェンシィ:「"スターロード"の教育を受けてるパターンもあるけど、これは違うね」力を授かる時間もなかったはずだ。猫の肉体を器としていた間、彼女の此方側の面は間違いなく眠りに沈んでいた。「純粋に……こういう方向に出力が伸びている」
解良イノリ:「っづ、……っ」幾重にも刻まれながら、何とか骨と重要臓器のみは残るように──動こうとして、ほとんど再生能力任せだ。
解良イノリ:「…、星徒、っていうのはそうだよ。出力はその超高度侵蝕に相応しく高いし、技能は生徒時代のを引き継いでる…!」
任アルル:「んッ……これは」奇怪な技に、ジャームの出力。「比べられては面目ないですが……見切りには骨が折れそうです」
ルルカ・アゼリア:「こなくそぉ!」
ルルカ・アゼリア:独楽のように回転しながらシェンの前に飛び出した人影が、二刀の脇差でその尾を懸命に弾く。単純なエネルギー総量で言えば、刃やその体が耐久できる道理はない……が。
ルルカ・アゼリア:『ぎゃうんっ!!』
ルルカ・アゼリア:悲鳴を上げたのはルルカ本人ではない。
ルルカ・アゼリア:その体の影が衝撃を一時的に肩代わりし、背後を守った。
ルルカ・アゼリア:「ぎゃうんっ!!」
ルルカ・アゼリア:全く同じ声とモーションで吹き飛ばされ、外壁にクモの巣状の罅を入れる。
リャン・シェンシィ:「はは……案内役の子にここまでサービスしてもらっちゃうなんて」
リャン・シェンシィ:「流石に格好が付かなくなっちゃうな。後でお礼はさせてもらうよ」
ミラ:「なんかコミカルだな。そういう……能力者なのか?」
ミラ:「ギャグに落とし込むことでダメージを無力化するみたいな……」
ルルカ・アゼリア:「ケホッ……エヘヘ。こんなもの大したことないわよ。閉所戦闘には向いてるみたいだけど」
ルルカ・アゼリア:「あたしたち図書委員だって、そっちのエキスパートなんだからね!」
ルルカ・アゼリア:「あとこれはギャグじゃなくて素よ!」
ミラ:「(それはそれで頑丈すぎる……!)」
GM:イニシアチブ
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:エネミーパーク『二回行動』により行動値40で行動権利を獲得します。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:待機。
リャン・シェンシィ:カウンターか
解良イノリ:マジ??ひいい
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:エグブラムですよ!
リャン・シェンシィ:そうなんだ
GM:イニシアチブ14。
GM:解良イノリの手番
解良イノリ:マイナーは空いてから接敵済みの為なし。メジャー、NS”Isa41:1”《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:災厄の焔》にてミオナさんに攻撃するよ!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:いいでしょう
解良イノリ:判定行くぜ 妨害とかありますか?
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ありません!
解良イノリ:11dx7+6 ありがとう!
DoubleCross : (11DX7+6) → 10[1,2,4,4,4,6,7,8,9,10,10]+10[2,4,5,7,8]+10[5,8]+2[2]+6 → 38
解良イノリ:漸くマシな出目出た
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:17dx スーパー星徒ダイス回避!
DoubleCross : (17DX10) → 9[1,2,2,3,4,4,4,5,5,5,6,7,8,8,9,9,9] → 9
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:にゃ~ん
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ダメージください
解良イノリ:いくぞ~
解良イノリ:4d10+24+1d10+18 装甲等有効。
DoubleCross : (4D10+24+1D10+18) → 21[3,10,5,3]+24+8[8]+18 → 71
解良イノリ:ダメージダイスはいい感じ。71点装甲等有効ダメージです。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:痛った~
ミラ:はえ~つよ
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:でも星徒なので結構元気です
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を7増加(108 → 115)
解良イノリ:ぐええ ダメージ1点でも通ったら、このラウンド受ける攻撃ダメージが+2d10になります!
GM:グエエ~みんな忘れないでね
GM:では演出をどうぞ!
解良イノリ:既に駆けだしている。動きのパターンはある程度見たとはいえ、本来追い付けるはずもない。
解良イノリ:「” 耳のある者は、聞くがよい”」だから、そこを手妻で埋める。
解良イノリ:影が八つ裂かれたように飛び散る。そのどれもが解良イノリの触覚であり、触れるものを鎖す鎖である。
解良イノリ:あの複雑な形状、高速度帯の機動なら、一度崩せば立て直す必要がある。そこを狙う。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:旋回する尾が影を寸断し吹き払おうとする。それがそのまま反動を用いて包囲を脱する動作にもなっていた。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:シンプルな異能に似つかわしい無駄のない最適の動き。
解良イノリ:「”つるぎで殺す者は、自らもつるぎで殺されねばならない。”」その吹き飛ばされるうちに、次の聖句。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「言葉が間に合いますか!」
解良イノリ:払う動きによって生まれた影に、払われたイノリの影が降れ、一瞬だけ鎖の円環が結ばれる。
解良イノリ:”リリ―ヴスイープ”には及ばずとも、解良イノリ自身も高速帯で動く事が出来る能力者ではある。言葉は鍵だ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:恐ろしく低く。恐竜のような姿勢で。回避は攻撃的で鋭く、常に攻撃の隙を伺っている。
解良イノリ:”扉”、”原板”、”システム”に触れる為の。
解良イノリ:硬いものが硬いものと衝突した音。本来の間合いより幾らも遠い。
解良イノリ:手に握られていた影の剃刀が、背丈に倍するほどの三日月を描いている。
解良イノリ:「──”ここに、聖徒たちの忍耐と信仰とがある。”」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「っ────!」焦りが浮かぶ。遅い。
解良イノリ:その攻撃は命に遠く届いていない。だが、幾つかの黒い影がばら撒かれ、触れ、イノリの支配のもとにあるようになっていく。
解良イノリ:十字に振り抜かれた剃刀が元の大きさを取り戻す。影遊びのキツネが、元の掌に戻るように。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:受けそこねた。影の復元には、風も厚みもない。周囲を手がかりに、重心の変化を武器に振るわれるミオナの尾とは対象的に。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:速度だけなら確かに劣る刃が、ごく自然にミオナを切り裂いている。
任アルル:「……あれと単独でやり合いながら、後に続く者を気にかけて布石まで打つ手並み」呟く。「マスターオーダーにしてトランペッターの長。やっぱり興味は尽きませんね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「──すごい。素晴らしいです、イノリさん」
解良イノリ:「止めたよ、トランぺッターはさ。…」ミオナさんの称賛に目を伏せる。「きみもね。本当に速いし、初手が全く通じないとは思わなかった」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:操られた血漿が急速に傷口を塞ぐ。動作の質は変わっていないが、確かにダメージを与えている。
GM:イニシアチブ9。リャン・シェンシィの手番
リャン・シェンシィ:じゃあ……ささやかに攻撃します 一応祭典をもう切ったようなので
リャン・シェンシィ:マイナーでエンゲージ切ったほうがいいのかな 5m右に
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:接敵中だから離脱を宣言するならメジャー手番を消費する必要があります。
リャン・シェンシィ:あっ
リャン・シェンシィ:そういや至近にいた 把握ガバ
リャン・シェンシィ:そのままでいいっす
リャン・シェンシィ:メジャーは《コンセントレイト》《無形の影》でミオナを攻撃。能力訓練:精神も使用
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:きなさい
リャン・シェンシィ:10dx@7 命中
DoubleCross : (10DX7) → 10[4,6,6,7,7,7,8,8,9,10]+10[2,4,5,6,6,6,9]+3[3] → 23
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:17dx うおー!
DoubleCross : (17DX10) → 10[1,2,2,3,5,5,5,5,5,5,6,7,7,7,8,9,10]+4[4] → 14
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:くっ
リャン・シェンシィ:ブレイカーも使います。装甲を無視するらしい
GM:ウワサですが、取っておくといいことがあるかもしれません
リャン・シェンシィ:あっそうなの
リャン・シェンシィ:噂にしたがって使わんとこ
リャン・シェンシィ:3d10+5 ささやかなダメージ
DoubleCross : (3D10+5) → 18[6,9,3]+5 → 23
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を6増加(101 → 107)
GM:コンビネーターどうぞ
リャン・シェンシィ:やべ そうじゃん
リャン・シェンシィ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 17[9,8] → 17
リャン・シェンシィ:40になった
ミラ:ダメージダイスの出目がめちゃくちゃいい
GM:つっよ
解良イノリ:すごくつよい
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:生存
GM:では演出をどうぞ~
リャン・シェンシィ:(……そういうやつなんだよな。強いくせ、やたらと周りに目が利いて)
リャン・シェンシィ:構える拳銃は、ジェネシス製の調質な量産品に自身の能力に適した改造を施したもの。カートリッジに紙片を装填する。影のインクが染み込んだ"契約書"。
リャン・シェンシィ:(こんなにやりやすい事もない)
リャン・シェンシィ:銃声──吹き溜まった影の水面を弾き、三度跳ねた。糸に引かれるようにして飛散した影の滴が、ミオナの異形の関節部を撃ち抜いて縛る。
リャン・シェンシィ:その三度めの着弾と同時、弾丸の中に折り畳まれた紙片が焼け落ちる。術式が起動した。「履行──」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「むっ」
リャン・シェンシィ:後背に回り込んでいた銃弾が、かき消える。「──宇偏星門」最も手慣れた、戦闘用の小規模ゲート転送。
リャン・シェンシィ:転送先は、砕けた十字冠の罅の隙間に入り込むように。ベクトルは下方、脳天を撃ち抜く軌道。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:拘束を裂いた尾が空を斬り、頭部に弾丸が激突する。。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:急所への直撃だ。にも拘わらず、致命傷が入った手応えはない。血管を衝撃が浸透することによるショック死を、暴走し半ば自動反応する血液操作能力が塞ぐ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「こんなに精密に開けるんですね。芸があるなあ」
リャン・シェンシィ:「動きを縛って、意識をすかして、頭頂を撃ち抜く。……こんな普通のやり方じゃ、まあ、落ちてくれないよね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「油断してたわけではないのですが」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:コトリ、と弾が落下した。
リャン・シェンシィ:言葉とは裏腹に、効いている、と考えている。先程とは異なった指の震え。心の律動。
リャン・シェンシィ:神経の中枢機関が受けた衝撃は、微細な動作の内に現れる。その僅かな歪みは、彼女のような高速度域での戦闘でこそ致命傷となりうるものだ。
GM:イニシアチブ8。ミラの手番。
ミラ:は~い。《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》《原初の赤:風鳴りの爪》で攻撃します。
ミラ:10dx7+9
DoubleCross : (10DX7+9) → 10[1,3,3,5,6,6,6,8,8,10]+10[3,7,10]+10[6,9]+10[10]+2[2]+9 → 51
ミラ:いい出目!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:え~これは流石に躱せないな
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ガード!
ミラ:あっ使用武器はキーンナイフです。PDWと迷うけどまあ装甲多少はあるでしょ多分……
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:実はややある
ミラ:6d10+1d10+2d10+2d10 通常ダメ+サイドリール+殺戮機関+コンビネーター
DoubleCross : (6D10+1D10+2D10+2D10) → 46[6,9,10,9,9,3]+4[4]+10[5,5]+9[5,4] → 69
ミラ:《風鳴りの爪》の効果で出目4ひとつを10に変更します。
ミラ:75ダメージ、装甲-5。
GM:そういう効果ではないぜ
ミラ:あれっ
ミラ:あっ振り直しじゃん!
GM:そうだよ!
ミラ:最初の3をふりなおそ~
ミラ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 1
ミラ:さがった!
ミラ:68ダメージで装甲-5。
GM:キーンナイフの基礎攻撃力と螺旋の悪魔が入っていないのではないでしょうか
ミラ:ほんとだ!
ミラ:68+15+5かな。88ダメージだ。
ミラ:ミラの侵蝕率を7増加(81 → 88)
GM:痛すぎ
GM:まあまあ危なくなってきました 演出をどうぞ
ミラ:テミス計画で発掘された精神感応金属──『ミラ』には、二つの特性がある。
ミラ:一つは液体金属化。高い剛性と柔軟性を持ち合わせるそれは、『八竜』に代表される生体兵器の素体と成り得る。
ミラ:そしてもう一つが、精神感応。
ミラ:一度受けた事象、波長、エフェクト──ミラが知ってさえいれば、それらを小規模に再現する。数秒前に受けた技ですら!
ミラ:「喰ら、え!」
ミラ:液体化させた髪の毛を使い、スリングのように自身を射出する。ミオナを模した限定的な高速機動。
ミラ:両手、両足、腰、衣服、髪の毛。あらゆる部位が銀の刃と化し、すれ違いざまに眼前の星徒を切り裂き、そして。
ミラ:「──────昏に沈め!」
ミラ:切り離した無数の刃が、黄金の竜鱗を思わせる断片へと変わる。
ミラ:一瞬の後、それらすべてが炎を纏い、ミオナの周囲で爆発した。
ミラ:「はあはあ……どうだ! どちらも本家ほどではないが……!」
任アルル:「……驚いた。本当に強いんですね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「だとしたらミラさんの強みは……知っているということなんでしょうね」
ミラ:「そうだぞ。知らなければ道を選ぶこともできん」
ミラ:「……貴様も猫である間に、様々なことを知ったはずだろう!」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「直前の浸透斬撃で駆動系が麻痺し、尾を使った防御ができなかった……とっても痛い」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ええ。目に映るもの全てが新鮮でした。ヒトだったころとは比べ物にならないくらい、先住市民の方々にモテたし」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ミラさん達と同行できたのはもっと楽しかった」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「だから……そうですね。それに意味がなかったことにはしたくないし──」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ミオナもちゃんと、知ったことを活かして戦ってみましょうか」
GM:イニシアチブ7。アルルちゃんの手番。
任アルル:はーい
ミラ:アルルちゃんがんばえー!
任アルル:マイナーでホローポイント弾を使用。種別:射撃の武器による攻撃力を+3。
任アルル:メジャーで《コンセントレイト:バロール》《瞬速の刃》。ミオナちゃんに射撃攻撃をします。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:どうぞ!
任アルル:10dx7+9
DoubleCross : (10DX7+9) → 10[1,2,3,3,3,4,7,8,8,9]+10[4,6,7,9]+10[3,10]+10[10]+1[1]+9 → 50
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:うう……ガードします
任アルル:ダメージ!
任アルル:6d10+11+1d10+3+2d10
DoubleCross : (6D10+11+1D10+3+2D10) → 28[2,7,4,7,6,2]+11+4[4]+3+14[8,6] → 60
任アルル:諸々有効です
GM:なそ
にん
任アルル:任アルルの侵蝕率を5増加(79 → 84)
GM:でもギリギリ生き残ったかな?
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:生きました
任アルル:なに~
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:とは言え本当にギリギリ! 演出をどうぞ
任アルル:すい、と素足が床を滑り、撒かれた影の合間を縫うように動く。
任アルル:一見して何気ない運足。戦闘が始まってからは地に足を着け、そうして間合いを測るように位置を調節し続けている──……
任アルル:任アルルの術理を知らなければ、ただそのように見える。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:──ず。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:尾が、二叉の異形に分岐する。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:周囲を睨むようにミオナを取り巻きながら、君の立ち位置を警戒し続けている。
任アルル:手には、一見頼りなくすら見える、細く長い白銀の槍。極端なほどに単純な造形のそれには、装飾はおろか、穂先と呼ぶべき刃もない。
任アルル:「──ふ」
任アルル:踏み込みと同時に発された、ごく短い呼気の音ですら、二つに分かれて違う場所から発された。
任アルル:前半は、確かにそれまで立っていたはずの場所から。後半はミオナの懐。瞳の奥すらも覗けそうなほどに。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:その現象を理解できない。出来ないままに、分岐した尾が声の発生源を払いのけようと同時に動く。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:その時点で既に半分の無駄を払わされたのに気づくより先。
任アルル:ひどく冷たく透き通ったものが、腹を突き抜ける感覚が生じる。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「う」
任アルル:……イノリが戦場に配した影から、仙術の歩法によって力を吸い上げ借り受けての刺突。槍を引き抜き、力失せかけた体を蹴り飛ばす。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:漏れた声は不随意運動の結果だ。
任アルル:深く見据える柘榴石の瞳、ゆるりと揺らめく瑠璃の髪。半ば視界を占めながら離れてゆくその二つの片隅に、切り飛ばされ宙を舞う二尾が見える。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:蹴飛ばされた音も、勢いも特筆すべきものはないように思える。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:だが事実として、それは眼の前の嫋やかな肢体から放たれたとは思えぬほど重く響いた。尾をいつ伐られたのかも、やはりわからない。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:──だが。
GM:ミオナの手番。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:マイナーアクション。《生命の黄金率》LV9《形状変化・剛》LV9《形状変化:柔》LV9
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:《コンセントレイト》LV9《鮮血の一撃》LV11《ジャイアントグロウス》LV9《吸血剣》LV9《生命吸収》LV11
GM:攻+18装甲+18ダイス+10
ミラ:ほええ
ミラ:かいふくしないで
リャン・シェンシィ:やだ~
GM:ダメージを与えた場合HPを90回復し、さらにダメージを与えた全員から33点のHPを吸収します。
解良イノリ:ヤバすぎ
任アルル:こつこつ溜めたダメージが……
GM:ダイスは46個だ! どうする!
ミラ:ママー!たすけてー!
リャン・シェンシィ:ひえん やるしかねえ~
リャン・シェンシィ:《原初の黒:時の棺》判定を失敗。
ミラ:ママ!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ぐああ……!
任アルル:ママ……!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ミオナの200点回復は……?
解良イノリ:ありがたすぎ
GM:では演出。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「そうですよね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ぱしゃり、と。切り裂かれた尾がほぐれて弾けた。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:人間の動きをベースにしていては、その極限に至った相手には勝てない。星徒の侵蝕出力で押し切れる手合いではない。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:人間だったころの動きに囚われていては。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:まあ、ひょっとしたら、あの頃から人間ではなかったのかもしれないけれど。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ばらりと、腹のに空いた穴から、冒涜的な生命の如く。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:赤い糸のようなものがほどけ出て、皮や肉や臓腑を脱ぎ捨ててて誕生する。朱殷の裸体。
任アルル:「……これは」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:波打って、狭い部屋を網羅するように液体の刃が迸る。
解良イノリ:「ミオナさ、……!」
ミラ:「まだやるつもりか!? いや、これは……!」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「流体リソースの使い方を──教えてくれたのはイノリさんとミラさんです」
ミラ:「人間の理を超えるのか……!」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ありがとう。それでは」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:侵蝕率600%。既に純粋なレネゲイドビーイングよりも、深奥まで侵されてしまっている。本当は必要ないのだ肉の器官なんて。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:そう思考した時、何かがちりついて顔をしかめた。だが、殺戮の嵐は止まらない。
リャン・シェンシィ:「……流石に銃じゃ押し合うには厳しいな」数秒前より状況を予想している。短く息を吸う。紙片が焼き切れる。
リャン・シェンシィ:解良イノリの力を──ここで使い切るのは、やはり違う。まだ"先"があるからだ。この小林ミオナが怯懦を抱くものがいる。
リャン・シェンシィ:「履行。"インターフィンガー"──」
リャン・シェンシィ:パトロンを求めて銀行を訪れた、空間造形芸術の異端者リマ・ウェントの技法だ。自己の領域を変形・加工し、移動させる仮想の腕。自らの影を素として編み、刀剣を形成する。
リャン・シェンシィ:仮初にして刃は鈍くとも、時間制限を迎えるまでは不壊である。そして、流体であろうと打ち合える。「以及」
リャン・シェンシィ:ゆるりとそれを構える。頬に冷たい汗の滴が流れる。腕の先が、糸に引かれた人形めいて駆動して。音速の世界に消える──
リャン・シェンシィ:「──震顫護剣」
リャン・シェンシィ:それは、己への致死を目指すすべての接近物に対して──呪術的因果により等速の運動速度を獲得し、追随する魔剣術だ。
リャン・シェンシィ:全域の速度に対して同速となり、打ち合わせ、拮抗する。決着も勝利も訪れる事はない。
リャン・シェンシィ:蒋夜鈴という。閉鎖した武侠社会に生まれながら精神は闘争に向かず、ただ己が死なないための技を磨いた少女がいた。殺すことさえ嫌だと言った。だから、そういうものになった。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:迅く、鋭く、致命で、飽和。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:全存在を懸けてそうなった。例えば、尋常な太刀の応手では、鍔迫りあった瞬間にこちらの刃がすり抜けて相打ち、こちらの肉体がすり抜けて勝つ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:全存在を懸けて──何故?
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:気が乗らなくても、どんな仕事でも、普通にこなすし最大のパフォーマンスが出せるのが、"リリーヴスイープ"の美点らしい。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:だとしたら……この拮抗にホッとしているのは。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:(──そうか)
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:(そうなんだ……)
リャン・シェンシィ:強大な侵蝕を伴う異能であろうとも──それが刃の間合において、刃の法則に基づく致命を齎そうとする限り、互いに届くことはない。
リャン・シェンシィ:技というよりも、そのような呪詛である。リャンの五体が、意志を持つ刃先に引かれるように捻れながら、全方位の剣戟を弾ききった。その怒涛が収まるまで。
リャン・シェンシィ:(……"これ"の難点は。矯正駆動による、肉体に及ぶ負荷と)後ずさるように、つき離れる。頬に、背に、冷たい汗が垂れる。息が苦しい。
リャン・シェンシィ:《代謝制御》──ノイマンの抑制を以てしてすら、そうなる。(人の恐怖心に根差す呪術って事だ。使おうとすれば、私の精神が、怯懦に沈む……)
リャン・シェンシィ:だから、心を蝕む神格の前で切ることはできない。この戦場に費やすべき札だった。「……は、はは」
リャン・シェンシィ:「ねえ……やっぱり、恨んでるんだ?私を」
リャン・シェンシィ:誤魔化すための笑いが、押し込めていた感情の引き金になる。「私が、あのレポートを見せなければ、何も思い出さなかったのに」気づけばそんな事を口にしている。
リャン・シェンシィ:「これからも平穏に暮らしていけたのに、って。ねえ……」
リャン・シェンシィ:剣が解ける。こめかみを押さえる。……違う。そんな事を口にしているべきじゃないのに。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ああ。ミオナが記憶を取り戻したときに口走ったことで、そんなふうに思わせてしまうんですね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「忘れてください──ようやく、楽しくなって来た所です」
GM:クリンナップ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:行動値が10に
GM:各種効果の終了。第二ラウンド。
◆ROUND-02◆
GM:セットアップ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:《赫き鎧》LV7
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:HP7点を消費して装甲27の防具を獲得します。孤独の魔眼カウンターがあるのは分かってるからな!
解良イノリ:な、なるほど……… あ、自身にPS:”Mt19:17”《原初の黄:活性の霧》。攻撃力+18、ドッジダイス-2d。
ミラ:いちおう怨念の呪石を使っておこうかな。暴走中ダメージ+2D、浸蝕+3。
ミラ:ミラの侵蝕率を3増加(88 → 91)
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を3増加(115 → 118)
任アルル:こちらはなし!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:武器のガード値と形状変化でイノリアタックを耐え、回復する……!
ミラ:回復しないで!
リャン・シェンシィ:あっ
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を12増加(107 → 119)
リャン・シェンシィ:棺ぶんです 増やしてなかった
GM:イニシアチブ14 解良イノリの手番
解良イノリ:マイナーなし。メジャー、EX”Rev.1:7"《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:災厄の焔》《散滅の腕》にてミオナさんへ攻撃します!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:良いでしょう……来なさいニャ!
解良イノリ:判定行くぜ!
解良イノリ:11dx7+6
DoubleCross : (11DX7+6) → 10[1,2,4,5,6,6,6,7,9,10,10]+10[7,9,9,10]+10[1,3,7,10]+6[4,6]+6 → 42
解良イノリ:回った方!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ガード!
リャン・シェンシィ:ブレイカー使います。装甲無視に。
解良イノリ:命中したとき、エネミー・常時エフェクト以外のエフェクトの効果を終了します。
解良イノリ:そしてブレイカーありがとう!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:何ぃ~!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ダメージをどうぞ!
解良イノリ:うおお
解良イノリ:5d10+24+1d10+18
DoubleCross : (5D10+24+1D10+18) → 22[5,2,3,5,7]+24+7[7]+18 → 71
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:装甲無視、ガード4
解良イノリ:前と同じやんけ 71点ダメージ!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:そのダメージは──耐えられない! 戦闘不能だ! 復活もありません。
リャン・シェンシィ:やったあ
解良イノリ:よかった~
GM:戦闘不能。PC達の勝利です。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を12増加(118 → 130)
任アルル:ナイスキル
GM:では演出!
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:先程までの戦闘で流出した血がミオナのもとへ集ってゆく。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ループ状に纏った細い血の糸が攻撃を見極めるセンサーとなり、その内側の本体を高硬度に凝血した血液が守る。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:否。本体とそれ以外を隔てる境界ももはや存在しない。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:変化している。崩壊し続けながら取り込み続けることで存在を繋ぐ形態へと。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:それはつまり痛手だということ。先程攻撃を防がれたことが。
解良イノリ:「ミオナさん……」何処か未練がましい思いを、一言零して一度断つ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「はい。イノリさん」
解良イノリ:空は見えない。ここは地下深く、常の空間から切り離されたところ。そんな状況では、集中しなければならない。
解良イノリ:「…あなたが本当に、己にあるものを活かして、やるべきことをこなしているのは分かったと思います」
解良イノリ:「でも。…そういう風に、自分から自分を貶めるようには、してほしくありません」わがままだな、と自分で言いながら思う。
解良イノリ:誇るべき美点なのだと、私の眼から見ても思った。だから、その誇るべきものを危うく扱っているようで。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「あんまり優しくしないでください」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「あなた達と語らえる時間に終わりが近づいています。でも、名残惜しさを募らせるようだと……」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「もっと頑張ってしまうかもしれません。星徒の侵蝕域に常識は通用しない、何が起きるかわかりませんよ?」
解良イノリ:「……」目を閉じる。「…分かりました。では──私のそれが、優しさなんかじゃないことを、此処に証立てましょう」
解良イノリ:かちん、と切り替わる音がした。私だけが聴こえる音が。
解良イノリ:それは暗示の音。内界の音。精神の音であり、認知を、認識を切り替える音。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ごぼりと泡立つような音がした。それが笑い声なのだと、なぜだかわかった。
解良イノリ:本来扱えない程遠いものへ、手を伸ばすための。
解良イノリ:星が香り/空電の感触/本の頁を構成する粒の一つ一つの音/流れる血の味。
解良イノリ:視野はそのままでありながら。まるで別世界のものを見るような、眼。
リャン・シェンシィ:ひゅん、と風を切る音色。銃撃。波のような血の守りが起き上がり、それを防ぐ。そうなるようにさせた。
リャン・シェンシィ:ミオナの意識をそこに引き留める為の、欺瞞の一手。弾丸には何も込められてはいない。
リャン・シェンシィ:同時に──ミオナが鎧めいて身に纏う凝血の腹部の辺りから、どろりとした闇色の澱が零れ出ている。
リャン・シェンシィ:リマ・ウェントの"インターフィンガー"……先程、自身の影を元に作り上げたのは、血風を凌ぐ為の刃だけではなかった。
リャン・シェンシィ:流れ巡るミオナの血液の海の中に、自らの影による生成物の一部を混ぜ込み、同化させていた。今、それを解除したということが
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:反応は自動的だ。防衛に遅滞はなく、だからこそそこに想定される手応えがなかったことに。あまりにも単純な一撃だったことに意識が止まること刹那。
リャン・シェンシィ:彼女を覆う均一密度の血の守りの中で、そこだけが隙間を生ずる弱所であるということが──正対している解良イノリならば分かる。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「あれ?」
リャン・シェンシィ:ミオナが気付き、補修がされるよりも疾く、射抜く事ができる。それを当然と考えている。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:崩れた部位の制御を取り戻すのが、遅れる。
解良イノリ:「さすが」
解良イノリ:その影が杭の様にとどめている、正常なる世界から遠ざかり遠ざかり続けようとする、ひとつを見た。
解良イノリ:ひざまづく。祈るように──否、真実祈るために両手を組んだ。
解良イノリ:
解良イノリ:「”主はこう言われる”」言葉が零れ落ちる。言葉が世界を切り開く。
解良イノリ:それは常に彼女が用いる英語ではなかった。誰の耳にも、それは最も馴染み深い言語として聞こえた。──なぜ?
解良イノリ:「”ラマで声が聞こえる。苦悩に満ちて嘆き、泣く声が。”」影がひろがる、ひろがる、ひろがる。
解良イノリ: 「”ラケルが息子たちのゆえに泣いている。”」うたがひびく。
解良イノリ:「”彼女は慰めを拒む、息子たちはもういないのだから。”」誰もがそれを聴かざるを得なかった。
解良イノリ:なぜなら、それは”うえ”から流れてくるからだ。誰もが、何もかもが基づく源流。そこが流れるところから。
解良イノリ:「”主はこう言われる。泣きやむがよい。”」広がった影が、血を──ミオナのそれと、元の身体を抱擁する。
解良イノリ:「”目から涙をぬぐいなさい。”」それは堕ちた花弁が舞い戻るように。
解良イノリ:「”あなたの苦しみは報いられる、と主は言われる。”」咲いた花がつぼみとなるように。
解良イノリ:「”息子たちは敵の国から帰って来る。”」つぼみが顎へ、幹へ、ひいては種へ戻るように。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「──こ、れは…………」
解良イノリ:「”あなたの未来には希望がある、と主は言われる。”」それは世界を塗り替えるちからを取り去り、
解良イノリ:「”息子たちは自分の国に帰って来る”──!」世界に秩序を取り戻すちからである。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:腑の中身を引きずられるような心地がした。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:逆だ。そんなものはもう無いのだから。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:だけど──それも違う。
解良イノリ:エフェクトが解除される。怪物はひとのかたちを取り戻す。
解良イノリ:硫黄と水銀を和解せしめる階段のうち一段。奇跡未満の、それへのきざはし。
解良イノリ:それは奇跡ではなかった。それを為しうるちからを、彼女は持たない。だけれど、
解良イノリ:そこへ至るまでに必要となるはずの、ひとつのかけらではあった。
解良イノリ:彼女の名前の由来、31章。それは神の痛みの章。契約を破る悪しき民に、それでも差し伸べられる慈悲の痛み。
解良イノリ:やがて来る救いを預言する一章。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ひゅっ」喉から短い悲鳴が上がった。そこには呼気を通じて震える声帯があった。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:還ってくる。眼の前のものごとを処理するのに不要だという、ただそれだけで脱ぎ捨てた一切合切が。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:骨も皮も臓器も──傷も。そして、理事会の尖兵であった頃から無頓着だった痛みすら。今は鮮明に感じられる。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「いっ…………」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「たああああああああああああああ!!!! ぎゃああああああ!!!!」
解良イノリ:「、はぁっ……、」荒い息を吐く。シェンの不壊の影──それを介入ルートにしたとはいえ、負荷はやはり高い。汗が滴った。
解良イノリ:「……、はあ……成功は…した……かな」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「いぎひ……っ……っ~~~~!!!!」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「イノリさ……イノ……」言葉にならずぱくぱくと口を開閉させる。
リャン・シェンシィ:「わ……手術中に麻酔が抜けるとこうなるのかな」
ミラ:「うお……! な、なんだ!?」
任アルル:じっとその様を見ている。
解良イノリ:「…どうです。自分を疎かにすると、しっぺ返しがあるんですよ」少し悪戯げに笑う。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「身にしみすぎです…………!」ぼろぼろと泣いている。痛みにあかせて、どこか嬉しそうに。
ミラ:「……痛覚が戻ったのか。人の身であれだけムチャをすればバックファイアもキツかろう」
ミラ:「あっでも嬉しそうだな」
解良イノリ:「あくまで私に出来るのは、エフェクトの解除による正常化までですからね…」
ルルカ・アゼリア:「できないわよ普通……このレベルでは」
解良イノリ:「そこら辺は出来るサポート役が居ましたから」
リャン・シェンシィ:「またそうやって。素直に持ち上げられとけ~?」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:もはや立ち上がる力もないが、たしかにそこには五体満足の少女が横たわっていた。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ぐずぐずと洟をすする。「初めて……泣くほど痛いと思いました」
ミラ:「痛みは人間が行きていく上で必須の反応だ」
ミラ:「貴様の中にも、少しは人間性が残っていたということだろう」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「はは。変ですね。今更、生きていたいだなんて…………」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「でも……その感覚も、消えかけています。無茶をしすぎました」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「死ぬ前に……こんな体験をさせるなんて。なんてことをしてくれるんですか……確かに、全然、やさしくない、です」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:言葉のとおりに、顔色は悪い。流血を押し止めることも、もはや適わないようだ。
解良イノリ:「でしょう。……解放するまでは、私じゃできない。でもね、私が謡った聖句は、実現した聖句だから。だから」
解良イノリ:「……あなたにも、きっと祝福と幸福はやってくる。そうだと、私は信じてる」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「…………んふ」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「……ミオナは、自分の意思で戦ったことがありません。でも……そうやって生きたまま、そういうジャームになってしまったけれど……」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「後から、戦いにどんな意味があったのかを定めることは……できる……」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「命を絞って、絞り尽くして、もうミオナのレネゲイドは何も言いません。何かをさせようとしても……無駄だと分かっているんです。だから、ミオナの意思で、少しだけ皆さんの味方をさせてください」
ミラ:「味方をすると言っても……できるのか? その状態で」
ミラ:「動くのすらきついはずだぞ。無理はするな!」
解良イノリ:「無理は禁物ですよ」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「まだ分かっていないこと、あるでしょう? 話しますよ。知っていることを」
GM:死の淵にあるミオナに『質問』をすることができます。可能な回数は不明ですが、多くはないです。
リャン・シェンシィ:ちゃんと考えたほうがいいのか…
GM:何も訊かなければ勝手にちょっと喋ります。
ミラ:インスピレーションだ
解良イノリ:な、何がいいんだろう……
任アルル:「……」立てた槍が一条の光となって消える。構えを解き、すこしの間瞑目して。「イノリ、シェン、ミラ。どうぞ」
ミラ:「アルルちゃん。良いのか?」 訝しげに。 「アルルちゃんにも聞きたいことがあるはずだろう」
解良イノリ:「……君の、そもそもメサイアに来た理由が…あると思うが」
任アルル:「一切なにも聞きたくないわけではありません。先を譲るっていうだけです」
リャン・シェンシィ:「迷ってる場合じゃなさそうだね」呟いて。「まず知りたいのは、レイジャを討伐する方法。分からなければ、居所に辿り着く方法だけでもいい」
リャン・シェンシィ:現に犠牲者が出ている問題の直接的原因であり、聞けば彼女がこうなったのもその神格の影響らしい。イースターエッグや奈落の契約も気には掛かるが──ミオナの敵討ちの意味でも、まずはそっちだ。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ふふ……ごほ」血の混じった唾を吐き出す。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「彼に……こちらからの攻撃は通じません。眼前に居ながらにして……世界の果てにいる。」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「でも。逆に言ってしまえば、万が一──」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「こちらの手が通用した時、『遠き者』ではなくなってしまいますよね」
GM:Eロイス:【遠き者】のデータが公開されます。
任アルル:Eロイス!
GM:あなたの使用するエフェクトの効果は打ち消されず、あなたの判定はエフェクト・アイテム・ロイスの効果によって失敗せずファンブルしない。この効果は一度でもダメージを受けると失われる。
GM:また、OPでアルルさんの攻撃を回避したのは
GM:【賢者の石】【尽きせぬ力】【尽きせぬ力】【尽きせぬ力】の効果です。
ミラ:賢者の石畑だ
GM:攻撃を当てるまでは尽きせぬ力を無限に使ってくると思ってください。7枠の制限もありません。
リャン・シェンシィ:なるほどね。
任アルル:無限に
解良イノリ:ヤバすぎる
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ミオナに言えるのは……こんなところです。あまり参考にならなかったら……申し訳ない」
リャン・シェンシィ:「そういう概念的な不可侵性の中で息づいてる訳か……うん、ありがとう」
リャン・シェンシィ:「質問は十分だ。残りの空白は、どうにか埋めてみせる」
リャン・シェンシィ:そう言って、他の皆に視線を送る。「私からはもうないよ。後は好きに話しておいて」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:理屈が分かっているわけではないのだろう。ただ、星の揺りかごの中で長らく支配を受けてきた感覚から口にしている。
ミラ:「先にいくがいいイノリ。この僅かな時間は、貴様の力で作り出したところが大きい」
ミラ:「我はシェンのような貢献もできておらぬでな。先を越すほど無粋ではないし、子供でもないぞ!」
解良イノリ:「そんな事はないと思うけど……そうだな……」
ミラ:そう言ってミオナちゃんに小さなビターチョコレートを差し出してます。「多少は痛み止めになるだろう。ほれ、口をあけよ」
ミラ:「喋り終わるまでこれでも舐めておれ」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ありがと……です。あむあむ」
解良イノリ:「……ええとね、ミオナさん。なんて聞けばいいかな……」
解良イノリ:「……”あかしまのレイジャ”の支配、きちんと解けて、──今言うのも変だけど──大丈夫?」
解良イノリ:夢の神性であるのだという。だとすれば、ラグナさんの方舟の眠りにおいても、それが妨げられないか不安だった。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「わかりません……。星徒の過剰な侵蝕が……あれを撥ね付けるほど大きかった。ということなのでしょうか。一時的なものかも……」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「レイジャの起こす現象も、たしかにレネゲイドの産物なのです……でも、なぜかそうと意識できない」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ただ……あまり心配は……していませんね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:皆さんが倒してくれますから、と。力なく笑う。
解良イノリ:「……そうだね。うん」
解良イノリ:「ごめん!つい不安になっちゃった。大丈夫にしてくるから。もし悪夢を見ても…すぐ終わるよ!」
解良イノリ:「皆も強いし、私もそれなりにやるから。…だから、安心して待っていて」
解良イノリ:本当は、一緒にいてよかったかどうか聞きたかった。でも、そういう終わったイフは、あまりに残酷な気がして。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:小さく頷くと、視線をミラへ。
ミラ:「……」 ミオナの様子とアルルの様子を交互に伺う。
ミラ:自分の立ち位置は色々と特殊だ。正式な生徒でなければ、そもそも人間でもない。
ミラ:端的に言えば気後れしている。もし少しでもミオナが危うければ、強引にでもアルルに先を譲るつもりだったが……。
任アルル:こちらへ向けられた視線を受け止め、ただ微笑んで首を傾げて見せる。
任アルル:何を躊躇う理由があるの、と。不思議そうにするその仕草で促している。
ミラ:「……むう。そうやって何も言われないと我が逆に馬鹿みたいではないか」 苦笑し、ミオナに向き直る。「ミオナよ」
ミラ:「黄竜ラントヴァイテルとは何者だ?」
ミラ:「"ラントヴァイテルを倒せ"、"地下書庫へ向かうな"。これまでの貴様の啓示だが……啓示を無視し、書庫へやってきた結果がこれだ」
ミラ:「いったい何者なのか知っているか。ファフニールや八竜と関係あるのか?」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「どうでしょう。ただ……」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:推測できることはある。"マスターオーダー"に討伐を依頼する理由があるということは。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「奈落の契約に抵触したのかも……"イクシオン"にイレギュラーな操作を加える、といったような」
ルルカ・アゼリア:「8ヶ月遅れて生徒たちの行方不明が本格的に出始めたのも、それかしら」
ミラ:「契約に抵触か。敵だとばかり思っていたが、味方の可能性もなくはないのか……?」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ファフニールという名前は存じません……ただ、これは勘ですが」
ミラ:「ん?」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「ミラさんの姉妹の……精密なソラリス能力者であるなら、何かしら──夢を支配されることに──抗う力を持っている、のかも」
ミラ:「!」 そういえばそうだ、と改めて気がつく。活殺自在の超爆薬を自在生成できる能力者が、たかが脳内物質を制御できないわけがない。
ミラ:「よかった。実のところ、我の姉妹が敵なのではないかとひやひやしていたのだ……礼を言う」
ミラ:「……それと一つ。これは質問ではなく、ミラからミオナに送る個人的な言葉だ」
ミラ:「今の我の命にさしたる意味はない。八竜を制御するという力は失ったし、生徒会には優秀なメンバーがたくさんいる」
ミラ:「仮に我がおらんでも、メサイアや八竜、ひいてはノヴァリスの趨勢は何も変わらんだろう」
ミラ:「だがそれでも……無価値であったとしても」「我は今、みなと共に動けていることが楽しい」
ミラ:「"どんな意味があったのかを定めることはできる"。……貴様の言葉に、我は心からの同意を示すぞ」
ミラ:手を伸ばし、猫を撫でるようにミオナの髪を撫で、それを最後に言葉を切った。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:力なく細められていた目を、僅かの間瞠る。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「……はい」
任アルル:「まだ大丈夫?」二人が離れたのを見てから声を掛ける。
任アルル:「辛いようなら無理にとは言いませんけれど」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「……ご友人のことですね」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「急いでください、辛いので」
任アルル:「……」一瞬黙り、むくれて見せる。「……そうですが。当てないでください」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:嘘だ。痛みはほとんど引いている。そのことが、差し迫った終端を示しているようで。
任アルル:三人に先を譲ったのは、ミラが口にしたのと同じように、貢献の多寡を意識したゆえだ。
任アルル:それでも自分の番が回ってきたことに対し、安堵の感情を表に出さないよう努めていて。……その結果図星を突かれるくらい分かりやすくなってしまっていたことに、結構な居心地の悪さを覚える。
任アルル:「……先の話。レイジャを討ってしまえば、囚われた生徒たちは解放される、と解釈したのですけど」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:緩慢に首肯する。
任アルル:「影響の深さには、個人差がありそうですよね」
任アルル:「それに関わらず、そうなる……と、考えてしまって問題ないのですか?」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「……他の方々については、あまり確証めいたことは言えませんが」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「アクシスさんは…………まだ人の姿のままですよ」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ようやく言うべきことが言えたとばかりに、息を吐く。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「大丈夫。助かります……あなたが」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「あなたが……勝利すれ…………ば……」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:目を閉じる。
任アルル:「……誰のことだなんて言ってないでしょう。まったく」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:「それは、すいません」
任アルル:「でも、ありがとう。安心しました」
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:君が礼を言い終えると同時。
"リリーヴスイープ"小林ミオナ:ぶわりと、その体が光の粒子に分解され、消えていった。
ミラ:「……これが星徒か」
解良イノリ:「あ……」一瞬手を伸ばしかけて、胸元で組む。
ミラ:「気持ちの良いものではないな。最後にまっとうな会話ができたのが救いか……」
解良イノリ:「…”主よ、永遠の安息を彼らに与え、絶えざる光でお照らしください。”私は…言ったことを嘘にしませんからね」最後に小さく零して。
ミラ:そのうちあげようと持ち歩いていた小さな猫用おやつを、先程まで彼女が居た地面に置いている。
任アルル:「……思えば、自ら星の座を望んだわけでもないものに、在り様を咎めるのはお門違いでしたね」
任アルル:「文句はあの子をそこに押しやった相手に言うことにしましょう」
リャン・シェンシィ:(……落ち着いてるね。割と、こっちの方面の情緒はしっかりしてるのかな)などと、ミラの様子をどこか距離を置いた心で眺めながら。
リャン・シェンシィ:「まともに聞いてくれるか知らないけど。ともあれ、ここでの用件は済んだ……」唯の調べごとのつもりだったんだけどな、と息を吐きながら。
リャン・シェンシィ:「ルルカさん、帰り道もよろしくね」
ミラ:「あ、そうか。もうこれ以上潜っても意味がないのだな」
ルルカ・アゼリア:「……うん。任せて」
ミラ:「上で何か進展があるといいのだがなあ……」
解良イノリ:「此方の情報も合わせれば、色々と見えてくると思うよ」
GM:その時だ。
天文台生徒:「……! ようやく開いた! 何があったんですか!?」
天文台生徒:機能不全になっていたセキュリティドアが開いて出てきた生徒たちが、中の惨状を見て絶句する。
任アルル:「そういえば閉じ込められてたんでした」
ミラ:「あっ」 そういえば扉ロックされていたな、と今更思い出した。
ミラ:「わ、我らのせいではないぞ! いや半分くらいはそうなのだが……我らではないから!」
ルルカ・アゼリア:「あはは。えーっと、星徒と交戦したの」自分たちが連れ込んだと言うとややこしくなるので濁している。
リャン・シェンシィ:「ジャームの能力に由来する空間閉鎖だよ。さっきようやく解除できた……詳細な報告が必要なら、後で出すけど」
リャン・シェンシィ:ルルカの言葉を聞き、彼女らは星徒の情報まで出して良い相手なのだと理解してから補足する。
天文台生徒:「星徒と!?」「よく無事でしたね……」
解良イノリ:「ともあれ、何かあったの?そんなに慌ててるってことは…」
天文台生徒:「あっ、そうです。リャン会計に喫緊の連絡があると、バビロンから」
ミラ:「むっ、シェンあての連絡だと? 本当に進展があったのか!」
リャン・シェンシィ:「ん、ありがと」
リャン・シェンシィ:既にミオナの影響もないだろう。サイバーグラスを操作し、回線を再接続する。
塚井キオ:『もしもしっす! うわっ。何やらかしたんすか』
リャン・シェンシィ:「うわって何だい。うわって」
塚井キオ:『や、背景が……じゃない。お忙しいところすみませんっす。マギカちゃん代行と調べ物をしてたんですけど』
任アルル:(上司が何かやったと考えるのは前のトップの影響なんでしょうか)
リャン・シェンシィ:「情報収集中に星徒と交戦したんだよ……」端的に伝達しつつ。「何が分かったの?」
塚井キオ:『「啓明なる霊感研究会」覚えてるっすか?』
リャン・シェンシィ:「まあ忘れるほうが難しいよね。あんな濃いの」
リャン・シェンシィ:普通に事件の渦中だし。
ミラ:「覚えてる! 覚えてるぞ!」 シェンの横で背伸びして話を聞いていたが、ぴょんぴょん跳ねてアピールしている。
リャン・シェンシィ:「ほら、ミラちゃんもちゃんと覚えてるってさ」カメラを皆も映るように操作しながら。
塚井キオ:『あそこで信者に振る舞われてる薬酒に妙な作用があって……件の事件の単純被害者というわけではなさそうっす』
塚井キオ:『え~かわいいっすね~~~~』デレデレ
リャン・シェンシィ:「薬酒……」
リャン・シェンシィ:「……そういえば、ファフニールの能力も薬品系だったね」
リャン・シェンシィ:断定するにはまだ薄い因果だと思うけど、と補足しながら。「どんな薬効があるの?それは」
塚井キオ:『仮死薬と回復薬を組み合わせてるみたいっすね。早い話、眠ったつもりにさせる薬っす』
塚井キオ:『それがハタチを越えた信者に振る舞われていたとか……理由、わかります?』
リャン・シェンシィ:「……レイジャの能力は夢操りの権能、それを駆使して地上への影響力を高める……成人したら庇護を外れる……」
リャン・シェンシィ:ぶつぶつと呟いてから。「うん……大体、想像は付く」
任アルル:「その心は?」
リャン・シェンシィ:「レイジャは薬で眠りについた子達の見る夢を通して、地上への影響力を高めたいんでしょ。それで、薬で眠りに沈む子を増やして、組織ぐるみでレイジャを手伝うような事をしてるって事は……」
リャン・シェンシィ:「フィーネ……霊感研究会をまとめてる子も、レイジャの協力者なんじゃないのかな。ミオナさんみたいに操られて……かどうかは分からないけど」
ミラ:「……!」
任アルル:「あらあら……」
任アルル:「ミラに話を持ち掛けたのも……自分に疑いの目を向けさせないための狂言だったというわけですか」
ミラ:「いや……しかし、皆を心配する気持ちが嘘とは思えなかったぞ。我は実際に話したし、依頼も受けたからわかるのだ」
ミラ:「シェンよ。仮死状態にして、無理やり夢を見ないようにして保護している……という線はどうだろうか?」
ミラ:「まあ結果的に行方不明者がバンバン出てるから、保護のやり方がヘタク……紛らわ……いや、んん……」
ミラ:「……どう思う?」 言及は避けた。
リャン・シェンシィ:「……仮死状態ってそういうものなの? まあ確かに脳機能を止めるタイプのもあるけど、そこまで徹底してやってるんだったら……」「キオちゃん、成分情報見せてくれる?」
任アルル:「…………」
任アルル:「分析の結果次第で真逆の意図になるわけですね」シェンさんの推測が外れていたら揶揄ってやるつもりでいたが、思いのほかみんな真剣だったので自分も真面目な振りをする。
塚井キオ:「バケ学いけるんすか?」ウェアラブルゴーグルにデータが羅列されます。
解良イノリ:「どちらだとしても、どういう意図かは確認した方がよさそうかな?レイジャ側ならどうにかしないとだし、協力できるならするべきだ」
リャン・シェンシィ:「専門じゃないけど……色々あるから、ある程度毒薬とかには詳しくなったよ」
ミラ:「我は一人でも行くぞ! このミラが依頼を受けたのだ。真偽は確かめねばならん!」
リャン・シェンシィ:しばらく文字列を眺めて。「断言はできないけど……ミラちゃんの説が濃厚かも。それはそれで釈然としない部分はあるんだけれど……」
リャン・シェンシィ:「そうだね。直接詰めよっか……薬品実験なんかしてるよりも、それが一番スマートそうだ」
任アルル:「ええ。異論ありません」真面目な顔。
ミラ:「うむ! 交渉は苦手だから、みんなも来てくれるのならすごい……すごい助かるぞ!」
解良イノリ:「じゃあ、早速地上に戻らないとだな」
ミラ:「……」 その場を去ろうとして一度振り向き、
ミラ:「ではな」
ミラ:光の粒子の残り香にそれだけ言って立ち去ります。
GM:シーン終了。ロイス・購入・十字冠による侵蝕低減処理が可能。
ミラ:処理が必要なお客様……
解良イノリ:十字冠効果を…使います!ウオオ
リャン・シェンシィ:使うぜ 力をよ
リャン・シェンシィ:119-1d10-10
DoubleCross : (119-1D10-10) → 119-8[8]-10 → 101
ミラ:出目が良い!
解良イノリ:130-10-1d10
解良イノリ:130-10-1d10
DoubleCross : (130-10-1D10) → 130-10-6[6] → 114
解良イノリ:失礼しました…
ミラ:ミオナちゃんにもイノリちゃんにも取りたいけどあと一枠しかないよ~~
ミラ:購入してほしいぜってひとがいればおてつだいします
任アルル:ロイスは満杯で十字冠効果はなし。
リャン・シェンシィ:ううんロイスどうしようかな……まだ取っておこう 次で取る
解良イノリ:ミオナさんのロイスを、 〇感服/罪悪感に変更。 満タンなので以上!
任アルル:購入はまたホローポイント弾を狙っておこうかな……
リャン・シェンシィ:購入はボルトアクションライフル買っておこうかな 守りの弾なくなったから割と殴る機会ありそうな気配
リャン・シェンシィ:《無形の影》のみ使用で買います
リャン・シェンシィ:いやいいか
リャン・シェンシィ:DBもあるし買えなかったら買えなかったでだし ふつうにやります
リャン・シェンシィ:能力訓練:社会を使いつつ判定。
リャン・シェンシィ:5dx+6+1>=15
DoubleCross : (5DX10+7>=15) → 10[4,6,6,6,10]+8[8]+7 → 25 → 成功
リャン・シェンシィ:持っておきます
任アルル:すごい
解良イノリ:す、すご……
ミラ:フ……これがシェンの力よ
解良イノリ:ホローポイント弾買ってくのがいいかな
任アルル:5dx+1>=10 こちらホローポイント弾チャレンジ
DoubleCross : (5DX10+1>=10) → 10[1,4,6,6,10]+3[3]+1 → 14 → 成功
任アルル:入手!
リャン・シェンシィ:達成値大きかったからおつりでミラちゃんにお菓子買ってあげよ
ミラ:やった!ジャイアントカプリコいちご味がいい!
解良イノリ:ラッキーメダルホワイト起動。ホローポイント弾買いますね 皆射撃だしこれでダメージ上がるしね。
解良イノリ:4dx+4>=10
DoubleCross : (4DX10+4>=10) → 9[4,4,8,9]+4 → 13 → 成功
任アルル:あと医療トランクもせっかくあるなら誰か使っておくとよいのでは
リャン・シェンシィ:そうだった あります
解良イノリ:ミラちゃんに渡すのがいいかな。 あ、応急1個あるので使おう
ミラ:ミラもホローポイントかな~と思ったけどマイナーで武器持ち替えたりPDW起動したりがあるから駄目だ。照準器狙います。
ミラ:3dx=>15
DoubleCross : (3DX10>=15) → 9[7,8,9] → 9 → 失敗
ミラ:だめ~
ミラ:ミラはどうせ暴走するし装甲もカスだから生存の目がある人がトランクしてもいいですよ!
解良イノリ:シェンさんホローポイント弾どうぞ。 後応急1個とトランク1個か
ミラ:誰も使わないならトランクでじこさいせいします
任アルル:いいのではないでしょうか ジャイアントカプリコいちご味相当の医療トランクで
リャン・シェンシィ:トランク、お菓子が入ってたんだ
リャン・シェンシィ:じゃあミラちゃん食べな~
ミラ:じゃあ使お~ おいしいお菓子だといいな
ミラ:1+2d10
DoubleCross : (1+2D10) → 1+12[9,3] → 13
ミラ:これはジャイアントカプリコ! ありがとう!
解良イノリ:もう1個の応急使います?
ミラ:ミラのHPを13に変更(1 → 13)
ミラ:どうせなら使わせて貰おうかなそしたら HP満タンならワンチャンあるかもしれません
解良イノリ:どうぞどうぞ ねるねるねるねとかの知育菓子かも
ミラ:13+2d10
DoubleCross : (13+2D10) → 13+12[6,6] → 25
ミラ:イノリちゃんからもらったねるねるねるねでかなり回復しました ありがと~~
ミラ:ロイスは保留にしておこう。以上です
ミラ:ミラのHPを25に変更(12 → 25)
◆Masterscine◆
:……どうやら、またやってしまったらしい。
:ゲートの跳躍事故だ。やっとの思いで紛争からとんずらできたかと思えば、今度は窓のない隔離施設へと飛んでしまった。
:「いや……窓がないというか。地上ですらないのかも。遠くから動力の音。それに……」
:自然光を模した照明、鬱蒼と茂る森。
:小領域で生態系を完結させ、なおかつ十分な量の食料を確保するための歪な遺伝子改造を施されたものだったはずだ。
:(ゲートが上手く開けない。今の自分の基準位置が不確定過ぎる……くそっ)
:ヒントを探るために葉を掻き分ける。中央に開けた場所があるようだ。
:そして、目撃した。響く爆音と、それを躱しながら迫る溶岩の手。

魁偉な竜:ドームの天井を擦ろうかという体躯の、竜のような生物。
溶岩の猫:──それに熱源そのもののような存在が対峙する。マグマでできた────猫?
:脳のどこかで強く警鐘が鳴っているのを感じながら、熱に浮かされた羽虫のように、そこへ向かってしまう。
:火と火がぶつかり合う光景は明らかに危険で、戦況は無惨にも一方的だった。
:よく見れば、竜の放つ爆炎のブレスは猫に届いていないのだ。ただ、大きく広げた翼が、意志を持ったように追いすがる溶岩の蛇に貫かれ見る間にぼろぼろになっていく。
:(──あれ。どうしてこんな事が起きてるのに、今の今まで気づかなかったんだろ)
:ふわり、と嗅いだことのない鮮烈な香りを鼻腔に感じ、ふと、そういった思考が脳裏を過ぎった。
:瞬間に、全ての破壊は無かったことになっていた。

溶岩の猫:森の広場には、巨大な溶火の猫が、目を閉じてまどろんでいる。
???:……そして。竜がいたはずの場所には、赤い髪の少女が膝をつき、荒く息を吐いていた。
:「…………あなたは?」動悸が止まらない。先程の光景の熱がまだ残っている。
:地上にありえざる超高温の戦いを前にして、肉体が防衛反応を取っていたのに気づいた。服は全く燃えていないのに、全身がひりついて火傷の症状を訴えている。
:直前まで全く主観で意識できていなかった。どうでもいいと思っていた。あの猫に服従できるのなら────。
:早く逃げ出したい。早く、早く。早く。さりとて、背を向けるのも強烈に怖かった。
???:「──大丈夫です」
???:息も絶え絶えの様子の少女が言葉を紡ぐ。

???:「『これ』は、夢と、現実を……区別しない。某の力で、少し前後の認識も曖昧になっているはず……」
???:「貴女と某がここに居た……という意識を確定される前に離れましょう」
???:「某は赫……ではなく。そうですね、可能な限り曖昧な存在になったほうがいいですから。仮に」
ラントヴァイテル:「『黃竜ラントヴァイテル』としましょう。あなたも本名は名乗らないように」
アクシス・クランタ:(──そうだ。あの時だ。あの時、こいつの話を聞かされて────)
アクシス・クランタ:(私の能力は、地上への干渉手段になるから。いずれ探されて捕まるかも、とは言われていた。随分。遅かったな……)
アクシス・クランタ:冷え固まった溶岩で作られた祭壇のようなものに拘束されて寝かせられている。意識の変性が意図的に止められているらしいのは、猫になってしまった生徒が複雑なオーヴァードの力を使いこなす様子がないからか。
アクシス・クランタ:(あるいは……何か他の意味があるの?)
アクシス・クランタ:思考が鈍い。危機感も麻痺をしたように、そこにあると分かっているのに手にすることができない。
アクシス・クランタ:それは……神の暴虐の為せる技なのか。それとも助けてくれる当てがあると、まだ自分が考えているからだろうか。
アクシス・クランタ:……後者だったら良いな、と思った。そして、また眠りに就く────。
GM:マスターシーン終了。十字冠の侵蝕低減処理が可能。
解良イノリ:やります せめて100未満になってくれ
リャン・シェンシィ:やる~
解良イノリ:114-10-1d10
DoubleCross : (114-10-1D10) → 114-10-2[2] → 102
リャン・シェンシィ:101-10-1d10
DoubleCross : (101-10-1D10) → 101-10-4[4] → 87
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10-1(→ 3)増加(91 → 94)
GM:ではマスターシーンが増えます。
ミラ:イノリー!
任アルル:ふえた
解良イノリ:ご……ごめん…!
ミラ:マスターシーン畑だ
リャン・シェンシィ:そんなカジュアルにふやせるの
任アルル:あっ100未満のひとも増やす必要はないんですよね?
GM:ないです
GM:普通に会話シーンとかやります? 誰か話したい相手いる子いるかな
GM:よし!
フィーネ・アゲイン:うちの本部にスパリゾート的なものがあることにして、侵蝕を下げてもらおう(十字冠だからそういうものではなくない?)
ミラ:ww
ミラ:フィーネちゃんやっぱりいい人じゃないか!
フィーネ・アゲイン:というわけでこなたが文字色選んでる間にもう一回振っていいぞよ~
解良イノリ:め、滅茶苦茶助かる 色々申し訳ない
解良イノリ:102-1d10-10
DoubleCross : (102-1D10-10) → 102-4[4]-10 → 88
解良イノリ:さっき出てくれ……!
任アルル:よかったよかった
フィーネ・アゲイン:ぞよっ
◆Middle06
GM:クライマックス前のシーン……の予定です。全員登場
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(87 → 96)
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(88 → 94)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10-1(→ 6)増加(84 → 90)
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10-1(→ 1)増加(94 → 95)
ミラ:あっというかさっき登場だと思って振っちゃってる
GM:こっそり戻しましょう
ミラ:ミラの侵蝕率を92増加(95 → 187)
ミラ:違う!
リャン・シェンシィ:おちついて
ミラ:ミラの侵蝕率を92に変更(187 → 92)
ミラ:ジャームになるところだった。修正ヨシ!
メサイア学区 啓明なる霊感研究会本部 神聖四方針X生命ビル
GM:正方形を描くような配置の4つのオベリスクを対角線上に結ぶように建造された、極めて面積効率の悪い建物。
GM:君たちが訪れたのはそんな施設である。
GM:教祖は多忙とのことで不在、彼女が帰ってくるまでのつなぎと称して過剰なもてなしをしようとしてくる信者たちを適当にあしらいながら、君たちはフィーネの到着を待った。
フィーネ・アゲイン:「ぞよぞよ……これは皆様お揃いで」
ミラ:「みんな、もてなしをそのまま受けてはならんぞ! なんか利権……とか癒着……を狙っておるらしいから……」 こそこそとアドバイスしている。
ミラ:「あっフィーネ!」
フィーネ・アゲイン:「おお、ミラちゃん様ではないか! 進展はあったかぞよ?」
リャン・シェンシィ:「あはは、別にお茶いただくくらい問題ないって」
ミラ:「進展……進展はあったのだが……」
任アルル:「そーですよ」向こうからまとわりついてくるのをいいことに薄着の信者生徒たちを侍らせて猫のように撫で回していた。
ミラ:「ああっアルルちゃんがもうハーレムを」
解良イノリ:手慣れた様子で断ったりしている。賄賂を贈ろうとするところよりかは大分マシだ。「まあ、寧ろこっちのが……」半目。
霊感研究会員:「はにゃああん……私たちがおもてなされちゃうぅよぉ……」
リャン・シェンシィ:「アルルさん、ちょっと静かにさせといてもらえる?」
霊感研究会員:「アルル様~私のほうからも食べて~♡」果物を差し出している。
ミラ:実際これ、レイジャ関連は言っちゃってもいいのかな
フィーネ・アゲイン:「ぞなもし……」
リャン・シェンシィ:「ともあれ、ここに来たのは調査の報告が目的ってわけじゃなくてね」
GM:問い詰めるのが先かそっちを言うのが先かは相談したりしなかったりして決めてください。
任アルル:「あ~ん」食べてる。「……だそうなので、声を出すのは我慢して遊びましょうね」
リャン・シェンシィ:濁った液体の入った薬瓶を取り出し、机の上に置く。「コレの事を聞きたくってね?」
フィーネ・アゲイン:「過剰な淫欲は心を真理から遠ざけるぞよ~」
フィーネ・アゲイン:信者に釘を刺そうとして「あ゛っ」
ミラ:「フィーネよ。我は貴様を信じておるから、率直に聞くのだが……」
ミラ:「わざとみんなを眠らせて、夢を見せたりはしておらんよな?」
ミラ:「あまつさえノヴァリスの古き神の供物にしていたりはしておらんよな……?」
フィーネ・アゲイン:「むむ……?」
フィーネ・アゲイン:「おお……! 暫し待たれよ! 確かこのあたりに……」
リャン・シェンシィ:「よく調合したよね~こんなの。脳機能を麻痺させる神経系の薬品だけど、十字冠の蘇生機能に引っかからないように回復系の薬と混ぜてある」
フィーネ・アゲイン:そう言って、サイズの合っていないやたら豪奢な木製デスクから小瓶を取り出す。
リャン・シェンシィ:「いくらでも悪い事に使えそうだ……それは?」
フィーネ・アゲイン:「その薬のことを訊く者が現れたら飲むことになっている」
ミラ:「えっ」
フィーネ・アゲイン:同じ引き出しに入っていたらしきメモを眺めながら。
任アルル:「飲むんですか」
フィーネ・アゲイン:「ぞよ」ぐいっ。
ミラ:「まっ待て待て! なんか変な……毒とかそういうのではなかろうな!」
解良イノリ:「…事情を説明して欲しいのだけど…あっぐいっていった」
ミラ:「あああ」
フィーネ・アゲイン:「うぐぐ……ぐぐぐぐぐ…………グアアアーッ!!!」
リャン・シェンシィ:「ミラ、止め……ああっ」
フィーネ・アゲイン:もくもくもく! ぎゅみぎゅみ! ぼわわわわわん!
ミラ:「待てフィーネ~~! 貴様は我の依頼人であろうが! そんな無責任なことを……!」
ミラ:「無責任なことを……?」
解良イノリ:「すごい効果音」
ミラ:「えっなにこれ」
任アルル:寄り添う信者の内腿を擽り、声を我慢する様を横目に楽しみながら見る。
リャン・シェンシィ:「尋問された時のための忘却薬じゃないの? いや……」
リャン・シェンシィ:「もしそうだったら何も言わずに飲むよな普通……」
フィーネ・アゲイン:不可思議でポップな煙がフィーネを取り巻くと、彼女の体が光り出し、そして──
ミラ:「だ、大丈夫なのかこれ……?」 効果音が怖くてシェンの服の裾を掴んでいる。
???:「…………っ、ふー…………」
???:一瞬の後、フィーネのいた場所には見た目も顔も十字冠の形状も全く異なる少女が佇んでいた。
ミラ:「……!?」
解良イノリ:「…変身薬…?」
リャン・シェンシィ:「……それに、忘れるだけでこんな反応を起こす必要もないし……おおっと」
リャン・シェンシィ:「……入れ替わり、じゃないよね。眠っていた別人格?」
リャン・シェンシィ:変身よりもそちらを思ったのは、"その薬のことを訊く者が現れたら飲むことになっている"というのが、まるで自分以外の誰かに指示されたような言葉だったからだ。
ラントヴァイテル?:「……」暫く周囲を見渡して。「なるほど」
ラントヴァイテル?:「……はじめまして。黄竜ラントヴァイテルです」
ラントヴァイテル?:「と、ああ。ミラも居るのか」
ミラ:「……嘘こけーーっ!」 液体金属化した髪の毛でべちんと"ラントヴァイテル"の頭を叩いている。
ミラ:「ファ……ファ……」
ミラ:「ファフニールではないか!!」
任アルル:「……思いのほか話が早くなりましたねえ」
ラントヴァイテル?:「──ご明察」べちべちと叩かれてあたまをがくんがくんと揺らしながらシェンへ向き直る。
ミラ:「いやしかしなぜファフニールがそんな偽名を? なんでわざわざこんな変な宗教団体の長に……?」 頭が混乱している。
ミラ:「というかこの宗教団体は今後大丈夫なのか……?」
ラントヴァイテル?:「本来の某と全く連続性が無いことが重要だった」
ラントヴァイテル?:変な一人称からは逃げられなかったようだが。
ラントヴァイテル?:「では改めまして。某の名は"赫竜ファフニール"。生徒としての仮称は華宮ニア」
任アルル:「迷える子羊がさらに迷ってしまうんでしょーか……」信者のひとりの頭を胸元に抱き寄せる。
リャン・シェンシィ:「フィーネの身体を借りて何かしようとしてた……というよりは、隠れてたって感じかな」
ラントヴァイテル?:「"あかしまのレイジャ"と敵対する面々だな」
ラントヴァイテル?:「座ってください。話をしましょう。某がなんのために、こういった団体を作ったのか」
ミラ:「!」「レイジャのことも知っておるのか」
任アルル:「あっよかった。ちゃんと意味あったんですね」
解良イノリ:「…ふむ。ともあれ、一度話し合う必要がありそう…だね」
ラントヴァイテル?:デスクに腰掛けると、先までの幼児体型と違ってサイズが合っている。
リャン・シェンシィ:「へえ! そこからなんだ」素で感心している。
ミラ:「なるほど。その机、もともとはファフニールのものであったのか……」 ぽすんとソファに座る。
リャン・シェンシィ:「すごいね。八竜ってのは戦い以外教えられていないような子ばかりかと思ってたけど、君は組織運営の能もあるんだ」
霊感研究会員:「えっ……快眠を通じて無意識の夢の中で世の真理を探求するというのは……聖なるスワスチカのアセンションでは……?」
ミラ:「表向きそういう教義にしてレイジャ対策をしていた……」首を傾げる。「ということなのか?」
華宮ニア:「そうですね。とりあえず最高年齢の生徒であればかなり強引に勧誘していました」
華宮ニア:「八竜が散り散りになった後──」
華宮ニア:「某は理事会のある派閥に拾われる運びとなり、無茶な伝手で無茶な相手とやり合うことになったのです。」
華宮ニア:「八竜の完全解放形態のパワーを測るテストの折、某はミラの司令を一度だけ『聞き逃した』ことがあったのですが」
ミラ:「えっ」
華宮ニア:「それが受容信号の伝達を途中で停止して、一度だけ任意に力を使えるようにと小細工を講じた結果だというのがバレまして……講じただけで失敗したのですが、信じて貰えず」
華宮ニア:「あかしまのレイジャと出会った」
任アルル:「その経緯がよくわかりませんが……それで戦ったと?」
解良イノリ:「な、なるほど…ある種の懲罰も込めてだったのかな」
ミラ:「まあ、超兵器に謀反の疑いがあったらとりあえず罰するであろうなあ」
ミラ:「しかしレイジャと出会ったって……そんな簡単に出会えるものなのか? 無理では?」
華宮ニア:「それに、あの猫を御する手段を探していたようでしたから」
ミラ:「遠きものは普通とは異なる次元におるのであろ?」
リャン・シェンシィ:「反抗未遂した子に遠きものの制御を試させるっていうのも、少しヒヤヒヤする話に聞こえるね」
華宮ニア:「異なる次元にいるとは言っても、感覚を受容している以上はやりようはあると踏んだのでしょう。向こうの都合で触れる触れないを好きにしているということだったので」
華宮ニア:「そちらのゴーグルの方の言うように、妙だなと思いましたが」
リャン・シェンシィ:「リャン・シェンシィです。ミラちゃんとは仲良くさせて貰ってます」小さく手を振って名乗っておく。
ミラ:「シェンはすごいぞ! 本当になんでも知っている!」
華宮ニア:「リャンさん。理事会の内部や利害関係がどうなっているのかはこちらからは分かりません……『覚醒派』というのも」
リャン・シェンシィ:「あは。本当にそうだったらよかったんだけどな~」
ミラ:「生徒会の仕事を殆ど教えてくれたのもシェンなのだ! 仲良くしておいて損はないぞ~!」 ファフニールに胸を張っている。
華宮ニア:「その言葉自体を初めて聞きました」
リャン・シェンシィ:「そこまでは知らされてない立場だった感じかな。言われたことだけやれ、みたいな」
華宮ニア:「ああ。それはそれは」仏頂面が強張って、なんとか柔和な笑みを形作ろうとしている。
華宮ニア:「ミラを可愛がってくれてありがとうございます」
リャン・シェンシィ:実際、派閥抗争の表に立って戦っていた生徒達の大半はそういうものであった。
華宮ニア:「……うーん……」コンパクトを開いて表情を調整する。
リャン・シェンシィ:「いえいえ。こちらこそミラちゃんには色々と助けてもらってるので~」営業スマイル。
華宮ニア:「ニコッ」諦めて口に出した。
任アルル:「……八竜って意外とかわいげがあるんですね?」興味を惹かれた顔。
華宮ニア:「そう言われるのは初めてですが」
ミラ:「(アルルちゃん、もしかして見た目が女子なら誰でもいいのでは……?)」
華宮ニア:「全員元はミラの一部なので、可愛くなくなるというのが難しい可能性は一考に値しますね」
ミラ:アルルちゃんが割と好色だということに今更気づきつつ、無言でジャイアントカプリコをかじっている。
任アルル:「……」ミラさんを見る。「なるほど」頷く。
ミラ:「なんだそれは! 我はアトラのようなかっこいい系を目指しておるのに……!」
解良イノリ:「愛されてるなあ」苦笑気味に。
華宮ニア:「ともかく、その経緯でレイジャについて基本的なことは知っています。これまで、何が起きているかは様々目撃したでしょうが」
華宮ニア:「どういう原理で起きているのかは不明な部分も多いでしょう」
華宮ニア:「というのも、理解した後に就寝すると一晩でやられるので、某はあれからこちらの人格が表に出ている状態では一睡もしていないし、某と同く"イクシオン"でアレを見てしまった生徒にも──夢を見ない薬を常用して貰っていました」
ミラ:「うむ。今回も元はと言えば、フィーネが実は敵でレイジャと繋がっておるのでは?というところを確かめにきたわけだしな……」
リャン・シェンシィ:「ああ、そうだね……確かに、レイジャに関する情報を共有してくれるのは嬉しいけど」
リャン・シェンシィ:「うん、まずはその薬の事だね。これでも一応、問い詰めてる途中だったはずだからさ?」困ったように笑いつつ。
リャン・シェンシィ:「つまり……レイジャの干渉を受けないように、夢を見ないようにして行動を停止させる。それが、この薬の目的だったんだ?」
華宮ニア:「はい。ただ……レネゲイドビーイングである某にはあまりわからない感覚なのですが」
ミラ:「夢を見ない薬。そんな都合のいい薬品なんて作れるかと言う感じだが」
華宮ニア:「実際に睡眠と同等の休息効果があったとしても」
ミラ:「ファフニールであるからなあ……うむ。作れるはずだ」
華宮ニア:「1年あまり続けていると心のどこかで耐え難いストレスを受けるらしく」
華宮ニア:「連れ立って某どもの管理から外れた不規則な睡眠を貪ったものが続々やられたようですね……覚えていないだけで大変幸せな夢を見ているということになっているのですが……」
華宮ニア:「夢を見たい、という欲求を不自然に強めてしまう結果になり、レイジャに捕捉され……といったところでしょうか」
リャン・シェンシィ:「あー……そりゃ、どこかで無理は出るだろうね~」
ミラ:「人間ってそういうものなのか? ちゃんと休息が取れていればいいというものではないのか?」 こちらも微妙にピンときていない。
解良イノリ:「というかよく1年近く持ったな…夢っていうのは、記憶の整理機構でもあるからね」
華宮ニア:「ううむ……」
ミラ:「もしかして、あんまり眠れてないらしいイノリもまずいのではないか……?」
ミラ:「レイジャとか関係なく。健康的に」
解良イノリ:「…い、一応そこら辺弄るのは慣れてるし、睡眠時間自体は増えたから……」
任アルル:「真面目な活動理由があったことは分かりましたが」
華宮ニア:「はい」
任アルル:「であればそれが問題の先延ばしに過ぎないことも分かっていたのでは?」
リャン・シェンシィ:「そこはもしかして、卒業すれば解放されるって算段だったのかな。本来は」
華宮ニア:「……レイジャと交戦した時」
ミラ:「あ~……」
華宮ニア:「あれは寝ていました、寝たままに、先の保留トリガーで半端に変態した某を赤子扱いしてみせた。ただ、火力戦で気持ちよく殴らせる過程で──」
華宮ニア:「睡眠中の体感時間は移ろうもの……そこに働きかける薬効を仕掛けた。彼が目覚めるまで、ビオトープの環境もそのままにしておくように……」
華宮ニア:「今、我らの組織の外でも事が起きているというのは、某の死力を尽くした一撃で生じたズレが4月と12月の差、8ヶ月間だったということになる」
華宮ニア:「異常なスケールで生きている相手だからこそ通じた手ですね。普通気づきますから。8ヶ月は……」
ミラ:「あっ」
ミラ:「だから季節がおかしいのか!?」
華宮ニア:「ただ、その間こちらも単に手を拱いていたわけではない」
華宮ニア:「仮死薬を作るだけが脳ではありあませんからね。例えばこれ」
華宮ニア:机の中から2本一組のアンプルを取り出す。
華宮ニア:「打ち込んだ者を一種のトランス状態に陥らせるEXレネゲイド薬品です。打ち込んだ二人の脳波を同調させる力がある……」
リャン・シェンシィ:「同じ夢を見れる?ってことでいいのかな」
ミラ:「脳波を同調?」
ミラ:「あっなるほど。面白い薬だな」 シェンの言葉で納得する。
華宮ニア:「ふ」
華宮ニア:「もちろん最初はそのつもりで用意したのですが」
華宮ニア:喋り続けながらずっと操作していたPCを君たちの方へ向ける。そこには、君たちの公称プロフィールが映し出されていた。「リャン・シェンシィさん。高名なゲート能力者だそうですね」
リャン・シェンシィ:「あは、高名って…」
リャン・シェンシィ:「これも借り物なんだけどね。その認識で大体違いないよ」
華宮ニア:「むしろそれがいいでしょう。元々があなたのものではないというのなら」
華宮ニア:「あなたのものでないイメージに基づいてゲートを展開することも可能なはずです」
リャン・シェンシィ:「ん……何をさせたいの?」
解良イノリ:「それは……」微かに眼を見開く。
ミラ:「誰かのイメージを借りれば、レイジャの元までアクセスできるということか? だが誰の……?」
リャン・シェンシィ:「ああ……そうか。ゲート系エフェクトの原則は、自分が行った事のある場所にしか開けないってことだけど」
リャン・シェンシィ:「私が行ったことのない場所でも、君が行ったことがあるなら」
リャン・シェンシィ:「そこに門を開けるんだ?そのアンプルを使えば!」
ミラ:「……おお……!」
華宮ニア:「……ええ。理論上は」
リャン・シェンシィ:「は~、面白い事考えるな……」
華宮ニア:合意は取れたとばかりに、片方を君に渡し、片方を自らの首筋に打ち込む。
華宮ニア:「痛っ」
ミラ:「えっ早速!?」
華宮ニア:「首はやめたほうがいいです」
解良イノリ:「躊躇いがないなあ!?」
任アルル:「いかにも予期せぬ作用が生じそうに思えますが」
任アルル:「それ含めてどうなるのかとても気になります」
任アルル:期待の眼差しでシェンさんを見る。
ミラ:「アルルちゃん、もしかして危ない橋を渡るのが大好きなやばい人なのでは……?」
任アルル:「だって面白そーですし……」
解良イノリ:「ううんこの…」頭を抑える。
任アルル:「危険がないようなら後で一セットくらいもらえないかなって」
リャン・シェンシィ:「いやー……君がレイジャをなんとかしたくて必死なのは分かるけどね」
リャン・シェンシィ:「こういうのは、ちょーっとよくないな」
華宮ニア:「レイジャのことを『知っている』ということが曲者でして、夢は記憶の整理と申しましたが、だからあれの記憶を持っていると言うだけで見つかる危険性が高い」
華宮ニア:「……基本的に誰かに話すわけにもいかないので」
リャン・シェンシィ:「それが、ずっと外に助けを求めなかった理由ね」
華宮ニア:「信じなくとも構いませんが、などとクールぶってはいられないので全部信じて欲しいのですが、本当にみなさんみたいな戦力があと一晩寝たらまずいタイミングでここを訪ねてくることを頼みにこれまでやってきたのです」
リャン・シェンシィ:フィーネですら全貌を知らなかった。真実、一人で戦っていたのだろう。
リャン・シェンシィ:「異論がある訳じゃないよ? ただ、最低限の段取りは大切ってこと」
ミラ:「えっ、だ、だめなのか? 何がだめだったのだシェン?」
ミラ:「ファフニールが何かまずいことをしたか……?」 姉妹の不始末かもしれないとおろおろしている。
リャン・シェンシィ:「いんや、むしろ逆。ファフニール……君のこれまでの行動はメサイア学園に対する偉大な献身だ」
リャン・シェンシィ:「正当な対価が与えられるべきでしょ。少なくとも、これからについてはそう」
華宮ニア:「リャンさん……」
リャン・シェンシィ:会話の最中に作成していたらしい書面を、テーブルの上に置く。
リャン・シェンシィ:「我々グレート・バビロンは──レイジャ及び生徒連続失踪事件の解決について、貴女に協力を依頼したい」
リャン・シェンシィ:「中身を読んで、名前を書いてくれれば良い。互いの……意志を確かめる儀式だ。私は、こういうのが一番大切だって信じてる」
華宮ニア:「このアンプルの安全性を裏付ける資料を要求されるのかと思いましたが」
華宮ニア:「そういうものはなく、自我の混濁や記憶の混乱などが発生した場合は速やかなリザレクトが推奨されます……」
華宮ニア:今日イチ申し訳なさそう。
ミラ:「安全性はそこまで保証されておらんのだな……」
リャン・シェンシィ:「あは。普通ならそういう所から詰めてたけどさ」
リャン・シェンシィ:「まあ……こっちだって、今日までこの状況に気づけなくて、君のこと放って置いたんだ」
リャン・シェンシィ:「色々横着してでも何とかしたいって気持ちはあるのさ」
ミラ:「あっ、はいはい! そういうことなら我とも契約を……いや依頼を投げてくれファフニール!」
ミラ:「我は今回、フィーネから依頼を受けてこの事件を調査しておったのだ。はじめて単独で受けた仕事であったのだ!」
ミラ:「フィーネが消えてしまっては、依頼もなんかふわふわしてしまう……! 貴様から改めて、このミラに依頼を投げてくれ!」
ミラ:はじめてのお使いをめちゃくちゃ気合いれて遂行していた(本人的にはそう)ので、涙目になってファフニールにしがみついています。
華宮ニア:「……そうだな」
華宮ニア:「"マスターオーダー"の契約が大元だというのなら」
華宮ニア:「終わらせるのにも契約が必要、ということでしょう。それが某どもの、メサイアの流儀だ」
華宮ニア:そう言って、署名を行う。
華宮ニア:「ミラ。フィーネ・アゲインは、某がレイジャの目から逃れるために、薬剤を交えて強引に精神構造を変節させた際に生まれた人間擬態だ。別に、別人や偽物というわけではない」
ミラ:「むっ、そうなのか?」
華宮ニア:「華宮ニアと同列のものさ。己が人より自由な存在であることを忘れるな」
華宮ニア:「ただ──某からも頼もう。おまえの事は最初から当て込んでいた」
華宮ニア:そう言って、もう一組のアンプルを取り出す
ミラ:「!」
ミラ:「いやでも我はもうただの激ショボレネビであるし……生徒会でも見習いみたいな感じであるのだが……」
リャン・シェンシィ:「なら、フィーネちゃんの分の署名までは必要なさそうだね」ファフニールが意志ある生徒の身体を奪って戦いに出向くと言うなら、流石にそこの話をつけなくてはいけないと思っていたが。「……こっちは何のための?」
華宮ニア:ミラが──八竜の絶対命令権を失ったのは、元は分け身であったそれらが、そしてミラが──理事会の管理をはずれ、全く異なった自我を確立したからに他ならない。
ミラ:「そんなのに最初から期待しておったのか?」
ミラ:しげしげと新しい方のアンプルを見ている。
華宮ニア:「先程のものと同じだ」
華宮ニア:「……効果は一瞬だが、使う時になれば分かる」
ミラ:「わかった!」 大きく頷く。
ミラ:「フィーネとファフニール両方から期待されたのなら、ちゃんと応えようではないか。安心しておけ!」
ミラ:がしっとアンプルを掴み、おやつバッグに入れている。
華宮ニア:「それと現"マスターオーダー"」
解良イノリ:「…ん」華宮ニアと、シェンとミラの様子をどことなく嬉しそうに見ていた。
解良イノリ:「なんだろうか。…先代…師の行った事が発端なのだし、私が出来ることがあるなら…」
華宮ニア:「あまり構えないで頂きたい。単に……」
華宮ニア:「地の底から先代の影が出張ってきたところで、革命を為したことに負い目を感じたりはしないで頂きたい。と」
華宮ニア:「その上で、戦列に加わっていただけることを歓迎します」
解良イノリ:「……、」小さく口を開いて閉じ、
解良イノリ:「…それを言うなら、貴重な八か月を獲得し、対策を試み、一人で大いなるものに抗い続けた。そんなあなたにこそ、敬意と感謝を表します」
解良イノリ:「ありがとう」
華宮ニア:頷く。視線が、最後の一人へと。
任アルル:「……」見返す。「あの」
任アルル:「ちゃんとそーいう話をするつもりがあるならなんでさっき急にアンプルを……」
華宮ニア:「……」
華宮ニア:「必要だって言われて、そうかもなあと思いましたので……」
任アルル:ミラさんを見る。
リャン・シェンシィ:「途中で気づいて思い直せるならいいことだよ」横で頷いている。
華宮ニア:表情は変わらないが、ばつが悪そうだ。
ミラ:「すまぬアルルちゃん。昔からこういうバカ正直というか……変に真面目というか……そういう奴なのだ」
ミラ:「思えばフィーネの時もそんな傾向はあったな……」 ぼんやり思い出している。
任アルル:「……そうだったんですねえ」全員元はミラの一部だった……という話を先ほど聞いたことには触れずにおいた。
華宮ニア:「メサイアの話ばかりをしてしまってすみません」
華宮ニア:「あなただけが……外からやってきた」
華宮ニア:「──メサイアにはかつて秩序が敷かれていた」
華宮ニア:「頭がすげ替わり、これだけ野放図な街になっても、その秩序の礎からは、どこか不可分に離れがたい」
任アルル:「ふむ……?」
華宮ニア:「この先某どもが何かに縛られているように見えたなら」
華宮ニア:「あなたがそれを叩き壊してくださると良いなと思います。なぜ、崑崙山の五星君がメサイアの地の底の王と敵対しているのかは皆目わかりませんが……」
華宮ニア:眼下のメサイア学区の市街。猥雑だが、高所から俯瞰すれば、そこにはかつての都市計画──プロトメサイアの名残が見えた。
任アルル:「そうしたいと思った時はそうしますが」
任アルル:目を細める。どこか胡乱気に。「わたしの方でもわからないことがあります」
任アルル:「あなた、アクシスとはどんな関係で?」
華宮ニア:「答えましょう。某の知ることなら」
華宮ニア:「アクシス……?」
華宮ニア:「・・・」ぽん。
華宮ニア:「それはこう……こういう感じの生徒ですか? 肌を出すことを過度に恐れたようなレギンスを年中身につけていて……」
華宮ニア:さらさらと取り出した用紙に書きつけるが絵が下手!
任アルル:「聞く限りはそんな格好をしたわたしの友人なんですけどね」見る限りだと全然わからないので捨て置く。
リャン・シェンシィ:「アルルさん側から写真とか出したほうが早そう」見ていられなくなって呟く。
ミラ:「味のある絵だな」 言外に下手だと言っている
解良イノリ:「ま、まあまあ人によって得手不得手はあるものだしそこまで言わなくても…」
華宮ニア:「えっ下手って言われてました?」
華宮ニア:「……今はそう名乗っているのですね。どういう関係かと言われれば」
任アルル:「もし自分が逃げられなかった時は黄色い竜を探してくれと言われていたんです」
任アルル:「仮にも五星君を差し置いて頼りにされるとは一体どんな間柄なのかと」
任アルル:「ちょ~っとだけ気になっていまして」
リャン・シェンシィ:(わ。妬いてる~)
華宮ニア:「互いに互いの死地を救った仲ですが……えっ」
華宮ニア:「そう言ったんですか? 彼女が?」
華宮ニア:驚愕の表情でアルルを凝視している。
任アルル:「そうですが」じっとり。
ミラ:「のう……」 イノリとシェンにこそこそと耳打ちする。
ミラ:「これってもしかして、めちゃくちゃ気にしてるし、ヤキモチを焼いているのでは……?」
解良イノリ:「そうかもしれないけど、多分直接言葉にすると余計拗れそうだから…」苦笑気味に小さく。
リャン・シェンシィ:「ま、恋人としても五星君としても思う所あるんだろうねぇ」こしょこしょ。
華宮ニア:「ずっとあれの話になりかけるとこの世の終わりみたいな顔をする人だったのに……そっか……」
華宮ニア:「巻き込んだんですね。アクシスが。自発的に。それはそれは」
華宮ニア:「五星君の名より、ずっと期待できるかもしれない。よそ者扱いしたようで申し訳ありません」
任アルル:「……」
華宮ニア:「あなたこそが当事者だ。向かいましょう」
任アルル:「…………」
任アルル:「なんかイラっと来るんですけど……!」
華宮ニア:「…………」
華宮ニア:「えぇ……!」
リャン・シェンシィ:「え……ちょっと? ここで喧嘩とかやめようね?」
任アルル:「何ですかその……フラットな余裕めいたものは……!」
ミラ:「えっなになに!? どうしたアルルちゃん……!?」
華宮ニア:「何ですか? ずっと二人でやってきたから、仲間が増えたのが嬉しいなと……」
華宮ニア:困惑!
任アルル:「可恨!!」
任アルル:「あなたに今更言われなくたって別に最初から当事者なんですけど~!」
リャン・シェンシィ:口論くらいで済むならいいが。崑崙の人間である以上は、万が一本当に暴れ出してこのビルの倒壊まで行く可能性を視野に入れている。
ミラ:「あっそうか、アルルちゃん視点だとファフニールが本妻アピールしてるような感じになるのか……!?」
解良イノリ:「恋人と友人の視点の違いみたいなものなんだと思うんだけど、相性かなあ」苦笑している。
ミラ:なにかしら色恋沙汰が絡んでいるのはわかるが、恋愛経験など皆無なのでどう介入していいのかはさっぱりわかっていない。
リャン・シェンシィ:「ほらミラちゃん、アルルさんにお菓子渡してきてあげて。甘いもの食べたら気持ちが落ち着くかもしれないからね」
ミラ:「頼むぞファフニール! 何を言うべきかお前ならわかるだろう! 穏便に、穏便に……」
ミラ:「はっ」
リャン・シェンシィ:ミラちゃんの仲裁ならそうそう無碍にはしないだろうという判断だ。
ミラ:「あ、アルルちゃん! ほら! 我とっておきのおいしいおせんべい、おせんべいがあるぞ……気を静めておくれ……!」
任アルル:「む……」
華宮ニア:「ミラの前で誤ったことはしないように心がけたい」
任アルル:おせんべいをぱりぱりと齧り、リスのように頬を膨らませて睨みつける。
華宮ニア:「某と彼女はあまり会わないようにしていたし、そうですね」
華宮ニア:「過ごした時間の長さならアルルさんが圧勝のはずです。優勝……!」
リャン・シェンシィ:ぱちぱちぱち。
ミラ:ぱちぱちぱち! 一生懸命拍手している。
華宮ニア:「そろそろ薬剤の拡散を抑えている血栓が限界なので」
解良イノリ:「そういう事かなあ」苦笑しつつ此方も拍手。
リャン・シェンシィ:「あはは。だから先走らないでって言ったのに……」苦笑しながら二の腕をまくる。
華宮ニア:「やりますよ、段階を踏み、絆を深めました」
リャン・シェンシィ:「じゃあファフニール……ニアちゃんで良いか」
任アルル:「……」おせんべいを飲み込み、お茶で口を洗う。
任アルル:「失礼。取り乱して時間を取らせました」
ミラ:「よしよし……」 アルルちゃんの背中を撫でている。
ミラ:「……依頼も受けたし、ファフニールやフィーネの濡れ衣も晴らせた。我はいつでも良いぞ!」
ミラ:「猫の一匹や二匹、さくっと屠ってやるわ!」
解良イノリ:「此方もいつでも。好きなタイミングで」
任アルル:「こちらもいつでも構いません。無駄に長引かせた分、本命は速やかに済ませて見せましょう」
リャン・シェンシィ:「打つよ。気をつけてね」ノイマンとの脳波同調だ。負うリスクは彼女の方が多いだろう。
リャン・シェンシィ:そう目配せしてから、ゆっくりと白い腕に針を押し込む。
華宮ニア:「……はい」
華宮ニア:僅かな間、自我とともに姿が揺らぎ、シェンと同時に安定する。
リャン・シェンシィ:「っ、なるほど……これは……」熱とともに、酔いの回るような感覚。自分のものではない記憶と経験が視界に散らばる。
ミラ:「だ、大丈夫かシェン……?」 一瞬心配しかけるが。
ミラ:かたや八竜の一角、かたや自分の尊敬する先輩格だ。何も心配は要らない……そう考え、平静を保つ。
リャン・シェンシィ:「ん……」笑みを返す。「いける」
ミラ:「……うむ!」
リャン・シェンシィ:数秒、その感覚に慣れようとする。乱れた息を少しずつ整えながら、掌の上、備えていた紙片を燃やす。「行くよ。履行──」
GM:シーン終了。ロイスの取得が可能。
解良イノリ:ロイス満タン。変更もなし、以上!
リャン・シェンシィ:華宮ニア:◯信頼/罪悪感 で取得します
任アルル:こちらも満杯なのでこのまま!
ミラ:イノリちゃんとお話したらロイスを取ろう!と思ってたらなかなかお話できないままここまで来てしまった
ミラ:ロイスは後一枠。戦闘中に取ろうかな~
ミラ:こちらも以上です
◆Climax
GM:全員登場です。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(94 → 99)
任アルル:任アルルの侵蝕率を1D10-1(→ 3)増加(90 → 93)
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(96 → 101)
ミラ:ミラの侵蝕率を1D10-1(→ 1)増加(92 → 93)
ミラ:1と2しか出ん!
GM:ミラ、イノリ、アルル。そして最後にシェンとニアが通過した瞬間、空間を繋ぐゲートが揺らいで霧散した。
GM:──遠く、地中を撹拌し掘り進む重厚な音が響く。
GM:それが不思議と不愉快でない。この巨大な掘削施設も、遥かに巨大な大地に抱かれているのだ。
メサイア地下???km シールドマシン "イクシオン"
GM:燦々と耀く人工照明に照らされた、鬱蒼と茂る森の一角。
GM:ふかふかの土と下草が君たちを出迎えた。すぐの周囲に動くものはないが、径は100mほどの筈である。意識を研ぎ澄ませば、中心部と思しき方角に気配を感じるかも知れない。
ミラ:「おぉ……!」 目をまんまるにして周囲を見回している。
華宮ニア:「……様変わりしましたね。植生が明らかに変化している」
解良イノリ:「ここが、物理的な地の果ての…」周囲を警戒しつつ。
任アルル:「眩暈がしそうですね」顔を顰めて辺りを見回す。「これほど精気の濃い場所はさすがのわたしも初めてです……にも関わらず、見た目にはまるで普通のように取り繕われている」
任アルル:「これが神域……」
ミラ:「ここはイクシオンが掘った地下空間ということになるのか? それとも、めたくそでっかいイクシオンの中なのか……?」
ミラ:しゃがみこんで地面を撫でている。
華宮ニア:「後者です、ミラ」
ミラ:「うぇっ」
ミラ:「森ではないか!?」
華宮ニア:「上下の機関部に挟まれた森林区画。レイジャの座す森です。かつては理事会の用意した、見立てのための環境でしたが」
ミラ:「そういえば覚醒派は、イクシオンを神域として提供したとか書いてあったな。おもてなしスペースというわけかぁ」
ミラ:木をぺちぺちと触り、少量の表皮を剥ぎ取ってサンプルとしてポーチに入れている。
リャン・シェンシィ:「目覚めに伴って春を呼ぶくらいだからね。そういうこともできるんだろう」
解良イノリ:「10年も本物が居れば、当然”そう”なりますか…」ぞわぞわした感覚がある。異様な──地上で感じた事がないような。
???:「ククク……ハッハッハッ」
GM:どこからか笑い声が響く!
???:「風変わりな奴が現れたと思えば……どうにも物を知らん奴らのようだな!」
ミラ:「むっ……!?」
リャン・シェンシィ:「このバカっぽい笑い声は……」
任アルル:「……」
解良イノリ:「先住しみ……ん……???」

先住市民?:銀の長毛がきらびやかな猫だ。先住市民としては非常に珍しく、性格の悪そうな目つきをしている。
リャン・シェンシィ:「ああっ」
リャン・シェンシィ:「山月記の袁傪ってこういう気持ちだったのかな……」
ミラ:「袁傪って、ええと……わがともが虎になっちゃうやつだったか?」
ミラ:「……いや、しかし、そんな……」
華宮ニア:「何ですか皆さんのそのリアクションは……」
解良イノリ:「いやなんか……見覚えというか似てる奴がつい…失礼」上で寝てる…はずだ。冤罪だろう、流石に。
先住市民?:「何を言っとるんだ貴様らは……いいか。ありがたい講釈を垂れてやるからよく聞け」
先住市民?:「我らが主、あかしまのレイジャは豊穣やら眠りやら……この世の善なるものを司る神性だ。植物の品種改良もお手の物……」
先住市民?:そう言いながら、主への捧げ物らしい果物を勝手にもいで齧っている。
ミラ:「善性……まあ、いつもポカポカでいっぱい眠れると考えれば善性ではあるのか……?」
ミラ:自分も果物を食べようと一瞬思ったが、『ヨモツヘグイ』になるんじゃないかと我慢している。
解良イノリ:「その主の神域のものに手を出していいんですか」
先住市民?:「私も神様のものなのだから、同じくレイジャのものであるこれを食らってもトータルで所有者は変わっとらんだろう」
先住市民?:「庇護対処でない相手には残忍で邪悪なのだ。かつての招かれざる客はほとんど例外なく殺されていたと言われる」
先住市民?:「悪いことは言わんからさっさと帰ったほうがいいぞ」
先住市民?:「私が報告するとサボりがバレちゃうからな」
任アルル:「感性の素朴さに対して図々しさが溢れ出るようですねえ」
解良イノリ:「……ううんこのどこかで聞いたような屁理屈……それは置いておくにしても、本当に”猫”から見た神性なんだな」
解良イノリ:世にある神話は、人間のレンズが入る。人間が見た”良さ”が反映されるものだが。
リャン・シェンシィ:「……」
リャン・シェンシィ:おもむろに、がしっ、と猫の身体を抱き上げる。
ミラ:「……せっかくの忠告だが、帰るという選択肢はないだろう。どうする?」
ミラ:「あっ」
先住市民?:「ニャワーーッ!」
先住市民?:「くっ……離せ地上蛮人! 私の美しい毛並みを乱雑に!」
ミラ:「シェッシェン! 猫のだっこにはちゃんと手順があって……ああっそんながっしりと!」
リャン・シェンシィ:「引き返すというのはないんだよね、残念ながら……でもって」
リャン・シェンシィ:「君が本当に庇護対象なら、こうやってよそ者がちょっかいかけてたらレイジャが介入してくるんじゃないの?」
リャン・シェンシィ:聞こえてくる抗議は無視している。後、なるべくこのアトラらしき生物にこれ以上ここの食物を食わせるのは良くない気がした。
先住市民?:「来たらダメだってんだろうが……!」じたじた
リャン・シェンシィ:「それは君の都合でしょ? こっちとしては会いに来てるからね」
ミラ:「実際どうなのだファフニール? こやつをいじめて誘き出す方向でよいのか?」
ミラ:「よいなら大いに協力するが」 影を変化させて猫じゃらしにしている。
任アルル:「ふむ」
華宮ニア:「うーむ。向こうから捕捉されて、という会敵はできれば避けたいな」
華宮ニア:「適当におだてたらもっと色々話してくれるのではないでしょうか」
先住市民?:「フーッフーッ!」興奮して影にじゃれついている。
解良イノリ:「先手を譲ることになりますからね……ほら、そこまでそこまで」
先住市民?:「聴こえているぞ……!」
先住市民?:イノリちゃんにしがみつきながら警戒に毛を逆立てている。
解良イノリ:「わふっ……、ほらもう…」
リャン・シェンシィ:「とはいえ相手さんの神域でしょ。もう不意打ちなんて成立しないと考えたほうが……」
リャン・シェンシィ:「……実際どうなの? まだ気づいてないと思う?」
リャン・シェンシィ:ネコチャンに視線を移して。
リャン・シェンシィ:「気づいてないとして、寝込みを襲うみたいな真似できると思う?」
先住市民?:「どうだろう、神は今、いたく関心を奪われている事があるようでな」
ミラ:「関心?」首をかしげ、「……なにに?」反対にかしげる。
先住市民?:「まあ、案内くらいならしてやるぞ。貴様らの顔を見ていると無性に知識をひけらかしたくなる」
先住市民?:「関心というのは青毛の女だ。貴様ら5人を見た時に即座に地上人だとわかったのはそちらを先に見ていたからな」
リャン・シェンシィ:「あはは、こうなってもアトラちゃんらしいなぁ」反応を見るためにさらっとその名前で呼びかけてみる。
アトラ?:「誰だそいつは」
スペシャル丸:「ここではスペシャル丸と名乗っている。親はいなかったので自分でつけた名だが」
スペシャル丸:どうやらそういう認知になっているらしい。
スペシャル丸:君たちを促して歩き始めるぞ。
ミラ:「ネーミングセンス……!!」
ミラ:「ネーミングセンスがカスすぎんか!?」
解良イノリ:「…………いや……上で寝てる…寝てるよな……?」物凄く頭が痛い風になっている。
リャン・シェンシィ:「……アトラ・アーリーバードの方がかっこよくない?」
リャン・シェンシィ:「こっちにしときなよ」
リャン・シェンシィ:あわよくばこっちで定着させれば自我の侵食を抑えられるのでは?という試み。
スペシャル丸:「貴様! 私のセンスに文句があるのか」
スペシャル丸:「でもそっちのほうが長くていい感じな気がするな……」
ミラ:「(長さで決めるのか……)」
任アルル:「……名前はともかく、案内は恩に着ます」
スペシャル丸:「そんなに名前ダメか……?」
ミラ:「……」 スペシャル丸もかわいいなあ、と地味に思っている。
華宮ニア:「アルルさん、冷静かつ冷たいですよねこういうの」
解良イノリ:「ま、まあ……文化圏や言語の違いというのはありますから…」
アトラ・アーリーバード:「フォローするな! じゃあいいよアトラ・アーリーバードで」
アトラ・アーリーバード:「うむ」なんとなく座りがいいのか、目を細めている。
リャン・シェンシィ:「お、物分り良い~」
任アルル:「この子の正体が何であれ、わたしたちの目的が達成されれば解消される問題でしょう」
任アルル:「わたしにとって聞き捨てならないことは他にありましたから」
ミラ:「アルルちゃん」スペ丸についていきながら。「青毛の女というのはもしや、アルルちゃんの探していた……」
任アルル:「おそらく」いつもより口調が硬い。苛立たしげですらある。
アトラ・アーリーバード:「ん? 何だ、あの女を助けに来たのか」
アトラ・アーリーバード:「どういう意図かは分からんが、奴が来てからというもの我々は扉の建造に駆り出されていてな」
アトラ・アーリーバード:「扉だ。巨大な扉。レイジャが派手好きで凝り性なせいで、どんどん装飾の注文が増えていく」
アトラ・アーリーバード:口にしながらも移動は続いている。どうにも、半径100mという、最初に聞いていた広さですらないことに気づく者がいるかもしれない。
GM:現実と夢の狭間と化した”イクシオン”の中では、あるいは広さなど些細な問題なのかもしれない。
ミラ:「どうせ人気のない地下なのだ、誰も見ておらん。五星君として感情を我慢する必要はないぞ!」 アルルの口調の硬さを察知して言う。
ミラ:「アルルちゃんが焦ったり怒ったり泣いたりしても、我は笑ったりせんからな!」
任アルル:「む……」
ミラ:「ほんとだぞ!」
任アルル:息を吐き、自分の顔を両手で解すようにする。「……覚えておきます。ありがとう、ミラ」
GM:……やがて。
GM:眠たげに尻尾を振り、先住市民たちの捧げ持つ食肉や果物を平らげる巨大な熱源を、君たちは認めることになるだろう。
アトラ・アーリーバード:「そういえばなぜか我々、メスしかいないのだよな」
アトラ・アーリーバード:「神様のそういう趣味で集められていたらちょっとキモいか? どう思う?」
アトラ・アーリーバード:どうでもいいことを喋っています。
レイジャ:不思議と、草も焼けていなければ、猫たちが火傷を負う様子もない。
ミラ:アルルの反応に無言で満足しつつ、巨大な猫──おそらく、あれがレイジャ──を見上げている。
解良イノリ:「……あれが……」胸の奥を抑えるようにしながら、垣間見えたそれに。
レイジャ:ただ、炎の舌の潜り抜けた食物が一瞬で炭化して、それで味わったことになっているらしいのが異様だった。背後には足場を組んで建造中の『扉』と。
アクシス・クランタ:その膝下、祭壇らしきものに拘束されたアクシスの姿がある。
リャン・シェンシィ:「なるほど確かに、随分とご執心みたい」
ミラ:「物理法則がおかしい。やはり神というだけはあるのだな」 焼けていない草を見ながら。
任アルル:「……」すう、と呼吸の音を挟んで。「……アクシスには所謂ゲート能力があって、発動に際しては扉となるものが必要です」小声で仲間に告げる。
ミラ:「アクシスを使って何をするつもりなのだ……?」
ミラ:「えっ」
任アルル:「それをあんな大きさで造らせているからには、出ていくつもりなのでしょうね。いかにも無駄が多いですが」
ミラ:「で、出ていくって……」
解良イノリ:「……地上に、か。神御自らの御出征というわけ」
華宮ニア:「だとしたら理事会のゲートをそういう目的に使おうとしなかったのは、小さすぎたから? 他の理由があるのでしょうか」
レイジャ:ふわふわと微睡んでいたその美しいかんばせが、突如として君たちを向いた。
リャン・シェンシィ:「扉を作るのにも時間がかかっているみたいだし、何か条件があるんだろうけれど……さて」
リャン・シェンシィ:「まあ流石にそろそろ無理だよな」
レイジャ:瞬間。
ミラ:「あんなのが外に出たら一体どうな……あっ」
ミラ:ばっちりと目が合う。
レイジャ:『それ』に抗ってはならない。恭順しなければという感情が湧き上がり。
華宮ニア:鮮烈な香水のような香りがその感情を……理性の裏側にまで抑制する。
華宮ニア:「見つかりましたね」
解良イノリ:「、はっ……め、滅茶苦茶強烈だな…!このまま戦闘か!?」
ミラ:「はあはあはあ……あっ、危ない……! 実質上の即死攻撃ではないか!」
ミラ:「ファフニールがおらんかったら終わっておったぞ……!?」
華宮ニア:「宗教的体験と前頭前皮質を結びつける回路を麻痺させる薬を散布しました。僅かの間抵抗できるでしょう」
GM:【究極存在】が適用されています。
GM:これを解除しない限り、PCはレイジャにダメージを与える行動が不能。
レイジャ:『……ああ。ラントヴァイテル。そして……』
レイジャ:『我の眼を殴った不埒者に……”マスタオーダー”もいるのか』
任アルル:「……原来如此。この気配。確かに三度目です」
レイジャ:ニアを、アルルを、イノリを、順に睥睨する。その視線にも心へと浸透しようとする圧力がある。
解良イノリ:「…3度目、って。また随分な回数遭遇してるね…」軽口をたたくように。精神を統一し防壁を張るイメージ──それが軋むのがわかる。
アトラ・アーリーバード:「客人をお連れしたぞ、尊い方」
アトラ・アーリーバード:「ギャニャッ……!」言って駆け寄った瞬間に尾の一薙ぎで吹き飛ばされる。
アトラ・アーリーバード:「くっ……愛のムチか……仕事をしたフリがバレている……」
アトラ・アーリーバード:暴力を振るわれたのにキレる様子がない。このアトラ(?)も以前の自我を保っているように見えてもうダメ。全然ダメ。
ミラ:「相当強力な洗脳だ。こんなの一度受けたら終わりだぞ」
ミラ:アトラ猫の懐柔されっぷりを見て心底脅威を覚えている。
任アルル:「ぞっとしませんね。見た目にはコミカルですが」
リャン・シェンシィ:「あはは……そんなのでもうちの大事な人なんだよね。どうせ使いとしてはいい加減な仕事しかしないだろうし、返しちゃくれない?」
解良イノリ:「…、本当平然としてた師がおかしいのがわかるな……」猫アトラの様子を見て。
レイジャ:『そう言われては返したくなくなるニャ』
レイジャ:先程は眠気に細められていた眼が、今度は嗜虐的に細まる。
リャン・シェンシィ:笑顔を浮かべて口にしているが、それなりに憤っている事が脳波をリンクしているファフニールでなくとも分かる。
レイジャ:『さて、諸君。用向きは分かっているつもりニャ。しかし──』
レイジャ:『どうせ戦うなら、わざわざ我の盤上で戦うこともニャい。地上でド派手に全面戦争と行くわけにはいかなかったのかニャ? もう少しで"門"も建立できるのに……』
任アルル:「自分の仕事の遅さを恨むことです」暢気な対話を拒むように言う。
レイジャ:『ふうん』ニンマリと笑う。
ミラ:「なにが全面戦争だ! そんなことをすれば地上がどうなるかわかったものではないわ!」
ミラ:「手に負えん存在は我ら八竜だけで十分。貴様は一生、この楽園で惰眠を貪っておれ!」
ミラ:「地上の平和、我のおやつタイム、そしてアトラやシェンに褒めてもらう為にも……貴様を討つ!」
ミラ:「……ミオナのためにもな」
ミラ:きっとレイジャを睨みつけている。
レイジャ:『せせこましくいかんニャ。小さき命というやつは。だが、そう。ミオナは可愛いやつだった。我の猫英雄ニャ』
レイジャ:『行くなと言ってやったのに……』にわかに怒気が拡散し、大気が震える。
レイジャ:その中でも何食わぬ顔でレイジャを饗応し、建築を続けている猫たちが、異様な光景だ。
GM:衝動判定が発生します。難易度は9。
任アルル:5dx+5>=9
DoubleCross : (5DX10+5>=9) → 10[2,5,8,8,10]+6[6]+5 → 21 → 成功
任アルル:任アルルの侵蝕率を2D10(→ 12)増加(93 → 105)
解良イノリ:8dx+2>=9
DoubleCross : (8DX10+2>=9) → 9[2,3,3,3,4,4,9,9]+2 → 11 → 成功
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を2D10(→ 13)増加(99 → 112)
リャン・シェンシィ:思い出の一品使用で
リャン・シェンシィ:10dx+1>=9
DoubleCross : (10DX10+1>=9) → 10[1,2,3,4,5,7,7,10,10,10]+7[6,7,7]+1 → 18 → 成功
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を2D10(→ 4)増加(101 → 105)
ミラ:4dx+1 どうせこのあと暴走するから大丈夫
DoubleCross : (4DX10+1) → 9[1,8,9,9]+1 → 10
ミラ:ミラの侵蝕率を2D10(→ 8)増加(93 → 101)
GM:ミラちゃんは衝動判定に必ず失敗するアイテムを持っているはずなので、失敗です。
ミラ:>暴走中、エフェクトによるダメージを+2d10。衝動判定に必ず失敗する。
ミラ:本当だ! 失敗です
解良イノリ:「彼女は」レイジャの言葉に、何処か──惹かれながら、それでも心の奥が冷え込むのがわかる。
解良イノリ:「私がエフェクトの影響のない、元の人間の姿に戻しました。ぼろぼろだった」
解良イノリ:「……あなたが与えた夢が、彼女にとって良かったのか悪かったのか。そもそもあなたの手に渡るのも、私達の大人がしたことで。あなたは関係がなかった」
解良イノリ:「それでも」
解良イノリ:「小林ミオナという個人を、”覚醒派”の十字冠を破壊する兵器を用いられた子達を玩んだのは、あなただ」
レイジャ:『神域を侵した罪への罰は必要ニャ。禊を為して初めて我の眷属となる資格を得る。誰の意図で敷居を跨いだのかは我の感知するものではない』
レイジャ:欺瞞だ。
レイジャ:送り込まれてくる少女たちを、この猫は玩弄し、殺した。それを楽しむために理事会の行動を黙認していた。
レイジャ:『そう』
レイジャ:『罰ニャ。ちょうど、おまえ達がこれから受けるような』
解良イノリ:「それが、罰であるものか」燃えるようなことばだった。
解良イノリ:「おまえの欲を満たすために、彼女たちを消費したに過ぎない──そこのどこに、法も何もあるものか!」
解良イノリ:「私は、”パレーシア”」
解良イノリ:「私は、”マスターオーダー”として、先代の誤りを此処に正す!」
解良イノリ:「──見て居なさい、私が始めた革命は」それは、紛争で死んだだれかに。あの日に死んだ友人に告げるように。
解良イノリ:「ここで必ず、再度果たされるでしょう!」今日倒れた、ほんのわずか、共に歩いたあの子に届くように。声を上げる。
GM:神域を冒し、無謀な戦いへ挑む君たちに応えるように、セイクリッドピラーの光が届く。
GM:神聖二重冠、発動。
神聖二重冠
クライマックスフェイズ中に限り、あなたが持つ【十字冠】をアップグレードし、効果を以下のように書き換える。
あなたは、シナリオ中に一回のみ、以下の効果の中からどれか一つを選んでオートアクションで使用できる。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【エフェクトLVへの侵蝕率ボーナス】の値を2倍にする。これによってエフェクトの使用回数は増えない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させ、あなたのHPを+[上昇分×3]点回復する。この時、HP上限を超えることはできない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
・この戦闘のバックトラックでは、あなたが昇華したタイタスを1個、ロイスとして再取得できる。ただし、この効果は昇華前にSロイスに指定したロイスしか対象にできない。
・この戦闘のバックトラックでは、最終侵蝕値によって得られる経験点を3倍にする。
レイジャ:『アクシス・クランタは特異点だ。彼女だけが、意図せず不随意に地上とこの場所を繋ぐ』
レイジャ: 『それは"奈落の契約"の軛を無視して地上へ行けるということニャ。その小さな体で引き継ぎが為せるというのなら』
レイジャ:『やってみるといい』
GM:クライマックス戦闘を開始します。
(イノリ[14]、シェン[9]、ミラ[8]、アルル[5])
10m
(レイジャ[39])
ミラ:はやいよ~
GM:以下のEロイスが適用されています。
【遠き者】
世界の果ての存在として君臨するEロイス。
エフェクトの効果を打ち消されず、また判定はエフェクト・アイテム・ロイスの効果によって失敗せずファンブルしない。この効果は一度でもダメージを受けると失われる。
【神性圏界(地底)】
存在そのものを世界法則として受容させる超級のワーディング。
適用中、Eロイス【尽きせぬ力】を無限回使用し(バックトラックのダイスに数えない)、任意のDロイス、Eロイスの使用回数を回復させることができる。【遠き者】の解除とともに失われる。Eロイス2個分として扱う。
【究極存在】
庇護対象となる種族以外には極めて残忍で邪悪なれど、暖気と飽食と夢、この世の快なるものを司る存在。
レイジャへと与えられるダメージが0になる。
【囚人の鳥籠】
十字冠の戒律によって先住市民へ危害を加えることができない君たちは、猫と化した生徒たちが身を呈して君たちを止めようとするこの場所では十全に戦うことができない。
発生したPCの攻撃ダメージが10点を超える場合、それを10点に修正する。
GM:また、PCは以下の判定に挑戦することで解除を試みることが出来ます。
▼【囚人の鳥籠】
先住市民となった生徒たちをなんとかして戦闘領域から遠ざける <交渉> 難易度30
▼【究極存在】
先住民族と異なる系統の神話を参照展開し、レイジャの精神支配力を弱める <RC> 難易度30
▼【遠き者】【神性圏界(地底)】
レイジャへと攻撃を命中させる 任意の攻撃判定 難易度対決
ミラ:は~なるほど バリア剥がしたりするタイプのボスだ
華宮ニア:「他をなんとかしてくれれば……」
華宮ニア:「やつに攻撃を当て、無限遠から引きずり下ろすのは某が担当できるかもしれません。確証はありませんが」
◆ROUND-01◆
◆Setup◆
GM:セットアップ。
レイジャ:エネミーはありません。
任アルル:なし!
リャン・シェンシィ:ないどす
ミラ:螺旋の悪魔しようかと思ったけどこっちはラウンド中なんだよな……
ミラ:先に怨念の呪石を使います。シーン中、暴走している間の攻撃力が増加。
ミラ:暴走効果もついてくるけど既に暴走してるから問題なし!
ミラ:ミラの侵蝕率を104に変更(101 → 104)
解良イノリ:PS:”Mt19:17”《原初の黄:活性の霧》。攻撃力+18、ドッジダイス-2d。ミラさんにどうぞ!
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を3増加(112 → 115)
ミラ:わ~い いただきます
解良イノリ:「ミラさん。多分、今から私は別の作業にかかり切りになるので……!」イノリの影が流れ、ミラのそれへ流れ込む。
ミラ:「むっ」
ミラ:「……やつの支配をなんとかするのだな? できるのか?」
解良イノリ:「やります。だから、その分……殴るのは、任せるよ!」小声で幾重にも聖句を唱える合間に、そう答える。あなたは、あなたの身体をよりはっきりと感覚する事が出来る。
ミラ:「任せるか。ふふ……嬉しいことを」
ミラ:「我はみんなのような搦手はできん。イノリのような奇妙な術も、アルルちゃんの技巧もシェンの万能さもない」
ミラ:「だが、八竜の祖だ……! 任されたからには、おもいきりぶん殴ってやろう!」
ミラ:リミッターを開放し、半分ほど身体を液体金属に戻して吼える。
レイジャ:『芥子粒をいくらやり取りしても、大火には抗えない』
GM:イニシアチブ39。
レイジャ:行動します。マイナーなし。
レイジャ:《コンセントレイト》《プラズマカノン》《アニマルテイマー》《鋼の顎》《要の陣形(未知なる陣形)》
レイジャ:PC全員へ装甲無視攻撃、追加効果などはありません……が。
レイジャ:【賢者の石】【尽きせぬ力】【賢者の石】【尽きせぬ力】【賢者の石】
レイジャ:C値を賢者の石による最大下限値、2まで減少。
リャン・シェンシィ:そして遠き者の効果で判定失敗にもできないと
任アルル:無法
GM:露骨なメタだが許してくれ!
レイジャ:21dx2
DoubleCross : (21DX2) → 10[1,1,1,2,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8,9,10,10]+10[1,2,2,2,3,3,4,4,5,6,6,7,7,9,9,9,10,10]+10[1,1,2,3,3,4,5,5,5,5,7,7,7,7,7,8,10]+10[1,1,1,2,2,3,4,6,6,7,7,8,9,10,10]+10[1,1,2,2,2,6,6,7,7,8,10,10]+10[2,2,4,6,7,8,8,8,10,10]+10[1,1,2,2,3,5,8,10,10,10]+10[4,5,6,7,7,8,10,10]+10[1,2,2,3,4,5,8,9]+10[2,2,4,6,6,7,8]+10[1,2,2,3,5,5,9]+10[4,4,7,7,8,9]+10[1,1,2,2,3,9]+10[1,4,6,10]+10[4,10,10]+10[3,3,9]+10[3,5,10]+10[2,4,10]+10[4,6,9]+10[2,3,4]+10[1,6,9]+10[2,8]+10[2,3]+10[2,6]+10[6,6]+10[3,9]+10[6,10]+10[3,10]+10[2,6]+10[3,7]+10[5,6]+10[5,8]+10[5,8]+10[3,5]+10[1,10]+10[3]+10[2]+10[6]+10[10]+10[9]+10[7]+10[7]+10[3]+10[5]+10[10]+10[3]+10[10]+1[1] → 471
ミラ:みんな避けろー!
レイジャ:対象はPC全員です。リアクションをどうぞ。
ミラ:暴走リア不です 踊ってます
解良イノリ:ギエエ無理だよ 一応白ロイス1枚あるんでヤバくなったら言ってね
任アルル:うおおお ドッジ!
リャン・シェンシィ:手番放棄カバーは判定するからできないしな~ 浴び、倒れます
解良イノリ:2dx>=471 ドッジ。
DoubleCross : (2DX10>=471) → 10[4,10]+2[2] → 12 → 失敗
任アルル:4dx>=471
DoubleCross : (4DX10>=471) → 8[3,6,7,8] → 8 → 失敗
華宮ニア:某は純粋ソラリスだからカバーとかはできないのです。ごめんな。
任アルル:達成値が50倍になっても無理
ミラ:アクアウィターエはしてくれる……!?
GM:じゃあしてくれることにしましょうか。
解良イノリ:えっすごい
解良イノリ:7:ミラ 〇好感/庇護 ミラさんのこのロイスを昇華して復活します。さっき任せるって言ったから…!
ミラ:本当にアクアウィターエが生えてきた
GM:NPCカードが使用可能になりました。
ミラ:ダメージ出てないけど絶対死ぬので復活。そうだな~
任アルル:なった
▼華宮ニア
単体の戦闘不能を回復し、HPを20まで回復。シナリオ1回。
ミラ:やった!
レイジャ:ダメージを出しましょう。
レイジャ:48d10+47
DoubleCross : (48D10+47) → 251[7,2,6,6,5,9,2,10,9,1,2,2,10,7,10,9,7,7,9,8,2,6,5,2,2,1,7,1,9,1,5,2,1,8,3,10,4,2,3,4,1,6,10,6,4,10,3,5]+47 → 298
レイジャ:装甲無視。
解良イノリ:固定値だけで死ぬ
ミラ:ガード特化キャラでも死ぬ! イノリちゃんとお話できたのでイノリちゃんのロイス取って復活しよう
ミラ:-解良イノリ/◯信頼/劣等感/ロイス
ミラ:これを昇華して復活! 信頼には応えるぞ~~
任アルル:アトラさんのロイスをタイタス昇華して復活します 何やってんだ!という気持ちを込めて立ち上がるぞ
アトラ・アーリーバード:にゃ~ん
任アルル:任アルルのHPを11に変更(1 → 11)
リャン・シェンシィ:マギカちゃんのロイスを切って復活
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィのHPを11に変更(29 → 11)
GM:ぐらり、と何かが揺らいだ。実際に空間が茹だったのか、突然の熱波に見当識をやられたのか。それを判断する時間もない。
レイジャ:尾の一薙ぎだ。先端は黒く輝く固形となり研がれた刃のように鋭い。さりとて冷えているということはまったく無い。
レイジャ:大地が溶けながら抉れ波となって迫り、君たちを巻き込ん蹂躙した。
リャン・シェンシィ:(やば……ちょっと想像以上)熱の中に意識がかき消える。敵の能力を見越して用意していた策はいずれも講じるにさえ至らない。
レイジャ:人間とはスケールの違うサイズの生物であることを差し引いても距離感がおかしい。大きいこと、長いことでは説明がつかない。躱すということが脳裏に浮かびさえしない。
ミラ:「認識の操作。精神への働きかけ。……生徒を手駒にするだけでなく、こうした攻撃にも応用しているわけか」
解良イノリ:声を出す間もなかった。思い切り抉られ、引き裂かれ──それが影として散る。魔術系統の”身代わり”──何とか動くことだけでも担保する切り札で、一回をしのいだに過ぎない。
レイジャ:成功という結果が宿命付けられているように、彼我の距離が零になり、また無限になる。
ミラ:ヨルムンガンドの氷を応用して熱から身を守っている。当然、熱を無効化するだけでダメージは防ぎきれていない。
任アルル:「……が、っは!」苦鳴と共に炭化した血塊を吐く──そうした反応を表出させられたこと自体、一度死んで再生してからのことだ。
ミラ:「さすがは世界の果てにいるもの。距離などどうとでもなると……面白い!」
任アルル:対処も儘ならず、ただオーヴァードの不死性に任せて命を繋ぐ。武の道を歩み始めたばかりの頃以来、久しく覚えのない感覚。
レイジャ:『とはいえ……全員立ってるニャ。これくらいは生き残ってもらわないと甚振り甲斐もないニャ』
任アルル:「……」口元を拭う。(今は耐える)
リャン・シェンシィ:「ごほっ……イノリ」損傷した喉を優先的に再生させながら、掠れた声を漏らす。「信徒の方はどうにかする」もう一つは任せるという意味。
任アルル:ミラの言葉は嬉しかったが、口には出せないことも多い。ここに至るまでのニアの貢献と今の時点での重要性。アクシスの状態への気がかり。内情を知らすことは敵を利しかねない、と思う。おそらく見透かされてはいるだろうとしても。
解良イノリ:「けはっ…ああ。ミスんなよ」引き戻した身体のショック。其れの痛みに眉根を寄せながら。何時も敵にさえ丁寧な彼女が、乱雑に信頼を投げている。
GM:イニシアチブ14。解良イノリの手番。
解良イノリ:先住民族と異なる系統の神話レジェンドを参照展開し、レイジャの精神支配力を弱める <RC> 難易度30 此方に挑戦します!
GM:来たか……!
GM:では判定をどうぞ!
解良イノリ:コンセ災厄を使ってよいといって頂いたため、NS”Isa41:1”《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:災厄の焔》此方にて判定をしたいと思います。
解良イノリ:11dx7+6>=30
DoubleCross : (11DX7+6>=30) → 10[1,1,1,4,5,7,8,9,9,10,10]+10[1,4,5,7,9,10]+10[3,7,9]+6[6,6]+6 → 42 → 成功
解良イノリ:よし…!
GM:危なげなく成功……!
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を7増加(115 → 122)
GM:では【究極存在】が解除されます。
GM:流石はマスターオーダーだ。では演出。
レイジャ:こうして致命的な攻撃を受けてさえ──
レイジャ:優美で幻想的なその姿に眼を奪われる。あらゆる反撃に類するものが成功しない……するべきではないと思える。
華宮ニア:「かつて対峙した時、レイジャは眠っていた」
華宮ニア:「だから抵抗できたのだと理解できます。甚だ某の備えは、甘かった……」
解良イノリ:「大丈夫」笑う。何処か硬い笑みだった。努力して、笑おうとして笑う表情だった。
解良イノリ:「何とかなるし、何とかするよ。だから……見ていて!」
解良イノリ:目を閉じる。祈る。己の名前のそのごとく。
華宮ニア:「イノリさん──」
解良イノリ:だけど、一つだけその前に。小さくつぶやいた。自分を励ますような。
解良イノリ:手のひらを握り締める。想起するのは、あの日身体に入り、心臓を揺らしたあの熱。
解良イノリ:「”わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は”」
解良イノリ:「”いつもわたしの内におり、わたしもまたいつもその人の内にいる”」
解良イノリ:かちん、と音が鳴る。彼女の中だけの音。
解良イノリ:地底の砂の味/森の感触/溶岩の匂い。
解良イノリ:吸う、と息を吸い込む──
解良イノリ:「”道しるべを置き、柱を立てよ。あなたの心を広い道に”」
解良イノリ:「”あなたが通って行った道に向けよ。おとめイスラエルよ、立ち帰れ。ここにあるあなたの町々に立ち帰れ。”」
解良イノリ:「”イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。”」
解良イノリ:「”わたしが彼らの繁栄を回復するとき、ユダとその町々で人々は、再びこの言葉を言うであろう。”」
解良イノリ:「”正義の住まうところ、聖所の山よ。主があなたを祝福されるように。”」その言葉と共に、影がばらばらになって立ち上る。
解良イノリ:それは小さな文字。
解良イノリ:それが幾重に幾重に重なり集まって、山を描いた。峻険な山だ。でも、どこか懐かしささえ覚えたかもしれない──見た事もない、ちいさな山なのに。
解良イノリ:「”ユダとそのすべての町の民がそこに共に住む。農民も、群れを導く人々も。”」言葉が連なる程に。
解良イノリ:そこに、風景が描かれてゆく。なんてことのない、山のふもとの街、道行く人々は、誰もが平和そうに歩いていて。
解良イノリ:「”見よ、わたしがイスラエルの家とユダの家に、人の種と動物の種を蒔く日が来る、と主は言われる。”」
解良イノリ:「”かつて、彼らを抜き、壊し、破壊し、滅ぼし、災いをもたらそうと見張っていたが、今、わたしは彼らを建て、また植えようと見張っている、と主は言われる。”」
解良イノリ:それは、レイジャが知らない風景だ。”外”の──地球の、小さな町。
レイジャ:『先代とはやり口が違うニャ。あれは光と闇の天に拓ける時を語り、我が地を統べる神性であることと己を分かった』
レイジャ:興味深そうに君を観察している瞳は、かつて己をやり込めた相手の後継者を斃す機会が得られたことを望外の幸運だと語っている。
解良イノリ:「”その日には、人々は自分の罪のゆえに死ぬ。だれでも酸いぶどうを食べれば、自分の歯が浮く”」薄く目を開く。
解良イノリ:風景のどこかで、人が死んだ。
解良イノリ:それがわかる。
解良イノリ:「”見よ、わたしがイスラエルの家、ユダの家と新しい契約を結ぶ日が来る、と主は言われる。”」
解良イノリ:「”この契約は、かつてわたしが彼らの先祖の手を取ってエジプトの地から導き出したときに結んだものではない。わたしが彼らの主人であったにもかかわらず”」
解良イノリ:「”彼らはこの契約を破った、と主は言われる。 ”」
レイジャ:『より攻撃的な干渉を受けているのを感じるぞ!』
解良イノリ:「”しかし、来るべき日に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこれである”」
解良イノリ:「”すなわち、わたしの律法を彼らの胸の中に授け、彼らの心にそれを記す。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる”」
解良イノリ:「──”わたしは彼らの悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない”」
解良イノリ:影が、影が、影が。幾重にも書き込まれていく。描き込まれて。それは解良イノリが、別の名前を名乗った十年で見た日々だった。
解良イノリ:幸せで、穏やかで、眠る様な日々で。だけどそこには、レネゲイドとオーヴァードの姿がない。
解良イノリ:──オーヴァードに、レネゲイドに基づく神性は、此処に生まれない。別の信仰があるのだと、別の神があるのだと、何より雄弁に語りかける。
レイジャ:マグマの体表が波打つ。端倪すべからざる敵が訪れたのだと理解する。
解良イノリ:立ち上がる。「”もし、上においては、天が測られ”」それは、同じエレミヤ書31章のことば。主が、そんなことはあり得ぬという譬で以て語った言葉。
解良イノリ:「”下においては、地の基が究められるなら”──」もしも、それが為されるなら。その時契約を砕かれることも在ろうと──
レイジャ:その世界観の中では、己は民に真実を惑わす動乱であり──門。
解良イノリ:「──我、“方舟”に訪れ、天を測り」
解良イノリ:「地においては、”龍脈”と”アカシアの記録樹”を知り、ここに”地の基”を究める」
レイジャ:大きな門、大いなる道、それが滅びへと至る虚偽であり──真なるものはささやかで当たり前のものにこそ宿る
解良イノリ:「主の御名のもと、此処に告げる!汝の約定を、汝の圧政を砕く鎚は此処に有り!」
レイジャ:そういった文脈が、レイジャの持つ魅了の力から、少女たちを遠ざけゆくのを感じる。
レイジャ:『生意気ニャ』影の示すささやかな版図を睨めつけた。揺らいで消えはしない。
GM:イニシアチブ10 リャン・シェンシィの手番
リャン・シェンシィ:【囚人の鳥籠】をやります
リャン・シェンシィ:交渉30で解除判定
リャン・シェンシィ:能力訓練:社会を使用し、《コンセントレイト》《無形の影》。
リャン・シェンシィ:普通に腐ったら死ぬな……なんとかなってくれ
レイジャ:やれるもんならやってみるがいいニャ
リャン・シェンシィ:10dx@7+1+1
DoubleCross : (10DX7+2) → 10[1,2,4,6,6,7,8,8,8,9]+10[1,3,4,7,8]+10[8,9]+10[2,7]+10[7]+10[9]+10[10]+3[3]+2 → 75
レイジャ:えぇ……?
リャン・シェンシィ:?
任アルル:めちゃくちゃうまくいってる
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を6増加(105 → 111)
解良イノリ:す、すごすぎ
GM:では……囚人の鳥籠の副次効果も解除! 攻撃を当てれば……ダメージが通ります!
リャン・シェンシィ:遡ること、イノリの神域汚染が始まるとほぼ同時に動き出している。まだ再生が中途の身体を引きずり、倒れているアトラを捕まえて。
アトラ・アーリーバード:「ニ゛ャッ……こら! 抱えるな! 半死人が!」
リャン・シェンシィ:……先住市民を害する戒を持つのは、十字冠を持つ生徒だけだ。
リャン・シェンシィ:しかし今、ここにいるアトラ・アーリーバードはそうではない。ならば、この彼女にそれができる手段を与えて行使させる。
リャン・シェンシィ:問題は、この個そのものの意志だ。「……端的に言うよ。レイジャよりも私達に付いて欲しい」
リャン・シェンシィ:「……アトラ。君は」
アトラ・アーリーバード:「はぁん? 何を……」
リャン・シェンシィ:彼女に力を与えるための紙片を取り出しながら、続く文句には迷わなかった。
リャン・シェンシィ:「地上の王様になりたくはない?」
アトラ・アーリーバード:「なりたいに決まっているが……急にどうした。王佐の魔法使いか何かなのか」
アトラ・アーリーバード:「だとしたら私に目をつけたのは見どころがあるが……主と敵対してるっぽいのは致命的に見る目がない……これはいかに」
リャン・シェンシィ:「あは……本当は急じゃないんだよ。そうだな」
リャン・シェンシィ:「前世の約束みたいなものさ」
アトラ・アーリーバード:「前世?」鼻で笑おうとして、なぜだかできない。
リャン・シェンシィ:「それに、別に……表立ってレイジャに牙を立てろって訳じゃない」
リャン・シェンシィ:紙片をアトラの肉球に握らせる。炎のような熱を持った影が、それを溶かして。
リャン・シェンシィ:「履行──"ザアト=ギヌツクの忌踏印"」
リャン・シェンシィ:彼女の肉球の表面に、梵語めいた光の紋様が浮かび上がる。
リャン・シェンシィ:彼らとは異なる先住市民の遺跡管理者が用いていた術だ。祖先の墓を暴こうとしたものを排斥するべく仕掛ける、転移の罠を編むための技。
リャン・シェンシィ:「……その印に触れたものは、すぐには戻れない場所へ弾き飛ばされる」
リャン・シェンシィ:彼女があくまで自分に敵対するなら、今ここで排除することもできる。その選択の権利を、自ら与えている。
アトラ・アーリーバード:「おお……本当に力を授けてきた」
リャン・シェンシィ:「もし、味方になってくれるなら……その力で、他の猫達をここから立ち去らせて欲しい」
リャン・シェンシィ:(──レイジャの力ならすぐにでも連れ戻せるだろう。だけどアクシスに意識を向けるあまり、私達の侵入に気付けなかったって事は)
リャン・シェンシィ:(神が神域の存在を知覚し、支配する思考のリソースは無限じゃない。現にイノリの侵蝕に抵抗している今、ここでの会話にまで意識を割いてはいない……)
リャン・シェンシィ:「後は君の選択だ。……でも、保証はするよ?」
アトラ・アーリーバード:王になることと、戦力でもない奴らをここから放り出すことにどんな因果関係があるのかはよく分からない。説明されていないのだから当たり前だ。
アトラ・アーリーバード:けれど。
リャン・シェンシィ:「私達の勝ちに付いてくれるなら、君を王様にしてあげられる」
リャン・シェンシィ:「君の未来は、もっと自由で愉快なものになる」
アトラ・アーリーバード:「不思議だな」
アトラ・アーリーバード:「私を上に担ぎたい者と会うことなど初めてのはずだが」
アトラ・アーリーバード:「どうやら、部下のやること成すこと、自分に都合の良い結果に向かっていると無条件に信じるタイプだ」
アトラ・アーリーバード:踵を返して走り出す。
リャン・シェンシィ:「ふは。良い自己分析だね」
アトラ・アーリーバード:「勘違いするな! 蛮族の戦闘に巻き込まれたら危ないし、神様も悲しむからな!」
アトラ・アーリーバード:四足で疾駆する。身のこなしは鋭く、攻撃の気配を悟らせない。
アトラ・アーリーバード:達人ではないが、初撃を当てる判断だけはその一歩手前にある。
GM:「ニャ」「ウワーッ!」「何だこいつ!」「足引っ張らないで! サボり野郎!」
アトラ・アーリーバード:「クク、ハーッハハハ! 耳に心地良いなあ! 愚民どもの感謝の声は!」
リャン・シェンシィ:笑みを浮かべ、立ち上がる。この姿になっても高速白兵戦の素養は失われていない可能性を期待した事も、間違いではなかったようだ。
リャン・シェンシィ:「……勘違いだとしても」
リャン・シェンシィ:「払ってもらっちゃったものは返さないとね」
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィは契約を違えない。いつか彼女が支配すべき場所を侵すものは、ここで止める。
GM:──何だろう。周りが騒がしい。
GM:猫たちの悲鳴が聞こえる。音……何かが吹き飛ばされるような音。光。熱。
GM:目を開けた。
GM:戦闘体勢を取る獣の神。それと対峙する少女たち──首を傾けて、半ば無意識に捜す。見知った顔を。
アクシス・クランタ:「──────アルル!」
GM:【囚人の鳥籠】の緩和に伴い、NPCカードが追加されます。
▼アクシス・クランタ
指定したエフェクト1つの使用回数を1回分回復させる。暴走。シナリオ1回。
任アルル:「! アクシスっ……」対峙の最中、髪を尾のように曳く勢いでそちらを向く。一瞬、声を弾ませかけて。
任アルル:「……こほん。ひとまず無事で何よりでした」取り繕い、澄ました顔をする。
アクシス・クランタ:「来てくれたんだ……」
アクシス・クランタ:いいや、知っていた。本当は。
アクシス・クランタ:涼しい顔をして、なんでも無いことのように神業を為して遂げて見せて。
アクシス・クランタ:でも……自分のことを、なんでもない相手だと思っていないことは、ずっと知っていた。ううん。
アクシス・クランタ:「信じてた」
華宮ニア:「様子がおかしい──ということはなさそうですね。ならば重畳、某が参りましょう」
華宮ニア:解良イノリとリャン・シェンシィの手によって、レイジャへの攻撃を阻む要因は取り払われた。
ミラ:「どうするのだ? 一回限りのジョーカーはもう切ってしまったのだろう」
レイジャ:『それも我には通じなかった。あの時よりも手ひどく玩弄されたいのかニャ~』
レイジャ:神が口にすると同時、その周囲でいくつもの火の手が上がった。
華宮ニア:「──見破られた!」
レイジャ:「そもそもの嗅覚の出来が違う。だから察知できる」
レイジャ:確かな至近距離での爆発でありながら、明らかに爆炎が届いていない。それが自然のことだと感じられる。
レイジャ:「『遠方』を攻略するために、我の方位全周360°立方を同時に爆破しようとしている。だが悲しいかニャ」
華宮ニア:《エクスプロージョン》《ツインバースト》ドッジ不可攻撃。
華宮ニア:6dx+2
DoubleCross : (6DX10+2) → 9[1,4,5,6,7,9]+2 → 11
レイジャ:《【妄念の姿】:全知の欠片》ドッジ
レイジャ:15dx2
DoubleCross : (15DX2) → 10[1,2,3,3,4,5,5,7,8,9,9,9,9,9,10]+10[1,1,2,3,3,3,5,5,6,7,7,7,8,9]+10[1,2,2,4,4,4,5,6,7,8,8,9]+10[1,1,2,2,3,4,5,5,6,7,7]+10[1,2,2,2,3,3,8,10,10]+10[3,4,5,8,8,8,8,10]+10[1,2,3,4,4,5,6,9]+10[1,4,6,7,7,10,10]+10[2,6,6,7,8,8]+10[1,2,3,4,6,8]+10[1,4,9,10,10]+10[2,5,7,9]+10[5,8,9,10]+10[1,2,3,10]+10[4,6,7]+10[6,7,8]+10[1,2,3]+10[1,6]+10[4]+10[8]+10[8]+10[2]+10[7]+10[9]+10[6]+10[6]+10[9]+10[6]+10[7]+10[5]+10[5]+10[8]+10[10]+10[2]+10[6]+1[1] → 351
華宮ニア:(全周へと──円に円に、回り込もうとする動き、それ自体が────)
レイジャ:『どれだけエネルギーを注ぎ込んでも完結しない』
レイジャ:座して待つのに飽いたように、大地を焼き溶かすステップで軽やかに跳躍する。
レイジャ:その過程で飛散した火山弾が、無色透明の爆薬を発破し、無意味なものと変えてゆく。
任アルル:(技術でも魔術でもない。異能──ですらない)
任アルル:(摂理。そうと定める権能を持っている。神と呼ばれるだけのことはある……)
華宮ニア:「……」絶句し、明らかに動揺した表情。半ば対策の考え方自体は合っていたからこそ、そこに届かないことに絶望を覚えるような──。
華宮ニア:だから、疑われない。
ミラ:「どーするのだ! 精神支配どうこうがなくても、攻撃が当てられないならば勝ち目がないぞ……!」
華宮ニア:緊張、瞳孔の揺れ、薬物によって作り出した偽りの動揺。
華宮ニア:「──成った」それが剥がれ、微笑む。
華宮ニア:そうだ。前回とは違う。あのときのような出力はない。薬物を通じてレネゲイドに働きかける仕掛けも二度は通じまい。
華宮ニア:化学物質を介した干渉が通じる生命だったとて、気配だけで拒絶されるだろう。だから、散布した火薬は何ら特別な作用を及ぼさない。
華宮ニア:特徴といえば、わざわざ人間の数百万倍の嗅覚が無いと察知できない程度に匂いをつけたことだ。感覚刺激のパターンによる酩酊状態の誤認。わずかに判断の箍を緩めるだけの。
華宮ニア:「こちらから包囲するのが不可能なら────」
華宮ニア:「元々『置いた』位置へと踏み込ませるしかない。そして溶岩の化身として硫黄に親しんだあなたは知らぬかもしれないが」
レイジャ:『!』
華宮ニア:「可燃ガスというのは往々にして、狙ってそうしなければ無色無臭なものだ」
華宮ニア:《覚醒の秘薬》イニシアチブ獲得
華宮ニア:《エクスプロージョン》《ツインバースト》
華宮ニア:5dx+2
DoubleCross : (5DX10+2) → 8[1,2,3,4,8]+2 → 10
華宮ニア:きらきらと輝く発火性粉末が生成され、急速に酸化する。
華宮ニア:レイジャの周囲に突如出現したそれは、全くの同時に発火し、起爆した。
華宮ニア:「世界の果て。この世で最も遠い場所。遠い。それは「どこから見て」だ。」
華宮ニア:「どの方角へと遠ざかっても、お前に触れられるぞ!」
レイジャ:『──────ンフ』
レイジャ:【尽きせぬ力】
レイジャ:Eロイスで取得した全知の欠片の使用回数を回復し、再度使用。ドッジ
レイジャ:15dx2
DoubleCross : (15DX2) → 10[1,1,1,2,3,3,4,4,4,4,5,5,6,7,9]+10[1,1,3,4,6,7,7,8,8,9,10,10]+10[1,2,2,4,4,5,6,8,8,9]+10[1,2,2,4,5,5,6,7,8]+10[1,1,1,2,2,4,6,7]+10[3,4,5,8,10]+10[3,3,5,6,7]+10[3,5,6,7,8]+10[1,2,3,5,8]+10[3,7,8,9]+10[1,7,7,8]+10[2,3,7]+10[4,7,10]+10[1,7,7]+10[4,10]+10[3,8]+10[5,7]+10[3,9]+10[9,9]+10[1,7]+10[2]+10[3]+10[4]+10[5]+1[1] → 241
レイジャ:爪が振り上げられ、閃いた。空間が縦に裂け、景色が歪む。
華宮ニア:「ば──────」
華宮ニア:「馬鹿な………………!!」
華宮ニア:わずかでも隙となる方位が生まれれば、ニアの包囲は意味をなさない。今度こその、本物の動揺。
華宮ニア:神聖二重冠が、今のニアが振るえる最大規模の能力の展開を終えて輝きを失ってゆく。
レイジャ:「出力は失われてもその万能性、己の人格すら組み換えうる隠密性、ハイエンドの潜入兵器として生まれたのだろうニャ」
レイジャ:愉しげに敵を称えるのは、勝利が確定したから。
レイジャ:「勝てると思ったか?」
レイジャ:「おまえが本来の全力で戦えたとしても、ミーには届かない」突きつける。絶望を。
レイジャ:「諸君。眠り姫が目覚めた所申し訳ないが、行き止まりニャ」
華宮ニア:腕の一振りで吹き飛ばされる。死なない程度に。
華宮ニア:「っ──がふっ……!」
華宮ニア:「っ……す、まない。ミラ。すみません、皆さん────」
ミラ:「……ファフニール……!」
ミラ:これまで見せたファフニールの策は完璧だった。フィーネとしての潜伏も、8ヶ月に渡るレイジャの封じ込めも、アンプルによる同期も。
ミラ:それだけに絶望が大きい。彼女以上の策を、少なくともミラは持ち合わせていない。
リャン・シェンシィ:「……」何も言わないが、徐々に薄れつつあるファフニールとの思考接続を通して理解できる。今度の彼女の絶望は取り繕いの類ではない。
解良イノリ:(普通なら間違ってなかった。でもアレは……単純な三次元空間に拠ってない?となると…)冷えた汗が、溶岩と爆熱の熱気の中で一筋。
任アルル:「……んん。機械の神なら何とかしたこともあるのですが」
任アルル:「これは思ったより難儀ですね……小難しさに依らない、絶対的な力──」
GM:イニシアチブ。
GM:じゃない
レイジャ:《朧の旋風》。回避成功により行動。
リャン・シェンシィ:ひえ
解良イノリ:んにゃ~~っ
ミラ:ぐあああ
レイジャ:《縮地(バックスタブ)》PCの後方10mに移動します
レイジャ:《コンセントレイト》《フレイムタン》《炎の刃》《アマテラス》《形無き剣》《ブレイズセル》
レイジャ:範囲選択攻撃。ドッジダイス-6。対象はPC全員です。
リャン・シェンシィ:範囲か
解良イノリ:ドッジダイス減らし過ぎ!
任アルル:孤独の魔眼するか
ミラ:ドッジダイス足りないし暴走もしてる!
解良イノリ:ありがたすぎ
リャン・シェンシィ:おねがい~
GM:何だと~!
任アルル:おりゃーっ します
任アルル:自分対象の単体に!
レイジャ:単体攻撃になります。アルルさんへの……
ミラ:アルルちゃん~~ありがと~~
任アルル:任アルルの侵蝕率を4増加(105 → 109)
レイジャ:15dx2 ならば死ね! 一人でな
DoubleCross : (15DX2) → 10[1,3,5,5,6,6,6,6,7,9,9,9,10,10,10]+10[2,3,4,5,5,5,6,7,7,8,8,8,9,10]+10[1,1,2,2,3,4,4,7,8,8,9,9,9,10]+10[1,2,2,3,4,4,4,5,6,6,7,8]+10[1,2,4,4,6,6,6,7,7,8,8]+10[1,2,2,2,3,3,6,6,8,9]+10[2,5,6,6,6,7,8,9,10]+10[2,2,3,4,4,5,7,9,10]+10[1,3,3,4,4,5,6,8,10]+10[2,4,4,5,5,8,8,9]+10[1,3,6,6,7,9,9,10]+10[1,5,6,8,8,10,10]+10[3,4,4,5,6,10]+10[1,1,1,3,7,8]+10[2,8,10]+10[1,3,9]+10[3,10]+10[9,9]+10[4,5]+10[1,7]+10[8]+10[5]+10[3]+10[8]+10[9]+10[3]+10[3]+10[2]+10[9]+10[7]+10[7]+10[3]+10[7]+10[8]+10[4]+10[5]+10[5]+10[4]+10[4]+10[2]+10[4]+10[8]+10[10]+10[6]+10[4]+10[2]+10[8]+10[3]+10[4]+10[8]+10[4]+10[6]+10[6]+10[8]+10[8]+10[3]+10[4]+10[7]+10[3]+10[10]+10[7]+10[5]+10[10]+1[1] → 631
GM:で、ちょっと演出入れます。
レイジャ:先端が刃のごとく整形された、尾。それが大地を打った。ファフニールの苦し紛れの追い打ちをあざ笑うかのように、また空間の穴が空いて、君たちの背後に出現した。
レイジャ:前足が地を踏みしめる。地が裂け、天を衝くように岩が飛び出す。
ミラ:「(まずい……!)」 他人に警告する余裕すらない。回避する余裕も。
華宮ニア:「勝てる、はずが──」
アクシス・クランタ:(ない。でも、本当にそう?)
アクシス・クランタ:レイジャに攻撃を当てる手段はない。あれは現実と夢のどちらにもいて、どちらにいるのかを選ぶ事ができるから。
アクシス・クランタ:思考はクリアだ。だけど、本当に終わってしまったという危機感はなかった。
アクシス・クランタ:──だって。見ている。
アクシス・クランタ:いつかの際に、彼女があれに攻撃を加え、撤退させるのを。
アクシス・クランタ:だから、願うだけだ。あの時と同じことが起きて欲しい。あれが一億回に一度しか起きない奇跡だったとしても、今こそ起きて欲しい。
アクシス・クランタ:──特異点、なんていう力を呪わずにいられるようになる日があるとしたら。
アクシス・クランタ:「アルル」
アクシス・クランタ:今日、ここしかない。
アクシス・クランタ:「今度は腕、もってかせないで」
GM:NPCカード、アクシス・クランタの能力は以下の通りです。
▼アクシス・クランタ
指定したエフェクト1つの使用回数を1回分回復させる。暴走。シナリオ1回
GM:これを1つの判定で1回しか使用できないエフェクトに対して用いた場合、2度目の使用が可能になります。
GM:というわけでリアクションをどうぞ。
任アルル:ではリアクション前に《支配の領域》《絶対支配》。
ミラ:がんばれー!
レイジャ:やってみニャ
任アルル:5回転目の10[1,2,4,4,6,6,6,7,7,8,8]の6,7,7,8,8を1にします。でもって
任アルル:アクシスのNPCカードを使用させてもらい、同判定に二度目の《支配の領域》《絶対支配》
レイジャ:こいつ……怖くニャいのか……侵蝕率の上昇が……!
アクシス・クランタ:暴走させてごめん! 回数回復!
任アルル:先ほどの絶対支配で10[1,1,1,1,1,1,2,4,4,6,6,]となっている出目の2,4,4,6,6を1にします
任アルル:これで達成値は41!のはず!
レイジャ:そうなります…………
レイジャ:1/15になってしまったニャ
任アルル:任アルルの侵蝕率を20増加(109 → 129)
任アルル:そして副作用で暴走するので……ここでアクシスを切っちゃうのもちょっとな 謎めいたマスターペリルのロイスをタイタス昇華して暴走を解除します。
アクシス・クランタ:アルル♡
任アルル:そしてリアクションは当然《カウンター》《コンセントレイト:バロール》《瞬速の刃》!
GM:だが……達成値41は定命にはまあまあ大変!
GM:超えられるかな!
任アルル:やってみせるさ
任アルル:13dx7+9>=41
DoubleCross : (13DX7+9>=41) → 10[1,1,1,2,2,3,4,5,7,8,9,10,10]+10[3,3,5,8,9]+6[6,6]+9 → 35 → 失敗
任アルル:《妖精の手》
レイジャ:ふぅ……ヒヤッとさせやがって……
レイジャ:ニャ
ミラ:アルルー!
GM:妨害は……ありません……!
任アルル:1dx7+39>=41
DoubleCross : (1DX7+39>=41) → 10[7]+4[4]+39 → 53 → 成功
GM:突破!
解良イノリ:すごい!
ミラ:すご! ほんとに突破した!!
ミラ:突破できるものなのか……!
GM:カウンターなので当然ドッジはできず、またレイジャの攻撃は失敗となります。
任アルル:任アルルの侵蝕率を13増加(129 → 142)
レイジャ:天変地異のごとく、地中から突き出した瓦礫がみるみる山のようになる。レイジャの趾の間から発生したその現象は、遠くで見ていてもおよそ現実感がなかった。
レイジャ:俯瞰して視認しても視界の大半を埋めるような。移動式の地下コロニーであることをイクシオン自体が完全に忘れてしまったかのような。
レイジャ:それが君たちの目の前に迫るまで──ひと呼吸もない。そしてこれを凌いでも──同じことが続くのだろう。
レイジャ:ただ生き延びるだけで全身全霊を消耗する異常現象を死ぬまで浴びせかけられ続ける。その未来を確かに映していた。かつて幸運にも逃げおおせた赫竜ファフニールの瞳が、あるいは、他の誰かもそうだったかもしれない。
リャン・シェンシィ:(冗談のような技……結局の所、こいつが敵対者に弄ぶような事を口にするのは)
リャン・シェンシィ:(こんな遊びのような所作で十分だからだ。本気なんて出さなくても、遠きものが遠きものであり続ける限り、こちらの命脈が先に尽きる)
解良イノリ:(ふざけてるな…存在規模もそうだが、”あり方”がズルだろ。突破するなら……)二重冠を限界以上に回す。その選択が頭に浮かぶ。最悪に近い選択肢。
ミラ:「こ、こうなったら……我がなんとかする! 二重冠やら何やらをフルに活用すればなんとかなるはずだ!」
ミラ:「アルルちゃんにも、シェンにもイノリにも、まだ仕事がある……! 我に任せろ!」 前に出ようとする。
リャン・シェンシィ:「却下だ。こんなものと拮抗する力を引き出したら、最悪が別の最悪になるだけだ……」
リャン・シェンシィ:ひどく苛ついた様子が隠れていない。「待ってよ、今考えてるから……今……」
ミラ:「我なら大丈夫だから、どうか任せてくれ……!」
ミラ:アトラに救われ、この数ヶ月以上メサイア生徒会の一員として生きてきた。十分すぎる幸せを享受したなら、そろそろ返す頃合いだろう。
GM:『神聖二重冠なら』。あるいは、極限の代償と引き換えにこれを凌ぐ事は可能かもしれない。
GM:それを行った状態で神、そしてイースターエッグなどというイレギュラーと対峙すれば、高確率で状況はより悪くなるだろう。今ですら最悪ではなかったと、後悔することになる。
解良イノリ:「ひとを堕とすような趣味は無いが…だからって、このままだとな…!」責任感として己が行うべきという思いはある。だが、胸元のそれを思えば--
任アルル:極めて単純な現実がある。
任アルル:膂力、出力──力の差が開いていては、技や工夫といったものは意味を成さない。柔よく剛を制すなどと麗々しく語られるのは、畢竟、それが憧れを喚起するからだ。叶わぬ浪漫、絵空事への憧憬を。
任アルル:だが──するりと、迫りくる石の波濤の前に立つ。白と藤色の混ざった花弁が、たまたまそこに舞い落ちたかのように、何気なく、気負いなく。
華宮ニア:(っ何を────)
任アルル:一条の光芒を固めたが如き得物、白銀の槍を大地に突き立てる。目に見えぬ術の働きが、押し寄せる破壊を立ち竦ませ、荒波を描いた絵画のように留めた。
任アルル:……ほんの一時のことだ。まばたきほどの刹那が過ぎ去れば、凍り付いた時間は解け、成す術なく飲み込まれる。しかし。
アクシス・クランタ:────遠く。
アクシス・クランタ:遠くへ行きたいと思っていた。ずっと。どうしようもない漂着すら届かない遠くへ。
アクシス・クランタ:課外活動をやめた。名前を変えた。住処を捨てた。
アクシス・クランタ:世界の果てにすら行ける門を持っているのに。だけど振り切れないひとがいた──
アクシス・クランタ:一人だけ。
アクシス・クランタ:たった、一人だ。
アクシス・クランタ:縮地神功、あるいは神足通だろうか。どう分類される技なのかは分からない。聞いたことはあるが、乙女の秘密なのだそうだ。
アクシス・クランタ:ただ──確かに、彼女は彼我の距離を操る術を持っている。
アクシス・クランタ:そこには目に見えないだけで、扉があるのだ。
アクシス・クランタ:(大丈夫)
アクシス・クランタ:(信じられる)(イメージできる)(実体としてのフレームがなくても)
アクシス・クランタ:方形の枠、蝶番状に展開する内側。
アクシス・クランタ:ペーパーナイフで三辺を切り裂いた壁紙などでも、アクシスの能力は発動する。抽象化は可能だ。ただ──怖かった。目に見えないものに己を託すのが。
アクシス・クランタ:「怖くないよ」
アクシス・クランタ:奇跡が起きる。あるいは、そんなものは彼女には日常茶飯事で、私が何かしなくても、関係なかったのかもしれない。
アクシス・クランタ:それでもよかった。それじゃあ嫌だ。でも、知っている。あなたは女の子に目がないけれど、きっと同じかそれ以上に。
アクシス・クランタ:──五星君が戦うにふさわしい相手を求めているって、どこかで知っていたから。
任アルル:「……真是的」
任アルル:死線の最中。凝縮された一瞬。引き延ばされた知覚の中で言葉を交わす。
任アルル:「無邪気に信じてくれるのですから。悪い女に騙されてしまいますよ」
アクシス・クランタ:「良く分かってるじゃん」
アクシス・クランタ:じっとりと汗が滲んだ顔で笑う。
アクシス・クランタ:違うよ。アルル。私は何も信じてなかった。
アクシス・クランタ:何度も拒絶して、逃げて、攻撃して、その度に捕まって、見透かされて、抱きしめられて。
アクシス・クランタ:あなた以外なんて考えられなくしたのは誰か、本当に無自覚なんだから。
任アルル:眼前で動かない岩の壁を前に、いつも通りに浮かべた微笑が、それ以上のものにならないよう努力した。
任アルル:彼女が無事で、だからと言って、今さら大袈裟に喜ぶのは据わりが悪かった。この神座に至るまで、自分は大して気にしていない素振りで、実際、同行した彼女たちにはそう思われていただろうし──
任アルル:……そもそも事の始まりからして、自分が傍に居ながらみすみす攫わせてしまった負い目もある。
任アルル:「本当に」
任アルル:手を伸ばす。目に見えない扉に指をかけるように。
任アルル:「……ちょっぴり、主義を曲げてしまいそう」
任アルル:静かだった。
任アルル:何事も起こらない。地底に再現された森の中には、人工の太陽光が木漏れ日となって射し、熱源の影響で生じる風も、今はただ木々の間を抜けて葉を鳴らすのみ。奇怪な大岩となった瓦礫の波も、そのような景観であると思えば、ある種の長閑さすら感じさせた。
レイジャ:『ほう?』
任アルル:ずっと。破壊が再開されない。
任アルル:しばらくは違和感すらも与えなかった。それが自然のことであるように。
任アルル:先程まで、レイジャに攻撃が届かないことが、そう感じさせていたように。
レイジャ:『何だ? お前は。どうしてそんなことができる』
レイジャ:以前にこちらの眼に手を突きこまれた時のことからして、分からない。ずっと警戒していた。している。そう見えぬように。ニアの策を破り、勝利を宣言した時ですら。
任アルル:「一度目は、幸運だったのでしょうね」
任アルル:「でも、そう。偶然が齎したものだとしても」
任アルル:「わたしの手は、既にあなたに届いている」
任アルル:槍の穂先を地に埋めたまま、形のない扉を引き開ける。
レイジャ:その動作の意味がわからずとも、跳んだ。
レイジャ:後方へ、それは明確な『逃げ』の動作だ。
任アルル:強者の自覚があるのだろう。
任アルル:外部からの攻撃や干渉ならば、傍目にどんな状態に見えようと、察知する程度の自信はあるのだろう。自分が正にそうだったように。
任アルル:だが。だから。
任アルル:意趣返しの手は、既に決まっている。
任アルル:「一度やったことがあるのならば」
任アルル:指をさす。レイジャの右目、燃える紅玉を、縦に割くように亀裂が走り──
任アルル:「あとはそれを再現するだけです」
任アルル:内圧に耐えかねるように膨れ、爆ぜる。
GM:では──ダメージをどうぞ!
任アルル:6d10+11+1d10
DoubleCross : (6D10+11+1D10) → 20[1,3,1,7,4,4]+11+4[4] → 35
GM:レイジャの装甲値を当然に突破。
GM:ダメージが与えられ、【遠き者】【神聖圏界】がこの戦闘中無効になります。
レイジャ:『ッ──────』
GM:奇跡のような瞬間を。
GM:その一瞬の感覚を、狙って手繰り寄せる事ができる者が天才と呼ばれるのだろう。
GM:だが、この世に数多ある天稟のなかで、果たして遠く昔の一度の体験から、これだけのことをして見せる者がどれだけいるだろう。
レイジャ:『がアアアアアアアッ!!!!』
レイジャ:断続的にマグマが吹き出す。すぐに癒える様子はない。
レイジャ:神は線の向こう側にいた。ついに君たちはそれを跨いで、引きずり降ろした。
任アルル:「抓住了」
任アルル:神の肉体が具えた頑健さからすれば、到底これだけで命に届くものではないだろう。けれど。
任アルル:それ以上にずっと致命的な結果を、おそらく本人が最も自覚している。
任アルル:神の座に満ちる、当然レイジャのものであるべき大地の息吹。気の流れ。龍脈。そうしたものが今や、主の敵となった。
ミラ:「あ────当てた?」「当てたのか!? どうやって……!?」
ミラ:何が起こったのか全く把握できていない。アルルがなにかした……のだろう、という推測すら曖昧だ。
華宮ニア:呆然と、信じがたい光景を見上げている。
リャン・シェンシィ:「……は」短く息を吐く。俄に目を疑った。レイジャの悪辣さを思えば、そういう幻を見せるくらいの真似はしたかもしれない。
リャン・シェンシィ:(……いいや……)やるはずがない。戦闘中に消費するリソースとしては過大だ。ファフニールの精神防護は、まだ作用している。(確かに起きたことだ)
解良イノリ:目を見開いている。「……いやはや。端倪すべからざるものを見た。五つの星、と歌い上げられるのも納得だ」感嘆の声さえ何処かかすれている。
GM:人の身に触れることが叶うならば、そこは彼方ではない。
GM:眼の前に居てもどこか遠く、蜃気楼のように距離感の掴めなかったはずの神の姿が、確かな気配を伴ってそこに存在した。
ミラ:「しかしこれは……何が起こったのかは、さっぱりわからんが……」
ミラ:「やれるのだな? 神を引きずり降ろした今なら!」
華宮ニア:「っ──そうだ! ミラ、あれを!」
華宮ニア:「あれを使え!」
ミラ:「えっ?」
ミラ:「えっ、あっ……あっあれ? あれか!?」「何の効果があるか全然知らんのだが!」
ミラ:肩にかけているショルダーバッグ──中身は殆どおやつだ──を漁り、もう一つのアンプルを取り出す。
GM:アイテムの正体が明かされます。
▼『赫竜心血紅』
赫竜のレネゲイドが込められた精神同調剤。精製は非常に困難。
攻撃判定において達成値が40以上となった時、ミラのみ使用できる。その攻撃のダメージを3倍に変更し、攻撃対象の装甲・ガード値を無視する。
ミラ:うおお40以上!
リャン・シェンシィ:おお
GM:そしてイニシアチブ8。ミラの手番です。
ミラ:マシラでダイスが減るのに40以上……!
GM:あるだろう? ダイスを増やす手段も、達成値を上げる手段も……
華宮ニア:自らも取り出したアンプルを自身に打ち込む。ちょうど先に使った分の効力が切れていた。
華宮ニア:「某は──1つの姿に己を固定していない。必要に迫られてという部分は大いにあるが」
華宮ニア:「この時のためだ! ほんの僅かの間ではあるが──」
華宮ニア:「ミラ、某は再び、君の一部になる」
ミラ:ファフニール──ニアを真似て、同じようにアンプルを打ち込む。一瞬考えた後、あえて首に打ち込んだ。
ミラ:「い、いたた……なんだと?」
任アルル:「どうぞ、後は赴くままに」
任アルル:「さすがにわたしの力だけでは得られなかった結果ですが……負担ばかりは非常に掛かりました」こんな時でも柔らかさを装って、ふわりとその場に座り込む。「も~疲れました。極力お任せします」
華宮ニア:思考が──交差する。否、溶けて、消えてゆく。ファフニールの意志が、『我』が、人格が。
華宮ニア:肉体が液体金属出逢った頃のように揺らめき、弾け、ミラへと吸い込まれた。
華宮ニア:『駆るのだ』
華宮ニア:『赫竜ファフニールを!』
ミラ:「……ここで貴様を死なせるつもりはないぞ。華宮ニアもフィーネも、しっかり地上に帰す」
ミラ:「我も帰る! 今この瞬間だけは、我と貴様は一心同体……」
ミラ:「起源にして赫の竜、ミラ=ファフニールだ。行くぞ!」
ミラ:シェン・イノリ・アルルちゃんのおかげでスーパーチートモードが解除されてるので、あとは殴るだけ!
>・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。
ミラ:判定前に神聖二重冠のこれを使いたいです!
GM:おっ 勝負師だね~ どうぞ!
ミラ:《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》《原初の赤:風鳴りの爪》《原初の白:マシラのごとく》。
ミラ:攻撃侵蝕は14か。ん~~
ミラ:いや、ここは……ミラも頑張ろう。この流れでヘマしたらカッコ悪い!
ミラ:ということで、やっぱり二重冠の効果を宣言しなおします。
>・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
ミラ:こっちにして、侵蝕10アップして達成値を+30。
ミラ:ミラの侵蝕率を10増加(104 → 114)
GM:いいでしょう……!
GM:この上がり幅やっぱすごすぎるな
ミラ:7dx7+9+30 使用武器はキーンナイフ。
DoubleCross : (7DX7+39) → 10[3,5,8,9,9,9,9]+10[2,3,6,7,10]+10[7,9]+5[1,5]+39 → 74
ミラ:!?
GM:結構回したな……!
GM:雑すぎたか? 倍率が……
ミラ:3倍になるなら使い得! 《剣精の手》もします。最後の1を10に。
ミラ:ミラの侵蝕率を2増加(114 → 116)
ミラ:1dx7+79
DoubleCross : (1DX7+79) → 1[1]+79 → 0 (ファンブル)
ミラ:まあよし!
GM:最低保証ではあるが性能は普段の3倍だ
ミラ:達成値が40を超えたのでドラゴンブラッドを使わせてもらうぞ……
ミラ:攻撃のダメージを3倍に変更し、攻撃対象の装甲・ガード値を無視。
GM:いいでしょう。打点3倍!
ミラ:これってファンブルしてるから最終出目は79なのかな
ミラ:1増えるんだっけ……?
GM:いや 扱いとしては判定の途中にダイスをいじっただけなので
GM:判定自体は成功しており、ちゃんと80です
ミラ:あっなるほど。じゃあ達成値80! ダメージを出します。
レイジャ:グウウ~!
ミラ:9d10+1d10+2d10+2d10+45 サイドリール+呪石+殺戮機関+マシラキーンナイフ
DoubleCross : (9D10+1D10+2D10+2D10+45) → 38[4,3,6,5,2,8,4,4,2]+4[4]+12[4,8]+9[1,8]+45 → 108
ミラ:風鳴りの爪。最後の1を振り直し。
GM:2個振り直せるぜ
ミラ:あっほんとだ。これLv個じゃないか
ミラ:1と2かな~
GM:ちゅよい
ミラ:1d10 2の方
DoubleCross : (1D10) → 2
ミラ:1d10 1の方
DoubleCross : (1D10) → 3
GM:風鳴りの才能ない?
ミラ:あんまり上がらんかったがまあヨシ! ファフニールの力なので
ミラ:330ダメージ。装甲ガード無視。
レイジャ:は?
ミラ:もうインチキドッジはできないようだな~
レイジャ:15dx 普通のドッジしてなかったから一応しよ
DoubleCross : (15DX10) → 10[3,3,4,5,5,5,6,6,7,7,7,8,8,9,10]+3[3] → 13
レイジャ:当然の死
ミラ:あっドッジがまだだった
レイジャ:いや死って言ったけど生きてます メチャクチャ削れてはいる
レイジャ:という感じで、明日に続きましょう。いや~景気がいいダメージが出たな……。
ミラ:りょ!
ミラ:ミラの侵蝕率を14増加(116 → 130)
ミラ:すみません! ダメージ、イノリちゃんから貰った活性の霧を忘れてました。
ミラ:最終ダメージは128*3で384ダメージです!
レイジャ:痛すぎるニャー!
ミラ:──神話というのは、シチュエーションの宝庫。
ミラ:そしてミオナの言っていた通り、『ミラの強みは知っていること』である。
ミラ:『女神ヘルによる死者蘇生』。『大いなる冬』。『ギャラルホルンによる幻想存在の召喚』、『世界の終焉』。
ミラ:北欧神話に限定してもなお、八竜に応用できそうな無限のシチュエーションが眠っているのであれば──
ミラ:理事会の科学者たちがミラに様々な神話をインストールしたのは、しごく当然と言えるだろう。
ミラ:「…………」 ぱきぱきと。頭上に抱く竜の十字冠が、赫へと染まっていく。
ミラ:「レイジャよ。資料による推測ではなく、お前の口から直接聞きたい」
ミラ:「なぜ外へ出ようとする? お前は外へ出て何を為したい?」
ミラ:「地下に封印され続ける寂しさは、わからなくもない。あるいは、もしかしたら……」 今は無理でも、どこかで分かりあえるかもしれない。
レイジャ:『──覚えているぞ、この気配。そうか。では、おまえが──』
レイジャ:十字冠の変質を認め、かつてまどろみの中で干戈を交えた竜を幻視し、君の言葉で正体を察する。
レイジャ:『何を成す……か。そうだニャ』
レイジャ:『我が民たちは丈夫で善良で、足ることを知っている。どうにも……』
レイジャ:『人間とやらの濫行と専横を咎めるものが必要となるのは自然のさだめだろう?』
ミラ:「違う! 咎めるにしても、もっとやりようがあるはずだ!」
ミラ:「人を喰らい、力を振りかざす」
ミラ:「それではいずれ自分も同じことをされるだけだぞ!」
ミラ:一瞬ミラの姿がかすみ、真紅の竜の姿が見える。……対話のため、爆発寸前の力をギリギリまで抑え込んでいる。
レイジャ:『……』傷ついた右目は閉じられたままだ。
ミラ:「大丈夫だレイジャ。我も変われた……お前も変われる!」
ミラ:「罪を償うと、約束してくれるのなら……!」
リャン・シェンシィ:(ミラ……)ジャームとの対話は危うさを孕むとも考えているが、逡巡し、結局はミラを止めない。その先で得られる納得が必要になる事もある。
レイジャ:『罪、罪。罪か。そんなものを犯したつもりは無いニャ。お前たちが地上で己ならざる種族にそうしているように──』
レイジャ:『ただ、先住市民へのそれが支配の戒によって押し止められているだけ』
レイジャ:『『神の似姿を害してはならない』というだけのことなのだ。我は犬猫たちを繁栄させ、その上に栄える何かを良しとしない』
レイジャ:『地上に顕れてすることは、おまえたちを間引き、おまえ達から奪うこと────!』
レイジャ:咆哮とともに、火焔が渦巻く。
レイジャ:歩み寄る気配はない、だが、ただ弄んでいた先程までとは違った。戦いの体勢。
ミラ:「…………奪う。か」「残念だ、レイジャよ」 炎を頬に受ける。
ミラ:「みんなの地上を、アトラの帰る場所を、おいしいお菓子を、奪われるわけにはいかぬ……!」
ミラ:「よかろう! 全面戦争だ!」
ミラ:ミラの姿が霞む。渦巻く爆炎と、地上まで届くのではないかという竜の咆哮が響く。
ミラ:炎が収まった時にはもう、ミラの姿は変わっている。
ミラ:真紅の鱗、あらゆる炎の使い手──赫竜ファフニールの似姿へと。
ミラ:『……力だけでは、届かない』 『知識だけでは、再現できない』
ミラ:『だが……』『今のファフニールならば、再現できる!』
ミラ:その火は、遠き日本の神話のもの。──大地母神イザナミすら焼き尽くした、神殺しの焔。
ミラ:頭上から降り注ぐ火の玉。地の底から湧き上がる溶岩が。そして、竜の口からは超高温の炎の渦。
ミラ:それら全てが『神殺し』──レイジャであっても逃れられぬ炎となって、大地と遠き神を貫き、燃やし尽くした。
ミラ:『さらばだ、レイジャよ……!』 『燃え尽きよ!』
レイジャ:神話的属性を付与された火。
レイジャ:猫の左目がその性質を看破するよりもなお、辿り着くのが速い。
レイジャ:纏った火ごと火に飲まれ食い荒らされる直前、その口が開いて、同じように火を吹くのが見えた。
レイジャ:『ギ────』
レイジャ:考えていなかったに違いない。赫竜ファフニールの能力の行使は、徹底的にオカルト的なアプローチを排していた。
レイジャ:『ギアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!』
ミラ:「や……」
ミラ:「やったか……!?」 融合はとっくに解除されている。人間態に戻り、四つん這いで荒い息を吐く。
ミラ:「やったな? やっててくれ……! 二度は無理だ……!」
レイジャ:声ともつかぬ絶叫が響き渡る。
華宮ニア:「っ──ふ! は……手応え……ッ」
華宮ニア:「アリだ!」
レイジャ:──果たして。
レイジャ:生きている。体中が炎上し、今なおその身を貪られながら。
レイジャ:無尽蔵の熱を湛えた大地の化身が、怒りの形相で君たちを睨む。
リャン・シェンシィ:「ようやく手が届く場所に来たとは言え……今ので落ちないのは、流石」
ミラ:「おぅぁ……!」 目を丸くして絶句している。
ミラ:「す、すまんみんな……仕留めそこねた……!」
華宮ニア:「いや、ミラ──よくやった。よくやっている! 効いている──や、れっ……」
華宮ニア:「やれますか!」
リャン・シェンシィ:「ううん、十分。……後、ほんとにキツかったら離脱していいよ」
華宮ニア:こちらも満身創痍の様相で、仲間たちを振り返る。
ミラ:「我はまだいける! 全然いけるぞ! へっちゃらだ!」
解良イノリ:「うん。かなり追い詰めてる…!有難う、二人とも!」
ミラ:「きつい者がいたらさがってよい!」 四つん這いのまま言う。
任アルル:「そう言われて下がる訳にもねえ」座り込んだまま、だが退くことはしない。
任アルル:「いくら遠く見えようと、今はもういずれ届く命でしかない。もうひと頑張りしてみましょう」
リャン・シェンシィ:「あはは。アトラちゃんより勇ましいかも」笑う。
リャン・シェンシィ:無理だから無理と言える子ではない。本当に危なくなったら無理やりにでも叩き出すつもりだが、今はそうではない。
レイジャ:「手が届いた。傷を与えた。大地たる我の躰をこれだけ冒涜できるとは──」
レイジャ:理事会の"十字冠を破壊する兵器"のひとつが。地底に眠る神性が。詭弁を弄して生徒を害してきた存在が。
レイジャ:「面白い。退治しようというのか、この我を」
レイジャ:追い詰められている。それをようやく認識したように。
レイジャ:「当然に看過できない。おまえ達に破れ、人間の物語に取り込まれるなど……!」
レイジャ:【さらなる絶望】【さらなる絶望】
レイジャ:レイジャの左右。火柱が吹き出す。
レイジャ:一方は高熱の蛇となり、他方は炎を葉とする樹木となった。
(レイジャ[39]、"収穫する尾"[12]、"あたたかな毛皮"[9])
10m
(イノリ[14]、シェン[9]、ミラ[8]、アルル[5])
"収穫する尾":行動します。
"収穫する尾":《コンセントレイト》《フレイムタン》《エネルギーブレイド》《炎神の怒り》《煉獄魔神》《【亜純血】:増腕》 PC全員を攻撃
GM:判定に対し何かありますか?
リャン・シェンシィ:《原初の灰:砂塵の帳》。命中を失敗させます
"収穫する尾":では判定失敗。
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を9増加(111 → 120)
ミラ:おねえさま~♥
"収穫する尾":天空へと伸び上がる火焔。蛇行し、円弧を描き、縦横無尽に駆け巡る。
"収穫する尾":いつ途切れるのか、そもそも長さに限りがあるのかも分からない。蛇体が包囲し、5つに裂けた頭部が君たち全員へと降り注いだ。
リャン・シェンシィ:「最初から退治するって言ってたつもりなんだけどな……もしかして、人の話とかあんまり聞いてないタイプ?」
リャン・シェンシィ:「そういうのよくないよ。悪い大人に契約事とかでやり込められちゃうかも」
レイジャ:『戯れ言を口にするものだと思っていたがなかなかどうして──言うだけはあると示されたものでニャ!』
レイジャ:火勢が強まり、殺到が激しくなる。かつてのマスターオーダーとの取引のことを思い出しているのだろう。
リャン・シェンシィ:からかうように言いながら、契約書を切る。二枚。「履行──"ロストブリーズ"」「"氷天蚊"」紙片の破裂した一点から、白い波濤が沸き起こる。
ミラ:「わあーっ煽ってどうするのだシェン! これ以上の消耗は……!」
ミラ:「うわっ」 白い波濤に思わず目を奪われている。
リャン・シェンシィ:それは凍気であり、蒸気でもある。スラヴの奥地に語られる伝承の具現、白蛇を伴って現れる吹雪の領域──レイジャの支配権ならざる冬が、焦熱と衝突した。
GM:これまでとは違う。君の呼び出した力による干渉が──通る。
リャン・シェンシィ:その煙の隙間から、無数の羽虫が湧いて出る。熱そのものを餌とし飲み干す、オールド・オーヴァードの家系に伝わる殺人蟲。
リャン・シェンシィ:明かりに惹かれるように殺到し、溢れ出たほむらを飲み込む。とこしえの春の世界に降る雪となって、地に落ちる。
リャン・シェンシィ:「……助かるね。あのままだと大半、死に札になるところだったからさ」
レイジャ:『そちらの幼子に続いて、なんとも手癖の悪い』
レイジャ:レイジャの尾の刃が閃いて、大蛇の頭を切り落とした。
レイジャ:羽虫の侵攻を絶ち、分かたれた部分が雪とともに爆裂する。
リャン・シェンシィ:「あは、貴方に言われたくないな」
"あたたかな毛皮":続いてこちらの手番
"あたたかな毛皮":《癒しの歌》《風の渡し手》《エンジェルヴォイス》
"あたたかな毛皮":"収穫する尾"とレイジャにC値-1、メジャーダイス+6、HP10+4Dの回復
GM:4d10+10
DoubleCross : (4D10+10) → 23[8,8,6,1]+10 → 33
レイジャ:溶岩の樹木へと登る。どこか動物的なフォルムを持つ幹へと駆け上がり、その身を横たえた。
レイジャ:枝葉の炎がその身を癒やし、左目がいっそうに爛々と輝きだす。
GM:クリンナップ。各種効果の終了。
◆ROUND-02
GM:第二ラウンド。セットアップ。
"あたたかな毛皮":《ヴァイタルアップ》HPを上昇。
GM:エネミーは以上です。
リャン・シェンシィ:ないよ
任アルル:なし!
解良イノリ:PS:”Mt19:17”《原初の黄:活性の霧》を自身に。攻撃力+18、ドッジダイス-2d。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を3増加(122 → 125)
ミラ:《螺旋の悪魔》します。ラウンド中のウロボロスエフェクト攻撃力を+18。
ミラ:ミラの侵蝕率を3増加(130 → 133)
GM:演出などがなければラウンド進行に参りましょう
解良イノリ:私は無しで!纏めてやります
GM:では行動値39
レイジャ:ミーの手番ニャ!
レイジャ:1ラウンド目と同じく《コンセントレイト》《プラズマカノン》《アニマルテイマー》《鋼の顎》《要の陣形(未知なる陣形)》でPCをマルチロックして攻撃します。
ミラ:ギャワーッ
リャン・シェンシィ:ひええ
解良イノリ:ぐああ
任アルル:範囲じゃない!
ミラ:でもこれで、レイジャ本体もしっぽもバステとかそういうのは持ってないことがわかった……はず!
リャン・シェンシィ:たしかに
GM:実は……そう!
GM:シンプルなパワー系
リャン・シェンシィ:じゃあ……止めましょう
GM:消す優先度が普通くらいの攻撃をバンバン投げてくるのだ
リャン・シェンシィ:強制起動者を使用。《原初の灰:砂塵の帳》の回数を回復。
リャン・シェンシィ:そのまま使用します
レイジャ:こしゃくな~~~!
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの侵蝕率を9増加(120 → 129)
レイジャ:では判定失敗!
レイジャ:燃える樹から降りたレイジャがちろりと下草を舐める。
レイジャ:その巨体に比して不自然に小さな火が灯ったように見えた。
レイジャ:次の瞬間、燎原の火となって爆発的に燃え広がる。されど火が攻撃の本体ではない。
レイジャ:燃焼に伴って急激に空気が悪くなる。呼吸を妨げる。一酸化炭素などの発生に伴うようにして様々な火山ガスが生成され
レイジャ:君たちの呼吸を封じ、意識を奪おうとしている。
ミラ:「うう……! ふぁ、ファフニールのような真似を……!」
レイジャ:『意趣返しニャ。ただの熱では相性が悪いようだったからニャ。こういうのが効くのだろう?』
ミラ:袖で口元から鼻を覆っているが、到底防ぎきれるものではない。
リャン・シェンシィ:「っ……」強がっては見せたが、あのクラスに拮抗する手段は多くない。端末の攻撃に二枚を使って、相性勝ちした上でようやくの相克だ。
リャン・シェンシィ:息が詰まり、指先が痺れる。(……あんまり、借りた矢先に使うのは好きじゃないんだけど)同意を求めるような視線を送る。
解良イノリ:影のフードが風に捲られ、瞳が見える。静かな瞳だった。貴方の判断がどうでようと、それに任せるという瞳。
リャン・シェンシィ:(あは、ありがたい。──ああ、今ばかりは)紙片が黒い影に触れて、焼け落ちる。声が響きだす。
リャン・シェンシィ:『……七つの金の燭台の間に』
リャン・シェンシィ:『足までたれた上着を纏い』
リャン・シェンシィ:『胸に金の帯をしめている人の子のような者がいた』
リャン・シェンシィ:リャン・シェンシィの影が揺らめき、彼女のものではない声によって紡ぎ出す。(あんな聖句の勉強もした甲斐があったと思うよ)
リャン・シェンシィ:包囲する火炎が照らす、その中心に"何か"がいる。
リャン・シェンシィ:ある意味で、先程までのレイジャに近い存在感を持っていた。さながら夢と現の間に佇んでいるような。
レイジャ:(──声)煙の向こうを訝しむ。まともに呼吸を行えば、あっという間に肉体に症状が現れるはずだ。
リャン・シェンシィ:『そのかしらと髪の毛とは、雪のように白い羊毛に似て真白であり』
リャン・シェンシィ:『目は燃える炎のようであった』
リャン・シェンシィ:一句を紡ぐごとに、その姿に彩が与えられていく。しかし、かれを正しく目に映す事はできない。
リャン・シェンシィ:レイジャの爪や尾が届くこともない、なにかが、そこに佇んでいる。見守っている。それがわかる。
レイジャ:神気に当てられて、沈まない。だとすればそれは、力の行使に他ならない。閉ざしたはずが、またこじ開けられようとしている。
リャン・シェンシィ:『その足は、炉で精錬されて光り輝く真鍮のようであり』
リャン・シェンシィ:『声は大水のとどろきのようであった』
リャン・シェンシィ:『その右手に七つの星を持ち』
リャン・シェンシィ:『口からは、鋭いもろ刃のつるぎがつき出ており』
リャン・シェンシィ:『顔は、強く照り輝く太陽のようであった。』
リャン・シェンシィ:地の基を究めると宣言した──解良イノリの術によって、既に奈落の契約は力を失いつつある。
リャン・シェンシィ:ならば、もう一歩先の征服を。あるべきものを、あるべきところへ還す御業を。
リャン・シェンシィ:『あなたがわたしの右手に見た七つの星と』
リャン・シェンシィ:『七つの金の燭台との神秘とは──』』
リャン・シェンシィ:『すなわち、七つの星は七つの教会の御使であり』
リャン・シェンシィ:『七つの燭台は七つの教会である。』
リャン・シェンシィ:黙示録より、連なる星の神秘を再定義する聖句である。レイジャが手にしたはずの星座を、十字教の言葉が支配する領域へと還すための。
リャン・シェンシィ:──炎が消える。薄い星あかりが照らす夜空が、このイクシオンに訪れる。
レイジャ:『澄んでゆく──』
リャン・シェンシィ:その天の闇に描かれている模様は、ノヴァリスのそれではなく。彼が知らざる、遠き地球から見る景色である。
リャン・シェンシィ:「……さっきはミラちゃんに、それらしく自然の道理を説いていたけどさ」
レイジャ:本来の人類が上位概念として頂く天空の星々。偽らざる空を見上げる。
リャン・シェンシィ:漂っていた毒気も、呼び出されたものと共に既に消えている。
リャン・シェンシィ:「大地の神が空にあるものまで奪い去ろうなんて、おかしな話でしょ。違う?」
任アルル:「死に札になると予測しながら、使えるようになる瞬間を待ち構え、貯め込むことに拘らない。いーですね」
任アルル:「気前が良いのも諦めが悪い子も好みです」
ミラ:「さすがシェン、いいリフォームであるな……!」「以前の、地底に引きこもっていた我なら泣いて喜ぶところだ!」
リャン・シェンシィ:「あはは……よくないよ、あの子が見てる所で他の女の子を口説くの」
レイジャ:『──星たちとの繋がりが感じられない。己の星座を構成する。その周囲に数多浮かぶ星屑たちの──』
リャン・シェンシィ:なんでもなさそうに笑っているが、毒とは関係なく指は震え、顔色は青ざめている。己のものならざる大きな力を、続けざまに降ろした反動は軽くはない。
レイジャ:『継承された"マスターオーダー"の力にここまでのことが? 或いは』
レイジャ:契約を結ぶ力を本質としているのは、むしろこの女なのか? レイジャにとっては最も特別でない、取るに足らないはずの。
ミラ:「大丈夫だぞ、シェン」 シェンの震える指をぎゅっと握る。
ミラ:「あちらは強大な神だが、それゆえに孤独。対して我らは──チームだ!」
ミラ:「ここまでやったのだ。勝てる! 勝って帰るぞ!」
レイジャ:だから、解放された十字冠の発動によって、その力が増幅されている?
ミラ:「帰ったら我のとっておきのお菓子をわけてやるからな!」
リャン・シェンシィ:「ふふ……当たり前でしょ」ぎゅっと握り返し、そして、続く戦闘のためにほどく。「みんなで卒業するって、そういうことだから」
解良イノリ:「…ん。流石だな」短い称賛だった。「師匠が見てても褒めるしかないくらいだ」彼女なりの、満身の称賛。「次は、私の番だ。見てろ」
GM:イニシアチブ14。解良イノリの手番
解良イノリ:マイナー。レイジャ達のエンゲージへ移動します。
解良イノリ:メジャー。EX”Rev.1:7"《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:災厄の焔》《散滅の腕》。エネミー3体へ攻撃するぞ!
GM:どうぞ!
解良イノリ:それと、・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。このメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。の二重冠効果を使用します。
GM:何ィ……!
解良イノリ:今回は…ちょっとチキンかもですが20点上昇し、攻撃力を+40するよ!
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を20増加(125 → 145)
GM:きたわね……! では判定をどうぞ
解良イノリ:12dx7+6 うおお
DoubleCross : (12DX7+6) → 10[1,1,1,1,3,5,5,6,7,7,9,9]+10[4,7,8,9]+10[6,7,9]+4[4,4]+6 → 40
解良イノリ:危ない危ない
レイジャ:15dx ドッジ
DoubleCross : (15DX10) → 10[1,2,2,3,5,6,6,6,7,7,7,8,8,8,10]+5[5] → 15
"あたたかな毛皮":ガード
"収穫する尾":ガード《炎陣》レイジャをカバーリング
解良イノリ:その炎陣を、NS+:Ezk.18:19 《原初の紫:デビルストリング》。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を7増加(145 → 152)
GM:本気すぎる……! ではダメージをどうぞ!
GM:あっすいません もう一つあった
解良イノリ:そして当たった時点で、発生しているエネミー・常時エフェクト以外のエフェクトの効果が終了します
"収穫する尾":《棘の獣身》8d10ダメージ。
解良イノリ:げええ これは防げない
"あたたかな毛皮":グワーッ ヴァイタルアップが終了!
"収穫する尾":そうだぜ 120だぜ
リャン・シェンシィ:あっそうだ 範囲だしブレイカー使います
GM:カバーリングが出来なかったから諸々のバフも消えます!
解良イノリ:ヨシ!そしてブレイカーありがとう
解良イノリ:ダメージ出します。
解良イノリ:5d10+24+18+40+1d10
DoubleCross : (5D10+24+18+40+1D10) → 31[9,2,10,3,7]+24+18+40+2[2] → 115
GM:デッッッ
解良イノリ:1点でもダメージ通った場合、このラウンドダメージを+2d10されるよ!
"あたたかな毛皮":まともに受けていられないので最後に一華
"あたたかな毛皮":《子羊の歌》レイジャに与えられるダメージを自身に
解良イノリ:100制限か…!消せない!
"あたたかな毛皮":ヴァイタルアップが消えた状態で230点を受け、爆散します
"収穫する尾":こいつは生存。デバフを受けます。
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を12増加(152 → 164)
"収穫する尾":8d10 棘の獣身ダメージ
DoubleCross : (8D10) → 43[9,2,10,5,5,9,1,2] → 43
解良イノリ:ぎゃあ死ぬ5:腐れ縁/リャン・シェンシィ 〇信頼/懐旧 を昇華して復活します。 これで昇華数2.
GM:依然として攻撃は苛烈で、勝ちが目の前にあるとも言えない。
GM:だが、着実に前進している。それも、凄まじい速度で。
GM:かの存在に奪われてきた者たちの失った歳月を、この一時の邂逅で贖おうとするがごとく。急速に時の針が進んでゆく!
解良イノリ:レイジャを今追い詰めている。何時まで今の--彼方、遠きのものとしての属性を失ったままなのか?
解良イノリ:それを思えば、ある程度の危険性を飲み込んでも踏み込むべきだった。二度目のチャンスは、お互いにない。
解良イノリ:そして、魅了を押しとどめる文字絵の街を維持しつつ、更に手を打たねばならないなら。…シェンが使った星座の塗り替えの式--アレの残滓が残る今のうちに。
解良イノリ:無を有に、壱を二に。”増やす他にない”。
解良イノリ:二重の冠が頭上に冠される。黒の騎士マルタ十字に、白のオリーブが焼き付いて。
解良イノリ:「”岩の裂け目、崖の穴にひそむわたしの鳩よ”」優しい囁きと共に、足下、己の影へ手を伸ばす。
解良イノリ:「”姿を見せ、声をきかせておくれ”」影もまた手を伸ばす。
解良イノリ:--実体の手と、影の手が、”互いを”掴む。
解良イノリ:ひきあげる。まるで社交ダンスの一幕のような。まるで湖からニンフを作り出す、異邦の神話のような。
解良イノリ:「「”お前の声は快く、お前の姿は愛らしい”」」重なる同じ声。同じ口調、同じ術。同じ姿が、ふたつ。
解良イノリ:自己の影の召喚。”上”から下へ、流出ずるなら。
解良イノリ:今の己より下位へ、己自身も流れ出ている。そうした理論による、下位の”自分自身”の召喚。
解良イノリ:師を殺した時にだけ用いた、封印した奥義だった。
解良イノリ:常人としての視座から離れすぎるが故に封印した。己が堕ちるわけにはいかなかったからだ。
解良イノリ:今は--相手がそうした二重性を駆使し続け。星の間になる主の再臨の再現環境。二重冠を支援に回し、再現度を抑えれば制御しきれるはずだ、と踏んでの行使。
解良イノリ:今迄のイースターエッグに纏わる決戦では、連戦の疲弊、仮想空間という相性の悪さがあったが故に使用できなかった、が。
解良イノリ:(再現率は20%以下で済む。……助かったな)
解良イノリ:「行くよ、”エレミア”」かつての自分の名前を与える。お前は自分でありながら自分でないのだと定義する。
解良イノリ:本番だ。
解良イノリ:「”神は、わたしたちを責めて不利におとしいれる証書を、その規定もろともぬり消し”」
解良イノリ:『”これを取り除いて、十字架につけてしまわれた”』輪唱が響く。影の十字架が降り立つ。
解良イノリ:「”そして、もろもろの支配と権威との武装を解除し、キリストにあって凱旋し”」
解良イノリ:『”彼らをその行列に加えて、さらしものとされたのである”』鎖が十字架から延びる。
解良イノリ:「”だから、あなたがたは、食物と飲み物とにつき”」
解良イノリ:『”あるいは祭や新月や安息日などについて、だれにも批評されてはならない”』伸びる。伸びる、伸びる。幾重にも張り巡らされ縛りつける。
解良イノリ:「『”これらは』」声が重なった。
解良イノリ:『「”きたるべきものの影であって”」』鎖が引きずる。影を。実体を。
解良イノリ:【”その本体はキリストにあるが故である”】
解良イノリ:最後の声はひとつでありながらふたつであった。ふたつでありながらひとつだった。
解良イノリ:弾ける音がした。影と実体が引き裂かれた音。そうでありながらまた結び付かんと混ざり合った音。
解良イノリ:”それ”は、三次元空間上で、実体と影が互いに貪り合うように観測された。
任アルル:「……」じっと、軽口めいた言葉を発することもなく、鋭く目を細めてその様を見る。
"収穫する尾":炎の蛇が、激しく螺旋を描き、爆縮する影より主を守る。
"あたたかな毛皮":聖なる暖気が影を照らし、実体とのバランスを崩そうとする。
解良イノリ:引き裂いた相手の影と、実体とを対と見做して互いに追放する術式。影の糸が伸びて、その妨害を切り崩さんとして。
"収穫する尾":激しく自身の影と喰らい合う。レイジャ守護するように展開した体を影に囚われた用に見えた瞬間──
"収穫する尾":脱皮のように影と溶け合って冷えた溶岩の外皮を脱ぎ捨てて広がった炎が、術者であるイノリの肉体を通過し、燃焼させた。
"収穫する尾":とはいえやり込めた格好ではない。体積は半分以上が置き去りにされ無惨に崩れている。
解良イノリ:「、ごぼっ…」反撃を受けて術を維持するリソースが飽和する。影の己が崩壊し、血を口から零した。
"あたたかな毛皮":そして、レイジャの寝床たる炎の樹は。
ミラ:「イノリ!」 思わず声をあげる。
ミラ:「無茶をするな! 死んでしまってはどうにもならんのだぞ……!」
解良イノリ:「平気、まだ持つ……、って言っても、あと一回殴るのとちょっかい掛ける位しかできないけど…」苦笑ぎみに。
リャン・シェンシィ:「大丈夫、あれでそういう見極めはちゃんとしてる奴だから……」半ば言い聞かせるように言って。
任アルル:「……まあ」知らず引き結んでいた唇を、余人に悟られないように緩める。「かわいい後輩を置いていきはしないでしょう」
"あたたかな毛皮":人の十倍の体高を持つレイジャを支えるための爆発的生育を逆用され、己の影の大きさと無数に枝分かれした多彩さに……どこまでも光で影を消し切ることができず、消失する。単純な傷からはレイジャを守り通したが、"マスターオーダー"の技の影響までを遮断し切ることはできなかった。
レイジャ:『危険な子らニャ。己の存在を揺るがすような技を躊躇わず使って見せる』
レイジャ:解良イノリだけではない。ミラも、リャン・シェンシィもそうだ。任アルルも。あるいは最も──その力を扱うべき人の器を越えて。
GM:イニシアチブ12。尾の手番。
"収穫する尾":先程と同じコンボで攻撃します。
"収穫する尾":1d4 えーい
DoubleCross : (1D4) → 2
ミラ:やめろ~!
"収穫する尾":なんと対象は解良イノリだ
解良イノリ:い、痛すぎ
"収穫する尾":カウンターを避けたと見るか一人しか殴れないと見るか……とにかく判定!
"収穫する尾":13dx7
DoubleCross : (13DX7) → 10[2,2,2,4,5,5,6,6,7,8,10,10,10]+5[1,3,3,5,5] → 15
"収穫する尾":?
解良イノリ:こ、これはもしかすれば……
ミラ:やった!
ミラ:いけるいけるいける!
解良イノリ:ドッジチャレンジします。
解良イノリ:2dx>=15
DoubleCross : (2DX10>=15) → 10[3,10]+8[8] → 18 → 成功
解良イノリ:マジ?
任アルル:すご
ミラ:ほんとにいけた
任アルル:これが現マスターオーダーの力……
GM:ピュアウロの貧弱な肉体で躱せるものなら……って打ってる間に突破してる!
GM:活性の霧の補正まであるのに……
解良イノリ:侵蝕ボーナスのお陰(マジ
"収穫する尾":では回避成功!
リャン・シェンシィ:やったあ
"収穫する尾":レイジャが呼びかけると、燃え盛る蛇はにわかに硬質な絢爛を帯びた。
"収穫する尾":はるか地殻の内側を目撃することが出来るなら、そこは透き通って美しく輝く宝石の領域なのだという。
"収穫する尾":にわかに不定形の怪物であることを捨て硬度を増した大地のしもべは、どこか肉食獣の爪牙を思わせるフォルムで、解良イノリを引き裂こうと迫った。
解良イノリ:「ぜっ、 ”空の鳥を見るがよい”」息も絶え絶えだった。身を省みぬ術の行使は、当然身体を蝕んでいる。
解良イノリ:「”まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない”。」だからこれは、ある種の博打だった。
解良イノリ:影へ、身を投げる。
解良イノリ:「”それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。”」
解良イノリ:ぞぶん、と身が落ちた。そのタイミングを再現せよと言われても、後から出来るかどうか。そういうタイミング。
解良イノリ:身を捨てるように行使した術が齎した、身体活性。それがたまたまの偶然を掴んだ。
レイジャ:『理解できない。ラントヴァイテルからして──そうだ。おまえ達は、己の同胞が傷つけられることを憤っているのに』
レイジャ:『怖くはないのか? 己自身の消えてなくなることが』
解良イノリ:「怖いよ。怖いさ……」何とかごろりと身体を影から這い出させ、仰向けに。
レイジャ:『なぜ咄嗟の判断でそれを択ぶことができる。おぞましい、不死の生徒たちよ。十字冠とやらの副作用か?』
解良イノリ:「…怖いから、自分の意思でさえなく。そうされるだなんて、本当に嫌なはずなんだ」
解良イノリ:夜空を見つめた。リャン・シェンシィが、作り上げたその空を。
解良イノリ:「私は、それを見過ごす事こそがおそろしい。私は気付いてもらえたのに。別の誰かはそうでないだなんて」
解良イノリ:「そんな不公平があるの?おかしい。絶対に直されて、正されるべきなんだ」うわ言のような言葉だった。
レイジャ:『……不自然な生命だ。己の意志に衝き動かされたまま、その意志を折る者のもとへのこのこと現れ』
レイジャ:『そして……見たか、このうわ言のような──誰も彼もが、その身にありえざる熱を宿し、神すら討とうとしているとは』
レイジャ:『生徒たち──こんなものが形作る秩序では、全てがおかしくなってしまう!』
GM:イニシアチブ9。リャン・シェンシィの手番。
リャン・シェンシィ:待機します
GM:イニシアチブ8。ミラの手番。
ミラ:は~い
ミラ:今は多分接敵されていないはずなので、マイナーでPDWを起動して範囲選択攻撃にします。
ミラ:しっぽと本体が残ってるはず。《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》《原初の赤:風鳴りの爪》で、二人に攻撃。
GM:優秀な武器……!
GM:いいでしょう 攻撃をどうぞ
ミラ:13dx7+9-1 えいえいPDWえいえい
DoubleCross : (13DX7+8) → 10[1,2,5,5,5,5,5,6,7,7,9,10,10]+5[3,4,4,4,5]+8 → 23
ミラ:ぐあああ低い!剣精の手!
ミラ:3を10にします。28からスタート。
GM:どうぞ~
ミラ:1dx7+28
DoubleCross : (1DX7+28) → 10[8]+6[6]+28 → 44
ミラ:これならよし!
GM:まわった!
ミラ:ミラの侵蝕率を2増加(133 → 135)
レイジャ:15dx うおおおドッジ
DoubleCross : (15DX10) → 10[1,2,2,2,3,4,6,6,7,7,8,8,9,10,10]+10[1,10]+4[4] → 24
ミラ:あぶにゃいな~~~
レイジャ:クッ……
"収穫する尾":《炎陣》!
解良イノリ:NS+:Ezk.18:19 《原初の紫:デビルストリング》。炎陣を打消します!
ミラ:イノリ~~♥
解良イノリ:解良イノリの侵蝕率を7増加(164 → 171)
GM:ではカバーリング打ち消し!
"収穫する尾":ただし《棘の獣身》は受けてもらおう
"収穫する尾":8d10 くらえ!
DoubleCross : (8D10) → 42[2,8,2,10,4,5,3,8] → 42
ミラ:ぐええーっ死んじゃう
ミラ:>-超デキる女!/リャン・シェンシィ/◯信頼/疎外感/ロイス
シェンのロイスを昇華して復活!
ミラ:ダメージなんですけど、コンビネーター入ってるのはおしっぽだけですかね?
GM:尻尾だけです
ミラ:了解です。じゃあ先に普通ダメージ出してから2d10追加しよっと
GM:お願いします ちょっと風鳴りが変になるけど
GM:まあ誤差でしょう
ミラ:そういえば風鳴りもあったな……
ミラ:5d10+1d10+2d10+2d10+27 通常ダメ+サイドリール+殺戮機関+呪石+武器
DoubleCross : (5D10+1D10+2D10+2D10+27) → 23[4,8,1,4,6]+3[3]+14[10,4]+15[10,5]+27 → 82
ミラ:風鳴りで1と……3を振り直し。
GM:優秀単体打点!
ミラ:1d10 1のほう
DoubleCross : (1D10) → 2
ミラ:1d10 3のほう
DoubleCross : (1D10) → 6
ミラ:ちょっと才能出てきた!
GM:アヤッタネ
ミラ:本体へ86点。で、尻尾へは~
ミラ:2d10+86
DoubleCross : (2D10+86) → 9[4,5]+86 → 95
ミラ:95点ダメージ。装甲ガード有効です。
ミラ:ミラの侵蝕率を7増加(135 → 142)
"収穫する尾":ぜんぜん耐えられない! 戦闘不能です。復活もなし。
レイジャ:そして……こちらも戦闘不能!
ミラ:よしっ
レイジャ:《燃える魂》HP40で復活します。
ミラ:やはりな……!
GM:雑すぎる打点を渡したことで復活エフェクトを読まれていた
ミラ:以前、シェンの能力を再現しようとしたことがある。便利だし、自分との親和性もあるし、かっこいいからだ。
ミラ:結論としては無理だった。白紙の契約書は作れても、シェンのようにはいかない……彼女が持っている『本来の能力者との繋がり』が、自分にはないからかもしれない。
ミラ:だから作った。シェンを見習って、自分なりの"契約書"を。
ミラ:「……あった!」 おやつバッグからメモ帳を取り出す。 「行くぞレイジャ!」
ミラ:「八竜の祖たるミラではない──メサイアのミラとしての力」
ミラ:「スーパースペシャル絆アタックを、受けてみよ!」 両腕を勢いよく広げ、銀の飛沫を空中にばらまく。
ミラ:その飛沫が、一瞬で無数の人型折り紙と、刃を持つ飛行型ドローンへと変じた。レイジャへと殺到する。
レイジャ:『やってみるがいい! そんなものでこのレイジャを脅かせるものなら!』
レイジャ:死地の猫が咆哮する。変容しゆく神獣を従えて。
レイジャ:ミラ=ファフニールにより負った傷は深い。神殺しの火は消えず、未だにその身を苛んでいる。
ミラ:「できる! なぜなら」 「凄い奴らの技だからだ!」
ミラ:「──"元柱固具、八隅八気"」「"悪鬼を逐い、邪心を鎮めよ!"」 レイジャの動きが一瞬止まり、ブレードで切り裂かれる。
ミラ:「我の知る限り、賀茂喜一はノヴァリス随一の陰陽師だ……! ミチカのドローンも使い勝手が良い! 無敵だ!」
レイジャ:宝石の蛇が炎へと戻り、銀の飛沫同様に飛散して紙を焼き尽くそうとした。
ミラ:(まだだ……まだいける!) 髪の束の一つを変化させ、ずっとメモ帳を凝視している。
ミラ:これまで出会った生徒の戦闘スタイル。いつ、誰が、どう動いたか。ミラ流の契約書──カンニングペーパーを。
レイジャ:『知る限り』『ノヴァリス一の──』『己の地上における見識の狭さをよく言い繕う!』
ミラ:「やかましい! 八竜に抗った者たちだぞ? 見識が百倍に広がったとしても、奴ら以上の実力者はそうそうおらんわ!」
レイジャ:違う。本当は気づいている。
レイジャ:彼女は本物の技術とそうでないものを見分ける見識だけは必ず持っている。最強の能力者を統率するために生まれた生命だから。
ミラ:(もっとだ。イノリのように勇ましく……) (アルルちゃんのように素早く!)
ミラ:「──"主はわたしのためにすべてを成し遂げてくださる"」
ミラ:聖句をつぶやきながら、銀の槍を錬成して突撃する。ドローンとヒトガタが動きを止めているうちに、尾とレイジャを穴だらけにしていく。
ミラ:「"主よ、あなたの慈しみはとこしえに"」 イノリのような力のない、ただの気休めだ。
ミラ:アルルの再現も、単純なスピードだけ。技が伴わない。尾の妨害を躱すことはできない。
レイジャ:『お、オオオオオオオッ!!』
解良イノリ:貴方が謡った聖句に、輪すように響く声があった。
解良イノリ:「”あなたがたは、それぞれ賜物をいただいているのだから”」
解良イノリ:「”それをお互のために役立てるべきである””。うん、いいよ、続けて」黒い影の鎖が、尾を一瞬だけ阻んだ。
ミラ:「(イノリ……!)」
華宮ニア:「そうだミラ──何かひとつの再現に縛られるな」
華宮ニア:「テミス計画が終わっても。君が手にしていたのは、八竜への命令権などという仮初の力だけではない」
華宮ニア:「誰かになれるという万能性をつなぎ合わせて、誰でもない君に──君になれる。某どもへの命令権を失ったのが、喪失ではなく──」
華宮ニア:「進化であると、思い知らせてやれ!」
ミラ:「……!」 そうだ。仮初めの力に頼らずとも。
ミラ:見識は、絆は、いくらでも広げられる。他者を蹂躙することなく、食い物にせず……共に歩もうとすれば。
ミラ:右手に剣を錬成する。
ミラ:質実剛健な作りの──ありふれたといえばありふれたロングソードを。
ミラ:「……たくさんの人に出会った」「だが」
ミラ:「どのような出会いを経てもなお、我が心に抱く王は、ただ一人……!」
レイジャ:『こんな──こんな』
レイジャ:『馬鹿なことがあるものか!!!』
ミラ:それを、振る。アトラ・アーリーバードの剣術を思い描きながら。
ミラ:光がまたたき、虹が閃く。再現の度合いは──せいぜい6割以下。
ミラ:しごく単純な──しかし目に見えぬほどの光速斬撃が、遠き神の尾と首を同時に断った。
レイジャ:地上にありえざる硬度の爪が、その剣を迎え撃つ。
レイジャ:そして、荘厳な鐘を思わせる切断音とともに、諸共に切り裂かれる。閃光。
ミラ:「やっ……」「たぞ!!」 オーバーロードによって半身を液体金属のままにしながら、叫ぶ。
ミラ:「シェン! イノリ、アルルちゃん!」「ファフニール! どうだ!」
ミラ:「我がやったぞーっ!」
リャン・シェンシィ:「あは……すごいね。ここまでの並列起動は私でもできないかも」
リャン・シェンシィ:同時に、必要があって力を呼び出す自分とは、むしろ真逆とも見えた。
リャン・シェンシィ:出力や原理の話ではない。自分自身と繋がっているものを背負い、示す。そのための戦い方。
解良イノリ:「全く以て。聖書だってそんな読んだこともないだろうに…」自分の、力の制御コードとしてのそれではなく、
レイジャ:……命令し、取り込むことではなく。ただ、出逢い、わかり合うことで──。
解良イノリ:言葉そのものに力があるようで。
レイジャ:確かにその神性は打倒された。その命脈を断った。
レイジャ:己のありようを否定されたように、崩れてゆく……
華宮ニア:「ミラ……!」ぼろぼろの体で快哉を叫ぶ。
ミラ:『ふふふ。美味しいところを我がいただいてしまったようだな』
ミラ:ヒューマンズネイバーが追いついていない。暑さで溶けたアイスのようにでろでろになりながら笑う。
ミラ:『ともあれ、決着だろう! アクシスや、無事なみんなを連れて帰ろう!』
GM:──だから。そこで起きた奇妙な現象は、神の力ではないのだろう。
GM:炎の赤、溶岩の鮮やかなオレンジ、ゼノリスの緑光、黄光。
GM:そのどれとも違う。黄金の輝きが、レイジャの躰から迸る。
リャン・シェンシィ:「……こんな溶けきった感じになっても、ミラちゃんは平気なんだよね」
リャン・シェンシィ:「って事はさ……」ミラを促すようにしながら、崩壊の途中にあったレイジャの方を見る。
ミラ:「うん……?』
ミラ:「えっ』
解良イノリ:「この光……まさか」
任アルル:「……」
レイジャ:崩れ行く肉体の心臓を示す位置に、それはある。精緻で有機的な飾り彫りの成された、美しい──
レイジャ:卵。
ミラ:「…………!」「あれは……!?」
レイジャ:『屈辱ニャ。こんなものに頼る時が訪れるとは──』
解良イノリ:「アレだ!”イースターエッグ”…!」
レイジャ:憎々しげに毒づく。ノヴァリスの──世界の在り方への問いが収められた宝玉が輝いて、守護者の生命を繋いでいる。
リャン・シェンシィ:「出てきたね。ああいうものと接続している限り、レネゲイドを基とした生命はそう完全には停止しない……」
ミラ:「……倒せるのか? 引きずり降ろしたとはいえ」
ミラ:「神は神。それに加えて、イースターエッグの力を……!」
リャン・シェンシィ:「普通の発想としては摘出だろうけど……」
リャン・シェンシィ:「イノリの時はどうやった?」
解良イノリ:「”イースターエッグ”そのものを開けるのは、最高生徒会長だけだ。だから、本身を出力源として使うのは酷く難しい」
ミラ:ようやく人型を取り戻した。エネルギー補給のチョコバーをかじりつつ、イノリの話を聞いている。
解良イノリ:「つまり、限界までぶつかり合って、相手を停止させれば大体何とかなった…はずだ。今までは」
任アルル:「……限界。そう」
リャン・シェンシィ:「あは、もうちょっとスマートな解法とかないんだ?」力づくの答えが出てきたことをからかうように笑って。
解良イノリ:「勿論余剰出力だけでもとんでもないが…それでも、世界そのものとぶつかるとかそういうレベルにはならない…」
解良イノリ:「しょうがないだろ!そういう搦め手は大体雁字搦めに対策されてるんだよ!」
任アルル:「せっかくミラがとても頑張ったのだから、今のでそこまで行っていればいいのに」
任アルル:「往生際が悪いですね。困ってしまいます」
ミラ:「でも……話を聞くと、あともうちょっと押せばよいのだろう」
リャン・シェンシィ:「ほんとに困ってる?」
リャン・シェンシィ:「ちょっと楽しそうにも聞こえるけど」
ミラ:「こっちには元風紀委員長も、シェンも……」「五星君もいるのだ。いけるだろう!」
ミラ:「あっ本気で困ってない?」 アルルちゃんの方を見ている。
レイジャ:『我がそうであるように──』
解良イノリ:「、無理を推す形になるが……どうだ」
任アルル:「なんで疑われるんですか」むくれて見せる。
レイジャ:『おまえ達も万全ではない。まともに戦いを続けられるような者が何人居る』
レイジャ:じっと、任アルルを睨む。
レイジャ:ぼろぼろにも関わらず、にわかに神気が高まってゆくのが感じられるかも知れない。猫の気配が霞がかるように、遠ざかってゆく前兆。
任アルル:「……いえ、まあ、分かっていますけど。日頃の行いとかそーゆーののせいだって」
任アルル:嘆息し、地に突き刺したままの槍を杖のようにして立ち上がる。
レイジャ:『生徒──そして神聖二重冠。おまえたちは、超えるべき結果が示されればそれを上回るアプローチを見つけ出すことが出来るようだ。そして』
レイジャ:『我の攻撃の結果が確定する──こちらが無限の未知数でなくなる瞬間を知覚する力を持っているのが』
レイジャ:任アルルだと、言外にそれは言う。狙いを絞るように、瞳がきらめいて。
GM:イニシアチブ5。任アルルの手番。
任アルル:はーい
任アルル:マイナーでホローポイント弾を使用。メジャーで《コンセントレイト:バロール》《瞬速の刃》。
任アルル:栄光と勝利の槍でレイジャに射撃攻撃をします。
レイジャ:来い!
任アルル:14dx7+9 命中!
DoubleCross : (14DX7+9) → 10[1,2,3,3,4,5,6,6,7,8,8,9,10,10]+10[1,1,4,5,7,9]+10[8,9]+3[1,3]+9 → 42
GM:後乗せはありますか?
任アルル:うーん……ここは《妖精の手》で。
GM:再回転! どうぞ!
任アルル:1dx7+49
DoubleCross : (1DX7+49) → 3[3]+49 → 52
任アルル:任アルルの侵蝕率を4増加(142 → 146)
任アルル:これで!
レイジャ:では
レイジャ:ドッジ。《パーフェクトサクセス》
レイジャ:15dx7>=52
DoubleCross : (15DX7>=52) → 10[1,2,3,3,5,6,6,6,6,6,8,9,10,10,10]+10[3,4,5,6,7]+2[2] → 22 → 失敗
レイジャ:命中!
レイジャ:ダメージをどうぞ
任アルル:了解です。そして
任アルル:演出が後回しになってしまうんですが……アクシス・クランタ ○尽力/悔悟 このロイスをSロイスに指定。
GM:!
GM:いいでしょう……
任アルル:タイタス昇華して使用し、ダメージバーストの効果を得ます。
GM:では──ダメージをどうぞ!
任アルル:ウス……
任アルル:5d10+11+1d10+3+5d10
DoubleCross : (5D10+11+1D10+3+5D10) → 22[6,5,4,6,1]+11+2[2]+3+29[3,9,9,6,2] → 67
任アルル:諸々有効!
レイジャ:装甲で10点。HPが40。
任アルル:任アルルの侵蝕率を5増加(146 → 151)
レイジャ:戦闘不能。復活もありません。
レイジャ:戦闘終了。PC達の勝利。
ミラ:やった~!
リャン・シェンシィ:わあいわあい
任アルル:よ、よかった~~~ッ
解良イノリ:おつかれさま~~!
GM:意識した瞬間に距離感が奪われる。そして、次いで現実感が揺らいでいく。
GM:十字冠を──ノヴァリスを直接に規定するイースターエッグが顕在化したことで、レイジャの力は再びに君たちへの干渉力を強めつつある。
レイジャ:外せばその隙の瞬間に殺す。そう、瞳が語っていた。
レイジャ:華宮ニアの攻撃に対しそうして見せたように。さりとて──
レイジャ:『睨み合ったままでは我が勝つ。おまえ達の時は激しく、疾い。それが今度は我に味方するからニャ』
レイジャ:ぼごり、ぼごりと地が赤熱し沸騰してゆく。力を限界以上に行使した者たちを咎め、飲み込まんとするために。
任アルル:(ああもう、本当に、そうやって──)
任アルル:苦笑する。先の言葉はまったくの嘘でもなかった。
任アルル:イノリ、シェン、ミラ。いずれ劣らぬ輝くような戦ぶり。追い詰められた神。決定的な局面。その末に自分に齎された機。
任アルル:……触発されそうになる。疼いてしまう。己の手で──今日に至るまでの錬磨の成果で以て、勝利を掴んで見せたいと。
任アルル:「……困ってしまいます」繰り返す。
任アルル:「全力で、なんて柄じゃないですし。ちょっと顔見知りを探しにきただけのつもりでしたし」
レイジャ:『……嘘だニャ』
レイジャ:『あの時。畏くも我が領域を跨いだ腕を斬り落としてやった時、おまえ』
レイジャ:『後悔したのかニャ。ただの顔見知りのためにちょっかいを出したせいで、と』
任アルル:「全然、って言えたらいいんですけどねえ」
任アルル:槍を掴む手に力を込める。この場にあって己の術を行使することは、大地に満ちた神気に楔を打ち込む行為に等しい。負担は当然に大きい。制御を手放すわけにはいかなかった。
任アルル:「今更、よくもアクシスをっていかにも大事そうに怒って見せたところで、嘘くさいばっかりじゃないですか。ねえ?」
レイジャ:『そういうわざとらしいのは、己がやる分にはいいが、されるのはニャ』
レイジャ:交わされる言葉に見合わぬ緊張の中、じりじりとした熱が肌を炙る。
任アルル:……全然。そうだ。
任アルル:あの時はそうするのが当然だと思って、その後も間違ったことをしたとは思わなかった。彼女だけが特別だなんて、言えた義理ではないけれど。
任アルル:「……ま、わたしのものですからね」
任アルル:「傷付けられたり奪われたりして、ちょっぴり怒ってあげるくらいはいいでしょう」
任アルル:「──本当にそれだけ。それだけですから」
レイジャ:『神としても覚えがない感覚ではない』
レイジャ:答えに納得したのか、然程興味があって話していたわけではなかったのかもしれない。
任アルル:「分かってもらえて何よりです」
レイジャ:互いに、機を伺い、気配を探る時間が必要だった。それだけの話だ。
任アルル:そうして結論する。
任アルル:埒が明かない。真っ向から挑む以外の手段では、この相手を崩せない。
任アルル:地に刺した槍を引き上げる。栓を抜いたように水が噴き出す。否。
任アルル:制御を奪い、神域の龍脈から漏出させた未分化の神気。それが収束し、青色の陽炎じみて、白銀の槍に纏いつく。
任アルル:「崑崙山五星君、“游随辰星”任珥露」
任アルル:その先端を、ひたりと正面に据える。
任アルル:「“遠き者”レイジャ。弑し奉る」
レイジャ:『よかろう──"游随辰星"』
レイジャ:『その思い上がりごと喰らってくれる!』
任アルル:踏み出す。一歩。
任アルル:その初動のみで間合いを半ばとする。縮地神功とも称される、半武半術の歩法。
レイジャ:こちらも突きこんだ尾が地を撹拌する。黄緑の宝石が弾けるように拡散し、光耀は陽炎とともに万華鏡の如く風景を歪める。
レイジャ:地熱使い。無数のレイジャの幻影が生まれ、次々と襲いかかる。
レイジャ:夢使い。どれかが本物なのか。全てが幻なのか。全てが本体で、虚実の区別などないのかもしれないとすら錯覚させる。
レイジャ:──否。
レイジャ:イースターエッグがある以上、討つべき本体は一つだけだ。
任アルル:瑠璃の髪を曳く少女の後方から、煌めき荒ぶる津波が巻き起こり、一帯を覆い呑む。そのように見えた。
任アルル:実際には非実体のそれが、瞬きの間に消散すれば、後にはただ穏やかな草地が残るのみ。元はレイジャに属する力を簒奪し、権能による事象を対消滅させる。
任アルル:僅かに残った霞を突き抜け、巨躯の神の間近にまで至る。二歩。
レイジャ:そこにはもう、小手先のまやかしはなかった。
レイジャ:獣の敏捷と神なる叡智で以って、ただ巨大なものがその爪牙と尾を振るう。
レイジャ:『おまえが神懸かったほどの技の冴えを見せるとしよう』
レイジャ:『こちらは神そのものニャ!!』
レイジャ:夢幻にて振るわれる物理実体の構造を、力学性質を最適にエミュレートしても再現不可能な文字通りの神業。
レイジャ:だが──それははっきりとした迎撃だ。打ち掛かれば合わせられると分かっていてもそれを引き出すだけの力が。それを要求する権利が、君の踏み込みにはあった。
任アルル:「忘れていませんか」
任アルル:渦を描くように穂先を動かす。攔拿扎、あるいは形意五行槍においては炮槍と呼ばれる操法。
任アルル:文字通りの神速で繰り出された爪を、尾を、円運動に添わせて逸らし、無意味化する。
任アルル:単純ながら非現実的な光景だった。一人だけ異なる時の流れの中に居るかのような、己自身を何重にも増やしたかのような。流石に、平時からできるような真似ではないが。
任アルル:「神たる貴方が、しかし独力では為せぬことのために引き入れた人間が」
任アルル:「どちらの味方についているか」
レイジャ:『特異点──』
レイジャ:賽の目のように砕かれた地盤が弾けて舞う中で、アルルを中心とするごく狭い円が凪を保つ。
レイジャ:勝負が決するのは一瞬。それを取り戻す隙など、どちらも与えないと知っていた。
レイジャ:『──────負け、か』
任アルル:踏み込み、真っ直ぐな刺突。三歩。
任アルル:無限遠にまで届く光芒を思わせるそれが、神の腹から背へと抜ける。
レイジャ:『……見事。神に仇成す悪鬼どもよ』
GM:静寂。猫の体が弾け、清冽で温暖な春の風が吹き抜けてゆく。
GM:荒れ果てた大地に木々が芽吹き花が咲き乱れる。破壊の痕は覆い尽くされ、建造中の扉と祭壇だけが、この地底にかの巨大な猫の在った証だった。
GM:どこからか、穏やかな寝息が聴こえてくる。
GM:特異点を己のものとして使おうとした反動だろうか。祭壇に横たえられた少女のものだ。
GM:夢を見るのを、恐れる日々が終わったことを伝えていた。
ミラ:「ど」
ミラ:「どうなったのだ。倒したのか……?」
リャン・シェンシィ:「……あの最後の台詞まで欺瞞だったら、その性根をいっそ称賛したいくらいだけど」
リャン・シェンシィ:「あれ以上の余力はないでしょ。そうだとしたら……心配なのは、ここがいつまで維持できるかだ」
任アルル:「……倒しましたよ、流石に」平坦な声。高揚が抜け落ちた後の反動だと分かる。
解良イノリ:「…気配はしないな。少なくとも、私が中和していた神域魅了は消えてる」
華宮ニア:「はは……」全く実感がなさそうに、ばったりと花畑に倒れる。
華宮ニア:「動けません」
ミラ:「我もだ。つかれた……」
解良イノリ:「…確かにな……っと…、あまり開くのも悪いか。閉じるぞ…」影絵の街がするすると畳まれていく。掌の一字にまで収まり、それを柏手のような動作で納める。
リャン・シェンシィ:「まずは影響を受けた生徒の救出……私が散らしちゃったからな。間に合うといいけど」
リャン・シェンシィ:「それと、エッグの回収も」
ミラ:「でも……うん」「達成感があるぞ……」 仰向けに倒れたままクッキーをかじり、
ミラ:「エッグ!!」 起き上がる。
任アルル:「ああ……」
任アルル:「えっと、どこ行ったんでしょう」
任アルル:槍を消し、レイジャが居たあたりを見る。
GM:ずっとそこにあったかのように、アルルちゃんの足元に落ちています。
任アルル:「ありました」拾い上げる。
解良イノリ:「”支配”、覚醒派のイースターエッグ。……これで…残りは、あと」
ミラ:「全部で7つだったか?」「もっとめちゃくちゃ凄いものだと思っていたが……間近でみると、案外ふつうだな」
ミラ:アルルちゃんの左右でうろちょろしながらイースターエッグを観察している。
アトラ・アーリーバード:「…………む」
アトラ・アーリーバード:「あーーっ!! 全部終わっとるではないか!!!」
解良イノリ:「”開ける”のは、最高生徒会長だけだからね…あ」
任アルル:ミラちゃんと一緒にためつすがめつして。「あら」
リャン・シェンシィ:「あっ。スペシャル丸ちゃんじゃない、おっはよ~」
アトラ・アーリーバード:「やかましい! その名で呼ぶな!」
ミラ:「アトラ~~~!!」
ミラ:アトラの声を聞くと同時に砲弾並の速度で飛びついてます。
ミラ:「おはようアトラ! スペシャル丸のときも威厳があったぞ!」 ごろんごろんすり寄っている。
解良イノリ:「おまえ、マジで解除までしたのにさ~~……」草臥れたように、その様子を見て笑っている。
解良イノリ:「猫になってんじゃないよ、ホント」
リャン・シェンシィ:「もう動けないとは一体……」
リャン・シェンシィ:やけに機敏なミラちゃんの加速に思わずツッコんでしまう。
アトラ・アーリーバード:「糞……あの珍妙な穴に落ちて……その日の晩に妙な夢を見て……気づいたらこの有様だ」ミラをよしよししながら。
任アルル:「おはようございます」言いながらエッグを服の中にしまう。
アトラ・アーリーバード:「おい! しまうな!」
リャン・シェンシィ:「あはは、一時的な回収でしょ。置いておくわけにもいかないし」
解良イノリ:「まあ誰が持つかは、後で相談か……」
ミラ:「実際こういう場合って誰が所有者になるのだろうな?」 クッキーを食べている。
アトラ・アーリーバード:「どう考えてもメサイアが主体の行軍なのだからシェンが所持するのが筋だろうが……そこの赤い髪のは知らんが」
リャン・シェンシィ:(最初からエッグ案件だって分かってたら契約でその辺りまで固めてやってたんだけど……急に生えてきたからなあ)
リャン・シェンシィ:「この子はミラちゃんの妹?だよ」
ミラ:「うむ。ファフニールだ! 八竜の!」
ミラ:「めちゃくちゃ頑張っておったのだぞ。あとで褒めてやってくれ!」
華宮ニア:「噂には聞いています。随分とミラを懐柔しているようですね」警戒の視線。
任アルル:「同窓会はメサイアと仲が悪いんでしょう?」
任アルル:しれっと言って、宙を飛びアクシスの下に向かう。
アトラ・アーリーバード:「おお! 八竜も見つかったのか。よいよい。褒めて使わすにやぶさかではないぞ」
リャン・シェンシィ:「ずっと同窓会の人パーティに入ってたのに今言うんだ」
アクシス・クランタ:偶然だろうか。
解良イノリ:「私のせいか……?」苦笑してその飛び渡る様子と、その先の少女を見ている。
アクシス・クランタ:君が目の前に来ると同時に、ぱちりと瞼が上がった。
ミラ:「む。アクシスも目覚めたようだぞ」
ミラ:「あれがアルルちゃんの想い人か」 情緒は幼いが、流石に逢瀬を邪魔をするつもりはない。少し離れて見守っている。
リャン・シェンシィ:少し離れた場所で既に帰還用のゲートを開いて、囚われていた他の生徒達を地上に帰し始めている。
任アルル:「……おはようございます」先程口にしたのと同じ言葉だが、ほんの一瞬、あるかないかの逡巡の間が挟まった。
アクシス・クランタ:「……勝っちゃった……んだ」
アクシス・クランタ:それから、ふんわりと微笑む。「おはよう。」
アクシス・クランタ:「これ、ほどいて貰っていい? 動けなくて」
任アルル:「……。もう」気が抜けたように笑う。「最後まで世話が焼けますね」
任アルル:屈み込んで結び目を解く。
アクシス・クランタ:「ちょうどいいでしょ。アルル、案外世話焼きだし」
アクシス・クランタ:ぐぐ、と手足を伸ばすと、体を起こす。
アクシス・クランタ:それから、君の手を取って立ち上がると、抱きついて口づけた。
アクシス・クランタ:「ありがと」
任アルル:「ん──」
任アルル:目を瞬かせる。
アクシス・クランタ:「本当に……本当に。この大きくて物物しい棺が、人生のゴールだと思ってて──ずっと」
アクシス・クランタ:「ずっと…………」
アクシス・クランタ:そこまで口にして、堰を切ったように……恐怖。安心。そういった感情が溢れ出したのか。
アクシス・クランタ:縋りついて押し黙る。顔を伏せているのは、泣き顔を見られないためか。
GM:二人の間で、一度。きらりと金光がきらめいた。
任アルル:いつもなら、向こうから飛びついてきた時点で、そのまま抱きしめ返すところだった。
任アルル:「……まあ、はい。良かったです。無事で」今はただ切れ切れに言い、そっと背中に腕を回す。「……?」
GM:アルルが仕舞ったはずのイースターエッグの重さが消えている。レイジャを討った君を次なる主と定めたのか、その躰と同化してしまったようだ。
任アルル:「……あっ……」
GM:"神の似姿を害してはならない"。その答えを与えられていた問いが、今はまだ定められざる新たな答えを求め、君の脳裏を過ぎ去っていった。即ち。
GM:『隣人を、どう愛そうか』
◆Backtrack
GM:バックトラックとなります。
▼Dロイス/2点
あかしまのレイジャ:【賢者の石】
"収穫する尾":【亜純血】
GM:
▼Eロイス/12点
小林ミオナ:【星徒】【悪意の伝染】【ファイトクラブ】
レイジャ:【神性顕界(地底)】(2個分として数える)【遠き者】【究極存在】【囚人の鳥籠】【歪んだ囁き】【妄念の姿】【さらなる絶望】【さらなる絶望】
GM:Eロイス分は振るなら12個!
任アルル:もちろん振ります!
任アルル:151-12d10
DoubleCross : (151-12D10) → 151-58[1,10,3,10,1,5,3,8,5,2,8,2] → 93
任アルル:ホーッ
ミラ:振り!
解良イノリ:ふります ふらないやつはとんでもないやつ
リャン・シェンシィ:振らないやつは猫
解良イノリ:171-12d10
DoubleCross : (171-12D10) → 171-62[6,1,5,1,9,10,2,6,2,9,1,10] → 109
リャン・シェンシィ:129-12d10
DoubleCross : (129-12D10) → 129-74[7,9,9,1,8,7,1,8,4,5,6,9] → 55
ミラ:142-12d10 振らない奴はスペシャル丸
DoubleCross : (142-12D10) → 142-66[9,10,6,1,9,6,1,4,7,1,9,3] → 76
GM:猫の何が悪いんニャ
ミラ:めちゃくちゃ戻っちゃった。2倍にしよ。
任アルル:1倍振りで
解良イノリ:一倍!
リャン・シェンシィ:55-12d10 2倍
DoubleCross : (55-12D10) → 55-80[3,2,8,7,10,3,10,5,10,10,7,5] → -25
解良イノリ:109-4d10
DoubleCross : (109-4D10) → 109-30[8,4,10,8] → 79
ミラ:76-8d10
DoubleCross : (76-8D10) → 76-42[6,10,9,4,8,3,1,1] → 34
リャン・シェンシィ:3点で帰還
ミラ:同じく3点!
解良イノリ:5点で帰還です!
任アルル:あっ
任アルル:忘れるところだった 神聖二重冠の効果を使用します。
ミラ:あっあぶない
任アルル:Sロイスに指定して昇華したアクシスのロイスを再取得!侵蝕率的にはもう大丈夫だけどね やっぱりね
GM:あっそうだった どうぞ!
GM:あと二重冠効果使ってない人は侵蝕点3倍にできるよ
任アルル:その上で1倍振りにしまして
任アルル:93-4d10
DoubleCross : (93-4D10) → 93-21[10,2,8,1] → 72
リャン・シェンシィ:しとくか GMにも還元されるらしいし
リャン・シェンシィ:9点になったらしい
任アルル:5点!
ミラ:そういえばシェンも使ってなかったんだ二重冠
GM:はい! 全員生還おめでとうございます!
リャン・シェンシィ:なんかタイミングをのがしていた
ミラ:全員もどれてよかった~!
GM:もっと戦闘が長引いていたら絶対支配と二重冠守りの弾のコラボレーションとかもあったかもしれませんね
Eロイス・エネミーのDロイス
/14点
シナリオの目的を達成した
/10点
セッションに最後まで参加した/よいロールプレイをした/他のプレイヤーを助けるような発言や行動を行った
セッションの進行を助けた/場所の手配やスケジュール調整に協力した
/5点
GM:計29点に各自侵蝕点を足し、申告してください
ミラ:そのコラボが出てくる時、だいぶ終わりなんだよなあ
ミラ:29+3で32点です! と思ったけど
ミラ:アトラへのSロイスをとって、昇華しませんでした。37点!
解良イノリ:29+5で34点です。
任アルル:34点!
GM:そうだった Sロイス点もある
リャン・シェンシィ:38点です
GM:アルルちゃんも二重冠でSロ復活したから5点追加ですね
任アルル:あっなるほど
任アルル:じゃあ39点!
GM:C((39+34+38+37)/3)
DoubleCross : c((39+34+38+37)/3) → 49
GM:GMは49点貰いましょう。お疲れ様でした!
ミラ:おつかれさまです!
解良イノリ:お疲れ様でした~~~!楽しかった……
リャン・シェンシィ:おつかれさま~~
任アルル:お疲れ様でした……!!
◆Ending01◆
GM:常春の地底から帰還して、必要な諸々の手続きをこなし……気づけばクリスマスイブである。
GM:主催の人物が懇意にしていたという社会人経営のホテルビュッフェを貸し切りにして、ささやかな慰労会が催されることになった。
メサイア学区 ホテル風匠
クリスマス仮面:「というわけで……イースターエッグ奪還と親愛なる愚民どもの救出成功を祝し──」
クリスマス仮面:「乾杯!」

ミラ:「うおおかんぱーい!」
ミラ:シャンパンのグラスを両手に持って掲げてます(欲張り)
リャン・シェンシィ:「乾杯~」
クリスマス仮面:おめでたいカラーリングの服と電飾を身に着け、頭に星を飾った存在が音頭を取っている。
解良イノリ:「いやいいのかあれ……!?ま、まあともあれ。乾杯」深く影のフードと布を巻きつけて変装しつつ。
マギカ・ウィッチクラフト:「か、乾杯~」中途半端な高さにグラスを掲げている。
任アルル:「……乾杯~」やや間を置いて乗る。
葛城サレナ:「乾杯乾杯! すごいことになってるね~」

ニーズヘッグ:「…………」 乾杯していない。端っこで不機嫌そうにコーラのグラスを持っている。
リャン・シェンシィ:「まあ、表の通りに出たらあれくらい浮かれてるのはいっぱいいるし」
リャン・シェンシィ:「あのキャラ付けはちょっとうるせえけど……」
クリスマス仮面:「私は全く以って正体不明の存在だが、八竜が一人発見できたので暖かく迎え入れてやるように」
解良イノリ:(ど、どの面…!ってツッコミたいが私も似たようなものなので言えない……!)
マギカ・ウィッチクラフト:「付き合い長いと似るんですねぇ......」変装している二人を見て失礼なことをいう。
華宮ニア:「ファフニールです。よろしく」
華宮ニア:仏頂面で頭を下げてから、ニーズヘッグたちの居る方へ混ざっていく
ミラ:「ファフニールは生徒としても溶け込んでいるすごいやつなのだ! 仲良くしてやってくれ!」
リャン・シェンシィ:「人見知りなのかな?」
葛城サレナ:「気を遣ってくれてるんじゃない? ほら、10割身内のパーティーだし」
マギカ・ウィッチクラフト:「人見知りかぁ」親近感。
マギカ・ウィッチクラフト:「しかし……知らない間に人が増えるのも懐かしいですねぇ。えへ、えへ」くぴくぴ
任アルル:「……」
マギカ・ウィッチクラフト:甘くした暖かなミルクを飲んでいる。
塚井キオ:「賑やかなクリスマスになってよかったっすね~」
ミラ:「地上では毎年こんなことをやっておるのか?」
ミラ:「こんな……ごちそうに、飲み物に、ケーキに……」
任アルル:(突然変なことをする人間もいるし周りもそれに慣れているメサイアって実はかなり難敵なのでは……)
ミラ:「大丈夫なのか? 許されるのか……!?」
ミラ:ショートケーキのクリームを口元につけている。
マギカ・ウィッチクラフト:「だ、大丈夫ですよミラ……さん?ちゃん?」
マギカ・ウィッチクラフト:「許されなかったらごめんなさいって言えば……」
クリスマス仮面:「気にするな! 私のおごりだ!」
ミラ:「ちゃんがいい! そっちの方がかわいい!」
マギカ・ウィッチクラフト:「……多少酷い目に合うぐらいでなんとかなりますので、うん」
マギカ・ウィッチクラフト:「では、ミラちゃんで」
リャン・シェンシィ:「えぇ~本当?どこから出てるのそのお金……?」
マギカ・ウィッチクラフト:クリスマス仮面の方に目線を向けながら言っている。
塚井キオ:「ムツミさんっすかねえ」
解良イノリ:「えっ……シェンが知らんってことは…同窓会から…?」
リャン・シェンシィ:たぶん同窓会側の予算なのでそんなに気にしなくて良いのだろうが、つい習慣として牽制してしまう。
マギカ・ウィッチクラフト:「……あぁ、さっきの発注書ってそういうやつだったんですね」
解良イノリ:「ムツミのやつお祭り気質なせいか変なとこで財布の紐緩めるんだよなあいつ……」
ミラ:「クリスマス仮面のおごりだから、生徒会も同窓会も関係ないのではないのか?」 正体に微妙に気づいていない。
ミラ:「クリスマスにあちこち回って、こうやってご馳走を配っておるのだろ! いい人だな!」
解良イノリ:「……」説明しなくていいのかなあ……とミラちゃんの事を見ている。
マギカ・ウィッチクラフト:「イノリちゃん、そのテンションで許してしまう無駄遣いは怖いですよ……ほんとに……」普段よりちょっと饒舌。浮かれている。
華宮ニア:「あー……まあ、そういう人は話の上ではいるらしいが……」
解良イノリ:「言っても効かないしアイツが稼ぎ頭だから……」震えた声で。
リャン・シェンシィ:「あー……まあ今年に関してはそういうことにしとくか」
リャン・シェンシィ:わざわざミラちゃんの勘違いを訂正する必要もないだろう。
クリスマス仮面:「さて、これでイースターエッグは確認されている限り3つ目が生徒のもとへ回収されたことになる。これを手に入れる意義について知らぬものは、もはやこの場に居まいだろうが──」
ミラ:「んむぐ」 ショートケーキを頬に詰め込んだままそちらを見る。
ミラ:「そういえば、イースターエッグは一度アルルちゃんが保管しているのだったな」
ミラ:決着を思い出しながらケーキをもごもごしている。
マギカ・ウィッチクラフト:「(ごほっ)」知らない間に進んでいた事件の大きさに背景でむせている。
任アルル:「む」クリスマス仮面周りに注目が集まっている隙に四角くカットされたケーキ類を皿に盛りつけていた。
任アルル:「……なんかそうなりましたねえ……」
華宮ニア:「その後、体調に影響などはないですか?」
リャン・シェンシィ:「あー……それがね」
ミラ:「おう?」
解良イノリ:「いや、確かに生体への癒着性があるのは知ってたけどなあ」
解良イノリ:「トドメ刺したのとアレを剥がしたキーマンだから、そういう認定が入ったのかもしれないね」
ミラ:「……?」「癒着……?」
マギカ・ウィッチクラフト:「あらぁ……」ブッシュドノエル・ロールケーキを細々つついている。
任アルル:「特におかしなことはありませんが……」珍しく居心地悪げな顔。
クリスマス仮面:「んん~~?」その様子を目敏く見咎める。
リャン・シェンシィ:「そのまま結合しちゃったみたいで……」
リャン・シェンシィ:「病院でもいろいろ診察してもらったんだけど……切除は極めて困難だって」
ミラ:「結合!?」
ミラ:「だっ大丈夫なのかアルルちゃん!? 痛かったりしないのか?」
ミラ:「力が吸い取られたり内側から洗脳されたり……!」
ニーズヘッグ:「……」
任アルル:「大丈夫です。……大丈夫ですよね?」後半はイノリさんに聞いた。
解良イノリ:「一応そういうのはない…んじゃないかな。微妙に幻聴というか、そういう”質問”が聴こえるのがあるくらいで……」
マギカ・ウィッチクラフト:「幻聴じゃないですか……」
マギカ・ウィッチクラフト:(しかし……崑崙の五星君が普通に身内のメサイアパーティってなんなんでしょうね……)
マギカ・ウィッチクラフト:もぐもぐ。
クリスマス仮面:「なんだ私抜きで大金星を上げておいてそのうかない顔は。我々に後ろめたい気持ちがあるのか五星君?」
クリスマス仮面:「ニーズヘッグ! 貴様も微妙な顔をするな!」
クリスマス仮面:後ろから絡みついてジンジャーエールを飲ませる。
解良イノリ:「絡み酒か??」
ニーズヘッグ:「……していない」
ニーズヘッグ:「俺は袂を分かった姉妹の様子を見に来ただけだ。それと、アトラ・アーリーバードが腑抜けたカスになっていないかもな」
ニーズヘッグ:「気にせず腑抜けたパーティーを続けろ」
ニーズヘッグ:控えめな胸に、肩にかかる程度の黒髪。少年とも少女ともとれる中性的な見た目だ。
解良イノリ:(……ん?アルトっていうには声が少し低いような……)
任アルル:「……?」刺々しい言動の彼女? に怪訝そうな目を向ける。
リャン・シェンシィ:「別にいいでしょ~、神様殺しやった後くらいはちょっと腑抜けてたって」
クリスマス仮面:「今は本来我らが獲得すべきエッグを心ならずも奪取してしまったこの女を糾弾し、うまい具合に負い目を抱かせる時間なのだ! 余計な事は考えるな!」
解良イノリ:「それ言っちゃったら台無しなんだよなあ」
ミラ:「えっそんな邪悪なパーティーだったのか!?」
ミラ:「な、和やかにケーキ食べ放題の時間ではなかったのか……」
リャン・シェンシィ:「もうあのバカの言うことは無視しちゃって」
クリスマス仮面:「あ、うそうそ!」
クリスマス仮面:「楽しいクリスマスパーティの側面は大いにあるぞ!」
マギカ・ウィッチクラフト:「ほ、ほおら、新しいケーキですよミラちゃん」
ミラ:「チョコケーキ!!」 夢中になっている。
解良イノリ:「ミラさんが倫理面のストッパーになってる……」
マギカ・ウィッチクラフト:「イノリちゃんがいない時はこんな感じですね……」
解良イノリ:「こいつはさあ」呆れた目。
クリスマス仮面:「まー正直な話な。別に誰が持っていようとどうでもいいのだ」どうでも良くはなさそうに続ける。
リャン・シェンシィ:「いてもこんなもんじゃない?」
リャン・シェンシィ:「はー???」
マギカ・ウィッチクラフト:「えっそうなんですか?」
葛城サレナ:「えー意外」
クリスマス仮面:「セントラル・六壬・そしてメサイア」
葛城サレナ:「全部自分で持たないと気がすまないと思ってた」 コーラを飲んでいる。
リャン・シェンシィ:「それってあれでしょ? "イノリが持ってるってことは私が持ってるのと同じ"みたいな理屈の……」
クリスマス仮面:「3つの奪取に解良イノリ──すなわち同窓会が関わったという事実さえ存在していれば、あとは他の学区も躍起になるだろう……もちろん」
クリスマス仮面:「最後は私が総取りするが」
マギカ・ウィッチクラフト:「同窓会の盛大な自作自演みたいになりますね……」
任アルル:「……まあ、わたしとしても」一つ息を吐いて。「話題のエッグとやらに正直興味はありましたし、メサイアが当たり前の顔で持っていこうとするようなら大いにゴネる気ではありましたけど」
ミラ:「(なんかアトラみたいなこと言うな……)」
リャン・シェンシィ:「総取りって……無理無理無理無理だから」
マギカ・ウィッチクラフト:「えっ」困る。崑崙の人がゴネるとか。
ミラ:「えっ」 アルルちゃんの言葉を聞いて目を丸くしている。
解良イノリ:「まあ、実際に戦功で言えばかなりアルルさんも貢献してたしなあ」
任アルル:「でも成り行きで持ってていいことにされるのもちょっと違うんですよねえ」
リャン・シェンシィ:「摘出だって今の所レイジャの時の方法でしかできないってのに……」
マギカ・ウィッチクラフト:「どうしましょう……もしかして怒ってます?ケーキ、食べますか?」赤と緑の四角いやつを差し出す。
任アルル:「少しは負い目を抱いてもいい気分なわけです」
任アルル:マギカちゃんの皿から別のケーキを取って食べる。
マギカ・ウィッチクラフト:ぶんどられること前提で複数を用意する。コレが学習だ。
解良イノリ:「取り合うなもう。ほら」マギカさんとアトラとアルルさんにそれぞれ取り分ける。
マギカ・ウィッチクラフト:「やさしさ……もぐもぐ…」ケーキの交換会みたいになった。
クリスマス仮面:「別にいいだろうが、貴様の目的は女なんだから」
クリスマス仮面:横からマギカの差し出そうとしたケーキを分捕ってパクつく。
ミラ:「あれ? そういえばアクシスは来ていないのだな?」
ミラ:「てっきりアルルちゃんと一緒にきてるものだと思ってたが」
GM:アクシスは気分が優れないとのことで来ていません。とはいえ実際に体調が悪いというよりは
GM:権力者との関わり合いはできるだけ避けたいというのが本音でしょう。代わりに長文でお礼のメッセージが届いていました。
ミラ:お祝い電報だ
解良イノリ:お祝いを送ってくれるだけやさしい
任アルル:「何か要求があるなら聞くくらいはしますけれど?」
リャン・シェンシィ:「アルルちゃんもなんか腹立つ~~」いつの間にかちゃん付けになっているしぐてっとしている。
リャン・シェンシィ:「うちの学校にあったものなんだから普通にうちのものでしょ~? キングダム辺りに同じ理屈でやったら戦争だろうにさぁ」
ミラ:「ああ、シェンがふてくされモードに……よしよし……」
ミラ:「シェンはよく頑張ったとも。エッグの取り合いになったら我も必ず協力してやるからなあ」 頭を撫でている。
解良イノリ:「寧ろ適当に吹っ掛けて今実際やってるもんな、戦争」
マギカ・ウィッチクラフト:「よ、よしよし。髭のおじさんの砂糖菓子食べますかリャン会計…?」
任アルル:「そこに関して述べるのであればイノリのエッグは梅姐にでも預けてからでしょう」
リャン・シェンシィ:「うう……甘やかされている……」
解良イノリ:「一応師匠が担当だったが、それ言われるとまあ…」
クリスマス仮面:「そうだ、シュエメイへも報せを打っておけよ」
ミラ:「……というか、詳しい人に聞きたいのだが」「7つぜんぶ見つけた後は、やっぱり争奪戦争になるのか……?」
ミラ:「我はアルルちゃんと争ったりしたくないぞ」
任アルル:「わたしはあくまで個人的なこだわりとして落ち着かないって言ってるだけなので……と言うかまあ」
任アルル:「胸にしまったら取れなくなるなんて普通に思わなかったので……」
クリスマス仮面:「それは確かに……胸に?」
クリスマス仮面:(確かに目撃したはずだったんだが、この服のどこに収納スペースが…………?)
リャン・シェンシィ:「胸はモノをしまうところじゃないです~」
葛城サレナ:「しまうとこじゃないの?」
クリスマス仮面:「まあ、こちらの要求を聞く用意があるというのなら多くは言うまいさ、貸し一つといったところか。」
マギカ・ウィッチクラフト:「い、一般的にはしまうところではないですね……」
解良イノリ:紅茶を飲みつつ目逸らし。
葛城サレナ:「マギカちゃんもそんな立派なんだからしまえそうなのに……」
マギカ・ウィッチクラフト:「(ごほっ)」
マギカ・ウィッチクラフト:「い、いやいやいや、私は縦がちまっこいだけですし…そんなそんな」
リャン・シェンシィ:「うう、そうだった……ノヴァリス人の誰も彼もに常識が通用すると思うべきじゃなかった」
クリスマス仮面:「おい、いくらなんでもシェンの様子がおかしいぞ」
リャン・シェンシィ:「なにさ」
クリスマス仮面:「本当に酔う感じの成分は入っていないんだろうな」
任アルル:「こんな感じじゃなかったですか?」
ミラ:「ガチガチのお酒はさすがになかったと思うのだが」 シェンのグラスを確認している。
マギカ・ウィッチクラフト:「はい、禁止されてるものは、特には」
クリスマス仮面:「そうかぁ?」ほっぺたをつんつんぐにぐにやっている。
解良イノリ:「疲れが出たんじゃないか。いつも大変だろ」
リャン・シェンシィ:「別に今オフだし……こんな大変な仕事がタダ働きになったら不貞腐れもするもでしょ」
マギカ・ウィッチクラフト:「お疲れ様です……」
ミラ:「しぇ、シェン……」 おろおろしている。口先だけの慰めだけでは足りないとわかっているが、自分にできそうなことは少ない。
ミラ:「……」 迷った末に、自分の分のケーキをおずおずとシェンのお皿にわけてます。
リャン・シェンシィ:「私だってちゃんとしてない時はちゃんとしてないもん」
リャン・シェンシィ:「うふふ……ミラちゃんありがと~……」
ミラ:「ああシェンが疲れ切った目を……!」
クリスマス仮面:「まあいいか……これはこれで可愛いし」
リャン・シェンシィ:ミラちゃんをよしよししながらケーキを食べている。
解良イノリ:「はは、そりゃお疲れ様だ。なんか欲しい食べ物あったら取ってきてやるよ」くすりと笑う。
リャン・シェンシィ:「うわっイノリまで優しい……」
リャン・シェンシィ:何らかの危機感を覚えたらしく背筋をしゃんとする。
マギカ・ウィッチクラフト:「そうですか?イノリちゃんはいつもこんな感じですけど……」
解良イノリ:「失礼なやつだな……」
任アルル:「わたしに注文を付けていいと言ったのにその言い様は大いに不服ですが」つんとむくれて見せて。
任アルル:「実際のところ、持ってて嬉しい宝物というばかりでもないでしょう」
クリスマス仮面:「とはいえタダ働きということもあるまい。手に入れたものなら、それなりに大きいだろう」
ミラ:「…………」「情報とか、か?」
ミラ:クリスマス仮面の言葉にぴんと片眉をあげる。
クリスマス仮面:「それもあるし……"イクシオン"だ。地底の圧力に耐える縦穴を構築し続けるあのエンジン、レイジャの手によって品種改良を施された植物群」
クリスマス仮面:「技術部辺りにくれてやればそれなりの成果を出すだろう。ファフニールの力でミラの命令権を復活させられることがわかったのも大きい」
ミラ:「命令は、あくまで一時的なものであるがな」
ミラ:「完全に八竜に干渉できなくなったわけではないらしい。うむ、これは確かに大きいぞ!」
クリスマス仮面:「こんなことも思い至らないとは、本当に参っているな」
リャン・シェンシィ:「うげっ……そうみたいだ」
クリスマス仮面:「我々は勝利したのだ、大勝利だ! 貴様らの奮戦の甲斐あってな!」
クリスマス仮面:はーっはっは!と高笑いをかまし、料理を取りに行ってしまう。
マギカ・ウィッチクラフト:「……ああしてはっきり言っていただけると、まぁいいかな、ってなりません?」
ミラ:「アトラみたいな笑い方をするなあ……」
塚井キオ:「ミラちゃんはかぁいいっすねえ……」ナデナデしている。
リャン・シェンシィ:「まあ……」
ミラ:「なんだなんだ突然!」 撫でられるがままだ。
解良イノリ:「はあ。寧ろこれからが本番というか、キツくなっていくんだけどなあ」そう言いつつ、それでも笑っている。笑う事が出来ている。
リャン・シェンシィ:「……実際の所、ペース的にはかなりヤバいんだよな」
ミラ:「そうなのか?」
リャン・シェンシィ:「4月から9ヶ月かけて3個でしょ」
リャン・シェンシィ:「まあ……公表されてる分が3個だけで、こっそり持ってる勢力があるのかもしれないけど」
マギカ・ウィッチクラフト:「案外水面下で動いてそうですよね……キングダムとかジェネシスとか……」
ミラ:「……本当だ。だいぶスローペースだな……」
マギカ・ウィッチクラフト:「うち、目立ちますから」
リャン・シェンシィ:「それはそれで、その先協調できるのかかなり疑問があるし」
リャン・シェンシィ:徐々に普段の感じに戻ってきている。
ミラ:「(シェンがまともになってきている……!)」
解良イノリ:「残り三か月で、そんな障害を乗越え、4つ集めないと皆おしまい…なんだが」
解良イノリ:「さてはて、何処まで上手くいくか」
ミラ:「大丈夫だ! きっとなんとかなる!」
ミラ:「我も頑張る! レイジャとの戦いの最中にイノリが聖句で助けてくれたこと、我は忘れておらんからな」
リャン・シェンシィ:「そう考えると……これまで活動できなかった地底を広範に探索できる手段としてもイクシオンの技術は有用かもね。分析、急いでやってもらわないと……」
ミラ:「困った時はいつでも呼ぶがいい! 協力するからな!」
解良イノリ:「あはは。ありがとうね、ミラさん」嬉しそうに。何より、そう断言してくれることこそが一番嬉しかった。
任アルル:「こーゆーのって一個地底にあったら他は無い気がするんですけど」
塚井キオ:「そうかも知れないっすね~」
解良イノリ:「一個は”龍脈”…地下に流れてる奴の中だったから、他がどうかだなあ。少なくとも、空に関連してるのがもう一つはあるらしいんだが」”空の神秘”を握るもう一つの派閥があったはずだ。
ミラ:「一つくらいすごくあっさり手に入ったりしないのかな……うーむ」
リャン・シェンシィ:「ゲームじゃあるまいし。こういうのが土地の基盤に根付いてるってのはそんなに変なことじゃないと思うけどな」
リャン・シェンシィ:「まあ別に他を探さないって訳でもない。尽くせる手が増えたって話さ」
ミラ:「法則を書き換えるほどの品なら、神秘と紐づくのは当然であるもんな。今回みたく」
ミラ:「これから忙しくなるなら、パーティーはしばらくできんかもしれんのだな……」
ミラ:高めのウインナーをもごもごと頬張っている。
マギカ・ウィッチクラフト:「……そう言って、また来月ぐらいにはしてそうですけどね」
マギカ・ウィッチクラフト:「新年パーティとか……」
リャン・シェンシィ:「あはは、頻繁にやってもありがたみが薄れるからね」
ミラ:「じゃあ、エッグを全部集め終わったらまたパーティーしよう! どうだ!?」
ミラ:「それならありがたみもあるし……またこの皆でお話できるだろう!」
リャン・シェンシィ:「新年は仕事が立て込むだろうし、エッグを集め終わった後も選挙が忙しいかな……だから」
ミラ:「そうか……」 へにょんとなる。
リャン・シェンシィ:「次は卒業の時にやろうよ。盛大なお祝いを」
ミラ:「……卒業パーティー……!」
解良イノリ:「良いな。盛大に送り出してもらおう」明るく笑う。
リャン・シェンシィ:そうなればいいという願望のようなものだが。
リャン・シェンシィ:「ふふ。まあ私も出る年なんだけどね」
ミラ:「やるやる、絶対やる! 我も絶対に参加するぞ!」
マギカ・ウィッチクラフト:「そういえば、前議長の時は珍しく用意してなかったんですっけ、パーティ……良いですね。もぐ。」
任アルル:「気の長い話……でもないんですねえ、もう」
クリスマス仮面:「何を他人事のような顔をしている。貴様も来いよ、立役者」
リャン・シェンシィ:「お祝いをするってのは、お祝いできるような形でってことだ。ここにいる誰かが欠けたり、犠牲になった末にとか……そういうのはなしで」
クリスマス仮面:「今回誘いを蹴った無礼者も適当に言いくるめなだめすかして連れてくることだ。本当ならこういう場、有象無象は多ければ多いほどいい」
ミラ:横でこくこくと頷いている。
任アルル:「ええ。何なら他の子も連れてきますとも」
リャン・シェンシィ:「いつも通り、賑やかしく出ていこう。結局、この学校はそういうのが似合う」
ミラ:「(……そうか。みんな、最終的には出ていってしまうのか……)」
ミラ:一瞬だけ我に返り、その事実を噛みしめるが。
ミラ:「……うむ。うるさいな~ってくらい賑やかに出て行ってもらおう!」
GM:それから宴の終わるまで、面倒な話が切り出されることはなかった。
GM:全てが上手く運ぶと、誰もが楽観していたわけではない。あるいは、上手く運ばなかった時何が起きるのかを正確に理解している者も多くはない。
GM:されどパーティは賑やかに進行し、一部施設への破損などを発生させつつ恙無く終了した。
◆Ending02◆任アルル
GM:メサイア生徒会の手配した宿に戻ると、扉を背にもたれてショコラショコランの土産袋を後ろ手に提げた人影が君を待っていた。
アクシス・クランタ:「思ったより早かったね」
任アルル:「空調が壊れちゃったので」するりと扉を開け、宙に浮いてほんの少し高い位置から目を合わせる。
アクシス・クランタ:「それはきついや」くすりと笑う。
アクシス・クランタ:「ね、入っていい? もう眠かったら……明日にするけど」
任アルル:「? ……ああ」
任アルル:「わざわざ許可をもらうために待ってたんですか。入ってればよかったのに」
アクシス・クランタ:「私はアルルと違ってちょっとは節度があるんだよね」
アクシス・クランタ:許可は得たとばかりに上がり込み、足を上げて靴を脱ぐ。
アクシス・クランタ:「スイーツ食べれる?」
アクシス・クランタ:アクシスは理不尽なところがあり、こういうタイミングで現れておいて腹がくちくなっていると、気にしていない風な返事をしながら落ち込むであろうことは君にはわかる。
任アルル:脱ぐものを最初から履いていない。ずっと剥き出しの素足のままだ。
任アルル:レイジャとの交戦時でさえもそうだったが、夜着めいた薄衣姿は、やはりこうした場の方が馴染む。そう弁えているかのように、ふわりと腰を下ろしたのは、テーブルではなく大きなベッドの縁。
任アルル:「今日はなにを持ってきてくれたんでしょう」
アクシス・クランタ:「普通のショートケーキと普通のブッシュドノエル」
アクシス・クランタ:袋から出した箱をテーブルに置いて、ベッドの隣に腰掛ける。
アクシス・クランタ:出張販売ではなく、ショコラン学区にある本店で買ってきたもののようだ。レイジャが討たれ、本人の中で単なる移動にゲートを使うハードルが下がっているのかも知れない。
アクシス・クランタ:あるいは、君と食べるクリスマスケーキを買うのが、特別な用事であるというアピールかもしれないが。
アクシス・クランタ:「別にお腹いっぱいなら仕舞ってくるけど」
任アルル:「普通の、ねえ」箱に箔押しされたロゴを一瞥する。
アクシス・クランタ:「そりゃ、多少は奮発したけど……」
アクシス・クランタ:「アルルがしてくれたことに比べたら、なんてことないじゃん?」
任アルル:「……。ああ」彼女が口に出す言葉が、多分に韜晦に満ちているのは当然分かっているが。
任アルル:具体的に何がそうさせるのかを読み違えることはある。今日はそういう日だった。
任アルル:「そんな風に思ってたんですか」
アクシス・クランタ:「そうは思わない?」じっと見つめ返す。
任アルル:「いつもみたいに照れてるだけかと……。だって、そー言われても」
アクシス・クランタ:「う……いつもそんなかな、私……」
任アルル:気がない素振りでそっぽを向いて見せる。「べつに、アクシスのために何かしたわけじゃないですし。侮った真似をされて怒っただけですし?」
任アルル:「強いて言うなら、むしろわたしが感謝すべきかなって。あなたのおかげで、今回はなかなか得難い敵と戦えたので」
アクシス・クランタ:「……」
アクシス・クランタ:すす、と体をスライドさせる。君のいる方へ。
アクシス・クランタ:「そうだよね」
アクシス・クランタ:隣り合った手を取ると、そのまま器用に、抱かれるような体勢で君に身を任せた。
アクシス・クランタ:「アルルの物を持っていかれたから気に入らなかったんだよね」
アクシス・クランタ:「そういうことでいい?」
任アルル:「……わかってなさそうですね」潜り込んできた少女の顔に目をやり、すぐにまた逸らす。
任アルル:「都合のいい答えなんてあげられませんよ」
アクシス・クランタ:ぱちくりと目瞬き。
アクシス・クランタ:「……都合の良い答えって何? 私、そこまでうぬぼれてないよ」
アクシス・クランタ:「これでもかなり控えめに考えてるつもりなんだけど……」
アクシス・クランタ:「……別にいいけどね……あのふざけた猫をしばくのが主目的だったとしても……」
アクシス・クランタ:すっと身を離す。
アクシス・クランタ:「ね。そんなに良いことしたって思われるのが嫌? 私の感謝なんて必要ない?」
アクシス・クランタ:じわじわと声のトーンが落ち込みの色を帯びている。
任アルル:「実際してないでしょう?」去って行った体温を惜しむように自分の腕をさする。無意識だ。「わたしは……」
アクシス・クランタ:「帰る」
アクシス・クランタ:遮断するような一言。
アクシス・クランタ:「ケーキ持って帰る。夜遅いし」
アクシス・クランタ:立ち上がり、袋から出した箱をやや乱暴にしまい直す。
アクシス・クランタ:「……来てくれて、本当に嬉しいと思った。感謝してるから。それじゃ」
任アルル:そうして踵を返した君を、回された両腕が捕まえる。
任アルル:「待ちなさい」
アクシス・クランタ:「…っ」
アクシス・クランタ:「…………離して」
任アルル:「離しません」
アクシス・クランタ:跳ねる鼓動を覆い隠すように、アルルの腕に手を掛ける。
アクシス・クランタ:「どうでもいいんじゃないの……私のことなんて」
任アルル:背中から伝う体温。息を吹きかけるような言葉。
アクシス・クランタ:本気で口にしているわけではない。この機に及んで当てつけのような言葉を吐いてしまう自分に嫌気が差す。
任アルル:「あなたのひねくれ方を甘く見ていました」
アクシス・クランタ:「何それ。言えた口?」
任アルル:「そういうところです」
任アルル:「だからこうします。今日はもう、あなたの嫌がることしかしない」
アクシス・クランタ:「ちょっとそれ、どういう……」
アクシス・クランタ:いい予感を与える文字列ではない。藻掻く腕にも力が入る。
アクシス・クランタ:(ケーキを駄目にしない範囲で頑張ろうとしてるところが、本当に未練たらたらだという自覚はあるけど……)
任アルル:その動きを容易くいなし、体の前で抱きかかえるようにする。
アクシス・クランタ:「…………あの」
アクシス・クランタ:ケーキのものとは違う、甘い芳香に包まれて。
アクシス・クランタ:「私、アルルに今以上に大事にしてほしいとか、思ってないよ」
任アルル:「そう。じゃあたくさん甘やかしてあげますね」
アクシス・クランタ:……あなたが、誰かと一対一の関係を結ぶタイプの子だったら、こんなにも多くのものを貰えてないもの。
任アルル:騎士が貴婦人を運ぶように丁重に、寝台の上に降ろして座らせる。尤も背中を自分の片腕に凭れさせて、互いの体は間近にくっついたままだ。
アクシス・クランタ:「……帰して。優しくしないで」
任アルル:微笑を深める。「せっかく持ってきてくれたんですし、ケーキも食べましょうか」
任アルル:いつの間にか再びテーブルの上に置いた箱を、やはりいつの間にか開封して、真っ白なクリームのショートケーキをセットのフォークで一かけ切り出して。
任アルル:「はい、あーん」
任アルル:腕の中に抱いた君の口に差し出す。
アクシス・クランタ:「…………」観念したように頷く。
アクシス・クランタ:「……あ、待って」
任アルル:「?」
アクシス・クランタ:どうやら聞き入れてくれるらしいと判断して、もう一つのフォークを開封し、もう片方のケーキを一口分掬う。
アクシス・クランタ:「……一緒に」
アクシス・クランタ:「メリークリスマス」
アクシス・クランタ:そう言って、君のフォークにかじりついた。
任アルル:「……まあ、それくらいなら」少しだけ仕方なさそうな顔をして。
任アルル:「メリークリスマス、アクシス」
任アルル:ぱくりとフォークの先を咥え、目を瞑る。
任アルル:「……」しばしの満足そうな沈黙。「そういえば」
アクシス・クランタ:「……ん。おいし……何?」
任アルル:「本当はあなた、なんていうんです?」
任アルル:最後にちろりとフォークの先を舐めて顔を離し、改めて君を覗き込む。
アクシス・クランタ:「……ああ」一瞬何の話かという顔をして、その意味するところに思い至ったように。
アクシス・クランタ:「今や隠すようなことでもないけど……気になる?」
アクシス・クランタ:どうでもよさそうな口ぶりながら、やや機嫌が上向いている。
任アルル:「誰を相手にしても偽名で通してきたんでしょう?」
任アルル:柘榴石の瞳が、その底まで見えそうなほどに澄んでいる。
任アルル:「わたしを特別な相手にするチャンスですよ」
アクシス・クランタ:「ふーん…………」
アクシス・クランタ:「……別に、私からすればずっと特別だよ」モゴモゴと小声で口にして。
アクシス・クランタ:「クレイン・ハーパーっていうんだ。ほんとは。でも別に全部の厄介事が消えたわけじゃないからアクシスで通すつもり」
アクシス・クランタ:「しばらく名前を変えるのはやめておくから、今まで通り呼んでくれたらいいよ」
アクシス・クランタ:「あなたと会えた今の私のほうが、昔の私より、本当な気がする」
アクシス・クランタ:そう言ってブッシュドノエルを一口とり、今度は自分で食べる。
任アルル:ふふ、と笑う。吐息が漏れるような、本当に無意識のものだと、これまでの付き合いから分かる。
任アルル:「ほんと。かわいいことを言ってくれますね」
アクシス・クランタ:「……たまにはね」頬を染め、視線を伏せる。
任アルル:「言葉以外はいつも素直なんですけどねえ」
任アルル:追い詰めるように顔を寄せに行く。さらりと流れた瑠璃の髪が君にかかる。
任アルル:「……全部食べたらどうしましょうか」
任アルル:「寒い寒い外を移動してきたし、お風呂かなあ……」
アクシス・クランタ:擽るような髪の感触に導かれて目と目が合う。視線が離せなくなる。
アクシス・クランタ:帰るとは言わなかった。そうする理由が、はじめから無かったことを知っているから。
◆Ending03◆解良イノリ
GM:あれから。
GM:先住市民達の様子は例年と変わりないものに戻った。
GM:白昼夢事件は終息し、徒に君の眠りが妨げられることもない。
GM:だから、今夜君の足があの日の公園に向いたのは、はっきりとして考えがあってのものがなかった。
GM:多くの市民が集っているということもない。ただ、ちらほらと目の冴えている者はいるようで、君に声をかけてきた。
N市の先住市民:『あ、委員長だ』『散歩かな?』『空がきれいな夜だもんね』
解良イノリ:「あ…、はい。こんばんは」夜風になびく髪を抑えながら。
N市の先住市民:方々から、ちょろちょろと駆け寄ってくる。
解良イノリ:膝を追って、視線を合わせるようにする。
N市の先住市民:『悪いやつを倒すために旅立ったって聞いたけど』『バカ、もう倒したんだよ』『えー』
N市の先住市民:『渡りのミオナは遠大な冒険だって言ってたよ』『意外とそうでもなかったのかも』
解良イノリ:「…、そうですね……」一瞬声が詰まった。あかしまのレイジャは、私達生徒にとっては悪者と言ってよかっただろうが。
解良イノリ:彼らにとっては。そして、ミオナさんの事。これらをどう説明しようかを考えて。そしてそれが、自分たちの利害をいかに損なわないように、という考えがあるのに気づいたから。
解良イノリ:「遠い所に行きました。地の底、果ての嵐の際までの。そこで私達は、目的を果たしました」
N市の先住市民:遠く。そう聞いて、彼らは一様に神妙な顔になった。統一された教えを持たずとも、特別な概念なのだろう。
N市の先住市民:『委員長は──世界の果てを見てきたの?』
解良イノリ:「見ましたよ。これで三回目になります」柔らかいトーンの声。
N市の先住市民:『へえ~凄い!』『先輩だ先輩!』『ねね、ミオナは活躍してた?』
N市の先住市民:『帰ってくるのかな……』『フラっと来たんだから、去る時もそういうもんだって』『伝説の「渡り」だもんなあ』
解良イノリ:「、はい。あの子がいてくれなかったら…きっと、辿り着けませんでした」嘘ではない。彼女が教えてくれたことで。
解良イノリ:「……」一瞬、夜空を見上げた。10年見上げた空。
解良イノリ:「ミオナさんの事、ですけれど。あの子は……」口ごもる。ずっと慣れた事がない。
解良イノリ:死者のことを、その親したかった人達につたえることは。
GM:──空には。
GM:ミオナの眠る星を瞳に据えた、四月の黄道たる星座が冴え冴えと映っていた。
GM:『外』においても、夜空を見上げた時。
GM:十二星座を、そのものが司る月には見ることはできないらしい。四ヶ月程遡った時期に見頃を迎えるらしかった。
N市の先住市民:『委員長……』
N市の先住市民:『どうしたの?』
解良イノリ:綺麗だな、と思って。それが差すものに気が付いて。
解良イノリ:手が微かに震えていることに気付いた。咄嗟にもう片手で握るようにして隠す。
解良イノリ:「大丈夫。…大丈夫です、すみません」声は震えてはいなかった。声は武器であり、盾だったからだ--そのような脆弱さは許されるものでなかった。
N市の先住市民:『ううん』
N市の先住市民:うちの一人が進み出る。
N市の先住市民:『ミオナ、楽しみにしてたんだ。啓示以上に、予感がするって』
解良イノリ:「予感…?」
N市の先住市民:良く見れば、あの後も残ってミオナに吸われていた猫だ。
N市の先住市民:『委員長に会った日の夜にね』
N市の先住市民:『何か……あなたとゆけば、大事なものを取り戻せるかもしれないって』
N市の先住市民:『言ってる本人も、どういう意味だか分かってなかったけど』
解良イノリ:ぐ、と強く歯を噛み締める。
GM:──天からの啓示に逆らったのは、もしかすれば。消し切れなかった彼女のパーソナリティの反逆であったのかもしれなかった。
GM:師を討ち、その号を継承した君と出会ったことが、何か影響を与えたのだろうか。
GM:彼女は、本来協力を求めるべき相手を殺害した君の存在を、いっそ不自然なほどに受け入れてはいなかったか。
解良イノリ:「わた、しは………私、は」そうだった。
解良イノリ:今にして思えば--ああ、本当に遅すぎる!--彼女が協力を求めるべき人間を殺したのは、私なのだ。そもそも受け入れるだなんておかしくて。
解良イノリ:「いつも--いつも、気付くのも遅くて……、」
解良イノリ:目頭が熱い。てのひらをきつく握りしめる。
解良イノリ:「本当だったら……!二年もまえに、もっと……もっと、上手くやれたはず、なのに…っ」そうできていたら。彼女はそもそも失う事さえなかったのではなかろうか。
解良イノリ:詰まらない繰り言で、もう過ぎたことなのに。今には何の役にも立たない言葉が、零れ落ちてしまって--
N市の先住市民:様子の変わった君に驚いて、幾人かがそそくさと去ってゆく。
解良イノリ:「あ……ご、ごめんなさい。邪魔をするつもりじゃ…」
解良イノリ:「……ちゃんと、伝えなきゃって……」
N市の先住市民:『……ううん』
N市の先住市民:『ごめんね。辛い顔させちゃった』
解良イノリ:「…いいえ。聞かせてくれて、ありがとうございます」
N市の先住市民:『遠くへ行ってしまったんだ。戻ってこれない人もいる』
N市の先住市民:『……大丈夫。ボクたちもいずれ、そこへ辿り着くから』
N市の先住市民:『遠くへ。遠い場所へ。だから、泣かないで』
N市の先住市民:『ミオナは、たどり着いたんだ。運命のさきへ』
解良イノリ:「……、はい。でも……」
解良イノリ:「…私は、もっと、喋ったりしたかった。もっと、もっといろんなことを」
解良イノリ:「もっと、上手く出来たら…よかったのに、って。そう思ってしまうから」ぽろぽろと雫が頬を伝っている。
GM:ずど。と、君の頭に手刀が振り下ろされた。
アトラ・アーリーバード:「またそんな事を言っとるのか貴様は」
解良イノリ:「んにゃっ!?」
N市の先住市民:『フシャーッ!』
アトラ・アーリーバード:「む、なんだ猫畜生が。散れ散れ!」
解良イノリ:「ちょ、ちょまっ……何でここにっ」
解良イノリ:「ああーっご、ごめんなさい~~!」
アトラ・アーリーバード:「家に居ないから探していたのだ。メサイアへ行くぞ」
アトラ・アーリーバード:「シェンと話すことができたからな」
解良イノリ:「ひ、人が色々言いづらい事話してた雰囲気とか一切気にしてない!」
アトラ・アーリーバード:「イノリ」
解良イノリ:「ううっ……なんだよ、もう…」取り出したハンカチ(自前)で涙の痕を拭っている。
アトラ・アーリーバード:くるりと向き直って、水飲み場に図々しく腰掛ける。
アトラ・アーリーバード:「あんなちんちくりんの言葉に惑わされるな。星徒と化した者が取り返しがつかない等と誰が決めた」
アトラ・アーリーバード:「全てが上手く運んでいる。もの忘れが激しいようだから何度でも言うがな」
アトラ・アーリーバード:「私がいて、貴様がやって、他を辿るより悪くなるはずがないんだよ」
解良イノリ:「………」ぽかんとした顏で聞いている。色々言おうとしていた言葉が吹き飛んでしまったような。
アトラ・アーリーバード:「分かったら行くぞ」
アトラ・アーリーバード:踵を帰して歩き始める。
解良イノリ:「………お前ってさ、本当ずぼらだし適当だし運任せだしノリでいつもとんでもない事やるけど」
アトラ・アーリーバード:「は~聴こえん聴こえん。その後の分しか聴こえん」
解良イノリ:「……ふん。ちゃんと聞けよなコイツ……」
解良イノリ:「…ありがとう。そういう所があるから、一時的でも下にいていいやって思ってやってるんだからな」
解良イノリ:「失くしたらひどい目に遭わせる」
アトラ・アーリーバード:「……フン」
アトラ・アーリーバード:不機嫌そうに鼻を鳴らす。
GM:その後、用意されたゲートの場所に向かうまで会話らしい会話はなかった。
GM:少し遅いが、それはずぼらな彼女の思いつくなけなしの気遣いであったかもしれなかった。
◆Ending04◆リャン・シェンシィ
GM:そうして二人は、グレート・バビロンの管理するセーフハウスの一つへとやってきた。
GM:ディメンションゲートの主は言うまでもない。リャン・シェンシィが待っていた。
アトラ・アーリーバード:「理事会の派閥には──派閥を組むに至った目的というものがあるはずだ」
解良イノリ:「方舟派なら、OV社会の指導層の育成。降誕派は…あれはミトラ、未来人のワンマン派閥だからあれだが…となると」
リャン・シェンシィ:「"覚醒派"は何だったのかって話?」
アトラ・アーリーバード:「遠き者を飼うことそのものが目的であった風でもないしな」
解良イノリ:「スクリングラ・レポートからすると、オカルトの探究をしてたらしいが…目的、ではないよなあ」
アトラ・アーリーバード:「七賢人を擁さぬイースターエッグ所持勢力というのが幾つあるのかは知らんが──イノリが撃滅した降誕派がすでに一つ、そう多くあるまい」
リャン・シェンシィ:「レイジャとの交渉自体は方舟派がやった訳だしね。本命だったら他所の派閥に手綱握らせるような事はしないと思う」
アトラ・アーリーバード:「まーとっくに実体を失って弱体化している可能性は遥かに高いが」
アトラ・アーリーバード:「倒すべき旗が我々の目に映る場所に存在しなかった以上……実体が掴めていないのは気持ちが悪い」
解良イノリ:「しかも八竜の製造してるその地下にイクシオンがあったんだもんな。他の八竜とかも確保されてたりしてそうだ」
リャン・シェンシィ:「そうやって今も活動を続けている勢力だとしたら、一応は自分達が手掛けたレイジャとの件に噛んで来なかったのは……まあ、あれを制御不能と見做して放置する判断も理解はできるか」
アトラ・アーリーバード:「……一理あるなイノリ。私は正直ミラや八竜がオカルトの噛んだ存在だということは知らなかったわけだが」
アトラ・アーリーバード:「……冷静に考えるとラグナの挙動はそれじゃないと説明つかんな?」
リャン・シェンシィ:「そういう過去の過ちを顧みるのは一旦いいから」
解良イノリ:「今回ミラさんがやった、ファフニール…ニアさんとの合体攻撃もかなりオカルト理論が入ってたはずだよ」
アトラ・アーリーバード:「犯罪者崩れどもに調べさせているが、これまで出てこなかったキーワードだけあって進捗は鈍い」
アトラ・アーリーバード:「ただ……主に超侵蝕域……それも"プライムドライバ"やら降誕派やらのアプローチとは違い」
アトラ・アーリーバード:「シンプルにジャームに関する研究をしていた気配があるようだ」
リャン・シェンシィ:「シンプルにって言うとまたふわっとした言い方だけど……」
アトラ・アーリーバード:「ジャーム化を誤魔化そうとするタイプではなさそう……みたいな?」曖昧。
解良イノリ:「ああ…FHの主流派思想的な…?」
リャン・シェンシィ:「まあノヴァリスで最終的に生み出される予定だったものが大量の星徒だったことを考えれば」
リャン・シェンシィ:「そりゃ、研究対象にもなる事に違和感はないけれど」
アトラ・アーリーバード:「ああ。空の神秘を独占するとされる二勢力に含まれずとも星徒の存在をぼんやり知っていたらしいのもそれが噛んでいるのか……」
アトラ・アーリーバード:こういう話の時にはそれなりに気が付き、考えられる方だ。空回りも多いが。
リャン・シェンシィ:「少なくともレイジャの件で方舟派にお願いができるような距離感ではあった訳だしね」
アトラ・アーリーバード:「七大派閥は共同で十字冠のシステムを組み上げたというからな」
解良イノリ:「一派一派それぞれの問いに解答を出し、それが神秘になった。覚醒派の答え自体は…ピットサインに載っていたものなわけだが…」
アトラ・アーリーバード:「派閥の思想にそれが絡んでいるとするならば──」
アトラ・アーリーバード:「奴らが戴く神がいるのかもしれん。宗教だ宗教」
解良イノリ:「”支配の戒:神の似姿を害してはならない”、か。宗教っつってもとんでもない種類あるんだがなあ」
アトラ・アーリーバード:「すがる末日がどうたら、痙攣なる羊羹がどうたら……」
アトラ・アーリーバード:適当に思いついたメサイアの組織を指折り始める。
リャン・シェンシィ:「その辺と一緒にしちゃう? ……いやまあ実際」
リャン・シェンシィ:「覚醒派が保有していたエッグは既に回収が済んでいて、派閥としての実体も機能していない可能性が高いんでしょう」
アトラ・アーリーバード:「ぶっちゃけそうだな。喫緊の話とかではない。枕だ枕」
アトラ・アーリーバード:「そっちも気をつけろよ~って感じではある」
リャン・シェンシィ:「だよね。今はエッグ探しの方が優先……でいいはず」
解良イノリ:「大分大きい話だった気もするが。本題は?」
アトラ・アーリーバード:「ああ。うん……」
アトラ・アーリーバード:微妙に歯切れが悪くなる。
解良イノリ:「どうした、珍しい…」頭をかしげる。
アトラ・アーリーバード:「さっきの今でアレだがほら、あるじゃん。分かるだろ?」シェンとイノリを交互に見る。
アトラ・アーリーバード:全然分からなくて問題ないです。分かるはずないので。
リャン・シェンシィ:「何……?」
解良イノリ:「????」
アトラ・アーリーバード:「いや……だからさ」
解良イノリ:「エッグ探しの期限とか…?とは言え他の学園煽ったり入り込むのだって限度は…」
アトラ・アーリーバード:「!」
リャン・シェンシィ:「早く言いなって。私とイノリ相手に言い淀む事なんて別に……まあ、割とあるかもしれないけど」
解良イノリ:「なんかやったとかなら…言いづらいのは分からんでもないけど…」
アトラ・アーリーバード:「つまりほら……いつかちゃんと聞き出そうと思ったままなんとなく時間が経ってるんだが」
アトラ・アーリーバード:「具体的にエッグが集まらなかった時」
アトラ・アーリーバード:「大体雰囲気でやってきたが──どうなることになったんだ」
リャン・シェンシィ:「……そんなに気になるならなんで確認しなかったの?」
アトラ・アーリーバード:「いや、別にマクロで何が起きるかは分かってるんだよ」
アトラ・アーリーバード:「我々が揺り籠にINして次世代のFH指導者として目覚めの時を待ち、星徒が外の世界にばら撒かれるんだろ。それはいいんだよ良くないけど」
アトラ・アーリーバード:「それでやる理由は十分だから、突っ込んだこと聞くと」
アトラ・アーリーバード:「失敗する可能性を現実的に考えてるみたいになっちゃうだろ」
アトラ・アーリーバード:「この私が」
解良イノリ:確かにアトラからするとそんなことは聞きづらかったよなあ……という顔になっている。
アトラ・アーリーバード:「だから……まあイノリのことだから私には言わんでも……」
リャン・シェンシィ:「まあ……アトラちゃんの役割的にそれは間違いでもないだろうけど」
アトラ・アーリーバード:「シェンには話したのかなぁって……」
解良イノリ:「……あー……そういえば…直接言おうとして時間たってタイミング逃して…言って……なかった…かな?」
リャン・シェンシィ:「……え?」
アトラ・アーリーバード:「ほら! シェン! なんとなく察するだろ!」
リャン・シェンシィ:「失敗した場合の話って、あれじゃないの?ほら」
解良イノリ:「い、一応言おうとは思ったんだよ。でもまあ、つまらない理由だし……タイミング逃しただけで…」二人で話した時に上げた二つの理由の一つ。
アトラ・アーリーバード:「なんかあるっぽいんだよ! 個人的なことだから言わずに保留してるやつが!」
リャン・シェンシィ:「回収できた揺り籠の機構を調べて、万が一の場合にも早期覚醒できるような手立てを見つけてって……」
リャン・シェンシィ:「あっ違いそう……!」
アトラ・アーリーバード:「……まあ私は多分知らなくても問題ないから、シェンには話しておけよ」
アトラ・アーリーバード:そう言って部屋を去っていく。
解良イノリ:「いやここまでの話の流れ上お前も聴いてってよ!」
リャン・シェンシィ:「えっ」
リャン・シェンシィ:「こ、この流れで聞かずに済ませれるんだ」
アトラ・アーリーバード:「いや、だっていざとなるとやっぱ嫌な予感するし……難しいことはシェンが知ってれば基本大丈夫だし……」
解良イノリ:「いや本当つまらんことだよ。本当に聞きたくないなら無理にとは言えないけどさ…」大体解良イノリがつまらんということは本当につまらないか大体自分個人の事である。
リャン・シェンシィ:「この二人はよ~……」
アトラ・アーリーバード:「イノリも私にだけは言いたくなさそうにしてた気がするが、なにぶん9ヶ月も前のことだからな……」
アトラ・アーリーバード:まあそう言われたならという調子で席に戻った。
リャン・シェンシィ:何かのパネルを操作する。アトラの近くにあったドアにロックが掛かる。
リャン・シェンシィ:「ほらもう言うまで開けないからねっ」
解良イノリ:「いやあの時はなんか…ああいう話フラれて私も頭に来てたというか……あっ閉めてる」
リャン・シェンシィ:「言わなかった理由も、言いたくない理由も、聞きたくない理由も一旦は後回しで良いから」
リャン・シェンシィ:「ほら早く。言いなさい。言って」
解良イノリ:「はい……」
アトラ・アーリーバード:「おお……」
解良イノリ:「え、えーっとだな…卒業処理を停止…つまり、”楽園の戒:王国へ至った者が楽園に帰ることはない”を私が停止させたわけだが」
解良イノリ:「これが修復されることは知ってるよな」
リャン・シェンシィ:「つまり停止というか、厳密には一年の延期だよね。それで?」
アトラ・アーリーバード:「そうだな」
解良イノリ:「まあその時に…師匠が遺した精神体に会ったとかはまあおいておいて。それを止めるか、私個人だけノヴァリス脱出するかっていう二択があって」
アトラ・アーリーバード:「あ? ちゃんと殺してきたんだろうな」
解良イノリ:「卒業止めたら消えたよ」
アトラ・アーリーバード:「……なら良い」
解良イノリ:「こほん、ともあれ。まあつまり…戒則は復旧するんだけど、その負荷は止めたやつが受けるんだ。正規ユーザーの最高生徒会長でもないし」
リャン・シェンシィ:「……」
アトラ・アーリーバード:「…………んー……全然良くないな……」
アトラ・アーリーバード:「つまり?」
解良イノリ:「まあつまり…ノヴァリスが卒業条件を満たさない場合、止めた時点から一年後」
解良イノリ:「多分死ぬ」
リャン・シェンシィ:「……一応聞くけど、先に戒則を書き換えれば大丈夫なんだよね?」
リャン・シェンシィ:「問答無用で一年後に死にますみたいな話じゃなく」
解良イノリ:「まあ処理がストップするだけみたいだから、そういう負担を受けてなければ大丈夫なはずだ」
リャン・シェンシィ:「はずって」
アトラ・アーリーバード:「おお、シェン。早いな、スイッチが……」キレどころを見失い、ポーズがウロウロしている。
リャン・シェンシィ:「いたんでしょ? そこにさ? その辺のルール全部作ったやつの精神体がさ」
アトラ・アーリーバード:「というか……」
アトラ・アーリーバード:「その二択」
解良イノリ:「しょうがないだろ!ジャーム化するか死ぬかどっちかもわからんのだから…!」
アトラ・アーリーバード:「一択だろ」
アトラ・アーリーバード:「イノリだぞ」
リャン・シェンシィ:「それが一択だって分かるやつなら弟子に殺されてないよ」
解良イノリ:「私だって連戦続きでボロボロだったんだからあれ以上聞けないって……師匠との聖典トークまでやって条件聞き出したんだぞ?」
アトラ・アーリーバード:「二度と沸いて出るなよマジで……コミュ障野郎が……」
解良イノリ:「大体あの日何連戦したんだ?本式だけで5,6戦したんだぜ…」
リャン・シェンシィ:「うわっ精神体になってもそういう感じなの? 必要な機能をメインに残しておけよ……」
解良イノリ:「そこまでやって疲労でボロッボロなまま何とかトークをこなした私を褒めろ」
アトラ・アーリーバード:「うーーむ……諸説」
リャン・シェンシィ:「まあ頑張ったのは認めます」
解良イノリ:「そうしたらその後帰還して会議してアトラムツミで同窓会ぶち上げだぞ。いうタイミング逃すわ」
アトラ・アーリーバード:「貴様も同じく発起人ということになっているのは忘れるなよ」己に矛先が向く気配を敏感に察知。
解良イノリ:「…ほら、つまらん理由だろ?」ぶすくれた表情で。
アトラ・アーリーバード:「これどう思う?」シェンに。
リャン・シェンシィ:「そりゃ面白くはないけども」
リャン・シェンシィ:「つまらんって言い方はろくでもないよね。重要ではあるでしょ」
アトラ・アーリーバード:「まあ頑張ってるよ貴様は。そういう不貞腐れた言い方するなよ隠しといて」
解良イノリ:「まあ…もし揃わなかったときの引継ぎ要員用意してないのは事実だしそうなんだけども」
アトラ・アーリーバード:「シェン、そっちな」席を立ってイノリの左半分をホールドする。
アトラ・アーリーバード:「褒めたろ褒めたろ」
リャン・シェンシィ:「大体、誰かの生き死にが懸かってる事をつまらないって言うなら、エッグ探しからして全部つまらないことになってくる……ああ、分かった分かった」
解良イノリ:「?んお、何何々?」
リャン・シェンシィ:右半分に腕を絡ませてくる。
解良イノリ:「えっ何?怖いわここまでくると」
アトラ・アーリーバード:無言! エンジェルハィロゥ特有の行動値でイノリを撫で回す!
解良イノリ:「にぎゃーっ!?なにすっ」
リャン・シェンシィ:「おらおらおらおら」やけに慣れた手付きで肩や背中の辺りを揉みほぐしている。
解良イノリ:高速の撫でと絡まれで声が飲み込まれる!
解良イノリ:「うわーっっ」
アトラ・アーリーバード:「ハーッハッハッハ! なんだその生意気な毛量は! 後悔するほど荒らしてやるわ!」
解良イノリ:「止めろ!毎日直すのがたいへ……うにゃーっ」
アトラ・アーリーバード:「よーしよしよし。私を差し置いて犬猫どもに懐かれおって、この、この」
解良イノリ:「おまえが威嚇するからだよ!!、やめっ、こらっ」
リャン・シェンシィ:「昔から自分を労るってのを疎かにするから~ほらほらほら」頭髪をアトラが弄り回している間に筋肉のの凝りをほぐして回している。
アトラ・アーリーバード:(こいつ、こんな時にまでお気遣いを──)
解良イノリ:「ぐぬあ~~~っ」かなり硬いように感じる。
リャン・シェンシィ:「ここのツボに手応えあるやつはな~! 血行と消化器系がな~!」ぐりぐりぐり。
アトラ・アーリーバード:「裏切りの右手」隙を見てシェンの頭も撫で回す。
解良イノリ:「やめっ、やめろーーっ!」
アトラ・アーリーバード:エンジェルハィロゥ特有の感覚値で髪ゴムも器用にはずしている。
リャン・シェンシィ:「おらおらおら……ひゃっ」結び髪がほどける。栗色の長髪が肩の辺りに乱れて落ちる。「こ、こいつ」
アトラ・アーリーバード:「ククク、前回のパーティではいかにも疲れてそうだったからな……!」
解良イノリ:「ぐおおおお、……そうだぞまったく……!」反撃のチャンスに目を輝かせている。
アトラ・アーリーバード:「特別にねぎらってやるわ! 感謝するがいい!」
リャン・シェンシィ:「やっ、そういう流れ? うわっイノリまで……!」
解良イノリ:「自分がやったらやり返されるんだよーっ!うぬりゃっ」手を取って親指-人差し指間をごりごりする。
リャン・シェンシィ:普段は色々な手で誤魔化しているが、素の白兵的能力だとこの3人の中では一番劣るだろう。
アトラ・アーリーバード:常日頃から過剰に褒めを要求し、ストレスは常に感じたその場で発散しているのでことここにおいては「する側」のポジションを不動のものとしている。無敵の存在だ。
リャン・シェンシィ:「ひゃっ……ちょっ、こんな……!」
解良イノリ:「いや本当に凝ってるな…デスクワークだと手も凝るとはいえ…」
アトラ・アーリーバード:「──良くやっているぞ。本当に、貴様たちは」
リャン・シェンシィ:「ふ、普段はちゃんと整体してもらってるし……! 最近はたまたまちょっと色々ありすぎただけで……!」
アトラ・アーリーバード:「ノヴァリスの王(予定)からの太鼓判だ。これからも私の手下として尽くすように!」
◆Ending05◆ミラ
啓明なる霊感研究会本部 神聖四方針X生命ビル
GM:フィーネ名義でのグレート・バビロンへの謝礼が振り込まれていることを確認し、見事に職務を果たした君は、ファフニールに呼び出されてこのビルを訪れたのだった
GM:教祖のデスクには、赫竜ファフニール、華宮ニアが座って指示を出している。どのような紆余曲折があったのかは良くわからないが、特に信仰が途絶えているようなことはないらしい。
華宮ニア:「ミラ!」
ミラ:「おうファフニール! 元気そうだな」
華宮ニア:「お陰様でな」
ミラ:「というか、その姿でよいのか? 表向きはフィーネ名義だったはずだろう」
ミラ:「信仰とか、権威とか、そういうのは……?」
華宮ニア:適当に人払いを済ませ、高そうなお茶菓子を出す。
華宮ニア:「フィーネの姿は影武者がなんとかしてくれている。こういった時のための仮面だ」
ミラ:「ああなるほど……あの仮面、そういう意味もあったのか」
華宮ニア:「伊達や酔狂で身につけているわけでは……」
ミラ:ソファに座り、高級もなかをぱくついている。
華宮ニア:不安そうに黙る。
ミラ:「……途中から楽しくなってきたのではないか? レイジャ対策と言いつつ」
ミラ:「全然違う性格をロールしたり、宗教団体の長として第二の人生を歩んだりするの……」
華宮ニア:「あの姿の時に何を考えているかはこちらになっているといまいち曖昧でな」
華宮ニア:「そういうこともあるかも知れないな……このゴテゴテした貴族趣味の机も」
華宮ニア:「某の……秘められた願望……?」
華宮ニア:ショックのようだ。
ミラ:自前の水筒(フタがコップになってるやつだ)から紅茶を注ぎ、最中と交互に味わっている。メサイアの給湯室で入れてきたものだ。
ミラ:「実際どうするのだこれから? もうレイジャ対策は不要なのだろう」
ミラ:「名を偽る必要も、フィーネのときに記憶を消しておく必要もなくなったはずだが」
ミラ:「フィーネとしてのカバーは、続投するのか?」
華宮ニア:「ああ、今日来て貰ったのは、以前の礼を改めてしたかったのもあるが、その話でもあってな……」
ミラ:「我からも話があったのでちょうどよいわ! 気にするな」 高級茶菓子を何の遠慮もなく味わっている。
華宮ニア:「体の動きにガタが出てきている。暫くはあちらの姿を使うことになるだろう。八竜として君の仕事に協力できるのは、暫くの先になる」
華宮ニア:なんだか大人の都合でパーティに即座に加入できないゲームのキャラのようなことを言っている。
ミラ:「んえっ」
ミラ:「そうなのか!? だっ大丈夫なのか? やはり無理をしすぎたのか?」
ミラ:戦力としてより、純粋にファフニールの身体の心配が先に出てきている。メサイアで培われた情緒の賜物だ。
華宮ニア:「そうだな……」ふらりと頭を傾げ、軽く額を抑える。
ミラ:「考えてみれば、単騎で一度レイジャと相対しておるのだ。ガタが出るくらいで済んでいるのが奇跡だな……」
華宮ニア:「「赫竜心血紅を連続使用して自我を歪め、君たちの脳機能をピンポイントで麻痺させる薬効を生成し、全力で神聖二重冠を展開し──」
華宮ニア:「八竜の本来の力も振るうことができた。一つ二つなら問題ないが、流石の某も……」
ミラ:「…………」 「…………いや、よく生きているなお前…………」
華宮ニア:「某も不思議に思っている」
ミラ:「休め休め。万が一八竜がジャームになって暴走をはじめました、なんて事になったら全方面に顔向けできん」
ミラ:「たまーにちょこっと顔を出してくれればよいわ」 田舎のお母さんのようなことを言っている。
華宮ニア:「ミラ……立派に育って……」
華宮ニア:表情はあまり動かないが、感動しているようだった。
ミラ:「ふふん。個性豊かな先輩方にかわいがってもらっているからな」
ミラ:「今回はバビロンのメンバーだけでなく、アルルちゃんやイノリのような生徒とも出会えた。もはやテミス計画時代の我とは別物よ!」
華宮ニア:(あの教育に悪そうなのもメサイアを出ていったことだしな……ミラの前ではもはや言わんが……)
ミラ:「ただ……」
華宮ニア:「ふむ?」
ミラ:ミラが聞いたらレッサーパンダ威嚇をしながら怒り出すであろうファフニールの心中には気づいていない。
ミラ:「いやな。今回の記録をまとめながら、レイジャやミオナについてここ数日考えていたのだ」
華宮ニア:「ああ、星徒だったという……」
ミラ:「うむ。ああそうか、ファフニールはミオナ戦ではおらんかったか」
華宮ニア:「……苦楽を共にした仲間だということは知っている。事件のあらましは共有していただいたからな」
ミラ:「星徒の例外に漏れず……といっても、我が星徒に会ったのはあれが初だが……ミオナはジャーム化の兆候を見せていた」
ミラ:「レイジャとミオナにはだいぶ差があるが、おおざっぱに分類すればどちらもジャームになるのだろうな」
ミラ:一息ついて紅茶を飲んでいる。
華宮ニア:「……そうなるな。ジャームにしか有り得ない技というものが存在する。外よりノヴァリスのそれは曖昧なようだが」
華宮ニア:ザザッと皿に追加のクッキーを空ける。
ミラ:「出てくるお茶菓子が全部高そうだな……インチキ霊感グッズで私服を肥やしたりしとらんよな?」
ミラ:「ファフニールなら大丈夫だと思うが」 フィーネの方はな~という顔でクッキーを頬張る。
華宮ニア:「してない……多分…………」
ミラ:「そこは断言しろ!」
華宮ニア:自信がなさそうだ。
ミラ:「もごもご……まあインチキ開運グッズの話はとにかくだ」
ミラ:「ジャーム。他者を顧みず、自分の欲望のためだけに力を振るう存在。境目が曖昧になったとしても、それは変わらない……」「だが、思うのだ」
ミラ:「彼ら彼女らと我に、はたしてどんな違いがあるのだろう?」
ミラ:もう紅茶の入ったカップは置いている。かつての、八竜を統率していた時のような静かな瞳でニアを見つめている。
華宮ニア:「その疑問は愚か者からは出てこない。良い切り口だと思う。某が、満足な答えを返せるとは思わないが──」
華宮ニア:「奴らは人の話を聞かないが、人の話を聞かない者などこのノヴァリスにはいくらでもいる」
華宮ニア:「そして我々の出自は──言葉を選ばずに言えばかなりジャームに近い」
華宮ニア:「高密度に織られたレネゲイドそのもの。ひょっとすれば八竜が封印されたのも、我々の持つリミッターの存在も」
華宮ニア:「記録に書かれていることだけが実態ではないのかもな」
ミラ:「ふふふふ」
ミラ:「ファフニール……あいかわらず真面目だな本当に」
華宮ニア:生徒の小さな体に押し込められ、実際にノヴァリスの生徒の枠でしか力を振るうことができない。
華宮ニア:だが──その内に、見た目からの想像を圧する力が存在している。今も。
華宮ニア:「迷惑な者もいる。言われてもやめない者もいる。だから考えるわけだ」
華宮ニア:「なぜジャームだけ、戦い、討たねばならなかったのかと」
華宮ニア:「単純に順序が逆とも言い切れない」
華宮ニア:「生徒は十字冠で守られているが──十字冠で守られているが故に考えなしに乱暴を働けるだけで」
華宮ニア:「多くの者は本当に死ぬなら殺したがらないだろう」
ミラ:「うむ。ノヴァリスゆえの特異性だな」
華宮ニア:「君はレイジャと対話を試みた。ジャームであることを区別しなかった。結果は同じだったとしても、それは君が人でなくレネゲイドであるがゆえに得た自由さの一つだと思う。それを失ってしまうことを某は良しとしない」
ミラ:「自由……そう。自由なはずなのだが、我は時々わからなくなることがある」
ミラ:「知っての通り、八竜計画凍結後の我はずっとプロトメサイアに封じられていた」
ミラ:「奇跡的にアトラに救われて地上に出てきて、バビロンの末席にはなったが……今の我は、シェンのようにバリバリ仕事ができるわけではない」
ミラ:「イノリのように経験が豊富でもないし、アルルちゃんのような強い信念があるわけでもない」
ミラ:「だから思うのだ。我は、メサイアの一員として事件に立ち向かっているのか?」
ミラ:「それとも……」
ミラ:「メサイアでもどこでもいい。ただ居場所がほしいから、事件に立ち向かってみんなに褒めてもらおうとしているのか」
ミラ:「もし後者なら、我には行動の芯がない。ただ流され、その場の欲望で動いているだけの存在だ」
ミラ:「どう思う、ファフニール。我もまた、レイジャやミオナと同じような存在だと思うか?」
ミラ:「そこを隔てる境目は、どこにあると思う」
華宮ニア:「……ふふふ」
ミラ:「教えてくれ。教えてほしい……そのために来た」
華宮ニア:「急に問いが簡単になったかと思ったが、これはまた。いいとも」
ミラ:「すまんな。我がここ数日悩んでいたのは、こんなちっぽけなことよ」
華宮ニア:「君は思い違いをしている。ジャームというのは症例の名だ。そうでない者との違いは、その通りジャームであるか、そうでないかさ」
ミラ:「ふむ」「絆を保ち、侵蝕率が危険域でなければ、かなりイッちゃってても非ジャームか?」
華宮ニア:「そして……それ以外の、枝葉の部分が重要だ。なぜなら人もレネゲイドビーイングも──ただ一つの属性で要約できるものではない」
華宮ニア:「ミオナさんとレイジャは、君たちの中で同じような扱いを受けているのか?」
ミラ:「それはない!」 即答する。
ミラ:「レイジャは……まあ、良いところもあったが、概ね荒神だった」
ミラ:「ミオナは違う。あれは被害者だ。おおまかな分類でジャームとされたとしても、断じてレイジャと同じではない」
華宮ニア:「仲間か、敵かというのもラベルに過ぎないが、少し近づくだろう」
華宮ニア:「君は、人よりも少し、ある種の属性に対してフラットな視線を向けることができる……これも、場合によるかな。ミラは利発だが、感情的だ」
華宮ニア:「ただ……だから。相手を己の目で見て、都度判断しなさい、ということになる。私から言えることは」
ミラ:「褒め言葉として受け取っておくぞ」 人でない分、違った視座を持てているのかもしれないという自覚はある。
華宮ニア:「君はレイジャとは違う。そしてそれは、ただジャームではないからという理由に留まらない」
華宮ニア:「バビロンの方々の愛を信じるといい。それと、私のものもね」
ミラ:「ふむ……」
ミラ:「……さっき、廊下で見知らぬ信者にお礼を言われたのだが」 不意に言う。
ミラ:「行方不明になった生徒は戻ってきたのか?」
華宮ニア:「ああ。どうにも、自分で呼んだ者を殺す趣味はなかったようでな。助かった」
華宮ニア:「だから、ありがとう。君たちのおかげで、我々は助けられた」
ミラ:「ああ、だからか。半泣きで手まで握られたのは……」
ミラ:「お礼を言われた時な。ファフニール」
ミラ:「すごく嬉しかった」 「我は……イースターエッグだのなんだの、でかい事件が続く状況でバカバカしいと思うかもしれんが」
ミラ:「仕事をこなして、ありがとうって言われるのがすごくうれしい」
ミラ:「シェンやみんなから、がんばったねって言ってもらえるのが嬉しい」
ミラ:「我はこのままのミラで行く。だからお前も、もし人手が必要ならいつでも我を呼んでくれ」
華宮ニア:「……ああ。そう在って貰えれば、嬉しい」
ミラ:「愛を信じろというお前の言葉、我もちゃんと記憶しておくぞ」
ミラ:うん、と頷く。
華宮ニア:「明日になれば、この席にはフィーネが座っている。彼女にも会いに来てやってくれ」
ミラ:「あっそうだ」
ミラ:「忘れていた。ガタが来てるとこ悪いが、替わってくれ! いま!」
ミラ:「フィーネに言いたいことがある。ふんばれファフニール!」
華宮ニア:「ええ~……ううむ……」
華宮ニア:「しょうがないな……」
ミラ:めちゃくちゃ疲れてるだろうけどやってねおねがい、という目で懇願している。
ミラ:「すまんすまん。今度なんか奢るから」
ミラ:「ブラックマーケットで押収された変な薬物とか……」
華宮ニア:名残惜しそうに机の二重底から薬剤を引っ張り出す。
華宮ニア:ぼはんほわんひょばばばーーん。
ミラ:「(この効果音なんとかならんのか……)」
フィーネ・アゲイン:「……ぞよ」
フィーネ・アゲイン:「あっ、ミラちゃん様じゃ~ん!」
ミラ:「本当に一瞬で変わるな……やはり明日にすればよかったか……?」
ミラ:「空気感というかなんというか……」 ブツブツ言っている。
フィーネ・アゲイン:「そーかそーか色々いい感じになったんだ。ありがたいぞよ~」
フィーネ・アゲイン:抱きついて頬ずりしてくる。トゲトゲ付きの仮面で。
ミラ:「うむ。だいたい全部いい感じだ。依頼はたっせ……痛い! おいその仮面で普通すりすりするか!?」
ミラ:「端っこだけじゃなく表面も微妙にザラザラしてる……!」
フィーネ・アゲイン:「消えた者たちも戻ってきているみたいぞな。報酬は振り込んでおくぞよ~」もう振り込まれてる。
ミラ:「こほん……」 「フィーネ」
フィーネ・アゲイン:「ぞなもし?」
ミラ:静かに歩み寄り、手を握る。
フィーネ・アゲイン:「ひゃっ……ちゃん様!?」
フィーネ・アゲイン:「こなた、会いにいける教祖とは言ってもいきなりこれは……」
ミラ:「ありがとうはこちらもだ。お前が依頼してくれたお陰で、我はまた一つ、知らない世界を知れた。人間に近づけた」
ミラ:「だからありがとう。それだけ言っておくぞ」
フィーネ・アゲイン:「おお~。なんだかわからんがどういたしまして。ぞよぞよ。」
ミラ:「うむ。要件はそれだけだ!」
ミラ:「ではな。フィーネ、ファフニール!」 席を立つ。
ミラ:「また会おう!」
フィーネ・アゲイン:「これを機にメサイアの偉い人を引っ張ってきて、情勢不安に迷うお堂の子羊たちに激励のスピーチを……」
フィーネ・アゲイン:「あっ」
フィーネ・アゲイン:「バイバーイぞよ~」
ミラ:「ええいかっこよく退場しようとしてるのに俗世にまみれたことを……!」
ミラ:「……じゃあな!」
ミラ:ぶんぶんと手を振り、部屋から出ていく。
フィーネ・アゲイン:「流石ミラちゃん様。こなたの目に狂いはなかった……!」
フィーネ・アゲイン:皿に残ったクッキーをつまみ上げると、教団に戻ってきた者たちの顔を見るため、スキップで部屋を出ていった。
◆Ending06◆
ルルカ・アゼリア:「……ああ。あの怪しい仮面の人! 来たわよ図書館に」
ルルカ・アゼリア:「閉架書庫に入ろうとしてて……結局手続きをしている間にもっと大事な用事が出来たとかですっ飛んで帰っちゃったんだけど」
ルルカ・アゼリア:「? あの。それって何のために必要な情報なの?」
ルルカ・アゼリア:「司書さんの世間話で済むうちならいいけど」
ルルカ・アゼリア:「他の人の貸出の話とかにまで突っ込まれちゃうと、機密が色々眠ってる場を管理する側として警戒せざるを得ないんだけど」
ルルカ・アゼリア:「……行っちゃった。失礼しちゃうわ」
ルルカ・アゼリア:プンプン プンスカ
???:「読み取れたか?」
???:『表層だけ』
???:『査定拒否論文。星徒。通話──解良イノリ……件の一行が、地上と回線を繋いだ時』
???:『「啓明なる霊感研究会」というワードが聴こえたことを、今の女は記憶していて』
???:『つまり、仮面の女はフィーネ・アゲイン。探そうとしていた資料の詳細までは──』
???:「いいよ、十分だ」
???:男とも女ともつかない。落ち着いた声だった。
???:「芽は撒かれていた──そして、ノヴァリスで生まれるレネゲイドビーイングの中に発芽するだろうと考えていた」
???:「己の自我を極限まで希薄化させる力を持った八竜。彼女だよ。誰でもない存在になることで、獣の神を欺いた」
???:「誰でもない──顔のない少女。当たりがついたなら、開花を早めねばならないな」
???:「…………否」
???:「『覚醒』を。か」
Double Cross The 3rd Edition
ステージ『オーヴァード・ノヴァ』
『ピット・サイン』
GM:全行程終了。
GM:お疲れ様でした。
ミラ:お、おつかれさまでした……!
解良イノリ:お疲れ様でした!大変楽しかったです~~ 最後が怖すぎ
ミラ:最後がめちゃくちゃ不穏だけどすごい楽しかった!
リャン・シェンシィ:おつかれさまでした~
任アルル:お疲れ様でしたー!楽しかったしこの後も楽しみ……