たいたい竹流(torgtaitai):どどんとふへようこそ!(Welcome to DodontoF !)
たいたい竹流(torgtaitai):操作方法が分からなくなったら、メニューの「ヘルプ」=>「マニュアル」を参照してみてください。
どどんとふ:======= プレイルーム 【 No. 1 】 へようこそ! =======
どどんとふ:「」がログインしました。
どどんとふ:「」がログインしました。
どどんとふ:「」がログインしました。
どどんとふ:「」がログインしました。
どどんとふ:「」がログインしました。
GM:■トレーラー
某区湯津町。オフィスビルの合間に、かつての森の面影を残す都市。
異変とは無縁であるはずの町。しかしそこに暮らす学生たちの心には、
少女の猟奇殺人——『早贄事件』の恐怖が、薄く影を落としていた。
地を支配する一族。彷徨う透明の妖怪。過去に現れる“ジュリエット”。
何が隠されているのか。UGNを襲う“敵”の正体とは何か。
墓標のような灰色のビル群の中、死者たちの遺した絆が四人を導く。
かつて世界に存在した大きな力が、蘇ろうとしている。

ダブルクロス3rd『音楽をありがとう』
ダブルクロス——それは裏切りを意味する言葉。

GM:■ハンドアウト
・PC1(御剣)用ハンドアウト
ロイス:“麗しきジュリエット” 推奨感情P:好奇心/N:不安
長く離れていた実家に戻ったあなたは、祖父・幻耶の遺品を整理するうち、
祖父が“ジュリエット”なる正体不明の女性と長く文通を重ねていたことを知る。
それは、祖父の死の直前に届いた一通を最後に途絶えたやり取りだった。
祖父がその死まで抱き通した秘密とは、果たして何だったのか。
宛先の住所に記された湯津町で、あなたは“ジュリエット”に出会う。

・PC2(神津島)用ハンドアウト
ロイス:折木真夜子 推奨感情P:傾倒/N:屈辱
“島”を逃れたあなたが辿り着いたのは、安住の地ではなかった。
同年代の少女たちと同じ高校に通う、望んでいたはずの日々。
しかし後見人となった折木家の少女——折木真夜子が、あなたを常に束縛している。
孤独だけが付きまとう灰色の暮らしの中で、あの『早贄事件』が起こった。
あなたは嫌な感覚を覚えている。かつて暮らしていた、あの島と同じような。

・PC3(遠藤)用ハンドアウト
ロイス:透明の男 推奨感情P:親近感/N:猜疑心
一人の少女の死を見届けたあなたは、彼女が夢見た学園生活の続きを生きることにした。
存在の空白に成り代わって友と日常を送るあなたは、その日、思わぬ同類と出会う。
タキシードとシルクハット、そしてステッキだけが空に浮かぶ、顔のない男。
透明な男は何故この街にいて、何をしようとしているのか。
例えばあなたが読み解かない限り、それは透明な男自身にもわからないのだった。

・PC4(弓近)用ハンドアウト
ロイス:折木秋果 推奨感情P:庇護/N:厭気
“ジ・エレイソン”が死んだ。理由はどうあれ、あなたは殺し屋を続けることができなかった。
しかし——情報屋の手始めとしての依頼は、やはりあなたに仕事の続きを強いた。
“ジ・エレイソン”は殺されるその直前に、ひとつの依頼を受けていたのだという。
折木秋果と名乗る少年は、果たされなかった仕事をあなたに願う。
それは自分自身の家——折木家を殺すという依頼だった。

GM:まずは自己紹介です。
GM:PC1の、御剣凌駕さんお願い致します。
御剣凌駕http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFgsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYg6C1GAw (PC1:すかいはい)
御剣凌駕:「世界中あちこち行ったが、道理でオレの音楽は誰にも伝わらなかったわけだ。みんなとっくに滅びてしまっていたのだものな!」
御剣凌駕:御剣凌駕(みつるぎ・りょうが)。高校生の男です。
御剣凌駕:父が世界的に有名な音楽家なのですが、自分はどんな楽器でどれだけ練習しても全く音楽を奏でることができず、旅に出ました。
御剣凌駕:そんな中、ある事件がきっかけでオーヴァードに覚醒。
御剣凌駕:自分の音楽が世界中のあらゆる動物の中でも恐竜たちにだけは伝わることを知ります。
御剣凌駕:それ以来、オーヴァードの力で一時的に幻として蘇る恐竜たちの力を借りて世界の敵と戦っています。
御剣凌駕:外見としては学生服姿の長身の男で、腰に刀のようにフルートを差しています。
御剣凌駕:性格は自信家で生真面目だが熱い性格。
御剣凌駕:シンドロームはオルクスソラリスで、戦闘では主に《絶対の恐怖》《アニマルアタック》を使って恐竜で殴ります。
御剣凌駕:以上!
GM:ありがとうございます!
GM:次!PC2の神津島ナギサちゃん
神津島ナギサhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFgsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY87u2GAw
(PC2:クオンタム)

神津島ナギサ:「…………ンだよ、あっち行けよ」「行けったら!近寄んな!」
神津島ナギサ:こうづしま・ナギサ。14歳のピュアサラガールです。
神津島ナギサ:なんかオカルト映画に出てくるようなド田舎の島で育ったのですが、
神津島ナギサ:時代錯誤な民間信仰が根強く残っている島だった為、生まれ持った発火能力のせいで「魔を宿した巫女」として疎まれてきました。
神津島ナギサ:親兄弟からも隔離されて呪いの巫女として育ってきたせいで人格はすっかり歪み、
神津島ナギサ:人づきあいが大変下手な女の子に育っております。
神津島ナギサ:まあ、今は島から抜け出してUGNイリーガルとして平和に暮らしてるんですけどね!
神津島ナギサ:二度とあんな島にはもどらねーぞ!全員燃えて死ね!
神津島ナギサ:そういうことで、シンドロームはピュアサラマンダー。
神津島ナギサ:エターナルブレイズプラズマカノンで攻撃固定値が60くらいあるので、当たれば何もかもを灰にできるはずです。
神津島ナギサ:当たれば・・・・・・
神津島ナギサ:以上!宜しくお願いします!
神津島ナギサ:あと、胸はあまり大きくないです。よろしくお願いします。
GM:ほう……。
GM:では、PC3!
GM:遠藤篤美ちゃんのご紹介です。
遠藤篤美https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFgsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYs9D9DAw
(PC3:さささ)

遠藤篤美:「こんにちは。今は読書中なんだ。静かにしていてくれるなら、そこにいてもいいよ」
遠藤篤美:読書好きな少女の影にレネゲイドウイルスが感染した存在。
遠藤篤美:影の元の少女は既に死去しており、今はその姿と名前を借りて独立して生きている。
遠藤篤美:カヴァーは高校生。一人称は僕。
遠藤篤美:見た目はセーラー服に三つ編み眼鏡の女の子ですが、本人的には無性なのだそうです。
遠藤篤美:ウロボロスピュア。RC攻撃メインですが、《無形の影》があるのでミドルでもいろいろできるはずです。
遠藤篤美:初めてのウロボロスでとても緊張してますが、そんな感じでよろしくお願いします。
遠藤篤美:以上!
GM:了解です。それでは次!
弓近いおり:はいさい!
GM:PC4の弓近いおりさんです。
弓近いおりhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFgsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1quXGAw
弓近いおり:「わあ。なんだか私、素敵な事態に巻き込まれているみたいですねぇ」
弓近いおり:弓近いおり! ゆるふわ愛され体質な今時ガール!
弓近いおり:強いて変わったことを上げるなら、殺し屋に育てられたってことぐらいカナー?
弓近いおり:何らかの仕事の都合で攫われた後、なにかと面倒見の良かった先代の押し掛け弟子をしていた模様です。
弓近いおり:先代の死の後、勝手にのれんを情報屋に変更!
弓近いおり:駆け出しの情報屋「弓近庵」を設立しました。
弓近いおり:能力はブラックドッグ/ブラムストーカー。
弓近いおり:鉄化する血液を纏わせた強化ナイフを電磁投擲して攻撃します。
弓近いおり:アクディベートとHP回復エフェクトでミドルも安心だ。 
弓近いおり:よく考えたなんかあんまり強い構成じゃない気もするが、精一杯頑張ります!
弓近いおり:以上!
GM:では、最初は……神津島ちゃんのオープニングにしましょう。
GM:ところで、神津島ちゃんは最初から名前はつけられていましたか?
GM:島でどう呼ばれていたかなどこちらでキメて構いませんか
神津島ナギサ:OKです。名前で親しく呼んでくれる人もいなかったでしょうし。
神津島ナギサ:姉くらいかな・・・
GM:姉がいるとは!
GM:----
GM:6ヶ月前 灯島
GM:----
GM:地鳴りのような豪雨が、景色を鳴らし続けている。
GM:時折瞬く稲光が、危険な岩場の輪郭を照らしだす。
GM:——この天候の中、島を出ようと試みる者がいたなど、誰も思いもしなかっただろう。
白川真尋:「“ホノヒメ”!」前方の岩場の影から、押し殺した声が呼ぶ。
神津島ナギサ:神津島ナギサの侵蝕率を+5(1d10->5)した(侵蝕率:33->38)
白川真尋:「……早く!そこは上からの目につきやすいわ」
白川真尋:「懐中電灯も、できれば絞って!」
GM:事実、高台の木々の合間には、赤い光がちらほらと浮かび上がりはじめていた。
神津島ナギサ:「……」 懐中電灯を消し、岩場に向けて青白い炎をいくつも作りだす。
GM:……気付いたのだ。“火の姫”の脱走に。
神津島ナギサ:炎の足場を蹴り、白川の横へ飛ぶ。
神津島ナギサ:「……ナギサだ。あたしは」
白川真尋:「……ナギサ?」
白川真尋:「誰がつけたの、そんな名前」
神津島ナギサ:「さあ。親じゃないのか。あの……1年に1回会いにくるかどうかの、クソみたいな連中」
GM:彼女の名は白川真尋。UGNなる組織のエージェントらしいということを聞いている。
神津島ナギサ:「でも、“ホノヒメ”よりはだいぶマシだ」
GM:……それ以上のことは知らないし、仮にどんな素性だったとしても
神津島ナギサ:「神津島ナギサ。それがあたしの本当の名前だ、白川」
GM:今は島の人間の誰よりも信頼しなければならない存在だ。
白川真尋:「神津島。ふふっ」
神津島ナギサ:「んだよ……!名前があっちゃおかしいか!」
白川真尋:「東京の方の島ね、それ……灯島(あかりじま)とルーツがつながってるとは思えないけど」
白川真尋:「それにあやかって名付けたんでしょうね。神津島も、神が作り出した島だと言われているから……」
神津島ナギサ:「……そうなの?」
白川真尋:「この島の他に」
白川真尋:「島があることだって知らなかったんでしょう?何度も逃げようとして……」
神津島ナギサ:「そうだよ。……そうさ」
白川真尋:白川は、ゴムボートを繋留するロープを解き始めている。
神津島ナギサ:「あたしにとっての世界はこの島だ。ここが世界だったんだ」 今日までな、と付け足す。
白川真尋:「……世界の外に逃げようとしていたの?私が来る前は」
GM:彼方からは、呪文のような単調な声の合唱が響いてくる。
GM:“神”を呼ぶ時は、島の住人はそうなるのだ。
神津島ナギサ:「6回くらいな。丁度そういう……おい?」
神津島ナギサ:「大丈夫かよ?そんなちっぽけなボートで」
神津島ナギサ:荒れ狂う海を見る。
GM:もしかしたら、軍艦だろうとこの嵐の中では転覆してしまうかもしれない。
GM:そう思わせるほど激しい海だ。だが、この日だからこそナギサは祠の外に逃れることができた。
神津島ナギサ:「あっちには漁船やら何やらがある。じきに追い付かれて、捕まって、終わりだ!」
神津島ナギサ:「いや、そもそも……こんな波じゃあ……」
白川真尋:「……“ホノヒメ”。いえ。ナギサ」
白川真尋:「いくら、この世界が嫌だからって」
白川真尋:「……死んだりしないで。決して」
神津島ナギサ:「…………」
神津島ナギサ:「なんで?」
白川真尋:少し笑う。
白川真尋:「あなたが、今まで生きていてくれたから——」
白川真尋:「今日、こうして逃げることができたでしょう?」
白川真尋:指先に、青白い光が収束する。そして。
GM:ビシン!!
神津島ナギサ:「!」
GM:海に指が触れた。同時に、一直線の『道』が会場に凍りついた。
神津島ナギサ:「……な……!」
白川真尋:「危険な賭けよ。けれど、ついてくる勇気はあるかしら?……」
白川真尋:「誰も、海を渡って逃げるなんて言わないわ。……滑るわよ。この嵐の真ん中を!」
神津島ナギサ:白川の目を見てその言が正真正銘の本気である事を悟り、ぽつりと呟く。
神津島ナギサ:「――外の世界に」
神津島ナギサ:「あるのかな。あたしの居場所」
白川真尋:「……どうかしらね」
白川真尋:「結局、自分の居場所を作るのは自分でしかないから」
白川真尋:白川は先に一人、ボートへと乗り込む。
白川真尋:「ナギサ」
神津島ナギサ:「……」 そちらを見る。
白川真尋:手を伸ばす。
GM:同時に、追う声も近づいてきている。
GM:“火の姫”を呼んでいる。ナギサではなく。
神津島ナギサ:後ろからはいつも通りの、島の連中の合唱。
神津島ナギサ:前には荒れ狂う海と、一直線に作り出された道。そして。
神津島ナギサ:「ナギサ、か」
神津島ナギサ:白川の手を掴む。
神津島ナギサ:「……連れて行って!白川!」
白川真尋:ただ頷き、それ以上は言葉を返さない。
白川真尋:青い光が、氷の道に触れると同時、
白川真尋:もしかすると、温度差で推進力を発生しているのだろうか。
白川真尋:ゆっくりと、しかし止まることなく、ボートは加速していく。
GM:忌まわしい火が灯る、暗い怪物のような島が、遠く……小さくなっていく。
神津島ナギサ:雨と波しぶきを受けながら、島の方を振り返る。
神津島ナギサ:何故自分が涙を流しているのかわからないし、その涙もすぐに雨や波といっしょくたになって消える。
神津島ナギサ:「……さようなら」
神津島ナギサ:白川に聞こえるか聞こえないかという小声で、それだけ呟いた。
GM:そうして、神津島ナギサは、新たな『世界』へと逃れた。
GM:暗く陰鬱な“島”とは異なる人生で。異なる命を。
GM:……しかし。
GM:----
GM:オープニングを終了します。ロイスのみ取得可能。
GM:といってもシナリオロイスはまだ出てきてないんですけどね。
神津島ナギサ:そうですね。そして白川さんには
神津島ナギサ:-恩人/白川真尋/信頼:○/不安/ロイス
こちらの初期ロイスで取っているので、無しで!

GM:では、次は弓近さんのオープニングです。侵蝕率をどうぞ。
弓近いおり:1d10+30
DoubleCross : (1D10+30) → 2[2]+30 → 32

弓近いおり:yosiyosi
GM:----
GM:喫茶「ミカ」
GM:----
GM:住宅街の一角。ごく普通のマンションの真下でひっそりと営業を続けている喫茶店。
GM:その存在を知る者なら内装のセンスを褒めることもあるだろうが、
GM:料金が軒並み高く、味もごく普通だ。客もじきに他の店へと流れていくだろう。
GM:だが、その店のマスターの本業は喫茶店ではない。
弓近いおり:では、その雰囲気のある扉を、派手に開ける音がする。
マスター:「……」50代ほどの中年の女性が、わずかに眉を顰める。
弓近いおり:扉についたベルが、からかちんがらぎーん、と音を立てる。
マスター:「いらっしゃいませ。注文するならだけど」
弓近いおり:「マスター!」
マスター:「……」嫌そうな顔。
マスター:だが、いつものように注文を強要したりはしない。ある程度、弓近いおりの事情を汲んでいた。
弓近いおり:涙の後ででぐしゃぐしゃになった顔、もともと癖があるのに、さらに乱れ切った髪の毛。
マスター:「何か、話したいことでもあるの?」
弓近いおり:汚い床を何度も転がったかのように、ボーイッシュな格好は埃まみれだ。
弓近いおり:「決めたの! 私、殺し屋やる!」
弓近いおり:どたどたとカウンターに押し寄せ、マスターに顔を近づける。
マスター:「……はい、ルートB」
マスター:マスターはこのように、相手の反応を先読みしていたかのように後から言うことがあった。
マスター:「殺し屋になってどうするの。殺す?あなたが?」
マスター:「“ジ・エレイソン”が向いてるって言ってた?」
弓近いおり:「大丈夫よ! 無敵の殺し屋、ジ・エレイソンの唯一の弟子! それが私、ポップレクイエムなのよ!」
弓近いおり:「…………た、確かに、彼が生きてた時は、一回も仕事させて貰えなかったけど」
弓近いおり:「でも、ターゲットの調査なら自信があるわ!」
マスター:「殺し屋なんてのはね、“ポップ”」
マスター:「無敵じゃなくても、調査が下手でもやれるわよ。最底辺よ」
マスター:「どっかのクソみたいな女のクソみたいな浮気相手を道端で刺す仕事とかね」
マスター:「“ジ・エレイソン”みたいなのは、格好つけてただけ。普通、殺し屋はクソよ」
弓近いおり:「う、うう……」
マスター:「私が情報屋をやってるのは…・・」コーヒーを2杯入れている。
マスター:「殺し屋よりマシだからよ」
弓近いおり:「でも、ジ・エレイソンは格好よかったわ。いつだって素敵で、ハンサムで……」
マスター:「……格好ばかりつけてたわ」
マスター:「ダサいところを見せずに死ねて良かったって」
マスター:「そう強がるんじゃないかしら。バカよね。フ」
弓近いおり:「う、うう~……」
弓近いおり:「だったら、私は、どうすれば良いの……?」
マスター:「他の子供のようにしなさいよ」コーヒーを差し出す。
マスター:「喫茶店でバイトしたりね。私は雇わないけど」
弓近いおり:「それこそナンセンスだわ。お揃いのつまらない服を着て、ハイスクールにでも通うの?」
弓近いおり:「でも、生活費は必要だわ。アルバイト……喫茶店……」
弓近いおり:じっと、マスターの顔を見る。
マスター:「面白い人生を送るには、つまらない仕事をしなければね」
マスター:「……情報屋はつまらないわよ」
弓近いおり:「!」 きらきら、と目を輝かせる。
弓近いおり:「決めたわマスター! 私、殺し屋をやめて、情報屋になるわ!」
マスター:「話聞いてたの?」
マスター:「つまらないハイスクールに通うよりつまらないのに」
マスター:「その上、殺し屋よりマシって程度よ」
弓近いおり:「だって、エレイソンの跡を継ぐなら、エレイソンより素敵にならなきゃいけないわ!」
弓近いおり:「彼が死んだ理由だってはっきりしてないでしょう、丁度良いわ!」
マスター:「跡を継ぐ?」
マスター:「……あの人で終わりにさせないわけね、“ポップ”」
マスター:仏頂面で自分のコーヒーを飲む。
弓近いおり:「そうよ! あ……いや、そういうこと、ですよ。 これでいいかしら?」
弓近いおり:コーヒーを今更ながらに受け取って、ひとくち飲む。
弓近いおり:「……にがいわ。にがいですね?」先代の口調を手始めに真似ている。
弓近いおり:「そうと決まったら、上も改装しないと! もう三カ月も掃除してない……ですし」
マスター:「……くふ!」咳き込むような仕草を見せる。
マスター:滅多に見ない、マスターの笑いのようなものだ。
マスター:「何も教えてやれないからね」
マスター:「本当よ」店の片隅に飾った花を、少し眺める。
弓近いおり:「大丈夫! これでも私、情報収集なら褒められたことがあるんですよ!」
弓近いおり:「あ、でも、依頼人が来たときの符牒は、ちゃんと変えておいて下さいね」
弓近いおり:「ちゃんと引き継ぎましたって言っておかないと困ります」
マスター:「……まあ」
マスター:「わかったわよ」溜息をつく。
弓近いおり:こう、この喫茶店からエレイソンに依頼を行う符牒があったのだ
弓近いおり:「ありがとう。マスターってそういうところ、なんだかんだでお人好しだわ……ですね?」
マスター:「ち」
マスター:「……店、閉めるわ。さっさと帰って」
マスター:外に出て、扉の札を裏返している。
弓近いおり:「あは! 分かりました、すぐに退散します~」
弓近いおり:外に飛び出して、マスターに敬礼。「情報屋、弓近イオリ、はじめます!」
GM:----
GM:シーン終了。ロイス取得のみが可能です。
弓近いおり:今はまだやめておきます。先代のことでまだ頭がいっぱいなのだ・
GM:では、次は御剣さんのオープニングに入りましょうか。
御剣凌駕:了解です。
御剣凌駕:34+1d10
DoubleCross : (34+1D10) → 34+7[7] → 41

GM:----
GM:5年前 御剣家
GM:----
GM:古式ゆかしい日本住宅である御剣家は、その部屋の一つが開けた板張りになっている。
GM:数年前までは、父である御剣音也の自室だった。
GM:元は祖父——御剣幻耶が、簡易的な武道場として改装したものだったという。
御剣凌駕:父上は家を出て久しい。それ以来、オレの部屋となったのであろう。
御剣凌駕:それでは、そうですね。その板張りの部屋でフルートを吹いていましょう。
御剣幻耶:「……よろしいですか。凌駕さん」
GM:あ!なんてことだ
GM:ではちょっとすいません、プランを変更しますw
御剣凌駕:その言葉でフルートを吹き止める。
御剣凌駕:禍々しくも名状しがたい旋律が止む。
御剣凌駕:居住まいを正して祖父に向き直る。
御剣凌駕:「何でしょうか、祖父上」
御剣幻耶:「……木銃は」丸眼鏡の奥の視線が、フルートを見咎める。
御剣幻耶:「近頃、持ってはいないようですね」銃剣道のことだ。
御剣凌駕:「稽古も手を抜いているつもりはありません。ただ、以前ほど熱心でないのは事実——」
御剣凌駕:「オレはやはり音楽がやりたい」
御剣幻耶:「……凌駕さん」縁側に座る。
御剣幻耶:模範的な、丁寧な言葉遣いだ。
御剣幻耶:小さな頃の凌駕が、自分の口調を真似ていると聞いた時から
御剣幻耶:ずっとそうしているのだという。
御剣凌駕:「……はい」
御剣幻耶:「あなたが武術を学びたいと言い始めた時、どのように答えたか覚えていますか?」
御剣幻耶:「……幼い頃なので、覚えてはいないかもしれませんね」
御剣凌駕:「随分、幼い頃だったように思います」
御剣幻耶:反射する眼鏡のレンズが、フルートを見据える。
御剣幻耶:「面白い人間に『なる』ためには……その、数十倍もの、つまらない人生を忍耐せねばならないと」
御剣幻耶:「凌駕さん。私は面白い人間が大好きですが」
御剣幻耶:「あなたは、面白い人間にはなれませんね」
御剣凌駕:「祖父上。オレは面白がって音楽に手を出しているわけではありません」
御剣凌駕:「オレはただ少しでも父に近付きたい、その一心で——」
御剣幻耶:「それが面白がっているということです」穏やかな口調だ。
御剣幻耶:「あなたは音也の『結果』しか見ていない」
御剣凌駕:「どこがです!オレは真剣です!」
御剣凌駕:「『結果』……?」
御剣幻耶:「確かに、武を学び、音芸にも秀でた者はオモシロイ人間でしょう」ゆらりと立ち上がる。
御剣幻耶:「だが、二つの道を……」
御剣幻耶:「何十年で修めるつもりでいますか?ん?」
御剣幻耶:「『半端者』であることに、何十年耐えられますか?」
御剣凌駕:「……この凌駕、精進が足りていなかったようです」
御剣幻耶:「……今日こそは、言っておきましょうか」
御剣幻耶:「その、ひ」
御剣幻耶:「——『音楽』を、辞めろ」
御剣幻耶:夏の日差しを背にして、祖父のシルエットだけが凶悪な闘気を纏って見える。
御剣凌駕:「分かりました、祖父上。オレは、武の道を選びます」
御剣幻耶:「……本気か」
御剣幻耶:カツン!
GM:縁側に、木銃が置かれる。凌駕のものだ。
御剣凌駕:「無論です」
御剣幻耶:「本気でそう宣うなら」
御剣幻耶:「今ここで、その楽器、へし折ってみせるが良い」
御剣凌駕:「お言葉ですが、祖父上」
御剣凌駕:「このフルートは父より譲り受けしもの」
御剣幻耶:——バギャ!!
GM:その言葉を発した瞬間、踏み砕かれる。
御剣幻耶:「……」床に置かれた木銃の方が。
御剣凌駕:「ええ、ですから——」
御剣幻耶:「凌駕。貴様の心中程度」
御剣幻耶:「この俺が見抜けぬと思ったか」
御剣凌駕:「そうではないのです」
御剣凌駕:「このフルートは折れぬのです」
御剣凌駕:素早く立ち上がると、宙に跳ね上げたフルートに軍隊式の格闘術を叩き込む。
御剣凌駕:フルートは傷一つ付かず、地面に落ちる。
御剣凌駕:「これ、この通り」
御剣幻耶:「……たわけめ!!!」
御剣幻耶:「楽器が如何に不変不壊の物だとして!!」
御剣幻耶:「それを砕けぬ己の技を恥じずしてなんとするか!!貴様、それで平然としているか!!」
御剣凌駕:「……祖父上」
御剣幻耶:「……そして、芸の道を征くと決めたとすれば——」
御剣幻耶:「貴様の行いそのものが言語道断!!」
御剣幻耶:「今後その『音』を家中で鳴らすことは罷りならん!良いか!この家では!」
御剣凌駕:「はい、祖父上。オレはやはり、半端者のようです」
御剣幻耶:「……武の道も許さん。考えよ」
御剣幻耶:「貴様の歩むべき道。そして」
御剣幻耶:「……それがどれほど、忌まわしい『音』か!」
GM:……生前の御剣幻耶は、病的なまでに凌駕の音楽を嫌悪していた。
御剣凌駕:「オレの、歩むべき道……」
GM:この時の出来事も、ただ感情的に、その嫌悪をぶつけただけの事だったかもしれない。
GM:だが少なくとも……御剣凌駕はこの日から、音楽を試みる場所を失った。
御剣凌駕:「(父は……人は生きている限りみな音楽を奏でているのだ言っていた。故に音楽の道を選んだのだろう)」
御剣凌駕:「(だが、オレの進むべき道は……)」
御剣凌駕:「分かりました。祖父上。考えさせて、いただきます」
御剣幻耶:庭の向こうで幻耶の後ろ姿だけが、夏の陽炎の向こうに消えていくところだった。
御剣凌駕:遠くに祖父の姿を見ながら、オレは家を出奔することにした。
GM:武道は道。音楽は楽。
GM:御剣凌駕の生き方に、何かを楽しませる道があるのか——祖父の言っていた、『面白い』人間になることができるのか。
御剣凌駕:荷物を詰め、父から譲り受けたフルートを持つ。
GM:僅か11歳の頃。凌駕の精神は老成していた。自分の未熟を悟り、修行の旅を決意する程には。
御剣凌駕:「世界中の色々なものを見て、考えて参ります。祖父上」
GM:----
GM:シーンを終了します。ロイスのみ可能です。
御剣凌駕:祖父上には初期ロイスで取得しているので、なしです。
GM:では、次のオープニング!
GM:遠藤さんです。侵蝕率をどうぞ。
遠藤篤美:34+1d10
DoubleCross : (34+1D10) → 34+6[6] → 40

GM:----
GM:湯津第三高等学校
GM:----
GM:落ち始めた太陽が、図書室を暗く翳らせはじめている頃。
GM:チャイムの音からややあって、カラカラと扉の鍵が開く。
長戸ひかり:「うわ!」図書委員の少女が、驚いたように息を呑む。
長戸ひかり:「……いたの?暗くない?」
遠藤篤美:「……ああ」片隅の席に座っていた三つ編みに眼鏡の女子生徒が、すっと目を細めます。
遠藤篤美:「もうこんな時間なんだ。夢中で気がつかなかった」
長戸ひかり:「くふっ、前から思ってたけど」
長戸ひかり:「授業、サボってない?今日は私も来るの遅かったけど」
遠藤篤美:「失敬だなあ。授業はきちんと出てるよ……できるだけ」
遠藤篤美:「授業よりもここで得られる叡智の方が倍も優れてる、ってのは確かだけど」机の上の本を指でとんとん、と叩きます。
長戸ひかり:電気のスイッチをパチパチと入れていく。
長戸ひかり:「何読んでたの?」
遠藤篤美:「博物学の本」表紙を示します。
長戸ひかり:「くふ、全然ダメだな、そういうの」長戸ひかりは図書委員だが、特別に本に興味があるというわけではなかった。
遠藤篤美:「勿体ないなあ。こんな知識の結晶に囲まれているのに。僕は毎日早く続きが読みたくてうずうずしてるんだ」
長戸ひかり:「篤美ちゃんって」トン、と隣の椅子に座る。
長戸ひかり:「音楽はどう?ディーの音楽とか聞いたりしない?」
長戸ひかり:「密かに持ってきてたりして。ふふ。どうせ生徒来ないし」
GM:ポータブルDVDプレイヤーだ。
遠藤篤美:「音楽、か。学術書は読んだけど……あんまり触れてこなかったな」
長戸ひかり:「でしょ?ディー好きな子、あんましいないから寂しくて」
遠藤篤美:「興味はあるよ。それは僕の読書を邪魔するだけの価値があるのかどうか」悪戯っぽく笑います。
長戸ひかり:「音也のパフォーマンスがすごいんだ」
遠藤篤美:「ふうん。いいよ。聞かせてよ」
長戸ひかり:では、イヤホンを貸してあげますね。
遠藤篤美:イヤホンを受け取って耳に嵌めます。
長戸ひかり:「いいでしょ!ストリングスだけど、ガンガン動くんだよ、音也!」
長戸ひかり:「やっぱりディーの場合動きもあってこそだから、CDよりライブ映像が……あ、そろそろ黙るね。えへ」
遠藤篤美:「へえ……これは」エモーショナルな弦の音に耳を澄ませながら。
長戸ひかり:遠藤の視聴を邪魔しないよう、とてとてと窓の方へと向かう。
長戸ひかり:「………………………」
遠藤篤美:「…………」本を読む時と同じように、熱心に画面に見入っています。
長戸ひかり:「……篤美」
長戸ひかり:ひかりの視線は、映像を見つめる遠藤の方ではない。
長戸ひかり:窓の外だ。
遠藤篤美:「……面白い、面白いね。これは。『遠藤篤美』の知らなかった世界だ」
長戸ひかり:「……………あれ。何」
長戸ひかり:「あれ、何」
遠藤篤美:「……え?」そこでようやく気付いてイヤホンを外します。
GM:窓の外には、通学路の道路が見えている。ごく普通の光景。
GM:ただ、電信柱の形がどこか……普通ではない。
遠藤篤美:「何かあったのかい、長戸さん」
長戸ひかり:「嘘。いや、違うでしょ……そんなわけ……」
長戸ひかり:じりじりと窓から後ずさる。
遠藤篤美:「……あれは? 電信柱?」目を細めて、こちらは窓に近づきましょう。
GM:影になった電信柱の根元側で何かが揺れている。
GM:長い釘のようなもので打ち付けられた、人間のように見える……
遠藤篤美:「おや」ふと机の方を振り返り、博物学の本を見やります。
GM:モズの早贄のように、喉を釘で、打ち付けられている。
遠藤篤美:「あんなものは、あの本には載っていなかったな」
遠藤篤美:がらがら、と窓を開け、身を乗り出してその電信柱の様子を見ます。
GM:夕暮れの暗闇に不明瞭ながら
GM:その少女の苦痛と恐怖の表情だけははっきりと見える。
GM:動機不明、犯人不明、目的不明。
GM:それが早贄事件の第一発見者だった。
GM:----
GM:ロイスのみ可能です。
遠藤篤美:うーん、保留にしておきます。
GM:了解です!
GM:では引き続き、ハンドアウトOPだ……!
GM:遠藤さんの登場となります。先ほどのオープニングの数週間後になるでしょう。
遠藤篤美:40+1d10
DoubleCross : (40+1D10) → 40+4[4] → 44

GM:----
GM:湯津第三高等学校
GM:----
GM:チャイムと同時に、生徒達がちらほらと鞄を持ち、帰り支度を始める。
GM:遠藤篤美の隣の席でも、一人の女生徒が目覚めた。
時実奈津美:「んー……」伸びをする。
時実奈津美:「終わった。よね?5時間目終わったチャイムだよね今」遠藤に話しかける。
遠藤篤美:「おはよう、時実さん。終わったよ」荷物をまとめながら答えます。
時実奈津美:「一緒に帰る?ひかりも当番じゃないぜ、今日」
遠藤篤美:「図書室に寄りたいんだ。まだ途中の本があって」すげなく答えます。
遠藤篤美:「時実さんも来る? 図書室」
時実奈津美:「あっそ。そんなヒョロ作で図書室通ってて、大丈夫?フッ」
時実奈津美:「真夜子さんにいじめられたりしない?」
GM:折木真夜子という生徒がいる。
GM:彼女たちとはまったく違うレイヤーで生きている、上位の存在。近づき難い女王。
遠藤篤美:「別段、気にならないよ。僕は僕の行きたい場所に行くだけだもの」長い睫毛を伏せて。
時実奈津美:「真夜子さんは図書室も好きだって聞くから、あたし怖くてさ」
遠藤篤美:「図書室、好きなんだ。それは、僕と気が合うならいいな」
遠藤篤美:彼女の中では、生徒たちはみな一律に可愛らしい学生たちで、とりたてて特別視することはない。
時実奈津美:「ほんと、篤美さんはマイペースだな」笑う。
遠藤篤美:「ふふ、そうかもね。僕は、ひとりきりだから」
時実奈津美:「おいおい」
時実奈津美:「あたしやひかりはどうなる」
遠藤篤美:「うん、それはもちろん。友達だと思ってるよ。大事な大事な時実さん」囁くように
時実奈津美:「わっ」
時実奈津美:「……わ。わ」よろめくように後ずさった。
時実奈津美:「い、いきなり。びっくりするじゃん。びっくりするなー」ドキドキしているのか、胸を抑えている。
遠藤篤美:「驚いた? ふふっ」口元だけで笑います。
時実奈津美:「……」無言で叩く。
時実奈津美:「もう、知らねーーよ!ばか!じゃあね!」
時実奈津美:小走りで去る。
遠藤篤美:「はいはい。じゃあまた、明日」ひらひらと白い手を振ります。
GM:ならば遠藤さんは、図書館に行くこともできますし
GM:やはり、時実さんや長戸さんと一緒に帰宅することもできます。
遠藤篤美:図書室に行きましょうか
GM:----
GM:湯津第三高等学校 図書室
GM:----
GM:チャイムからかなり時間が経っていることもあり
GM:多くの生徒が図書室を利用している。受付は長戸ひかりとは別の図書委員だ。
GM:だが、まるで冷気のように彼女らを近寄らせない一角がある。
GM:耳の横の一房を、水めいて長く垂らした黒髪。
GM:特別な本を読んでいるわけではない。ただ姿勢よく座って、テスト勉強をしている。
折木真夜子:「……」新たな来客に、僅かに瞳を向けた。それだけだ。
遠藤篤美:こちらも彼女の様子を一瞥してから、空いている席に座りに行きます。
GM:彼女とは何度かこうして同じ図書室に居合わせたことはあるでしょう。
GM:しかし会話を交わしたことは一度もなく、誰かと話しているところも見たことがない。
遠藤篤美:彼女の名前はこちらはわかりますか?
GM:勿論知っています。学校で知らない生徒はいないでしょう。
遠藤篤美:了解です。
遠藤篤美:(噂をすれば、というやつなのかな……。ずいぶん時実さんは怖がっていたけど)とちらりとそちらに目をやります。
遠藤篤美:それから借りていた「猟奇殺人史」に目を落とします。
折木真夜子:時実は恐れていたが、華奢な体だ。だが近寄りがたい雰囲気、というのは分かるかもしれない。
GM:あの日の『早贄事件』は随分な騒ぎになった。
遠藤篤美:(長戸さんはあれをずいぶん怖がっていたし、恐怖ってよくわからないな……)などと考えながら。
GM:今も遠藤たちは集団登下校が推奨されている。時実が誘ったのも、遠藤を心配してのことだっただろうか。
GM:テレビにも雑誌にも、未だに猟奇犯罪の真相について、虚実入り乱れた報道が飛び交っている。
折木真夜子:「——その窓から」
折木真夜子:「見えたの?遠藤篤美さん」
遠藤篤美:「?」顔を上げます。
折木真夜子:遠藤の方を見てはいない。問い直しもしない。
折木真夜子:まるで、自分が聞いたならば答えるのが当然であるという態度。そうでなければ、黙殺だ。
遠藤篤美:「見えたって、例のアレのこと?」
GM:周囲の生徒の間に、さざなみのようにざわめきが広がる。
GM:全員が折木真夜子と遠藤篤美の方を見ている。
遠藤篤美:「うん、見えたよ。見た」答えます。
折木真夜子:「“例のアレ”?」ペンを置く。
折木真夜子:「はっきりと、何を見たのか言ってくれないと、わからないわ」
折木真夜子:「遠藤篤美さん?」
遠藤篤美:「失礼、ショッキングな言い方をしたら良くないかなって思って」
折木真夜子:「ありがとう」微笑む。
折木真夜子:「構わないわ?」
遠藤篤美:「僕はそこの窓から、死体を見たよ」
折木真夜子:「雑誌に書いてある事は本当なのかしらね。十字架に手首を打ち付けていた、とか」
折木真夜子:「電柱の先端に串刺しになっていた、とか」
GM:生徒達は、少しずつ図書室を退室していく。
遠藤篤美:「そんなことが書いてあったの? 僕が見たのは、電信柱の根元に喉を刺されてあった死体だよ」
折木真夜子:「くす」小さく笑う。
折木真夜子:どこか嬉しそうにも見える。
折木真夜子:「……やっぱり」
遠藤篤美:「それで、質問はそれだけ? 他にも何かあるなら答えるけど」
折木真夜子:ノートを閉じて、ゆっくりと鞄にしまう。
折木真夜子:その動作の間、まったく気にする素振りすらなく、遠藤を待たせている。
遠藤篤美:早く本に戻りたいんだけどな、などと思いながら待っています。
折木真夜子:両手で鞄を下げて、遠藤の目の前へと近づく。
折木真夜子:「答えてもらって、嬉しかったわ」
折木真夜子:「遠藤篤美さん。親切なのね?」
遠藤篤美:「それはどうも。僕は普通だよ」
折木真夜子:「普通の子は、折木家にそんな言葉は使わないわね」
折木真夜子:「また会いましょう?」
折木真夜子:微笑みを向けて、遠藤とすれ違う。
遠藤篤美:「……うん」少しだけ、気圧されながら。
GM:折木真夜子が図書室を去り、何人かの生徒が戻ってきた。
GM:だが、それだけだ。彼女の存在で図書室を去った大部分は、戻ってこない。
遠藤篤美:「…………」辺りをぼんやりと見回しながら、再び席に着く。
???:「恐ろしい子だったね」
GM:低い声だ。そして遠藤の意識の不意を突いた声だった。
遠藤篤美:「!」がばっと顔を上げる。
GM:恐らく、その場の全員の死角になっているのだろう。遠藤の背の後ろ、本棚の影から。
???:「……」腰で本棚に寄りかかったまま、文庫本を閉じる。
遠藤篤美:「……誰?」後ろを振り向き、声をかけます。
???:「同類だろう。きみは」
???:まるで高校の風景にそぐわない正装。タキシードにステッキ。
???:そして帽子だけが宙に浮いている。人間ではない。
遠藤篤美:「……同類」すっと目を細めます。
???:「ああ、その、いや」
???:「見た目だけなら、確かに多少の差異があるといえなくもないかもしれない」
???:「だが些細なことではないかな?こう……」
???:「本質的な部分だよ。分かってもらえると思うが……聡明そうな君なら」
遠藤篤美:「……見た目はただの皮に過ぎない。皮を剥いだ中身に意味がある、そういうこと」
???:「その通り。見た目はただの皮にすぎない。フフ」
???:「——皮を剥いだ中身に意味がある。そういうことだ」ゴウランガ!全く同じ台詞!
遠藤篤美:「……引用が得意だね」
???:「お……驚かないのかい」
???:「いや、驚いてほしいわけではない。むしろ話をしたいわけだからそのリアクションのほうがいいわけだが……」
遠藤篤美:「驚くっていうか……その……。そう、そもそも、君は誰?」
???:「うむ」頷く。
???:「誰だ?」
遠藤篤美:「わからないの?」
???:「…………………」
???:「…………」顔が無いため分からないが、何か困っていそうなことが仕草でわかる。
???:「……わ、私が」
???:「ふざけているわけではないという事をわかってほしい……!」
遠藤篤美:「ふざけてるとは思ってないけど。じゃあ、次の質問だ。僕に何か用なの?」
???:「……君は」ステッキで控えめに遠藤を指す。
???:本棚の影から出ない程度の控えめさだ。
???:「『空白』を抱えているだろう。君自身が空白というべきかな」
???:「——そういう存在だ。私と似た出自かもしれない。どれくらい彷徨ったか……わからないが」
???:「そういう存在を初めて見つけて、話しかけようと思った」
遠藤篤美:「同類、ということ。うん、なんとなくわかるよ。僕は生まれてそう経たないけど……」
???:「……なぜ、自分が生まれたと思う?」
遠藤篤美:「わからない」首を振ります。
遠藤篤美:「気がついたら僕は影で、そのうち影は本体に成り代わった。そこに意味があるのかどうか、僕は何も知らない」
???:「誰かの影だったのか」
遠藤篤美:「もういない子のね」
???:「そうか……そうか。そういう出自も、あるのか」袖の動きからみて、恐らく顎に手を当てている。
???:「私も案外そんな感じなのかもしれない」
???:「見た目は……違うがね。まあ誤差の範疇だ。多分」
遠藤篤美:「君は、自分の出自を探してるの?」
???:「うむ。不安だからね」
???:「君が本を読むのも、案外そんなところじゃないのか……知識によって、自分の立ち位置を探るとかどうとか……」
???:「そういう、案外深いトラウマ理由……」
遠藤篤美:「そうだね、僕は知りたい。世界と僕のこと全てを」肩をすくめて笑います。
遠藤篤美:「君は面白い人みたいだ」
???:「フフ。それなら話せてよかった」
???:「というか、嫌われなくて良かった。さらに」ピクリと反応する。
GM:生徒の一人が、男の隠れる本棚に近づいてきていた。
???:「残念だけれど、ここまでだ」
???:一瞬、身を屈め
GM:——パ!!
GM:影が弾けるように消える。
GM:最初からまったくの透明だったかのように、今はどこにもいない。
遠藤篤美:「……おやおや。忙しない」
長戸ひかり:「なに?篤美、今日も遅くまで読んでたんだ」
長戸ひかり:先ほどまで男の寄りかかっていた本棚に、大判の本を返却しつつ。
遠藤篤美:「ああ、長戸さんもまだいたんだ。お疲れ様」
長戸ひかり:「奈津美、雑誌読んで待ってるからさ。私もちょっと宿題とかやってて」
長戸ひかり:「一緒に帰る?」
GM:普段と同じような笑顔だが、
GM:死体の見えた『あの窓』を意識して見ていないことが、遠藤には分かる。
遠藤篤美:「……そうだね。帰ろうか」
長戸ひかり:「ごめんね」苦笑する。
GM:誰もが、恐怖している。
GM:『早贄』にされた少女は……柱に串刺しにされたその時、
GM:まだ生きていたという噂があった。
GM:生きたまま、釘で打ち付けられたのだ……。
GM:----
GM:シーンを終了します。ロイスが取得可能。
遠藤篤美:シナリオロイスの透明の男さんに○親近感/猜疑心で!
遠藤篤美:以上です
GM:次のオープニングは、神津島さんになります。
神津島ナギサ:はいはい!
神津島ナギサ:神津島ナギサの侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:38->47)
GM:----
GM:湯津第三高付属中学校
GM:----
GM:遠く、高等部の4時限目のチャイムとは違うメロディで、授業終了のチャイムが響く。
GM:生徒達は一斉に席を立つ。『早贄事件』から、中等部では班ごとの集団下校が義務付けられている。
谷原里香:「……神津島さん?」小柄な生徒が、おずおずと近づく。
谷原里香:「ノート。その、ありがと」お辞儀。
神津島ナギサ:「なんだよ」
神津島ナギサ:つい睨みつけてしまう。人を遠ざける癖。
谷原里香:「う」
谷原里香:「いや、なんでも……」
神津島ナギサ:「あ、う」
神津島ナギサ:手をわたわたさせる。 「ご、ごめん。そうじゃなくて」
神津島ナギサ:「あ……あたしなんかのノートで良ければいつでも見せてやるよ」
谷原里香:「……」無言でノートを返す。
神津島ナギサ:「……」 それを受け取る。
谷原里香:「ごめんなさい。神津島さんのこと……そういうことじゃないですから」
谷原里香:「ご、ごめんなさい……」
神津島ナギサ:「う……ちが、違うって。谷原は悪くないだろ……悪くないよ」
神津島ナギサ:島を出てはじめて分かったのだが、あたしはかなり人付き合いが下手な方らしい。
神津島ナギサ:14年間“ホノヒメ”として……島の一部として隔離されて生きてきた。同年代の人間との距離の取り方なんか分かるわけがない。
神津島ナギサ:でも、自分の居場所は自分で作るのだ。
神津島ナギサ:変わらないと。
神津島ナギサ:「ごめん。まだあたし、普通に授業受けるのとか慣れてなくってさ」
谷原里香:「て、テンコーの前とは、違う授業だからですよね」
谷原里香:「でも、いっしょうけんめい、ついていこうとして」
谷原里香:「そういう頑張ってるのが、かっこよくて」
神津島ナギサ:「そ、そうそう!それそれ」
神津島ナギサ:「かっこよ……っへ?」
神津島ナギサ:思わぬ言葉に耳が熱くなるのが分かる。
谷原里香:「……」表情は暗い。
神津島ナギサ:「あ、あはは……照れるなー。谷原みたいな可愛い子にそんな事言われるとさ」
谷原里香:「ごめんって言ったのって、その……」
谷原里香:「……や……」
谷原里香:「なんでもないので……なんでもないです」
谷原里香:「か、家庭科の実習の時手伝ってくれて、ありがと……」
谷原里香:「体育でも、神津島さん、すごく……私が遅れた時、リレーで」
神津島ナギサ:「そりゃ、まあ……あたし身体を動かすのは得意だから」
谷原里香:「だから私……ゼッタイに……悪口とか言わないから」皆のように、とは言わない。
神津島ナギサ:「……」 実際、こんな性格だ。あたしは周囲の人間からは距離を置かれている。
神津島ナギサ:あるいはあの“後見人”のせいもあるのかもしれないが、そこのところは良く分からない。
神津島ナギサ:分かっているのは谷原だけがこうして接してくれるという事だけだ。
神津島ナギサ:「うん。ありがとう、谷原」
神津島ナギサ:「……帰ろっか?一緒に」
谷原里香:固く目を閉じる。少し涙が滲んでいる。
谷原里香:「別の班だから。さよなら」
谷原里香:走り去っていってしまう。
神津島ナギサ:「あ――」
神津島ナギサ:「……はぁ」
神津島ナギサ:(島の外っていうのも……毎日ものすごく楽しいってわけじゃねえんだな) 帰り支度をする。
GM:島のように、過剰な畏れや崇拝の意識が向けられることはなくなった。
GM:だが、だからといってそれらが心地良い感情に代わったわけでもなかった。
GM:『ごく普通』の敵意や悪意。そして無関心が。それは神津島ナギサの14年間の中で、初めての環境だった。
GM:ただ、普通の嫌われ者であるという苦痛。
GM:……そして。
GM:-----
GM:折木本家
GM:----
GM:折木本家は、集団下校のルートからも大きく外れている。
GM:この土地の人間は——特に大人は、折木家を恐れているのだとわかっていた。かつて神津島ナギサがそうだったように。
GM:駐車場やビルのところどころに、『折木』の名が刻まれていた。大戦直後からの大地主、折木家。
神津島ナギサ:(なんだかな。結局、どこに行ってもこういう存在はあるもんなのか)
GM:——そして神津島ナギサが拾われたUGN支部の有力出資者でもあった。
GM:彼女の身元引受人は彼らしかいない。神津島ナギサの潜る門は、体躯に不釣り合いなほど巨大だ。
神津島ナギサ:(怖がられて、対等な奴はいなくて、腫れ者扱い。まいったぜ) 門をゆっくりとくぐる。
神津島ナギサ:折木の人間はどいつもこいつも“島”のやつと同じ匂いがして、好きではない。
神津島ナギサ:しかし、そのなかでも一番苦手なのは――
折木真夜子:「——ナギサ」折木家の庭。夏の常緑樹の根本に、姿勢よく立っている。
神津島ナギサ:――こいつだ。
折木真夜子:「帰りが遅かったわね」微笑む。
神津島ナギサ:「ごきげんよう、お嬢様」
神津島ナギサ:「集団下校ってやつでね。無駄に回り道させられるから、あたしも困ってる」
神津島ナギサ:肩をすくめる。
折木真夜子:「……」微笑んだまま、沈黙で返す。
折木真夜子:『お嬢様』ではなく『真夜子さん』と呼ぶまで、答えないつもりだ。
神津島ナギサ:「…………」 片方の眉をひそめる。
神津島ナギサ:「ごきげんよう。“真夜子さん”」
折木真夜子:「それは、大変だったわね」頭を撫でる。
折木真夜子:「今度から下校ルートは変えてもらいましょうね」
神津島ナギサ:「ん……」 頭を撫でられるのはいつもの事だ。
神津島ナギサ:ペット扱いなのか。それとも何らかの思惑があるのか。今のあたしには良く分からない。
神津島ナギサ:「うん。そうしてくれると助かる」
折木真夜子:「……あんな事件が起こっているのだから、あなたが遅くなっては駄目よ」
GM:ナギサだけを贔屓するルートに変える。それは冗談なのかもしれないが、
GM:その気になればそうもできるのだろう。
神津島ナギサ:「――早贄事件。ね。」
神津島ナギサ:あ、真夜子さんはUGNの事を知っていますか?
GM:当然知っています。
神津島ナギサ:「大丈夫だよ。あたしはオーヴァードなんだから」
折木真夜子:「……くすっ」
神津島ナギサ:「刃物を持ったサイコ野郎とか……まあ、どうとでもなるし。むしろ真夜子さんが心配なくらいでさ」
折木真夜子:「なら、ねえ」
神津島ナギサ:「……?」
折木真夜子:「私がやってみても大丈夫ね?」ナギサの喉を撫でる。
神津島ナギサ:「え?」
折木真夜子:「私に嘘はつかないわよね。ナギサ」耳元で囁く。
折木真夜子:「あなたは、私の、大事な友達だから。そうでしょう」
神津島ナギサ:「……あたしは真夜子さんの友達になりたいと思ってるけど」
神津島ナギサ:「やってみる……?」
神津島ナギサ:「やってみても、って何する気なのさ。危ない事はやめなよ」
折木真夜子:「ナギサを、早贄にしてみるの。ふふ」冗談かどうかを判別できない。
折木真夜子:「オーヴァードならそういう遊びもできるわよね」
神津島ナギサ:「……!」
神津島ナギサ:温かい吐息を耳に感じ、思わず飛びのく。
神津島ナギサ:「趣味が悪いぜ、お嬢様」 ひきつった笑み。
折木真夜子:「……」
神津島ナギサ:「友達に対する、冗談にしちゃあさ……」
折木真夜子:姿勢良く立ち姿に戻って、ナギサの次の言葉を待っている。
神津島ナギサ:「……真夜子さん」
折木真夜子:「よくできたわね」少し首を傾げる。
折木真夜子:「でも、冗談を言ったのはナギサの方よね?」
神津島ナギサ:「え」
折木真夜子:「……早贄事件みたいなことがあっても、大丈夫だって言ったのよ?」
神津島ナギサ:「ば……バッカ野郎!そりゃ、もし襲われたら犯人をボーボー燃やして解決してやるよって事だ!」 思わず大声をあげる。
折木真夜子:「ふ、ふふ」
折木真夜子:「ふふふふふふふふふふふ。ふふふふふ」
神津島ナギサ:「……っ……」
折木真夜子:「……偉いわ。ナギサは、火の神様だものね?」また頭を撫でる。
折木真夜子:「そして、今は——」
折木真夜子:「私のお友達」
神津島ナギサ:「……(友達に)」
神津島ナギサ:(なりたいんだけどな、本当……)
神津島ナギサ:「……ああ」
折木真夜子:「そうよね。他のお友達なんかよりも、ずっと私が好きでしょう……」
折木真夜子:「——昨日の晩、谷原さんのお宅にも、ようく言っておいてあげたから」
折木真夜子:「きっと、分かってもらえたと思うわ」
神津島ナギサ:「――!」
折木真夜子:ゆっくりと優雅に、家へと踵を返す。
神津島ナギサ:「言っておいたって、ちょっ、」
神津島ナギサ:その背中に手を伸ばすが、続く言葉が見つからない。
GM:谷原里香が謝ろうとしていたのは、このことだった。
GM:きっと明日からナギサに話しかけることはないだろう。
GM:それが折木家の力だった。
神津島ナギサ:「……」 指先に小さな蒼火球を生み出し、消す。
神津島ナギサ:生み出しては、消す。不安になった時のクセ。
神津島ナギサ:……折木の人間は。どいつもこいつも“島”のやつと同じ匂いがして、好きではない。
神津島ナギサ:そのなかでも――
神津島ナギサ:――折木真夜子は何を考えているかさっぱりわからない。
神津島ナギサ:一番、苦手だ。
GM:----
GM:シーンを終了します。ロイスのみ取得可能。
神津島ナギサ:お嬢……真夜子さんにロイスをとります。
GM:(にっこり)
神津島ナギサ:後見人/折木真夜子/好奇心/○屈辱/ロイス
神津島ナギサ:これで!
GM:----
GM:では、次は弓近さんのオープニングに入りましょう。
弓近いおり:1d10+32
DoubleCross : (1D10+32) → 3[3]+32 → 35

弓近いおり:順調だ・・・・
GM:----
GM:弓近庵
GM:----
GM:事務所の改装はほぼ終わった頃だった。
GM:かつてあったヴィンテージ趣味の——ジ・エレイソンの——骨董品も、残すか片付けるかを決めたところだろう。
GM:後は看板を掲げ、マスターの手配が済めば、情報屋として開業していける。
GM:それがどれほど困難な道かはまだ分からない頃だった。
弓近いおり:「ううん。我ながら、良い出来ですね~」 《情報屋 弓近庵》 と書かれた額縁を、事務所の上に掛ける。
GM:無理矢理に作った口調も板についてきた。
GM:“ジ・エレイソン”のように。困難の前でこそ飄々と。
弓近いおり:「これならすぐにでも大繁盛間違いなし! です!」
GM:そこで電話が鳴る。“ジ・エレイソン”は今時の飛ばし携帯ではなく、依頼用の専用固定回線を好んだ。
GM:だが、かつての番号に掛かって来ているということは、これは……
弓近いおり:「……おや?」
弓近いおり:鳴る電話。ある種、神聖なものとして、部屋の片側に残してまとめた、エレイソンの遺品の机。
弓近いおり:慎重にそれに近づき……ガチャ、と取る。
GM:月末にもこの回線は止まるところだった。ギリギリのタイミングで入った電話。
???:「殺し屋……殺し屋……」
???:荒い息が聞こえる。
弓近いおり:「……はい! 元殺し屋、現情報屋、弓近いおりです!」
???:「……!殺し屋!……さん、ですか?」
弓近いおり:「うーんと……ちょっと前までは、そうでした!」
???:「だから来なかったのか……です、か」
弓近いおり:「どちらさまでしょう? ジ・エレイソンへの依頼ですか?」
???:「ふざけ……くそ、お前のせいで……!」
???:「受付か何かですか」
???:「殺し屋を出してください」
弓近いおり:「——ジ・エレイソンは亡くなりました」一瞬だけ声が平坦になる「今は私が後継です!」
???:「死んだ、だって……」
???:「殺し屋のくせに……ああ!」何かを叩く音が聞こえる。
???:「か、代わりに……アフターサポートって、できないんですか。それ」
弓近いおり:「殺し屋だって死にます。お気持ちは分かりますが、冷静に」
???:「エレイソンだかなんだか、知らないですけど。僕は……いや、僕じゃない、けど……」
???:「依頼してたんです。そいつに」
弓近いおり:「依頼? ——彼に?」
???:「はい。……でも、来なかったんでしょう!」
???:「死んだから!」
弓近いおり:「行ってないのなら……きっとそうですね」
弓近いおり:「じゃあ彼は、受けた依頼を達成しないままに死んだの?」
???:「そうですよ。無責任だ。どうして……」
???:「……っ、じゃあ誰も殺し屋はやってくれないんですね」
弓近いおり:「……いえ」
弓近いおり:「ふふ。少し、詳しいお話を聞かせて下さいますか?」
???:「話すわけないじゃないですか。代わりがいるのか……いるんですか」
???:「そうじゃなきゃ、素性なんて言えない。お金だってないし」
弓近いおり:「そこで、私がいるのです。ジ・エレイソンの唯一の弟子」
弓近いおり:「私は《ポップレクイエム》。師ら依頼をし損ねたのが本当なら、私が処理するのが筋ではないですかね?」
???:「……本当ですか」
???:「騙してないですね?大人なら、責任を持ちますよね」
弓近いおり:「ええ、もちろんです」
弓近いおり:「正規の手続きを踏む限り、依頼人の殺意だけは裏切らない」
弓近いおり:「ジ・エレイソンに依頼したのなら……その言葉もまだ、有効となります」
???:「僕は……折木秋果という」
折木秋果:「秋の果実、でシュウカ」
弓近いおり:「木を折る秋の果実、ね」
弓近いおり:「ジ・エレイソンが、まず最初に聞くことは決まっていました」
弓近いおり:「あなたは、誰を殺すことを求めますか?」
折木秋果:「住所は湯津町8の6の2。その辺で折木本家、って聞けば分かる」
折木秋果:「……ターゲットは、それだ……です」
弓近いおり:「折木本家・・・」
折木秋果:「僕の『家』を——」
折木秋果:「——家に取り憑いている、怪物を」
折木秋果:「あなたにブッ殺してほしい」
弓近いおり:「怪物」 まあ
弓近いおり:まあ、と言いそうなった口を手で押さえる。
弓近いおり:「怪物……それは一体、どういったものですか?」
弓近いおり:「いえ……そうですね」
折木秋果:「……僕にだって、よくわからない。そもそも……」
折木秋果:「……」そこから先は口をつぐむ。
弓近いおり:「前に依頼した時も、電話? それとも、直に事務所に来たのかしら?」
折木秋果:「……!それは」
折木秋果:「で、電話……?……」やや曖昧な答えだ。
弓近いおり:「ふぅん……」
弓近いおり:「お金の用意は出来ているかしら」
折木秋果:「払っ……」
折木秋果:「……た、はず。確認……できてないですか」
折木秋果:歯切れが悪い。
弓近いおり:「…………」
弓近いおり:ジ・エレイソンが・・・・依頼人に無意味に本名を名乗らせたり、電話だけで依頼に応じたり、仕事を終える前に全額を貰ったりしていただろうか。
GM:そんなことはなかったでしょう。
GM:連絡先を教えるとしても、最初に直接会って依頼を受けてからであったはず。
弓近いおり:かといって、依頼の記録自体を探すのも難しい。殺し屋がそんなものを残すとは思えないし、残しているとしても、自分が一朝一夕で見つけられるものではないだろう。
弓近いおり:「…………なら」
弓近いおり:「一度会いましょう、折木さん」
折木秋果:「……当、然」
折木秋果:「その覚悟はあります。来ていただけるんですね?」
折木秋果:「——“仕事”の現場に」
弓近いおり:「現場に行かない殺し屋は二流」
弓近いおり:「現場にノコノコ出向く殺し屋は三流」
弓近いおり:「真の殺し屋は、現場は自ら創るもの」
折木秋果:「フ。さ、すが」声色からも、相手が極度に緊張していることはわかる。
折木秋果:「……会いましょう。本家の前だと絶対まずい」
折木秋果:「すぐ手前の大通りに消防署があります。明日5時、来られますか」
弓近いおり:「では、そのお時間に。——目印を決めて下さいますか?」
弓近いおり:「こちらは……そうですね。首元に赤いスカーフを」
折木秋果:「灰色の帽子を」
折木秋果:「呼びかける時は『秋果さんですね』と……それ以外では話しかけないでください」
折木秋果:「待ち伏せがいると判断したら動かないでください。5時30分になったら僕は去ります」
弓近いおり:「待ち伏せなんて。始まる前から物騒な話」
折木秋果:「……早贄事件を知ってますか?」
弓近いおり:「ええ、もちろん。最初に手をつけようと思っていた案件です」
折木秋果:「“ポップ・レクイエム”。……僕は。僕は、知ってる」苦しそうだ。
折木秋果:「あれは猟奇殺人事件なんかじゃない」
折木秋果:「……ッ」
弓近いおり:「?」
折木秋果:「——連続猟奇殺人事件だ」
折木秋果:「本当は……」
折木秋果:「……人が来ました。また」
弓近いおり:「もしもあなたが現場から離れざるをえなかったら」
弓近いおり:「”血痕”を残しておいてくれると、とても助かります」
弓近いおり:「では。明日五時。”憐憫を引き継ぐ鎮魂”が、そちらに向かいます」
GM:皮肉にも、弓近いおりの最初の事件は、情報屋としての仕事ではなかった。
GM:だがそれは、“ジ・エレイソン”の最後の事件でもあった。
GM:彼を継ぐのならば、そうする義務があった。
GM:現場は、某区湯津町。
GM:何かが起こりつつあるのだろう。“ジ・エレイソン”はそういう依頼を好んだ。
GM:----
GM:ロイス取得が可能です。
弓近いおり:依頼人/折木秋果/誠意/疑念:○/ロイス
弓近いおり:あと、ちょっとだけモノローグしていいですか
GM:もちろん結構デース!
弓近いおり:電話が切れた後に、受話器をじっと見つめる。ツー、ツーと規則的に鳴る音。
弓近いおり:「ジ・エレイソン」
弓近いおり:「あなたは最後に、何を殺そうとしていたの?」
弓近いおり:手元では、指先から流れた赤い血が奇怪な動きで閃き、待ち合わせ時間のメモを描いた。
弓近いおり:以上で。
GM:では本日は以上。次回は火曜21:30からになります。
GM:GMが間に合えばね!
GM:お疲れ様でした。
神津島ナギサ:了解デース!また火曜日に!
弓近いおり:お疲れさまでした~!
遠藤篤美:おつかれさまです!
御剣凌駕:お疲れ様でした!
どどんとふ:「御剣凌駕」がログアウトしました。